JPH07151464A - 穀粒乾燥機の穀粒乾燥装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 穀粒乾燥室内での穀粒の乾燥効率を向上させ
ようとするものである。 【構成】 前後方向で内外両側の乾燥通風網板１２ａ，
１２ｂ間に形成する穀粒乾燥室９内に左右方向に多孔板
の乾燥通風板１５で山形状の補助送風室１４を形成し
て、熱風装置３からの乾燥熱風は、該乾燥室９を左右方
向へ横断通過によって熱風乾燥と、該補助送風室１４で
乾燥熱風は、方向が前後方向へ変換されて、前後方向か
ら左右方向へと該乾燥室９を通過とによって熱風乾燥さ
れる。 【効果】 乾燥熱風は、乾燥室内を２方向へ通過するこ
とにより、穀粒乾燥の効率が向上した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、穀粒乾燥機の穀粒乾
燥装置に関する。

【０００２】

【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】穀粒
乾燥機の穀粒貯留室内へ収容された穀粒は、この貯留室
からこの貯留室下側の前後方向に設けた送風室と排風室
との間の内外両側の乾燥通風網板間に形成した穀粒乾燥
室を繰出し流下して循環しながら、熱風装置からの乾燥
熱風は、該送風室から該乾燥室へ通過して、排風室を経
て機外へ吸引排風されて熱風乾燥され、乾燥中の穀粒水
分が仕上目標水分に達すると、該乾燥機が自動停止制御
されて、穀粒の乾燥が停止される。

【０００３】上記の乾燥作業において、高水分値の穀粒
であっても、流下する穀粒を反転させて乾燥熱風を穀粒
へ均等に当て、乾燥室内での穀粒の乾燥効率を向上させ
ようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、上部の穀粒
貯留室８下側には前後方向の送風室１１と排風室１０と
の間の内外両側の乾燥通風網板１２ａ，１２ｂ間には穀
粒乾燥室９を設けると共に、該乾燥室９内の左右方向に
は多孔板の乾燥通風板１５で山形状に形成して該送風室
１１側は該送風室１１へ連通すべく吸気孔１６を設け、
該排風室１０側は塞板１７で塞いだ補助送風室１４を複
数個複数段に設け、該貯留室８から下部の該乾燥室９へ
穀粒を繰出し流下させて循環させながら、熱風装置３か
らの乾燥熱風を該送風室１１から該乾燥室９へ通風して
熱風乾燥させ、又該乾燥熱風を該送風室１１から該各補
助送風室１４を経て該乾燥室９へ通風して熱風乾燥すべ
く設けたことを特徴とする穀粒乾燥機の穀粒乾燥装置の
構成とする。

【０００５】

【発明の作用、及び効果】穀粒乾燥機の穀粒貯留室８内
へ収容された穀粒は、この貯留室８からこの貯留室８下
側の前後方向に設けた送風室１１と排風室１０との間の
内外両側の内・外乾燥通風網板１２ａ，１２ｂ間に形成
した穀粒乾燥室９、及びこの乾燥室９内の左右方向に多
孔板の乾燥通風板１５で山形状に形成した複数個複数段
の補助送風室１４間の該乾燥室９を繰出し反転しながら
流下して循環しながら、熱風装置３からの乾燥熱風は、
該送風室１１から該乾燥室９を通過して、該排風室１０
を経て機外へ吸引排風されて熱風乾燥され、又該送風室
１１から吸気孔１６、該補助送風室１４、該乾燥室９を
通過して該排風室１０を経て機外へ吸引排風されて熱風
乾燥され、これら両者で乾燥中の穀粒水分が仕上目標水
分に達すると、該乾燥機が自動停止制御されて、穀粒の
乾燥が停止される。

