JPH07167058A - 容積型圧縮機の弁装置 - Google Patents
容積型圧縮機の弁装置Info
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- JPH07167058A JPH07167058A JP31671093A JP31671093A JPH07167058A JP H07167058 A JPH07167058 A JP H07167058A JP 31671093 A JP31671093 A JP 31671093A JP 31671093 A JP31671093 A JP 31671093A JP H07167058 A JPH07167058 A JP H07167058A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】圧縮機の振動騒音障害を改善する。
【構成】機内の低圧域及び高圧域と圧縮室とをそれぞれ
連通する通孔であって、少なくとも弁座面２ａに開口す
る該通孔５ａを差圧によって開閉するリード弁７ａを備
え、該弁座面２ａ上に該リード弁７ａの弾性撓曲によっ
て該通孔５ａを閉鎖させる干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 を設け
たことにより、圧縮機の圧力変動並びに振動騒音が低減
される。
連通する通孔であって、少なくとも弁座面２ａに開口す
る該通孔５ａを差圧によって開閉するリード弁７ａを備
え、該弁座面２ａ上に該リード弁７ａの弾性撓曲によっ
て該通孔５ａを閉鎖させる干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 を設け
たことにより、圧縮機の圧力変動並びに振動騒音が低減
される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、容積型圧縮機の弁装置
に係り、詳しくは圧力変動並びに振動騒音の低減を図っ
た弁装置の改良に関する。
に係り、詳しくは圧力変動並びに振動騒音の低減を図っ
た弁装置の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】主として冷凍用に供されている容積型圧
縮機は、機内の低圧域及び高圧域と圧縮室とが通孔によ
って連通されており、往復式圧縮機においてはその双方
の通孔を開閉する吸入弁及び吐出弁が設けられ、回転式
圧縮機においても圧縮室と高圧域とを連通する通孔には
同様な吐出弁が配設されている。なお、かかる弁体には
通常差圧によって同通孔を開閉する単体若しくは複合体
形式のリード弁が多用されている。
縮機は、機内の低圧域及び高圧域と圧縮室とが通孔によ
って連通されており、往復式圧縮機においてはその双方
の通孔を開閉する吸入弁及び吐出弁が設けられ、回転式
圧縮機においても圧縮室と高圧域とを連通する通孔には
同様な吐出弁が配設されている。なお、かかる弁体には
通常差圧によって同通孔を開閉する単体若しくは複合体
形式のリード弁が多用されている。
【０００３】図５は広く車両空調用に供されている往復
式圧縮機のリヤ部分を例示するもので、複数の圧縮室
（ボア）１ａを並設したシリンダブロック１の外端は弁
板２を挟んでハウジング３により封塞され、弁板２には
ハウジング３内に形成された吸入室（低圧域）４及び吐
出室（高圧域）５と圧縮室１ａとをれぞれ連通する通
孔、つまり吸入孔４ａ及び吐出孔５ａが貫設されてい
る。そして同弁板２の一方の弁座面とシリンダブロック
１との間には、各吸入孔４ａに対応する複数のリード弁
６ａを備えた吸入弁体６が介装され、また、吐出室５内
に露出した弁板２の他方の弁座面上には、各吐出孔５ａ
と対応する複数のリード弁７ａを備えた吐出弁体７が装
着されており、これらリード弁６ａ及び７ａの開弁（撓
曲）限界は、圧縮室１ａの口端に設けられた切欠き８及
び吐出弁体７と共締めされたリテーナ９によってそれぞ
れ規制されている。
式圧縮機のリヤ部分を例示するもので、複数の圧縮室
（ボア）１ａを並設したシリンダブロック１の外端は弁
板２を挟んでハウジング３により封塞され、弁板２には
ハウジング３内に形成された吸入室（低圧域）４及び吐
出室（高圧域）５と圧縮室１ａとをれぞれ連通する通
孔、つまり吸入孔４ａ及び吐出孔５ａが貫設されてい
る。そして同弁板２の一方の弁座面とシリンダブロック
