JPH0715154B2 - 塗装後性能に優れたZn―Ni系合金電気めっき鋼板 - Google Patents

塗装後性能に優れたZn―Ni系合金電気めっき鋼板

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JPH0715154B2
JPH0715154B2 JP1016198A JP1619889A JPH0715154B2 JP H0715154 B2 JPH0715154 B2 JP H0715154B2 JP 1016198 A JP1016198 A JP 1016198A JP 1619889 A JP1619889 A JP 1619889A JP H0715154 B2 JPH0715154 B2 JP H0715154B2
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    • C25D5/00Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
    • C25D5/10Electroplating with more than one layer of the same or of different metals
    • C25D5/12Electroplating with more than one layer of the same or of different metals at least one layer being of nickel or chromium

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、優れた塗装後耐食性を有し、種々の用途例え
ば自動車用防錆鋼板として適用できるZn-Ni系合金電気
めっき鋼板に関するものである。
(従来の技術および発明の解決しようとする課題) 寒冷地帯における冬期の道路凍結防止用の散布岩塩によ
って自動車車体が腐食する問題に対して、各種めっき鋼
板の適用が検討,推進されている。中でも、Zn-Ni系合
金電気めっき鋼板は裸耐食性が優れることから、めっき
単独であるいは有機複合めっきの下地めっきとして車体
内面の耐孔あき腐食の向上のために大量に使用されてい
る。また最近では、車体外面の防錆性向上のために、車
体外面に対するめっき鋼板の適用も進められている。
車体外面の腐食は、道路走行時の自動車に路面から跳ね
上げられた小石や散布岩塩が当たるチッピングと称する
現象によって生じる場合が多い。小石や散布岩塩の衝突
するスピードは、自動車の走行スピードと同じ50〜150k
m/hrで極めて大きな衝撃力である。そのため、車体外面
の塗膜が剥離したり素地鋼板に達する疵が入り腐食の起
点となる。また、その箇所に融雪からの水分や散布岩塩
が作用して腐食は一層促進される。
このような車体外面の腐食対策として、例えばZnめっき
鋼板を使用すると、Znめっきの持つ強い犠牲防食作用に
より疵が素地鋼板に達していても鋼板は十分防食される
が、車体外面のように塗装して用いた場合、ブリスター
と称する塗膜の膨れ錆が生じやすい欠点がある。一方、
Zn-Ni系合金電気めっき鋼板の場合には、ブリスターは
生じにくいものの、めっき層の持つ内部応力がZnめっき
よりも高いため、素地に対するめっき密着性がZnめっき
よりも弱いという欠点を持つ。また、自動車車体外面に
はカチオン電着塗装、中塗り塗装、上塗り塗装からなる
3コート塗装を合計で約100μ以上の厚さで行うのが一
般的であり、これらの塗膜の焼き付け時の収縮応力がめ
っき層に作用してめっき密着性を塗装前よりも低下させ
る。さらに、冬期の寒冷地は氷点下に気温が低下するた
め、塗膜の収縮が進み、めっき密着性は一段と低い状態
になる。この状態で前述のチッピングを受けると、Zn-N
i系合金電気めっき鋼板においてはめっき層が剥離して
しまうという重大な欠点がある。したがって、Zn-Ni系
合金電気めっき鋼板を車体外面に適用するためには、チ
