JPH07331740A - 柱・梁構造 - Google Patents

柱・梁構造

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JPH07331740A
JPH07331740A JP15422694A JP15422694A JPH07331740A JP H07331740 A JPH07331740 A JP H07331740A JP 15422694 A JP15422694 A JP 15422694A JP 15422694 A JP15422694 A JP 15422694A JP H07331740 A JPH07331740 A JP H07331740A
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JP
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column
plate
brace
pillar
frame
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JP15422694A
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English (en)
Inventor
Hisayuki Yamanaka
久幸 山中
Hideyuki Kosaka
英之 小坂
Minoru Oda
稔 小田
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Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】柱RC梁S構造物において、棒状ブレースの設
置を容易にし、梁・柱接合部に棒状ブレース等からの応
力による負担を加えず、該構造物の耐久性、安全性を容
易に向上させる。 【構成】鉄筋コンクリートからなる鉛直な柱2と鉄骨か
らなる水平な梁6とが、パネル部PN1を形成する形で
互いに接合してなる柱・梁構造において、柱2躯体のう
ち、上下に隣接する2つのパネル部PN1、PN1の中
央位置PT2において、枠状のプレート設置用ふさぎ板
9を該柱2の周囲に設け、プレート設置用ふさぎ板9と
梁6との間に、ブレース12を設置して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄筋コンクリート柱と
鉄骨梁とを接合してなる柱・梁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁から
なる柱RC梁S構造物が構築されている。また、柱RC
梁S構造物では、該構造物に生じる振動等により、鉄筋
コンクリート柱に曲げ応力等が加わるが、鉄筋コンクリ
ート柱は構造上、曲げ応力等に弱いので、柱RC梁S構
造物の耐久性、安全性を向上させるためには、該構造物
に対して耐震要素を設置し、該構造物に生じる振動等を
抑制して、鉄筋コンクリート柱に加わる曲げ応力等を緩
和させる必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、柱RC梁S
構造物の耐震要素として、1つの梁・柱接合部と他の梁
・柱接合部の間、或いは、1つの梁・柱接合部と梁の間
等を連絡接続する形の棒状ブレースの設置が望まれてい
る。また、棒状ブレースと梁・柱接合部(或いは、梁)
の接続は、通常、鋼板ガセットプレート等のブレース設
置部材を梁・柱接合部(或いは、梁)側に接合し、接合
された該ブレース設置部材に、前記棒状ブレースの一端
を接続する形で行われている。しかし、複雑な構造をも
つ梁・柱接合部に、更にブレース設置部材までも接合す
るのは困難であると共に、柱RC梁S構造物の梁・柱接
合部では、柱が鉄筋コンクリートであるため、鋼製のブ
レース設置部材を溶接接合することが困難であり、従っ
て棒状ブレースの設置が困難である。また、柱RC梁S
構造物の耐久性、安全性を向上させるためには、柱及び
梁からの応力が複雑に作用している梁・柱接合部に、更
に棒状ブレース等からの応力による負担を加えないこと
が望ましい。そこで本発明は、上記事情に鑑み、柱RC
梁S構造物において、棒状ブレースの設置を容易にする
と共に、梁・柱接合部に棒状ブレース等からの応力によ
