JP2003510586A - 表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は表示装置に関し、表示装置には表示ユニットが備えられていて、表示ユニットはグラフィック情報を有するスケールと指標要素とを含み、指標要素は少なくとも１つの入力パラメータに依存してスケールの１つの位置に対して方向付け可能である。特に小さな表示装置において、より良い読み取り可能性を保証するために、グラフィック情報の描出を指標要素の現在位置のまわりの領域で通常の描出に対して変更することが提案される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、請求項１の前提部分に記載した表示装置に関する。

【０００２】 グラフィック方式で情報を描出し且つスケールを有する表示装置は全ての技術
分野で使用され、機械および装置の様々な状態に関して並びに様々な諸条件に関
して人物に対して情報提供を行う。車両分野においては極めて狭い適用領域が提
供されていて、そこでは車両稼動状況が表示装置を介して車両オペレータに伝達
される。本発明は確かにこの分野に関して説明されるものであるが、その説明は
この分野に制限されるべきものではない。

【０００３】 場所的な実状と表示範囲に応じて多かれ少なかれ情報伝達のためのスペースが
使用される。例えば車両において速度表示の領域には最大速度の増加によって更
なるスケール点が示されなくてはならない。それに加えて使用可能なスペースは
回転数表示装置やタンク表示装置やナビゲーション装置などのような追加的な表
示装置によって更に減少する。それにより表示ユニットは全体的に更に小さくな
り、従って読み取りが更に困難となる。このことは、特に人物が比較的高齢で遠
視の場合または視線を向ける時間が短い場合には認識上の問題を導くことになる
。全般的に表示計器のためのスペースが少ない他の分野においても類似する問題
が生じる。

【０００４】 本発明の課題は、表示装置により表示される情報が迅速に且つ確実に認められ
るように、冒頭に掲げた形式の表示装置を改善することである。

【０００５】 前記課題は、請求項１に記載した特徴により解決される。

【０００６】 本発明の基本思想は、グラフィック情報の描出を指標要素の現在位置のまわり
の領域で通常の描出に対して変更および強調することにある。変更の形式は自由
に選択され得る。グラフィック情報を拡大すること、より強いコントラストで表
現すること、他の色で表示すること、または位置移動することが特に可能である
。

【０００７】 指標要素としては例えば通常の指針またはグラフィック指標（例えばスケール
内のマーキング）も使用され得る。

【０００８】 強調により、指標要素が位置しているスケールの領域の方に観察者の目が自動
的に注がれる。従って、観察者は、表示要素によって提供されている情報を極め
て迅速に且つ確実に認識することができる。

【０００９】 本発明の特に有利な実施形態は、強調が行われる領域が入力情報に依存して選
択されることによって特徴付けられている。特にその領域の大きさと場所が変更
され得る。領域の変更により、追加的な情報、例えば待機する指標要素の運動に
関する情報が伝達され得る

【００１０】 領域の変更に対して追加的に又は選択的に、領域自体のグラフィック情報の表
示も変更され得る。これらの変更は予め定義され又はパラメータに依存して成さ
れ得る。グラフィック情報の拡大によって強調が成される場合、拡大の減少は例
えば指標要素からの隔たりの増加に伴って行われる。選択的に指標要素に対する
隔たりに依存する色変更または位置変更も可能である。

【００１１】 特に有利な実施形態では画面ディスプレイを用いて表示ユニットが実現化され
る。ディスプレイ上ではグラフィック情報が簡単に変更され得る。通常の目盛盤
表示と比べてディスプレイでは簡単に数字または文字を拡大してカラーで又は位
置移動して描出することが可能である。有利には、表示ユニット、特に画面ディ
スプレイは制御装置により制御される。制御装置には必要なパラメータが供給さ
れ、これらのパラメータはその後に処理されて処理された形で表示ユニットに転
送され得る。

【００１２】 本発明の有効な使用として車両計器における使用が挙げられる。例えば速度計
が前述の方式で形成され得る。

【００１３】 次に、本発明を速度計に関して添付の図面を用いて更に詳細に説明する。

【００１４】 図１には制御装置１２と接続されている画面ディスプレイ１０が概念的に示さ
れている。制御装置１２は、入力情報、即ち提供されている車両速度ｖ及び原動
機回転数ｎを取得する。

【００１５】 画面ディスプレイ１０上には指標要素として指針１３が示されていて、指針１
３はスケール１１（図１では非図示）上で車両速度ｖを指し示す。スケール１１
は目盛線の他に数値表示を有し、これらの数値表示は速度をｋｍ／ｈで明示的に
表している。画面ディスプレイ１０上の目盛形成と数値形成により、異なる全て
の値と位置において表示要素が選択され得る。

【００１６】 従来の方式では全ての表示要素は全スケールに渡って均一の大きさで表されて
いる。

【００１７】 本発明による方式により、図２に従い、指針１３の現在位置のまわりには領域
Ｂが定義されていて、この領域Ｂ内では数値が拡大されて描出される（図２参照
）。この際、拡大の程度は実際の指針位置から夫々の数値表示までの間隔に依存
する。図２では、数値８０が最も大きく、数値６０が２番目に大きく描出されて
いる。残りの全ての数値表示は通常の大きさを有する。領域Ｂは制御装置１２に
おいて入力パラメータｖ及びｎを基本として検出され、現在の指針位置に対して
対称に配分されている。

