JPH084108A - 柱梁構造及び柱梁接続部材 - Google Patents

柱梁構造及び柱梁接続部材

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JPH084108A
JPH084108A JP15668794A JP15668794A JPH084108A JP H084108 A JPH084108 A JP H084108A JP 15668794 A JP15668794 A JP 15668794A JP 15668794 A JP15668794 A JP 15668794A JP H084108 A JPH084108 A JP H084108A
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JP
Japan
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column
brace
connecting member
horizontal bending
horizontal
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Application number
JP15668794A
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English (en)
Inventor
Masaharu Tanigaki
正治 谷垣
Minoru Oda
稔 小田
Tomoki Kobayashi
知己 小林
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Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】RC柱S梁の建築物において、ブレース等の耐
震要素の配置を容易にすると共に、柱梁接続部に応力が
入力されることを極力防止することにより、建築物の耐
久性及び安全性を向上し、かつ手間を掛けずに構築する
こと。 【構成】RC柱2及びS梁3を有する建築物1におい
て、RC柱2の柱梁接続部4には塞ぎフープ枠12を柱
梁接続部を囲む形で設け、塞ぎフープ枠には、水平曲げ
部11a及びブレース接続部11bが両端にそれぞれ設
けられたガセットプレート11を塞ぎフープ枠から外方
に突出する形で設け、水平曲げ部にはS梁を接続し、ブ
レース接続部にはブレース5を接続して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄筋コンクリート柱及
び鉄骨梁を有する建築物を構築するのに好適な柱梁構造
及び柱梁接続部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄筋コンクリート製の柱(以下、
RC柱)と鉄骨の梁(以下、S梁)から成るRC柱S梁
の建築物が構築されている。また、RC柱S梁の建築物
では、建築物に生じる振動等により、RC柱に曲げ応力
等が加わるが、RC柱は構造上、曲げ応力等に弱いの
で、RC柱S梁の建築物の耐久性及び安全性を向上させ
るためには、建築物に対して耐震要素を配置し、建築物
に生じる振動等を抑制して、RC柱に加わる曲げ応力等
の応力を緩和させる必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、柱RC梁S
建築物の耐震要素として、1つの柱梁接続部と他の柱梁
接続部の間、或いは、1つの柱梁接続部と梁の間等を連
絡接続する形のブレースの配置が望まれている。また、
ブレースと柱梁接続部(或いは、梁)の接続は、通常、
鋼板製のガセットプレート等を柱梁接続部(或いは、
梁)側に接続し、接続されたガセットプレートに、ブレ
ースの一端を接続する形で行われている。しかし、複雑
な構造をもつ柱梁接続部に、更にガセットプレートまで
も接続するのは困難で手間が掛かっていた。特に、RC
