JPH07158654A - たわみ軸継手 - Google Patents

たわみ軸継手

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JPH07158654A
JPH07158654A JP30555193A JP30555193A JPH07158654A JP H07158654 A JPH07158654 A JP H07158654A JP 30555193 A JP30555193 A JP 30555193A JP 30555193 A JP30555193 A JP 30555193A JP H07158654 A JPH07158654 A JP H07158654A
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JP
Japan
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elastic
connecting portion
hole
displaced
driven shaft
Prior art date
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JP30555193A
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English (en)
Inventor
稔 ▲ひろ▼保
Minoru Hiroyasu
Hiroyuki Fukushima
宏之 福島
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンパクトな構成で回転方向のガタをなくす
ことができるたわみ軸継手を提供する。 【構成】 駆動軸3に連結される第1の連結部25と、
第1の連結部25の内部に、X方向のみの水平移動を許
容する間隙Cを存して設けられた第1の内挿部26と、
第1の連結部25から被動軸側に離間して配置され、被
動軸4に連結される第2の連結部27と、第2の連結部
27の内部に、第2の連結部27のY方向のみの水平移
動を許容する間隙Cを存して設けられた第2の内挿部2
8と、X方向に湾曲可能に前記第1の連結部25と第2
の内挿部28とを連結する弾性板からなる第1の弾性部
29と、Y方向に湾曲可能に第2の連結部27と第1の
内挿部26とを連結する弾性板からなる第2の弾性部3
0とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動軸と被動軸との間
に介在されるたわみ軸継手に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、工作機械等の駆動軸と被動軸と
は、軸継手を介して同心に連結され、被動軸には、加工
工具が同心に連結されている。ところで、加工工具によ
ってワークに高精度の加工を施すには、加工工具とワー
クとの正確な位置決めが重要となる。ところが、駆動軸
は、フレーム等に固定されたモータ等の駆動源から延設
されているため、特に、比較的大型の工作機械にあって
は、加工工具とワークとを高精度で所定の位置関係に位
置決めすることは困難である。このため、この種の工作
機械においては、前記軸継手として、一般にギアカップ
リングが用いられ、ワークに対する加工工具の位置調整
ができるようにしている。。
【0003】このギアカップリングは、内歯車と外歯車
との噛み合い、すなわち内歯と外歯の接触位置が変化す
ることによって内歯と外歯の軸線が偏心あるいは斜交す
るようになっており、これにより、駆動軸に対する被動
軸の変位を可能にしてワークに対する加工工具の位置調
整を可能にしている。
【0004】しかしながら、ギアカップリングにおいて
は、歯車同士が噛み合う構造となっているため、バック
ラッシュを完全に除去することができない。この結果、
バックラッシュによる回転方向のガタが発生してこの振
動が被動軸を経て加工工具に伝達され、ワークの被加工
部の加工精度や工具寿命に悪影響を及ぼすという問題が
あった。
【0005】そこで、このような問題を解決するため
に、本出願人は、先に特願平4−106857号明細書
