JPH0717145A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH0717145A
JPH0717145A JP5188686A JP18868693A JPH0717145A JP H0717145 A JPH0717145 A JP H0717145A JP 5188686 A JP5188686 A JP 5188686A JP 18868693 A JP18868693 A JP 18868693A JP H0717145 A JPH0717145 A JP H0717145A
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JP
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heat
layer
compound
color
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JP5188686A
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English (en)
Inventor
Nobuko Yamaguchi
延子 山口
Shunichi Ishikawa
俊一 石川
Masakazu Morigaki
政和 森垣
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】画像の光堅牢性に優れた感熱記録材料を提供す
る。 【構成】支持体上にジアゾ化合物と該ジアゾ化合物と反
応して発色するカプラーを主成分として含有する感熱記
録層を少なくとも一層設けた感熱記録材料において、該
感熱記録層に、疎水性グアニジン誘導体及びピペリジン
誘導体をそれぞれ少なくとも1種含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録材料に関し、特
に画像の光堅牢性に優れた感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録方法は、使用する記録装置が簡
便であるにもかかわらず信頼性が高い上メンテナンスも
不要であることから、近年目覚ましい発展を遂げ様々な
用途に応用されているが、多色画像の再現は電子写真記
録方法やインクジェット方法などに比較して難しい。感
熱記録方法で多色画像を再現するものとして、支持体上
に電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物とを主成分
として含有する感熱発色層及び/又はジアゾ化合物と該
ジアゾ化合物と熱時反応して発色するカプラーとを含有
する感熱発色層の一種又は二種以上設けてなる多色感熱
記録材料が知られている。
【0003】しかしながら、公知の多色感熱記録材料の
画像は、他の方法(電子写真記録方法やインクジェット
方法)で得られた画像よりも、光堅牢性が著しく悪い。
そこで、多色感熱記録材料の画像の光堅牢性を良くする
ことが求められている。また、疎水性グアニジン誘導体
及びピペリジン誘導体は、ジアゾカップリングを促進す
る塩基性化合物として公知である。それらは例えば、特
開昭57−123086号、特開昭60−49991
号、特公平2−28479号、特公平3−24915
号、特公平2−24916号等に記載されている。しか
しながら公知例にはこれらを併用した例はなく、またこ
れらの化合物がカップリングしてできた色素の光堅牢性
に与える影響は記載されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ジア
ゾ化合物と該ジアゾ化合物と反応して発色するカプラー
とを含有する感熱記録層を用い画像の光堅牢性に優れた
感熱記録材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
支持体上にジアゾ化合物及び該ジアゾ化合物と反応して
発色するカプラーを主成分として含有する感熱記録層を
少なくとも一層設けた感熱記録材料において、該感熱記
録層に、疎水性グアニジン誘導体及びピペリジン誘導体
をそれぞれ少なくとも1種含有させることを特徴とする
感熱記録材料によって達成される。
【0006】即ち、本発明は、疎水性グアニジン誘導体
とピペリジン誘導体を併用し、ジアゾ化合物とカプラー
とのジアゾカップリングにより生じるアゾ色素の光堅牢
性が改良された。このことは、今までにない新しい知見
である。更に本発明は、発色成分のうち少なくとも一方
の発色成分がマイクロカプセルに内包されていることが
好ましい。
【0007】更に本発明は、発色成分のうちカプラーが
疎水性グアニジン誘導体及びピペリジン誘導体と同一の
乳化物中にあることが好ましい。また、ジアゾ化合物が
疎水性グアニジン誘導体及びピペリジン誘導体と同一の
乳化物中に存在させることもできる。
【0008】本発明の疎水性グアニジン誘導体は下記の
一般式〔I〕で表すことができる。
【0009】
【化1】
【0010】以下に本発明の疎水性グアニジン誘導体の
代表的な具体例を挙げるが、これによって本発明で使用
される化合物が限定されるものではない。
【0011】
【化2】
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】本発明の疎水性グアニジン誘導体は公知の
方法ないしはそれに類似の方法で容易に合成することが
できる。
【0021】本発明のピペリジン誘導体について詳細に
説明する。本発明のピペリジン誘導体はピペリジン環を
有するものであれば、いかなるものでもよいが、好まし
くは炭素数8以上、より好ましくは12以上のものであ
る。好ましいピペリジン誘導体は以下の一般式〔II〕で
表わされる。
