JPH07171004A

JPH07171004A - スポーツ用履物

Info

Publication number: JPH07171004A
Application number: JP6219154A
Authority: JP
Inventors: Franco Vaccari; フランコ・バッカリ
Original assignee: DOROMITE SpA; Dolomite SpA
Current assignee: DOROMITE SpA; Dolomite SpA
Priority date: 1993-09-14
Filing date: 1994-09-13
Publication date: 1995-07-11
Also published as: US5590481A; EP0642747A1

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、ブーツレッグの前方あるいは後方ス
イングの停止位置を調整する余裕がない点で解決するこ
とを目的とする。【構成】スキーヤーの脚を前後に傾斜可能とする位置で
前後部の開口（9,10）が形成され、また、入り口(8) の
部分と２つの側壁部(11a,11b) を有するシェル(2) を備
え、さらに、前記シェルに枢着されかつ前記側壁部の少
なくとも一部を囲むブーツレッグ(4) と、シェル上にあ
ってブーツレッグの後方揺動とブーツの前方撓みとの少
なくとも一方を制限する手段とを備えるスポーツ用履物
において、前記制限手段は、少なくとも固定手段(21a,2
4a、21b,24b、30a-34a、30b-34b) を有し、この固定手段
は、前記シェルの側壁部の間に延び、ここの前記開口に
掛け渡され、前記固定手段は、前記入り口の近くに設置
され、対応する側壁部に当接するとともに、調節自在に
接続される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、スポーツ用の履物に係
り、特に、スキーヤの脚を前後に傾斜可能とする位置で
長手方向に沿って対向する前部および後部の２つの開口
を形成した長手方向に長い入口を形成する開放部を有す
るシェルを備え、これらの開口がシェルの入口から延在
して横方向に対向する２つの側壁部をシェル上に形成
し、さらに、シェルに枢着され、かつ、前記側壁部の少
なくとも一部を囲むブーツレッグと、シェル上にあって
ブーツレッグの後方スイングとブーツの前方フレックス
との少なくとも一方を制限する手段とを備える、スキー
ブーツ等に関する。

【０００２】

【従来の技術およびその課題】通常、前記形式のスキー
ブーツのブーツレッグは、スキーヤの脚を僅かに前方に
屈曲させる通常スキー位置から、脚の筋肉を伸張し、し
たがって、よりリラックスさせることができる休止位置
に戻るように配置されている。この位置に切換える機能
は、歩行中あるいは休む際に特に好ましいものである。
このようなブーツには、上述のスキー位置から、脚の前
方フレックスすなわちブーツの爪先に向けて調整する手
段が設けられていることが知られている。

【０００３】双方の特徴を有するブーツの形式は、例え
ば本願出願人による欧州特許出願第９３２０１６９１．
８号に記載されている。

【０００４】この欧州特許出願は、ブーツレッグを有す
るブーツを開示しており、このブーツレッグは、ピンに
よりシェルに枢着されかつ３つの位置に設定可能なノブ
を通じてシェルに固定される。この３つの位置は、ブー
ツレッグをシェルに対してロックし、スキー位置とする
設定位置と、スキー位置から休止位置に向けて後方スイ
ングを可能とする設定位置と、より前方に傾斜する位置
に向けてスキー位置から前方スイングを可能とする設定
位置とである。

【０００５】このブーツは技術的に満足でき、その調整
特性も有益であるが、しかし、ノブコントロールにより
可能となる場合を除いて、ブーツレッグの前方あるいは
後方スイングの停止位置を調整する余裕がない点で解決
すべき点がある。さらに、シェルにブーツレッグを取付
けて上述の制限を形成する部材と、ブーツレッグをシェ
ルに枢動可能に結合するピンとが互いに近接しているた
め、前記のスイング動を制限するための所要の抵抗トル
クにより、このような取付け部材とシェルとに比較的大
きな応力が形成される。

