JPS63105978A - めつき密着性、塗装後の性能に優れた複層めつき鋼板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、優れためつき密着性および耐食性を有し種々
の用途、例えば自動車用鋼板として適用できる複層めっ
き鋼板に関するものである。

（従来の技術および問題点Ｊ 寒冷地帯における冬期の道路凍結防止用の散布岩塩によ
って自動車車体が腐食する問題に対して、各種めっき鋼
板の適用が検討・推進されている。

車体外面の腐食は、道路走行時の自動車に路面から跳ね
あげられ念小石や散布岩塩が当たり（この現象をチッピ
ングと称する。小石や散布岩塩の衝突するスピードは、
自動車の走行スピードと同じ５０〜１５０Ｋｍ／ｈで極
めて大きい衝撃力である。）車体表面の塗装が剥離した
り、素地鋼板に達する疵が入り、その箇所に融雪からの
水や散布塩分が作用して促進される。このような車体外
面の腐食対策として、例えばＺｎめつき鋼板が使用され
ている。Ｚｎめつきはその強い犠牲防食作用により、疵
が素地鋼板に達していても鋼板を十分防食する能力を持
っているが、車体外面のように塗装して用いた場合、ブ
リスターと称する塗膜の膨れ錆が生じ易い欠点がある。

その穴め、最近に至ってＺｎ−Ｎ１　、　Ｚｎ−Ｆｅ　
、　Ｚｎ　−Ｃｏ　、Ｚｎ−Ｆｅ−Ｃｒ　、Ｚｎ−Ｎｉ
　−Ｃｏ　、Ｚｎ−Ｃｒ　、Ｚｎ　−Ｍｎ　。

Ｚｔｓ　−Ｔ　ｉ　、　Ｚｎ−３ｎ　、　Ｚｎ−Ｃｕ　
、　Ｚｎ−Ｃｄ　、　Ｚｎ−Ｐｂ　　等のＺｎ系合金め
っき及びこれらを複層化しためつき（つまり成分や組成
が異なるＺｎ系合金めっき層全重ね穴めつき）や濃度傾
斜し六めつき（つまり組成を、めっき層の厚さ方向に変
化させているめっき）を施した鋼板が開発され、良好な
耐ブリスター性が認められ実用化され始めている。

また、特公昭６０−３８４００号の如く、ｚｎと酸化物
ゾルを複合化させためつき、特開昭６０−１４１８９８
号の如く、Ｚｎ系合金と酸化物粒子を複合させためつき
、特開昭６１−６４８９９号の如く、非金属微粒子を複
合させ念めっき、特開昭６０−９６７８６の如く、腐食
阻止顔料を複合させためつきなど、従来の単純な合金め
っきではなく、実質的に酸性めっき浴中で醇解し難いあ
る一定以上の大きさを有する不溶性粒子をマ）　ＩＪラ
ックスつきであるＺｎ単独あるいはＺｎ系合金めっき中
に分散共析させた新しいタイプのめつき鋼板（以下、ｚ
ｎ系複合めっき鋼板Ｊが次々と開示されている。これら
Ｚｎ系複合めっき鋼板は、現時点では実用化に至ってい
ないが、従来のＺｎ系合金めっき鋼板に比べ耐食性の点
で、優れた面を有しておシ、高度化する要求性能に答え
ていくためには、早急に実用化していく必要がある。し
かし、Ｚｎ系複合めっき鋼板は品質面、製造面でまだ多
くの克服すべき問題を残している。品質面での大きな課
題の１つに１鋼板素地に対する複合めっき層の対素地密
着性が、弱いという欠点を持つ（以後、鋼板素地に直接
接するめっきが鋼板に対して持つ密着性を対素地密着性
と記す。Ｊ、これは、複合めっき層が、マトリックスで
あるめっき金属と不醇性粒子からなる不連続めつきＪ−
であることに起因する。

