JPH07157478A - ジチアジン系化合物、その製造法およびそれを含有する殺微生物剤 - Google Patents
ジチアジン系化合物、その製造法およびそれを含有する殺微生物剤Info
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- JPH07157478A JPH07157478A JP5302670A JP30267093A JPH07157478A JP H07157478 A JPH07157478 A JP H07157478A JP 5302670 A JP5302670 A JP 5302670A JP 30267093 A JP30267093 A JP 30267093A JP H07157478 A JPH07157478 A JP H07157478A
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- dithiazin
- dithiazine
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- Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は新規なジチアジン系化合物を提供す
ることを目的とする。 【構成】 本発明の化合物は式1 【化1】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基およ
びベンジル基を示す。)で表わされる4−置換−2H−
1,5,3,−ジチアジン−2−オン系化合物および式
2 【化2】 で表わされるパーヒドロ−1,5,3−ジチアジン−
2,4−ジオンである。これらの化合物は殺微生物活性
を有する。
ることを目的とする。 【構成】 本発明の化合物は式1 【化1】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基およ
びベンジル基を示す。)で表わされる4−置換−2H−
1,5,3,−ジチアジン−2−オン系化合物および式
2 【化2】 で表わされるパーヒドロ−1,5,3−ジチアジン−
2,4−ジオンである。これらの化合物は殺微生物活性
を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なジチアジン系化
合物、およびその製造法に関するもので、これら化合物
は殺微生物として利用される。
合物、およびその製造法に関するもので、これら化合物
は殺微生物として利用される。
【0002】
【従来の技術】本発明のジチアジン系化合物は従来知ら
れていない新規な化合物である。
れていない新規な化合物である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は新規なジチア
ジ系化合物を提供することを目的とする。これらの化合
物は殺微生物活性を有するものである。
ジ系化合物を提供することを目的とする。これらの化合
物は殺微生物活性を有するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の新規な化合物は
式1
式1
【0005】
【化10】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルケニ
ル基又はベンジル基を示す。)で表わされる新規な4−
置換−2H−1,5,3−ジチアジン−2−オン系化合
物および式2
ル基又はベンジル基を示す。)で表わされる新規な4−
置換−2H−1,5,3−ジチアジン−2−オン系化合
物および式2
【0006】
【化11】 で表わされるパーヒドロ−1,5,3−ジチアジン−
2,4−ジオンである。
2,4−ジオンである。
【0007】上記式2の化合物は式(3)
【0008】
【化12】 (式中X1 は、ハロゲン原子である。)で表わされるメ
チレンビス(チオカルボンイミドイルハライド)を加水
分解することにより、式1のRが水素原子である互変異
性体の4−ヒドロキシ−2H−1,5,3−ジチアジン
−2−オンと共に得られる(式4)。
チレンビス(チオカルボンイミドイルハライド)を加水
分解することにより、式1のRが水素原子である互変異
性体の4−ヒドロキシ−2H−1,5,3−ジチアジン
−2−オンと共に得られる(式4)。
【0009】
【化13】 この反応を反応式で表わすと次のようである。
【0010】
【化14】 ここで得られた式4の化合物は、文献に記載のない新規
な物質である。
な物質である。
【0011】前記式1で表わされる化合物中、Rが水素
以外の化合物式6
以外の化合物式6
【0012】
【化15】 (式中、R1 は低級アルキル基、低級アルケニル基又は
ベンジル基を示す。)は、前記式4の化合物と、下記式
