JP2020012840A - システム及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
一方、車両には例えばナビゲーション装置やマイクロ波検出器(レーダー探知機)のような車両用情報表示装置が搭載されることがあり、これら車両用情報表示装置の待ち受け用の画面に車両の運転情報を表示させることが想定される。しかし、車両の運転情報は様々であり、ユーザーの求める情報も必ずしも一定ではない。また、ユーザーはある1つの運転情報だけではなくいくつかの運転情報を組み合わせて入手したいと考えていることが多い。より多くの車両情報を入手することでより精密な車両の運転状態を判断する指標が得られることとなるためである。とはいえ、必要とされる運転情報は運転状況やユーザーのレベルによって異なり、画面に表示させる運転状態は見やすさも考慮しなければならない。
そのため、車両の複数の運転情報を任意に選択でき、かつそれら複数の運転情報を同時に画面上でユーザーに提供できる機器が求められていた。
本発明は上記問題を解消するためになされたものであり、その目的は、複数の車両の運転情報を任意に選択でき、選択した運転情報を同時に目視することのできる電子システム及びプログラムを提供することにある。
このような構成であれば、制御手段は車両の運転情報に応じて用意された複数の変動表示部からユーザーによって選択された複数の変動表示部が画面上に表示され、それぞれ固有の運転情報の変化に応じて変動表示がなされる。その結果、ユーザーは任意に複数の変動表示部を画面に表示させて、所望の複数の車両の運転情報を視認することができるため、ユーザーはより精密に車両の運転状態を判断するための指標が得られることとなる。
ここに、「電子システム」としては例えば車両用情報表示装置としてのレーダー探知装置、ナビゲーション装置、ドライブレコーダ等の筐体を備えた電子機器が一例として挙げられる。また、変動表示部が表示される画面は電子システム側の制御手段と一体化していてもよく、別体化してデータを無線あるいは有線で制御手段から出力されるような単独の画面として存在しても構わない。また、電子システムは必ずしも車両内に設置される必要はない。例えば制御手段を含む筐体が車両外に設置され、車両情報を無線で受信して車両内に配置された画面に現在の燃料の消費状況を変動表示させるように制御することも可能である。また、制御手段のすべてが車両中になければならないわけではなく、その一部が車両外(例えばサーバー等)に存在してもよい。
また、「ユーザーによる選択的な入力動作」とは、選択するための入力ボタンやキー操作をする操作部によって入力すること、あるいは画面がタッチパネル機能を有する場合には画面にタッチして、GUI画面から入力モードを選択して入力すること、あるいは車両外に配置されたサーバー等を経由して外部パソコンから入力すること、記憶媒体(例えばSDカード)に外部パソコンから選択データを入力し、制御手段を含む筐体内に記憶媒体を取りつけることでデータを転送させて入力すること等が想定できる。
「画面」とは動画、静止画が表示されるディスプレイ部を備えた表示手段の例えば有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイの画面が想定できる。特にドットマトリックスディスプレイを用いると良い。
画面(画面を有する表示手段)は別体で構成することも可能であったが、少なくとも電子システムの本体に制御手段とともに車両に搭載されることが取り扱い上有利である。ここに車両に搭載する場合には制御手段が配設されている電子システム本体の筐体内に画面が配設される場合と、画面を電子システム本体とは別体で車両内に配置し制御手段とは無線あるいはケーブル等の有線化によって接続する場合の両方を含むものである。
つまり、車両から何らかの取得手段によって入手できる運転情報である。これら情報は車両に設置が義務付けられているODB−II(On-Board Diagnostic System Stage2)用の車両診断用コネクタに端子が設けられているKラインやCAN(Controller Area Network)から一般に取得できる。但し、車両において車両診断用コネクタ以外からのデータ入手手段があればそれを利用することも自由である。
車両から取得できる運転情報としては、例えば、車両の速度、インジェクション噴射時間、点火タイミング、吸気量、吸入空気温度、水温、空燃費補正係数、バッテリー電圧、残燃料量、流量計からの流量パルス、給油量、エンジン回転数、スロットル開度(アクセル開度)、スロットルセンサ電圧、エアフロ電圧、ブースト圧等が挙げられる。
このような車両とは別体に車両内に配設された情報取得手段から入手した情報は車両からは得られない情報であり、情報源としては重要である。
このような情報取得手段としては、例えば現在位置取得手段、現在時刻取得手段、速度取得手段、加速度取得手段等を挙げることができる。現在位置取得手段、現在時刻取得手段、速度取得手段のより具体的な手段としては例えばレーダー探知装置、ナビゲーション装置あるいはドライブレコーダ等に併設されるGPS受信機を挙げることができる。また、加速度取得手段のより具体的な手段としては例えばレーダー探知装置、ナビゲーション装置あるいはドライブレコーダ等に併設される加速度センサ(2軸型あるいは3軸型)が挙げられる。
このような構成とすることで、図的表示部の変動に関連付けた態様で数値が表示されることとなるため、図的表示部の変動を視認できると同時に変動に対応した正確な数的な情報を得ることが可能となる。
