JPH0716935B2 - 筒状コンクリート製品の内型 - Google Patents

筒状コンクリート製品の内型

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JPH0716935B2
JPH0716935B2 JP3245193A JP3245193A JPH0716935B2 JP H0716935 B2 JPH0716935 B2 JP H0716935B2 JP 3245193 A JP3245193 A JP 3245193A JP 3245193 A JP3245193 A JP 3245193A JP H0716935 B2 JPH0716935 B2 JP H0716935B2
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実 豊田
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実 豊田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボックスカルバート、
雨水桝等の筒状コンクリート製品を製造する型枠の内型
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ボックスカルバート、雨水桝等
の筒状コンクリート製品の成形用型枠は、筒状の外型
と、その内方に配する筒状の内型とからなり、この外型
と内型の間にコンクリートを充填し、固形した後外型と
内型を脱型してコンクリート製品を取り出している。内
型の脱型には、内型を数個のピースにバラバラにしてし
まう、径を小さく絞る等いくつかの方法がある。しか
し、近年最も優れているとされるのは、内型に蝶着部を
設けておき、この蝶着部で内型を折り畳んで脱型する方
法であり、これにより優れた操作性、寸法精度、コスト
パフォーマンス等を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、蝶着部により内
型を折り畳んで脱型する場合、内型が円筒形状の場合は
問題ないのであるが、角筒形状のようにコーナーの角度
が90度の場合は適用できないとされていた。図8はそ
の説明図であるが、内型部材40を蝶着部41で折り畳
もうとした場合、内型部材の隅角部42は円弧の軌跡を
描くのであるが、これが硬化したコンクリート製品43
に当たってしまって、結局折り畳むことができないので
ある。そこで、従来の角筒形状のコンクリート製品は隅
角部に面取りを設け、コーナー角度が135度ある場合
に限って折り畳んで脱型することができたのである。本
発明は、コーナーの角度が90度あるいは90度に近い
角度の角筒状等であっても、蝶着部で内型を折り畳んで
脱型することができるものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、筒状本体の長
さ方向に沿って複数個の内型部材に分割され、これら内
型部材は蝶着部で連結され、その蝶着部で折り畳むこと
により脱型する筒状コンクリート製品の内型において、
該蝶着部の軸と軸受とが相対的に軸と直角方向に変位可
能としたことを特徴とする筒状コンクリート製品の内型
である。
【0005】
【作用】内型の脱型において、折り畳む内型部材の隅角
部が硬化したコンクリート製品に当たったとき、蝶着部
の軸と軸受が相対的に軸と直角方向に移動するので、内
型部材の隅角部はコンクリート面から逃げるように水平
方向に変位してコンクリート製品と交差することなく、
内型部材を折り畳むことができるのである。
【0006】
【実施例】図1〜図4は本発明の1実施例たる内型1に
関する。内型1は角形の集水桝を製造するもので、角筒
状をなし、やはり角筒状の外型2の内方に配される。内
型1と外型2の間の空間にはコンクリートが充填され、
硬化後に脱型されることにより集水桝が製造される。
【0007】内型1は図1に示すように、内型部材3、
4、5、6からなる。最も大きな内型部材6は、図示し
ない基台に固定されており、内型部材4、5が蝶着部
8、9で蝶着されている。内型部材4にはさらに内型部
材3が蝶着部7で蝶着されている。内型部材3、5の先
端は互いに会合して腕11及び締付クランプ10で緊結
される。
【0008】蝶着部7、8、9は軸と軸受が相対的に軸
と直角方向、すなわち水平方向に変位可能になってい
る。図2〜図4に示す蝶着部7を例に詳細に説明する。
内型部材3からは軸片12が内型部材4からは軸受片1
3が突設され、軸片12は軸受片13の上に乗り重なっ
ている。図4に示すごとく、軸片12からは軸14が下
向きに突出し、軸受片13には長穴15が設けられ、軸
14は長穴15に挿通している。図2に示すごとく、軸
14は長穴15内をtだけ移動することができるので、
軸片12と軸受片13とは相対的に、軸と直角方向、す
なわち水平方向にtだけ変位可能となっている。蝶着部
8、9も蝶着部7と同様の構成となっている。
【0009】内型の折り畳みは、まずクランプ10をは
ずし、内型部材3を折り畳む。図2において、内型部材