柱S梁の建築物の柱梁接続部では、柱が鉄筋コンクリー
トであるため、鋼製のガセットプレートを溶接接続する
ことが困難であり、従ってブレースの配置が困難であっ
た。また、RC柱S梁の建築物の耐久性及び安全性を向
上させるためには、柱及び梁からの応力が複雑に作用し
ている柱梁接続部に対して、応力による負担を加えない
ことが望ましい。
【0004】そこで、本発明は上記事情に鑑み、RC柱
S梁の建築物において、ブレース等の耐震要素の配置を
容易にすると共に、柱梁接続部に曲げ応力等の応力が入
力されることを極力防止することにより、建築物の耐久
性及び安全性を向上し、かつ手間を掛けずに構築し得る
柱梁構造及び柱梁接続部材を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の内、第1
の発明は、鉄筋コンクリート柱(2)及び鉄骨梁(3)
を有し、前記鉄筋コンクリート柱の柱梁接続部(4)
に、塞ぎ板(12)を該柱梁接続部を囲む形で設け、前
記塞ぎ板に、水平曲げ部材(11、11a)及びブレー
ス接続部材(11、11b)を設け、前記水平曲げ部材
に、前記鉄骨梁を接続し、前記ブレース接続部材に、ブ
レース(5)を接続して構成される。
【0006】また、本発明の内、第2の発明は、第1発
明において、前記塞ぎ板(12)を、そのフープ高さ
(H3)が前記水平曲げ部材及びブレース接続部材の成
す接続高さ(H2)に対応するように形成し、背向する
前記ブレース接続部材を、前記塞ぎ板を貫通する形で接
続して構成される。
【0007】更に、本発明の内、第3の発明は、所定の
フープ高さ(H3)に形成された筒状の塞ぎ板(12)
を有し、前記塞ぎ板に、水平曲げ部材(11、11a)
及びブレース接続部材(11、11b)を、該塞ぎ板か
ら外方に突出する形で設けて構成される。
【0008】更に、本発明の内、第4の発明は、第3の
発明において、前記水平曲げ部材及び前記ブレース接続
部材が、板状に一体的に設けられていることを特徴とし
て構成される。
【0009】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の
「作用」の欄についても同様である。
【0010】
【作用】上記した構成により、本発明の内、第1の発明
は、塞ぎ板(12)にブレース接続部材(11、11
b)を設けることにより、ブレース接続部材を鉄筋コン
クリート柱(2)の柱梁接続部(4)に設置し得るよう
に作用する。また、鉄骨梁(3)が受けた水平力により
水平曲げ部材(11、11a)が変形することにより、
該水平力を受けた鉄骨梁から曲げ力が鉄筋コンクリート
柱(2)の柱梁接続部(4)に入力されることが極力防
止されるように作用する。また、本発明の内、第2の発
明は、塞ぎ板(12)のフープ高さ(H3)を接続高さ
(H2)に対応させたことにより、ブレース接続部材等
が塞ぎ板を貫通していても塞ぎ板を柱梁接続部(4)に
設置するだけで該柱梁接続部にフープ筋が配筋されるよ
うに作用する。更に、本発明の内、第3の発明は、塞ぎ
板(12)にブレース接続部材(11、11b)を設け
ておくことにより、ブレース接続部材を鉄筋コンクリー
ト製の柱の柱梁接続部等に設置し得るように作用する。
また、水平曲げ部材(11、11a)に接続された梁等
の部材が水平力を受けると、水平曲げ部材が変形するよ
うに作用する。更に、フープ筋を成す塞ぎ板(12)と
共に水平曲げ部材(11、11a)及びブレース接続部
材(11、11b)を柱梁接続部等に一度に設置し得る
ように作用する。更に、本発明の内、第4の発明は、塞
ぎ板(12)と共にブレース接続部材(11、11b)
を鉄筋コンクリート柱(2)の柱梁接続部(4)に設置
し得るように作用する。また、水平曲げ部材(11、1
1a)及びブレース接続部材(11、11b)を一体の
板状としたことにより、素材として板材等を使用して加
工工数を少なく、かつ無駄な廃材を形成すること無く経
済的に加工して、水平曲げ部材及びブレース接続部材を
形成することができるばかりか、加工後の水平曲げ部材