る負担を加えないことにより、該構造物の耐久性、安全
性を容易に向上させることのできる柱・梁構造を提供す
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明のうち第一の
発明は、鉄筋コンクリートからなる鉛直な柱躯体(2)
と水平な鉄骨梁(6)とが、柱・梁接合部(PN1)を
形成する形で互いに接合してなる柱・梁構造において、
前記柱躯体(2)のうち、上下に隣接する2つの柱・梁
接合部(PN1)の中間位置(PT2)において、枠状
のふさぎ板(9、90、91)を該柱躯体(2)の周囲
に設け、前記ふさぎ板(9、90、91)と前記鉄骨梁
(6)との間に、ブレース(12)を設置して構成され
る。また本発明のうち第二の発明は、第一の発明におい
て、前記ふさぎ板(9、90、91)に、該ふさぎ板
(9、90、91)を中心として互いに背向する形で2
つのブレース設置部(10)を設け、前記2つのブレー
ス設置部(10)間を、前記ふさぎ板(9、90、9
1)と前記柱躯体(2)を貫通した形の応力連絡部材
(13)を介して接続して構成される。また本発明のう
ち第三の発明は、第二の発明において、前記2つのブレ
ース設置部(10)と前記応力連絡部材(13)とを一
体の部材で形成して構成される。また本発明のうち第四
の発明は、第一の発明において、前記ふさぎ板(90)
を半筒型の枠状のふさぎ板(90)とし、該ふさぎ板
(90)を前記柱躯体(2)の周囲一部に設けて構成さ
れる。また本発明のうち第五の発明は、第一の発明にお
いて、前記ふさぎ板(91)は、複数の板状片(15)
を、前記柱躯体(2)の周囲を囲む形で互いに締結結合
して構成される。なお、( )内の番号等は、図面にお
ける対応する要素を示す、便宜的なものであり、従っ
て、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではな
い。以下の作用の欄についても同様である。
【0005】
【作用】上記した構成により本発明のうち第一の発明で
は、ふさぎ板(9、90、91)は柱躯体(2)のう
ち、梁・柱接合部(PN1)に比べて構造が単純な中間
位置(PT2)において設けられ、該ふさぎ板(9、9
0、91)を介して、柱躯体(2)側にブレース接続部
材(10)が接合される。また、ブレース(12)は、
柱躯体(2)の中間位置(PT2)と鉄骨梁(6)との
間に設けられる。また、本発明のうち第二の発明では、
2つのブレース設置部(10)がブレース(12)等を
介して互いに背向または、向い合う方向に応力を受ける
際、該応力は、2つのブレース設置部材(10)間を接
続した応力連絡部材(13)に対する引っ張り力また
は、圧縮の形で打ち消される。また、本発明のうち第三
の発明では、ブレース設置部(10)と応力連絡部材
(13)間で接合作業を行わない。また、本発明のうち
第四の発明では、半筒型の枠状のふさぎ板(90)の設
置は、柱躯体(2)のコンクリート打設作業前、或いは
柱躯体(2)の構築完了後に行われる。また、本発明の
うち第五の発明では、柱躯体(2)に板状片(15)か
らなるふさぎ板(91)を設置する際、これら板状片
(15)相互間の締結により、これら板状片(15)と
柱躯体(2)との間の締めつけ一体化も行われる。
【0006】
【実施例】図1は、本発明による柱・梁構造の一例を示
した図、図2は、図1のX1−Y1線における拡大断面
図、図3及び図4は、本発明による柱・梁構造のうちの
他の一例を示した図である。
【0007】柱RC梁S構造物である柱梁構造物1は、
図1及び図2に示すように、図示しない基礎上に上下方
向に立設された、鉄筋コンクリート製の複数の柱2を有
しており、柱2中には、上下方向に適宜配筋された複数
の主筋3及び、水平方向に適宜配筋された複数のフープ
筋5が埋設されている。複数の柱2には、複数存在する
所定の高さレベルL1、L2、……(図1では2つの高
さレベルL1、L2だけを図示)において、H型鉄骨等
による水平な、複数の梁6がそれぞれ接合され設けられ
ている。即ち、各高さレベルL1、L2等における複数
の梁6は、これら梁6どうしが、水平な複数の格子KS
1(図2において部分的にのみ図示)を形成する形で互
いに接合されて設けられており、各高さレベルL1、L
2等における複数の梁6は、これら梁6どうしの各接合