3を矢印A方向に回転させると、同時に、軸片12が軸
受片13に対して変位することにより内型部材3は矢印
B方向に移動し、図3に示すごとく、隅角部16は硬化
したコンクリート製品と交差することなく、内型部材に
無理な歪みを与えることなく滑らかに折り畳むことがで
きる。さらに、内型部材4、5を順次折り畳むが、それ
ぞれの隅角部も同様にコンクリート製品と交差すること
なく滑らかに折り畳むことができる。内型の組み立て
は、脱型時の逆に動作させることにより、やはり滑らか
に行うことができる。
【0010】蝶着部の構造はもちろん本実施例に限るも
のではない。例えば、図5に示すごとく、内型部材4か
ら上向きの軸14を設けた軸片12を、内型部材3から
長穴15を設けた軸受片13を突出させる等の構造とす
ることもできる。
【0011】また、分割する内型部材の数や蝶着部の位
置も本実施例に限るものではない。図6に示すのは他の
実施例の内型20の略上面図である。内型20は内型部
材21、22、23、24に分割されている。内型部材
21は図示しない基台に固定されており、その両側に内
型部材22、23が蝶着部25、26で蝶着されてい
る。蝶着部25、26は、図6では省略表記されている
が、上記実施例の蝶着部7〜9と同様に変位可能な構造
となっている。内型部材24は、いわゆる「さし」と呼
ばれるもので、内型部材22、23の先端に嵌め込まれ
る。内型20の脱型は、「さし」すなわち内型部材24
を上方に抜き取り、しかる後内型部材22、23を図6
に破線で示すごとく折り畳む。本発明は、内型部材24
のように、一部蝶着されない内型部材を含むものであっ
ても差し支えない。
【0012】図7に示すのは、さらに他の実施例の内型
30の略上面図である。内型30は内型部材31、3
2、33、34、35に分割されている。内型部材31
は図示しない基台に固定されており、その両側に内型部
材32、33が蝶着部36、37で蝶着されている。更
に内型部材32には内型部材34が蝶着部38で、内型
部材33には内型部材35が蝶着部39で蝶着されてお
り、内型部材34、35の先端が会合している。蝶着部
36〜39は上記蝶着部と同様に変位可能な構造となっ
ている。内型30は、脱型に際しては図7に破線で示す
ように折り畳む。内型30は上記の内型1に比べて基台
への固定部分の剛性が小さく、内型部材への分割数も多
いので、寸法精度、作業性共に劣る。
【0013】
【発明の効果】本発明は、従来困難とされていた隅角度
が90度ないし90度に近い筒状コンクリート製品の製
造における折り畳み式の採用を可能とし、コンクリート
製品製造過程における作業能率及びコンクリート製品の
寸法精度を向上させ、さらに型枠のコストダウンにも貢
献するものである。また、従来から行われていた隅角度
が135度程度のゆるやかなものに用いても、脱型時に
内型部材が変位してコンクリートとの接触が著しく少な
くなるので、コンクリート製品を傷めることがなく、型
枠の寿命も長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の内型1を用いた型枠の上面図である。
【図2】蝶着部7の上面図である。
【図3】蝶着部7の上面図である。
【図4】蝶着部7の断面図である。
【図5】他の蝶着部の構造の例を示す断面図である。
【図6】実施例の内型20の略上面図である。
【図7】実施例の内型30の略上面図である。
【図8】従来角筒形状に折り畳み式が用いられなかった
ことの説明図である。
【符号の説明】
1 内型 2 外型 3 内型部材 4 内型部材 5 内型部材 6 内型部材 7 蝶着部 8 蝶着部 9 蝶着部 10 クランプ 11 腕 12 軸片 13 軸受片 14 軸 15 長穴 16 隅角部 20 内型 21 内型部材 22 内型部材 23 内型部材 24 内型部材 25 蝶着部 26 蝶着部 30 内型 31 内型部材 32 内型部材 33 内型部材 34 内型部材 35 内型部材 36 蝶着部 37 蝶着部 38 蝶着部 39 蝶着部 40 内型部材 41 蝶着部 42 隅角部 43 コンクリート製品

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状本体の長さ方向に沿って複数個の内
    型部材に分割され、これら内型部材は蝶着部で連結さ
    れ、その蝶着部で折り畳むことにより脱型する筒状コン
    クリート製品の内型において、該蝶着部の軸と軸受とが
    相対的に軸と直角方向に変位可能としたことを特徴とす
    る筒状コンクリート製品の内型
JP3245193A 1993-01-29 1993-01-29 筒状コンクリート製品の内型 Expired - Lifetime JPH0716935B2 (ja)

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JPH06226724A JPH06226724A (ja) 1994-08-16
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