JP3830627B2 - 鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート造の柱と、鉄骨造又は鉄骨コンクリート造の梁との結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄筋コンクリート造の柱と鉄骨造の梁とを結合する場合、▲1▼柱のコンクリートを打設した後、このコンクリート上に梁を載置して結合する方法、▲2▼柱をプレキャスト化し、その中に梁接合仕口を打ち込み、この仕口に梁を取り付ける方法、▲3▼柱の鉄筋にねじ筋を使用し、このねじ筋に梁を直接取り付ける方法などが行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の▲1▼の結合方法では、コンクリートが乾燥した後、その上に梁を載置することになるので工程的に不利になると共に、多層の組立を同時に行うことができないという問題があった。また、▲2▼の結合方法では柱の重量が重くなると共に、柱をプレキャスト化するためにコストアップになるという問題があった。更に、▲3▼の結合方法では、柱の鉄筋の強度が弱く、鉄骨梁以外の構成部品、例えばコンクリート打設前の床荷重を柱が負担できないので、多層施工をすることができないという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、このような問題点を解決することにあり、仮設時の組立支柱の強度を向上させることができると共に、多層階の施工が可能であり、また、コストダウン及び工程短縮が可能な鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造であり、前述の技術的課題を解決するために以下のように構成されている。すなわち、本発明の鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造は、少なくとも一つがねじ筋である複数の鉄筋から構成される集合鉄筋を複数用いて所定の階数分の組立支柱を形成し、前記ねじ筋を挿入するボルト孔が設けられ、当該ボルト孔に挿入された前記ねじ筋に螺入されたナット上に載せられる載置板を設け、この載置板は、前記複数の集合鉄筋の内側で前記組立支柱に結合すべき梁に対応する位置で、前記載置板に前記梁の端部を載置して固定されることを特徴とする。
【0006】
この鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造は、複数の鉄筋から構成される集合鉄筋を用いて所定階数分の組立支柱を形成し、この組立支柱の複数の集合鉄筋の内側に取り付けられた載置板に梁を載せて固定するだけなので、多層施工が可能であると共に、柱のコンクリートを打設する前に梁を結合することができるので工程を短縮することができる。また、結合部分を柱の内側に収納できるので、梁をプレキャスト化した場合でも後施工部分がなくなる。
【0007】
隣接する前記集合鉄筋を斜筋で連結することができる。この場合は、組立支柱の強度を向上させることができる。
前記集合鉄筋を構成する複数の鉄筋のうち少なくとも一個をねじ筋とすることができる。この場合は、ねじ筋にナットを螺入し、このナットを利用して梁を固定することができる。
【0008】
前記載置板に固定された前記梁のうち隣接する前記梁の端部を連結手段で連結することができる。この場合は、梁の結合強度を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明に係る鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造を示す図である。この鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造においては、複数の鉄筋15a〜15d(図2)から構成される集合鉄筋10が複数用いられて所定の階数分の組立支柱11が形成され、その複数の集合鉄筋10の内側で組立支柱11に結合すべき梁12に対応する位置に載置板13が取り付けられている。そして、この載置板13に梁12の端部が載置されて固定されている。梁12は、例えばH型鋼で形成されている。
【0011】
集合鉄筋10は、図2に示すように3本以上、本実施の形態では4本の鉄筋15a、15b、15c、15dが4角形を形成するように適宜な間隔で平行に配置され、その内側に例えば星形のスペーサ16が挿入されて各鉄筋15a〜15dに溶接部17で固定されている。集合鉄筋10の鉄筋15a〜15dのうち少なくとも1個、本実施の形態では内側の1個の鉄筋15aにねじ筋が使用されている。また、スペーサ16は、図1に示すように集合鉄筋10の長手方向に適宜な間隔で複数配置されている。これにより、特に大径の鉄筋を使用しなくても集合鉄筋10の強度を確保することができる。
【0012】
この集合鉄筋10は、図3に示すように例えば4個使用され、これらの集合鉄筋10が4角形を形成するように適宜な間隔で平行に配置されている。各集合鉄筋10の外周側には、多数のフープ筋18が巻かれている。
【0013】
載置板13は、4個の集合鉄筋10のそれぞれのねじ筋15aの中心を結ぶ4角形より少し大きな4角形に形成されている。載置板13の4隅には、図4に示すようにボルト孔20が設けられ、このボルト孔20にねじ筋15aが挿入されている。そして、ねじ筋15aにナット21が螺入され、このナット21の上に載置板13が載せられている。
【0014】
載置板13の上には梁12の端部が載置され、隣接する梁12、12のそれぞれのフランジ12aの上にL字状の連結板22a(図3)が掛け渡されて載置されている。そして、載置板13、フランジ12a及び連結板22aが複数のボルト23及びナット24で一体的に締結されている。これによって、梁12が載置板13に強固に固定されている。
【0015】
梁12の上には載置板13と同一形状の上板25が載置され、この上板25がねじ筋15aに螺入されたナット26でフランジ12a側に押圧されて固定されている。そして、この上板25と、フランジ12aと、連結板22bとがボルト23及びナット24で一体的に締結されている。
【0016】
