JPH07150655A - Frp耐震エレメントによる耐震構造 - Google Patents

Frp耐震エレメントによる耐震構造

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JPH07150655A
JPH07150655A JP5296724A JP29672493A JPH07150655A JP H07150655 A JPH07150655 A JP H07150655A JP 5296724 A JP5296724 A JP 5296724A JP 29672493 A JP29672493 A JP 29672493A JP H07150655 A JPH07150655 A JP H07150655A
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Katsuro Obata
克朗 小畠
Kozo Kimura
耕三 木村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】既存の構造物に耐震補強を施すことができ、し
かも構造物の自重の増大を抑え、施工性を向上でき、構
造物全体の剛性を高められるようにする。 【構成】構造物を構成する柱1と梁3で囲まれた空間部
5に、複数個の耐震エレメント9を配置する。耐震エレ
メント9は繊維強化複合材(FRP)からなり、平面部
11とフランジ部13を有する。フランジ部13に設け
られたボルトナット15により、耐震エレメント9は互
いに隣接して結合され、全体として耐震壁7を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、構造物の耐震構造に
関し、特に、柱と梁とで構成される従来の構造に大きな
変更を加えないまま、FRP耐震エレメントを用いて耐
震性を向上できるFRP耐震エレメントによる耐震構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、例えば既存の構造物の耐震補強
として、耐震壁を増設する方法がある。また、既存のR
C柱の耐震補強として、炭素繊維を巻き付けることによ
る補強(以下、CF補強と記す)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者の方法は、施工性
があまり十分ではなく、補強後の建造物の自重が増大す
るという問題点がある。後者のCF補強は、これらの問
題点を解決できるものの、耐震性を向上できるのは柱部
分だけであり、建物全体の剛性を高めることが困難であ
った。
【0004】この発明は、以上の問題点を解決するため
に成されたもので、構造物の自重の増大を抑えることが
でき、施工性に優れ、構造物全体の剛性を高めることが
できるFRP耐震エレメントによる耐震構造を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、この発明は、構造物の柱と梁とで囲まれた空間部
に、繊維強化複合材からなる複数個の耐震エレメントを
隣接して結合し配置したことを特徴とするものである。
【0006】また、前記耐震エレメントは、構造物の柱
と梁とで囲まれた空間部を埋めるための平面部と、この
平面部の周縁部に結合のために設けられたフランジ部
と、を有するものとすることが望ましい。
【0007】
【作用】繊維強化複合材(Fiber Reinfor
ced Plastics:FRP)からなる耐震エレ
メントは軽量であるため、補強後の構造物の重量増加が
抑えられるとともに、施工性に優れる。また、構造物の
柱と梁で囲まれた空間部に配置されることから、構造物
全体の剛性を高めることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1及び図2にお
いて説明する。
【0009】本実施例において耐震補強が行われる構造
物は、柱1と梁3で囲まれた矩形の平面的な空間部5を
有する。この構造物は、既存のものでも良いし、新設の
ものであっても良い。そして、空間部5を埋めて耐震壁
7を構成できるように、複数のFRP耐震エレメント9
を用いる。
【0010】これらのFRP耐震エレメント9は、軽量
かつ高強度の繊維強化複合材(Fibr Reinfo
rced Plastics:FRP)からなるもので
ある。各FRP耐震エレメント9は、前記空間部5を埋
めるための平面部11、及びフランジ部13を有する。
平面部11は、前記平面的な空間部5を縦方向に4個、
横方向に5個の複数個の部分に分割した後の各部分の形
を有する。本実施例では、これらの平面部11の形は、
各FRP耐震エレメント9において共通である。この平
面部11の周縁部にはフランジ部13が設けられてい
る。このフランジ部13は、FRP製でも良いし、他の
材料たとえば金属製でも良い。フランジ部13には、接
合のためのボルトが通されるボルト孔が開けられる。
【0011】この実施例において、複数個の耐震エレメ
ント9を用いて耐震壁7を構成するには、以下の施工手
順を採る。まず、工場で製造された各FRP耐震エレメ
ント9を構造物内に搬入する。構造物が既存のものであ
れば、梁3に、FRP耐震エレメント9を結合するため
のボルト孔を取り付けたり、溶接による接合を行うため
の金具を埋め込んだり、あるいは接着剤による接合を行
うための加工を行う。その後、例えば図1中の最も下の
段のFRP耐震エレメント9から順に、空間部5へ嵌め
込み、互いに隣接させ、ボルトナット15により結合す
る。梁3に接するFRP耐震エレメント9は、前記した
ようにボルト、溶接、あるいは接着剤などで結合され
る。柱1に対しては耐震エレメント9を接合しておく必
要はなく、それらの間に若干のクリアランスをあけてお
くようにしても良い。このようにして形成された最下段
の耐震エレメント9の上に次の段のFRP耐震エレメン
ト9が隣接して嵌め込まれ、再び同様に結合される。こ
のようにして、空間部5全体が複数個の耐震エレメント
9により埋め尽くされ全体としてFRP耐震壁7を構成
する。
【0012】以上のようにして構成されたFRP耐震壁
7は、柱1に対しては接合されずに上下が梁3に接合固
定されて、柔軟な耐震性を発揮する。即ち、FRP耐震
エレメント9自体は高強度かつ高弾性で脆性的な破壊を
するが、複数個のFRP耐震エレメント9で構成された
FRP耐震壁7は、各FRP耐震エレメント9がボルト
ナット15による結合部で少しずつ変形することによ
り、靭性のある柔軟な耐震性を発揮する。
【0013】また、このようにして構成されるFRP耐
震壁7は軽量であるため、補強後の構造物の自重の増加