【０００６】さらに、シェル／ブーツレッグのロック位
置を除いて、制限を設けることは２つ（前方フレックス
／後方フレックス）の動きの一方にのみ適用可能で、こ
の制限は上述の動きの調整範囲を規制するものである。

【０００７】したがって、本発明が解決する技術的課題
は、前記の従来技術に伴う欠点を解消する構造および作
用をなすスキーブーツ等のスポーツ用履物を提供するこ
とにある。

【０００８】この問題を解決する本発明は、上述の形式
のスポーツ用履物において、上述の手段は、シェルの側
壁部間に延在して対応する開口を架橋する少なくとも１
の固定装置を備え、この固定装置は、前記の入口に近接
する位置で対応する側壁部に取り付けられ、調整可能に
共に連結されるそれぞれの固定部材を有する。

【０００９】以下、例示のみでなんら制限するものでは
ない添付図面を参照して本発明の２つの好ましい実施例
について説明する。

【００１０】

【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。図において、１はスキーブーツの全体を指す。
このスキーブーツは、シェル２、内部シュー３およびブ
ーツレッグ４を備えてなる。シェル２とブーツレッグ４
については、プラスチック成形品で作られるのが望まし
い。

【００１１】図５で示すように、シェル２は、ソール５
を有し、このソール５には、つま先６とヒール７をその
シェル２の長手の主方向の前後に配設してなり、それら
はスキーブーツの長手方向において反対側に設けられて
いる。ソール５から離れた、シェル２の上方自由端側部
分には、スキーヤーの脚を取り込む入り口８が設けられ
ている。この入り口８の部分には、それぞれ前方と後方
に向いた２つの開口９，１０が連通して連続的に形成さ
れている。この開口９，１０は、図で示すようなフラッ
プのない形式のものでもよいが、この開口９，１０は、
１つまたは２つのフラップを重ね合わせるフラップタイ
プのものとしてもよい。また、この開口９，１０は、ブ
ーツの前後長手方向においての内部シュー３と舌片３ａ
の充分なスイング的な動きの範囲を確保するためのもの
である。舌片３ａはブーツの前方支持部材を構成する。
したがって、本発明の範囲内においては、スイング範囲
を形成する他の手段により、これらを置換えることがで
きる。ブーツが前方に撓んだときの舌片およびインナー
シューによる支持作用に鑑み、特許請求の範囲ではこれ
らを前部ブーツサポートとして把握することができる。

【００１２】前記開口９，１０は、シェル２に、２つの
側壁１１ａ，１１ｂを形成する。この結果、ここでの側
壁１１ａ，１１ｂは、前記ソール５の部分からはかなり
離れることになる。

【００１３】側壁１１ａ，１１ｂの、入り口８に隣接す
る端部には、孔１２ａ，１２ｂがそれぞれ、その側壁１
１ａ，１１ｂが互いに対向一致する状態で貫通して設け
られている。さらに、シェル２の側壁１１ａ，１１ｂに
おけるソール５の近くの部分には、前記ブーツレッグ４
を揺動自在に接続するための孔１３ａ，１３ｂが、同じ
くそのシェル２を貫通して互いに対向一致する状態で設
けられている。そのブーツレッグ４を接続するための接
続手段としては、例えばリベット１３などの慣用的なも
のを用い得る。

【００１４】使用者の足を包むシェル２を締め付け固定
するため、それ自体知られた調節自在なレバー式固定具
１４が第２の固定手段として設けられていて、固定構造
を構成している。この固定具１４は、前記シェル２の裏
面に当たり前記開口９を覆うように伸びたカバー１５の
表面に作用するように、開口９を跨いでシェル２に架設
されていて、る。