【0022】
【化11】
【0023】式中、Rは水素原子、アルキル基、アルケ
ニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基またはスル
ホニル基を表わす。R0は置換基を表わし、nは0〜1
0の整数を表わす。nが2〜10の時、複数のR0は互
いに同一でも異なってもよい。
【0024】R0の置換基としては例えばアルキル基、
アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ
基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環
オキシ基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アリー
ルチオ基、ヘテロ環チオ基、アミノ基、アシルアミノ
基、スルホンアミド基、アルキルアミノ基、アリールア
ミノ基、ヘテロ環アミノ基、アルキルオキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、ハロゲン原子、アシ
ル基、スルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル
基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、スルホ基また
はカルボキシル基などが挙げられる。
【0025】一般式〔II〕中、Rで表わされる化合物の
うち好ましい基は、水素原子、アルキル基、アルケニル
基であり、更にアルキル基、アルケニル基である場合は
より好ましい。
【0026】以下に本発明のピペリジン誘導体の代表例
を示すが、これによって本発明に使用される化合物が限
定されるものではない。
【0027】
【化12】
【0028】
【化13】
【0029】
【化14】
【0030】
【化15】
【0031】
【化16】
【0032】
【化17】
【0033】本発明のピペリジン誘導体は公知の方法な
いしはそれに類似の方法で容易に合成することができ
る。
【0034】疎水性グアニジン誘導体及びピペリジン誘
導体の添加量は、使用されるカプラーに対してそれぞれ
10〜1000モル%、好ましくは40〜400モル%
である。更に、これらは、高沸点有機化合物に溶解し、
適当な保護コロイドと共にエマルジョンとして用いるの
が好ましい。更に好ましくは、カプラーと共乳化して用
いる。
【0035】また、ピペリジン誘導体の添加量は、疎水
性グアニジン誘導体に対し、10〜1000モル%、よ
り好ましくは30〜300モル%である。
【0036】以下、本発明において用いられる他の成分
について述べる。本発明の感熱発色層においては、ジア
ゾ化合物と該ジアゾ化合物と熱時反応して発色するカプ
ラーを含有する。ジアゾ化合物としては、公知の光分解
性のジアゾ化合物が用いられ、さらに該ジアゾ化合物と
反応して色素を形成しうるカプラー及びジアゾ化合物と
カプラーとの反応を促進する塩基性物質等がある。本発
明で言う光分解性のジアゾ化合物は主に芳香族ジアゾ化
合物を指し、更に具体的には芳香族ジアゾニウム塩、ジ
アゾスルホネート化合物、ジアゾアミノ化合物等を意味
する。これらの中でも、熱感度の点から、特にジアゾニ
ウム塩を使用することが好ましい。
【0037】本発明において好ましいジアゾニウム塩と
は一般式 Ar−N2 +- (式中Arは芳香族部分を表し、X-は酸アニオンを表
す)で表される化合物である。これらはAr部分の置換
基の位置や種類によって様々な最大光吸収波長を持つ。
【0038】本発明で用いられるジアゾ化合物の具体例
としては、4−(N−(2−(2,4−ジ−tert−アミ
ルフェノキシ)ブチリル)ピペラジノ)ベンゼンジアゾ
ニウム、4−ジオクチルアミノベンゼンジアゾニウム、
4−(N−(2−エチルヘキサノイル)ピペラジノ)ベ
ンゼンジアゾニウム、4−ジヘキシルアミノ−2−ヘキ
シルオキシベンゼンジアゾニウム、4−N−エチル−N
−ヘキサデシルアミノ−2−エトキシベンゾジアゾニウ
ム、3−クロロ−4−ジオクチルアミノ−2−オクチル
オキシベンゼンジアゾニウム、2,5−ジブトキシ−4
−モルホリノベンゼンジアゾニウム、2,5−オクトキ
シ−4−モルホリノベンゼンジアゾニウム、2,5−ジ
ブトキシ−4−(N−(2−エチルヘキサノイル)ピペ
ラジノ)ベンゼンジアゾニウム、2,5−ジエトキシ−
4−(N−(2−(2,4−ジ−tert−アミルフェノキ
シ)ブチリル)ピペラジノ)ベンゼンジアゾニウム、
2,5−ジブトキシ−4−トリルチオベンゼンジアゾニ
ウム、3−(2−オクチルオキシエトキシ)−4−モル
ホリノベンゼンジアゾニウム、等が挙げられる。
【0039】本発明においては、特にこれらのヘキサフ
ルオロフォスフェート塩、テトラフルオロボレート塩、
1,5−ナフタレンスルホネート塩が、水溶性が低く、
有機溶剤に可溶であるので有用である。
【0040】本発明に用いられるジアゾ化合物と熱時反
応して発色するカプラーの例としてはレゾルシン、フロ
ログルシン、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−ス
ルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸
モルホリノプロピルアミド、1,5−ジヒドロキシナフ
タレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジ
ヒドロキシ−6−スルファニルナフタレン、2−ヒドロ
キシ−3−ナフトエ酸アニリド、2−ヒドロキシ−3−
ナフトエ酸エタノールアミド、2−ヒドロキシ−3−ナ
フトエ酸オクチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフト
エ酸−N−ドデシルオキシプロピルアミド、2−ヒドロ
キシ−3−ナフトエ酸テトラデシルアミド、アセトアニ
リド、アセトアセトアニリド、ベンゾイルアセトアニリ
ド、2−クロロ−5−オクチルアセトアセトアニリド、
1−(2−テトラデカノキシフェニル)−2−カルボキ
シメチルシクロヘキサン−3,5−ジオン、1−フェニ
ル−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(2′−オクチ
ルフェニル)−3−メチル−5−ピラゾロン、1−
(2′,4′,6′−トリクロロフェニル)−3−ベン
ズアミド−5−ピラゾロン、1−(2′,4′,6′−
トリクロロフェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロ
ン、1−フェニル−3−フェニルアセトアミド−5−ピ
ラゾロン等が挙げられる。これらのカプラーは2種以上
併用しても良い。
【0041】また、本発明の感熱記録材料は、本発明の
ジアゾ化合物とカプラーを含有し且つ疎水性グアニジン
誘導体及びピペリジン誘導体を含有する感熱記録層に加
えて、電子供与性染料前駆体及び電子受容性化合物を含
む感熱記録層を更に設けることができる。また、このよ
うに感熱記録層を複数層設けることで、多色感熱記録材
料を得ることができる。
【0042】電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物
を主成分として含有する感熱記録層に用いられる原材料
としては、公知の如く、電子供与性染料前駆体と電子受
容性化合物及び、これらが加熱時に反応することを助け
る低融点の有機化合物等がある。電子供与性染料前駆体
としてはトリアリールメタン系化合物、ジフェニルメタ
ン系化合物、チアジン系化合物、キサンテン系化合物、
スピロピラン系化合物等が挙げられるが、特にトリアリ
ールメタン系化合物及びキサンテン系化合物が、発色濃
度が高いので有用である。
【0043】これらの具体例としては、3,3−ビス
(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノ
フタリド(即ちクリスタルバイオレットラクトン)、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノ)フタリド、3−
(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,3−ジメ
チルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメ
チルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−
3−イル)フタリド、3−(o−メチル−p−ジメチル
アミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−
イル)フタリド、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベ
ンズヒドリンベンジルエーテル、N−ハロフェニルロイ
コオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロ
イコオーラミン、ローダミン−B−アニリノラクタム、
ローダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタム、ローダミ
ン−B−(p−クロロアニリノ)ラクタム、2−ベンジ
ルアミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリ
ノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3
−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリ
ノ−3−メチル−6−シクロヘキシルメチルアミノフル
オラン、2−アニリノ−3−メチル−6−イソアミルエ
チルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−オクチルアミノ−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−エトキシエチルア
ミノ−3−クロロ−2−ジエチルアミノフルオラン、2
−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベン
ジルロイコメチレンブルー、3−メチル−スピロ−ジナ
フトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、
3,3′−ジクロロ−スピロ−ジナフトピラン、3−ベ
ンジルスピロジナフトピラン、3−プロピル−スピロ−
ジベンゾピラン等がある。
【0044】電子受容性化合物としてはフェノール誘導
体、サリチル酸誘導体、ヒドロキシ安息香酸エステル等
が挙げられる。これらの中でも特に、ビスフェノール
類、ヒドロキシ安息香酸エステル類が好ましい。これら
の一部を例示すれば、2,2−ビス(p−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(即ち、ビスフェノールA)、2,2
−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−
ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス
(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス
(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジクロロフェニル)