又、自動車々体外面にはカチオン電着塗装、中塗り、上
塗りからなる３コート塗装を合計で約１００μ以上の厚
さに行うのが一般的であり、これらの焼付は時の収縮応
力がめつき層に作用して、対素地密着性は未塗装時より
も低くなっている。

更に、冬期の寒冷地は−３０−４０℃まで気温が低下し
、塗膜の収線が進むため、めっき層に作用する応力も大
きくなっており、対素地密着性も一段と低い状態にある
。このように対素地密着性が一段と低まつ次状態下で前
述のチッピングをうけると、ｚｔｉ系複合めっき鋼板の
めつき層は剥離する欠点がある。

従来のＺｎ系合金めっき鋼板も、その犬き々内部応力の
念めに、上述したよりな間ｉｔ内在している。

Ｚｎ系合金めっき鋼板のめつき密着性（以後、鋼板素地
に直接接する接しないを考慮しないで、めっきが鋼板に
対して持つ密着性をめっき密着性と記す、Ｊを高める対
策としては、すでに特開昭５９−２００７８９号公報の
如＜　Ｃｒ、Ｍｎ、Ｆｅ。

Ｃｏ、Ｎｉ、Ｃｕ、Ｉｎ、Ｚｎ、Ｃｄ、Ｓｏ、Ｐｂの１
種又Ｆｉ２種以上からなる被覆層’ｚＺｎ系合金めっき
と素地鋼板との間に設ける方法が開示されている。当該
方法は、Ｚｎ系合金めっき鋼板についてのみ、常温下で
未塗装状態の押し出し成型（５ｗエリクセン張出しＪと
いうマイルドな状態下で密着性を確認している。

又、鉄と鋼７１（１９８５７，１２７３ではＦｅ、Ｚｎ
、Ｎｉ　、Ｃｕ、Ｓｎの１種からなる薄い彼覆層をＺｎ
系合金めっきと素地鋼板との間に設ける方法が開示され
ており、２コート塗装、氷点化、デュポン＠撃試験の条
件下で十分なめつき密着性が得られると報告されている
。

本発明者等の確認では、上記方法を、Ｚｎ系複合めっき
に対して応用しても前述の３コート塗装、チッピングで
のシビアーな条件では不十分な効果しか得られなかった
。

（問題点を解決するための手段」 本発明者等は前記実情に鑑み、自動車用３コート塗装を
施し７’ｊＺｎ系分散めっき鋼板が、−３０〜−４０℃
程度の低温下でチッピングを受けても良好なめつき密着
性を得られることを目的として種々の実験を行つ穴。そ
の結果鋼板に第１めっき層としてＦｅ、Ｎｉ、Ｃｏのう
ち１種もしくは２種以上からなるめっき層全形成し、し
かる後当該めっき層上に第２めっき層としてＺｎ系複合
めっきを施し、さらに該複合めっき層の上に極薄の化成
皮膜を介して第３めっき層としてＦｅ系合金めっきを施
すことで、目的とするシビアーな条件でのめつき密着性
が得られることを確認した。つまり鋼板表面は通常加熱
、圧延、酸洗、焼鈍工程を経ているため、表面にＣ，８
１等の非金属の拡散濃縮層や酸との化合物が存在してお
り、これがＺｎ系合金めっきのめつき密着性を阻害する
要因となっている。　Ｚｎ系複合めっきは、その構造が
ＺｎめっきやＺｎ系合金めっきと異なり、不連続めっき
層なので特に助長されやすい。

