JPH0716805Y2 - 簡易建物骨材接合プレート - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、例えば温室、物置、カーポート、あづまや、
スクリーンハウスその他適宜の簡易建物の骨材を相互に
接合し、建物を容易に組立てることができる簡易建物骨
材接合プレートに関するものである。

（従来の技術） 従来、温室、物置等の簡易建物の骨材を相互に接合する
ための接合プレートとして、例えば特開昭61-1751号公
報のように、円形の金属プレートを打ち抜き加工にて、
頂部に円形の位置決め孔を有する五角形状平板部を形成
するとともに、その周辺部にボルト挿通孔付き支柱装着
溝および三角形襞状リブを放射状に一体成形した断面円
錐台形状の建築用連結板がある。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、上記従来の接合プレートにおいては、金属プ
レート頂部の平板部形成された位置決め孔が円形状であ
るため、金属プレートが成形時に位置決め軸の軸周方向
に摺動し、支柱装着溝および三角形襞状リブ、ボルト挿
通孔等の成形を確実かつ容易に行うことができず、また
その結果、施工時に各骨材および接合プレートの接合を
容易かつ正確に行うことができないという問題点があっ
たばかりでなく、三角形襞状リブ部のボルト挿通孔の穿
孔位置が前記三角形襞状リブ部の周辺部側寄りであるた
め、前記ボルト挿通孔と周辺部との間隔巾が狭くなり、
成形時に該部に変形を生じ正確な成形が行われないとい
う問題点があったものであり、また金属プレート頂部の
平坦部の各辺と骨材取付溝部にまたがり金属プレートの
表面側から裏面側に突出する所要長さの補強リブのよう
な曲げ荷重に対する補強構造がないため、使用時に前記
五角形状平坦部と支柱装着溝部の各折曲部に集中する曲
げ荷重による変形を充分に防止することができないとい
う問題点があったものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点を解決することを目的とし、中心部
に位置決め孔を有する略円形プレート本体を笠状に折曲
して頂部に五角形状平坦部を、かつその周辺部にボルト
挿通孔付き骨材取付溝および三角形襞状リブを放射状に
一体成形してなる簡易建物骨材接合プレートにおいて、
前記五角形状平坦部の中心部に五角形状位置決め孔を、
該五角形状位置決め孔の各辺部が前記五角形状平坦部の
各対応する辺部と平行状態をなす如く形成するととも
に、前記五角形状平坦部の各辺部に、それぞれ前記五角
形状平坦部と前記骨材取付溝部にまたがり表面側から裏
面側へ向けて山型状に突出する所要長さの各複数の補強
リブを設け、さらに前記三角形襞状リブの周辺部に外方
へ略凸円弧状に突出する補強用突縁部を設けるととも
に、前記三角形襞状リブ部のボルト挿通孔の穿孔位置
を、前記骨材取付溝部のボルト挿通孔の穿孔位置より前
記三角形襞状リブ部の周辺部に突成した前記補強用突縁
部寄りに設けたことを特徴とするものである。

（作用） 骨材の接合に際しては、一例として第７図示のように接
合プレート本体1の所要の骨材取付溝部４に骨材５を取
付ボルト13により取付け、さらに前記骨材５を別の接合
プレート本体1の骨材取付溝部４に取付ボルト13で取付
け、以下所要数の接合プレート本体1を使用することに
より、第５図示のような簡易建物Ａの骨組を形成するこ
とができるものである。なおこの際、三角形襞状リブ部
６に補助骨材5aを取付ボルト13により取付けて使用する
ことあるいは使用しないことは建物により任意である。