箇所PT1(図では十字状の接合箇所PT1だけが図示
されているが、T字状やL字状等の接合箇所PT1も存
在し得る)が各柱2に接合され支持されて設けられてい
る。なお、梁6の接合箇所PT1と柱2との接合部はパ
ネル部PN1となっている。従って、隣接する柱2、2
間には、これら柱2、2と、これら柱2、2間において
各高さレベルL1、L2……に設けられた複数の梁6と
によって、鉛直な複数の格子KS2が上下方向に形成さ
れている。
【0008】前記パネル部PN1の構造は、柱2の所定
位置(即ち、前記高さレベルL1、L2、……の位置)
において、複数の梁6の接合箇所PT1を該柱2のコン
クリート躯体中に埋没させた形で構成されている。更
に、各パネル部PN1では、該パネル部PN1において
柱2のコンクリート躯体の水平方向周囲を包囲する形
で、枠状の鋼板からなるパネルふさぎ板7が設置されて
おり、パネル部PN1で接合されている梁6は、該パネ
ルふさぎ板7を貫通した状態になっており、パネルふさ
ぎ板7は複数の鋼板片が適宜溶接接合されることによっ
て、柱2を包囲する枠状に成形されている。なお、柱2
のうちパネル部PN1では、前記フープ筋5が省略され
ているが、該箇所の周囲には鋼板からなるパネルふさぎ
板7が設置されているので、該パネル部PN1における
柱2の剪断応力等に対する補強は十分になされている。
また、パネル部PN1においては、柱2の主筋3は、該
パネル部PN1に接合されている複数の梁6を避ける形
で上下方向に通過して配筋されている。
【0009】柱2のうち上下に隣接したパネル部PN
1、PN1間の中央位置PT2では、環状、従って枠状
の鋼板からなるプレート設置用ふさぎ板9が、柱2のコ
ンクリート躯体の水平方向周囲を包囲する形で設置され
ており、プレート設置用ふさぎ板9には、後述する棒状
のブレース12の一端が接続され得る、鋼板プレート状
のブレース接続部材10、10が、前記柱2に隣接する
格子KS2、KS2(図1では紙面左右両側に隣接して
いる格子KS2、KS2)に向かう水平方向、即ち図の
矢印A、B方向にそれぞれ突出した形で溶接接合されて
設けられている(なお、プレート設置用ふさぎ板9とブ
レース接続部材10、10とは一体の部材で構成されて
いてもよい。)。柱2のうち中央位置PT2、即ちプレ
ート設置用ふさぎ板9が設置されている箇所では、前記
フープ筋5が省略されているが、該箇所の周囲には鋼板
からなるプレート設置用ふさぎ板9が設置されているの
で、該中央位置PT2における柱2の剪断応力等に対す
る補強が十分になされている。
【0010】また、複数の柱2間において設けられた各
梁6には、鋼板からなる中央ガセットプレート11が設
けられている。即ち、中央ガセットプレート11は、各
梁6において、その両端に存在する接合箇所PT1、P
T1の中央位置PT3において2つづつ設けられてお
り、各中央位置PT3に対する2つの中央ガセットプレ
ート11、11は、梁6の上部或いは下部に溶接接合さ
れてそれぞれ設けられている。なお、中央ガセットプレ
ート11には、後述する棒状のブレース12の一端を接
続し得るようになっている。
【0011】上述したように、隣接した柱2、2と複数
の梁6による各格子KS2では、図1に示すように、該
格子KS2における左右両側(即ち、中央位置PT2、
PT2)に、それぞれブレース接続部材10、10が存
在しており、また該格子KS2における上下両側(即
ち、中央位置PT3、PT3)に、中央ガセットプレー
ト11、11が存在している。つまり、これら各格子K
S2においては、ブレース接続部材10と中央ガセット
プレート11の間にそれぞれ、計4本の、棒状のブレー
ス12が、これら4本が菱形を形成する形で、所定のボ
ルトやナット等を介して接続され設置されている。つま
り、柱梁構造物1には耐震要素として、柱2と梁6の間
を連絡接続する形のブレース12が接続設置されている
ので、該柱梁構造物1では振動等が抑制され、よって鉄
筋コンクリートからなる柱2に加わる曲げ応力等が緩和
されている。即ち、柱梁構造物1の耐久性が向上されて
いる。なお、中央ガセットプレート11は、梁6に設け
られればよく、従って中央ガセットプレート11が梁6
の中央位置PT3以外の位置、例えばパネル部PN1等
に設けられてもよい。ブレース12は、柱2の中央位置
PT2と梁6の適宜な位置との間に設置されればよい。