１との間には、各吸入孔４ａに対応する複数のリード弁
６ａを備えた吸入弁体６が介装され、また、吐出室５内
に露出した弁板２の他方の弁座面上には、各吐出孔５ａ
と対応する複数のリード弁７ａを備えた吐出弁体７が装
着されており、これらリード弁６ａ及び７ａの開弁（撓
曲）限界は、圧縮室１ａの口端に設けられた切欠き８及
び吐出弁体７と共締めされたリテーナ９によってそれぞ
れ規制されている。
【０００４】このように各リード弁６ａ、７ａは、吸入
孔４ａ及び吐出孔５ａが開口される各弁座面に着座して
圧縮室１ａとの相対的な差圧により開閉されるが、同弁
座面はリード弁６ａ、７ａとの密合性の確保やこれを挟
着するシリンダブロック１及びハウジング３との封止性
を配慮する必要から、一般に表面粗さが２〜３μｍＲＺ
程度という極めて平滑な状態に仕上げられている。
孔４ａ及び吐出孔５ａが開口される各弁座面に着座して
圧縮室１ａとの相対的な差圧により開閉されるが、同弁
座面はリード弁６ａ、７ａとの密合性の確保やこれを挟
着するシリンダブロック１及びハウジング３との封止性
を配慮する必要から、一般に表面粗さが２〜３μｍＲＺ
程度という極めて平滑な状態に仕上げられている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】圧縮機内を流動する冷
媒ガス中には微細な潤滑油粒が混在されており、上記弁
座面やリード弁６ａ、７ａは共に潤滑油粒が被着する環
境におかれている。そして上述のごとき極めて平滑度の
高い弁座面に着座した閉弁状態のリード弁６ａ、７ａ
は、いずれも吸入孔４ａ、吐出孔５ａの開口全周域を平
面的な接触によって封塞しているため、その開弁時にお
いてもかかる封塞域に介在する潤滑油の主として表面張
力により、同弁座面にかなり強く密着せしめられてい
る。
媒ガス中には微細な潤滑油粒が混在されており、上記弁
座面やリード弁６ａ、７ａは共に潤滑油粒が被着する環
境におかれている。そして上述のごとき極めて平滑度の
高い弁座面に着座した閉弁状態のリード弁６ａ、７ａ
は、いずれも吸入孔４ａ、吐出孔５ａの開口全周域を平
面的な接触によって封塞しているため、その開弁時にお
いてもかかる封塞域に介在する潤滑油の主として表面張
力により、同弁座面にかなり強く密着せしめられてい
る。
【０００６】したがって、リード弁６ａ、７ａは圧縮室
１ａ内の圧力が所定の開弁圧力に加算された上記潤滑油
の表面張力に打勝つまで開弁に抵抗し、開弁と同時に冷
媒ガスの急激な吸入又は吐出が一挙に開始される。その
結果、単なる吸入圧損や過圧縮のみにとどまらず、その
瞬発的な圧力波と開弁規制面に激突するリード弁６ａ、
７ａの衝撃振動波とが複合されて騒音を誘起し、特に車
両空調用に供される圧縮機では、かかる騒音が運転環境
を阻害する重大な要因として、かねてより指摘されてい
るのが実情である。
１ａ内の圧力が所定の開弁圧力に加算された上記潤滑油
の表面張力に打勝つまで開弁に抵抗し、開弁と同時に冷
媒ガスの急激な吸入又は吐出が一挙に開始される。その
結果、単なる吸入圧損や過圧縮のみにとどまらず、その
瞬発的な圧力波と開弁規制面に激突するリード弁６ａ、
７ａの衝撃振動波とが複合されて騒音を誘起し、特に車
両空調用に供される圧縮機では、かかる騒音が運転環境
を阻害する重大な要因として、かねてより指摘されてい
るのが実情である。
【０００７】本発明は、効果的に騒音を低減しうる弁装
置の創出を解決すべき技術課題とするものである。
置の創出を解決すべき技術課題とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題解決の
ため、機内の低圧域及び高圧域と圧縮室とをそれぞれ連
通する通孔を有し、少なくとも弁座面に開口する該通孔
を差圧によって開閉するリード弁を備えた容積型圧縮機
において、上記弁座面上に該リード弁の弾性撓曲によっ
て該通孔を閉鎖させる干渉段差部を設けた新規な構成を
採用している。
ため、機内の低圧域及び高圧域と圧縮室とをそれぞれ連
通する通孔を有し、少なくとも弁座面に開口する該通孔
を差圧によって開閉するリード弁を備えた容積型圧縮機
において、上記弁座面上に該リード弁の弾性撓曲によっ
て該通孔を閉鎖させる干渉段差部を設けた新規な構成を
採用している。
【０００９】本発明の好適な形態として、上記干渉段差
部は、上記通孔を跨いだ開弁軸方向の少なくとも一方側
