JPH0715103U - 冷間圧延機におけるテンションメータロール - Google Patents
冷間圧延機におけるテンションメータロールInfo
- Publication number
- JPH0715103U JPH0715103U JP5116593U JP5116593U JPH0715103U JP H0715103 U JPH0715103 U JP H0715103U JP 5116593 U JP5116593 U JP 5116593U JP 5116593 U JP5116593 U JP 5116593U JP H0715103 U JPH0715103 U JP H0715103U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- tension meter
- tension
- cold rolling
- slip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】薄板の冷間圧延ラインにおけるテンションメー
タロールとストリップ間のスリップの防止と、テンショ
ンメータロールの汚れ防止およびロールの耐摩耗性の向
上。 【構成】テンションメータロールの表面にレーザーダル
加工を施す。このレーザーダル加工の模様は、外径が5
0〜300μm、深さが5〜30μmの穴で構成する。
また、このレーザーダル加工模様の上に硬質の金属めっ
きを施す。 【効果】レーザーダル加工模様の作用により低張力圧延
時においてもテンションメータロールとストリップ間の
スリップが防止され、スリップによる製品疵が皆無とな
る。テンションメータロールの表面に圧延油スラッジ等
の汚れが付着しないため、汚れによる製品疵が皆無とな
る。硬質金属めっきによりロールの耐摩耗性が向上しロ
ール寿命が延びる。
タロールとストリップ間のスリップの防止と、テンショ
ンメータロールの汚れ防止およびロールの耐摩耗性の向
上。 【構成】テンションメータロールの表面にレーザーダル
加工を施す。このレーザーダル加工の模様は、外径が5
0〜300μm、深さが5〜30μmの穴で構成する。
また、このレーザーダル加工模様の上に硬質の金属めっ
きを施す。 【効果】レーザーダル加工模様の作用により低張力圧延
時においてもテンションメータロールとストリップ間の
スリップが防止され、スリップによる製品疵が皆無とな
る。テンションメータロールの表面に圧延油スラッジ等
の汚れが付着しないため、汚れによる製品疵が皆無とな
る。硬質金属めっきによりロールの耐摩耗性が向上しロ
ール寿命が延びる。
Description
【0001】
この考案は、薄鋼板を圧延する冷間圧延機のスタンド間の張力、またはスタン ドとコイル間の張力を測定するテンションメータロールに係り、ロール表面を構 成する微視的形態を特定することにより、低張力圧延時においてもロールとスト リップ間のスリップを防止し、かつロール表面を常に清浄に保つことができるテ ンションメータロールに関する。
【0002】
薄鋼板の冷間圧延ラインには、各ミルスタンドの出側にテンションメータ(張 力計)が設けられている。このテンションメータ(張力計)は、テンションメー タロール(センシングロール)を介して張力の垂直方向成分を実測し、これを張 力に換算する方法を採用しており、差動トランス型やロードセル型がある。
【0003】 図5は多段式の冷間圧延機からなる薄鋼板の冷間圧延ラインの一部を模式的に 示したものであり、ストリップ1はコイル2から巻戻されて冷間圧延機3に供給 され、所定の板厚に圧延されて出側のコイル4に巻き取られる。ここで、5はテ ンションメータロールであって、各ミルスタンドの出側に設置され、スタンド間 の張力、最終スタンドと巻取コイル間の張力が測定されるようになっている。
【0004】 薄鋼板の冷間圧延ラインや調質圧延ラインにおいて、ストリップとロール間の 摩擦係数が小さいと、ロールとストリップ間にスリップが発生して、ストリップ に疵を発生させるばかりか、所定の張力が得られず、プロセスラインにおける各 種処理に悪影響を与えることになる。このため、例えば特開平4−313406 号公報には冷間圧延用ワークロールの表面にレーザーダル加工を施してスリップ 防止をはかる冷間圧延方法が、また特開昭63−313607号公報には調質圧 延機のブライドルロールの表面にレーザー加工を施してスリップを防止する技術 が提案されている。
【0005】 しかしながら、冷間圧延機において薄板(板厚≦0.4mm)や狭幅(板幅≦ 900mm)のストリップを圧延する際、高速、低張力圧延を保証しなければな らない場合に、ストリップとテンションメータロール間にスリップが生じ、スト リップに疵が発生するという問題がある。