本発明者等は、Ｚｎ系複合めっきのめつき密着性を高め
るためには、先づ単純な構造の金属層ｆＺｎ系複合めっ
きと素地鋼板との間に設けることが必要であることを確
認し、その中でも、Ｆ　ｅ　Ｉ　Ｎ１ｒＣｏ、Ｃｕ、Ｓ
ｏ、Ｐｂが鋼板に対する対素地密着性が良く、かつＺｎ
系複合めっきのめつき密着性が良好であることを見い出
した。しかし当該下地処理のみでは、まだ不十分であつ
ｆｃため、次に低温下チッピングでは、チップの衝突に
よる衝撃力が直接Ｚｎ系複合めっきに伝わることで、そ
のめっき密着力が劣化するという事実に着目した。つま
り、チッピングの衝撃力が、Ｚｎ系複合めっきに伝わる
前に緩和させうる処理を施こせば、Ｚｎ系複合めっきの
密着性は更に良好になる。本発明者等はチッピングの衝
撃力がＺｎ系複合めっき層に伝わる前に緩和させる処理
としてＺｎ系複合めっきの上に更にＦｅ系合金めっきを
施すことが工業的に最良であることを種々探索の結果見
い出した。この衝撃力緩和効果はＦｅ系合金めっきその
ものより、更にその上層に施こされる、塗装下地処理と
しての燐酸塩皮膜の質によるものである。

Ｚｎ系複合めっき皮膜上の燐酸塩皮膜は５〜１０μ長さ
の針状のＨｅｐｅｉｔｅ　（Ｚｎ３（ＰＯ４］２−４Ｈ
２０Ｊで必り、これは衝撃力に対し若干の緩和能力があ
る。

これに対しＦｅ’ｉ７０重−１ｆｔ％以上含有するＦｅ
系合金めっき上の燐酸塩皮膜は０．５〜１μ径の角粒状
のｐｈｏｓｐｈｏｐｈｙｌ　１ｉｔｅ　（Ｚｎ２Ｆｅ　
（ＰＯ４１２・４　Ｈ２０Ｊで、その結晶が微細である
ため、チッピングの衝撃力を吸収・分散する能力が大き
く、Ｚｎ系複合めっきにチッピングの衝撃が伝わるのを
緩和することを見いだした。

しかしＺｎ系複合めっき層上に直接鉄系合金めっきを施
すと両者の結晶構造が違いすぎる大めか、又１雰両者の
電位差のためか明確ではないが、自動車用３コート塗装
した後、曝露経時したものに前記の低温下でのチッピン
グの衝撃を与えると、第２めっき層と第３めっき層での
間の剥離がみられた。つまり上記の第１．第３めっき層
は、防食性の良い第２めっき層のＺｎ系複合めっきの低
温下でのチッピングによるめっき＠層性を良好ならしめ
るために施すもので、製造直後は十分その目的を達する
。しかし自動車のように屋外で長期間使用されるのを考
慮すると曝露経時したものが上記チッピングを受け、第
３めっき層被覆およびそれに伴なう３コート塗膜が剥離
するのは実用上好ましくない。その為本発明者らは鋭意
研究の結果、第２めっき層のＺｎ系複合めっき層の最表
面に極薄のクロメート又はリン酸塩の化成皮膜ヲ施すこ
とで＠露状態下の経時変化に耐えうろことを確認できた
。

この場合、極薄の化成皮膜の作用機構は明確でないが、
第２めっき層のＺｎ系複合めっき層と第３めっき層のＦ
ｅ系合金めっき層の界面を不活性化することで両者間の
電位差を補償する機能が大きいと思われる。

これにより曝露状態で使用され経時した状態下で前述の
低温下でチッピングを受けても、第２めっき層と第３め
っき層間の剥離を防止でき総合的なめつき密着性が得ら
れることが確認できた。