に配設されており、さらに該干渉段差部は該弁座面に被
覆された樹脂皮膜若しくは密合された薄板材によって形
成されるか、又は該弁座面を直接凹刻することによって
形成される。
部は、上記通孔を跨いだ開弁軸方向の少なくとも一方側
に配設されており、さらに該干渉段差部は該弁座面に被
覆された樹脂皮膜若しくは密合された薄板材によって形
成されるか、又は該弁座面を直接凹刻することによって
形成される。
【００１０】
【作用】本発明の弁装置においては、弁座面上にリード
弁の弾性撓曲によって通孔を閉鎖させる干渉段差部が設
けられているため、無負荷時のリード弁は基端側が干渉
段差部の上面に載置されて伸直した常態を保つか、又は
先端側の一部のみが干渉段差部のコーナーに乗り上げた
微変形状態におかれており、いずれの形態においても通
孔の完全閉鎖は該干渉段差部の存在によって妨げられて
いる。
弁の弾性撓曲によって通孔を閉鎖させる干渉段差部が設
けられているため、無負荷時のリード弁は基端側が干渉
段差部の上面に載置されて伸直した常態を保つか、又は
先端側の一部のみが干渉段差部のコーナーに乗り上げた
微変形状態におかれており、いずれの形態においても通
孔の完全閉鎖は該干渉段差部の存在によって妨げられて
いる。
【００１１】しかし、ひとたび圧縮室との相対的な差圧
がリード弁を閉じる向きに作用すると、該リード弁は直
ちに撓曲して通孔の全開口周縁と衝接し、該通孔を完全
に閉鎖する。なお、このようなリード弁の撓曲に伴って
行われる通孔の閉鎖は、開口周辺の封塞域にリード弁の
平面的な密合を生じさせないので、潤滑油の表面張力に
基づく開弁抵抗は極端に減殺される。その後圧縮室との
相対的な差圧が反転してリード弁の開弁圧力に達する
と、ほとんど無視しうる程度に消失した表面張力の影響
に加えて、上記撓曲姿勢からの復元反力が効果的にリー
ド弁の開弁を助勢するため、瞬発的な冷媒ガスの圧力波
や開弁規制面との衝突振動波は巧みに減衰される。
がリード弁を閉じる向きに作用すると、該リード弁は直
ちに撓曲して通孔の全開口周縁と衝接し、該通孔を完全
に閉鎖する。なお、このようなリード弁の撓曲に伴って
行われる通孔の閉鎖は、開口周辺の封塞域にリード弁の
平面的な密合を生じさせないので、潤滑油の表面張力に
基づく開弁抵抗は極端に減殺される。その後圧縮室との
相対的な差圧が反転してリード弁の開弁圧力に達する
と、ほとんど無視しうる程度に消失した表面張力の影響
に加えて、上記撓曲姿勢からの復元反力が効果的にリー
ド弁の開弁を助勢するため、瞬発的な冷媒ガスの圧力波
や開弁規制面との衝突振動波は巧みに減衰される。
【００１２】
【実施例】以下、図に基づいて本発明の実施例を具体的
に説明する。図１〜図３は、図５に例示した往復式圧縮
機の弁板２部分と、該弁板２の一方の弁座面２ａ上に装
着された吐出弁体７を示しており、該吐出弁体７を構成
する複数のリード弁７ａは、弁座面２ａに開口された通
孔（吐出孔）５ａを、圧縮室１ａと高圧域（吐出室）５
との相対的な差圧に応じて周期的に開閉するものであ
る。
に説明する。図１〜図３は、図５に例示した往復式圧縮
機の弁板２部分と、該弁板２の一方の弁座面２ａ上に装
着された吐出弁体７を示しており、該吐出弁体７を構成
する複数のリード弁７ａは、弁座面２ａに開口された通
孔（吐出孔）５ａを、圧縮室１ａと高圧域（吐出室）５
との相対的な差圧に応じて周期的に開閉するものであ
る。
【００１３】さて、本実施例の上記弁座面２ａには例え
ばフッ素系の樹脂皮膜１０が被覆されており、０．１〜
０．２ｍｍ程度の膜厚を有する該樹脂皮膜１０は、各通
孔５ａの周辺を包括する環状の領域Ｐのみが欠落された
形態で構成されている。すなわち、各通孔５ａを跨いだ
開弁軸Ｘ−Ｘ方向の両側には、該樹脂皮膜１０の膜厚に
よって弁座面２ａとリード弁７ａとの平面的な接触を妨
げる干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 が形成されている。なお、通
孔５ａの開口縁から各干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 までの距離
及びリード弁７ａの先端から干渉段差部Ｐ1 までの距離
は、リード弁７ａの板厚や撓み特性に基づいて適宜選択
される。
ばフッ素系の樹脂皮膜１０が被覆されており、０．１〜
０．２ｍｍ程度の膜厚を有する該樹脂皮膜１０は、各通