【0006】 かかる問題を解決する手段として、例えば実開平3−78048号公報には、 昇降機能を付与したテンションメータロールが提案され、また一般的にはロール 表面にショットダル加工を施したテンションメータロールや、砥石でブライト状 に研削したものを使用している。
【0007】
実開平3−78048号公報に記載されている昇降機能を付与したテンション メータロールは、該ライン速度に同調するロール駆動装置と、ラインの起動停止 に対応して該ロールを昇降させるロール昇降装置を備えており、ロール昇降装置 にてテンションメータロールを上昇させて該テンションメータロールにかかる垂 直荷重を上げることによってロールとストリップ間のスリップを防止可能となし ている。しかし、この昇降機能を付与したテンションメータロールの場合は、パ スラインの補正が必要であり複雑な制御系を必要とすることや、テンションメー タロールの軸受部の強度を高める必要があり、設備費のアップを余儀なくされる という欠点がある。
【0008】 また、ロール表面にショットダル加工を施したテンションメータロールの場合 は、ロール表面の摩擦係数が大きくなるためロールとストリップ間のスリップ防 止効果は得られるが、ダルの凹凸が不規則なためロール表面の凹部に圧延油によ るスラッジ等の汚れがたまりやすく、その汚れがストリップ表面に付着し製品に 疵を発生させるという欠点がある。また、砥石でブライト状に研削したテンショ ンメータロールの場合は、低張力圧延時のロールとストリップ間のスリップを防 止する効果が得られず、ストリップ表面にすり疵を生じるという問題がある。
【0009】 なお、テンションメータロール表面にクーラントをかけてロールの汚れを防止 する方法もあるが、この方法ではストリップとロールとの間にスリップが発生し やすくなるため好ましくない。
【0010】 この考案は、このような従来技術の欠点を解消し、低張力圧延時においてもロ ールとストリップ間のスリップを防止し、かつロール表面を常に清浄に保つこと ができるテンションメータロールを提供しようとするものである。
【0011】
この考案は、ロール表面にレーザーダル加工を施して、そのレーザーダル加工 模様の外径Dを50〜300μm、深さdを5〜30μmの穴としたテンション メータロールを要旨とし、また、このレーザーダル加工を施したロール表面に厚 さ5〜20μmの硬質金属めっきを施したテンションメータロールを要旨とする ものである。
【0012】
この考案において、ロール表面を構成する微視的形態として、レーザーダル加 工模様の外径Dを50〜300μm、深さdを5〜30μmの穴としたのは、ロ ールとストリップ間のスリップの防止には、ストリップとのグリップ面積をアッ プさせることが有効であるが、穴の外径Dが大きすぎると穴部に圧延油のスラッ ジが付着しやすく、また穴の深さdはロール表面の摩耗を考慮すると深い方が有 利であるが、深くし過ぎると圧延油のスラッジが溜りやすくなる。このことより 、ロールとストリップ間のスリップ防止と圧延油による汚れ防止をはかるための 適正なロール表面の穴の大きさとして、外径D:50〜300μm、深さd:5 〜30と限定した。なお、ロール表面の模様の凸部については、レーザー照射に より軟化した部分であるため、使用開始初期においてストリップとの接触により 摩耗して消失するため、特にスリップ防止のグリップ効果に影響をおよぼすこと は少ない。
【0013】 また、上記レーザーダル加工模様の上に厚さ5〜20μmの硬質金属めっきを 施すのは、ロール寿命を延ばすためである。硬質金属めっきとしては、特に限定 するものではないが、Crめっき等の耐摩耗性に富むものが有効である。すなわ ち、レーザーダル加工を施したロール表面にCrめっき等の耐摩耗性を有する金 属めっきを施すことにより、耐摩耗性向上によるロール寿命の延長がはかられる 。ここで、硬質金属めっきの厚さを5〜20μmに限定したのは、5μm未満で は耐摩耗性向上効果が十分に得られず、他方、20μmを超えても耐摩耗性向上 効果は飽和状態となるためである。
【0014】
図1、図2はこの考案に係るテンションメータロールの表面を拡大して示す図 で、図1はこの考案の請求項1に対応するテンションメータロールの表面の一部 を拡大して示す断面図、図2は同じく請求項2に対応するテンションメータロー ルの表面の一部を拡大して示す断面図で、15はテンションメータロールのレー ザーダル加工による凹凸模様、15−1はレーザーダル加工による凹凸模様の穴 、15−2は凸部、Dは穴の外径、dは穴の深さ、hは凸部の高さ、16は硬質 金属めっき被膜である。