及びブレース接続部材を一体として取扱うことができる
ので、柱梁接続部材として容易に組立てることができ手
間が掛からないように作用する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、本発明による柱梁構造及び柱梁接続部材が
適用された建築物の一実施例を示す立面図、図2は、図
1に示した柱梁接続部材の詳細を示す側面図、図3は、
図2に示した柱梁接続部材の詳細を示す平面図である。
【0012】本発明による柱梁接続部材が適用された柱
梁接続部材10は、図2に示すように、フープ筋を成す
塞ぎフープ枠12を有しており、塞ぎフープ枠12は、
そのフープ筋としての働きをする上下方向(矢印A、B
方向)の高さが所定のフープ高さH3に形成されてい
る。また、塞ぎフープ枠12は、図3に示すように、後
述するRC柱2の柱幅D1のに対応した四角形筒状に形
成されており、塞ぎフープ枠12の筒状の内面には、後
述する柱梁接続部4と接続し得る柱接続部12aが該柱
梁接続部4を囲み得る形で形成されている。更に、塞ぎ
フープ枠12内には、柱梁接続部4を内包し得る柱貫通
空間12bが、図2に示すように、塞ぎフープ枠12を
上下方向(矢印A、B方向)に貫通する形で形成されて
おり、塞ぎフープ枠12には、前記RC柱2の柱幅D1
よりも長い1枚の板状のガセットプレート11が塞ぎフ
ープ枠12を第1水平方向(矢印C、D方向)に貫通し
て外方にその両端部をそれぞれ突出する形で設けられて
いる。
【0013】つまり、ガセットプレート11の両端部に
は、図2に示すように、板状の水平曲げ部11a及びブ
レース接続部11bがそれぞれ形成されており、これら
水平曲げ部11a及びブレース接続部11bは、ブレー
ス接続部11bが水平曲げ部11aの上方(矢印A方
向)に配置される形で板状に一体的に設けられている。
水平曲げ部11aは、後述するS梁3を接続自在に形成
されており、ブレース接続部11bは、ブレース5を接
続自在に形成されている。そして、ガセットプレート1
1は、これら板状の水平曲げ部11a及びブレース接続
部11bを、その成す面が塞ぎフープ枠12の柱貫通空
間12bの貫通方向である上下方向(矢印A、B方向)
と平行になる(即ち鉛直面を形成する)形で、かつ所定
の水平曲げ幅D2だけ塞ぎフープ枠12から外方、即ち
第1水平方向の矢印C方向及び矢印D方向のそれぞれの
方向に突出させる形で塞ぎフープ枠12に設けられてい
る。よって、ガセットプレート11の突出したこれら水
平曲げ部11a及びブレース接続部11bは、塞ぎフー
プ枠12に対して図3に示す第1水平方向(矢印C、D
方向)とは直交する第2水平方向(矢印E、F方向)に
曲げ変形自在な形で該塞ぎフープ枠12に設けられる。
また、ガセットプレート11のこれら水平曲げ部11a
及びブレース接続部11bは、図2に示すように、上下
方向(矢印A、B方向)に所定の梁ブレース接続高さH
2を成しており、前記塞ぎフープ枠12のフープ高さH
3は、この梁ブレース接続高さH2に対応させるよう
に、即ちフープ高さH3を接続高さH2と一致させるこ
とにより塞ぎフープ枠12が該接続高さH2分のフープ
筋として働くように形成されている。
【0014】本発明による柱梁構造が適用された倉庫等
の建築物1は、図1に示すように、鉄筋コンクリートか
ら成る柱幅D1のRC柱2と鉄骨から成る梁高さH1の
S梁3を複数有しており、これらRC柱2とS梁3は、
パネルゾーンを成す柱梁接続部4において接続されてい
る。つまり、RC柱2は、図1に示すように、第1水平
方向(矢印C、D方向)に所定の間隔で立設しており、
各RC柱2、2間には、複数の柱梁接続部4が上下方向
(矢印A、B方向)に所定の間隔でそれぞれ設けられて
いる。RC柱2の各柱梁接続部4には、図3に示すよう
に、前記柱梁接続部材10が塞ぎフープ枠12の柱接続
部12aにより該柱梁接続部4を囲む形で柱貫通空間1
2bに柱2を内包してそれぞれ設けられており、柱梁接