以上述ベアｊＺｎ系複合めっきのめつき密着性に対する
知見および第１めっき層、第３めっき層の被覆および化
成皮膜の効果を見出し、本発明をなしたのである。

本発明は以上の如き知見に基づいてなされ穴ものであっ
て、その要旨とするところは、鋼板の少なくとも片面に
、鋼板表面より、第１めっき層としてＦｅ、Ｎｉ、Ｃｏ
のうち１種もしくは２種以上から々るめつき層を形成し
、第２めっき層として平均粒径５μ以下の微粒子を含有
するＺｎもしくＦｉＺｎ系合金・めっきからなるＺｎ系
複合めっき層を形成し、さらに第２めっき層の上に化成
皮膜を介して、第３めつき層としてＦｅ系合金めっき層
を形成したことを特徴とするめつき密着性、塗装後の性
能に優れ九複層めっき鋼板にあるう （作　用Ｊ 以下、本発明を図を用いて詳細に説明する。

第１図は本発明における第１めっき層、第３めっき層の
被覆層量を変化させると、第２めっき層に施しｆｔ２Ｏ
ｆＩｎ！被覆のＺｎ系複合めっきの３コート塗装後の低
温下チッピングによるめっき密着性がどのように変化す
るかを示した相関図である。

第１図に於いてＡは第１めっき層としてＣｏ単独のめっ
きを施し第３めっきｊ−の被覆層がＯである複層めつき
：Ｂは第１めっき層としてＣｏ単独のめっきを施し第３
めっき層としてＺｎ　２５重量％残ＦｅのＦｅ−Ｚｎ合
金めっき０．５　Ｗ／−を施した複層めつき：Ｃは第１
めっき層としてＣｏ単独の電気めっきを施し第３めっき
層としてＺｎ２５重量％残ＦｅのＦｅ　−Ｚｎ合金めつ
き１ｔ／−を施した複層めつきで、Ａ　ＨＢ、Ｃとも、
第１めっき層の付着量の変化に伴いＺｎ系分散めっきの
めつき密着性がどのように変化するかを示した相関曲線
である、めっき密着性評価は、第１表中に示す方法に準
じて行なった。

Ｚｎ系複合めっきのめつき密着性向上を目的にＣｏ単独
の第１めっき層被覆を施すと、第１図の曲線Ａに示すよ
うにＣｏ付着貴０．０１ｆ／−以上から２９７？まで、
ｃｏ付着量の増加に伴ないＺｎ系複合めっきのめつき密
着性も向上する。しかし第１めっき層被覆の効果は鋼板
表面が完全に覆われる２１／−の付着量で飽和するため
、Ｚｎ系複合めっきのめつき密着性はまだ不十分な状態
にあるつ第３めっき層としてＦｅ−Ｚｎ合金めつき’ｉ
　０．５　ｆ／ｒｒ？施した曲線Ｂは曲線Ａに比し良好
であるが、まだ不十分な状態にある。これは第３めっき
層が第２めっき層の表面を完全に覆いきれないため、前
述した燐酸塩の結晶構造が、Ｈｅｐｅｉｔｅとｐｈｏｓ
−ｐｈｏｐｈｙｌｌｉｔｅの共晶状態になっている九め
に、チッピングの衝撃力を十分緩衝できないことが原因
であると推定される。

第３めっき層としてＦｅ−Ｚｎ合金めつきｔＨ’／ｉを
施した曲線Ｃは第１めっき層のＣＯ付着量ｏ、ｏｔｒ／
ｒｒ１以上で曲線Ａのピーク値よりも良好な状態にある
。これは前述した燐酸塩の結晶構造が全量ｐｈｏｓｆｐ
ｈｏｐｈｙｌｌｉｔｅになっている穴め、チッピングの
衝撃力を十分緩衝できるためである。

本発明に関わる第１めっき層は、Ｆｅ、Ｎｉ、Ｃ。

のうち、１種もしくは２種以上からなる。付着量範囲と
しては、０．０１〜２り／−が好ましい。これは、第１
図で、第１めっき層をＣｏ単独とした時の、付着量とめ
つき密着性の相関関係を示したように、０．０１１７−
未満ではめつき密着性改善が図り得す、一方２９／ｍ″
を超えても、その効果は飽和してしまうからである。