【００１５】前記ブーツレッグ４は、好ましくは重合フ
ラップタイプのものが適し、これには、前述したよう
な、２つの調節自在なレバー式固定具１６，１７がこれ
も第２の固定手段として設けられている。そして、これ
のレバー式固定具１６，１７を装着して、シェル２と内
部シュー３の上から所望の張力で締付け固定し、スキー
ヤーの足を保護する固定構造を構成する。前記ブーツレ
ッグ４の上方後部には、いわゆるスポイラーと呼ばれる
ラグ（ｌｕｇ）１８が設けられ、それは、スキーヤーの
足のふくろはぎの部位を保護する、後部サポートとなる
ものである。ラグ１８の外面部には、シート１９が、前
記入り口８と略同じレベルにおいてその周囲に延びて形
成されている。シェル２の側壁１１ａ，１１ｂの先端部
分は、ラグ１８の両サイドの空間部において、ブーツレ
ッグ４を越えて上方へ突き出している。

【００１６】シェル２の一方の側壁１１ａの先端には、
フレシキブルなバンド状の固定用エレメント２１の中間
部位が、孔１２ａに係着するリベットやスタッド２０な
どの取着手段により固定されている。この第１の固定手
段としての、バンド状の固定用エレメント２１の両端領
域部分２１ａ，２１ｂには、引き剥がし自在に係着する
クロージャー２２がそれぞれ設けられている。このクロ
ージャー２２は、『ＶＥＬＣＲＯ』（登録商標）として
知られるファスナーが用いられる。ここでのファスナー
は、そのエレメント２１の両端部分が、それぞれ長さを
調節して折り曲げて閉じることにより突き合わせ面同士
が係脱自在に係着する固定手段となっている。また、こ
の折曲げループの折曲げ端部の中に後述するリング２５
通して掛けて連結するようになっている。

【００１７】一方、同様な方法で、シェル２の他方の側
壁１１ｂの先端には、フレシキブルなバンド状の固定用
エレメント２４の中間部位が、孔１２ｂに係着するリベ
ットやスタッド２３などの取着手段によってバンドのよ
うなフレシキブルの固定用エレメント２４の中間部位が
取り付け固定されている。この第１の固定手段としての
固定用エレメント２４の両端部のそれぞれには前述した
係止用リング２５が取り付けられている。そして、この
係止用リング２５には、着脱自在に、これに対応した前
記エレメント２１の両端部分を通して折り曲げて閉じ込
むことにより掛止される。

【００１８】したがって、それぞれ対応する端部２１
ａ，２４ａと端部２１ｂ、２４ｂは、各バンド状の固定
具を固定するエレメントを構成する。そして、係止用リ
ング２５と引剥し自在のクロージャー２２は、それぞれ
長さを調節自在でかつ着脱自在に接続することによっ
て、後述するような機能を発揮するのである。

【００１９】すなわち、まず、バンド状の固定具の、部
分２１ａ，２４ａのある後ろ側の部分は、ラグ１８の外
面にあるシート１９に沿って導かれて通るとともに、前
記開口１０に橋渡され、そして、ブーツレッグ４と内部
シュー３の前方への傾倒を制限する機能を奏する。そこ
で、固定具の部分２１ａ，２４ａを長く調整することに
より（極端な場合にはその係着を解除することによっ
て）、前記ブーツレッグ４は、図１で示す傾倒したスキ
ーポジションから、図２のレスト状態の垂直な姿勢に引
き起こされる。したがって、その固定具の部分２１ａ，
２４ａは、ブーツレッグ４と内部シュー３の後方への動
きの自由をコントロールし、その動きは、前述したよう
に前記開口１０によってもたらされる。逆に、この部分
２１ａ，２４ａを短く調整することによりブーツレッグ
４の前方への傾きを大きくすることができる。

【００２０】一方、バンド状の固定具の、エレメント部
分２１ｂ，２４ｂのある前端部は、内部シュー３と舌片
３ａの表面を横切って導かれて通るとともに、前記開口
９に橋渡され、そして、ブーツ１の前方への曲りを制限
する機能を奏する。そこで、固定具の部分２１ｂ，２４
ｂを調整して短くすると、そのバンド状の固定具は、ス
キーヤーの足の前方への支えになり、スタッド２０，２
３の手段によって、そのシェルに当たるため、ブーツ１
の曲りが硬くなる。反対に、その固定具を長くすると、
ブーツ１は前方への曲りが柔らかくなる。