ここに「図的表示部内の表示要素を関連付けた態様で数値を表示する」とは、例えば後述するメーターオブジェクトに隣接した位置に数値を併記させるような場合や、後述するグラフにおいて現状の運転状態に対応する数値をプロット位置との関係で表示させる場合が挙げられる。
第6の手段では第5手段に加えて、前記数値表示部のスケールが当該車両の運転情報の変化に応じて変更されることをその要旨とする。
例えば車両の走行初期ではそれほど速度もエンジン負荷もエンジン回転数も大きくはない。一方、走行からしばらく経過するといずれも大きくなる。そのため、当初は小さなスケールで表示させ、走行に応じて大きなスケールとすることでより最適で無駄のない表示が可能となる。特に車載用の機器の画面は小さいのでこのようにスケール変更できることは好ましい。通常走行状態から停止方向に車速が低くなる場合も同様でこの場合は逆に小さなスケールとする。
このような構成とすることで、複数の変動表示部を画面に表示させながらも、現在画面に表示されている変動表示部を変動させる変動要素との関連性なく例えば、所定のイベントが発生した場合などそのイベントに関する他の情報を画面に表示させることができる。これによって、変動表示部を画面から消去させるようなことをせず、引き続き現状の変動表示部を画面に表示させながら突発的にユーザーに警告を発するような他の情報を一時的な情報として伝達させることができる。
つまり、運転情報の変化に応じて実際に針が回転するような動作で変動させるものである。ユーザーが日常運転情報としてメーター形式で視認するため、このようなメーター形式においてよく見受けられる変動表示であれば運転情報が把握しやすくなる。このような指針オブジェクトでの変動表示に適した運転情報としては例えば燃費情報、冷却水温度情報、エンジン回転数情報、車速情報、エンジン負荷率情報等が挙げられる。
つまり、運転情報の変化に応じてメーターオブジェクト内に表示される面積を変動させるものである。上記と同様にユーザーが日常運転情報としてメーター形式で視認するため、このようなメーター形式においてよく見受けられる変動表示であれば運転情報が把握しやすくなる。面積の変動方向としては回転方向や上下左右方向が想定できる。面積の変化という場合には画面において異なる色や明るさで区画した領域の境界線位置が変化するだけではなく、一方の領域を占める線・模様の増減で表現する場合も含むものである。
このような指標オブジェクトの占める面積の変化による変動表示に適した運転情報としては例えばスロットル開度情報、エンジン負荷率情報等が挙げられる。
このような構成では、複数のメーターオブジェクトが画面に表示される場合には異なる運転情報を表示するものであっても同サイズで表示されることとなる。画面サイズは変わらないので画面に表示されるメーターオブジェクトが増えれば一画面に収めるためにメーターオブジェクトのサイズは徐々に小さく表示されることとなる。横方向に直列に配置されることが見やすさの点で好ましいが、表示されるメーターオブジェクトが増えた場合にはなるべく大きなサイズを確保するために二列以上に配列するようにしてもよい。
このような特定車両部位オブジェクトは車に標準的に搭載されているメーターのような変動表示部とは大きく異なった外観を呈し、アニメーション的な変動動作をすることとなるため、ユーザーの視覚に強く訴えることとなって変動表示部として優れている。
車両の特定部位を模式化したものとしては、車両の走行に伴って動きのある部位であることが好ましく、しかも運転状況によって動きに変化のあるような部位が好ましい。
例えば車両の情報として最も重要なエンジン回り(内部構造や周辺)の部分断面形状や、タイヤの回転動作等が一例として挙げられる。
この場合の変動表示は例えばエンジン回りの構造の変化(ピストンの往復動の速度変化、クランクシャフトの回転速度変化、吸排気バルブの往復動の速度変化、その他カムやカムシャフト等についての速度変化等)やタイヤの回転速度変化等の形状の変動によって表現してもよく、これらのオブジェクトを構成する部材の色の変化で表すようにしてもよい。色の変化とは彩度の変化だけでなく明度の変化も含む概念である。
このような構成では、特定車両部位オブジェクトにいくつもの運転情報に対応して変動表示を行なう部位を混在させるようにして、複数の運転情報の変動を同時にユーザーに情報として与えることができ、複数の運転情報をユーザーに伝達するためにいくつもの変動表示部を別体として用意しなくともよくなる。
より具体的には、例えばメーターオブジェクトとしてトリップメーター的な表示、つまり設定後現在までの走行距離とその間の平均燃費や平均速度等のような設定後現在までの対応する運転情報を併せて変動表示させるような変動表示部が想定できる。
また、上記特定車両部位オブジェクトであれば、例えば上記のエンジンの内部構造の変化においてある運転情報に基づく変動表示をピストンオブジェクト等に形状の変化をさせることで実現すると同時に他の運転情報に基づく変動表示をピストンオブジェクト等の色の変化で実現するようなことが想定できる。
つまり、任意の2種類の運転情報を縦軸と横軸としたグラフをグラフオブジェクトとして変動表示部の一種として画面に表示させるものである。このように2種類の運転情報における相関関係をリアルタイムに表示することでより精密に車両の状態を判断することが可能となるためである。また、このようなグラフ化した情報表示態様は車両の運転状態を判断する指標として有用であるにも関わらず一般に車両に表示されることはないため、このような変動表示部を選択できることはユーザーにとっては有益である。
グラフ上への表示態様としてはグラフ上に現在の縦横の軸上の数値の交点を常に表示させたり、縦横の線分を表示しその交差位置を現在の状態を示す点とするようにしてもよい。また、常に現在の状態のみを表示させるようにしてもよく、過去の履歴を同時に表示させるようにしてもよい。
