JPH0716666Y2 - シート材搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、シート材を斜送するための湾曲したガイド部
材を有するシート材搬送装置に関するものである。

〈従来の技術〉 従来より、複写機，プリンター等の画像形成装置に適用
されるシート材搬送装置としては様々なものが開発され
実用化されている。

上記シート材搬送装置は一般に普通紙等のシート材を積
載収納したカセットを用い、該カセットからシート材を
順次給送する如く構成している。

上記カセットに於いては、シート材を搬送方向と直交す
る方向（以下幅方向と言う）に一定の位置を保つため位
置決めする場合が多く、以下に述べる数種の方法が提案
されている。

例えば、第５図に於いて、50は内部に普通紙等を積載収
納し得る上面が開放された筐体状のカセットであり、51
はカセット50の上面を被覆するカバー板である。

上記カセット50内の両側面には積載収納されるシート材
Ｓを幅方向に位置決めするための規制部材52及び53が設
けられている。

また、第６図（ａ）（ｂ）に於いて、カセット50及びカ
バー板51の上部に設けられた手差し口54には、不定形サ
イズのシート材Ｓを幅方向に位置決めするために該シー
ト材Ｓの幅方向に移動自在な規制部材55が設けられてい
る。

更に、図示せざる駆動力を有するローラーやコロ等をシ
ート材の搬送方向に対して該ローラー等の回転軸を傾け
てシート材Ｓを斜めに搬送し、該シート材の搬送方向下
流の一側縁に設けられた位置決め板にシート材の側端を
突き当てて幅方向に位置決めを行うことも提案されてい
る。

〈考案が解決しようとする課題〉 しかし、上記従来技術に於いてはカセット50に積載収納
されたシート材Ｓ或いは手差し口54より挿入されたシー
ト材Ｓは、記録部に至るまでの間に上記カセット50の取
り付け位置や、給送時のショック及び搬送途中で何等か
の原因により幅方向にずれを生ずる場合があり、この場
合シート材Ｓの幅方向の修正手段を有していなかった。

また、斜送ローラーや斜送コロ等によりシート材の側端
を所定の位置に設けられた位置決め板に突き当てて幅方
向に位置決めを行う場合には、該幅方向の位置決めは比
較的正確に行われるが、装置の構成が複雑でありコスト
高になりがちであった。

本考案は上記従来技術の課題を解決し、シート材を斜送
するために該シート材の幅方向に曲率を連続的に変化さ
せた湾曲部を有するガイド部材を有するシート材搬送装
置を提供するものである。

〈課題を解決するための手段〉 上記従来技術の課題を解決し、以下に述べる実施例に適
用される手段は、シート材を搬送するための搬送手段
と、前記搬送手段により搬送されるシート材を斜送する
ために該シート材の幅方向に曲率を連続的に変化させた
湾曲部を有するガイド部材と、前記ガイド部材に導かれ
て斜送されたシート材の側端を突き当てて該シート材の
幅方向に位置を修正するための突き当て部材とを有する
ものである。

〈作用〉 上記手段によれば、搬送手段により搬送されるシート材
を斜送するために該シート材の幅方向に曲率を連続的に
変化させた湾曲部を有するガイド部材を設けたので、シ
ート材に搬送方向のみならず上記ガイド部材の曲率の小
さい方向に向かう幅方向の力が生ずるので、該シート材
を斜送してその側端を突き当て部材に突き当てて幅方向
の位置を修正することが出来る。

〈実施例〉 以下、図面を参照して本考案を適用したシート材搬送装
置の一実施例について説明する。

第１図はシート材搬送装置の斜視図、第２図は上記シー
ト材搬送装置を適用したレーザービームプリンターの概
略構成を示す説明図である。

先ず、第２図を参照してシート材搬送装置を適用したレ
ーザービームプリンターの概略構成について説明する。

１は画信号に応じてレーザー光を照射及び走査するスキ
ャナユニットであり、２は像担持体である感光ドラム3,
コロナ放電器である一次帯電器4,トナーを収納した現像
器5,クリーナー６等の画像形成手段を内蔵したプロセス
カートリッジである。