ッピングによるめっき剥離という欠点を克服する必要が
ある。また、チッピングによる疵つきは避けられないた
め、塗装後の耐食性や耐水密着性をさらに向上させる必
要がある。
Zn-Ni系合金電気めっき鋼板の耐チッピング性を向上さ
せる方法としては、特開昭62-227099号公報の如く下層N
iめっき、中層Ni5〜10%のZn-Niめっき、上層Ni10〜30
%のZn-Niめっきからなる積層めっき鋼板とするもの
や、特開昭63-186890号公報の如く微量のZn-Niめっきを
施しこの一部を溶解した後所定量のZn-Niめっきを施す
方法などが開示されている。前者の方法では、低温(氷
点以下)での耐ピッチング性が不足している上に、中層
めっきの電位が上下層めっきに比べて卑であるため、中
層めっきが優先的に腐食しブリスターが発生しやすい。
後者の方法では、やはり耐チッピング性が不十分である
上に、板巾、ラインスピードなどの生産条件の影響によ
り耐チッピング性は安定しない。
よって、本発明の目的は、Zn-Ni系合金電気めっき鋼板
の塗装後の低温下での耐チッピング性(以下低温チッピ
ング性とする)の向上を中心として、さらには塗装後耐
食性や耐水密着性をも含めた塗装後性能に優れたZn-Ni
系合金電気めっき鋼板を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、自動車用3コート塗装を施したZn-Ni系
合金電気めっき鋼板が、低温下でチッピングを受けても
良好なめっき密着性を得ることを目的として種々実験を
行つた。その結果、鋼板表面に第1めっき層としてFe,N
i,Coのうち1種もしくは2種以上からなるめっきを施
し、その上に第2めっき層としてZn-Ni系合金めっきを
施し、その上に極薄の化成皮膜を介して、第3めっき層
として再度Zn-Ni合金めっきを施すことにより、目的が
達成されることを知見した。また上記構造とすることに
より塗装後耐食性を高めることが可能であり、さらには
第3めっき層中に微量のPbを含有させることにより塗装
後耐食性や耐水密着性を一層高めることを見出した。
本発明は以上の如き知見に基づいてなされたものであ
り、その要旨とするところは、 (1)鋼板表面より、第1めっき層としてFe,Ni,Coのう
ちの1種もしくは2種以上からなるめっき層を0.01〜2g
/m2形成し、第2めっき層としてNiを3〜20重量%含有
するZn-Ni系合金めっきを5〜60g/m2形成し、さらに極
薄の化成皮膜を介して、第3めっき層としてNiを3〜20
重量%およびPbを10〜200ppm含有するZn-Ni系合金めっ
きを1〜5g/m2形成したことを特徴とする塗装後性能に
優れたZn-Ni系合金電気めっき鋼板、 (2)化成皮膜がCr付着量0.1〜100mg/m2のクロメート
皮膜である(1)の塗装後性能に優れたZn-Ni系合金電
気めっき鋼板、 (3)化成皮膜がP付着量0.1〜100mg/m2のりん酸塩皮
膜である(1)の塗装後性能に優れたZn-Ni系合金電気
めっき鋼板、 にある。
(作用) 本発明のめっき鋼板は、第1図に示すように、鋼板1の
表面に、第1めっき層としてFe,Ni,Coのうち1種もしく
は2種以上からなるめっき層2を形成し、第2めっき層
としてZn-Ni系合金めっき層3を形成し、その上に極薄
の化成皮膜4を介して、第3めっき層としてZn-Ni系合
金めっき層5を形成したものである。
本発明者らは、Zn-Ni系合金めっきのめっき密着性を高
めるためには、まず単純な構造を持つ微量のめっき層で
素地鋼板の表面を均一に被覆することが必要であること
を確認した。その中でもFe,Ni,Coといった鉄族金属のめ
っき層は微量でも均一被覆性が良いためか、Zn-Ni系合
金めっきのめっき密着性を高める上で最も効果的である
ことを見出した。しかし、当該下地めっきだけでは低温
チッピング性は不十分であったため、Zn-Ni系合金めっ
きに伝わるチッピングによる衝撃力を緩和させる上層処
理について検討したところ、Zn-Ni系合金めっきの上に