【0015】 すなわち、この考案の請求項1に対応するテンションメータロールはロール表 面にレーザダル加工を施して、ロール表面に凹凸模様15を形成する。このレー ザーダル加工による凹凸模様15は、穴15−1の外径Dを50〜300μmと し、穴の深さdを5〜30μmとする。凸部15−2の高さhは、特に限定する ものではないが、10μm程度でよい。なお、穴のピッチWはテンションメータ ロールの外径、長さ等を考慮して決めることになるが、一般的には穴の外径Dの 2〜3倍程度でよい。
【0016】 また、この考案の請求項2に対応するテンションメータロールは、上記レーザ ダル加工による凹凸模様の上に例えばCrめっき被膜16を施す。このめっき被 膜の厚さは5〜20μmである。
【0017】 実施例1 5スタンド4Hiの薄板の冷間圧延ラインに図1に示すこの考案の請求項1に 対応するテンションメータロールを使用し、ロールとストリップ間のスリップの 有無とロールの汚れ状況を調べた。本実施例では、No.4スタンドとNo.5 スタンド間のテンションメータロールにこの考案のレーザーダル加工したロール を用いた。このロール表面のレーザーダル加工模様は穴の外径D:150μm、 深さd:10μm、凸部の高さh:15μmであった。このレーザーダル加工し たテンションメータロールを約1ケ月間使用した結果を図3、図4に示す。図3 はテンションメータロールの回転の有無(スリップの有無)とストリップ張力と の関係を、図4はテンションメータロールの汚れ状況を、それぞれ従来のショッ トダル加工ロールとブライトロールの場合と比較して示す。テンションメータロ ールの汚れ状況は目視により3段階評価したものである。
【0018】 図3の結果より、この考案のテンションメータロールの場合は、各スタンド間 張力とも回転可能となっており、低張力圧延においてもテンションメータロール とストリップ間にスリップが生じないことがわかる。また、図4の結果より、こ の考案のテンションメータロールは、ショットダル加工タイプのテンションメー タロールに比べ優れていて、ブライトロールとほぼ同程度の効果が得られること がわかる。なお、図2に示すこの考案の請求項2記載の硬質金属めっき被膜付き テンションメータロールにおいても同様の効果が得られることはいうまでもなく 、特に硬質金属めっきを施したものは高ロール寿命である。
【0019】
この考案は上記のごとく、レーザーダル加工模様の外径D、深さdを適切な値 に特定することにより、冷間圧延ラインでの低張力圧延においてもテンションメ ータロールとストリップ間のスリップを防止でき、かつストリップの汚れ防止に も優れた効果を発揮する。また、レーザーダル加工模様の上に硬質金属めっきを 施すことにより、耐摩耗性向上によるロール寿命延長をはかることができる。ま た、この考案は既存のテンションメータロールにレーザーダル加工を施すだけで よいから、ロール昇降装置等の付帯設備を必要とせず、ロール軸受の強化等の対 策も不要である等、経済的効果も大きい。
【図1】この考案の請求項1に対応するテンションメー
タロールの表面の一部を拡大して示す断面図である。
タロールの表面の一部を拡大して示す断面図である。
【図2】この考案の請求項2に対応するテンションメー
タロールの表面の一部を拡大して示す断面図である。
タロールの表面の一部を拡大して示す断面図である。
【図3】この考案の実施例1におけるテンションメータ
ロールの回転の有無(スリップの有無)とストリップ張
力との関係を従来のショットダル加工ロールとブライト
ロールの場合と比較して示す図である。
ロールの回転の有無(スリップの有無)とストリップ張
力との関係を従来のショットダル加工ロールとブライト
ロールの場合と比較して示す図である。
【図4】同上実施例1におけるテンションメータロール
の汚れ状況を、それぞれ従来のショットダル加工ロール
とブライトロールの場合と比較して示す図である。
の汚れ状況を、それぞれ従来のショットダル加工ロール
とブライトロールの場合と比較して示す図である。
【図5】多段式の冷間圧延機からなる薄鋼板の冷間圧延
ラインの一部を模式的に示す図である。
ラインの一部を模式的に示す図である。
15 テンションメータロールのレーザダル加工によ
る凹凸模様 15−1 レーザーダル加工による凹凸模様の穴 15−2 凸部 D 穴の外径 d 穴の深さ h 凸部の高さ 16 硬質金属めっき被膜
る凹凸模様 15−1 レーザーダル加工による凹凸模様の穴 15−2 凸部 D 穴の外径 d 穴の深さ h 凸部の高さ 16 硬質金属めっき被膜