に記載のたわみ軸継手を提案した。
【0006】このたわみ軸継手は、駆動軸に連結される
第1の連結部と被動軸に連結される第2の連結部との間
に仕切り板を介在させ、該仕切り板と第1の連結部とを
水平方向に湾曲可能な弾性板からなる第1の弾性部で連
結するとともに、該仕切り板と第2の連結部とを第1の
弾性部の湾曲方向に対して直角方向を向く水平方向に湾
曲可能な弾性板からなる第2の弾性部で連結し、各弾性
板の弾性変形によって、駆動軸に対する被動軸の変位を
可能にしたものであり、このように各弾性板の弾性変形
を利用することによって、上述したバックラッシュによ
る回転方向のガタの発生を防止して被加工部の加工精度
の向上を図るとともに、工具寿命を長くすることができ
るものである。
【0007】しかしながら、かかるたわみ軸継手におい
ては、第1の弾性部と第2の弾性部とが軸方向に離間し
て配置されているため、たわみ軸継手の軸方向の長さが
長くなる。このため、駆動軸と被動軸との間のスペース
を大きくとれない工作機械等においては、該たわみ軸継
手を介在させることができなくなり、また、仮に介在さ
せることができても軸方向の長さが長いために加工工具
のオーバーハング量が多くなって加工精度に悪影響を及
ぼすという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消するためになされたものであり、コンパクトな構
成で回転方向のガタをなくすことができるたわみ軸継手
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために、駆動軸3と被動軸4との間に介在され
るたわみ軸継手8であって、前記駆動軸3に連結される
第1の連結部25と、該第1の連結部25の内部に、前
記駆動軸3の軸線に対して直交する一方向のみの移動を
許容する間隙Cを存して設けられた第1の内挿部26
と、前記第1の連結部25から前記被動軸4側に離間し
て配置され、前記被動軸4に連結される第2の連結部2
7と、該第2の連結部27の内部に、該第2の連結部2
7の前記第1の内挿部26の移動方向に対して直角を向
く一方向のみの移動を許容する間隙Cを存して設けられ
た第2の内挿部28と、前記第1の内挿部26の移動方
向に湾曲可能に前記第1の連結部25と前記第2の内挿
部28とを連結する弾性板50からなる第1の弾性部2
9と、該第1の弾性部29に対して直角を向く方向に配
置されて前記第2の連結部27の移動方向へ湾曲可能に
該第2の連結部27と前記第1の内挿部26とを連結す
る弾性板51からなる第2の弾性部30とを備えたこと
を特徴とするものである(符号は後述する実施例の符号
を参照)。
【0010】
【作用】本発明によれば、第2の連結部27が第1の内
挿部26の移動方向(以下、X方向という。)へ変位す
る場合には、第2の連結部27が第2の内挿部28に対
してはX方向に直角な一方向(以下、Y方向という。)
の移動しかできないので、第2の連結部27は第2の内
挿部28に対するX方向の移動が規制された状態で第2
の内挿部28と一体となってX方向に湾曲可能な第1の
弾性部29の弾性変形によって同方向に変位しようとす
る(図5及び図7参照)。このとき、第2の弾性部30
は第1の弾性部29に対して直角を向く方向に配置され
ているため、該第2の弾性部30は第2の連結部27の
X方向への変位を規制しようとするが、該第2の弾性部
30による規制は、該第2の弾性部30と連結されてい
る第1の内挿部26がX方向に移動することによって解
除される。これにより、第2連結部27がX方向へ変位
し、被動軸4の同方向への変位が可能となる(図7参
照)。
【0011】一方、第2の連結部27がY方向へ変位す
る場合には、第1の内挿部26のY方向への移動が規制
された状態で、Y方向に湾曲可能な第2の弾性部30の
弾性変形によって第2の連結部27が第2の内挿部28
に対してY方向に移動し、これにより被動軸4の同方向
への変位が可能となる(図6及び図7参照)。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図7を参照
して説明する。なお、本実施例では、シリンダヘッド