【0012】柱梁構造物1は以上のように構成されてお
り、柱梁構造物1の構築は次のように行われる。即ち、
図示しない基礎を適宜構築した後、該基礎上に鉄筋コン
クリート製の複数の柱2を現場打設により上方に所定の
高さレベル(例えば、高さレベルL1等)付近まで構築
する。次いで、これら柱2の構築された上端に複数の梁
6をそれぞれ支持させる。複数の梁6の支持は、これら
梁6どうしを、水平な複数の格子KS1を形成する形で
互いに接合し、これら梁6どうしの各接合箇所PT1を
各柱2の構築された上端に載置させる形で行われる。次
いで、複数の柱2の主筋3を更に上方に、従って載置さ
れた複数の梁6の接合箇所PT1を通過する形で配筋
し、該主筋3に対して複数のフープ筋5を配筋すると共
に、載置された各接合箇所PT1、即ち構築されるべき
パネル部PN1に対応する形で前記パネルふさぎ板7を
設置する。なお、パネルふさぎ板7は、上述したよう
に、複数の鋼板片を枠状に成形する形で現場で適宜溶接
接合して設置される。パネルふさぎ板7の設置と共に、
パネルふさぎ板7の上方の所定の位置、即ち構築される
べき柱2の中央位置PT2に対応する形で前記プレート
設置用ふさぎ板9を設置する。更に、プレート設置用ふ
さぎ板9の設置と共に、前記ブレース接続部材10を、
該プレート設置用ふさぎ板9に溶接接合して設置する
(なお、ブレース接続部材10は、予めプレート設置用
ふさぎ板9に接合しておいてもよい。)。なお、フープ
筋5はパネルふさぎ板7、プレート設置用ふさぎ板9が
設置された箇所以外に適宜配筋される。また、パネル部
PN1上方のプレート設置用ふさぎ板9が設けられた以
外の柱2に対しては図示しない所定の型枠が設置され
る。
【0013】次いで、コンクリートの現場打設により、
パネルふさぎ板7の内部及び、プレート設置用ふさぎ板
9の内部及び、図示しない型枠の内部等にコンクリート
を充填し、従って配筋された主筋3やフープ筋5を埋没
させる形で、複数の柱2を次の所定の高さレベル(例え
ば、高さレベルL2等)まで構築する。以降、柱2の構
築された上端に複数の梁6をそれぞれ支持させ、柱2の
主筋3及びフープ筋5を配筋すると共にパネルふさぎ板
7、プレート設置用ふさぎ板9、ブレース接続部材10
の設置を行い、コンクリートを打設して柱2を次の所定
の高さレベルまで構築する、これら一連の作業を繰り返
した後、隣接した柱2、2と複数の梁6による各格子K
S2において、ブレース接続部材10と中央ガセットプ
レート11の間にそれぞれ棒状のブレース12を接続設
置することにより柱梁構造物1の構築が完了する。
【0014】なお、本発明による柱・梁構造では、図2
の二点鎖線に示すように、上述した実施例における前記
プレート設置用ふさぎ板9に設けられた2つのブレース
接続部材10、10間に、該プレート設置用ふさぎ板9
と柱2を貫通した形の応力伝達部材13を、これらブレ
ース接続部材10、10を接続する形で設けてもよい。
応力伝達部材13を設けることにより、2つのブレース
接続部材10、10がブレース12、12等を介して互
いに背向する(または、向い合う)方向に応力を受ける
際、該応力は、2つのブレース接続部材10、10間を
接続した応力伝達部材13に対する引っ張り力(また
は、圧縮)の形で打ち消される。つまり、プレート設置
用ふさぎ板9に対する曲げ応力等が極力避けられ、プレ
ート設置用ふさぎ板9の耐久性が向上し、柱梁構造物1
の耐久性が更に一層向上される。また、2つのブレース
接続部材10、10と応力伝達部材13との間は溶接等
により接合接続されてもよいし、ブレース接続部材1
0、10と応力伝達部材13とが一体の部材で形成され
ていてもよい。
【0015】また、本発明による柱・梁構造では、図3
に示すように、柱躯体に設けられるふさぎ板を半筒型の
枠状のプレート設置用ふさぎ板90とし、該プレート設
置用ふさぎ板90を、該プレート設置用ふさぎ板90が
ブレース12による引っ張り(又は、圧縮)応力に対す
る反力を柱2から得やすい形で前記柱2の周囲一部(例
えば図3のように周囲半分)に設けてもよい。従って、
プレート設置用ふさぎ板90は、柱2のコンクリート打
設作業前に設置しておくことは勿論、柱2の構築完了後
に、該プレート設置用ふさぎ板90を柱2にはめ込む形
で設置することも可能となるので、柱梁構造物1の構築