Ｆｅ、Ｎｉ、Ｃｏのうち２種以上の混合物とする場合、
それぞれの含有率は特に制約されない。又、Ｆｅ。

Ｎｉ、Ｃｏと、Ｐ　、Ｗ、　Ｂ　、　Ｍｏの内１梅もし
くは、２種以上と組合わせてもよい。

本発明における第２めっき層は、微粒子を含有するＺｎ
単独もしくはＺｎ系合金めっきからなるＺｎ系複合めっ
き層で形成される。ここで、Ｚｎ系複合めっき層に含有
される微粒子としては、硫酸浴、塩化浴などに代表され
る酸性めっき浴中で不溶性もしくは離溶性の微粒子があ
る。例えば、　５ｉ０２゜ＴｉＯ２，Ａｌ２０３．Ｚｒ
Ｏ２，Ｆｅ２Ｏ３等の酸化物：ＳｉＣ。

ＴｉＣ等の炭化物：　ＳｉＮ、ＢＮ等の窒化物：Ｍｏ８
２等の硫化物；黒鉛；腐食阻止顔料の内、５ｒＣｒ０４
゜ＢａＣｒＯ４、ＰｂＣｒＯ４等のａＳ性物質：　Ｎ＋
　、Ｃｒ、ステンレス等の難溶性金属粉末：クロメート
処理等により難溶化させ７’ｈＡｌや、ｚｒＩ等の金属
粉末；フェノール樹脂やエポキシ樹脂等の有機物粒子を
指し、これらを単独もしくは複合で使用できる。また、
耐食性の観点から言えば、８４０２．ＴｉＯ２，Ａｌ２
０５゜ＺｒＯ２，黒鉛、　ＢａＣｒＯ４，ＰｂＣｒＯ４
，Ｃｒ粉末、Ａｌ粉末、が％に有効であるう これら微粒子の大きさとしては平均粒径５μ以下である
ことが必要であり、５μを超える大きさの微粒子では、
微粒子がめつき層中に共析し難い。

耐食性、加工性、溶接性といつ次総合的な品質を考慮す
ると、１μ以下のより微細な粒子が好ましい。

なお、平均粒径とは、全粒子のうち最も分布量の大であ
る粒径を意味する。

微粒子の含有率は、耐食性向上を図る上では０．１重量
％以上が、又、めっき密着性全確実なものとするには、
２０重量％以下が好ましい。

第２めっき層のマトリックスめっきは、Ｚｎ単独、ある
いはＺｎ系合金めっきである。ここで、ｚｒＩ系合金め
っきとは、Ｚｎ−Ｎｉ　、Ｚｎ−Ｆｅ　、Ｚｎ−Ｃｏ　
。

Ｚｎ−Ｆｅ−Ｃｒ　、Ｚｎ−Ｎｉ　−Ｃｏ　、Ｚｎ−Ｃ
ｒ　、Ｚｎ−Ｍｎ　、Ｚｎ−Ｔｉ。

Ｚｎ−８ｎ　、Ｚｎ−Ｃｕ　、Ｚｎ−Ｃｄ　、Ｚｎ−Ｐ
ｂ等を指す。なお、耐食性を向上させる意味では、Ｚｎ
系合金めっきがより有効である。第２めっき層のＺｎ系
複合めっきの付着量は、５ｇ／ｍ２以上が好ましいが、
これは、５ｆ／−未満ではｑ板に対する防食効果が得ら
れないためである。

次に、化成皮膜としては、モリブデン酸皮膜、クロメー
ト皮膜、蓚酸塩皮膜、リン酸塩皮膜、チタネート皮膜、
タンニンｉｆ！Ｌ膜が有効であるが、特に―解りロメー
ト皮膜、電解す／酸塩皮膜は、電解により均一に析出す
るためＣｒ又はＰＩＯＭ／−以下という極薄膜でも、曝
露経時による層間剥離を防ぐことができる。しかしこれ
らの皮膜量もＣｒ又はＰとも１００〜／−を超えると、
皮膜の電気抵抗が高くなり通電性が悪くなるため、第３
めっき層のＦｅ系合金めっきの析出を妨害する。なお、
化成皮膜量の下限値は、化成皮膜の効果を発揮させる上
で１　ｑ／ｌｔ？とするのが望ましい。クロメート皮膜
、リン酸塩皮膜は、それぞれ単独で利用する以外に、こ
れらを重ね合わせたり、混合して利用しても差し支えな
い。