(ワーク)Wのカムシャフト用軸受孔に中ぐり加工を施
す中ぐり加工装置に、本発明のたわみ軸継手を用いた場
合を例に採る。図1は中ぐり加工装置の一部を切り欠い
た側面図、図2〜図4は中ぐり加工方法を説明するため
の要部断面図、図5は本発明の実施の一例であるたわみ
軸継手の縦断面図、図6は図5のVI−VI線断面図、
図7は図5のVII−VII線断面図である。
【0013】中ぐり加工装置1は、図1に示すように、
フレーム2、駆動軸3、被動軸4、ボーリングバー5、
支持治具6及びワーク支持部材7を備えたもので、駆動
軸3と被動軸4との間には本発明の実施の一例であるた
わみ軸継手8が介在されている。
【0014】駆動軸3は、フレーム2の上部左方に、そ
の軸線を鉛直方向に向けて配置され、その上端部が昇降
台9を介して回転駆動モータ10の出力軸(図示せ
ず。)に連結されている。昇降台9は、フレーム2の側
部に設けられた送りネジ棒11に螺合されている。送り
ネジ棒11の上端部のフィードモータ12を駆動させる
ことにより、駆動軸3が昇降台9及び回転駆動モータ1
0とともに上下方向に移動する。
【0015】被動軸4は、たわみ軸継手8を介して駆動
軸3と同心に連結されており、その外周部には筒状の位
置決め部材13が外挿されている。位置決め部材13と
被動軸4の間にはベアリング14が介在されており、こ
れにより、位置決め部材13と被動軸4が相対回動可能
になっている。
【0016】ボーリングバー5は、被動軸4の下端部に
同心に連結されており、その外周面には複数のバイト1
5が軸方向に沿って等間隔で形成されている。各バイト
15は、ボーリングバー5が静止状態においてフレーム
2から離反する方向を向いている支持治具6は、フレー
ム2の下端部左方に保持シリンダ16を介して設けられ
ている。支持治具6には、上方から下方にかけて支持孔
17、案内孔18及び支持孔19が所定の間隔を存して
同心に形成されている。支持孔17にはブッシュ20が
嵌め込まれており、このブッシュ20は、被動軸4に外
挿された位置決め部材13を嵌挿可能としている。案内
孔18はボーリングバー5を挿通可能になすような鍵状
に形成されている。支持孔19にはブッシュ21が嵌め
込まれており、このブッシュ21はボーリングバー5の
先端部を嵌挿可能としている。
【0017】ワーク支持部材7は、支持治具6を挟んで
フレーム2と反対側に配置された平板状のパレット22
を備えている。パレット22の右方には、シリンダヘッ
ドWがその軸受孔23の軸線を上下方向に向けて支持さ
れており、パレット22の左方には水平駆動する押圧シ
リンダ24が連結されている。押圧シリンダ24を駆動
させることにより、シリンダヘッドWが水平方向に移動
して支持治具6の支持孔17,19間に接近離間可能に
なっている。そして、最も接近すると、シリンダヘッド
Wは支持治具6のストッパー6aに当接してフレーム2
側への移動が阻止され軸受孔23と支持孔17,19と
の軸線が一致するようになっている。
【0018】上記構成の中ぐり加工装置1を用いてシリ
ンダヘッドWの軸受孔23に中ぐり加工を施すには、ま
ず、押圧シリンダ24を水平駆動させてシリンダヘッド
Wを支持治具6の各支持孔17,19間に配置する(図
1参照)。この時、シリンダヘッドWの軸受孔23の軸
心は支持孔17,19の軸心よりフレーム2から離反す
る方向に若干ずれている。
【0019】次に、図2に示すように、駆動軸3ととも
にボーリングバー5を下降させ、ボーリングバー5を各
支持孔17,19、案内孔18及び軸受孔23に挿通さ
せる。この時、上述したように、軸受孔23の軸心は支
持孔17,19の軸心よりフレーム2から離反する方向
に若干ずれているため、各バイト15の先端部が軸受孔
23の内周面に干渉することなくボーリングバー5をス
ムーズに挿通させることができる。
【0020】また、ボーリングバー5を下降させるに際
し、支持孔17,19の軸線が完全に鉛直方向を向いて
いない場合や支持孔17,19の軸線がボーリングバー
5の軸線に対して平行にずれている場合がある。この場
合は、たわみ軸継手8によって上記ずれが吸収され、こ
れにより、ボーリングバー5の軸線が支持孔17,19
の軸線に一致するようになっている。なお、下降させた