続部4に設けられた柱梁接続部材10は、図1に示すよ
うに、上下方向及び第1水平方向に所定の間隔で設けら
れている。そして、第1水平方向(矢印C、D方向)に
隣接する柱梁接続部材10、10の各ガセットプレート
11の対向する水平曲げ部11a、11aの間には、そ
れぞれS梁3が矢印C、D方向に伸延する形で接続され
ている。ところで、1本のS梁3の一端は、図3に示す
ように、S梁3のウェブ3aと柱梁接続部材10のガセ
ットプレート11の水平曲げ部11aとを2枚の梁連結
板15、15で第2水平方向(矢印E、F方向)の両側
から挟みボルト、ナット等により固定することにより、
これら水平曲げ部11aとウェブ3aをそれら梁連結板
15、15を介して連結する形で柱梁接続部材10に接
続されており、1本のS梁3は、図1に示すように、矢
印C、D方向に対向するガセットプレート11、11の
水平曲げ部11a、11aに支持接続される形で設けら
れている。また、各S梁3の下部中央には、図1に示す
ように、2本のブレース5、5を接続自在なブレース接
続板17が予め若しくは後付けで設けられており、柱梁
接続部4に設けられた柱梁接続部材10のガセットプレ
ート11の各ブレース接続部11bには、該ブレース接
続部11bとS梁3に設けられたブレース接続板17を
結ぶ形でブレース5がそれぞれ接続されている。例え
ば、図1において、図中中央下方のS梁3(3A)を支
持接続している柱梁接続部4(4A1)及び柱梁接続部
4(4A2)に設けられた各柱梁接続部材10のガセッ
トプレート11の対向するブレース接続部11b、11
bには、該S梁3Aの上方に位置するS梁3(3B)に
設けられたブレース接続板17とそれら2箇所のブレー
ス接続部11b、11bとをそれぞれ結ぶ形でブレース
5、5が接続されている。なお、これらS梁3Aを支持
している各柱梁接続部材10のブレース接続部11b、
11bとS梁3Bのブレース接続板17との間に接続さ
れた2本のブレース5、5は、「K」の字を時計回りに
90°回転させた形を描くので、このブレース5の接続
型を「K型ブレース」と称する。
【0015】本発明は以上のような構成を有するので、
柱梁接続部材10としてフープ筋を成す塞ぎフープ枠1
2に水平曲げ部11a及びブレース接続部11bが形成
されたガセットプレート11を予め設けておくことによ
り、これら水平曲げ部11a及びブレース接続部11b
が設けられた塞ぎフープ枠12をRC柱2の柱梁接続部
4に設置するだけで、該柱梁接続部4にフープ筋と共に
水平曲げ部11a及びブレース接続部11bを一度に設
けることができる。よって、フープ筋を成す塞ぎフープ
枠12、ガセットプレート11の水平曲げ部11a及び
ブレース接続部11bを別々に設けるよりも手間が掛か
らない。特に、RC柱2とS梁3から成る建築物1にお
いては、RC柱2にガセットプレート11等のガセット
プレートを溶接等により取り付けることが困難なので、
更に手間を掛けることなく容易にこれら塞ぎフープ枠1
2、水平曲げ部11a及びブレース接続部11bを柱梁
接続部4に設けることが可能となる。つまり、ブレース
接続部11bにはブレース5を接続することが可能であ
るので、隣接する柱梁接続部4、4間に、ブレース5等
の耐震要素の配置を容易にし得る。また、図1に示す建
築物1のRC柱2に柱梁接続部材10を介して設けられ
たS梁3は、第1水平方向(矢印C、D方向)に隣接す
る柱梁接続部材10、10のガセットプレート11、1
1の対向する水平曲げ部11a、11aを介してRC柱
2、2により上下方向の荷重が支持される。また、S梁
3が矢印C、D方向の第1水平力を受けると、第1水平
方向に対してこれらガセットプレート11、11の水平
曲げ部11a、11a及びそれら水平曲げ部11a、1
1aと一体的に設けられたブレース接続部11b、11
bに接続されたブレース5、5により対抗すると共に、
該第1水平力はS梁3からRC柱2の柱梁接続部4に入
力される。更に、S梁3が図3に示す第2水平方向(矢
印E、F方向)の第2水平力を受けると、第2水平力に