2種類の運転情報とは例えば、縦軸を速度とし、横軸をエンジン回転数としたり、縦軸を燃料流量とし、横軸を運転時間としたりするように相関関係のある情報であれば特に限定されるものではない。
このような構成であると、現在(現時点)のグラフ上の位置が正確にはどのような値であるのかという数的な情報を得ることが可能となる。
ここに「現在のグラフ上の位置に関連付ける」とは、数値を表示させる際に必ずしもグラフ上の位置の近傍でなくとも表示されているグラフ上の位置との関連で数値が表示されていれば足るという意味である。
第15の手段では第14の手段に加えて、前記グラフ上の位置は前記グラフ上の縦方向の軸に平行な第1の直線と横方向の軸に平行な第2の直線の交点で示され、前記制御手段は前記各直線に交差する軸の数値が前記運転情報に対応した数値として前記各直線に併記させることをその要旨とする。
第15の手段は第14の手段の具体例であって、「グラフ上の位置に関連付ける」ということについて、このように第1の直線と第2の直線の交点をもってグラフ上の位置とした場合に交点近傍ではなくそれぞれの直線に併記するようにしたものであって、記載位置の裕度が生まれることとなる。また、交点付近の視認性が良くなる。この場合において第1の直線と第2の直線の交点はなるべくグラフの決まった領域に存在することがよく、そのため適宜縦横の軸のスケールを変動させたり軸に表示される目盛りの位置を移動させたりすることが好ましい。
これは、現在のグラフ上の位置だけでなく、過去のグラフ上の位置の履歴を表示させることを意味する。このような構成であれば、どのような運転状況であったのかを判断する重要な指標となるからである。
履歴は所定タイミングで取得されるため、散点的な位置として表示されるが、これをそのまま散布状に表示してもその他の表現態様、例えば折れ線グラフや棒グラフとして表示するようなものでもよい。
グラフ上に過去の履歴位置が徐々に増えてくると、かえって画面が見にくくなる。そのため、履歴の古いものから消去させることで、画面に表示させる履歴の表示個数を制限して見やすくするものである。画面に表示させる履歴の最大表示個数は表示させる画面の大きさ、つまり画素数によって一定ではないが、小型画面(2〜5インチ程度の画面)であれば500点〜1000点程度が妥当である。
第18の手段では第16又は第17の手段に加えて、前記グラフ上に表示される前記位置情報の履歴の表示時間は制限されていることをその要旨とする。
これは第17の手段と同様グラフ上に過去の履歴位置が徐々に増えてかえって見にくくなることを防止するためである。例えば常に現時点から過去15分間に取得した履歴のみを表示させ、15分より以前に取得した履歴位置を消去するようにするものである。
第19の手段では第17又は第18の手段に加えて、前記グラフ上への位置情報の表示の更新タイミングは1秒以下であることをその要旨とする。
あまりに更新タイミングが長いとデータとして粗い情報となってしまい、意味のない可能性があるためである。一方、あまり短くても、例えば第14の手段のように履歴を時間で残す場合には短い時間であっても非常に多くなってしまう。また、ある程度の時間の履歴を残そうと思ってもあまりに画面上に表示される履歴が多く運転情報としてかえって分かりにくくなる可能性もある。そのため更新タイミングは1秒以下であるものの5ms(ミリセック)以上が好ましい。
これらは車両の運転情報の例示である。また、燃費情報としては瞬間燃費、今回燃費、全道路平均燃費、一般道平均燃費、高速道平均燃費を挙げることができる。
第21の手段では第1〜第20のいずれかの手段に記載の電子システムにおける制御手段の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムがその要旨である。
図1は電子システム(電子機器)としてのレーダー探知装置10の外観斜視図である。レーダー探知装置10は本体となる略直方体形状の筐体11中に機構が収納されており、車両内において例えばダッシュボード上に取り付け用ブラケット12を介して固定されるようになっている。
筐体11前面(運転者側に向く面)に配置された額縁状の前面枠13内にはディスプレイ部14が露出させられている。本実施の形態ではディスプレイ部14は4.3インチの小型の液晶ディスプレイから構成されている。ディスプレイ部14は入力手段としてのタッチパネルを兼ねている。筐体11側面には記憶媒体としてのSDカードを挿入するためのスロット15が形成されている。筐体11背面(フロントウィンドウ側に向く面)からはメインケーブル17が延出されている。図2に示すように、メインケーブル17の先端には雌型コネクタ18が固着されている。また、筐体11背面には図示しない電源スイッチが形成されている。
図2に示すように、レーダー探知装置10は接続用アダプタ21を介して図3に示すような正面形状の車両診断用コネクタ22に接続される。情報出力手段としての車両診断用コネクタ22は車両内において運転の邪魔にならない所定の位置(車種によって一定ではない)に配設されている。接続用アダプタ21は接続用ケーブル23の両端に雄型コネクタ24と接続用コネクタ25を有している。レーダー探知装置10から延出されるメインケーブル17先端の雌型コネクタ18と雄型コネクタ24が連結され、接続用コネクタ25は車両側に設置された車両診断用コネクタ22に接続される。尚、本実施の形態ではレーダー探知装置10は車両診断用コネクタ22内のIGN信号端子から電源を取得するものとするが、例えばシガーソケットから電源を取得するようなDC電源ジャックを設けるようにすることも可能である。