作業手順に融通性ができ好都合である。なお、プレート
設置用ふさぎ板90に、該プレート設置用ふさぎ板90
を中心として互いに背向する形で2つのブレース接続部
材10、10が設けられている場合には、図3の二点鎖
線に示すように、ブレース接続部材10、10間に応力
伝達部材13を設けてもよい(但し、応力伝達部材13
は、柱2のコンクリート打設作業前に予め設置しておく
必要がある。)。
【0016】また、本発明による柱・梁構造では、図4
に示すように、柱躯体に設けられるふさぎ板は、鋼板片
である複数のふさぎ板片15を、前記柱2の周囲を囲む
形で、ボルト、ナット等の締結部材15aを用いて互い
に締結結合して構成したプレート設置用ふさぎ板91と
してもよい。従って、プレート設置用ふさぎ板91を構
築完了後の柱2に設置する際、締結部材15aによる複
数のふさぎ板片15相互間の締結により、これらふさぎ
板片15と柱2との間の締めつけも行われるので、ふさ
ぎ板91と柱2とが強固に一体化され、プレート設置用
ふさぎ板91の設置における信頼性が向上する。なお、
プレート設置用ふさぎ板91に、該プレート設置用ふさ
ぎ板91を中心として互いに背向する形で2つのブレー
ス接続部材10、10が設けられている場合には、図4
の二点鎖線に示すように、ブレース接続部材10、10
間に応力伝達部材13を設けてもよい(但し、応力伝達
部材13は、柱2のコンクリート打設作業前に予め設置
しておく必要がある。)。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明のうち第一の
発明は、鉄筋コンクリートからなる鉛直な柱2等の柱躯
体と水平な梁6等の鉄骨梁とが、パネル部PN1等の柱
・梁接合部を形成する形で互いに接合してなる柱・梁構
造において、前記柱躯体のうち、上下に隣接する2つの
柱・梁接合部の中央位置PT2等の中間位置において、
枠状のプレート設置用ふさぎ板9、90、91等のふさ
ぎ板を該柱躯体の周囲に設け、前記ふさぎ板と前記鉄骨
梁との間に、ブレース12等のブレースを設置して構成
されるので、ふさぎ板は柱躯体のうち、梁・柱接合部に
比べて構造が単純な中間位置において容易に設けられ、
該ふさぎ板を介して、柱躯体側にブレース接続部材10
が容易に接合される。つまり、ふさぎ板と鉄骨梁との
間、従って柱躯体と鉄骨梁との間でのブレースの設置は
容易になり、耐震要素としてのブレースが容易に設置さ
れるので、柱RC梁S構造物の耐久性、安全性を容易に
向上させることができる。また、ブレースは、柱躯体の
中間位置と梁との間に設けられているため、該棒状ブレ
ースからの応力が、柱躯体及び梁からの応力が複雑に作
用している梁・柱接合部に直接作用することは極力防が
れている。つまり、梁・柱接合部の信頼性が向上し、柱
RC梁S構造物の耐久性、安全性が向上される。また、
柱躯体のうちふさぎ板が設けられた中間位置では、該ふ
さぎ板によって剪断力に対する補強がなされているた
め、柱RC梁S構造物の耐久性、安全性が更に向上され
る。
【0018】また本発明のうち第二の発明は、第一の発
明において、前記ふさぎ板に、該ふさぎ板を中心として
互いに背向する形で2つのブレース接続部材10等のブ
レース設置部を設け、前記2つのブレース設置部間を、
前記ふさぎ板と前記柱躯体を貫通した形の応力伝達部材
13等の応力連絡部材を介して接続して構成されるの
で、2つのブレース設置部がブレース等を介して互いに
背向する(または、向い合う)方向に応力を受ける際、
該応力は、2つのブレース設置部材間を接続した応力連
絡部材に対する引っ張り力(または、圧縮)の形で打ち
消される。つまり、第一の発明による効果に加えて、ふ
さぎ板に対する曲げ応力等が極力避けられ、ふさぎ板の
耐久性、安全性が向上し、柱RC梁S構造物の耐久性、
安全性が更に一層向上される。
【0019】また本発明のうち第三の発明は、第二の発
明において、前記2つのブレース設置部と前記応力連絡
部材とを一体の部材で形成して構成されるので、ブレー
ス設置部と応力連絡部材間が接合によらず一体となって
いるので、第二の発明による効果に加えて、該一体の部
材に対する信頼性が向上し、柱RC梁S構造物の信頼性
が更に向上する。また、ブレース設置部と応力連絡部材
間で両者の接合作業を行う必要がないので、ブレースの
設置等における諸作業は更に簡単になる。