状態においては、位置決め部材13及びボーリングバー
5の先端部は、支持孔17,19にそれぞれ回動可能、
かつ上下方向に移動可能に支持されている。
【0021】次に、図3に示すように、押圧シリンダ2
3を右方へ水平駆動させてシリンダヘッドWの軸受孔2
3の軸線と支持孔17,19の軸線とを一致させる。こ
の時、上述したように、ボーリングバー5と支持孔1
7,19とは同心に配置されているため、結果としてボ
ーリングバー5と軸受孔23とが同心に配置される。こ
の時、ボーリングバー5の各バイト28は軸受孔23よ
り上方に配置されており、従って、この状態でボーリン
グバー5を回転させつつ下降させることにより、各バイ
ト15による軸受孔23の中ぐり加工が行われる(図4
参照)。
【0022】次に、上述したずれを吸収するたわみ軸継
手8を図5〜図7を参照して詳述する。たわみ軸継手8
は、例えば、ブロック状のバネ鋼材に切削加工を施して
形成されたものであり、駆動軸3に連結される第1の連
結部25、該第1の連結部25に内挿される第1の内挿
部26、被動軸4に連結される第2の連結部27、該第
2の連結部27に内挿される第2の内挿部28、第1の
弾性部29及び第2の弾性部30を備える。
【0023】第1の連結部25は、駆動軸3のフランジ
部3aに対応する円形フランジ状をなしており、その周
縁部には該フランジ部3aとの連結用のボルト穴25b
が周方向に所定の間隔を存して4箇所形成されている。
第1の連結部25の中央部には、第1の内挿部26が内
挿されるための円形の貫通孔31が形成されている。ま
た、第1連結部25の外周部には、後述するピン36,
37の各一端部が掛け渡されるとともに、これらのピン
36,37の抜け止めをなすネジ38,39が螺合され
るネジ穴32,33が周方向に互いに180°離間して
同心に形成されている。
【0024】第1の内挿部26は、貫通孔31より小径
の円柱状に形成されて、該貫通孔31内に所定の間隙C
を存して内挿されている。第1の内挿部26の外周部に
は、ピン穴34,35がネジ穴32,33に対応して形
成されている。ピン穴34とネジ穴32との間及びピン
穴35とネジ穴33との間には、それぞれピン36及び
37が軸方向に移動可能に掛け渡され、ネジ穴32,3
3にはネジ38,39が螺合されて各ピン36,37の
抜け止めがなされている。これにより、第1の内挿部2
6のピン36,37の軸方向、すなわち図3及び図4に
おいてX方向のみの水平移動が許容される。
【0025】第2の連結部27は、被動軸4のフランジ
部4aに対応する円形フランジ状をなしており、図4に
示すように、その周縁部には該フランジ部4aとの連結
用のボルト穴40が周方向に所定の間隔を存して4箇所
形成されている。第2の連結部27の中央部には、第2
の内挿部28が内挿されるための円形貫通孔41が形成
されている。また、第2連結部27の外周部には、後述
するピン46,47の各一端部が掛け渡されるととも
に、これらのピン46,47の抜け止めをなすネジ4
8,49が螺合されるネジ穴42,43が周方向に互い
に180°離間して同心に形成されている。ネジ穴4
2,43の軸線は上述した第1の連結部25のネジ穴3
2,33の軸線に対して直角を向く方向、すなわち図3
及び図4においてY方向に延びている。
【0026】第2の内挿部28は、貫通孔41より小径
の円柱状に形成されて、該貫通孔41内に所定の間隙C
を存して内挿されている。第2の内挿部28の外周部に
は、ピン穴44,45がネジ穴42,43に対応して形
成されている。ピン穴44とネジ穴42との間及びピン
穴45とネジ穴43との間には、それぞれピン46及び
47が軸方向に移動可能に掛け渡され、ネジ穴42,4
3にはネジ48,49が螺合されて各ピン46,47の
抜け止めがなされている。これにより、第2の内挿部2
8に対する第2の連結部27のピン46,47の軸方
向、すなわちY方向のみの水平移動が許容される。
【0027】第1の弾性部29は、長方形状をなす一対
の薄板50を備えている。該一対の薄板50は、第1の
連結部25と第2内挿部28との間に回転軸線を挟んで
互いにX方向に離間して平行配置されている。一対の薄
板50の各上端部は第1の連結部25の貫通孔31の下
