JPH08158695A - 耐震チューブ架構および高層事務所ビルの躯体構造 - Google Patents

耐震チューブ架構および高層事務所ビルの躯体構造

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JPH08158695A
JPH08158695A JP30188794A JP30188794A JPH08158695A JP H08158695 A JPH08158695 A JP H08158695A JP 30188794 A JP30188794 A JP 30188794A JP 30188794 A JP30188794 A JP 30188794A JP H08158695 A JPH08158695 A JP H08158695A
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滋 宇佐美
Nobuyuki Hayashi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄骨造り耐震チューブ架構の施工性の良さと
いう長所を生かしながら、コンクリートの圧縮耐力を有
効に利用して鋼材の座屈の心配のない耐震チューブ架構
を提供する。 【構成】 角型鋼管コンクリート柱相互間に、内側に頭
つきスタッドボルトを取付けた2枚の鋼板をタイロッド
で連結した鋼板組立体内にコンクリートを打設した鋼板
コンクリート壁を取付けて一体に連結するとともに、鋼
板コンクリート壁を取付けない角型鋼管コンクリート柱
相互間は鉄骨繋ぎ梁によって連結してチューブ状に形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高層事務所ビルの耐震
チューブ架構の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高層事務所ビルの耐震構造の1つとし
て、建造物平面のほぼ中央部(コアー部−エレベータ
ー、階段、洗面所などの共用設備が設けられる部分)に
地震時の水平力に主として抵抗するチューブ状の架構を
設ける所謂チューブ架構が採用されている。
【0003】従来のチューブ架構は鉄筋コンクリート造
りと鉄骨造りとに大別され、(1)柱、梁、壁が全て鉄
筋コンクリートで構成される構造、(2)鉄骨柱−鉄筋
梁−鉄筋コンクリート壁で構成される構造、(3)鉄骨
柱−鉄骨梁−鉄筋コンクリート・スリット壁で構成され
る構造、(4)鉄骨柱−鉄骨梁−鉄骨ブレースで構成さ
れる構造、(5)鉄骨柱−鉄骨梁−鉄板耐震壁で構成さ
れる構造が主な架構構造である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の鉄筋コンクリー
ト造りの耐震壁では、地震時の水平力による引張力に対
しては鉄筋で抵抗し、圧縮力に対してはコンクリートで
抵抗するので、耐震壁として有効であるが、鉄筋を縦横
二方向に配筋する必要がある、コンクリート打設のため
の型枠工事が必要がある、など施工性が劣るという問題
点がある。特に上記(1)の場合は、曲げ圧縮部分のコ
ンクリートのはじけ飛びを防止するため多数の横補強筋
でコンクリートを拘束する必要があり、配筋が一層複雑
になる。
【0005】柱と梁が鉄骨造りである構造では、施工性
は柱と梁が鉄骨造りである構造に比して良好であり、地
震時の水平力による引張力に対しては鉄筋コンクリート
壁またはスリット壁の鉄筋、ブレース材、もしくは鉄板
により有効に抵抗するが、この部材は圧縮力によっては
じけ飛びまたは座屈するという問題点がある。
【0006】このため、上記のような問題点のない耐震
チューブ架構構造の出現が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉄骨造り耐震
チューブ架構の施工性の良さという長所を生かしなが
ら、コンクリートの圧縮耐力を有効に利用して鋼材の座
屈の心配のない耐震チューブ架構を提供することを目的
とする。
【0008】即ち、本発明は、角型鋼管コンクリート柱
相互間に、内側に頭つきスタッドボルトを取付けた2枚
の鋼板をタイロッドで連結した鋼板組立体内にコンクリ