【０００６】上記の乾燥作業のときに、乾燥熱風は、送
風室１１から内側の内乾燥通風網板１２ａ、乾燥室９を
経て外側の外乾燥通風網板１２ｂへと横断通過するもの
と、該送風室１１から吸気孔１６、補助送風室１４、乾
燥通風板１５、該乾燥室９を経て外側の該外乾燥通風網
板１２ｂへと横方向から前後方向へ更に横方向へと方向
が変換されて通過するものとにより、流下中の穀粒は、
乾燥熱風に均等に晒され、又該乾燥室９を流下中の穀粒
は、反転することにより、更に乾燥熱風に均等に晒され
ることとなり、これらによって乾燥熱風は、該乾燥室９
内の隅々まで通過することにより、穀粒の乾燥効率を大
巾に向上させることができ、又該補助送風室１４を該乾
燥室９内へ形成したことにより、この乾燥室９は大巾に
強度アップとなり、このために該乾燥室９を補強する補
強部材が不用となって、コスト低減ができた。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図例は、穀粒を乾燥する循環型の穀粒乾燥機１
に穀粒の水分を検出する水分センサ２及び熱風が発生す
る熱風装置３のバーナ４等を装着した状態を示すもので
ある。

【０００８】前記乾燥機１は、前後方向に長い長方形状
で機壁５上部には、移送螺旋を回転自在に内装した移送
樋６及び天井板７を設け、この天井板７下側には穀粒を
貯留する穀粒貯留室８を形成している。穀粒乾燥室９，
９は、貯留室８下側において、左右両側の排風室１０，
１０と中央の送風室１１との間の内外両側の内・外乾燥
通風網板１２ａ，１２ｂ間に前後方向に設け、これら乾
燥室９，９下部には、穀粒を繰出し流下させる繰出バル
ブ１３を夫々回転自在に軸支している。

【０００９】補助送風室１４は、乾燥室９を形成する内
・外乾燥通風網板１２ａ，１２ｂ間の該乾燥室９内の左
右方向で前後方向に複数個設け、更に上下方向に複数段
に設けている。この補助送風室１４は、多孔板の乾燥通
風板１５で山形状に形成して、該送風室１１側は、この
送風室１１に連通すべく該内乾燥通風網板１２ａに吸気
孔１６を設け、又排風室１０側は、該送風室１１から該
補助送風室１５を経て、この排風室１０へ直接乾燥熱風
の通過を防止のために、該外乾燥通風網板１２ｂの内側
面には、塞板１７を設けた構成であり、該補助送風室１
５部の乾燥熱風の通過は、図１の（イ）の如く該送風室
１１から該吸気孔１６、該補助送風室１４、該乾燥通風
板１５を経て該外乾燥通風網板１２ｂを通過して、該排
風室１０へと排風される。又該補助送風室１４部以外の
個所の乾燥熱風の通過は、図１の（ロ）の如く該送風室
１１から該内乾燥通風網板１２ａ、該乾燥室９を経て該
外乾燥通風網板１２ｂを通過して、該排風室１０へと排
風される構成としている。該乾燥室９内を流下する穀粒
は、該補助送風室１４を形成する該乾燥通風板１５部で
反転する構成である。

【００１０】図７〜図９は他の実施例を示す図であり、
例えば上・下段の乾燥通風板１５で形成した補助送風室
１４の排風室１０側は、外乾燥通風網板１２ｂに開口し
た排風口１８を設け、送風室１１側は、内乾燥通風網板
１２ａの内外面へ塞板１７を設けた構成とし、中段の該
乾燥通風板１５で形成した該補助送風室１４の該送風室
１１側は、該内乾燥通風網板１２ａに吸気孔１６を設
け、該排風室１０側は、該外乾燥通風網板１２ｂ内側面
には、該塞板１７を設けた構成としている。これにより
乾燥熱風の通過は、図７の（ハ）、（ニ）、（ホ）の如
く通過する構成である。

【００１１】上記により、乾燥室９を流下する穀粒は、
乾燥熱風に均等に晒されて、乾燥効率の向上を図る構成
としている。集穀樋１９は、移送螺旋を回転自在に軸支
し、各乾燥室９，９下側に設けて連通させている。前記
熱風装置３は、バーナ４、燃料ポンプ２０等よりなる構
成であり、該バーナ４は、バーナケース２１に内装して
設け、このバーナケース２１は、前側機壁５正面側にお
いて、送風室１１入口側に対応すべくこの前側機壁５外
側面に着脱自在に設け、又乾燥機１、水分センサ２及び
該バーナ４を張込、乾燥及び排出の各作業別に始動及び
停止操作する操作装置２２は、該前側機壁５外側面に着
脱自在に設けている。