5 R1−X2 (5) (式中、R1 は式6と同じ基を示し、X2 はハロゲン原
子を示す。)で表わされるハロゲン化物を、アルカリ共
存下もしくはカリウム又はナトリウム金属の付加を経由
して反応させて得られる。
ベンジル基を示す。)は、前記式4の化合物と、下記式
5 R1−X2 (5) (式中、R1 は式6と同じ基を示し、X2 はハロゲン原
子を示す。)で表わされるハロゲン化物を、アルカリ共
存下もしくはカリウム又はナトリウム金属の付加を経由
して反応させて得られる。
【0013】上述のように、本発明の化合物の製造法
は、まずメチレンビス(チオカルボンイミドイルハライ
ド)(式3)を水又は酸性水溶液中で加水分解する。反
応温度は0〜100℃がよいが、40〜60℃が好まし
い。反応時間は、室温以下では1〜2日間を要するが、
40℃以上では1〜2時間で反応をほぼ完結する。かく
してパーヒドロ−1,5,3−ジチアジン−2,4−ジ
オンおよびその異性体(式4の化合物)を結晶として得
ることができる。次いで、ここで得られた化合物を、等
モルのカセイカリあるいはカセイソーダを用いて、各々
の塩として単離したのち無水の溶媒中で反応するか、又
は低級アルコール中で等モルの金属カリウム、金属ナト
リウムあるいは金属アルコキサイド等で金属塩としたの
ち、上記式5の化合物と反応させる(式7,8)。この
場合、溶媒として通常アルコール、DMF等を使用でき
るが、取扱上アルコールが好ましい。
は、まずメチレンビス(チオカルボンイミドイルハライ
ド)(式3)を水又は酸性水溶液中で加水分解する。反
応温度は0〜100℃がよいが、40〜60℃が好まし
い。反応時間は、室温以下では1〜2日間を要するが、
40℃以上では1〜2時間で反応をほぼ完結する。かく
してパーヒドロ−1,5,3−ジチアジン−2,4−ジ
オンおよびその異性体(式4の化合物)を結晶として得
ることができる。次いで、ここで得られた化合物を、等
モルのカセイカリあるいはカセイソーダを用いて、各々
の塩として単離したのち無水の溶媒中で反応するか、又
は低級アルコール中で等モルの金属カリウム、金属ナト
リウムあるいは金属アルコキサイド等で金属塩としたの
ち、上記式5の化合物と反応させる(式7,8)。この
場合、溶媒として通常アルコール、DMF等を使用でき
るが、取扱上アルコールが好ましい。
【0014】
【化16】 (Mは金属カリウム又は金属ナトリウムを示す。) 上記の反応式7は、氷点付近から室温までの温度(0〜
20℃)で1〜2時間反応させる。反応式8は、氷点下
で1〜2時間反応したのち、室温で1〜2日間放置して
反応を完結させる。この反応液に酢酸エチル、クロロホ
ルム、又はエーテル、および水を加えて振とうし、溶媒
層に目的物を抽出する。次いで溶媒を留去し、エタノー
ル又はIPA等で再結晶する。目的物が液体の場合はカ
ラムクロマトグラフィーによって目的物を分離する。
20℃)で1〜2時間反応させる。反応式8は、氷点下
で1〜2時間反応したのち、室温で1〜2日間放置して
反応を完結させる。この反応液に酢酸エチル、クロロホ
ルム、又はエーテル、および水を加えて振とうし、溶媒
層に目的物を抽出する。次いで溶媒を留去し、エタノー
ル又はIPA等で再結晶する。目的物が液体の場合はカ
ラムクロマトグラフィーによって目的物を分離する。
【0015】本発明の化合物は、いずれも穏やかな抗菌
性および抗かび性があり、フェノール、クレゾールおよ
びレゾルシンに優るとも劣らない力価のあることが分か
った。しかもこれらフェノール類のような刺激臭がな
く、毒性や皮膚障害も認められない。また、前記[3]
式の化合物の展開によっては、上記の消毒用や化粧用の
みならず多方面での有用性が期待できる。
性および抗かび性があり、フェノール、クレゾールおよ
びレゾルシンに優るとも劣らない力価のあることが分か
った。しかもこれらフェノール類のような刺激臭がな
く、毒性や皮膚障害も認められない。また、前記[3]
式の化合物の展開によっては、上記の消毒用や化粧用の
みならず多方面での有用性が期待できる。
【0016】本発明のパーヒドロ−1,5,3−ジチア
ジン−4,6−ジオンあるいは4−置換−2H−1,
5,3−ジチアジン−2−オン系化合物を、有効成分と
して含有する殺微生物剤は、該化合物を用いた通常の製
造法によって得ることができる。殺微生物の剤形態とし
ては、例えば油溶剤、乳剤、ペースト剤、水和剤および
エアゾール剤等が挙げられる。これらはそれぞれの形態
に応じる通常用いられる方法によって、各種担体に該化
合物を担持させて得ることができる。本発明の殺微生物
剤には、さらに各種防腐剤、殺菌剤および防虫剤等が併
用されてよい。製剤中の該化合物の配合量は、製剤の形
態や用途に応じて適宜選択できるが、一般に0.01〜
