JPH11140063A - 5,6−ジヒドロ−(4h)−1,3−チアジン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤 - Google Patents

5,6−ジヒドロ−(4h)−1,3−チアジン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤

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JPH11140063A
JPH11140063A JP30518697A JP30518697A JPH11140063A JP H11140063 A JPH11140063 A JP H11140063A JP 30518697 A JP30518697 A JP 30518697A JP 30518697 A JP30518697 A JP 30518697A JP H11140063 A JPH11140063 A JP H11140063A
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勇 成田
Shoji Shikita
庄司 敷田
Tatsumi Tanaka
辰美 田中
Yasushi Nakamoto
泰 中本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、有害生物防除剤として有用な新規
な5,6−ジヒドロ−(4H)−1,3−チアジン誘導
体を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の5,6−ジヒドロ−(4H)−
1,3−チアジン誘導体は、次式 【化1】 (式中、R1 は、水素原子,C1〜4アルキル基を表
す。R2 は、C2〜6ハロアルケニル基,C1〜8ハロ
アルキル基を表す。nは0〜2の整数を表す。)で示さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農園芸用の有害生
物防除剤として有用である新規な5,6−ジヒドロ−
(4H)−1,3−チアジン誘導体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】本発明の5,6−ジヒドロ−(4H)−
1,3−チアジン誘導体は、新規化合物であることか
ら、農園芸用の有害生物防除活性を有することも知られ
ていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、新規
な5,6−ジヒドロ−(4H)−1,3−チアジン誘導
体、その製法及びそれを有効成分とする農園芸用の有害
生物防除剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために検討した結果、新規な5,6−ジヒ
ドロ−(4H)−1,3−チアジン誘導体が顕著な農園
芸用の殺虫活性を有することを見出し、本発明を完成し
た。即ち、本発明は次の通りである。 第1の発明は、次式(1):
【0005】
【化6】
【0006】(式中、R1 は、水素原子又は炭素原子数
1〜4個のアルキル基を表す。R2 は、炭素原子数2〜
6個のハロアルケニル基又は炭素原子数1〜8個のハロ
アルキル基を表す。nは0〜2の整数を表す。)で示さ
れる5,6−ジヒドロ−(4H)−1,3−チアジン誘
導体に関するものである。
【0007】第2の発明は、次式(2):
【化7】
【0008】(式中、R1 は、前記と同義である。)で
示される化合物と 次式(3):
【0009】
【化8】
【0010】(式中、R2 及びXは、前記と同義であ
る。)で示される化合物とを反応させることを特徴とす
る 次式(1a):
【0011】
【化9】
【0012】(式中、R1 及びR2 は、前記と同義であ
る。)で示される5,6−ジヒドロ−(4H)−1,3
−チアジン誘導体の製法に関するものである。第3の発
明は、前記の式(1a)で示される化合物を酸化剤と反
応させることを特徴とする 次式(1b):
【0013】
【化10】
【0014】(式中、R1 及びR2 は、前記と同義であ
る。n’は、1又は2を表す。)で示される5,6−ジ
ヒドロ−(4H)−1,3−チアジン誘導体の製法に関
するものである。第4の発明は、前記の式(1)で示さ
れる5,6−ジヒドロ−(4H)−1,3−チアジン誘
導体を有効成分とする農園芸用の有害生物防除剤に関す
るものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。前記の式(1)〜(3),(1a)又は(1b)
で示される化合物を、各々化合物(1)〜(3),(1
a)又は(1b)とも記載する。前記の化合物で表した
各種の置換基などは、次の通りである。
【0016】〔R1 〕R1 は、水素原子,炭素原子数1
〜4個のアルキル基である。アルキル基としては、直鎖
状又は分岐状のものを挙げることができるが;好ましく
は、炭素原子数1〜4であり;さらに好ましくはCH3
である。
【0017】〔R2 〕R2 は、炭素原子数2〜6個のハ
ロアルケニル基,炭素原子数1〜8個のハロアルキル基
である。ハロアルケニル基としては、アルケニルが直鎖
状又は分岐状であり、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原
子,フッ素原子などのハロゲン原子を有するものを挙げ
ることができるが;好ましくは、ハロゲン原子はフッ素
原子であり、炭素原子数は2〜4個のものであり;さら
に好ましくはCH2 CH=CF2 ,CH2 CH2 CF=
CF2 ,CH2 CH2 CH=CF2 である。
【0018】ハロアルキル基としては、アルキルが直鎖
状又は分岐状であり、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原
子,フッ素原子などのハロゲン原子を有するものを挙げ
ることができ;好ましくは、ハロゲン原子は臭素原子,
フッ素原子であり、炭素原子数は4〜6個のものであ
り;さらに好ましくは、CH2 CH2 (CF23
3,CH2 CH2 CH2 CBrF2 である。 〔n及びn’〕nは、0,1又は2であるが;好ましく
は、0又は1である。n’は、1又は2であるが;好ま
しくは、1である。 〔X〕Xは、ハロゲン原子,メタンスルホニルオキシ
基,p−トルエンスルホニルオキシ基である。ハロゲン
原子としては、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原子,フッ
素原子などを挙げることができるが;好ましくは塩素原
子,臭素原子である。
【0019】化合物(1)としては、前記の各種の置換
基を組み合わせたものを挙げることができるが、薬効の
面から好ましいものは、次の通りである。 (1) R1 が水素原子であり、R2 が炭素原子数2〜6個
のハロアルケニル基であり、nが0であるもの。(2) R
1 が炭素原子数1〜4個のアルキル基であり、R2 が炭
素原子数2〜6個 のハロアルケニル基であり、nが0であるもの。 (3) R1 が炭素原子数1〜4個のアルキル基であり、R
2 が炭素原子数2〜6個のハロアルケニル基であり、n
が1であるもの。 これらの好ましい組み合わせからなる(1)又は(2)で示し
た化合物(1)のR1 ,R2 及びnとしては、前記の説
明箇所で示した好ましいもの、さらに好ましいものを例
示することができる。
【0020】化合物(1)は、以下に示す合成法1又は
2によって合成することができる。 (合成法1)化合物(1a)〔化合物(1)において、
nが0の場合〕は、次に示すように、化合物(2)と化
合物(3)とを、溶媒中又は無溶媒で反応させることに
よって合成することができる。
【0021】
【化11】
【0022】(式中、R1 ,R2 及びXは、前記と同義
である。) 原料のモル比は任意に設定できるが、通常、化合物
(2)1モルに対して化合物(3)は0.5〜2モルの
割合である。溶媒の種類としては、本反応に直接関与し
ないものであれば特に限定されず、例えば、ベンゼン、
トルエン、キシレン、メチルナフタリン、石油エーテ
ル、リグロイン、ヘキサン、クロルベンゼン、ジクロル
ベンゼン、クロロホルム、ジクロルエタン、トリクロル
エチレンのような塩素化された又はされていない芳香
族、脂肪族、脂環式の炭化水素類;テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのようなエーテ
ル類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのような
ニトリル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのよう
なケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、スルホラン、N,N−ジメチルイミダゾ
