JPH0716512U - キュービクル型ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キュービクル型ＧＩＳにおいて、変電所の用
地を縮小化し、ブッシングの取付フランジの加工を容易
にする。 【構成】 キュービクル型ガス絶縁開閉装置において、
複数のブッシング４の取付フランジ８を角型容器１の上
部に配設し、この取付フランジ８を一方向に角度をもっ
て取り付ける。これにより、ブッシング４と変電所用地
境界線の距離が短縮され、キュービクル型ＧＩＳを境界
線に近づけて配置することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ガス絶縁開閉装置（以下、単に「ＧＩＳ」という。）に関し、特に キュービクル型ＧＩＳに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ＧＩＳの全ての充電部を一括して角型容器内に収納し、ＳＦ₆ ガスを密封した したキュービクル型ＧＩＳがある。図５および図６に従来のキュービクル型ＧＩ Ｓを受電トランスユニットに適用した例の正面図（ａ）と側面図（ｂ）を示す。 また、図３にキュービクル型ＧＩＳの単線接続図を示す。

【０００３】 角型容器１内には、単線接続図に示す各機器がＳＦ₆ ガスと共に収納される。 引き込み部分はブッシング４により構成されている。 このような従来のキュービクル型ＧＩＳでは、ブッシング４は角型容器１の側 壁に取り付けられていた。ブッシング４を取り付けるための取付フランジ１２は 、角型容器１の側壁から斜め上方に向けて取り付けられる。さらに、ブッシング ４は、各ブッシング間の絶縁距離Ｃを確保するために、横方向に対しても角度を もって取り付ける。

【０００４】 そして、図５のように、ブッシング４を斜め上方に向けて取り付けるときは、 取付フランジ１２にブッシング４をそのまま取り付け、図６のように、ブッシン グ４を上方に向けて取り付けるときは、ブッシング４と取付フランジ１２の間に 、両端に斜め下方に向かうフランジと上方に向かうフランジを設けたアダプタ１ ３を取り付けて、ブッシング４を上方に向ける。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来のキュービクル型ＧＩＳでは、ブッシング４先端の充電部７か ら変電所用地外までの距離を十分にとらなければならない。すなわち、塀１４の 高さＡ＋塀１４から充電部７までの距離Ｂを規格値以上に確保しなければならな い。この距離Ａ＋Ｂを確保するためには、変電所用地の境界からキュービクル型 ＧＩＳまでの距離Ｌを長くとらなければならない。このため、変電所の用地面積 が狭い場合には、キュービクル型ＧＩＳを配置できなくなることがある。

【０００６】 また、角型容器１側壁に設ける取付フランジ１２は、上方向と横方向の両方向 に角度をもって設けなければならないため、加工に時間を要し、かつ寸法精度を 出しにくい。また、角型容器１が大型となるため、取付フランジ１２を溶接した 後には、機械加工をすることができない。 本考案は、キュービクル型ＧＩＳにおいて、変電所の用地を縮小化することが でき、ブッシングの取付フランジの加工を容易にすることができるようにするこ とを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、キュービクル型ガス絶縁開閉装置におい て、複数のブッシングの取付フランジを角型容器の上部に配設し、この取付フラ ンジを一方向に角度をもって取り付けるようにするものである。

【０００８】

【作用】

上記手段によれば、取付フランジを角型容器の上部に配設するから、ブッシン グ先端の充電部の位置を変電所用地の境界から遠ざけることができるので、キュ ービクル型ＧＩＳを変電所用地の境界線近くに配置しても、充電部と変電所用地 境界との距離を十分にとることができるので、変電所用地面積を縮小することが できる。

【０００９】 また、ブッシングを角型容器の上部に取り付けるときには、ブッシング４先端 の充電部７間の距離をとるために、取付フランジを一定方向にのみ角度をもって 取り付ければよくなり、取付フランジの加工および取り付けが容易になる。 さらに、ブッシングを角型容器上部で斜めに取り付けたいときには、取付フラ ンジにブッシングをさらに斜めに取り付けるようにしたアダプタを設けることに より、対処することができる。

【００１０】

【実施例】

本考案を受電トランスユニットに適用した実施例について図を用いて説明する 。図１はブッシング４を上方に向けて取り付ける場合の側面断面図、図２はその 正面断面図を示し、図３は単線接続図を示す。なお、図１、図２に示すキュービ クル型ＧＩＳは、図３の単線接続図に２つ示されているユニットの内の１つのみ を示している。