100重量%、好ましくは0.1〜50%の範囲とする
ことができる。本発明の殺微生物剤は、消毒剤として、
あるいは各種工業用素材における微生物防御用活性物質
として利用できる。
ジン−4,6−ジオンあるいは4−置換−2H−1,
5,3−ジチアジン−2−オン系化合物を、有効成分と
して含有する殺微生物剤は、該化合物を用いた通常の製
造法によって得ることができる。殺微生物の剤形態とし
ては、例えば油溶剤、乳剤、ペースト剤、水和剤および
エアゾール剤等が挙げられる。これらはそれぞれの形態
に応じる通常用いられる方法によって、各種担体に該化
合物を担持させて得ることができる。本発明の殺微生物
剤には、さらに各種防腐剤、殺菌剤および防虫剤等が併
用されてよい。製剤中の該化合物の配合量は、製剤の形
態や用途に応じて適宜選択できるが、一般に0.01〜
100重量%、好ましくは0.1〜50%の範囲とする
ことができる。本発明の殺微生物剤は、消毒剤として、
あるいは各種工業用素材における微生物防御用活性物質
として利用できる。
【0017】これらの用途に用いる際には、通常に用い
られている殺菌剤や防かび剤の適用方法が利用できる。
られている殺菌剤や防かび剤の適用方法が利用できる。
【0018】
実施例1 メチレンビス(チオカルボンイミドイルクロライド)1
0m molに水10mlを加え、液温を50℃に保っ
て1時間反応した。次いで反応液中の結晶をろ別し、メ
タノールで再結晶してmp176〜177℃の黄色粒状
結晶パーヒドロ−1,5,3−ジチアジン−4,6−ジ
オン8.23mmolを得た。
0m molに水10mlを加え、液温を50℃に保っ
て1時間反応した。次いで反応液中の結晶をろ別し、メ
タノールで再結晶してmp176〜177℃の黄色粒状
結晶パーヒドロ−1,5,3−ジチアジン−4,6−ジ
オン8.23mmolを得た。
【0019】収率 82.3% 元素分析値 分析値(%) C;24.19 H;2.09 N;9.32 S;4
3.32 計算値(%) C;24.15 H;2.03 N;9.39 S;4
2.99 IR[ν(KBr)(cm-1)] 3450,3150,3050,2850,1680,
1660,1400,1275,1250,1165,
1130,820,790,690,660 NMR[δ(DMSO-d6 ,CDCl3 )(ppm)] 4.34(2H,s),11.75(1H,s) 実施例2 アルキルハライド化合物として前記式5におけるR1
が、表1に示す化合物A 2 〜A5 をそれぞれ個々に用
い、以下の操作にしたがって前記式1におけるRが化合
物A2 〜A5 にそれぞれ対応した4−置換−2H−1,
5,3−ジチアジン−2−オン系化合物S2 〜S5 を得
た。
3.32 計算値(%) C;24.15 H;2.03 N;9.39 S;4
2.99 IR[ν(KBr)(cm-1)] 3450,3150,3050,2850,1680,
1660,1400,1275,1250,1165,
1130,820,790,690,660 NMR[δ(DMSO-d6 ,CDCl3 )(ppm)] 4.34(2H,s),11.75(1H,s) 実施例2 アルキルハライド化合物として前記式5におけるR1
が、表1に示す化合物A 2 〜A5 をそれぞれ個々に用
い、以下の操作にしたがって前記式1におけるRが化合
物A2 〜A5 にそれぞれ対応した4−置換−2H−1,
5,3−ジチアジン−2−オン系化合物S2 〜S5 を得
た。
【0020】
【表1】 DMF 10m molに実施例1で得たパーヒドロ−
1,5,3−ジチアジン−4,6−ジオン10.0m
molを加えて溶解し、これを氷冷下に保ってt−ブト
キシカリ10m molを加え1.5時間反応した。さ
らに、これに上記R1 −X(Xはブロム)10.0m
molを加え、氷冷下で1.5時間攪拌したのち室温で
一夜放置した。この反応液にクロロホルム20mlおよ
び水20mlを加えてよく振とうし、静置してクロロホ
ルム層を分離した。再び水層にクロロホルム10mlを
加えて生成物を抽出した。クルロホルム層を集めて、
0.2N−水酸化ナトリウム水溶液15mlで洗浄した
のち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いでクロロホル
ムを留去した。生成物が固体の場合にはエタノールで再
結晶し、液体の場合にはカラムクロマトグラフィーによ
り分離した。得られた化合物S2 〜S5 の収率および分
析結果を一括して示す。ただし、収率は次に示す工程
(式9)の通算収率である。
1,5,3−ジチアジン−4,6−ジオン10.0m
molを加えて溶解し、これを氷冷下に保ってt−ブト
キシカリ10m molを加え1.5時間反応した。さ
らに、これに上記R1 −X(Xはブロム)10.0m