端部両側から互いにX方向内方に延設された舌片25a
に連結され、各下端部は第2の内挿部28に連結されて
おり、これによりX方向へ湾曲可能に第1の連結部25
と第2の内挿部28とを連結している。
【0028】第2の弾性部30は、第1の弾性部29と
同様に長方形状をなす一対の薄板51を備えている。該
一対の薄板51は、第2の連結部27と第1内挿部26
との間に回転軸線を挟んで互いにY方向に離間して平行
配置されている。一対の薄板51の各上端部は第1の内
挿部26に連結され、各下端部は第2の連結部27の上
端部両側から互いにY方向内方に延設された連結片27
aに連結されており、これによりY方向へ湾曲可能に第
2の連結部27と第1の内挿部26とを連結している。
【0029】次に、かかるたわみ軸継手8の作動を説明
すると、図5及び図7において第2の連結部27がX方
向へ変位する場合には、第2の連結部27は、図7に示
すように、ピン46,47によって第2の内挿部28に
対するX方向の移動が規制され、従って、第2の連結部
27は第2の内挿部28とともにX方向に湾曲可能な第
1の弾性部29の薄板50の弾性変形によってX方向に
変位しようとする。このとき、第2の弾性部30は第1
の弾性部29に対して直角に配置されているため、第2
の連結部25及び第2の内挿部28のX方向への変位を
規制しようとする。しかし、該第2の弾性部30による
規制は、図5及び図6に示すように、該第2の弾性部3
0の上端部が連結されている第1の内挿部26のピン3
6,37によるX方向の移動によって解除される。これ
により、第2連結部27及び第2の内挿部28が一体と
なってX方向へ変位し、第2の連結部27に連結された
被動軸4の同方向への変位が可能となる。
【0030】一方、第2の連結部27がY方向へ変位す
る場合には、図7に示すように、ピン46,47によっ
て第2連結部27が第2内挿部28に対してY方向へ移
動可能にされ、かつ、図6に示すように、ピン36,3
7によって第1の内挿部26のY方向への移動が規制さ
れているため、該第2連結部27がY方向へ湾曲可能な
第2の弾性部30の薄板51の弾性変形によってY方向
に変位し、これにより被動軸4のY方向への変位が可能
となり、これらのX,Y方向への変位により上述したず
れが吸収される。
【0031】上記構成のたわみ軸継手8においては、第
1,2の弾性部29,30の各薄板50,51の弾性変
形によって被動軸4のX,Y方向の変位を可能にしてい
るため、従来のギアカップリングを用いた場合のよう
に、バックラッシュによる回転方向のガタが発生するこ
とはない。この結果、軸受孔23の加工精度の向上を図
ることができるとともに、各バイト15の工具寿命を長
くすることができる。
【0032】また、第1の弾性部29及び第2の弾性部
30は回転軸線の周囲に同一レベルで配置されているた
め、たわみ軸継手8の軸方向の長さを短くすることがで
き、コンパクトな構成とすることができる。この結果、
駆動軸3と被動軸4の間のスペースが小さい工作機械に
おいても該たわみ軸継手8を介在させることができ、ま
た、ボーリングバー5のオーバーハング量を少なくする
ことができるため、軸受孔23に高精度の加工を施すこ
とができる。
【0033】次に、本発明の他の実施例であるたわみ軸
継手を図8〜図10を参照して詳述する。図8は本発明
の他の実施例であるたわみ軸継手の縦断面図、図9は図
8のIX−IX線断面図、図10は図8のX−X線断面
図である。
【0034】このたわみ軸継手52は、上述したたわみ
軸継手8と同様に駆動軸3に連結される第1の連結部5
3、該第1の連結部53に内挿される第1の内挿部5
4、被動軸4に連結される第2の連結部55、該第2の
連結部55に内挿される第2の内挿部56、第1の弾性
部57及び第2の弾性部58を備える。
【0035】第1の連結部53は、駆動軸3のフランジ
部3aに対応する円形フランジ状をなしており、その周
縁部には該フランジ部3aとの連結用のボルト穴53a
が周方向に所定の間隔を存して4箇所形成されている。
第1の連結部53の中央部には、第1の内挿部54が内
挿されるための長方形状の貫通穴59が形成されてい
る。