制御手段としてのコントローラMCには位置検出器31、マイクロ波検出器32、無線受信器33、メモリカードリーダー34、加速度センサ35、データベース36、前記ディスプレイ部14がそれぞれ接続されている。
コントローラMCは周知のCPUやROM及びRAM等のメモリ、タイマ等から構成されている。コントローラMC内のROM内には地図データを呼び出し、得られた目標物データや速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する)の検出データ等と関連付けてディスプレイ部14に表示させる地図表示プログラム、GPS受信器37によって受信されたGPS情報を処理するGPS情報処理プログラム、マイクロ波検出器32によって受信されたマイクロ波を判定するマイクロ波判定プログラム、無線受信器33よって受信された無線波を判定する無線波判定プログラム、車両診断用コネクタ22から出力される各種車両情報を任意に取得し、それら情報に基づいて燃料流量、各種燃費等の計算を実行する燃費等計算プログラム、ユーザーの操作によって所定の待ち受け用画像をディスプレイ部14に待ち受け画面として表示させる待ち受け画面表示プログラム、ディスプレイ部14に表示された所定の待ち受け用画像において所定のオブジェクトを変動表示させる変動表示プログラム、OS(Operation System)等の各種プログラムが記憶されている。RAM内には車両診断用コネクタ22から取得した各種車両情報、上記燃費等計算プログラムで計算された計算値、位置検出器31で検出された位置情報が記憶される。
コントローラMCはインターフェース28を介して車両側の車両診断用コネクタ22のKラインあるいはCANに出力された車両情報を処理可能な通信プロトコル、例えばUART信号に変換する。
加速度取得手段としての加速度センサ35は3軸(X,Y,Z)それぞれの方向の加速度及び傾きを検出する3軸タイプのセンサであって、常時検出値をコントローラMCに出力する。
データベース36はコントローラMC内、あるいはコントローラMCに外付けした不揮発性メモリ(例えばEEPROM)である。本実施の形態ではデータベース36内には待ち受け状態でディスプレイ部14に表示させるオブジェクトデータ、マスター画像データ、ディスプレイ部14に表示させる各種フォントデータ等が記憶されている。尚、これらデータは上記ROMに記憶させるようにしてもよい。
また、コントローラMCは数msecのタイミングでディスプレイ部14への接触状態を検出しており、GUI入力による命令に従って処理を行う。
燃料流量の取得手段(計算手法)はいくつかある。まず、車両側から定期的に燃料消費量の値が出力される場合にはその値をそのまま利用する。一方、定期的な燃料消費量の値が取得できない場合には一定のサンプリング時間での吸気量あるいはインジェクション噴射時間のいずれか一方の値に基づいて公知の方法で算出することができる。本実施の形態ではインジェクション噴射時間を使用する。サンプリング時間は任意であるがここでは1秒とする。
インジェクション噴射時間(開弁時間)はエアフロメーターの出力(インテークダクトの空気流量)とエンジン回転数に所定の補正値を与え、所定の各種補正を行うことで算出できる。この補正した燃料流量を消費燃料とする。サンプリング時間に対応した1秒間の燃料流量を取得燃料流量とする。所定の時間における取得燃料流量の積算した値をその時間で除することでその時間内における平均燃料流量が算出できる。
瞬間燃費はまず、車両側から定期的に瞬間燃費が出力される場合にはその値をそのまま利用する。取得できない場合には一定のサンプリング時間での車両の速度と走行時間から走行距離を算出し、これを燃料流量で除し、補正値を与えることで算出する。車両の速度は上記の車両診断用コネクタ22から取得し、時間はコントローラMCに付属する公知のタイマから取得する。あるいは上記と同様エアフロメーターの出力とエンジン回転数に所定の補正値を与え、所定の各種補正を行うことで算出してもよい。
平均燃費は瞬間燃費の蓄積と走行時間から算出するようにする。コントローラMCはエンジンの始動から現在までの時間における平均燃費を算出する。
一回の運転当たりの燃費はエンジンの始動から停止までの取得燃料流量を積算し、その間の走行距離を算出し除することで算出させている。過去の運転の積算燃料消費量は過去の燃料流量を積算し、通算の走行距離を算出し除することで算出させている。
高速道平均燃費は高速道路情報(料金所位置やランプウェイ)に基づいて走行道路を高速道路と認識し、取得した高速道路のみの燃料流量を積算し、高速道路の通算の走行距離を算出し積算燃料流量を除することで算出させている。
一般道平均燃費は高速道路以外での燃料流量を積算し、高速道路以外の通算の走行距離を算出し積算燃料流量を除することで算出させている。
エンジン負荷率は最大吸気量に対する現在の吸気量の比として算出させている。
コントローラMCはROM内に記憶された各種オブジェクトデータを呼び出し、同じく呼び出した待ち受け用画像のマスター画像データと組み合わせて運転情報の変化に応じて変動表示させる。ディスプレイ部14の液晶ディスプレイは黒色背景に彩度や明度のある文字やオブジェクトを表示させるのが一般的である。本実施の形態では図示において表現上の制限があるため、細かな点は若干省略するとともに背景を白色で示し、文字やオブジェクトを黒やハッチ線等で表現するものとする。ディスプレイ部14上における実際の各種オブジェクトの表示態様については図9及び図18〜図21において例示する。