【００１８】 当然のことであるが、画面ディスプレイにおける強調は、表示要素の位置移動
、色変更、又は、より強いコントラストによっても実現され得る。

【００１９】 強調の結果として、運転者の視線は、速度計に視線を向ける時間が短い場合、
拡大されている領域に自動的に注がれ、それにより運転者は指針１３によって更
に正確に明確化された速度表示を容易に且つ迅速に把握できる。

【００２０】 図３ａ、図３ｂ、図４ａ、図４ｂには、更に追加的な情報が強調領域の選択に
よって如何に伝達可能であるかが示されている。

【００２１】 加速時には、より大きな速度の方へ領域が移動され（図３ａ参照）、それによ
り指針１３の向かう領域における速度が強調される。図３ａによる実施形態では
領域Ｂが指針１３で始まり、より高い速度の方に位置付けられている。

【００２２】 それに対して制動プロセス時には、より小さな速度の方へ領域Ｂが移動される
（図３ｂ参照）。この際、強調の程度は、再び現在の指針位置に対する数値表示
からの間隔に依存している。全体として図３ａと図３ｂによる実施形態では走行
運動性に応じて領域がその場所から現在の指針位置の周囲に移動される。

【００２３】 しかし領域の場所だけが変更されるわけではない。領域Ｂの延長ないしは伸張
も設定可能である。図４ａと図４ｂには、強調領域の大きさが加速の程度に依存
している様子が示されている。加速度がより大きい場合（図４ａ）には加速度が
より小さい場合（図４ｂ）よりも大きな領域Ｂ内で強調が実施される。

【００２４】 現在の指針位置の周囲に移動される強調領域は将来的な車両速度の見通しに関
しているので、速度変更の大きさに関するリスポンスが提供され得る。このリス
ポンスは、将来的な見通しを表示するために、数値に加えて目盛線が使用される
場合に特に明確になる（例えば図３ａ及び図４ｂ参照）。

【００２５】 全体として上述の実施形態では、表示面が小さい場合にも、表示すべき重要な
情報が、視線を向ける時間が短くても理解されるように描出され得る。このこと
は余り目の良くない人にとっても極めて重要である。

【００２６】 本発明は、表示装置において容易で且つ迅速な情報伝達が重要である全ての箇
所で使用され得る。その点に関し、本発明は上述の実施形態に制限されるもので
はない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施形態を示す接続図である。

【図２】 速度計を示す図であり、本発明による方式でそのスケールが指標要素のまわり
で拡大されている。

【図３】 図３ａと図３ｂは図２に対応する図であるが、ここでは拡大が行われる領域が
変更されている。

【図４】 図４ａと図４ｂは図２に対応する図であるが、ここでは拡大が行われる領域が
変更されている。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハイムラート ミヒャエル ドイツ連邦共和国 デー・82256 フュル ステンフェルトブルック トンヴェルクシ ュトラーセ 15 (72)発明者 レスナー スヴァンチェ ドイツ連邦共和国 デー・81545 ミュン ヘン ザイボートシュトラーセ 68 (72)発明者 ヘルヴィヒ フォルカー ドイツ連邦共和国 デー・70563 シュツ ットガルト エスターフェルトシュトラー セ 11 Ｆターム(参考） 3D044 BA21 BB01 BC07 BD01

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】表示装置であって、この表示装置には表示ユニット（１０）が
   備えられていて、表示ユニット（１０）がグラフィック情報を有するスケール（
   １１）と指標要素（１３）とを含み、指標要素（１３）が少なくとも１つの入力
   パラメータに依存してスケール（１１）の１つの位置に対して方向付け可能であ
   る前記表示装置において、 グラフィック情報の描出が、指標要素（１３）の現在位置のまわりの領域（Ｂ
   ）で通常の描出と比べて強調されていることを特徴とする表示装置。
2. 【請求項２】領域（Ｂ）が入力情報（ｎ、ｖ）に依存して選択可能であるこ
   とを特徴とする、請求項１に記載の表示装置。
3. 【請求項３】領域（Ｂ）内のグラフィック情報の描出が定義された方式によ
   って選択可能であることを特徴とする、請求項１または２に記載の表示装置。
4. 【請求項４】拡大、他のコントラスト、他の色、及び又は、位置移動による
   変更が定義されていることを特徴とする、請求項１〜３のいずれか一項に記載の
   表示装置。
5. 【請求項５】制御装置（１２）が設けられていて、制御装置（１２）が入力
   パラメータ（ｖ、ｎ）を取得し且つ表示ユニット（１０）と接続されていること
   を特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載の表示装置。
6. 【請求項６】表示ユニット（１０）として画面ディスプレイが使用されてい
   ることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の表示装置。
7. 【請求項７】表示ユニット（１０）が円形計器の形状で形成されていること
   を特徴とする、請求項１〜６のいずれか一項に記載の表示装置。
8. 【請求項８】グラフィック情報では文字情報及び又は数値情報が扱われるこ
   とを特徴とする、請求項１〜７のいずれか一項に記載の表示装置。
9. 【請求項９】表示ユニット（１０）では車両の速度計が扱われることを特徴
   とする、請求項１〜８のいずれか一項に記載の表示装置。