プロパン、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
1,1−(p−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキ
サン、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸及
びその多価金属塩、3,5−ジ(tert−ブチル)サリチ
ル酸及びその多価金属塩、3−α,α−ジメチルベンジ
ルサリチル酸及びその多価金属塩、p−ヒドロキシ安息
香酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒ
ドロキシ安息香酸−2−エチルヘキシル、p−フェニル
フェノール、p−クミルフェノール等が挙げられる。
【0045】電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物
からなる感熱記録層には、その反応を促進するための増
感剤を添加することが好ましい。増感剤としては、分子
内に芳香族性の基と極性基を適度に有している低融点有
機化合物が好ましく、その具体例としてはp−ベンジル
オキシ安息香酸ベンジル、α−ナフチルベンジルエーテ
ル、β−ナフチルベンジルエーテル、β−ナフトエ酸フ
ェニルエステル、α−ヒドロキシ−β−ナフトエ酸フェ
ニルエステル、β−ナフトール−(p−クロロベンジ
ル)エーテル、1,4−ブタンジオールフェニルエーテ
ル、1,4−ブタンジオール−p−メチルフェニルエー
テル、1,4−ブタンジオール−p−エチルフェニルエ
ーテル、1,4−ブタンジオール−m−メチルフェニル
エーテル、1−フェノキシ−2−(p−トリルオキシ)
エタン、1−フェノキシ−2−(p−エチルフェノキ
シ)エタン、1−フェノキシ−2−(p−クロロフェノ
キシ)エタン、p−ベンジルビフェニル等が挙げられ
る。
【0046】発色成分あるいは添加剤を溶かすために、
通常のカラー感光材料の色材(カプラー、色素供与化合
物等)の分散溶媒として使用される高沸点有機溶媒を使
用することができる。高沸点有機溶媒としては、例え
ば、フタル酸アルキル(例えばジブチルフタレート、ジ
オクチルフタレート等)、リン酸エステル(例えばジフ
ェニルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート
等)、クエン酸エステル(例えばアセチルクエン酸トリ
ブチル)、安息香酸エステル(例えば安息香酸オクチ
ル)、アルキルアミド(例えばジエチルラウリルアミ
ド)、脂肪族エステル類(例えばジブトキシエチルサク
シネート等)、トリメシン酸エステル類(例えばトリメ
シン酸トリブチル)、特開昭63−85633号記載の
カルボン酸類、特開昭59−83154号、同59−1
78451号〜178455号、同59−178457
号各公報に記載の化合物である。
【0047】本発明には、光堅牢性を更に良くするため
に感熱発色層の上に保護層を設けてもよい。また、多色
感熱材料においては、熱分画性を更に良くするために感
熱記録層の間に中間層を設けてもよい。これらに用いら
れる層の素材としては、水溶性高分子化合物若しくは疎
水性高分子化合物のエマルジョン又はラテックス等が好
ましい。
【0048】水溶性高分子化合物としては、ポリビニル
アルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、カ
ルボキシ変性ポリビニルアルコール、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体及びそのエステル、ブタジエン−無水
マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合
体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアク
リルアミド、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルピロ
リドン、エチレン−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−
アクリル酸共重合体、酸化デンプン、燐酸化デンプン、
ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロ
ース、アルギン酸ナトリウム、硫酸化セルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース等が挙げられる。
【0049】疎水性高分子化合物のエマルジョン又はラ
テックスとしては、スチレン−ブタジエン共重合体、カ
ルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体等が挙げられる。
【0050】次に感熱記録材料の製法について述べる。
本発明の感熱記録材料において、ジアゾ化合物とカプラ
ーからなる感熱記録層の一種を用いた単層とする場合と
更にこの層の二種以上又はこの層に加えて、電子供与性
染料前駆体と電子受容性化合物からなる感熱記録層を一
種以上用いて複数層とする場合があり、一層又は複数層
の全ての感熱記録層は、その発色成分、即ち、電子供与
性染料前駆体と電子受容性化合物、又は、ジアゾ化合物
とカプラーは、加熱前には互いに接触しないように夫々
バインダー中に均一に分散されて記録層中に保持される
必要がある。
【0051】バインダーとしての具体例としは、ポリビ
ニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、
スチレン・アクリル酸共重合体が挙げられる。