リジノン、N−メチルピロリドンなどのような非プロト
ン性極性溶媒;及び前期溶媒の混合物などを挙げること
ができる。
【0023】溶媒の使用量は、化合物(2)が5〜80
重量%になるようにして使用することができるが;10
〜70重量%が好ましい。塩基の種類としては、特に限
定されず、有機および無機塩基、例えばトリエチルアミ
ンのような第3級アミン、ピリジン、ピペリジンなどの
ような芳香族あるいは非芳香族のへテロ環、アルカリ金
属およびアルカリ土類金属の水素化物、水酸化物、炭酸
塩、炭酸水素塩、ナトリウムメチラート、カリウム−t
−ブトキサイドなどのようなアルカリ金属アルコラート
を挙げることができる。 塩基の使用量は、化合物(2)に対して1〜5倍モルで
あるが;好ましくは1.2〜2.0倍モルである。 反応温度は、特に限定されないが、−20℃から溶媒の
沸点以下の温度範囲内であり;好ましくは室温〜50℃
である。 反応時間は、前期の濃度、温度によって変化するが;通
常0.5〜5時間である。 原料化合物(2)は、例えば、J.Chem.So
c.,243(1943)に準じた方法によって、1−
ブロモ−3−プロピルアミン・臭化水素塩に二硫化炭素
を加えて水酸化ナトリウムを作用させる方法で合成する
ことができる。
【0024】(合成法2)化合物(1b)〔化合物
(1)において、nが1又は2の場合〕は、次に示すよ
うに、化合物(1a)と酸化剤とを、溶媒中で反応させ
ることによって合成することができる。
【0025】
【化12】
【0026】(式中、R1 ,R2 及びn’は、前記と同
義である。) 原料のモル比は任意に設定できるが、通常、化合物(1
a)1モルに対して酸化剤は1〜2モルの割合である。
溶媒の種類としては、本反応に直接関与しないものであ
れば特に限定されず、例えば、前記の合成法1に記載し
たのと同じ炭化水素類、ニトリル類、ケトン類、非プロ
トン性極性溶媒、あるいはメタノール、エタノールなど
のアルコール類、水;そしてそれらの混合物を挙げるこ
とができるが;好ましくはハロゲン化炭化水素類、アル
コール類、水である。 溶媒の使用量は、化合物(1a)が5〜80重量%にな
るようにして使用することができるが;10〜70重量
%が好ましい。
【0027】酸化剤の種類は特に限定されず、例えば、
m−クロロ過安息香酸,オキソン(アルドリッチ社製、
2KHSO5 ・KHSO4 ・K2 SO4 ),過酸化水素
などを挙げることができる。 反応温度は、特に限定されないが、−20℃から溶媒の
沸点以下の温度範囲内であり;好ましくは室温〜70℃
である。 反応時間は、前期の濃度、温度によって変化するが;通
常0.5〜3時間である。 合成法1又は2によって製造された化合物(1)は、抽
出,濃縮,ろ過などの通常の後処理を行い、必要に応じ
て再結晶,各種クロマトグラフィーなどの公知の方法で
適宜精製することができる。化合物(1)としては、例
えば、後述の表1及び2中に示した化合物1〜18を挙
げることができる。
【0028】〔防除効果〕本発明の化合物(1)で防除
効果が認められる有害生物としては、農園芸用害虫〔例
えば、半翅目(ウンカ類,ヨコバイ類,アブラムシ類,
コナジラミ類など)、鱗翅目(ヨトウムシ類,コナガ,
ハマキムシ類,メイガ類,シンクイムシ類,モンシロチ
ョウなど)、鞘翅目(ゴミムシダマシ類,ゾウムシ類,
ハムシ類,コガネムシ類など)、ダニ目(ハダニ科のミ
カンハダニ,ナミハダニなど、フシダニ科のミカンサビ
ダニなど)〕、衛生害虫(例えば、ハエ,カ,ゴキブリ
など)、貯穀害虫(コクストモドキ類,マメゾウムシ類
など)、土壌中のネコブセンチュウ、マツノザイセンチ
ュウ、ネダニなどを挙げることができる。本発明の農園
芸用の有害生物防除剤は、特に、殺虫・殺ダニ・殺線虫
効果が顕著であり、化合物(1)の1種以上を有効成分
として含有するものである。化合物(1)は、単独で使
用することもできるが、通常は常法によって、担体、界
面活性剤、分散剤、補助剤、などを配合(例えば、粉
剤、乳剤、微粒剤、粒剤、水和剤、油性の懸濁液、エア
ゾールなどの組成物として調製する)して使用すること
が好ましい。
【0029】担体としては、例えば、タルク,ベントナ
イト,クレー,カオリン,ケイソウ土,ホワイトカーボ
ン,バーミキュライト,消石灰,ケイ砂,硫安,尿素な
どの固体担体;炭化水素(ケロシン,鉱油など)、芳香