孔５ａの周辺を包括する環状の領域Ｐのみが欠落された
形態で構成されている。すなわち、各通孔５ａを跨いだ
開弁軸Ｘ−Ｘ方向の両側には、該樹脂皮膜１０の膜厚に
よって弁座面２ａとリード弁７ａとの平面的な接触を妨
げる干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 が形成されている。なお、通
孔５ａの開口縁から各干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 までの距離
及びリード弁７ａの先端から干渉段差部Ｐ1 までの距離
は、リード弁７ａの板厚や撓み特性に基づいて適宜選択
される。
【００１４】本実施例は上述のように構成されており、
無負荷時のリード弁７ａは先端側及び基端側の双方が干
渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 を形成する樹脂皮膜１０上に載置さ
れて伸直した常態に保持されており、上記弁座面２ａと
の間に形成される微小空隙によって通孔５ａの閉鎖は妨
げられている。そして圧縮機の運転時、圧縮室１ａと高
圧域５との相対的な差圧がリード弁７ａを閉じる向きに
作用すると、該リード弁７ａは干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 を
支点として通孔５ａの求心方向に撓曲し、その開口全周
縁と衝接することにより該通孔５ａを完全に閉鎖する。
このようにリード弁７ａの撓曲に伴って行なわれる通孔
５ａの閉鎖は、開口周辺の弁座面２ａとリード弁７ａと
の間に平面的な密合を生じさせないので、潤滑油の表面
張力に基づいた開弁抵抗は極端に減殺される。その後圧
縮室１ａと高圧域５との相対的な差圧が反転してリード
弁７ａの開弁圧力に達すると、ほとんど無視しうる程度
に消失した表面張力の影響に加えて、上記撓曲姿勢から
の復元反力が効果的にリード弁７ａの開弁を助勢するた
め、瞬発的な冷媒ガスの圧力波や開弁規制面との激突振
動波は巧みに減衰される。
無負荷時のリード弁７ａは先端側及び基端側の双方が干
渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 を形成する樹脂皮膜１０上に載置さ
れて伸直した常態に保持されており、上記弁座面２ａと
の間に形成される微小空隙によって通孔５ａの閉鎖は妨
げられている。そして圧縮機の運転時、圧縮室１ａと高
圧域５との相対的な差圧がリード弁７ａを閉じる向きに
作用すると、該リード弁７ａは干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 を
支点として通孔５ａの求心方向に撓曲し、その開口全周
縁と衝接することにより該通孔５ａを完全に閉鎖する。
このようにリード弁７ａの撓曲に伴って行なわれる通孔
５ａの閉鎖は、開口周辺の弁座面２ａとリード弁７ａと
の間に平面的な密合を生じさせないので、潤滑油の表面
張力に基づいた開弁抵抗は極端に減殺される。その後圧
縮室１ａと高圧域５との相対的な差圧が反転してリード
弁７ａの開弁圧力に達すると、ほとんど無視しうる程度
に消失した表面張力の影響に加えて、上記撓曲姿勢から
の復元反力が効果的にリード弁７ａの開弁を助勢するた
め、瞬発的な冷媒ガスの圧力波や開弁規制面との激突振
動波は巧みに減衰される。
【００１５】図４は、上記弁板２の他方の弁座面２ｂ上
に装着された吸入弁体６を示しており、該吸入弁体６を
構成する複数のリード弁６ａも、弁座面２ｂに開口され
た通孔（吸入孔）４ａを、圧縮室１ａと低圧域（吸入
室）４との相対的な差圧に応じて周期的に開閉するもの
である。そして該弁座面２ｂにも同様に樹脂皮膜１０が
被覆されるが、この場合は弁板２に貫設されている他の
冷媒通路との交錯を避けるため、樹脂皮膜１０の欠落を
各通孔４ａごとに設けた長孔状の領域Ｐ′（図は１か所
のみ示し他は省略）として、やはり通孔４ａを跨いだ開
弁軸Ｘ−Ｘ方向の両側に干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 が形成さ
れている。したがって、該リード弁６ａにおいても先の
リード弁７ａと同様きわめて円滑に動作する。
に装着された吸入弁体６を示しており、該吸入弁体６を
構成する複数のリード弁６ａも、弁座面２ｂに開口され
た通孔（吸入孔）４ａを、圧縮室１ａと低圧域（吸入