Claims (2)
- 【請求項1】 冷間圧延機におけるストリップの張力測
定用テンションメータロールであって、ロール表面にレ
ーザーダル加工が施され、そのレーザーダル加工模様
は、外径D:50〜300μm、深さd:5〜30μm
の穴からなることを特徴とする冷間圧延機におけるテン
ションメータロール。 - 【請求項2】 ロール表面に厚さ5〜20μmの硬質金
属めっきを施したことを特徴とする請求項1記載の冷間
圧延機におけるテンションメータロール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5116593U JPH0715103U (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 冷間圧延機におけるテンションメータロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5116593U JPH0715103U (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 冷間圧延機におけるテンションメータロール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0715103U true JPH0715103U (ja) | 1995-03-14 |
Family
ID=12879218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5116593U Pending JPH0715103U (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 冷間圧延機におけるテンションメータロール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0715103U (ja) |
-
1993
- 1993-08-26 JP JP5116593U patent/JPH0715103U/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS5828005B2 (ja) | キンゾクバンノアツエンニオケル ケイジヨウセイギヨソウチ | |
JP2000176513A (ja) | 調質圧延用ロール、調質圧延方法および調質圧延金属板 | |
JPH0715103U (ja) | 冷間圧延機におけるテンションメータロール | |
JP3110276B2 (ja) | ブライドルロール | |
JPH0715114U (ja) | 冷間圧延機におけるテンションメータロール | |
JP2001286926A (ja) | スクイジングローラおよび金属箔用多段圧延機 | |
JP2880418B2 (ja) | ステンレス鋼用冷間圧延機の補助ロールおよびその表面加工方法 | |
JP3562084B2 (ja) | 熱延鋼板の製造方法 | |
JP2853070B2 (ja) | シャドウマスク用薄板の製造方法 | |
JP3300174B2 (ja) | 調質圧延方法 | |
JP4453299B2 (ja) | 表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法 | |
JP7512990B2 (ja) | 金属帯の冷間圧延方法及びバックアップロールの補修方法 | |
JP2510900B2 (ja) | 薄鋼板の冷間圧延方法 | |
JP4305814B2 (ja) | 高光沢冷延鋼板の製造方法 | |
JP2510899B2 (ja) | 薄鋼板の冷間圧延方法 | |
JP7226374B2 (ja) | 冷間圧延ロールの評価方法および研削方法 | |
JP2991861B2 (ja) | 鋼帯の冷間異径ロール圧延方法 | |
JPH05104102A (ja) | 鋼帯の調質圧延方法 | |
JP2738632B2 (ja) | 乾式調質圧延における下ワークロール圧痕疵防止方法 | |
JPS63313607A (ja) | テンシヨンブライドルロ−ル | |
JP2951424B2 (ja) | 連続焼鈍設備におけるインラインスキンパスダル目転写方法 | |
JP2709421B2 (ja) | 圧延鋼帯における圧延油のワイピング方法 | |
JP3241507B2 (ja) | 板圧延機 | |
JP2002292495A (ja) | 熱間鋼片の切削装置 | |
SU854470A1 (ru) | Прокатный валок |