尚、本発明に特化したオブジェクトデータ以外について(時刻を表示する時計オブジェクト、車両の傾き具合を表示させる水平器オブジェクト、車にかかる加速度の方向と大きさを表示する加速度表示オブジェクト、GPS測位の受信衛星位置を示す地球オブジェクト等)及びそれらと組み合わせる待ち受け用画像のマスター画像については図示は省略する。
第1のメーターオブジェクト40は、円形の包囲リング41を外郭として有している。包囲リング41は実際の画像としてはあたかも金属でできているかのような金属反射部分を有する装飾が施されている。包囲リング41には12時の位置から30度ずつずれた位置にビスオブジェクト41aが配置されている(計12個)。包囲リング41に包囲された円形の内部領域は中央位置で上下に二分割されている。上側領域40aは扇状の窓孔状のイメージの扇状表示部42が設けられている。扇状表示部42内において第1のメーターオブジェクト40の中央から外方に向かって延出された指針オブジェクト43が表示されている。コントローラMCは指針オブジェクト43に運転情報の値に応じて扇状表示部42内を中央を基部位置として左右方向に揺動するような変動表示をさせる。指針オブジェクト43の示唆する位置としては図上左側が値が低く(L)右側ほど値が高い(H)状態である。扇状表示部42の外周位置には簡略な指針オブジェクト43の位置を示す指標となるブロックオブジェクト44が表示されている。第1のメーターオブジェクト40は5種類の燃費と冷却水温度の計6種類の異なる運転情報について共通するため目盛が意味する数値は運転情報によって異なる。コントローラMCは第1のメーターオブジェクト40の下側領域40bに現在選択されている運転情報における取得された値をその単位とともに表示させる。例えば図5では瞬間燃費が「60km/l」と表示されており、この瞬間の燃費がリッター当たり60kmであることが数値として正確にわかる。
コントローラMCは燃料流量の変化に応じて上側領域45aに背景とは異なる色であたかも水面が上下するかのように界面が上下する変動領域46を表示をさせる。燃料流量が多くなると界面は上昇方向に移動する。コントローラMCは第2のメーターオブジェクト45の下側領域45bに現在の燃料流量の取得された値をその単位とともに表示させる。燃料流量は一分間に流れる量(ミリリッター)であるため単位としてml/mが表示される。
目盛は0〜240まで1目盛が5km/hとなるように刻まれている。右回りに20km/hごとに対応する数値が配されている。第4のメーターオブジェクト49におけるビスオブジェクト41aの数は計14個で12時の位置から約25.7度ずつずれた位置に配置されている。数字位置の目盛りが長く包囲リング41まで及んでおり同時に数字位置はビスオブジェクト41aの位置と対応する。これによって、1目盛が5km/hで0〜240まで用意された車速の目盛りの20km/hごとのきりの良い位置とビスオブジェクト41aの位置とを対応させることになる。ビスオブジェクト41aは6時位置の図上左に隣接したビスオブジェクト41a(0m/hに対応)を対応の始点として右回りに20km/hごとの目盛りに対応し、6時位置の図上右に隣接したビスオブジェクト41a(240km/hに対応)が対応の終点とされる。これによって上記と同様に小さなメーターオブジェクトにおける指針オブジェクト48の位置を判断しやすくしている。
第4のメーターオブジェクト49のディスプレイ部14で実際に展開される表示画像は図9(d)である。
コントローラMCは上側領域58aにリセットされてからの現在までの距離を表示させる。下側領域58bにはリセットされてからの現在までの燃費を表示させる。上側領域58aと下側領域58bの右側方位置にはリセットボタンオブジェクト59が表示され、ディスプレイ部14上でのGUI操作でリセットが可能とされている。
ここに、プロットされた位置はいつプロットされたものかの表示はなく、グラフ上に単に光点で表現されただけであるため、今現在における車速とエンジン回転数の相関関係がどうなっているかは分かりにくいものである。そのため、コントローラMCは今現在における車速とエンジン回転数の相関関係を明確にするために、グラフオブジェクト61において今現在における車速とエンジン回転数のグラフ上の位置をそれぞれ通過し、グラフオブジェクト61の縦横の軸に平行な2本の現在位置指示ライン62a,62bを表示させる。これら現在位置指示ライン62a,62bの交差位置Pにプロットされている位置が今現在の車速とエンジン回転数を表示することとなる。併せてコントローラMCは図6に示すようにグラフオブジェクト61の欄外の現在位置指示ライン62a,62bの端部位置にそれぞれ現在位置指示ライン62a,62bの移動に追随させるように正確な車速とエンジン回転数を数値として表示させる。
例えば今、スタートから数秒以内の状態であるとすると、未だ車速も回転数も低い状態である。従って、図7のようにグラフオブジェクト61の初期状態では車速スケールは最大値が50km/hとされ、エンジン回転数も表示領域において表示される最大値が2000rpmまでとされている。つまり、あまり大きな値をスケールとして表示させないようにする。
しかし、車速が高くなっていきエンジン回転数も上がってくるとコントローラMCは取得した車速及びエンジン回転数に応じてスケールを大きくさせるようにする(スケールアップ)。
スケールアップするタイミングとしてはある車両の車速又はエンジン回転数の属する帯域の車速又はエンジン回転数への変移による。つまり、一定の車速又はエンジン回転数を超えた段階でその車速又はエンジン回転数の属する帯域での最大の車速及びエンジン回転数を表示領域において表示する最大値とし、それに応じてグラフ上の目盛りの意味する単位量を変動させる。例えば、当該車両の車速0〜49km/hの帯域である場合には表示領域において表示される最大値は50km/hであるが、車速が50km/hを超えた段階でスケールアップさせ例えば最大値として100km/hを表示する画面とする。その場合には図7のように初期状態で1目盛りは5km/hであったところ、図7のように一挙に20km/hにスケールアップされることとなる。