（実施例） 第１図乃至第10図は本考案の一実施例を示すものであっ
て、1は接合プレート本体であり、例えば亜鉛鉄板また
はステンレス等の金属板製の略円形プレートをプレス加
工にて笠状に折曲してなるものである。２は前記接合プ
レート本体1の頂部に形成された五角形状平坦部、３は
前記五角形状平坦部２の中心部に設けられた五角形状の
位置決め孔であって、該五角形状位置決め孔の各辺部は
前記五角形状平坦部２の各対応する辺部と平行状態をな
しており、前記接合プレート本体1を折曲成形する際に
プレス金型（図示せず）に中心部を位置決めするための
ものである。４は前記五角形状平坦部２の各辺2aと略同
一巾をもって周辺に向け放射状に一体成形された骨材取
付溝部であって、後述の簡易建物Ａの骨格となる骨材５
を取付けるためのものである。なお、前記骨材５は適宜
の材質からなるものでよく、例えば、天然木、合成木
製、アルミ製中空パイプ、スチール製中空パイプ、外側
が金属で内側が樹脂発泡体からなるもの等、適宜の材質
のものを用いることができる。６は前記各骨材取付溝部
４間に形成された三角形襞状リブ部であって、前記骨材
取付溝部４に対して上部へ隆起しており補助骨材5aを取
付けることができるとともに、前記骨材取付溝部４の補
強を兼ね得るよう前記骨材取付溝部４と一体成形されて
いるものである。７は前記骨材取付溝部４に設けられた
ボルト挿通孔であって、接合プレート本体1の中心部か
ら等距離の個所に設けられている。８は前記三角形襞状
リブ部６に設けられたボルト挿通孔であって、接合プレ
ート本体1の中心部から等距離で、かつ前記骨材取付溝
部４のボルト挿通孔７より接合プレート本体1の周辺部
側寄り、即ち、前記三角形襞状リブ部６の周辺部９側に
寄った個所に設けられている。10は前記三角形襞状リブ
部６の周辺部９に前記ボルト挿通孔８を中心として外方
へ略凸円弧状に突出して設けられた補強用突縁部であっ
て、前記三角形襞状リブ部６の周辺部９とボルト挿通孔
８間の巾間隔ａが細巾となり、該部が脆弱化するのを防
止するためのものである。11は前記五角形状平坦部２の
各辺2a部において、前記五角形状平坦部２と前記骨材取
付溝部４にまたがり、表面側から裏面側に向けて山型状
に突成された所要長さの各複数の補強リブであって、前
記各辺2a部に集中する曲げ荷重に充分耐え、該部の変形
を防止するとともに前記骨材取付溝部４に骨材５を取付
ける際に、前記補強リブ11が表面側に突出することによ
り骨材５の正しい取付けが邪魔されないようになってい
る。

なお、本考案におけるボルト挿通孔7,8および位置決め
孔３は所要のネジ、釘、アンカー等の留め具12を取付け
るための孔として利用することも可能なるものである。
13は取付ボルト、14は基礎コンクリート、５′は土台用
骨材、５″は壁面用骨材である。

（効果） 以上説明したように本考案によれば、中心部に位置決め
孔を有する略円形プレート本体を笠状に折曲して頂部に
五角形状平坦部を、かつその周辺部にボルト挿通孔付き
骨材取付溝および三角形襞状リブを放射状に一体成形し
てなる簡易建物骨材接合プレートにおいて、前記五角形
状平坦部の中心部に五角形状位置決め孔を、該五角形状
位置決め孔の各辺部が前記五角形状平坦部の各対応する
辺部と平行状態をなす如く形成するとともに、前記五角
形状平坦部の各辺部に、それぞれ前記五角形状平坦部と
前記骨材取付溝部にまたがり表面側から裏面側へ向けて
山型状に突出する所要長さの各複数の補強リブを設け、
さらに前記三角形襞状リブの周辺部に外方へ略凸円弧状
に突出する補強用突縁部を設けるとともに、前記三角形
襞状リブ部のボルト挿通孔の穿孔位置を、前記骨材取付
溝部のボルト挿通孔の穿孔位置より前記三角形襞状リブ
部の周辺部に突成した前記補強用突縁部寄りに設けたも
のであるから、接合プレート本体の成形時に、前記接合
プレート本体頂部の五角形状平坦部の中心部に設けた五
角形状位置決め孔を成形型の五角形状位置決め軸に嵌合
することにより、前記接合プレート本体の軸周方向の摺
動を防止し得て、前記接合プレート本体頂部の五角形状
平坦部および前記五角形状平坦部の各対応する辺部を基
点として接合プレート本体の周辺に向け放射状に形成さ
れる支柱装着溝および三角形襞状リブ、ボルト挿通孔等
の成形を確実かつ容易に行い得、特に三角形襞状リブ部
のボルト挿通孔の穿孔位置が、前記三角形襞状リブ部の
周辺部側寄りのものであっても、前記三角形襞状リブ部
の周辺部に不要の変形を生ずることなく、また前記接合
プレート本体頂部の五角形状平坦部各辺と各骨材取付溝
部にまたがり前記接合プレート本体の表面側から裏面側
に山型状に突出する所要長さの補強リブを正確に形成す
ることができるものであり、また三角形襞状リブ部のボ
ルト挿通孔を骨材取付溝部のボルト挿通孔の穿孔位置よ
り前記接合プレート本体の周辺部側寄りに、しかも前記
三角形襞状リブ部の周辺部に補強用突縁部を設けたの
で、補助骨材を前記三角形襞状リブ部に充分挿入して主
骨材と同様容易かつ確実に取付けることができるととも
にボルト挿通孔形成による前記三角形襞状リブ部周辺部
の脆弱化をも併せて防止することができるものである。