molを加え、氷冷下で1.5時間攪拌したのち室温で
一夜放置した。この反応液にクロロホルム20mlおよ
び水20mlを加えてよく振とうし、静置してクロロホ
ルム層を分離した。再び水層にクロロホルム10mlを
加えて生成物を抽出した。クルロホルム層を集めて、
0.2N−水酸化ナトリウム水溶液15mlで洗浄した
のち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いでクロロホル
ムを留去した。生成物が固体の場合にはエタノールで再
結晶し、液体の場合にはカラムクロマトグラフィーによ
り分離した。得られた化合物S2 〜S5 の収率および分
析結果を一括して示す。ただし、収率は次に示す工程
(式9)の通算収率である。
【0021】
【化17】 化合物 S2 (R=n−C3 H7 ) 収率 80.4% 融点(liq.) 元素分析値 分析値(%) C;37.72 H;4.27 N;7.48 S;3
3.47 計算値(%) C;37.64 H;4.74 N;7.33 S;3
3.53 IR[ν(neat)(cm-1)] 2950,2925,2875,1670,1620,
1460,1430,1390,1330,1250,
1185,1065,900,830,770,67
0,655 NMR[δ(CCl4 (ppm)] 4.10(2H,s),3.83(2H,t),1.6
3(2H,m),0.95(3H,t) 化合物 S3 (R;CH2 =CHCH2 ) 収率 80.4% 融点 (liq.) 元素分析値 分析値 C;38.01 H;3.68 N;7.47 S;3
3.93 計算値 C;38.08 H;3.73 N;7.40 S;3
3.88 IR[(neat)(cm-1)] 3100,3000,2950,1680,1630,
1420,1320,1250,1120,1085,
950,830 NMR[(CCl4 (ppm)] 5.73(1H,−),5.10(2H,−),4.4
0(2H,d),4.10(2H,s) 化合物 S4 (R;CI2 =CICH2 ) 収率 33.4% 融点 169〜170℃ 元素分析値 分析値 C;12.66 H;0.67 I;67.34 N;
2.51 S;11.40 計算値 C;12.71 H;0.71 I:67.15 N;
2.47 S;11.31 IR[(KBr)(cm-1)] 2960,2900,1670,1640,1415,
1340,1240,1215,1120,950 NMR[(CDCl3 )DMSO-d6 (ppm)] 4.73(2H,s),4.40(2H,s) 化合物 S5 (C6 H5 CH2 ) 収率 74.1% 融点 94.5〜95.5℃ 元素分析値 分析値 C;50.14 H;3.87 N;5.84 S;2
6.87 計算値 C;50.19 H;3.79 N;5.85 S;2
6.79 IR[(KBr)(cm-1)] 2925,1670,1640,1580,1490,
1445,1360,1250,1225,1140,
1110,1070,960,750,700,670 NMR[(CDCl3 (ppm)] 4.00(2H,s),5.07(2H,s),7.1
3(5H,s) 実施例3 (1)抗細菌活性試験;実施例1で得た化合物(S1 と
する)および実施例2で得た化合物S2 〜S5の各々の
抗菌活性を、以下の方法にしたがって寒天希釈法により
試験した。
3.47 計算値(%) C;37.64 H;4.74 N;7.33 S;3
3.53 IR[ν(neat)(cm-1)] 2950,2925,2875,1670,1620,
1460,1430,1390,1330,1250,
1185,1065,900,830,770,67
0,655 NMR[δ(CCl4 (ppm)] 4.10(2H,s),3.83(2H,t),1.6
3(2H,m),0.95(3H,t) 化合物 S3 (R;CH2 =CHCH2 ) 収率 80.4% 融点 (liq.) 元素分析値 分析値 C;38.01 H;3.68 N;7.47 S;3
3.93 計算値 C;38.08 H;3.73 N;7.40 S;3
3.88 IR[(neat)(cm-1)] 3100,3000,2950,1680,1630,
1420,1320,1250,1120,1085,
950,830 NMR[(CCl4 (ppm)] 5.73(1H,−),5.10(2H,−),4.4
0(2H,d),4.10(2H,s) 化合物 S4 (R;CI2 =CICH2 ) 収率 33.4% 融点 169〜170℃ 元素分析値 分析値 C;12.66 H;0.67 I;67.34 N;
2.51 S;11.40 計算値 C;12.71 H;0.71 I:67.15 N;