【００１２】排風機２３は、後側機壁５で、左右の排風
室１０，１０に連通すべく設けた排風路室２４中央後部
側排風胴２５に設け、又この後側機壁５には、この排風
機２３を回転駆動する排風機モータ２５′を設けてい
る。バルブモータ２６は、繰出バルブ１３，１３を減速
機構を介して回転駆動させている。

【００１３】前記燃料ポンプ２０は、燃料バルブを有し
て、バーナケース２１下板外側に設け、この燃料バルブ
の開閉により、この燃料ポンプ２０で燃料タンク２７内
の燃料を吸入して、バーナ４へ供給させている。送風機
２８は、上板外側に設け、変速用の送風機モータ２９で
変速回転駆動させ、供給燃料量に見合った燃焼用空気を
該バーナ４へこの送風機２８で送風させている。該バー
ナ４から発生する熱風と、該バーナケース２１内を通過
する外気風とが混合して乾燥熱風になる構成である。

【００１４】拡散盤３０は、移送樋６底板の前後方向中
央部で、移送穀粒を貯留室８へ供給する供給口の下側に
設け、該貯留室８へ穀粒を均等に拡散還元させている。
昇穀機３１は、前側機壁５外側部に設けられ、内部には
バケットコンベア３２付ベルトを張設してなり、上端部
は、移送樋６始端部との間において投出筒３３を設けて
連通させて、下端部は、集穀樋１９終端部との間におい
て供給樋３４を設けて連通させている。

【００１５】昇穀機モータ３５は、バケットコンベア３
２付ベルト、移送樋６内の移送螺旋、拡散盤３０及び集
穀樋１９内の移送螺旋等を回転駆動させている。前記水
分センサ２は、昇穀機３１の上下方向ほぼ中央部に設
け、この水分センサ２は、操作装置２２からの電気的測
定信号の発信により、水分モータ３６が回転してこの水
分センサ２の各部が回転駆動され、バケットコンベア３
２で上部へ搬送中に落下する穀粒を受け、この穀粒を挟
圧粉砕しながら、この粉砕穀粒の水分を検出させてい
る。

【００１６】前記操作装置２２は、箱形状でこの箱体の
表面板には、乾燥機１、水分センサ２及びバーナ４等を
張込、乾燥及び排出の各作業別に始動操作する各始動ス
イッチ３７、停止操作する停止スイッチ３８、穀粒の仕
上目標水分を操作位置によって設定する水分設定抓み３
９、該バーナ４から発生する熱風の温度を操作位置によ
って設定する穀物種類設定抓み４０及び張込量設定抓み
４１、各種表示項目をデジタル表示する表示部４２及び
モニタ表示等を設けている。

【００１７】制御装置４３は、操作装置２２内に設けら
れ、水分センサ２及び熱風温センサ４４等が検出する検
出値、各スイッチ３７，３８の操作及び各設定抓み３
９，４０，４１の操作等が入力され、これらの入力を算
術論理演算及び比較演算するＣＰＵ４５等よりなり、こ
ＣＰＵ４５で各モータ２５′，２６，２９，３５，３
６、燃料バルブ及び燃料ポンプ３１等を始動、停止及び
調節制御等を行う構成である。該各設定抓み３９，４
０，４１はロータリースイッチ方式とし、操作位置によ
って所定の数値及び種類等が設定される。

【００１８】以下、上記実施例の作用について説明す
る。操作装置２２の各設定抓み３９，４０，４１を所定
位置へ操作し、乾燥作業を開始する始動スイッチ３７を
操作することにより、穀粒乾燥機１が始動し、熱風装置
３のバーナ４から熱風が発生すると共に、外気風が吸引
されて混合され、乾燥熱風となり、この乾燥熱風は、送
風室１１から各穀粒乾燥室９，９を通過して各排風室１
０，１０及び排風路室２４を経て排風機２３で吸引排風
されるものと、該送風室１１から各補助送風室１４、該
各乾燥室９，９を通過して該各排風室１０，１０及び該
排風路室２４を経て該排風機２３で吸引排風される。