極薄の化成皮膜を形成しさらに第3めっき層としてZn-N
i系合金めっきを薄く施すことが工業的に最良であるこ
とを見出した。これは、第3めっき層と主層である第2
めっき層の間に化成皮膜が介在するため、チッピングに
より第3めっき層が第2めっき層に対してずれ変形を起
こし、これによってチッピングの衝撃力が緩和されるも
のと考えられる。また化成皮膜を内在するため、腐食の
進行が抑制されて塗装後耐食性も向上し、さらに第3め
っき層中に微量のPbを含有させると自動車用3コート塗
装の前処理であるりん酸塩皮膜を緻密化させることがで
き、これにより、塗装後耐食性や耐水密着性を一層向上
せしめることができる。
第1めっき層は、主層である第2めっき層の密着性を向
上せしめ低温チッピング性を改善するものである。この
ためには付着量を0.01g/m2以上として、鋼板表面を均一
に被覆する必要がある。0.01g/m2未満では均一被覆性が
不十分で低温チッピング性改善効果が不足する。上限に
ついては生産性,経済性から2g/m2以下が好ましい。ま
た、Fe,Ni,Coのうち2種以上の混合物とする場合には、
組成は特に制約されない。なお、第1めっき層中にはS,
P,Bなどを微量含有させても差し支えない。
第2めっき層は、本発明のめっき鋼板の主層をなすZn-N
i系合金めっき層である。ここでZn-Ni系合金めっきと
は、Zn-Niおよびこれに第3,第4成分を含有させたZn-Ni
-Co,Zn-Ni-Fe,Zn-Ni-Cr,Zn-Ni-Fe-Cr,Zn-Ni-Ti,Zn-Ni-M
nなどを指す。主成分であるNiの組成は3〜20重量%と
する。3重量%未満では塗装後耐食性が不足し、20重量
%を超えると本発明の構成をとっても低温チッピング性
を確保できず、また塗装後耐食性も低下する。付着量は
5〜60g/m2とする。5g/m2未満では塗装後耐食性が不足
する。プレス加工性、生産性、経済性の点から60g/m2
超えることは好ましくない。また、第3,第4成分を含有
させる場合には、低温チッピング性を確保する上でNiと
第3,第4成分の合計組成を20重量%以下とすることが好
ましい。
化成皮膜としては、モリブデン酸皮膜、クロメート皮
膜、りん酸塩皮膜、チタネート皮膜、タンニン酸皮膜が
有効であるが、中でもクロメート皮膜あるいはりん酸塩
皮膜は、低温チッピング性や塗装後耐食性を向上させる
上で特に効果的である。この場合、化成皮膜はCrもしく
はPとして0.1〜100mg/m2とする。0.1mg/m2未満では効
果が無く、100mg/m2を超えると皮膜の電気抵抗が高くな
り通電性が低下するため第3めっき層の析出が困難にな
る。クロメート皮膜あるいはりん酸塩皮膜の形成方法と
しては、均一皮膜を形成しやすい電解型が最も有利であ
る。なお、クロメート皮膜、りん酸塩皮膜はそれぞれ単
独で利用する以外に、これらを重ね合わせたり混合して
利用しても差し支えない。
第3めっき層は、第2めっき層と同様Zn-Ni系合金めっ
き層であるが、下の化成皮膜と共にチッピングの衝撃力
を緩和する作用により、低温チッピング性を向上させ
る。第3めっき層のめっき成分や組成範囲は、主層であ
る第2めっき層のZn-Ni系合金めっきに準ずるものであ
るが、成分系や組成は第2めっき層と第3めっき層で必
ずしも同一である必要は無い。但し、耐食性の観点から
は、第2めっき層と第3めっき層の電位は近い方が望ま
しく、この意味からは主成分であるNiの組成差を5重量
%以下とすることが好ましい。付着量は1〜5g/m2とす
る。1g/m2未満では低温チッピング性の向上効果が不十
分である。上限については、低温チッピング性、経済性
などから、5g/m2が好ましい。塗装後耐食性や耐水密着
性を一層向上させるために、第3めっき層中にPbを10〜
200ppm含有させる。10ppm未満では有効ではなく、200pp
mを超えると裸耐食性が低下し好ましくない。
本発明のZn-Ni系合金電気めっき鋼板は、通常の脱脂
(強アルカリ,弱アルカリ,溶剤等の脱脂剤および浸
