JPH07164771A - 熱転写記録媒体 - Google Patents
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Abstract
ク層をこの順に有する熱転写記録媒体であって、粉落ち
を生じずに鮮明でかつ堅牢性のすぐれた印像を形成しう
るバーコード用熱転写記録媒体を提供すること。 【構成】 前記離型層が融点または軟化点が100℃以
上のポリエチレンワックスを50〜100重量%含有
し、前記熱溶融性着色インク層のビヒクルがカルナバワ
ックスを50〜100重量%含有することを特徴とする
熱転写記録媒体。
Description
とくにバーコードなど堅牢性が要求される印像を形成す
るのに好適に使用される熱転写記録媒体に関する。
来、基材上に熱溶融性着色インク層を設けた熱転写記録
媒体において、基材と熱溶融性着色インク層との間に樹
脂および(または)ワックスを主成分とするアンダーコ
ート層(離型層)を設けて、転写性を向上し、かつえら
れた印像を保護して印像の擦り汚れを防止することが知
られている(特開平2−147292号公報参照)。
ろでは、基材と熱溶融性着色インク層との間に単に前記
離型層を設けるだけでは、バーコードに要求される鮮明
な印字品質と堅牢性を共に満足させるのは困難であるこ
とが判明した。
ードに要求される鮮明な印字品質と堅牢性を共に満足す
る印像を形成しうる熱転写記録媒体を提供することを目
的とする。
離型層および熱溶融性着色インク層をこの順に有する熱
転写記録媒体において、前記離型層が融点または軟化点
が100℃以上のポリエチレンワックスを50〜100
重量%含有し、前記熱溶融性着色インク層のビヒクルが
カルナバワックスを50〜100重量%含有することを
特徴とする熱転写記録媒体に関する。
おける熱溶融性着色インク層のビヒクルとしてはカルナ
バワックスがとくに印像の堅牢性の面から最適である。
ルの主体とする熱溶融着色インク層のばあい、いわゆる
インクの粉落ちが発生するという問題がある。このイン
クの粉落ちは、インクリボンの走行時などにおいてイン
ク層が走行経路の部材と接触するなどしてインクが剥離
する現象である。
離型層と基材との間の密着力を大きくすることが考えら
れるが、単にこの密着力を大きくすると、転写性が阻害
される。
レンワックスを主体とするものを用いることによって、
ビヒクルの主体がカルナバワックスである熱溶融性着色
インク層のばあいでも粉落ちが発生せず、もって粉落ち
の発生なしに鮮明でかつ堅牢性のすぐれた印像がえられ
ることが見出された。
点が100℃以上のポリエチレンワックスを50〜10
0%(重量%、以下同様)、なかんづく60〜95%含
有するものである。
リエチレンワックスで構成せしめることによって、転写
性を損なわずにインクの粉落ちを防止できる。ポリエチ
レンワックスにかえて他のワックス、たとえばカルナバ
ワックスなどを用いると粉落ちを防止できない。しかし
て離型層におけるポリエチレンワックスの含有量が前記
範囲より少ないと離型層の密着力が下がることにより切
れがわるくなり、それに伴なってにじみ、尾引きなどの
不具合が発生するので、好ましくない。
ては融点または軟化点が100℃以上のものが好まし
い。融点または軟化点が100℃より低いポリエチレン
ワックスを用いると、離型層の密着力が下がることによ
り切れがわるくなり、それに伴なって、にじみ、尾引き
などの不具合が発生する。ポリエチレンワックスの融点
または軟化点の上限値はとくに制限されないが、転写感
度の点から140℃以下が好ましい。
または軟化点が前記範囲のものであればその種類を問わ
ず使用でき、たとえば一般重合タイプ(非酸化タイプ)
のポリエチレンワックス、変性タイプ(酸化タイプ)の
ポリエチレンワックスなどが単独でまたは混合して使用
できる。
ては、前記一般重合タイプのものとして、三井石油化学
工業(株)製のハイワックス100P、200P、11
0P、210P、220P、アライド・シグナル社製の
A−CポリエチレンA−C6、A−C7、A−C8、A
−C9、A−C617、A−C712、A−C715、
A−C725、A−C735、A−C6A、A−C7
A、A−C8A、A−C9A、A−C617A、三洋化