族炭化水素(ベンゼン,トルエン,キシレンなど)、塩
素化炭化水素(クロロホルム,四塩化炭素など)、エー
テル類(ジオキサン,テトラヒドロフランなど)、ケト
ン類(アセトン,シクロヘキサノン,イソホロンな
ど)、エステル類(酢酸エチル,エチレングリコールア
セテート,マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類
(メタノール,n−ヘキサノール,エチレングリコール
など)、極性溶媒(ジメチルホルムアミド,ジメチルス
ルホキシドなど)、水などの液体担体;空気,窒素,炭
酸ガス,フレオンなどの気体担体(この場合には、混合
噴射することができる)などを挙げることがでる。
【0030】本剤の動植物への付着,吸収の向上,薬剤
の分散,乳化,展着などの性能を向上させるために使用
できる界面活性剤や分散剤としては、例えば、アルコー
ル硫酸エステル類,アルキルスルホン酸塩,リグニンス
ルホン酸塩,ポリオキシエチレングリコールエーテルな
どを挙げることができる。そして、その製剤の性状を改
善するためには、例えば、カルボキシメチルセルロー
ス,ポリエチレングリコール,アラビアゴムなどを補助
剤として用いることができる。
【0031】本剤の製造では、前記の担体,界面活性
剤,分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(1)を製剤化した場合の有効成分濃度
は、乳剤では通常1〜50重量%,粉剤では通常0.3
〜25重量%,水和剤では通常1〜90重量%,粒剤で
は通常0.5〜5重量%,油剤では通常0.5〜5重量
%,エアゾールでは通常0.1〜5重量%である。これ
らの製剤を適当な濃度に希釈して、それぞれの目的に応
じて、植物茎葉,土壌,水田の水面に散布するか、又は
直接施用することによって各種の用途に供することがで
きる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、これらの実施例は、本発明の範囲を限定す
るものではない。 実施例1〔化合物(1)〕の合成 (1)2−(3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニル
チオ)−5,6−ジヒドロ−(4H)−1,3−チアジ
ン〔化合物4〕の合成 テトラヒドロ−1,3−チアジン−2−チオン(1.0
0g)をテトラヒドロフラン10mlに溶かし、粉末水
酸化カリウム(0.50g),1−ブロモ−3,4,4
−トリフルオロ−3−ブテン(1.40g)を順に加
え、室温で1.5時間撹拌した。反応終了後、水20m
lを加えて酢酸エチルで2回抽出し、有機層を無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコー
ゲルC−200,ヘキサン:酢酸エチル=9:1で溶
出)で精製することによって、無色液体である目的物を
0.98g得た。
【0033】(2)2−(3,4,4−トリフルオロ−
3−ブテニルスルフィニル)−5,6−ジヒドロ−(4
H)−1,3−チアジン〔化合物5〕の合成 2−(3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルチオ)
−5,6−ジヒドロ−(4H)−1,3−チアジン
(0.5g)をジクロロメタン10mlに溶かし、m−
クロロ過安息香酸(0.50g)を加え、室温で3時間
撹拌した。反応終了後、15%水酸化ナトリウム水溶液
を加えて洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,ヘ
キサン:酢酸エチル=2:1で溶出)で精製することに
よって、対応するスルホン体を0.11g得た。
【0034】(3)2−(4,4−ジフルオロ−3−ブ
テニルチオ)−5,6−ジヒドロ−(4H)−1,3−
チアジン〔化合物7〕の合成 テトラヒドロ−1,3−チアジン−2−チオン(1.0
0g)をテトラヒドロフラン10mlに溶かし、粉末水
酸化カリウム(0.60g),4−ブロモ−4,4−ジ
フルオロブタン−1−スルホネート(1.90g)を順
に加え、室温で1時間撹拌した。反応終了後、水20m
lを加えて酢酸エチルで2回抽出した。有機層を濃縮
後、ジメチルホルムアミド10mlに溶かし、粉末水酸
化カリウム(1.0g)を加えて室温で1時間撹拌し
た。反応終了後、水20mlを加えて酢酸エチルで2回
抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−20
0,ヘキサン:酢酸エチル=9:1で溶出)で精製する
ことによって、無色液体である目的物を0.80g得
た。
【0035】(4)表1及び2中のその他の化合物
(1)の合成 前記(1) 〜(3) に記載の方法に準じて、表1及び2中の
その他の化合物(1)を合成した。以上のように合成し
た化合物(1)及びそれらのNMR値を表1〜3に示
す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】実施例2〔製剤の調製〕 (1)粒剤の調製 化合物(1)5重量部、ベントナイト35重量部、タル
ク57重量部、ネオレックスパウダー(商品名;花王株
式会社製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重
量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練し
た後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
【0040】(2)水和剤の調製 化合物(1)10重量部、カオリン70重量部、ホワイ
トカーボン18重量部、ネオレックスパウダー(商品
名;花王株式会社製)1.5重量部及びデモール(商品
名;花王株式会社製)0.5重量部を均一に混合し、次
いで粉砕して水和剤を得た。
【0041】(3)乳剤の調製 化合物(1)20重量部及びキシレン70重量部に、ト
キサノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加え
て均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0042】(4)乳剤の調製 化合物(1)の粉5重量部、タルク50重量部及びカオ
リン45重量部を均一に混合して粉剤を得た。
【0043】実施例3〔効力試験〕 (1)トビイロウンカに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表1及び2に示す化合物
(1)の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水
で300ppmに希釈し、これらの各薬液中にイネ稚苗
を30秒間浸漬し、風乾後、それぞれのガラス円筒に挿
入した。次に、これらのガラス円筒に各々10頭のトビ
イロウンカ(4齢幼虫)を放ち、多孔質の蓋をし、25
℃の定温室に放置し、4日後に各ガラス円筒の生死虫数
を数えて死虫率を求めた。殺虫効果の評価は、死虫率の
範囲によって、4段階(A:100%,B:100未満
〜80%,C:80未満〜60%,D:60%未満)で
示した。その結果を、表4に示す。
【0044】
【表4】
【0045】(2)ツマグロヨコバイに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表1及び2に示す化合物
(1)の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水
で各々300ppmに希釈し、これらの各薬液中にイネ
稚苗を30秒間づつ浸漬して風乾後、それぞれのガラス
円筒に挿入した。次に、各円筒にツマグロヨコバイ4齢
幼虫を10頭放って多孔質の栓をし、25℃の定温室に
放置し、4日後に生死虫数を数えて殺虫率を求めた。殺
虫効果の評価の結果を、前記の(1)に記載した4段階
の評価方法で表5に示す。
【0046】
【表5】
【0047】(3)ヒラタコクヌストモドキに対する効
力試験 実施例2に準じて調製した表1及び2に示す化合物
(1)の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水
で各々500ppmに希釈し、これらの各薬液1mlを
各プラスチックカップ内の濾紙(直径7.8cm,1
枚)にまんべんなく滴下して風乾した。これらのカップ
内に各々10頭のヒラタコクヌストモドキ(成虫)を放
って蓋をし、25℃の定温室に放置し、5日後に各カッ
プ内の生死虫数を数えて殺虫率を求めた。殺虫効果の評
価の結果を、前記の(1)に記載した4段階の評価方法
で表6に示す。
【0048】
【表6】
【0049】(4)ナミハダニ雌成虫に対する効力試験 実施例2に準じて調製した表1及び2に示す化合物