【0036】第1の内挿部54は、長辺が貫通穴59の
それと略同一長さで、短辺が貫通穴59のそれより所定
寸法短い直方体状に形成されて、長辺との間に所定の間
隙Cを存して該貫通穴59内に軽圧入によって内挿され
ている。内挿時には、第1の内挿部54は貫通穴59内
を長辺側の方向、すなわち図9及び図10においてX方
向のみの水平移動が許容される。
【0037】第2の連結部55は、被動軸4のフランジ
部4aに対応する円形フランジ状をなしており、その周
縁部には該フランジ部4aとの連結用のボルト穴60が
周方向に所定の間隔を存して4箇所形成されている。第
2の連結部55の中央部には、第2の内挿部56が内挿
されるための長方形状の貫通穴61が形成されている。
該貫通穴61は、その長辺が第1の連結部54の貫通穴
59のそれに対して直角を向く方向、すなわち図9及び
図10においてY方向側に配置されて形成されている。
【0038】第2の内挿部56は、長辺が貫通穴61の
それと略同一長さで、短辺が貫通穴61のそれより所定
寸法短い直方体状に形成されて、長辺との間に所定の間
隙Cを存して該貫通穴61内に軽圧入によって内挿され
ている。内挿時には、第2の内挿部56は貫通穴61内
を長辺側の方向、すなわちY方向のみの水平移動が許容
される。
【0039】第1の弾性部57は、長方形状をなす一対
の薄板62a,62bを備えている。該一対の薄板62
a,62bは、第1の連結部53と第2内挿部56との
間に回転軸線を挟んで互いにX方向に離間して平行配置
されている。一対の薄板62a,62bの各上端部は第
1の連結部53に連結され、各下端部は第2の内挿部5
6に連結されており、これによりX方向へ湾曲可能に第
1の連結部53と第2の内挿部56とを連結している。
【0040】第2の弾性部58は、第1の弾性部57と
同様に長方形状をなす一対の薄板63a,63bを備え
ている。該一対の薄板63a,63bは、第2の連結部
55と第1内挿部54との間に回転軸線を挟んで互いに
Y方向に離間して平行配置されている。一対の薄板63
a,63bの各上端部は第1の内挿部54に連結され、
各下端部は第2の連結部55に連結されており、これに
よりY方向へ湾曲可能に第2の連結部55と第1の内挿
部54とを連結している。
【0041】なお、かかるたわみ軸継手52を製作する
に際しては、ブロック状のバネ鋼材等に切削加工を施し
て第1の連結部53、第1の弾性部57の薄板62a及
び第2の内挿部56を一体に形成するとともに、同様に
して第2の連結部55、第2の弾性部58の薄板63a
及び第1の内挿部54を一体に形成する。次に、第1の
内挿部54を第1の連結部53の貫通穴59に軽圧入す
るとともに、第2の内挿部56を第2の連結部55の貫
通穴61に軽圧入する。その後、弾性板からなる第1の
弾性部57の一方の薄板62bの上下端部を第1の連結
部53及び第2の内挿部56に形成された溝64a,6
4bにそれぞれ軽圧入するとともに、弾性板からなる第
2の弾性部58の一方の薄板63bの上下端部を第1の
内挿部54及び第2の連結部55に形成された溝65
a,65bに軽圧入する。そして、最後に各薄板62
b.63bの上下端部をろう付して連結する。
【0042】次に、かかるたわみ軸継手52の作動を説
明すると、図8及び図10において第2の連結部55が
X方向へ変位する場合には、第2の連結部55は、図1
0に示すように、第2の内挿部56によって該第2の内
挿部56に対するX方向の移動が規制され、従って、第
2の連結部55は第2の内挿部56と一体となってX方
向に湾曲可能な第1の弾性部57の弾性変形によりX方
向に変位しようとする。このとき、第2の弾性部58
は、図9及び図10に示すように、第1の弾性部57に
対して直角に配置されているため、該第2の弾性部58
は、第2の連結部55及び第2の内挿部56のX方向へ
の変位を規制しようとする。しかし、該第2の弾性部5
8による規制は、図8及び図9に示すように、該第2の
弾性部58の上端部が連結されている第1の内挿部54
の貫通穴59内におけるX方向の移動によって解除され
る。これにより、第2連結部55及び第2の内挿部56
が一体となってX方向へ変位し、第2の連結部55に連
結された被動軸4の同方向への変位が可能となる。