【0052】具体的な方法としては、各素材を各々別
々に水溶性高分子化合物(例えばポリビニルアルコー
ル)水溶液中で分散し、十分に水溶性高分子化合物を各
素材表面に吸着させてから混合する方法、少なくとも
どちらか一方の成分をマイクロカプセル化する方法、
反応成分を層毎に分離する方法等が有るが、特に、発色
成分のうちの一方の成分をマイクロカプセル化する方法
が好ましい。
【0053】以下に電子供与性染料前駆体と電子受容性
化合物を例にとって説明するが、ジアゾ化合物とカプラ
ーの場合も同様である。上記の方法においては、電子
供与性染料前駆体(例えば、クリスタルバイオレットラ
クトン)を、水溶性高分子化合物(例えばポリビニルア
ルコール)の水溶液中に投入し、ボールミル等の手段に
より分散する。この操作において、電子供与性染料前駆
体の結晶は微粒子に粉砕されると同時に、その表面に水
溶性高分子化合物が吸着して、水溶性高分子化合物の吸
着層で保護された電子供与性染料前駆体の微粒子分散物
が得られる。同様にして、電子受容性化合物(例えばビ
スフェノールA)の微粒子分散物も得られる。このよう
にして得られた両分散液を混合しても、各発色成分は水
溶性高分子化合物の吸着層により保護されているため発
色反応は生じない。従ってこの混合液を支持体上に塗布
して記録材料を得ることができる。しかしながら、記録
のために加熱された場合には、少なくとも一方の発色成
分が融解して吸着層を破って拡散する結果両発色成分が
接触するので発色反応が起こり、発色画像がえられる。
【0054】上記の方法において用いられる水溶性高
分子化合物としては、前述の中間層に用いられる水溶性
高分子化合物を用いることができるが、特にポリビニル
アルコール及びその誘導体、ポリアクリルアミド及びそ
の共重合体、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン誘
導体等が好ましい。
【0055】少なくともどちらか一方の成分をマイクロ
カプセル化するの方法においては、電子供与性無色染
料又は/及び電子受容性化合物を常法によりカプセル化
すれば良い。
【0056】本発明に用いられるマイクロカプセルは、
常温ではカプセル内の物質とカプセル外の物質を厳密に
隔離する性質を有すると同時に、加熱時にはその壁の透
過性が増大することによって発色成分の反応を促進する
ことのできる熱応答性マイクロカプセルである必要があ
る。
【0057】カプセルの壁材としては、ゼラチン、ポリ
ウレア、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエステル、ポ
リカーボネート、メラミン等を用いることができるが熱
応答性マイクロカプセルを得る上から、ポリウレア又は
ポリウレタンを使用することが好ましい。又、カプセル
壁に熱応答性を付与するには、カプセル壁としてのガラ
ス転移点が室温〜200℃とすればよく、特に70℃〜
150℃の範囲とすることが好ましい。
【0058】カプセル壁のガラス転移温度の制御は、カ
プセル壁のポリマー種を選ぶか、適当な可塑剤を添加す
ることによって行うことができる。このような可塑剤と
しては、フェノール化合物、アルコール化合物、アミド
化合物、スルホンアミド化合物等があり、これらは、カ
プセルの芯物質中に含有させても、分散物としてマイク
ロカプセル外に添加してもよい。
【0059】マイクロカプセル化の手法、用いる素材及
び化合物の具体例については、例えば、米国特許第37
26804号及び同第3796696号に記載されてい
る。以下に電子供与性染料前駆体をマイクロカプセル化
する方法について述べるが、その他の素材をマイクロカ
プセル化する場合も同様である。
【0060】例えば、ポリウレタン或いはポリウレアを
カプセル壁材として用いる場合には、多価イソシアネー
ト及びこれと反応してカプセル壁を形成する第二の物質
(例えばポリオール又はポリアミン)を水相又はカプセ
ル化すべき油性液体中に混合して芯組成物とした後これ
を水中に乳化分散し、次に温度を上昇させることにより
油滴界面で高分子形成反応を起こさせてマイクロカプセ
ル壁を形成する。この場合、第一の壁膜形成物質である
多価イソシアネートと第二の壁膜形成物質であるポリオ
ール又はポリアミンを適宜選択することによってカプセ
ル壁のガラス転移点を大幅に変えることができる。
【0061】又、電子供与性染料前駆体の溶解を助ける
ために、低沸点の補助溶剤を加えることもできる。補助
溶剤の具体例としては、酢酸エチル、酢酸イソプロピ
ル、酢酸ブチル、メチレンクロライド、シクロヘキサノ
ン等が挙げられる。更に、乳化油滴を安定に作るために
水相に保護コロイドや界面活性剤を添加することもでき
る。
【0062】保護コロイドとしては、一般的に水溶性高
分子化合物を使用することができ、その具体例としては
ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、メ
チルセルロース、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、
エチレン/マレイン酸共重合体等が挙げられる。
【0063】マイクロカプセルのサイズは、特に画像の
解像度向上及び取り扱い性の点から体積平均で0.2μ
m〜20μmが好ましく、更に好ましくは0.4μm〜
4μmである。
【0064】マイクロカプセル壁による素材の分離作用
は、一般に水溶性高分子化合物の吸着層による素材の分
離作用より完全であるため、反応成分のいずれか一方を
マイクロカプセル化することによって十分に反応成分同
士の接触を抑えられる。従って、例えば電子供与性染料
前駆体をマイクロカプセル化した場合には、電子受容性
化合物を単に微粒子に分散した分散液としてカプセル液
と混合することができる。しかしながら、電子受容性化