エンジン回転数では0〜1999rpmまでは2000rpmであるが、同様にコントローラMCは2000rpmを超えた段階でスケールアップさせ例えば図6のように最大値として6000rpmを表示する画面とする。逆に車速が50km/h以下となった段階、あるいはエンジン回転数が2000rpm以下となった段階でスケールを小さくする(スケールダウン)。
図11に示すように、瞬間燃費、全道路平均燃費、今回燃費、一般道燃費、燃料流量、高速道燃費、車速、エンジン回転数、冷却水温度、エンジン負荷率、スロットル開度の今現在の運転情報の数値を表示する第2の表オブジェクト72が用意されている。これら11種類の運転情報は車両診断用コネクタ22から取得した重要な車両の運転情報として単独で待ち受け画面に表示させるために使用する。これら11種類の運転情報は上記の第1〜第7のメーターオブジェクト40,45,47,49,51,55、58で変動表示される情報である。
図12〜図15は待ち受け用画像P1にこれらオブジェクトを組み合わせて作成された待ち受け画面である。図12は第2、第5及び第6のメーターオブジェクト45,51,55と組み合わされ、図13はグラフオブジェクト61と組み合わされ、図14はエンジンオブジェクト65と第1の表オブジェクト71と組み合わされ、図15は第2の表オブジェクト72と組み合わされている。
待ち受け用画像P1の画面上部領域には横方向に一列に時刻オブジェクト75、各種ステータスアイコン76、速度オブジェクト77、コンパスアイコン78が配置されている。時刻オブジェクト75は現在時刻を表示する。各種ステータスアイコン76は車両の存在位置に基づいて得られる状態を表示する。速度オブジェクト77は当該車両の現在の車速を表示する。コンパスアイコン78は車両の進行方向の方位を表示する指標となるとともに、後述するようにディスプレイ部14上のコンパスアイコン78をGUI操作することで表示画面の切替えを行う切替え入力部とされている。画面の下部領域には無線文字警報表示スペース79が設けられている(図上二点鎖線で囲まれた領域)。コントローラMCは無線文字警報表示スペース79に目標物データやレーダーの検出データ等に応じて無線文字警報スペース79にテロップ形式で警告表示を表示させる。警告表示は無線文字警報表示スペース79のみに現れるため、その上方位置で変動するオブジェクトの変動表示を妨げるものではない。警告表示としてはマイクロ波検出器32や無線受信器33によって受信した所定のマイクロ波や無線波、あるいは前もって取得したループコイル等の機器の位置情報等に基づきそれら情報に対応した所定の(ここでは例えば「LHsystem」)表示が行われる。
待ち受け用画像P1に3種類を選択的に表示させる場合にはどのような運転情報を表示させているかをユーザーに伝えるために、コントローラMCは運転情報表示領域80(図上二点鎖線で囲まれた領域)に対して表示されるオブジェクトごとにそのオブジェクトが表示する運転情報の内容を和名で表示させる。図14(a)では一例として選択表示された第2、第5及び第6のメーターオブジェクト45,51,55に対応して「燃料流量」「エンジン負荷率」「スロットル開度」が運転情報表示領域80位置に表示されることとなる。
図12〜図15のディスプレイ部14で実際に展開される表示画像は図18〜図21である。
まず、待ち受け用画像P1に第1〜第7のメーターオブジェクト40,45,47,49,51,55、58から任意の3種類のメーターを選択する場合について説明する。ユーザーがGUI入力画面であるディスプレイ部14から図16(a)に示すメインメニュー画面81を呼び出し、このメインメニュー画面81から「設定」のアイコン82をタッチして、階層化された下位の階層である設定画面83を呼び出す(図17(a))。呼び出し方法としては、例えば任意の画面上の任意の位置で所定の時間(例えば5秒間)の連続的な指の接触が検出された場合にメインメニュー画面81を表示するようにしたりすることが想定される。ここでは3種類のメーター、つまりマルチメーターを設定するため、ユーザーはディスプレイ部14の「OBD詳細設定」のアイコン84にタッチする。すると図17(b)に示すようなOBD詳細設定の設定画面85が表示されるため、ここから「マルチメーター選択」のアイコン86を選択してタッチする。
図17(c)に示すような「マルチメーター選択」の画面87が表示される。この画面87は実際に待ち受け用画像P1に配置される通りの順でA〜Cのアイコンが配置されており、A〜Cのアイコンに対応する位置に車両の運転情報の対応関係を設定することで任意の運転情報を選択することができる具体的な選択画面である。ユーザーがA〜Cのいずれかのアイコンにタッチすることで、図17(d)に示すような車両の運転情報を説明した「メーター項目選択」の下位階層の選択画面88が表示される。ここでいずれかの項目を選択すると画面は図17(b)の「マルチメーター選択」に自動的に戻る。図17(d)に示すように選択が完了したA〜Cのアイコンはすでに選択された旨をユーザーに理解させるため、色を変える等の選択完了報知が行われる。この際に選択が完了したアイコンに選択したメーター項目の文字情報を表示させるようにしてもよい。図17(c)と(d)の操作を繰り返しA〜Cのすべてのアイコンに対して表示させる運転情報を選択させた状態で「メイン画」のアイコンにタッチすることで、ディスプレイ部14は待ち受け画面等が表示されるメイン画面に戻り、設定は確定する。