上記スキャナユニット１から発射されたレーザー光はミ
ラー７を介してプロセスカートリッジ２内の予め放電さ
れている感光ドラム３上に照射されて静電潜像を形成
し、次いで現像器５によりトナー像を形成して顕画像化
される。

８は転写紙等のシート材Ｓを給送可能に積載収納したカ
セットであって、装置の下部に上下２段に着脱自在に装
着されている。上記カセット８のシート材Ｓの給送側上
部には夫々該カセット８からシート材Ｓを一枚宛給送す
るための給送手段である半月状の給送ローラー９が設け
られている。

上記給送ローラー９によりカセット８より一枚宛送り出
されたシート材Ｓは搬送ローラー10により搬送されると
共に、湾曲部11cを有するガイド部材11を構成する上ガ
イド板11a及び下ガイド板11bに導かれてレジスト手段で
あるレジストローラー12に搬送される。そして、上記レ
ジストローラー12により前記感光ドラム３上に顕画像化
されたトナー像の先端と同期して転写部に間歇的に搬送
される。

13は前記感光ドラム３上に形成されたトナー像をシート
材Ｓ上に転写するための転写帯電器であり、該転写帯電
器13により画像を転写されたシート材Ｓは搬送ガイド14
により定着器15に搬送される。

そして、上記定着器15により転写画像が永久定着された
後、排出ローラー等を内蔵した排出ユニット16を経て、
排出トレイ17上に排出されるものである。

次に、上記レーザービームプリンターに適用されたシー
ト材搬送装置について第１図を参照して説明する。

前記カセット８から給送ローラー９により一枚宛送り出
されたシート材Ｓは搬送ローラー10により図の矢印Ａ方
向にガイド部材11を構成する上ガイド板11a及び下ガイ
ド板11bの間に搬送される。この時シート材Ｓの幅方向
の位置決めは、予めカセット８により行われて搬送され
ている。

上記上ガイド板11a及び下ガイド板11bは夫々シート材Ｓ
の幅方向に沿って曲率が連続的に異なる湾曲部11cを有
しており、図の矢印Ｂ方向に向かうに従って曲率が連続
的に小さくなる如く構成されている。

また、上記上ガイド板11a及び下ガイド板11bの矢印Ｂ方
向側端部にはシート材Ｓの幅方向の位置を修正するため
の突き当て部材である基準突き当て板11dが設けられて
いる。

前記上ガイド板11a及び下ガイド板11bの矢印Ａ方向下流
側には、レジスト手段であるレジストローラー12が設け
られている。上記レジストローラー12は前記上ガイド板
11a及び下ガイド板11bにより導かれて搬送されたシート
材Ｓの先端を該レジストローラー12間のニップ部に当接
して搬送方向に位置を修正するものである。

ここで、上ガイド板11a,下ガイド板11b間に搬送された
シート材Ｓの幅方向の位置決め動作について説明する
と、先ず上記上ガイド板11a,下ガイド板11b間に搬送さ
れるシート材Ｓと上記基準突き当て板11dとの間には、
前記カセット８により位置決めされた幅方向の位置より
数mm程度（図中間隔ｄ）の間隔が形成されている。

上記上ガイド板11a及び下ガイド板11bは矢印Ｂ方向に向
かうに従って曲率が連続的に小さくなる如く構成されて
いるので、シート材Ｓは矢印Ａ方向に搬送されるに従い
幅方向で搬送速度の差異が生じて撓み量が異なり、該シ
ート材Ｓ自身の腰しによって曲率の小さな矢印Ｂ方向へ
の力が生ずる。

従って、シート材Ｓは矢印Ａ方向に搬送されつつ矢印Ｂ
方向に移動するので、結果的に斜送されて側端部が基準
突き当て板11dに突き当たり幅方向に位置決めされる。
その後シート材Ｓの先端は一時的に停止しているレジス
トローラー12間のニップ部に導かれてループを形成して
搬送方向に位置決めされる。