室）４との相対的な差圧に応じて周期的に開閉するもの
である。そして該弁座面２ｂにも同様に樹脂皮膜１０が
被覆されるが、この場合は弁板２に貫設されている他の
冷媒通路との交錯を避けるため、樹脂皮膜１０の欠落を
各通孔４ａごとに設けた長孔状の領域Ｐ′（図は１か所
のみ示し他は省略）として、やはり通孔４ａを跨いだ開
弁軸Ｘ−Ｘ方向の両側に干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 が形成さ
れている。したがって、該リード弁６ａにおいても先の
リード弁７ａと同様きわめて円滑に動作する。
【００１６】なお、上述の実施例において、弁座面２ａ
上に形成した干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2の一方のみを残置し
て環状の領域Ｐを廃し、干渉段差部Ｐ1 の内方域又は干
渉段差部Ｐ2 の外方域を全面的に樹脂皮膜１０の欠落領
域としてもよく、勿論、そのような形態であっても残置
された一方の干渉段差部Ｐ1 又はＰ2 によってもたらさ
れるリード弁７ａの弾性撓曲が、通孔７ａの閉鎖に関与
することに変わりはない。また、上記各通孔５ａを包括
する環状の領域Ｐを、上記各通孔４ａごとに設けた長孔
状の領域Ｐ′と同様に形成して実施することもできる。
上に形成した干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2の一方のみを残置し
て環状の領域Ｐを廃し、干渉段差部Ｐ1 の内方域又は干
渉段差部Ｐ2 の外方域を全面的に樹脂皮膜１０の欠落領
域としてもよく、勿論、そのような形態であっても残置
された一方の干渉段差部Ｐ1 又はＰ2 によってもたらさ
れるリード弁７ａの弾性撓曲が、通孔７ａの閉鎖に関与
することに変わりはない。また、上記各通孔５ａを包括
する環状の領域Ｐを、上記各通孔４ａごとに設けた長孔
状の領域Ｐ′と同様に形成して実施することもできる。
【００１７】さらに本発明の他の形態として、上記樹脂
皮膜１０に代え、これと同様の形状を有する鉄系、アル
ミ系の金属若しくは樹脂製の薄板材を弁座面２ａ、２ｂ
に密合すべく構成したり、又は機械加工、プレス加工、
放電加工などにより上記弁座面２ａ、２ｂを直接凹刻
し、弁板２自体に同様な干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 を形成し
て実施することも可能である。
皮膜１０に代え、これと同様の形状を有する鉄系、アル
ミ系の金属若しくは樹脂製の薄板材を弁座面２ａ、２ｂ
に密合すべく構成したり、又は機械加工、プレス加工、
放電加工などにより上記弁座面２ａ、２ｂを直接凹刻
し、弁板２自体に同様な干渉段差部Ｐ1 、Ｐ2 を形成し
て実施することも可能である。
【００１８】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明は、特許請
求の範囲に記載の構成を有するものであるから、次に掲
記する優れた効果を奏する。 （１）吸入圧損及び過圧縮が低減されるので、性能とく
に省動力化に貢献できる。 （２）開弁時の制振性により冷媒ガスの圧力脈動及び弁
振動が良好に減衰されるため、振動騒音障害が著しく改
善されてマフラ機能の装備も消去することができる。 （３）とくに干渉段差部の形成に樹脂系材料を採用した
ものでは、加工の簡易化に加えて閉弁時の衝撃緩和にき
わめて有効である。
求の範囲に記載の構成を有するものであるから、次に掲
記する優れた効果を奏する。 （１）吸入圧損及び過圧縮が低減されるので、性能とく
に省動力化に貢献できる。 （２）開弁時の制振性により冷媒ガスの圧力脈動及び弁
振動が良好に減衰されるため、振動騒音障害が著しく改
善されてマフラ機能の装備も消去することができる。 （３）とくに干渉段差部の形成に樹脂系材料を採用した
ものでは、加工の簡易化に加えて閉弁時の衝撃緩和にき
わめて有効である。
【図１】本発明実施例の要部であるリード弁と干渉段差
部との関係を示す断面図。
部との関係を示す断面図。
【図２】同じくリード弁と干渉段差部との関係を示す側
面図。
面図。
【図３】本発明実施例に係る弁板の吐出弁体側を示す側
面図。
面図。
【図４】同じく弁板の吸入弁体側を示す側面図。
【図５】従来の往復式圧縮機のリヤ部分を示す断面図。
１ａは圧縮室、２は弁板、２ａ、２ｂは弁座面、４は低