また、施工に際しては、前記接合プレート本体頂部の五
角形状平坦部の中心部に設けた五角形状位置決め孔を利
用して基準となる接合プレート本体を支柱等に位置ずれ
を起すことなく容易かつ正確に取付け、これに他の接合
すべき主骨材、補助骨材、接合プレートを確実に取付け
て全体を緩みのない剛構造体となすことができるもので
あり、特に前記接合プレート本体頂部の五角形状平坦部
と骨材取付溝部の各辺、即ち各折曲部に集中する曲げ荷
重による変形は、前記各辺部において五角形状平坦部と
骨材取付溝部にまたがって形成した前記補強リブによる
強化構造により充分に防止できるものであるばかりでな
く、前記補強リブは接合プレート本体の表面側から裏面
側へ向けて突成することにより、骨材の取付けに際しこ
れが妨げになるようなことなく、骨材の取付けを容易、
かつ確実に行うことができる等種々の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は成形前の
円形プレート本体の平面図、第２図は成形後の本考案接
合プレート本体の平面図、第３図は同斜視図、第４図は
第２図Ａ−Ａ断面図、第５図は簡易建物の組立状態の一
例を示す斜視図、第６図は接合プレート本体を屋根頂部
に使用した一例を示す斜視図、第７図は同土台部に使用
した一例を示す斜視図、第８図は同一部縦断側面図、第
９図は同屋根と側壁の接合部に使用した一例を示す斜視
図、第10図は同屋根と側壁および土台の接合部に使用し
た一例を示す斜視図である。1 ……接合プレート本体、２……五角形状平坦部、2a…
…各辺、３……位置決め孔、４……骨材取付溝部、５…
…骨材、５′……土台用骨材、５″……壁面用骨材、5a
……補助骨材、６……三角形襞状リブ部、7,8……ボル
ト挿通孔、９……周辺部、10……補強用突縁部、11……
補強リブ、12……留め具、13……取付ボルト、14……基
礎コンクリート、Ａ……簡易建物、ａ……巾間隔。

フロントページの続き (72)考案者 見富 昌信 東京都中央区日本橋３丁目12番２号 東邦 シートフレーム株式会社内 (72)考案者 菅原 鉄治 東京都中央区日本橋３丁目12番２号 東邦 シートフレーム株式会社内 (72)考案者 増田 広 東京都中央区日本橋３丁目12番２号 東邦 シートフレーム株式会社内 (72)考案者 野村 祐二 埼玉県草加市松原３−Ｃ−22−401 (56)参考文献 特開 昭61−1751（ＪＰ，Ａ) 実開 昭48−6808（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中心部に位置決め孔を有する略円形プレー
   ト本体を笠状に折曲して頂部に五角形状平坦部を、かつ
   その周辺部にボルト挿通孔付き骨材取付溝および三角形
   襞状リブを放射状に一体成形してなる簡易建物骨材接合
   プレートにおいて、前記五角形状平坦部の中心部に五角
   形状位置決め孔を、該五角形状位置決め孔の各辺部が前
   記五角形状平坦部の各対応する辺部と平行状態をなす如
   く形成するとともに、前記五角形状平坦部の各辺部に、
   それぞれ前記五角形状平坦部と前記骨材取付溝部にまた
   がり表面側から裏面側へ向けて山型状に突出する所要長
   さの各複数の補強リブを設け、さらに前記三角形襞状リ
   ブの周辺部に外方へ略凸円弧状に突出する補強用突縁部
   を設けるとともに、前記三角形襞状リブ部のボルト挿通
   孔の穿孔位置を、前記骨材取付溝部のボルト挿通孔の穿
   孔位置より前記三角形襞状リブ部の周辺部に突成した前
   記補強用突縁部寄りに設けたことを特徴とする簡易建物
   骨材接合プレート。