漬、スプレー,カウンターフロー,電解等の脱脂方
法)、通常の酸洗(硫酸,塩酸等の酸洗剤および浸漬,
スプレー,カウンターフロー,電解等の酸洗方法)の前
処理を施した鋼板に、まずFe,Ni,Coのうち1種もしくは
2種以上からなる電気めっきを施し、水洗工程を経て、
Zn-Ni系合金電気めっきを施し、水洗工程を経て、極薄
の化成皮膜(クロメート皮膜あるいはりん酸塩皮膜)を
施し、水洗工程を経て、薄いZn-Ni系合金電気めっきを
再度施し水洗,乾燥を行なうことにより得られる。
第1めっき層のFe,Ni,Coのうち1種もしくは2種以上か
らなる電気めっきは、Ni単独めっきを例にとると、Ni2+
の硫酸塩または塩化物を主成分として、必要に応じて電
導助剤(K+,Na+,NH4 +,Mg2+,Al3+等の硫酸塩または塩化
物)やpH緩衝剤(ほう酸等)を添加したpH0.5〜6、浴
温30〜70℃のめっき浴を用いて、電流密度1〜200A/d
m2,液流速10〜200m/minで電気めっきすることで得られ
る。他のFe,Coの単独めっきも主成分をFe2+またはCo2+
とすることで得られる。Fe,Ni,Co2種以上からなる電気
めっきは、Fe2+,Ni2+,Co2+を適宜混合することで得られ
る。Fe2+,Ni2+,Co2+の濃度は10〜100g/l,2種以上の場合
も総量で10〜100g/lとするのがよい。
第2めっき層および第3めっき層のZn-Ni系合金電気め
っきは、Zn2+,Ni2+を主成分とし、必要に応じてCo2+,Fe
2+,Cr3+などの第3,第4成分を添加したpH0.5〜6、浴温
30〜70℃のめっき浴を用いて、電流密度10〜300A/dm2
液流速10〜300m/minでめっきすることで得られる。めっ
き浴には、電導助剤(K+,Na+,NH4 +,Mg2+,Al3+等の硫酸
塩または塩化物)やpH緩衝剤(ほう酸等)を添加しても
よい。Zn2+,Ni2+の濃度は総量で30〜150g/l,第3,第4成
分を添加する場合もZn2+,Ni2+との総量で30〜150g/lと
するのがよい。
クロメート皮膜は、電解型を例にとると、CrO3を主成分
とし、必要に応じて硫酸,塩酸,りん酸、硝酸等の酸や
Zn2+,Ni2+,Co2+等の金属イオンを添加した浴温30〜70℃
の処理浴を用いて、電流密度1〜50A/dm2,液流速1〜5
0m/minで電解することで得られる。CrO3の濃度は10〜10
0g/lとするのがよい。
りん酸塩皮膜は、電解型を例にとると、Zn2+,Fe2+,N
i2+,Mn2+,K+,Na+等のりん酸塩を主成分とし、必要に応
じてりん酸,硫酸,塩酸,NaOH,KOH等を添加したpH2〜1
0,浴温30〜70℃の処理浴を用いて、電流密度1〜100A/d
m2,液流速1〜50m/minで電解することで得られる。浴
中の主成分濃度は10〜100g/lとするのがよい。
処理槽の構造は横型,縦型どちらでも適用可能である。
また電解方法は通常直流電解であるが、パルス電解や交
流電解を付加することもできる。
素地鋼板としては、種々の冷延鋼板、熱延鋼板が適用で
きる。例えば、ダル仕上げ圧延をした軟鋼板、ブライト
仕上げ圧延をした軟鋼板、鋼成分としてMn,S,P等を多く
含んだ高張力鋼板、Cr,Cu,Ni,P等を多く含んだ腐食速度
の小さい高耐食性鋼板などが挙げられる。
以下、実施例をもって本発明の効果をさらに具体的に説
明する。
(実施例) 板厚0.8mmの冷延鋼板を、アルカリスプレー脱脂し、5
%硫酸で浸漬酸洗した後、以下の処理条件により、本発
明例と比較例の試験片を作成した。
第1めっき層:Fe2+,Ni2+,Co2+のうち1種もしくは2種
以上を10〜100g/l,ほう酸20g/lからなるpH3、浴温60℃
のめっき浴を用いて、電流密度10〜60A/dm2,液流速90m
/minの条件で電気めっきを行なった。
第2めっき層:Zn2+40g/l,Ni2+10〜100g/l,Na+20g/lか
らなるpH2、浴温60℃の硫酸塩浴を用いて、電流密度50