【００１９】穀粒貯留室８内へ収容された穀粒は、この
貯留室８から各乾燥室９，９内を流下中に、一部の穀粒
は、各補助送風室１４を形成する乾燥通風板１５部を流
下のときに反転されながら、この乾燥熱風に晒されて乾
燥され、各繰出バルブ１３，１３で繰出されて流下して
集穀樋１９から供給樋３４を経て昇穀機３１内へ下部の
移送螺旋で移送供給され、バケットコンベア３２で上部
へ搬送され、投出筒３３から移送樋６を経て拡散盤３０
上へ上部の移送螺旋で移送供給され、この拡散盤３０で
該貯留室８内へ均等に拡散還元されて循環乾燥される。

【００２０】水分センサ２が、水分設定抓み３９の操作
で設定した仕上目標水分と同じ穀粒水分を検出すると、
乾燥が終了したとして、制御装置４３で自動制御して乾
燥機１が自動停止され、穀粒の乾燥が停止される。図１
０及び図１１は他の実施例を示す図であり、穀粒乾燥機
４６の集穀室４７は、左右両側の流下棚４８，４８と移
送螺旋を回転自在に軸支した集穀樋４９とよりなり、乾
燥室９，９下側に設けて連通させている。

【００２１】前記流下棚４８，４８は図１０及び図１１
の如く多数の孔５０を設け、この流下棚４８の各孔５０
の下側には開閉自在に開閉板５１を設け、この開閉板５
１は左右両側の横機壁５外側へ突出状態に設けた開閉レ
バー５２の押引き操作によって、開閉すべく構成してい
る。上記の他の実施例の作用は、乾燥作業が終了し、更
に穀粒の排出作業が終了すると、各操作レバー５２，５
２を引き操作することにより、各開閉板５１，５１が開
状態になり、各流下棚４８，４８の各孔５０部より外気
風は、排風機２３で吸入されて、この排風機２３で機外
へ排風される。これと同時に、該各流下棚４８，４８上
に堆積した塵埃は、外気風と同時に吸入されて、機外へ
排出され、この各流下棚４８，４８上が清掃される。

【図面の簡単な説明】

図は、この発明の一実施例を示すものである。

【図１】穀粒乾燥室一部の一部破断せる拡大側面斜視図

【図２】穀粒乾燥室一部の拡大平面図

【図３】穀粒乾燥機の一部破断せる全体側面図

【図４】図３のＡ−Ａ拡大断面図

【図５】操作装置の一部破断せる拡大正面図

【図６】ブロック図

【図７】他の実施例を示す図で、穀粒乾燥室一部の一部
破断せる拡大側面斜視図

【図８】他の実施例を示す図で、穀粒乾燥室一部の拡大
平面図

【図９】他の実施例を示す図で、穀粒乾燥機の拡大正断
面図

【図１０】他の実施例を示す図で、穀粒乾燥機の拡大正
断面図

【図１１】他の実施例を示す図で、穀粒乾燥機の拡大平
断面図

【符号の説明】

３ 熱風装置 ８ 穀粒貯留室 ９ 穀粒乾燥室 １０ 排風室 １１ 送風室 １２ａ 内乾燥通風網板 １２ｂ 外乾燥通風網板 １４ 補助送風室 １５ 乾燥通風板 １６ 吸気孔 １７ 塞板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部の穀粒貯留室８下側には前後方向の
   送風室１１と排風室１０との間の内外両側の乾燥通風網
   板１２ａ，１２ｂ間には穀粒乾燥室９を設けると共に、
   該乾燥室９内の左右方向には多孔板の乾燥通風板１５で
   山形状に形成して該送風室１１側は該送風室１１へ連通
   すべく吸気孔１６を設け、該排風室１０側は塞板１７で
   塞いだ補助送風室１４を複数個複数段に設け、該貯留室
   ８から下部の該乾燥室９へ穀粒を繰出し流下させて循環
   させながら、熱風装置３からの乾燥熱風を該送風室１１
   から該乾燥室９へ通風して熱風乾燥させ、又該乾燥熱風
   を該送風室１１から該各補助送風室１４を経て該乾燥室
   ９へ通風して熱風乾燥すべく設けたことを特徴とする穀
   粒乾燥機の穀粒乾燥装置。