ここに、第2の待ち受け画面群とはすなわち、上記の第1〜第7のメーターオブジェクト40,45,47,49,51,55、58、グラフオブジェクト61、エンジンオブジェクト65、第1の表オブジェクト71、第2の表オブジェクト72と待ち受け用画像Pとによって組み合わされて表示される4種類の待ち受け画面である。ここではこの4種類の待ち受け画面からユーザーの所望の待ち受け画面を選択する操作を説明する。
ユーザーはまず、図16(b)に示すメインメニュー画面81から「地図・待ち受け・OBD」のアイコン87をタッチして所定の画面を選択して地図画面群(地図)、第1の待ち受け画面群(待ち受け)、第2の待ち受け画面群(OBD)のいずれかを選択する。アイコン87は順にタッチすることで、地図・待ち受け・OBDの選択対象が入れ替わる循環形式のアイコンである。ここではある群を画面に表示させた状態で所定の時間(例えば5秒間)タッチされない場合に現在表示させているその群に確定させるものとする。
ここでは本実施の形態ではOBDを選択する。OBDを選択すると、初期画面として、図12が表示される。このとき、表示される3つのオブジェクトは上記図17(a)〜(d)の操作によって選択されたメーターオブジェクトとされる。ユーザーはコンパスアイコン74にタッチして図12〜図15(図18〜図21)の表示を適宜入れ替えて所望の待ち受け画面を選択することができる。コンパスアイコン74は順にタッチすることで、第2の待ち受け画面群4種類の選択対象が入れ替わる循環形式のアイコンである。
(1)車両に搭載されているメーター以外に運転において重要な情報として3種類の運転情報がメーターオブジェクトとしてディスプレイ部14の待ち受け画面に表示されることとなるため、車両の状態の判断をより精密に行うことが可能となる。また、形状がメーター形式で表示されるので、純粋に車両に搭載されているメーターに新たなメーターが加わったかのような印象となり、車好きのユーザーにとってはこれらのメーターを見ながら運転する楽しみとなる。
(2)3種類の運転情報は11種類(これとトリップメーターを合わせて12種類)から選択することができ、ユーザーの所望によって自在に組み合わせて必要とする運転情報を任意に変動表示させることができ、運転状況に応じた最適な情報を入手することができる。また、組み合わせパターンは1000種類以上もあるため選択して組み合わせること自体に楽しみもある。
(3)運転情報に特化した複数の待ち受け画面(実施の形態では4種)から1種類を選択できるとともに、その1種類が「マルチメーター選択」によって3種類のメーターオブジェクトを11種類から選択できるという二重の選択パターンとなっているため運転情報についても待ち受け画面の選択の幅が非常に大きいため、1つの機種であっても飽きることがない。
(4)第1〜第7のメーターオブジェクト40,45,47,49,51,55、58、においては、ヴィジュアル的な変動だけでなく、今現在の状態の数値も併せて表示されるため、ユーザーはより正確な情報を得ることができる。
(5)待ち受け画面に表示される3種類のメーターオブジェクトはいずれも同じ大きさで表示されるため、デザイン的に統一が取れて見やすいものとなっている。
(5)待ち受け画面に表示される3種類の各メーターオブジェクトの下部位置にはそれぞれのメーターオブジェクトが表示している情報の種類が和文で表示されるため、一瞬でなんのメーターオブジェクトであるかを理解することができる。
(6)無線文字警報スペース79にテロップ形式で警告表示が表示される場合には、警告表示は無線文字警報表示スペース79のみに現れオブジェクトの変動表示を妨げないため、常に運転情報を入手することが可能である。
(7)車速とエンジン回転数の相関関係をグラフ化したグラフオブジェクト61を待ち受け画面に表示させた場合にはユーザーは一般には運転情報として得られないそれらの相関関係をリアルタイムで履歴として入手することができ、運転情報として非常に有益である。
(8)グラフオブジェクト61を待ち受け画面に表示させた場合に履歴は適宜過去のものから消去されて、過去の一定の履歴だけを目視することとなるため、履歴の光点が多くなりすぎず小さな画面であるにもかかわらず大変見やすくなっている。
(9)グラフオブジェクト61を待ち受け画面に表示させた場合に車両の現在位置が現在位置指示ライン62a,62bの交差位置Pにプロットされている位置として把握できるため、現在位置が非常にわかりやすい。また、同時に車速とエンジン回転数の数値が指示ライン62a,62bと一緒に移動して表示されるため、正確な数値も把握しやすい。
(10)エンジン回転数とエンジン負荷率の両方の変化を変動表示させるためのエンジンオブジェクト65は複数のオブジェクトを用意しなくともその1つのオブジェクトのみによってユーザーはそれら2つの情報を入手できるため、複数の変動オブジェクトをそれぞれ別個に画面に表示させる場合に比べて相対的に大きく表示できることとなるし、小さな画面であっても1つの変動オブジェクトで複数の変動を同時に展開させることができるため有利である。また、運転情報としてエンジン回転数とエンジン負荷率の両方が同時に入手できるので非常に有益である。特に、印象的なエンジンの内部を模したオブジェクトであるため、見るものに非常に強い印象を与えることができる。
・上記実施の形態では「マルチメーター選択」によって3種類の運転情報に応じたオブジェクトを選択するようになっていたが、例えば2種類でも、4種類以上であっても構わない。