成工業(株)製のサンワックス151−P、171−
P、ペトロライトコーポレーション製のバレコ655、
1000、2000などがあげられ、前記変性タイプの
ものとして、三井石油化学工業(株)製のハイワックス
210MP、220MP、1105A、1120H、1
160H、アライド・シグナル社製のA−Cポリエチレ
ンA−C629、A−C655、A−C656、A−C
680、A−C629A、三洋化成工業(株)製のサン
ワックスE−300、E−250−P、ペトロライトコ
ーポレーション製のバレコE−2018、E−2020
などがあげられる。
レンワックスに加えて、溶融粘度の調整のためにその他
のワックスを、基材との密着性の調整のために熱溶融性
樹脂を配合することができる。
カルナバワックス、キャンデリラワックス、パラフィン
ワックス、マイクロクリスタリンワックス、α−オレフ
ィン−無水マレイン酸共重合ワックス、フィッシャート
ロプシュワックス、モンタンワックス、ペトロラタムな
どの1種または2種以上が使用できる。
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、石油
系樹脂、炭化水素系樹脂、ポリブタジエン、ポリスチレ
ン、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂などの1種または2
種以上が使用できる。
50〜95%(なかんづく60〜90%)、その他のワ
ックス2.5〜30%(なかんづく5〜25%)、熱溶
融性樹脂2.5〜20%(なかんづく5〜15%)から
なるものである。
下同様)で表わして、0.2〜1.5g/m2 の範囲が
好ましい。塗布量が前記範囲未満では離型効果が充分に
発揮されず、前記範囲より多いと転写感度が低下する。
色剤と熱溶融性ビヒクルとからなり、かつ該ビヒクルが
カルナバワックスを50〜100%、なかんづく80〜
100%含有するものである。
色インク層のビヒクルとしてカルナバワックスを主体と
するものを用いることによって、堅牢性のすぐれた印像
をうることができる。しかして、ビヒクル中のカルナバ
ワックスの含有量が前記範囲より少ないと、堅牢性のす
ぐれた印像がえられず、またインク層の切れがわるくな
る。
えて、その他のワックスおよびまたは熱溶融性樹脂を配
合することができる。その他のワックスとしては、たと
えばキャンデリラワックス、パラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、α−オレフィン−無水マレ
イン酸共重合ワックス、フィッシャートロプシュワック
ス、モンタンワックス、ペトロラタムなどの1種または
2種以上が使用できる。前記熱溶融性樹脂としては、た
とえばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体、アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビ
ニル、石油系樹脂、炭化水素系樹脂、ポリブタジエン、
ポリスチレン、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂などの1
種または2種以上が使用できる。
カーボンブラックをはじめ各種有機、無料の着色剤、磁
性粉などが使用できる。
30%程度である。
剤などの配合剤を本発明の目的を損なわない範囲内で添
加してもよい。
の点から、0.5〜2.0g/m2の範囲が好ましい。
を設け、受像体に対する接着性をよくして転写性をより
向上するようにしたり、地汚れを防止するようにしても
よい。
的に着色剤を含まないものが好ましい。前記ワックスと
しては、カルナバワックス、キャンデリラワックス、パ
ラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モ
ンタンワックスなどの1種または2種以上が使用でき
る。
から、0.2〜1.0g/m2 の範囲が適当である。
から、離型層およびインク層の合計塗布量(さらに接着
層を設けるばあいは接着層の塗布量を加えたもの)を
3.5g/m2 以下とするのが好ましい。
ンテフタレートフィルム、ポリエチレンナタレートフィ