【００２１】なお、これらの双方の調整は、レバーファ
スナー１６，１７によるブーツレッグに対するクランプ
作用に大きく依存する。さらに、固定装置２１ａ，２４
ａに伝達される張力は、シェル上のブーツレッグの回転
軸線からのレバーアームの長さがかなり長いため、スキ
ーヤーの脚に大きな抵抗トルクを作用させることを可能
とする。さらに、全ての応力はスタッド２０，２３を介
してシェル２に直接伝達される。

【００２２】図７に示す変形実施例は、上述の実施例と
同様な部分には同様な符号を付してあり、それぞれ前部
開口部９と後部開口部１０とに位置する２つの第１の固
定手段としての固定装置が、それぞれバンド状の可撓性
部材３０ａ，３０ｂを備え、これらの可撓性部材の一端
は例えばリベット３１によりシェル２の対応する側壁部
１１ａ，１１ｂに取付けられ、他端は通常のレバーファ
スナーを装架し、このレバーファスナーのリング３３
ａ，３３ｂはそれぞれ対向する側壁部１１ｂ，１１ａに
リベット３１で取付けられたラック３４ａ，３４ｂの歯
の間に調整可能かつ解放可能に係合することができる。
なお、上述の固定装置は、スキーブーツの分野において
知られている適宜の配置とすることができる点を理解さ
れたい。

【００２３】したがって、本発明は従来の問題を簡単で
経済的かつ融通性のある有益な構造により解決する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るスキーブーツのスキー
を行っている動作状態での側面図。