・上記実施の形態では「マルチメーター選択」によって待ち受け画面上に表示された3種類オブジェクトの外形サイズは各メーターオブジェクトでは同じ大きさで現されていたが、例えば同じでなく主となるメーターオブジェクトだけを大きく表示することも可能である。
・上記実施の形態では「マルチメーター選択」によって12種類の運転情報に対応したオブジェクトからオブジェクトを選択するようになっていたが、これら以外に例えばGPS測位によってのみ取得できる運転情報を選択させるように、車両診断用コネクタ22以外から取得した運転情報を選択対象としてもよい。逆にメーターオブジェクトからのみ選択できるようにしてもよい。また、運転情報としては上記実施の形態で挙げた以外の運転情報を採用してもよい。
・上記実施の形態では待ち受け用画像P1によって4種類の待ち受け画面が作成されることとなっていたが、これら4種類以外の待ち受け画面を作成することも自由である。
・上記実施の形態ではグラフオブジェクト61とエンジンオブジェクト65は図12のような複数のメーターオブジェクトとの組み合わせはなく、単独での変動表示部として表示させていたが、これらもメーターオブジェクトとともに図12のように他のメーターオブジェクトに代わって同時に表示される複数の変動表示部としてもよい。
但し、グラフオブジェクト61を単独で待ち受け画面に表示させた場合はよいが、「マルチメーター選択」によって3種類のうちの1つとして選択した場合にはかなり小さくなってしまう。そのため、「マルチメーター選択」によって選択される場合にはグラフオブジェクト61の全体ではなく、現在の地点を含む狭い領域のみを表示させるようにすることがより好ましい。
・グラフオブジェクト61は上記実施の形態では縦軸を速度とし、横軸をエンジン回転数としたが、これに限られるものではない。縦軸を燃料流量とし、横軸を運転時間としたり、縦軸をエンジン負荷率とし、横軸をエンジン回転数とするなど、相関関係のある情報同士であれば適宜組み合わせることは自由である。
・グラフオブジェクト61上における現在位置の表現手法として上記では現在位置指示ライン62a,62bの交差位置Pを使用したが、例えば、現在位置を過去の履歴の光点と色を変えたり、画素数を多くして大きく表現するなどの他の手法で示すようにしてもよい。
・上記実施の形態ではグラフオブジェクト61上に1秒ごとに取得した車速とエンジン回転数をプロットさせるようにしたが、他のタイミングであってもよい。但し、運転情報の変動を的確に視認できる時間間隔が望ましい。
・グラフオブジェクト61上の履歴は上記実施の形態では500点以上は過去のものから消去させていたが、画面の大きさや1光点あたりの占める画素数に応じて適宜変更することは自由である。
・グラフオブジェクト61上の履歴について、上記のように同時に存在する個数を限定するのではなく1つの点の画面上の存在時間を限定して(例えば5分〜10分程度)で過去の履歴を消去させるようにしてもよい。
・グラフオブジェクト61における運転状況のスケールアップは上記実施の形態では2段階であったが、それ以上の多段階でスケールアップあるいはスケールダウンさせるように設定してもよい。このように段階的なスケールアップあるいはスケールダウンのほうが頻繁にスケールが変わらずに見やすくて好ましいが、無段階にスケールアップあるいはスケールダウンさせるような表示も可能である。
・ 上記グラフオブジェクト61での履歴はマニュアル、AT車を問わず変速機構のある車両用の一例として示したが、連続可変トランスミッション(Continuously Variable Transmission:CVT)のように変速比を連続的に変化させるようなトランスミッションを備えた車両についても同様に履歴を取得することが可能である。
・ 上記実施の形態ではエンジンオブジェクト65のピストンオブジェクト67の色を変化させてエンジン負荷率を表現していたが、ピストンオブジェクト67以外の部分の色を変化させるようにしてもよい。
・上記実施の形態のエンジンオブジェクト65ではエンジン回転数の変化をピストンオブジェクト67とインペラオブジェクト70で表現するようにしていたが、その他の車両の特定部位、例えばクランクシャフトの回転速度変化、吸排気バルブオブジェクトの往復動の速度変化、その他カムやカムシャフト、タイヤの回転度変化に適用するようにしてもよい。
・本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において変更した態様で実施することは自由である。
Claims (5)
- 車両において取得した情報の数値をグラフ上へ逐次プロットすることにより表示させつつ、過去に取得した情報の数値に基づいて前記グラフのスケールを変化させる機能を有するシステム。
- 前記機能は、車両において取得した少なくとも2種類の情報の数値を、各情報の種類に対応した軸を有する前記グラフへ逐次プロットすることにより表示させつつ、各軸のスケールを、その軸に対応する種類の過去に取得した情報の数値に基づいて変化させる請求項1に記載のシステム。
- 前記機能は、過去に取得した情報の数値の最大値に基づいて前記スケールを変化させる請求項1または2に記載のシステム。
- 前記機能は、新しい順に所定個数の前記プロットの履歴または所定の時間内に取得した前記プロットの履歴を前記グラフ上に表示させておく請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載のシステムの機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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