本発明の第３めっき層のＦｅ系合金めっき中のＦｅ含有
率は、７０重量％以上とするのが望ましいが、これはこ
の範囲で前述のｐｈｏｓｐｈｏｐｈｙｌ　Ｉ　ｉ　ｔｅ
による燐酸塩皮膜が形成されるためである。

又Ｆｅ系合金めっきとしては、■Ｚｎが３〜３０重量％
　、　Ｃｒ　０．１〜１．０重ｉ％のＦｅ−Ｚｎ−Ｃｒ
合金めつき■Ｚｎが３〜３０重ｔ％のＦｅ−Ｚｎ合金め
つき■Ｐが０．０１〜３０重量％のＦｅ−Ｐ合金めつき
が有効であシ、これは、少量のＺｎ、Ｃｒ、Ｐが燐酸塩
処理の形成核となすＦｅ単独めっきよりも微細な燐酸塩
結晶が得られ、チッピングの衝撃力を柔らげる効果が見
出され次ためである。

Ｚｎ系複合めっきは、Ｚｎ単独、もしくはＺｎ系合金め
つき浴中に、水不溶性微粒子を添加し元分散めっき浴か
ら得られる。水不溶性微粒子は、コロイド状、ゾル状、
粉末状例れでも差し支えない、有機物粒子の場合は、微
量の界面活性剤を添加してめっき浴中での分散性を図る
必要がある。製造条件は通常の条件に従えばよく、例え
ば９１（ｏ、ｓ〜５、浴温３０〜７０℃、電流密度５〜
３００Ａ／ｄｒｒ？、ラインスピード１０〜３００ｍ／
ｍｉｎの東件下で製造できる。

めっき層の構造は縦型・横型どちらでも適用可能である
。又めつきの電源は直流のみならず陰極電解比率の多い
パルス電源や直流交流重畳電源でも特に支障はない。

本発明の複層めっき鋼板は、通常の脱脂（強アルカリ、
弱アルカリ、ｍ剤等の脱脂剤および浸漬、スプレー、カ
ウンター７０−、電解等の脱脂方法）通常の酸洗（硫酸
、塩酸等の酸洗剤及び浸漬、スプレー、カウンターフロ
ー、電解等の酸洗方法）の前処理を施し７′ｃｍ板にＦ
ｅ　、Ｎｉ　、　Ｃｏの単独電気めっき、ま念はこれら
の２種以上からなる電気めつきを施した後、水洗工程を
経て、ｚｎ系複合電気めっきを施し、水洗工程を経てク
ロメート処理又はりん酸塩処理を施し、水洗工程を経て
Ｆｅ系合金電気めっきを施すことで得られる。

本発明のめつき構造は、必ずしも鋼板の両面に対して用
いる必要はなく、用途に応じて片面のみにめっきし、他
の面は鋼板面のまま、もしくはＺｎめつき、ｚｎ系合金
めっき、Ｚｎ系複合めっき、あるいは、これらの上部に
有機皮膜を有する構造としてもよい。

本発明を適用する素地屑板は通常ダル仕上げ圧延をした
軟鋼板であるが、ブライト仕上げ圧延をした軟鋼板、鋼
成分としてＭｎ、Ｓ、Ｐ等を多く含んだ高張力鋼板、Ｃ
ｒ　、　Ｃｕ　、Ｎｉ　、等を多く含んだ腐食速度の小
さい高耐食性鋼板でも適用可能である。