2.47 S;11.31 IR[(KBr)(cm-1)] 2960,2900,1670,1640,1415,
1340,1240,1215,1120,950 NMR[(CDCl3 )DMSO-d6 (ppm)] 4.73(2H,s),4.40(2H,s) 化合物 S5 (C6 H5 CH2 ) 収率 74.1% 融点 94.5〜95.5℃ 元素分析値 分析値 C;50.14 H;3.87 N;5.84 S;2
6.87 計算値 C;50.19 H;3.79 N;5.85 S;2
6.79 IR[(KBr)(cm-1)] 2925,1670,1640,1580,1490,
1445,1360,1250,1225,1140,
1110,1070,960,750,700,670 NMR[(CDCl3 (ppm)] 4.00(2H,s),5.07(2H,s),7.1
3(5H,s) 実施例3 (1)抗細菌活性試験;実施例1で得た化合物(S1 と
する)および実施例2で得た化合物S2 〜S5の各々の
抗菌活性を、以下の方法にしたがって寒天希釈法により
試験した。
【0022】化合物S1 〜S5 それぞれ250〜500
0g/mlの範囲の濃度段階を構成する希釈液を、二倍
希釈法によって調整し、各希釈液を加温状態の寒天ブイ
ヨン培地と共に、ペトリ皿に流し込んで混合し固化させ
てプレート化し、化合物S1〜S5 各々の固体培地シリ
ーズを得た。
0g/mlの範囲の濃度段階を構成する希釈液を、二倍
希釈法によって調整し、各希釈液を加温状態の寒天ブイ
ヨン培地と共に、ペトリ皿に流し込んで混合し固化させ
てプレート化し、化合物S1〜S5 各々の固体培地シリ
ーズを得た。
【0023】これらの固体培地濃度シリーズに各種細菌
の純粋培養物を同量接種し、37℃で2日間培養し、培
養終了後各プレートを観察した。各化合物において、菌
の成育が観察されないプレートでの最小濃度を最小発育
阻止濃度(MIC)とした。その一例を表2に示す。な
お対照薬として、一般に広く利用されている市販のフェ
ノールを用い、上記と同条件の抗細菌活性試験を行な
い、得られたMIC値を表2に付記した。
の純粋培養物を同量接種し、37℃で2日間培養し、培
養終了後各プレートを観察した。各化合物において、菌
の成育が観察されないプレートでの最小濃度を最小発育
阻止濃度(MIC)とした。その一例を表2に示す。な
お対照薬として、一般に広く利用されている市販のフェ
ノールを用い、上記と同条件の抗細菌活性試験を行な
い、得られたMIC値を表2に付記した。
【0024】(2)抗カビ活性試験;馬鈴薯汁−ブドウ
寒天培地を用い、各種カビの胞子懸濁液を同量接種し、
24℃で7日間培養する以外は、上記の抗菌活性試験と
同様の操作によって、カビに対するMICを求めた。得
られた結果の一例を表3に示す。
寒天培地を用い、各種カビの胞子懸濁液を同量接種し、
24℃で7日間培養する以外は、上記の抗菌活性試験と
同様の操作によって、カビに対するMICを求めた。得
られた結果の一例を表3に示す。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】 実施例にはRが限られた本発明の式1で表わされる化合
物を例示したが上記反応によって得られる4−置換−2
H−1,5,3−ジチアジン−2−オン系化合物として
は、4−メトキシ−2H−1,5,3−ジチアジン−2
−オン、4−エトキシ−2H−1,5,3−ジチアジン
−2−オン、4−イソプロポキシ−2H−1,5,3−
ジチアジン−2−オン、4−ブトキシ−2H−1,5,
3−ジチアジン−2−オン、4−カルボキシメチルオキ
シ−2H−1,5,3−ジチアジン−2−オン、4−ヒ
ドロキシエチルオキシ−2H−1,5,3−ジチアジン
−2−オン、4−(2,3−ジヒドロプロポキシ)−2
H−1,5,3−ジチアジン−2−オン、4−シクロヘ
キシルオキシ−2H−1,5,3−ジチアジン−2−オ
ン、4−ベンジルオキシ−2H−1,5,3−ジチアジ
ン−2−オンおよび4−p−メトキシベンジルオキシ−
2H−1,5,3−ジチアジン−2−オン等を挙げるこ
とができる。
物を例示したが上記反応によって得られる4−置換−2
H−1,5,3−ジチアジン−2−オン系化合物として
は、4−メトキシ−2H−1,5,3−ジチアジン−2
−オン、4−エトキシ−2H−1,5,3−ジチアジン
−2−オン、4−イソプロポキシ−2H−1,5,3−
ジチアジン−2−オン、4−ブトキシ−2H−1,5,
3−ジチアジン−2−オン、4−カルボキシメチルオキ
シ−2H−1,5,3−ジチアジン−2−オン、4−ヒ
ドロキシエチルオキシ−2H−1,5,3−ジチアジン
−2−オン、4−(2,3−ジヒドロプロポキシ)−2
H−1,5,3−ジチアジン−2−オン、4−シクロヘ
キシルオキシ−2H−1,5,3−ジチアジン−2−オ