(1)の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水
で300ppmに希釈し、これらの各薬液中に10頭の
ナミハダニ雌成虫を寄生させた各インゲン葉片(直径2
0mm)を15秒間づつ浸漬した。次に、これらの各葉
片を25℃の定温室に放置し、3日後に各葉片における
生死虫数を数えて殺ダニ率を求めた。殺ダニ効果の評価
は、殺ダニ率の範囲によって、4段階(A:100%,
B:100未満〜80%,C:80未満〜60%,D:
60%未満)で示した。これらの結果を表7に示す。
【0050】
【表7】
【0051】(5)ナミハダニ卵に対する効力試験 実施例2に準じて調製した表1及び2に示す化合物
(1)の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水
で300ppmに希釈し、これらの各薬液中に5頭のナ
ミハダニ雌成虫を24時間寄生産卵させた後に成虫を除
去した各インゲン葉片(直径20mm)を15秒間づつ
浸漬した。次に、これらの各葉片を25℃の定温室に放
置し、7日後に各葉片における孵化幼虫数を数えて殺卵
率を求めた。殺卵効果の評価は、殺卵率の範囲によっ
て、4段階(A:100%,B:100未満〜80%,
C:80未満〜60%,D:60%未満)で示した。こ
れらの結果を表8に示す。
【0052】
【表8】
【0053】(6)サツマイモネコブセンチュウに対す
る効力試験 96穴プレートの各ウエルに、実施施2に準じて調整し
た表1及び2に示す化合物(1)の各水和剤を水で各々
30ppmに希釈した薬液を入れ、各ウエルにサツマイ
モネコブセンチュウの2期幼虫500頭を放った。次
に、25℃の定温室に放置し、2日後に顕微鏡(40倍
視野)で生死虫数を数えて殺センチュウ率を求めた。殺
センチュウ効果の評価の結果は、殺センチュウ率の範囲
によって、4段階(A:100%,B:100未満〜8
0%,C:80未満〜60%,D:60%未満)で示し
た。これらの結果を表9に示す。
【0054】
【表9】
【0055】
【発明の効果】本発明の新規な5,6−ジヒドロ−(4
H)−1,3−チアジン誘導体は、優れた農園芸用の有
害生物防除効果を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 敷田 庄司 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 田中 辰美 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 中本 泰 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(1): 【化1】 (式中、R1 は、水素原子又は炭素原子数1〜4個のア
    ルキル基を表す。R2 は、炭素原子数2〜6個のハロア
    ルケニル基又は炭素原子数1〜8個のハロアルキル基を
    表す。nは0〜2の整数を表す。)で示される5,6−
    ジヒドロ−(4H)−1,3−チアジン誘導体。
  2. 【請求項2】次式(2): 【化2】 (式中、R1 は、請求項1の記載と同義である。)で示
    される化合物と 次式(3): 【化3】 (式中、R2 は、請求項1の記載と同義である。Xは、
    ハロゲン原子,メタンスルホニルオキシ基又はp−トル
    エンスルホニルオキシ基である。)で示される化合物と
    を反応させることを特徴とする 次式(1a): 【化4】 (式中、R1 及びR2 は、請求項1の記載と同義であ
    る。)で示される5,6−ジヒドロ−(4H)−1,3
    −チアジン誘導体の製法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の式(1a)で示される化合
    物を酸化剤と反応させることを特徴とする 次式(1b): 【化5】 (式中、R1 及びR2 は、請求項1の記載と同義であ
    る。n’は、1又は2を表す。)で示される5,6−ジ
    ヒドロ−(4H)−1,3−チアジン誘導体の製法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の式(1)で示される5,
    6−ジヒドロ−(4H)−1,3−チアジン誘導体を有
    効成分とする有害生物防除剤。
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