ルム、ポリアリレートフィルムなどのポリエステルフィ
ルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアミドフィル
ム、アラミドフィルム、その他この種のインクリボンの
基材用フィルムとして一般に使用されている各種のプラ
スチックフィルムが使用できる。またコンデンサーペー
パのような高密度の薄い紙を使用してもよい。基材の厚
さは熱伝導を良好にする点から1〜10μm程度、なか
んづく2〜7μm程度が好ましい。
の面)にスティック防止層を設けてもよい。スティック
防止層の材料としては、たとえばシリコーン樹脂、フッ
素樹脂、ニトロセルロース樹脂、あるいはこれらによっ
て変性された、たとえばシリコーン変性ウレタン樹脂、
シリコーン変性アクリル樹脂など各種の耐熱性樹脂、あ
るいはこれら耐熱性樹脂に滑剤を混合したものなどがあ
げられる。
μmのスティック防止層を形成した厚さ3.5μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルムの表面に、表1に示
す組成の離型層(塗布量はすべて1.0g/m2 )を形
成し、その上に表1に示す組成の熱溶融性着色インク層
(塗布量はすべて1.0g/m2 )を形成した。実施例
3〜4および比較例5〜8においては、インク層上にさ
らに表1に示す組成の接着層(塗布量はすべて0.5g
/m2 )を形成した。その際離型層は表1の離型層用材
料の全量100部(重量部、以下同様)とトルエン90
0部からなる塗工液をバーコーターで塗布、乾燥して形
成した。インク層は表1のインク層用材料の全量100
部とイソプロピルアルコール800部からなる塗工液を
バーコーターで塗布、乾燥して形成した。接着層は表1
の接着層用材料の全量100部とメタノール500部お
よびトルエン500部からなる塗工液をバーコーターで
塗布、乾燥して形成した。
て、転写感度、切れ、粉落ちおよび印字堅牢度を調べ
た。結果を表2に示す。
ードプリンターB−30で上質紙にバーコードを印字し
た。線幅1mmの細線が鮮明に転写できる最適エネルギ
ーE(V)を求め、該プリンターについて規定されてい
る標準エネルギーEs(V)と比較した。
記(1)でえられた最適エネルギーEで印字した)、上
質紙上にえられたバーコードをバーコードスキャナで読
み取り、つぎの基準にしたがって評価した。
有する部材2を固定し、熱転写記録媒体1(幅10m
m)をそのインク層側が該角部に当るように配置し、熱
転写記録媒体1の垂下した方の端部に重り3を取り付
け、他方の端部を水平方向に140cm/分の速度で引
っ張る。重り3を順次重いものにかえ、何gの重りのと
きにインク層が剥離するかを調べ、つぎの基準にしたが
って評価した。重りのg数が大きいほど粉落ちしにくい
ことを意味する。
粉落ちが発生しない。 1…重りが50g未満で粉落ちが発生する。
記(1)で求めた最適エネルギーEで印字した)、上質
紙上にえられたバーコードをクロッメーター(アトラス
・エレクトリック・デバイス社製)を用いて綿布により
往復30回擦り、つぎの基準にしたがって評価した。
汚れていない。
布は汚れている。
落ちなどの不具合を生じることなく、鮮明でかつ堅牢性
のすぐれた印像がえられる。したがって、バーコード用
熱転写記録媒体として有用である。
明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 基材の片面に離型層および熱溶融性着色
インク層をこの順に有する熱転写記録媒体において、前
記離型層が融点または軟化点が100℃以上のポリエチ
レンワックスを50〜100重量%含有し、前記熱溶融
性着色インク層のビヒクルがカルナバワックスを50〜
100重量%含有することを特徴とする熱転写記録媒
体。 - 【請求項2】 前記熱溶融性着色インク層の上に接着層
を有する請求項1記載の熱転写記録媒体。 - 【請求項3】 基材上に設けられる全塗布層の合計乾燥
塗布量が3.5g/m2 以下である請求項1または2記
載の熱転写記録媒体。
Priority Applications (4)
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