よりガセットプレート11、11の水平曲げ部11a、
11aが変形することにより該水平力は緩和される。よ
って、該第2水平力を受けたS梁3から矢印E、F方向
の曲げ力がRC柱2の柱梁接続部4に入力されることが
極力防止される。つまり、建築物1では振動等が抑制さ
れ、よって鉄筋コンクリートからなるRC柱2に加わる
曲げ応力等の応力が緩和される。即ち、建築物1の耐久
性及び安全性を向上し、かつ手間を掛けずに構築するこ
とができる。また、柱梁接続部材10の塞ぎフープ枠1
2のフープ高さH3をガセットプレート11の梁ブレー
ス接続高さH2に対応させたことにより、ガセットプレ
ート11等が塞ぎフープ枠12を貫通していても柱梁接
続部材10を塞ぎフープ枠12により柱梁接続部4を囲
む形で設置するだけで該柱梁接続部4に塞ぎフープ枠1
2によるフープ筋が配筋されるので、塞ぎフープ枠12
を貫通するガセットプレート11にフープ筋を貫通させ
て設ける等の手間が掛からない。更に、柱梁接続部材1
0の水平曲げ部11a及びブレース接続部11bをガセ
ットプレート11として一体の板状としたことにより、
素材として板材等を使用して加工工数を少なく、かつ無
駄な廃材を形成すること無く経済的に加工して形成する
ことができるばかりか、加工後の水平曲げ部11a及び
ブレース接続部11bが形成されたガセットプレート1
1を一体として取扱うことができるので、ガセットプレ
ート11と塞ぎフープ枠12を接続して柱梁接続部材1
0として容易に組立てることができ手間が掛からない。
つまり、建築物1を手間を掛けずに構築することができ
る。更に、RC柱2の設計上の強度として前記矢印E、
F方向の曲げ力をそれ程考慮しなくても良く、RC柱2
の断面積を小さく、即ち細くできる。よって、構築され
る建築物1内部の床面積及び容積として占めるRC柱2
の割合を従来の太いRC柱よりも小さくできるので、該
建築物1の内部空間を大きく取れて有効的に利用し得
る。また、従来よりもRC柱2を細く形成することが可
能なので、従来のように太いRC柱を形成するための太
い鉄筋や大量のコンクリート等多大な資材を必要とせ
ず、RC柱を形成するために要する資材を省資源化して
経済的に建築物1を構築し得る。更に、前記矢印E、F
方向の曲げ力を考慮しなくても良いので、S梁3をRC
柱2の中心から偏心させる形で設ける(即ち、S梁3
を、RC柱2の中心よりも図3矢印E又はF方向にシフ
トさせた形で設ける)ことが可能となり、倉庫等の建築
物1において耐火被覆を成す図示しない外壁側(矢印E
又はF側)にS梁3を寄せて設けることにより、建築物
1の内部空間をより大きく取れて有効的に利用し得る。
【0016】なお、上述の実施例においては、柱梁接続
部材10のガセットプレート11に形成されたブレース
接続部11bは水平曲げ部11aの上方に設けられてい
たが、ブレース接続部11bはブレース5を第1水平方
向(矢印C、D方向)の水平力と対抗し得ればどのよう
に設けても良く、例えば、ブレース接続部11bは水平
曲げ部11aの下方に設けられていても良い(なお、こ
の場合は前記ブレース接続板17はS梁3の上部中央に
設けてブレース5を「K型ブレース」を180°回転さ
せた「逆K型ブレース」を形成する形で接続すれば良
い。)。また、水平曲げ部11aの上方及び下方の両方
にそれぞれブレース接続部11bが設けられていても良
い(なお、この場合は前記ブレース接続板17をS梁3
に設ける必要は無く、ブレース5は交差するようにそれ
らブレース接続部11b、11b、11b、11bを接
続する形で設ければ良い。)。また、上述の実施例にお
いては、柱梁接続部材10の水平曲げ部11a及びブレ
ース接続部11bはガセットプレート11に板状に一体
的に設けたが、水平曲げ部11aはS梁3等の梁の垂直
荷重及び前記矢印C、D方向の第1水平力に対抗し、か
つ前記矢印E、F方向の第2水平力の曲げ力により変形
し得ればどのように設けても良く、水平曲げ部11aと
ブレース接続部11bを分離して別個の部材(水平曲げ