【0043】一方、第2の連結部55がY方向へ変位す
る場合には、図10に示すように、第2連結部55が貫
通穴61内を第2内挿部56に対してY方向へ移動可能
にされ、かつ、図9に示すように、第1の内挿部26の
貫通穴59内におけるY方向への移動が規制されている
ため、該第2連結部55がY方向へ湾曲可能な第2の弾
性部58の弾性変形によってY方向に移動し、これによ
り被動軸4のY方向への変位が可能となり、これらの
X,Y方向への変位により上述したずれが吸収される。
なお、その他の作用効果については上述したたわみ軸継
手8と同様であるのでその説明を省略する。
【0044】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
のたわみ軸継手によれば、第1,2の弾性部の各弾性板
の弾性変形によって、被動軸のX,Y方向の変位を可能
にしている。このため、従来のギアカップリングを用い
た場合のように、バックラッシュによる回転方向のガタ
が発生することはない。この結果、被加工部の加工精度
の向上を図ることができるとともに、工具寿命を長くす
ることができる。
【0045】また、第1の弾性部及び第2の弾性部を同
一レベルに配置しているので、第1及び第2弾性部を軸
方向に離間して配置するのに比べてたわみ軸継手の軸方
向の長さが短くなり、従って、てコンパクトな構成とな
って駆動軸と被動軸の間のスペースが小さい工作機械等
においても該たわみ軸継手を介在させることができ、ま
た、軸方向の長さを短くすることができることから加工
工具のオーバーハング量を少なくすることができ、被加
工部に高精度の加工を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中ぐり加工装置の一部を切り欠いた側面図であ
る。
【図2】ボーリングバーを軸受部の支持孔及びワークの
軸受孔に挿通させた状態を示す要部断面図である。
【図3】支持孔の軸線と軸受孔の軸線を一致させた状態
を示す要部断面図である。
【図4】軸受孔に中ぐり加工を施した状態を示す要部断
面図である。
【図5】本発明の実施の一例であるたわみ軸継手の縦断
面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】図5のVII−VII線断面図である
【図8】本発明の他の実施例であるたわみ軸継手の縦断
面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】図8のX−X線断面図である
【符号の説明】
3…駆動軸、4…被動軸、8…たわみ軸継手、25…第
1の連結部、26…第1の内挿部、27…第2の連結
部、C…間隙、28…第2の内挿部、29…第1の弾性
部、30…第2の弾性部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動軸と被動軸との間に介在されるたわみ
    軸継手であって、前記駆動軸に連結される第1の連結部
    と、該第1の連結部の内部に、前記駆動軸の軸線に対し
    て直交する一方向のみの移動を許容する間隙を存して設
    けられた第1の内挿部と、前記第1の連結部から前記被
    動軸側に離間して配置され、前記被動軸に連結される第
    2の連結部と、該第2の連結部の内部に、該第2の連結
    部の前記第1の内挿部の移動方向に対して直角を向く一
    方向のみの移動を許容する間隙を存して設けられた第2
    の内挿部と、前記第1の内挿部の移動方向に湾曲可能に
    前記第1の連結部と前記第2の内挿部とを連結する弾性
    板からなる第1の弾性部と、該第1の弾性部に対して直
    角を向く方向に配置されて前記第2の連結部の移動方向
    へ湾曲可能に該第2の連結部と前記第1の内挿部とを連
    結する弾性板からなる第2の弾性部とを備えたことを特
    徴とするたわみ軸継手。
JP30555193A 1993-12-06 1993-12-06 たわみ軸継手 Pending JPH07158654A (ja)

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