合物を高沸点溶媒に溶解した後水溶性高分子の水溶液中
で乳化し、次いでカプセル液と混合することもできる。
【0065】後者の場合には、支持体上に塗布液を塗布
して乾燥すると透明な感熱記録層を得ることができると
いう利点がある。従って、この場合には支持体としてプ
ラスチックベースのような透明支持体を用いることによ
り、透明な感熱記録材料を得ることができる。
【0066】本発明の感熱記録材料に使用する支持体と
しては、紙、ポリエチレン等を紙上にラミネートしたラ
ミネート紙、合成紙、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リイミド、トリアセチルセルロース等のプラスチックフ
ィルムなど公知のものが使用される。又、これらの支持
体には、塗布層との密着を良くするために下塗り等が施
されていてもよい。
【0067】支持体に塗布する方法としては、エアーナ
イフコート法、カーテンコート法、スライドコート法、
ローラーコート法、ディップコート法、ワイヤーバーコ
ート法、ブレードコート法、グラビアコート法、スピン
コート法若しくはエクストルージョンコート法等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。これらの
方法により、支持体上に各感熱記録層を順次塗布するこ
とによって本発明の感熱記録材料が得られる。又、必要
により、前述した通り感熱層の上に保護層を設けても良
い。
【0068】この記録材料に記録する場合には、まず感
熱記録層が発色するように熱を加え、発色させた後記録
材料の全面に光を照射して感熱層に含有されるジアゾニ
ウム塩を分解する。次に、多色感熱記録材料の記録方法
について述べる。まず初めに低熱エネルギーの熱記録で
ジアゾ化合物を含有する最外層の感熱層(第1感熱記録
層)を発色させた後、該感熱層に含有されるジアゾ化合
物の吸収波長域の光を放出する光源を用いて全面光照射
して、最上層の感熱層中に残存するジアゾ化合物を光分
解する。
【0069】次いで、前回より高エネルギーで、第1層
に含有されるジアゾ化合物の吸収波長域の光とは異なっ
た光吸収波長域を有するジアゾ化合物を含有する第2層
目の感熱層(第2感熱記録層)を発色させた後、該ジア
ゾ化合物の吸収波長域の光を放出する光源を用いて再度
全面光照射し、これによって第2層目の加熱層中に残存
するジアゾ化合物を光分解する。最後に、更に高エネル
ギーで、最内層(第3感熱記録層)の電子供与性染料前
駆体を含有する層を発色させて画像記録を完了する。
【0070】上記の場合には、最外層及び第2層を透明
な感熱層とすることが、各発色が鮮やかになるので好ま
しい。
【0071】本発明においては、支持体として透明な支
持体を用い、上記3層のうち何れか一層を透明な支持体
の裏面に塗布することにより、多色画像を得ることもで
きる。この場合には、画像を見る側と反対側の最上層の
感熱層は透明である必要はない。
【0072】上記ジアゾ化合物の光分解に使用する光源
としては、通常紫外線ランプを使用する。紫外線ランプ
は管内に水銀蒸気を充填した蛍光管であり、管の内壁に
塗布する蛍光体の種類により種々の発光波長を有する蛍
光管を得ることができる。
【0073】
【実施例】以下に実施例を示すが本発明はこれに限定さ
れるものではない。なお、実施例中の「部」は全て重量
部を示す。
【0074】(実施例1〜6、比較例1〜3) 実施例1 (1)感熱記録層塗布液(KB−1)の調液 〔ジアゾ化合物のカプセル液(CB−1)の調液〕酢酸
エチル19部に壁剤として下記(C−1)6部とn−ブ
タノール0.18部を加えて室温で1時間反応させた
後、下記(C−2)4.2部を溶解し、下記(C−3)
9.9部を添加して均一に混合し、I液を得た。
【0075】次に花王株式会社製デモールMS0.11
部を水11.6部に溶解した後、下記(C−4)の2%
水溶液5.5部とフタル化ゼラチンの8重量%水溶液3
8.5部を加えて40℃で均一に混合した中にI液を添
加し、ホモジナイザーを用いて40℃,10000r.p.
m.で10分間乳化分散した。得られた乳化物に水20部
を加えて均一化した後、攪拌しながら40℃で3時間カ
プセル化反応を行わせてカプセル液(CB−1)を得
た。カプセルの粒径は約0.5μmであった。
【0076】
【化18】
【0077】〔カプラー乳化物(CN−1)の調液〕酢
酸エチル8部に下記カプラー(D−1)4部,本発明の
疎水性グアニジン誘導体(I−5)2部,下記(D−
2)2部,下記(D−3)3部,下記(D−4)3部,
本発明のピペリジン誘導体(II−13)5.5部,下
記(D−5)2部,トリクレジルフォスフェート0.6
4部,マレイン酸ジエチル0.32部,ドデシルベンゼ
ンスルホン酸カルシウムの70%メタノール溶液0.7
5部を溶かし、II液を得た。
【0078】次に、石灰処理ゼラチンの15重量%水溶
液50部,水24.5部を40℃で均一に混合した中に
II液を添加し、ホモジナイザーを用いて40℃で10
000r.p.m.で10分間乳化分散した。得られた乳化物
を40℃で2時間攪拌して酢酸エチルを除いた後、揮散
した酢酸エチルと水の重量を加水により補い、カプラー
乳化物(CN−1)を得た。
【0079】
【化19】
【0080】〔塗布液の調液〕(CB−1)4部,水
1.6部,ほう酸の4%水溶液2.7部,スチレンーブ
タジエンラテックスの48%水溶液2.5部を40℃で
均一に混合した後、(CN−1)14.7部を添加して
均一に混合し、感熱記録層塗布液(KB−1)を得た。
【0081】(2)保護層塗布液(PB−1)の調液 ポリビニルアルコール(重合度1700,鹸化度88
%)10%水溶液32部水36部,下記(W−1)2%
水溶液8.4部を均一に混合し、保護層塗布液(PB−
1)を得た。
【0082】