〜200A/dm2,液流速90m/minの条件で電気めっきを行な
った。一部のめっき浴については、Co2+,Fe2+,Cr3+を1
〜20g/l添加した。めっき組成は、金属イオン濃度と電
流密度により調節した。
クロメート皮膜:CrO330g/l,硫酸0.2g/lからなる浴温40
℃の処理浴を用いて、電流密度10A/dm2,液流速5m/min
の条件で電解を行なった。
りん酸塩皮膜:Zn(H2PO4)230g/l,りん酸2g/lからなる浴
温40℃の処理浴を用いて、電流密度10A/dm2,液流速5m/
minの条件で電解を行なった。
第3めっき層:第2めっき層の処理条件に準じたが、め
っき浴には、Pbを0.5〜2ppm添加した。
こうして作成した試験片について、浸漬型りん酸塩処
理,カチオン電着塗装(約20μm)、中塗り(約40μ
m),水研ぎ,上塗り(約40μm)をして総合膜厚約10
0μmとして、以下の性能評価を行ない、第1表に示す
結果を得た。
(1)低温チッピング性 −20℃に冷却した試験片に、250gのJIS7号砕石をグラベ
ロメーターにより空気圧4kg/cm2で距離30cmから衝突さ
せ、めっき剥離面積を測定した。
0.1%以下:◎ 0.1〜1%:○ 1〜5%:△ 5%
超:× (2)耐水密着性 40℃の蒸留水に10日間浸漬後、2mm碁盤目試験を行な
い、塗膜剥離面積を測定した。
剥離無し:◎ 1%以下:○ 1〜5%:△ 5%超:
× (3)塗装後耐食性 素地に達するクロスカット疵を入れ、下記サイクルを1
サイクルとする腐食試験を50サイクル行ない、クロスカ
ット部のふくれ巾を測定した。
塩水噴霧(JIS Z 2371)3時間→乾燥(70℃,RH60%)
2時間→湿潤(50℃,RH95%)2時間→冷却(−20℃)
1時間 1mm以下:◎ 1〜3mm:○ 3〜5mm:△ 5mm超:× 第1表で、比較例1〜4は本発明で必要なめっき構成に
なっていないため、また比較例5〜10は付着量や組成が
本発明範囲を逸脱しているため、その性能評価結果は不
十分である。これに比し、本発明例1〜25の性能評価結
果は明らかに良好である。
(発明の効果) 以上述べた如く、本発明のZn-Ni系合金電気めっき鋼板
は、低温チッピング性や塗装後耐食性など塗装後性能に
極めて優れており、特に自動車外面用の防錆鋼板として
大いに適用されうるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のめっき鋼板の構造を表した断面図で
ある。 1……鋼板、2……第1めっき層、3……第2めっき
層、4……化成皮膜、5……第3めっき層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−227099(JP,A) 特開 昭63−105994(JP,A) 特開 昭63−105978(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板表面より、第1めっき層としてFe,Ni,
    Coのうち1種もしくは2種以上からなるめっき層を0.01
    〜2g/m2形成し、第2めっき層としてNiを3〜20重量%
    含有するZn-Ni系合金めっきを5〜60g/m2形成し、さら
    に極薄の化成皮膜を介して、第3めっき層としてNiを3
    〜20重量%およびPbを10〜200ppm含有するZn-Ni系合金
    めっきを1〜5g/m2形成したことを特徴とする塗装後性
    能に優れたZn-Ni系合金電気めっき鋼板。
  2. 【請求項2】化成皮膜がCr付着量0.1〜100mg/m2のクロ
    メート皮膜である請求項(1)記載の塗装後性能に優れ
    たZn-Ni系合金電気めっき鋼板。
  3. 【請求項3】化成皮膜がP付着量0.1〜100mg/m2のりん
    酸塩皮膜である請求項(1)記載の塗装後性能に優れた
    Zn-Ni系合金電気めっき鋼板。
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