【0020】また本発明のうち第四の発明は、第一の発
明において、前記ふさぎ板を半筒型の枠状のふさぎ板と
し、該ふさぎ板を前記柱躯体の周囲一部に設けて構成さ
れるので、半筒型の枠状のふさぎ板は、柱躯体のコンク
リート打設作業前に設置しておくことは勿論、柱躯体の
構築完了後に、該ふさぎ板を該柱躯体にはめ込む形で設
置することも可能となる。よって、第一の発明による効
果に加えて、柱RC梁S構造物の構築作業手順に融通性
ができ好都合である。
【0021】また本発明のうち第五の発明は、第一の発
明において、前記ふさぎ板は、複数のふさぎ板片15等
の板状片を、前記柱躯体の周囲を囲む形で互いに締結結
合して構成されるので、柱躯体の構築完了後に該柱躯体
に、板状片からなる該ふさぎ板を設置する際、これら板
状片相互間の締結により、これら板状片と柱躯体との締
めつけも行われる。つまり、第一の発明による効果に加
えて、ふさぎ板と柱躯体との締めつけにより、ふさぎ板
と柱躯体が強固に一体化されふさぎ板の設置における信
頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による柱・梁構造の一例を示し
た図である。
【図2】図2は、図1のX1−Y1線における拡大断面
図である。
【図3】図3は、本発明による柱・梁構造のうちの他の
一例を示した図である。
【図4】図4は、本発明による柱・梁構造のうちの他の
一例を示した図である。
【符号の説明】
2………柱躯体(柱) 6………鉄骨梁(梁) 9………ふさぎ板(プレート設置用ふさぎ板) 10………ブレース設置部(ブレース接続部材) 12………ブレース(ブレース) 13………応力連絡部材(応力伝達部材) 15………板状片(ふさぎ板片) 90………ふさぎ板(プレート設置用ふさぎ板) 91………ふさぎ板(プレート設置用ふさぎ板) PN1………柱・梁接合部(パネル部) PT2………中間位置(中央位置)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄筋コンクリートからなる鉛直な柱躯体と
    水平な鉄骨梁とが、柱・梁接合部を形成する形で互いに
    接合してなる柱・梁構造において、 前記柱躯体のうち、上下に隣接する2つの柱・梁接合部
    の中間位置において、枠状のふさぎ板を該柱躯体の周囲
    に設け、 前記ふさぎ板と前記鉄骨梁との間に、ブレースを設置し
    て構成した柱・梁構造。
  2. 【請求項2】前記ふさぎ板に、該ふさぎ板を中心として
    互いに背向する形で2つのブレース設置部を設け、 前記2つのブレース設置部間を、前記ふさぎ板と前記柱
    躯体を貫通した形の応力連絡部材を介して接続して構成
    した請求項1記載の柱・梁構造。
  3. 【請求項3】前記2つのブレース設置部と前記応力連絡
    部材とを一体の部材で形成して構成した請求項2記載の
    柱・梁構造。
  4. 【請求項4】前記ふさぎ板を半筒型の枠状のふさぎ板と
    し、該ふさぎ板を前記柱躯体の周囲一部に設けて構成し
    た請求項1記載の柱・梁構造。
  5. 【請求項5】前記ふさぎ板は、複数の板状片を、前記柱
    躯体の周囲を囲む形で互いに締結結合して構成した請求
    項1記載の柱・梁構造。
JP15422694A 1994-06-13 1994-06-13 柱・梁構造 Pending JPH07331740A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002309680A (ja) * 2001-04-13 2002-10-23 Ohmoto Gumi Co Ltd スケルトン・インフィル対応型鉄筋コンクリート造架構
JP2011202420A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Ohbayashi Corp 軸部材とrc部材との接合構造及び方法
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CN103374975A (zh) * 2012-04-22 2013-10-30 孙善骏 开米钢结构集装组合式多高层建筑物

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