【化20】
【0083】(3)塗布 上質紙にポリエチレンをラミネートした印画紙用支持体
上に、ワイヤーバーで(KB−1),(PB−1)の順
に、順次塗布と50℃での乾燥を行い、目的の感熱記録
材料を得た。固形分としての塗布量は、各々7.9g/
2,1.05g/m2であった。
【0084】(4)熱記録 京セラ株式会社製サーマルヘッド(KST型)を用い、
単位面積あたりの記録エネルギーが0〜25mJ/mm
2となるようにサーマルヘッドに対する印加電力及びパ
ルス幅を決めて感熱記録層に熱印字し、イエローの画像
を得た後、発光中心波長が420nm,出力40Wの紫
外線ランプを用いて10秒間全面光照射した。
【0085】(5)褪色試験 上記の試料を12000Luxの蛍光灯褪色試験機で1
週間連続で光照射し、画像の変褪色試験を行った。濃度
測定は、X−Rite310TRを用いて、初期の反射
濃度が約1.1の濃度変化を調べた。
【0086】実施例2 実施例1で用いた(II−13)5.5部の代わりに、
(II−14)5部を用いる外は、実施例1と全く同様
にして感熱記録材料を得、実施例1と同様に褪色試験を
行った。
【0087】実施例3 実施例1で用いた(II−13)5.5部の代わりに、
(II−11)4.3部を用いる外は、実施例1と全く
同様にして感熱記録材料を得、実施例1と同様に褪色試
験を行った。
【0088】実施例4 実施例1で用いた(II−13)5.5部の代わりに、
(II−12)4.7部を用いる外は、実施例1と全く
同様にして感熱記録材料を得、実施例1と同様に褪色試
験を行った。
【0089】実施例5 実施例1で用いた(I−5)2部の代わりに、(I−
1)1.6部を用いる外は、実施例1と全く同様にして
感熱記録材料を得、実施例1と同様に褪色試験を行っ
た。
【0090】実施例6 実施例1で用いた(I−5)2部の代わりに、(I−3
7)3部を用いる外は、実施例1と全く同様にして感熱
記録材料を得、実施例1と同様に褪色試験を行った。
【0091】比較例1 実施例1で用いた(I−5)と(II−13)を除く外
は、実施例1と全く同様にして感熱記録材料を得、実施
例1と同様に褪色試験を行った。
【0092】比較例2 実施例1で用いた(II−13)を除く外は、実施例1
と全く同様にして感熱記録材料を得、実施例1と同様に
褪色試験を行った。
【0093】比較例3 実施例1で用いた(I−5)を除く外は、実施例1と全
く同様にして感熱記録材料を得、実施例1と同様に褪色
試験を行った。実施例1〜6、比較例1〜3におけるイ
エロー褪色試験前後の濃度比を表1に示す。これらの結
果、実施例1〜6は褪色しにくく光堅牢性に優れてい
る。
【0094】
【表1】
【0095】(実施例7〜9、比較例4) 実施例7 実施例1の感熱記録層塗布液及び保護層液の他に、2種
類の感熱記録層塗布液と1種類の中間層塗布液を新たに
用意した。
【0096】(1)第3感熱記録層液の調液 〔電子供与性染料前駆体のカプセル液の調製〕電子供与
性染料前駆体であるクリスタルバイオレットラクトン
3.0部を酢酸エチル20部に溶解した後高沸点溶媒で
あるアルキルナフタレン20部を添加し、加熱して均一
に混合した。次いでこの混合液にカプセル壁剤として、
キシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパン
付加物20部を添加し、均一に攪拌した。
【0097】次に、別途用意したポリビニルアルコール
(重合度1700、鹸化度88%)の6重量%水溶液5
4部中に先の電子供与性染料前駆体溶液を添加し、ホモ
ジナイザーを用いて乳化分散した。得られた乳化液に水
68部を加えて均一化した後、攪拌しながら50℃に昇
温し、3時間カプセル化反応を行わせて目的のカプセル
液を得た。カプセルの平均粒子径は1.6μmであっ
た。
【0098】〔電子受容性化合物の分散液の調製〕電子
受容性化合物であるビスフェノールA30部をポリビニ
ルアルコール4重量%水溶液150部中に加え、ボール
ミルを用いて24時間分散し、分散液を作製した。分散
液中の電子受容性化合物の平均粒径は1.2μmであっ
た。
【0099】〔塗液の調製〕上記の電子供与性染料前駆
体カプセル液及び電子受容性化合物分散液を電子供与性
染料前駆体/電子受容性化合物の比率が1/2となるよ
うに混合して塗布液を調製した。
【0100】(2)第2感熱記録層液の調液 〔ジアゾ化合物のカプセル液の調製〕4−(N−(2−
(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ)ブチリ
ル)ピペラジノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフ
ォスフェート 2.0部を酢酸エチル20部に溶解した
後高沸点溶媒であるアルキルナフタレンを20部添加
し、加熱して均一に混合した。次いで、得られた混合液
中にカプセル壁剤としてキシリレンジイソシアナート/
トリメチロールプロパン付加物15部を添加し、均一に
攪拌した。
【0101】次に、別途用意したポリビニルアルコール
(重合度1700、鹸化度88%)の6重量%水溶液5
4部中に、先のジアゾ化合物を溶解した溶液を添加し、
ホモジナイザーを用いて乳化分散した。得られた乳化液
に水68部を加えて均一化した後、攪拌しながら40℃
に昇温し、3時間カプセル化反応を行わせてカプセル液
を得た。カプセルの平均粒径は1.1μmであった。
【0102】〔カプラー分散液の調製〕1−(2′−オ
クチルフェニル)−3−メチル−5−ピラゾロンをカプ
ラーとして10部、及びパラヒドロキシ安息香酸ドデシ
ル20部をポリビニルアルコール4重量%水溶液150
部中に添加し、ボールミルを用いて24時間分散し、分
散液を作製した。分散液中のカプラーの平均粒径は1.