この梁12の結合部分の集合鉄筋10の外側にもフープ筋18が巻かれている。なお、この結合部分のフープ筋18に代えて、対向する梁12のウェブ12bを鉄板のボルト止め又は溶接によって連結することにより、結合強度を上げることができる。
【0017】
また、各集合鉄筋10の隣接するねじ筋15a、15aの間には、全長に亘って斜筋27がジクザクに連結されている。これにより、組立支柱11の強度が増強されている。載置板13及び上板25の中央には、図3に示すようにコンクリートを通すための孔28が設けられている。
【0018】
この鉄筋コンクリート柱と梁との結合構造を建物に適用する場合は、まず工場または建設現場で予め組立支柱11を組み立てる。次に、この組立支柱11を建物の基礎に取り付け、隣接する集合鉄筋10、10の間から梁12、12の端部を差し込んで2階に相当する載置板13の上に載置し、隣接する梁12のそれぞれのフランジ12a、12a上に連結板22を載置してボルト23及びナット24で締結する。次に、梁12の上に上板25を載置してナット26で締め付ける。これによって、組立支柱11に2階の梁12が結合される。
【0019】
次に、この2階の梁12の上にデッキプレートなどの床材(図示せず)を敷き、1階に相当する組立支柱11の周囲及び床材の周りに型枠を設置して床の配筋を組み立てた後、型枠内にコンクリートを打設する。これにより、1階の柱と、2階の梁及び床の施工が完了する。以下同様にして、順次上階の柱、梁及び床を施工することができる。
【0020】
以上説明したように、この鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造においては、複数の鉄筋15a〜15dから構成される複数の集合鉄筋10を用いて所定階数分の組立支柱11を形成し、この組立支柱11の複数の集合鉄筋10の内側に取り付けられた載置板13に梁12を載せて固定するだけなので、多層施工が可能になる。また、組立支柱11のコンクリートを打設する前に梁12を結合することができるので、工程を短縮することができる。更に、組立支柱11と梁12との結合部分を組立支柱11の内側に収納できるので、梁12をプレキャスト化した場合でも後施工部分をなくすことができ、これにより、施工性を向上させることができる。
【0021】
また、隣接する集合鉄筋10、10を斜筋27で連結しているので、組立支柱11の強度を向上させることができる。更に、集合鉄筋10を構成する複数の鉄筋15a〜15dのうち一個の鉄筋15aをねじ筋としているので、このねじ筋に螺入したナット21を利用して梁12を容易に固定することができる。また、載置板13に固定された梁12のうち隣接する梁12、12のフランジ12a、12aの端部を連結板22で連結しているので、梁12の結合強度を向上させることができる。
【0022】
なお、上述の実施の形態では集合鉄筋10を4個の鉄筋15a〜15dで構成したが、3個以上の鉄筋で集合鉄筋を構成することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造によれば、複数の鉄筋から構成される集合鉄筋を用いて所定階数分の組立支柱を形成し、この組立支柱の複数の集合鉄筋の内側に取り付けられた載置板に梁を載せて固定するだけなので、多層施工が可能であると共に、柱のコンクリートを打設する前に梁を結合することができるので工程を短縮することができる。また、結合部分を柱の内側に収納できるので、梁をプレキャスト化した場合でも後施工部分をなくすことができ、これにより、施工性を向上させることができる。
【0024】
隣接する集合鉄筋を斜筋で連結した場合は、組立支柱の強度を向上させることができる。
集合鉄筋を構成する複数の鉄筋のうち少なくとも一個をねじ筋とした場合は、ねじ筋にナットを螺入し、このナットを利用して梁を容易に固定することができる。
【0025】
載置板に固定された梁のうち隣接する梁の端部を連結手段で連結した場合は、梁の結合強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造を示す図である。
【図2】本発明の鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造の集合鉄筋を示す図であり、図1のA−A断面図である。
【図3】本発明に係る鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造の梁の結合部分を示す図であり、図1のB−B断面図である。
【図4】本発明に係る鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造の梁の結合部分を示す図であり、図3のC−C断面図である。
【符号の説明】
10 集合鉄筋
11 組立支柱
12 梁
13 載置板
15a〜15d 鉄筋
22a、22b 連結板(連結手段)
27 斜筋
Claims (4)
- 少なくとも一つがねじ筋である複数の鉄筋から構成される集合鉄筋を複数用いて所定の階数分の組立支柱を形成し、前記ねじ筋を挿入するボルト孔が設けられ、当該ボルト孔に挿入された前記ねじ筋に螺入されたナット上に載せられる載置板を設け、この載置板は、前記複数の集合鉄筋の内側で前記組立支柱に結合すべき梁に対応する位置で、前記載置板に前記梁の端部を載置して固定されることを特徴とする鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造。
- 隣接する前記集合鉄筋を斜筋で連結することを特徴とする請求項1に記載の鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造。
- 前記集合鉄筋を構成する複数の鉄筋のうち少なくとも一個をねじ筋とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造。
- 前記載置板に固定された前記梁のうち隣接する前記梁の端部を連結手段で連結することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鉄筋コンクリート柱と梁の結合構造。
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1997
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