そして、上記レジストローラー12が回転してシート材Ｓ
を前述の如く感光ドラム３上に形成されたトナー像に同
期して搬送し、公知の画像公知プロセスによって画像形
成が行われる。

尚、上記シート材搬送装置が適用されるのは本実施例に
係る装置のみならず他の装置にも適用出来る。

〈他の実施例〉 次に、上記シート材搬送装置に適用されたガイド部材11
の他の実施例について第３図（ａ）（ｂ）及び第４図を
参照して説明する。

本実施例は、上記下ガイド板11bのシート材Ｓの搬送路
側に弾性部材18（例えばマイラーシート等）を取り付
け、ガイド板11a,11b間に搬送されて来るシート材Ｓを
上ガイド板11aに低荷重で押圧する如く構成したもので
ある。

上記構成によれば、シート材Ｓは常に上ガイド板11aに
沿って搬送されるので、該シート材Ｓの斜送を一層確実
に行うことが出来、幅方向の位置決めを確実かつ容易に
行うことが出来る。

更に、第４図は上ガイド板11aのシート材Ｓの搬送路側
に該シート材Ｓの搬送方向に対して傾斜した複数のリブ
19を突設したものである。

上記構成によれば、シート材Ｓをリブ19に沿って斜送す
ることが出来、該シート材の幅方向の位置決めをより一
層確実かつ容易に行うことが出来る。

〈考案の効果〉 本考案は前述の如く、搬送手段により搬送されるシート
材を斜送するために該シート材の幅方向に曲率を連続的
に変化させた湾曲部を有するガイド部材を設けたので、
シート材に搬送方向のみならず上記ガイド部材の曲率の
小さい方向に向かう幅方向の力が生ずるので、該シート
材を斜送してその側端を突き当て部材に突き当てて幅方
向に位置を修正することが出来る。

また、前記搬送されるシート材をガイド部材に押圧する
ための弾性部材を設けた場合には、該シート材をガイド
部材に沿って確実に斜送して突き当て部材に突き当てて
幅方向に位置を修正することが出来る。

更に、前記ガイド部材にシート材の搬送方向に対して傾
斜したリブを突設した場合には、該シート材を上記リブ
に沿ってより確実に斜送することが出来、シート材の幅
方向の位置を一層確実かつ容易に修正することが出来
る。

従って、簡単な構造により装置の簡略化を図ることが出
来、低コストで画像品位を維持することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図はシート材搬送装置の斜視図、第２図は上記シー
ト材搬送装置を適用したレーザービームプリンターの概
略構成を示す説明図、第３図（ａ）（ｂ）及び第４図は
他例の説明図、第５図及び第６図（ａ）（ｂ）は従来例
の説明図である。 Ｓはシート材、１はスキャナユニット、２はプロセスカ
ートリッジ、３は感光ドラム、４は一次帯電器、５は現
像器、６はクリーナー、７はミラー、８はカセット、９
は給送ローラー、10は搬送ローラー、11はガイド部材、
11aは上ガイド板、11bは下ガイド板、11cは湾曲部、11d
は基準突き当て板、12はレジストローラー、13は転写帯
電器、14は搬送ガイド、15は定着器、16は排出ユニッ
ト、17は排出トレイ、18は弾性部材、19はリブである。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シート材を搬送するための搬送手段と、 前記搬送手段により搬送されるシート材を斜送するため
   に該シート材の幅方向に曲率を連続的に変化させた湾曲
   部を有するガイド部材と、 前記ガイド部材に導かれて斜送されたシート材の側端を
   突き当てて該シート材の幅方向に位置を修正するための
   突き当て部材と、 を有するシート材搬送装置。
2. 【請求項２】前記搬送されるシート材をガイド部材に押
   圧するための弾性部材を設けた請求項（１）記載のシー
   ト材搬送装置。
3. 【請求項３】前記ガイド部材にシート材の搬送方向に対
   して傾斜したリブを突設した請求項（１）記載のシート
   材搬送装置。