ートを打設した鋼板コンクリート壁を取付けて一体に連
結するとともに、鋼板コンクリート壁を取付けない角型
鋼管コンクリート柱相互間は鉄骨繋ぎ梁によって連結し
てチューブ状に形成した耐震チューブ架構構造、ならび
に外周柱を角型鋼管コンクリート柱とした高層事務所ビ
ルのコアー部に該耐震チューブ架構を構築した高層事務
所ビルの躯体構造、にかかるものである。
【0009】本発明の耐震チューブ架構の第一の要点
は、従来の単なる鉄板耐震壁に代えて、内側に頭つきス
タッドボルトを取付けた2枚の鋼板をタイロッドで連結
した鋼板組立体内にコンクリートを打設した鋼板コンク
リート壁を採用した点であり、第二の要点は、従来の単
なる鉄骨柱に代えて、内部にコンクリートを打設した鉄
骨コンクリート柱を採用した点である。
【0010】本発明の鋼板コンクリート壁の外殻となる
鋼板の内側には打設されるコンクリートとの付着性能を
高め、コンクリートの圧縮耐力により鋼板の座屈を防止
するため多数の頭つきスタッドボルトが格子状や千鳥状
に溶接される。2枚の鋼板は適当数のタイロッドによっ
て連結して、鋼板組立体としての形体とするとともにコ
ンクリート打設時の側圧に抵抗して型枠としての役目を
果たす。
【0011】本発明の鉄骨コンクリート柱の外殻となる
角型鋼管は鋼板の溶接により製作されるが、その製作時
に内側に頭つきスタッドボルトを溶接しておき、後に打
設されるコンクリートとの付着性能を高めて鋼板の座屈
防止を図っておくことが好ましい。また、角型鋼管の鋼
板コンクリート壁との接合側鋼板の外側に同様に頭つき
スタッドボルトを溶接しておき、後に打設される壁コン
クリートとの付着性能を高め柱・壁の一体化をより確実
にしておくのが好ましい。
【0012】上記の鋼板コンクリート壁と壁の水平方向
両端の鉄骨コンクリート柱とは表面鋼板相互間の溶接と
壁コンクリートとにより強固に一体化した耐震構造物と
なるので、従来の耐震チューブ架構構造のように耐震壁
の上下に梁を架け渡す必要はなくなる。しかし、必要で
あれば、壁コンクリートの打設の障害にならないように
鉄骨梁を鉄骨コンクリート柱相互間に架け渡してもよ
い。
【0013】高層事務所ビルにおいては通常建造物平面
のほぼ中央部(コアー部)にチューブ架構が構築され、
通路などのために、鋼板コンクリート壁が取付けられて
ない開口部を設けておくことが必要である。この開口部
については、その開口部両端の角型鋼管コンクリート柱
相互間を鉄骨繋ぎ梁によって連結する。これによってコ
アー部の耐震チューブ架構が形成される。本発明の耐震
チューブ架構をコアー部に構築する高層事務所ビルにお
いては、外周柱としてコアー部と同様に角型鋼管コンク
リート柱を採用するのが好ましい。というのは、(1)
外周柱は耐震チューブ架構との接合などの施工性の面か
ら鉄骨が好ましい、(2)外周柱は主として鉛直圧縮力
を負担するが角型鋼管のみで負担させようとすると座屈
の面から厚肉、大径の角型鋼管を使用せざるを得ない。
一方、事務所の居住性、床面積などの面からは可能な限
り、細い柱が要求され、この要求に応えるには圧縮耐力
の大きいコンクリートを併用した角型鋼管コンクリート
が機械的強度、経済性の両面から最も適しているからで
ある。
【0014】本発明の耐震チューブ架構の構築の施工に
当たっては、現場作業をできるだけ減らすという目的で
は、工場または地上で各部材をできるだけ完成品に近い
段階まで組み立て、現場では最終的な組み立てのみを行
うのが好ましいことはいうまでもないが、一方、工場ま
たは地上での各部材の組み立ての段階が進めば進む程輸
送や揚重が困難となる。従って、この両者を総合勘案し
て現場作業の内容が決定される。鉄骨コンクリート柱の
外殻となる角型鋼管の製作(必要に応じて行う頭つきス
タッドボルトの溶接を含めて)、鋼板コンクリート壁の
外殻となる鋼板組立体の製作(頭つきスタッドボルトお
よびタイロッドの溶接を含めて)、鉄骨繋ぎ梁の製作、
迄を工場または地上で行い、各部材の溶接またはボルト
による接合、柱コンクリートおよび壁コンクリートの打
設は現場で行うのが常識的であると考えられる。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を示す図面を参照しなが