部材とブレース接続部材)として設けても良いことは言
及するまでもない。これにより、水平曲げ部材(または
ブレース接続部材)のみの設計変更等に対して柔軟に対
処し得る。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内、第1
の発明は、RC柱2等の鉄筋コンクリート柱及びS梁3
等の鉄骨梁を有し、前記鉄筋コンクリート柱の柱梁接続
部4に、塞ぎフープ枠12等の塞ぎ板を該柱梁接続部を
囲む形で設け、前記塞ぎ板に、ガセットプレート11の
水平曲げ部11a等の水平曲げ部材及びガセットプレー
ト11のブレース接続部11b等のブレース接続部材を
設け、前記水平曲げ部材に、前記鉄骨梁を接続し、前記
ブレース接続部材に、ブレース5を接続して構成したの
で、塞ぎ板にブレース接続部材を設けることにより、鉄
筋コンクリート柱であっても柱梁接続部にブレース接続
部材を容易に設置することができる。つまり、ブレース
接続部材にはブレースを接続できるので、隣接する柱梁
接続部間等に、ブレース等の耐震要素を容易に配置を容
易にし得る。また、鉄骨梁を柱梁接続部に水平曲げ部材
を介して接続することにより、鉄骨梁が受けた水平力に
より水平曲げ部材が変形するので、該水平力を受けた鉄
骨梁からの曲げ力が鉄筋コンクリート柱の柱梁接続部に
入力されることを極力防止することができる。つまり、
鉄筋コンクリート柱及び鉄骨梁を有する(RC柱S梁
の)建築物では振動等が抑制され、よって鉄筋コンクリ
ートから成る柱に加わる曲げ応力等が緩和される。即
ち、RC柱S梁の建築物において、ブレース等の耐震要
素の配置を容易にすると共に、柱梁接続部に応力が入力
されることを極力防止することにより、建築物の耐久性
及び安全性を向上し、かつ手間を掛けずに構築し得る。
【0018】また、本発明の内、第2の発明は、第1発
明において、前記塞ぎ板を、そのフープ高さH3が前記
水平曲げ部材及びブレース接続部材の成す梁ブレース接
続高さH2等の接続高さに対応するように形成し、背向
する前記ブレース接続部材を、前記塞ぎ板を貫通する形
で接続して構成したので、第1の発明の効果に加えて、
塞ぎ板のフープ高さを接続高さに対応させたことによ
り、ブレース接続部材等が塞ぎ板を貫通していても塞ぎ
板を柱梁接続部に設置するだけで該柱梁接続部に塞ぎ板
によるフープ筋が配筋され、塞ぎ板を貫通するブレース
接続部材にフープ筋を貫通させて設ける等の手間が掛か
らない。よって、更に手間を掛けずに建築物を構築し得
る。
【0019】更に、本発明の内、第3の発明は、所定の
フープ高さH3に形成された筒状の塞ぎフープ枠12等
の塞ぎ板を有し、前記塞ぎ板に、ガセットプレート11
の水平曲げ部11a等の水平曲げ部材及びガセットプレ
ート11のブレース接続部11b等のブレース接続部材
を、該塞ぎ板から外方に突出する形で設けて構成したの
で、塞ぎ板にブレース接続部材を設けておくことによ
り、鉄筋コンクリート製の柱であっても柱梁接続部にブ
レース接続部材を容易に設置し得る。つまり、ブレース
接続部材にはブレースを接続できるので、隣接する柱梁
接続部間等に、ブレース等の耐震要素を容易に配置し得
る。また、水平曲げ部材に接続された梁等の部材が水平
力を受けると、水平曲げ部材が変形するので、柱の柱梁
接続部に設けた塞ぎ板から突出した水平曲げ部材に梁を
接続することにより、梁が受けた水平力により水平曲げ
部材が変形して該水平力を受けた梁から曲げ力が柱の柱
梁接続部に入力されることが極力防止される。つまり、
鉄筋コンクリート柱及び鉄骨梁を有する(RC柱S梁
の)建築物では振動等が抑制され、よって鉄筋コンクリ
ートから成る柱に加わる曲げ応力等が緩和される。即
ち、RC柱S梁の建築物において、ブレース等の耐震要
素の配置を容易にすると共に、柱梁接続部に応力が入力
されることを極力防止することにより、建築物の耐久性
及び安全性を向上し、かつ手間を掛けずに構築し得る。
更に、フープ筋を成す塞ぎ板に水平曲げ部材及びブレー