【図２】同じくその本発明の一実施例に係るスキーブー
ツの通常のレスト状態での側面図。

【図３】図１での状態でのスキーブーツの上部を拡大し
て詳細に示した側面図。

【図４】図１での状態でのスキーブーツの上部を拡大し
て詳細に示した背面図。

【図５】製造時における前記ブーツのシェルの形態を示
す斜視図。

【図６】図３におけるＶＩ−ＶＩ線に沿って示す断面
図。

【図７】本発明の他の実施例を図６に対応して示す断面
図。

【符号の説明】

１…スキーブーツ、２…シェル、３…内部シュー、３ａ
…舌片、４…ブーツレッグ、５…ソール、６…つま先、
７…ヒール、８…入り口、９，１０…開口、１１ａ，１
１ｂ…側壁、孔１２ａ，１２ｂ…孔、１３ａ，１３ｂ…
孔、１４…レバー式固定具、１６，１７…レバー式固定
具、１８…ラグ、１９…シート、２１…固定用エレメン
ト、２２…クロージャー、２４…固定用エレメント、２
５…リング。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】スキーヤーの脚を前後に傾斜可能とする位
置でその長手方向に沿って対向する前部および後部の２
つの開口（９，１０）が形成され、長手の主方向に広が
った入り口（８）の部分を有するシェル（２）を備え、
前記各開口がシェルの入口から延在して前記シェルに横
方向に対向する２つの側壁部（１１ａ，１１ｂ）を形成
し、さらに、前記シェルに枢着されかつ前記側壁部の少
なくとも一部を囲むブーツレッグ（４）と、シェル上に
あってブーツレッグの後方揺動とブーツの前方撓みとの
少なくとも一方を制限する手段とを備えるスポーツ用履
物において、前記制限手段は、少なくとも第１の固定手段（２１ａ，
２４ａ、２１ｂ，２４ｂ、３０ａ〜３４ａ、３０ｂ〜３
４ｂ）を有し、この第１の固定手段は、前記シェルの側
壁部の間に延び、ここの前記開口に架かって掛け渡さ
れ、さらに、前記固定手段は、前記入り口の近くに設置
され、対応する側壁部に当接するとともに、調節自在に
接続されることを特徴とするスポーツ用履物。
【請求項２】前記第１の固定手段（２１ａ，２４ａ、３
０ｂ〜３４ｂ）は、後方の開口（１０）を通じて延長
し、前記ブーツレッグ（４）に当接し、前記シェルに対
してのブーツレッグの後ろ向きへの傾きを制限すること
を特徴とする請求項１に記載のスポーツ用履物。
【請求項３】前記第１の固定手段（２１ｂ，２４ｂ、３
０ａ〜３４ａ）は、前方の開口（９）を通じて延長し、
ブーツの前方支持部材（３ａ）に当接し、前記シェルに
対してのブーツレッグおよび前方支持部材の少なくとも
一方の前方への曲げを制限することを特徴とする請求項
１または請求項２に記載のスポーツ用履物。
【請求項４】前記第１の固定手段の対応した固定エレメ
ント（２１ａ，２４ａ、３０ｂ，３４ｂ、２１ｂ，２４
ｂ、３０ａ，３４ａ）は、それぞれ前記シェルの前後の
開口（９，１０）に置かれ、前記シェルの側壁部（１１
ａ，１１ｂ）の１つのものに共通に取着（２０，２１、
３１）されることを特徴とする請求項２または請求項３
に記載のスポーツ用履物。
【請求項５】前記第２の固定手段を有し、これの構造
（１４，１６，１７）は、ブーツを締め付けるため、前
記ブーツレッグおよびシェルの少なくとも一方に設けら
れ、かつ、前記第１の固定手段の固定エレメント（２１
ａ，２４ａ、３０ｂ〜３４ｂ、２１ｂ，２４ｂ、３０
ａ，３４ａ）から独立して設けられたことを特徴とする
前述した各請求項のいずれか１つに記載のスポーツ用履
物。
【請求項６】前記シェルの側壁（１１ａ，１１ｂ）は、
前記ブーツレッグ（４）の下に延び、前記入り口の部分
を越えるまで突き出していることを特徴とする前述した
各請求項のいずれか１つに記載のスポーツ用履物。
【請求項７】前記第１の固定手段のエレメントは、前記
シェルのそれぞれの側壁（１１ａ，１１ｂ）における前
記ブーツレッグ（４）を越えた部分に取着されたことを
特徴とする請求項６に記載のスポーツ用履物。
【請求項８】前記第１の固定手段（２１ａ，２４ａ、３
０ｂ，３４ｂ、２１ｂ，２４ｂ、３０ａ，３４ａ）は、
引けば剥がれるファスナータイプのものであることを特
徴とする前述した各請求項のいずれか１つに記載のスポ
ーツ用履物。
【請求項９】前記ブーツレッグ（４）は、スキーヤーの
足の後部分を支えて保護するラグ（１８）を有し、これ
に対応した前記第１の固定手段は、前記ラグ（１８）に
おけるブーツレッグの回りに延長して設置されることを
特徴とする前述した各請求項のいずれか１つに記載のス
ポーツ用履物。
【請求項１０】前記第１の固定手段は、第１のバンド状
の可撓性のあるエレメント（２１ａ，２１ｂ）と第２の
バンド状の可撓性のあるエレメント（２４ａ，２４ｂ）
を有し、第１のエレメントは、これに対応した前記側壁
部（１１ａ）に、その中間部を取着してなり、さらに、
この第１のエレメントは、その両端部分に互いに付着し
合う係脱自在な固定手段を設け、前記第２のエレメント
は、これに対応した前記側壁部（１１ｂ）に、その中間
部を取着してなり、さらに、第２のエレメントは、その
両端部分に、これに対応する前記第１のエレメントの端
部を通して係着するリング（２５）設けてなることを特
徴とする前述した各請求項のいずれか１つに記載のスポ
ーツ用履物。