【００１１】 始めに、キュービクル型ＧＩＳの全体について説明する。キュービクル型ＧＩ Ｓは、ＧＩＳの全ての充電部７を一括して角型容器１内に収納し、ＳＦ₆ ガスを 密封している。ガス遮断器ＧＣＢの操作器２、監視盤３等は角型容器１の下部に 配置されている。 引き込み部分はブッシング４により構成され、ブッシング４は角型容器１の上 部に取り付けられる。ブッシング４から、変流器ＣＴ、断路器ＤＳ１、ガス遮断 器ＧＣＢ、断路器ＤＳ２、ＭＯＦに接続される往復導体ＢＵＳ、断路器ＤＳ３、 トランス接続部５からトランス６に導かれる。また、角型容器１内の主回路と接 地間には、ラインアレスタＬＡ、接地開閉器ＥＳ１〜ＥＳ４が設けられる。

【００１２】 次に、ブッシング４の取り付け構造について説明する。本実施例においては３ 相の３本のブッシング４が設けられる。これら３本のブッシング４は、その先端 の充電部７において、大気中の相間絶縁距離Ｃを保つため、取付フランジ８の間 隔よりも広い間隔とされる。そのため、取付フランジ８は、中央に配置されるブ ッシング４の取付フランジは角型容器１上部に直立して設けられるが、その両側 の取付フランジは、中央から離れる一定方向に角度をもって取り付けられる。

【００１３】 このように、取付フランジ８は一定方向のみに角度をつけるだけでよいから、 加工取り付けが容易となる。また、角型容器１上に取付フランジ８が設けられる からその作業は、角型容器１の上部を利用して容易に行うことができる。 この取付フランジ８には、角型容器１を密封するために絶縁スペーサ９を介し てブッシング４が取り付けられる。ブッシング４と角型容器１内との接続は、絶 縁スペーサ９に設けられた貫通導体１０により行われる。本実施例の絶縁スペー サ９は、下方に向けて突出する形状のものであるが、本考案の絶縁スペーサ９は この形状に特に限定されるものではない。例えば、平らに形成された絶縁スペー サ９でも良く、これらの形状は、取付フランジ８を含んだ角型容器１の高さ制限 を考慮に入れて適宜選択される。

【００１４】 また、上記実施例では、ブッシング４を上方に向けて直立させているが、これ をトランス側に傾けて取り付ければ、さらに変電所用地を縮小化することができ る。この実施例について図４を用いて説明する。 ブッシング４をトランス側に傾けるため、取付フランジ８とブッシング４の間 に、両端にフランジを有し途中の管路が弓状に曲げられたアダプタ１１が取り付 けられる。これにより、ブッシング４先端の充電部７はトランス側、つまり変電 所用地の境界線から離れる方向に位置させることができるから、図１と本図を対 比することから明らかなように、キュービクル型ＧＩＳと境界線との距離Ｌをさ らに短くし、変電所用地を縮小化することができる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案によれば、キュービクル型ＧＩＳにおいて、変電所の用地を縮小化する ことができ、ブッシング４の取付フランジ８の加工を容易にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例の側面断面図。

【図２】図１の正面図。

【図３】キュービクル型ＧＩＳの単線接続図。

【図４】本考案の第２の実施例の正面図と側面図。

【図５】第１の従来例のキュービクル型ＧＩＳの正面図
と側面図。

【図６】第２の従来例のキュービクル型ＧＩＳの正面図
と側面図。

【符号の説明】

１…角型容器 ４…ブッシング ５…トランス接続部 ７…充電部 ８…取付フランジ １１…アダプタ ＤＳ…断路器 ＧＣＢ…ガス遮断器 ＥＳ…接地開閉器 ＬＡ…ラインアレスタ ＢＵＳ…往復導体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 キュービクル型ガス絶縁開閉装置におい
   て、複数のブッシングの取付フランジを角型容器の上部
   に配設し、この取付フランジを一方向に角度をもって取
   り付けたことを特徴とするキュービクル型ガス絶縁開閉
   装置。
2. 【請求項２】 前記複数の取付フランジに、ブッシング
   を斜めに取り付けるようにしたアダプタを設けたことを
   特徴とする請求項１記載のキュービクル型ガス絶縁開閉
   装置。