以下、実施例をもって本発明の効果を更に具体的に説明
する。

（実施例） 本発明における種々の複層めっき鋼板と本発明外のめつ
き鋼板について、自動車用３コート塗装後の低温下チッ
ピングでのめつき密着性評価試験および耐ブリスター性
評価を主とし友塗装後耐食性評価試験を行った。

第２表中の試料点１〜５が比較例であり、他のＡＦｉ、
本発明例である、 比較例の内、Ａ１．ｔｉ第１めっき層、第３めっき層が
施してない為、Ａ　２　Ｖｉ第１めっき層が施してない
為、Ａ３は第３めっき層が施してない為、それぞれ、Ｚ
ｎ系複合めっきのめつき密着性が不良又は不十分であシ
、必然的にチッピング後の塗装後針食性も不良又は不十
分な結果である。比較例のＡ４とＡ５は、第１めっき層
、第３めっき層が施されているものの、化成皮膜がない
之め、曝露経時後の密着性が不良である。

これに比し、本発明例の複層めつき鋼板は明らかにめっ
き密Ｎ性も塗装後針食性も曝露経時後の密着性も良好と
なっている。

（発明の効果ｊ 以上、述べ念如く、本発明の複層めつき鋼板はめつき密
着性および塗装後耐食性および耐水密着性に優れた高性
能の鋼板であり、その実用的価値は真に太きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明における第１めっき層、第３めっき層の
被覆層量を変化させると第２めっき層に施した２０９／
ｒｒ？被覆のＺｎ系複合めっきのめつき密着性がどのよ
うに変化するかを示した相関図である。 代理人　弁理士　　秋　　沢　　政　　光他１名

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）鋼板の少なくとも片面に、鋼板表面より、第１め
   っき層としてＦｅ、Ｎｉ、Ｃｏのうち１種もしくは２種
   以上からなるめっき層を形成し、第２めっき層として平
   均粒径５μ以下の微粒子を含有するＺｎもしくはＺｎ系
   合金めっきからなるＺｎ系複合めっき層を形成し、さら
   に第２めっき層の上に化成皮膜を介して、第３めっき層
   としてＦｅ系合金めっき層を形成したことを特徴とする
   めっき密着性、塗装後の性能に優れた複層めっき鋼板。
2. （２）化成皮膜がＣｒ付着量１００ｍｇ／ｍ＾２以下の
   クロメート皮膜である特許請求の範囲第１項記載のめっ
   き密着性、塗装後の性能に優れた複層めっき鋼板。
3. （３）化成皮膜がＰ付着量１００ｍｇ／ｍ＾２以下のり
   ん酸塩皮膜である特許請求の範囲第１項記載のめっき密
   着性、塗装後の性能に優れた複層めっき鋼板。
4. （４）第１めっき層の付着量が０．０１〜２ｇ／ｍ＾２
   である特許請求の範囲第１項記載のめっき密着性、塗装
   後の性能に優れた複層めっき鋼板。
5. （５）第２めっき層が微粒子としてＳｉＯ＿２、ＴｉＯ
   ＿２、Ａｌ＿２Ｏ＿３、ＺｒＯ＿２、黒鉛、ＢａＣｒＯ
   ＿４、ＰｂＣｒＯ＿４、Ｃｒ粉末、Ａｌ粉末のうち１種
   もしくは２種以上を総量で０．１〜２０重量％含有する
   付着量５ｇ／ｍ＾２以上のＺｎ系複合めっき層である特
   許請求の範囲第１項記載のめっき密着性、塗装後の性能
   に優れた複層めっき鋼板。
6. （６）第３めっき層がＦｅを７０重量％以上含有する付
   着量１ｇ／ｍ＾２以上のＦｅ系合金めっき層である特許
   請求の範囲第１項記載のめっき密着性、塗装後の性能に
   優れた複層めっき鋼板。