ら本発明を説明する。
【0016】図1は本発明の耐震チューブ架構をコアー
部に構築した高層事務所ビルの躯体構造を示し、(a)
は縦断面図であり、(b)は基準階の水平断面図であ
る。
【0017】図2はコアー部の耐震チューブ架構のコン
クリート打設前の部分拡大水平断面図である。
【0018】本実施例では高層事務所ビルのコアー部に
12本の角型鋼管コンクリート柱2を建て、角型鋼管コ
ンクリート柱2の相互間に8枚の鋼板コンクリート壁1
を取付けて両者を一体化し、鋼板コンクリート壁1を取
付けない4箇所の開口部は鉄骨繋ぎ梁3によって連結し
て耐震チューブ架構を形成する。外周柱4にはコアー部
と同じ角型鋼管コンクリート柱を使用した。外周柱4と
コアー部の角型鋼管コンクリート柱2の間には適宜鉄骨
梁5を架け渡して連結する。
【0019】コアー部の耐震チューブ架構は(1)鋼
板、柱側頭つきスタッドボルト7および壁側頭つきスタ
ッドボルト8を溶接した角型鋼管2A(2)内側に頭つ
きスタッドボルト6を溶接した2枚の鋼板間にタイロッ
ド9を溶接した鋼板組立体1Aを地上で製作し、鉄骨繋
ぎ梁3とともに現場に揚重して各部材の接合部を溶接し
て外殻を組み立てた(図2参照)後、角型鋼管2A内お
よび鋼板組立体1A内にコンクリートを打設して構築す
る。
【0020】図2においては、開口部両側にそれぞれ1
個の鋼板組立体1Aを配置した例を示した。通常の大き
さの耐震チューブ架構では配置する鋼板組立体1Aは1
個で十分であるが、耐震チューブ架構が大型化し鋼板コ
ンクリート壁1の長さが長くなる場合には中間に建てた
角型鋼管2Aを介在させながら複数個の鋼板組立体1A
を配置しコンクリートを打設して長い鋼板コンクリート
壁1を構築する。
【0021】また、図2では角型鋼管2Aには柱側頭つ
きスタッドボルト7および壁側頭つきスタッドボルト8
を溶接したものを図示してあるが、上階用の柱のように
柱に作用する圧縮力が小さくコンクリートとの大きな付
着性能を要求されない場合には一方または両方の溶接を
省略してもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成されている
ので、以下のような効果を奏する。
【0023】(1)柱、壁ともに配筋や型枠工事が不要
であり、施工性が向上する。
【0024】(2)壁への梁の設置が省略できる。
【0025】(3)外周柱としてコアー部と同じ角型鋼
管コンクリート柱を採用すれば、断面径を小さくするこ
とが可能となり、居住性、床面積の面で優れた高層事務
所ビルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐震チューブ架構をコアー部に構築し
た高層事務所ビルの躯体構造を示し、(a)は縦断面図
であり、(b)は基準階の水平断面図である。
【図2】コアー部の耐震チューブ架構のコンクリート打
設前の部分拡大水平断面図である。
【符号の説明】
1・・鋼板コンクリート壁、1A・・鋼板組立体、2・
・角型鋼管コンクリート柱、2A・・角型鋼管、3・・
鉄骨繋ぎ梁、4・・外周柱、5・・鉄骨梁、6・・頭つ
きスタッドボルト、7・・柱側頭つきスタッドボルト、
8・・壁側頭つきスタッドボルト、9・・タイロッド。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角型鋼管コンクリート柱相互間に、内側
    に頭つきスタッドボルトを取付けた2枚の鋼板をタイロ
    ッドで連結した鋼板組立体内にコンクリートを打設した
    鋼板コンクリート壁を取付けて一体に連結するととも
    に、鋼板コンクリート壁を取付けない角型鋼管コンクリ
    ート柱相互間は鉄骨繋ぎ梁によって連結してチューブ状
    に形成した耐震チューブ架構。
  2. 【請求項2】 外周柱を角型鋼管コンクリート柱とした
    高層事務所ビルのコアー部に請求項1記載の耐震チュー
    ブ架構を構築した高層事務所ビルの躯体構造。
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