JPH07159201A - 拡大表示切替機構付計器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常表示と拡大表示の切替えを、凹面鏡等の
光学部品を使用せずに、安価に実現する。 【構成】 文字板４に、通常表示用目盛Ｍと、拡大表示
用目盛Ｌを印刷し、それぞれの目盛に対応して通常表示
用光源２と、拡大表示用光源１を設け、両光源を切替え
ることにより、通常、拡大の表示切替えを行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両用メータ等に使用
される計器に関し、特に、拡大表示切替機構を有する計
器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、計器の表示を見易くするための拡
大表示については、例えば特開平２−１９３７３５号公
報に記載されたような、凹面鏡を用いた拡大表示機構等
が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種の拡大表示方法では、凹面鏡の曲率の調整や配設
位置の調整等が複雑化すると共に、構成部品が高価であ
るという問題があった。また、拡大表示のみの計器で
は、拡大表示を好まない視認者には却って違和感を与え
るという不具合があった。

【０００４】本発明は、構成の簡素化及び安価に拡大表
示を実現させる物であり、視力の低い人のために、また
高速走行時等のために、視認性の良い拡大表示が行える
と共に、拡大を好まない人には通常表示が可能な計器を
提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このために、本発明の拡
大表示切替機構付計器は、文字板の裏面側に配置された
光源からの光により該文字板の照明を行う計器におい
て、前記文字板に、通常表示用目盛及び拡大表示用目盛
を設け、各々の目盛に対応する光源を前記文字板の裏面
側に配置し、該光源の点灯を切替えて通常表示と拡大表
示を切替える切替手段を設けた構成としている。

【０００６】

【発明の作用・効果】上記のように構成した本発明にお
いては、光源の点灯状態により、拡大表示への切替が行
われるので、凹面鏡等の高価な光学部品を使用せずに、
簡単な構成で、視認性が良く、コストも安い拡大切替表
示を行う事ができる。

【０００７】

【実施例】図２に本発明の一実施例を示し、同図（ａ）
は通常及び拡大目盛の配置状態を同時に示す平面図、同
図（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ断面図である。図２におい
て、指針６を駆動する交差コイル式等の指針駆動内機５
の前面には、スモーク色の合成樹脂、例えばポリカーボ
ネード（ＰＣ）よりなるブラックフェイス調の文字板４
が設けられており、その文字板４には裏面からの光によ
り透過発光する通常表示用目盛Ｍと、拡大表示用目盛Ｌ
を有する。

【０００８】文字板４の裏面には、ランプからなる３個
の拡大表示用光源１と、３個の通常表示用光源２とが、
遮へい壁３の内外にそれぞれの目盛に対応して配置され
ている。そして、一方の光源のみを点灯させることによ
り、その光は遮へい壁３により、他の目盛に対しては、
さえぎられるため、一方の目盛のみを照明することがで
きる。その結果、合成樹脂等の透明カバー７を介して、
一方の目盛のみが視認される。

【０００９】図３に指針６の発光長を示す。この指針６
は、指針発光部６ａに図７に示す発光ダイオード（ＬＥ
Ｄ）６ｂを長手方向に複数個設け、同図中のスイッチ１
３を有する指針点灯回路を用いることにより、拡大表
示、通常表示の各々に対応した指針発光長を得るもので
ある。即ち、スイッチ１３のオンにより拡大表示用とな
り、オフにより通常表示となる。

【００１０】図４に、文字板４の構成例を示す。文字板
のベース材４ａにスモークシート等の着色材を使用し、
裏面より、通常表示用目盛４ｃ及び拡大表示用目盛４ｄ
を印刷し、また黒色印刷４ｂを施すことにより、点灯部
以外を見せない事が可能である。また、ベース材４ａの
表面には絞印刷を施すか、又はベース材４ａに絞材を用
いている。なお、図２におけるカバー７にスモーク等の
着色材を用いることにより、指針を含めて点灯部以外を
見せない事も可能である。

【００１１】図５に、両光源１，２を切替手段をなす手
動スイッチ８により切替る場合の回路例を示す。この構
成により、計器使用者は、手動スイッチ８により通常と
拡大の表示を選択することができる。また、図６に、両
光源１，２を車速に応じて自動的に切替る場合における
切替手段をなす回路例を示す。即ち、車速信号をＦ／Ｖ
変換器１１にて周波数−電圧変換し、この値をコンパレ
ータ１２で比較判別して、トランジスタ９，１０を選択
駆動する。この構成により、車速により自動で表示が切
替えられる。一般的に、高速時には、視認性向上のため
に、拡大表示の方が好まれる。

【００１２】なお、図２において、表示用光源１，２に
は、ランプを用いたが、ランプの他に、ＬＥＤ、蛍光表
示管（ＶＦＤ）、冷陰極管、エレクトロルミネッセント
（ＥＬ）等、あらゆる光源又は表示器にて対応可能であ
る。以上により、図１（ａ）に示すような拡大表示と、
同図（ｂ）に示すような通常表示との表示切替が実現可
能となる。

【００１３】なお、他の実施例として、図２において、
拡大表示用光源１と通常表示用光源２の発光色を変える
ようにしてもよく、また、文字板目盛の印刷色を変える
事により、拡大表示時と通常表示時の表示色を変えるよ
うにすることもできる。また、光源を３種類以上設け、
拡大表示を多段階に切替るようにすることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における表示例を示し、
（ａ）は拡大表示、（ｂ）は一般表示である。

【図２】本発明の一実施例の構成を示し、（ａ）は平面
図、（ｂ）はＡ−Ａ断面図である。

【図３】図２に示す実施例の指針の詳細を示す図であ
る。

【図４】図２に示す実施例の文字板の要部断面図であ
る。

【図５】図２における手動スイッチによる表示切替の回
路例である。

【図６】図２における車速による自動表示切替の回路例
である。

【図７】図２における指針点灯の回路例である。

【符号の説明】

１ 拡大表示用光源 ２ 通常表示用光源 ３ 遮へい壁 ４ 文字板 ５ 指針駆動内機 ６ 指針 ７ カバー ８ 切替スイッチ １１ Ｆ／Ｖ変換器 １２ コンパレータ Ｌ 拡大表示用目盛 Ｍ 通常表示用目盛

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 文字板の裏面側に配置された光源からの
   光により該文字板の照明を行う計器において、 前記文字板に、通常表示用目盛及び拡大表示用目盛を設
   け、各々の目盛に対応する光源を前記文字板の裏面側に
   配置し、該光源の点灯を切替えて通常表示と拡大表示を
   切替える切替手段を設けたことを特徴とする拡大表示切
   替機構付計器。
2. 【請求項２】 前記文字板の表面側に発光指針を設け、
   該指針の発光長を前記目盛の切替えに応じて切替えるこ
   とを特徴とする請求項１記載の計器。
3. 【請求項３】 前記光源の発光色を前記通常表示と拡大
   表示とで変更することを特徴とする請求項１または２記
   載の計器。