2μmであった。
【0103】〔塗液の調製〕上記のジアゾ化合物のカプ
セル液及びカプラー分散液を、ジアゾ化合物/カプラー
の比率が2/3となるように混合して塗布液を調製し
た。
【0104】(3)中間層液(MC−1)の調液 石灰処理ゼラチンの15重量%水溶液50部,水11
部,(C−4)の2%水溶液2部を42℃で均一に混合
し、中間層液(MC−1)を得た。
【0105】
【化21】
【0106】(4)塗布 上質紙にポリエチレンをラミネートした印画紙用支持体
上に、ワイヤーバーで第3感熱層塗布液,(MC−
1),第2感熱層塗布液,(MC−1),実施例1の感
熱層(第1感熱層)塗布液,保護層液の順に、順次塗布
と50℃での乾燥を行い、目的の多色感熱記録材料を得
た。固形分としての塗布量は、各々5.2g/m2
3.0g/m2,6.4g/m2,3.0g/m2,7.
9g/m2,1.05g/m2であった。
【0107】(5)熱記録 京セラ株式会社製サーマルヘッド(KST型)を用い、
単位面積あたりの記録エネルギーが0〜25mJ/mm
2となるようにサーマルヘッドに対する印加電力及びパ
ルス幅を決め、第1感熱記録層に熱印字してイエローの
画像を得た後、発光中心波長が420nm、出力40W
の紫外線ランプを用いて10秒間全面光照射した。
【0108】次いで単位面積あたりの記録エネルギーが
0〜40mJ/mm2となるようにサーマルヘッドに対
する印加電力及びパルス幅を決めて第2感熱記録層に、
熱印字し、マゼンタの画像を得た後、発光中心波長が3
65nm、出力40Wの紫外線ランプを用いて15秒間
全面光照射した。
【0109】最後に、単位面積あたりの記録エネルギー
が0〜60mJ/mm2となるようにサーマルヘッドに
対する印加電力及びパルス幅を決めて第3感熱記録層に
熱印字し、シアンの画像を得た。これによって、マゼン
タ、イエロー、シアン、シアン+マゼンタ(ブルー)、
マゼンタ+イエロー(レッド)、シアン+イエロー(グ
リーン)及びシアン+マゼンタ+イエロー(ブラック)
の画像記録が得られた。
【0110】(6)褪色試験 上記の試料を12000Luxの蛍光灯褪色試験機で1
週間連続で光照射し、画像の変褪色試験を行った。濃度
測定は、X−Rite310TRを用いて、初期の反射
濃度が約1.1の濃度変化を調べた。
【0111】実施例8 実施例7で用いた(II−13)5.5部の代わりに、
(II−14)5部を用いる外は、実施例7と全く同様
にして感熱記録材料を得、実施例7と同様に褪色試験を
行った。
【0112】実施例9 実施例7で用いた(II−13)5.5部の代わりに、
(II−12)4.7部を用いる外は、実施例7と全く
同様にして感熱記録材料を得、実施例7と同様に褪色試
験を行った。
【0113】比較例4 実施例7で用いた(II−13)5.5部を除く外は、
実施例7と全く同様にして感熱記録材料を得、実施例7
と同様に褪色試験を行った。
【0114】実施例7〜9及び比較例4におけるイエロ
ーの褪色試験前後の濃度比を表2に示す。これらの結果
は、感熱記録層に疎水性グアニジン誘導体及びピペリジ
ン誘導体を含有させることによって光堅牢性が良くなる
ことを示す。
【0115】
【表2】
【0116】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料は、ジアゾ化合物
と該ジアゾ化合物と反応して発色するカプラーを含有す
る感熱記録層に、疎水性グアニジン誘導体及びピペリジ
ン誘導体をそれぞれ少なくとも1種含有し、画像の光堅
牢性に優れている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にジアゾ化合物及び該ジアゾ化
    合物と反応して発色するカプラーを主成分として含有す
    る感熱記録層を少なくとも一層設けた感熱記録材料にお
    いて、該感熱記録層に、疎水性グアニジン誘導体及びピ
    ペリジン誘導体をそれぞれ少なくとも1種含有させるこ
    とを特徴とする感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 発色成分である上記ジアゾ化合物及びカ
    プラーのうち少なくとも一方の発色成分がマイクロカプ
    セルに内包されていることを特徴とする請求項1に記載
    の感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 発色成分のうちカプラーが疎水性グアニ
    ジン誘導体及びピペリジン誘導体と同一の乳化物中にあ
    る事を特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
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