を抑えることができる。即ち、従来行われていた耐震壁
の増設に比べ構造物の重量の増加が少ない。
【0014】また、各FRP耐震エレメント9は軽量で
あるため、構造物内への搬入、取扱いなどが容易であ
り、したがって施工性に優れている。
【0015】また、施工後に経年変化により耐久性が劣
ったり、あるいは万一被災を受けた場合、その耐久性が
劣ったり破損したりした箇所のFRP耐震エレメント9
のみを交換することで、FRP耐震壁7全体としての剛
性を復活させることができる。従って、耐震壁7全体を
取り替える必要がなく、メンテナンスに優れたものと言
える。
【0016】なお、以上の実施例においては、各FRP
耐震エレメント9の平面部11の形状は、空間部5を縦
横に等分に分割した同一形状を有するものであったが、
他の実施例においては、例えば図3に示すように、平面
部11の形状を変えた複数種類のFRP耐震エレメント
9を用意することで、結合部が直線的に並ばないように
配置することができる。このように配置を変えたり、あ
るいは前記ボルトナット15などの結合材の強度、剛
性、数を変えるなどによって、FRP耐震壁7の剛性や
強度を自由に調整することができる。このように、FR
P耐震壁7の剛性を調整し、構造物全体としての耐震性
を向上させるものに最適なものとすることができる。
【0017】また、以上の実施例においては構造物の柱
1と梁3とで囲まれた空間部5全体をFRP耐震エレメ
ント9で埋めるものであったが、他の実施例においては
例えば図4に示すように、対角線上にFRP耐震エレメ
ント9を結合させることも可能である。また、この図4
のように、対角線上に配置し結合されたFRP耐震エレ
メント9の交差部分、即ち中央部分に塑性変形材17を
配置したブレース構造として利用することもできる。こ
のブレース構造において、空間部5のコーナーには、コ
ーナーの形状に応じた取り付け金具19が設けられ、F
RP耐震エレメント9が結合しやすくなっている。
【0018】また、以上の図1及び図3実施例は、空間
部5が完全な矩形をしているものであったが、他の実施
例においては完全な矩形ではなく三角形、あるいは五角
形以上の多角形である場合であっても、また、これら多
角形において角部が円弧を描いている場合であっても本
発明を実施できる。更には、この空間部5の形状は、多
角形などの直線的な辺を持つものだけではなく、曲線的
な辺を持つものであっても良い。即ち、そのような空間
部を適当な数に分割し、分割された個々の形状に応じ
て、あらかじめ工場で各FRP耐震エレメントを製造す
れば良いからである。そして、そのような空間部の中央
付近に位置するFRP耐震エレメントは、矩形などのよ
うな共通の形状にすることができる。他方、周囲に位置
するFRP耐震エレメントは、そのような空間部の周囲
に応じた特別の形状とすることができる。このようにし
て、結局、柱と梁で囲まれた空間部がどのような形状を
有していても、その形状に応じた耐震壁を構成でき、構
造物の耐震性を十分に向上させることができる。
【0019】また、以上の実施例においては各FRP耐
震エレメント9の平面部11は完全な板状で矩形であっ
たが、他の実施例においては完全な板状ではなく丸孔な
どが開けられ更なる軽量化が計られても良い。また、平
面部11の形状は、単に矩形ではなく、三角形、台形、
菱形、半円形など種々のものが考えられる。
【0020】また、以上の実施例では構造物は既存のも
のであるとして説明したが、他の実施例においては新設
の構造物であっても良い。新設の構造物である場合に
は、梁の内部に存在する鉄筋などに、接合のための金物
を取り付け、この金物が梁の表面から露出して、FRP
耐震エレメント9の結合を行うものとすることができ
る。
【0021】また、以上の実施例においては各FRP耐
震エレメント9のフランジ部13は全周に連続して設け
られるものであったが、他の実施例においては連続的で
はなく断続的に設けられても良い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のFRP
耐震エレメントによる耐震構造によれば、FRP耐震エ
レメントが軽量であるため、構造物の重量増加を抑える
ことができ、施工性に優れる。また、構造物の柱と梁で
囲まれた空間部に配置され、言わば耐震壁として構造物
全体の剛性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図である。
【図2】図1の各部分のFRP耐震エレメントの斜視図
である。
【図3】他の実施例における耐震壁の正面図である。
【図4】更に他の実施例における耐震壁の正面図であ
る。
【符号の説明】
1 柱 3 梁 5 空間部 7 耐震壁 9 耐震エレメント 11 平面部 13 フランジ部 15 ボルトナッ
ト 17 塑性変形材 19 取り付け金

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造物の柱と梁とで囲まれた空間部に、繊
    維強化複合材からなる複数個の耐震エレメントを隣接し
    て結合し配置したことを特徴とするFRP耐震エレメン
    トによる耐震構造。
  2. 【請求項2】前記耐震エレメントは、構造物の柱と梁で
    囲まれた空間部を埋めるための平面部と、該平面部の周
    縁部に結合のために設けられたフランジ部と、を有する
    ことを特徴とする請求項1記載のFRP耐震エレメント
    による耐震構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007239289A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Shimizu Corp 耐震壁構造及び耐震壁の築造方法
JP2007303164A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Sumitomo Forestry Co Ltd 壁面採光住宅
JP2008127791A (ja) * 2006-11-17 2008-06-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 既設トラス鉄骨建屋の制震改修工法
JP2013204270A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Grape Co Ltd 建物の補強構造

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