圧域（吸入室）、５は高圧域（吐出室）、４ａは通孔
（吸入孔）、５ａは通孔（吐出孔）、６ａ、７ａはリー
ド弁、Ｐ1 、Ｐ2 は干渉段差部
圧域（吸入室）、５は高圧域（吐出室）、４ａは通孔
（吸入孔）、５ａは通孔（吐出孔）、６ａ、７ａはリー
ド弁、Ｐ1 、Ｐ2 は干渉段差部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鴻村 哲志 愛知県刈谷市豊田町２丁目１番地 株式会 社豊田自動織機製作所内
Claims (5)
- 【請求項１】機内の低圧域及び高圧域と圧縮室とをそれ
ぞれ連通する通孔を有し、少なくとも弁座面に開口する
該通孔を差圧によって開閉するリード弁を備えた容積型
圧縮機において、上記弁座面上に該リード弁の弾性撓曲
によって該通孔を閉鎖させる干渉段差部を設けたことを
特徴とする容積型圧縮機の弁装置。 - 【請求項２】上記干渉段差部は、上記通孔を跨いだ開弁
軸方向の少なくとも一方側に配設されている請求項１記
載の弁装置。 - 【請求項３】上記干渉段差部は、上記弁座面に被覆され
た樹脂皮膜によって形成されている請求項１記載の弁装
置。 - 【請求項４】上記干渉段差部は、上記弁座面に密合され
た薄板材よって形成されている請求項１記載の弁装置。 - 【請求項５】上記干渉段差部は、上記弁座面を直接凹刻
することによって形成されている請求項１記載の弁装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31671093A JP3226141B2 (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 容積型圧縮機の弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31671093A JP3226141B2 (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 容積型圧縮機の弁装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07167058A true JPH07167058A (ja) | 1995-07-04 |
| JP3226141B2 JP3226141B2 (ja) | 2001-11-05 |
Family
ID=18080044
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31671093A Expired - Fee Related JP3226141B2 (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 容積型圧縮機の弁装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3226141B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1586774A1 (en) * | 2002-12-27 | 2005-10-19 | Zexel Valeo Climate Control Corporation | Swash plate-type variable displacement compressor for supercritical refrigeration cycle |
| WO2015194181A1 (ja) * | 2014-06-19 | 2015-12-23 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | 冷媒圧縮機およびそれを用いた冷凍装置 |
-
1993
- 1993-12-16 JP JP31671093A patent/JP3226141B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| WO2015194181A1 (ja) * | 2014-06-19 | 2015-12-23 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | 冷媒圧縮機およびそれを用いた冷凍装置 |
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