ン、4−ベンジルオキシ−2H−1,5,3−ジチアジ
ン−2−オンおよび4−p−メトキシベンジルオキシ−
2H−1,5,3−ジチアジン−2−オン等を挙げるこ
とができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によって、殺菌性および防カビ性
をもち、かつ芳香性をもつ新規なパーヒドロ−1,5,
3−ジチアジン−2,4−ジオンおよび4−置換−2H
−1,5,3,ジチアジン−2−オンが提供され、これ
ら化合物を用いて、殺菌性および防カビ性をもつ殺微生
物剤が得られた。
をもち、かつ芳香性をもつ新規なパーヒドロ−1,5,
3−ジチアジン−2,4−ジオンおよび4−置換−2H
−1,5,3,ジチアジン−2−オンが提供され、これ
ら化合物を用いて、殺菌性および防カビ性をもつ殺微生
物剤が得られた。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記式1 【化1】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルケニ
ル基又はベンジル基を示す。)で表わされる新規な4−
置換−2H−1,5,3−ジチアジン−2−オン系化合
物。 - 【請求項2】 下記式2 【化2】 で表わされるパーヒドロ−1,5,3−ジチアジン−
2,4−ジオン。 - 【請求項3】 下記式3 【化3】 (式中X1 は、ハロゲン原子である。)で表わされるメ
チレンビス(チオカルボンイミドイルハライド)を加水
分解することを特徴とする下記式4 【化4】 で表わされるパーヒドロ−1,5,3,−ジチアジン−
2,4−ジオン又はその異性体4−ヒドロキシ−2H−
1,5,3−ジチアジン−2−オンの製造法。 - 【請求項4】 下記式3 【化5】 (式中X1 は、ハロゲン原子である。)で表わされるメ
チレンビス(チオカルボンイミドイルハライド)を加水
分解して下記式4 【化6】 で表わされるパーヒドロ−1,5,3,−ジチアジン−
2,4−ジオン又はその異性体4−ヒドロキシ−2H−
1,5,3−ジチアジン−2−オンを得、次いで下記式
5 R1-X2 (5) (R1 は低級アルキル基、低級アルケニル基又はベンジ
ル基を示し、X2 はハロゲン原子を示す。)で表わされ
るハロゲン化物を、アルカリ共存下もしくはカリウム又
はナトリウム金属の付加を経由して反応させることを特
徴とする下記式6 【化7】 (式中、R1 は式5におけると同じ基を表わす。)で表
わされる新規な4−置換−2H−1,5,3−ジチアジ
ン−2−オン系化合物の製造法。 - 【請求項5】 下記式1 【化8】 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルケニ
ル基又はベンジル基を示す。)で表わされる4−置換−
2H−1,5,3−ジチアジン−2−オン系化合物を有
効成分として含有することを特徴とする殺微生物剤。 - 【請求項6】 下記式2 【化9】 で表わされるパーヒドロ−1,5,3−ジチアジン−
2,4−ジオンを有効成分として含有することを特徴と
する殺微生物剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5302670A JPH07157478A (ja) | 1993-12-02 | 1993-12-02 | ジチアジン系化合物、その製造法およびそれを含有する殺微生物剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5302670A JPH07157478A (ja) | 1993-12-02 | 1993-12-02 | ジチアジン系化合物、その製造法およびそれを含有する殺微生物剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07157478A true JPH07157478A (ja) | 1995-06-20 |
Family
ID=17911778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5302670A Pending JPH07157478A (ja) | 1993-12-02 | 1993-12-02 | ジチアジン系化合物、その製造法およびそれを含有する殺微生物剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07157478A (ja) |
-
1993
- 1993-12-02 JP JP5302670A patent/JPH07157478A/ja active Pending
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