ス接続部材を設けておくことにより、これら水平曲げ部
材及びブレース接続部材が設けられた塞ぎ板を柱の柱梁
接続部に設置するだけで、該柱梁接続部にフープ筋と共
に水平曲げ部材及びブレース接続部材を一度に設置する
ことができるので、フープ筋、水平曲げ部材及びブレー
ス接続部材を別々に設けるよりも手間が掛からない。よ
って、更に手間を掛けずに建築物を構築し得る。
【0020】更に、本発明の内、第4の発明は、第3の
発明において、前記水平曲げ部材及び前記ブレース接続
部材が、板状に一体的に設けられていることを特徴とし
て構成したので、第3の発明の効果に加えて、水平曲げ
部材及びブレース接続部材を一体の板状としたことによ
り、素材として板材等を使用して加工工数を少なく、か
つ無駄な廃材を形成すること無く経済的に加工して形成
することができるばかりか、加工後の水平曲げ部材及び
ブレース接続部材を一体として取扱うことができるの
で、柱梁接続部材として容易に組立てることができ手間
が掛からない。よって、更手間を掛けずに建築物を構築
し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による柱梁構造及び柱梁接続部
材が適用された建築物の一実施例を示す立面図である。
【図2】図2は、図1に示した柱梁接続部材の詳細を示
す側面図である。
【図3】図3は、図2に示した柱梁接続部材の詳細を示
す平面図である。
【符号の説明】
2……鉄筋コンクリート柱(RC柱) 3……鉄骨梁(S梁) 4……柱梁接続部 5……ブレース 11……水平曲げ部材、ブレース接続部材(ガセットプ
レート) 11a……水平曲げ部材(水平曲げ部) 11b……ブレース接続部材(ブレース接続部) 12……塞ぎ板(塞ぎフープ枠) H2……接続高さ(梁ブレース接続高さ) H3……フープ高さ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋コンクリート柱及び鉄骨梁を有し、 前記鉄筋コンクリート柱の柱梁接続部に、塞ぎ板を該柱
    梁接続部を囲む形で設け、 前記塞ぎ板に、水平曲げ部材及びブレース接続部材を設
    け、 前記水平曲げ部材に、前記鉄骨梁を接続し、 前記ブレース接続部材に、ブレースを接続して構成した
    柱梁構造。
  2. 【請求項2】 前記塞ぎ板を、そのフープ高さが前記水
    平曲げ部材及びブレース接続部材の成す接続高さに対応
    するように形成し、 背向する前記ブレース接続部材を、前記塞ぎ板を貫通す
    る形で接続して構成した請求項1記載の柱梁構造。
  3. 【請求項3】 所定のフープ高さに形成された筒状の塞
    ぎ板を有し、 前記塞ぎ板に、水平曲げ部材及びブレース接続部材を、
    該塞ぎ板から外方に突出する形で設けて構成した柱梁接
    続部材。
  4. 【請求項4】 前記水平曲げ部材及び前記ブレース接続
    部材が、板状に一体的に設けられていることを特徴とし
    た請求項3記載の柱梁接続部材。
JP15668794A 1994-06-15 1994-06-15 柱梁構造及び柱梁接続部材 Pending JPH084108A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004346568A (ja) * 2003-05-21 2004-12-09 Shimizu Corp 制震構造物
JP2004353258A (ja) * 2003-05-28 2004-12-16 Shimizu Corp 制震構造物
JP2019112881A (ja) * 2017-12-26 2019-07-11 Jfeエンジニアリング株式会社 ブレース材及び/又は梁材の架構への接合構造
CN110306660A (zh) * 2019-05-24 2019-10-08 孔瑞清 用于钢结构建筑的装配式抗震钢骨架及抗震墙体

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