JP3572556B2 - 耐震rcコアウオール建物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の両端にそれぞれコア部を設ける両サイドコア型RCコアウオール建物に関し特にその耐震性を向上させた耐震RCコアウオール建物に関する。
【0002】
【従来の技術】
RCコアウオール建物は、設備配管、ダクト用のシャフト、設備機器スペース、階段室、エレベーターシャフト、便所及びホールなどを集約配置される建物のコア部を囲むようにして、鉄筋コンクリート造の耐震コア壁を配置して、周囲の柱、梁を鉄骨造として、地震時の建物に加わる水平力のほとんどを耐震コア壁に負担させる構造形式を持つものである。
そのコア部の配置については、建物の両端にそれぞれコア部を設ける両サイドコア型、建物の中央部にコア部を設けるセンターコア型、建物の一端部にコア部を設ける偏心コア型が一般に考えられている。
【0003】
RCコアウオール建物は、柱の配置が比較的自由になり、さまざまなプランニングが可能になり、高強度コンクリートの使用によりコア部の壁厚を薄くすることで、居住面積を確保できる。また、大型型枠を使用してコア部を先行して施工できるので、施工の安全性、生産性の向上につながるなどの優れた特徴から、最近は超高層ビルに適用され始めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、RCコアウオール建物は、地震時の建物に加わる水平力のほとんどを鉄筋コンクリート造耐震コア壁に負担させるために、高強度コンクリートを使用しても、この耐震コア壁は、その壁厚や、鉄筋の配筋量が大きなものとなる。
さらに、梁についても、地震時の建物に加わる水平力を耐震コア壁に伝達するので、その剛性を確保するために部材断面の大きなものを用いる必要があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の耐震RCコアウオール建物は、
建物の両側にコア部を設けるRCコアウオール建物において、コア部の壁に隣接して剛性の高い独立の柱を両コア部間に設けられた外壁部に立設し、前記柱とコア部の壁とを鉄骨造の梁で連接し、かつ前記剛性の高い独立の柱は、前記外壁部に設けられた他の柱よりも剛性の高いものとし、地震による水平力を前記梁に集中させ該梁を降伏させてエネルギーを吸収させるようにしたことを特徴とする、耐震RCコアウオール建物であり、剛性の高い耐震コア壁と、上記他の柱より剛性の高い独立の柱との間に配置された梁は地震による水平力が加わった場合には、降伏し易く、エネルギーを吸収するので、その他の梁の剛性は低減でき、更にRCコア部に作用する力と変形も小さくすることが可能になる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、RCコアウオール建物平面図である。
事務所として供されるRCコアウオール建物1は、執務スペース2をはさんでその両側にコア部3、3が配置されている両サイド型のRCコアウオール建物である。
コア部3は、鉄筋コンクリート造の耐震コア壁4がその周囲に配置されており執務スペース2への動線を確保する開口部5と採光用の開口部5’がRCコアウオール建物1のコア部3のほぼ中央部にそれぞれ配置されている。
【0007】
図2は、RCコアウオール建物立面図である。
RCコアウオール建物1の両側の耐震コア壁4、4はその最頂部を鉄骨造のメガ架構からなるハットトラス6により、連接されている。
RCコアウオール建物1の両側の耐震コア壁4、4に隣接する外壁部の独立柱7は、鉄骨鉄筋コンクリート構造であり、鉄骨造であるその他の柱8よりも剛性の高い構造で構成されている。
地震時の水平力を負担する耐震コア壁4と、剛性の高い構造を持つ外壁部の柱7との間の鉄骨造の梁9は、その他の鉄骨造の梁10に比べて、地震による水平力が働いた場合応力が集中するため降伏し易く、降伏する事でエネルギーを吸収するので、その他の梁10の剛性は低減でき、かつ耐震コア壁4に作用する力と、変形は小さくすることができる。
【0008】
耐震コア壁4、4に隣接する外壁部の独立柱7は、蒸気養生などにより得られる高強度プレキャストコンクリート構造や、鋼管内にコンクリートを充填する充填鋼管コンクリート構造などを用いてもよい。
【0009】
また、耐震壁を形成するコア部の壁の開口部には、大きな応力が集中し、そのうえ開口部の上部に配置される壁梁は、短梁となるためその梁に加わる応力は更に大きなものとなるので、壁梁を鉄筋コンクリート造とする場合には、その配筋量が過大にならず耐力の高い構造が得られるX型配筋梁が用いられることが多く、また鉄骨造の梁も、鉄筋コンクリート造よりも施工性の高い点から用いられることも多い。
【0010】
鉄筋コンクリート造のX型配筋梁は特に短梁に適しており、耐力の高い構造が得られ多用されているが、その配筋は複雑なものであり、たとえば一本の配筋が上部から下部に屈曲して配筋され、この組み合わせでX型を形成するので、鉄筋の加工効率が悪く、またその配筋作業も非常に手間を要するものになり、工期も要するものであった。
また施工性を重視して鉄骨梁を用いる場合は、コア壁に加わる応力集中の高さから、梁の変形が大きくなり早期に非常に降伏し易くなるため、その断面を大きなものとする必要があり開口部の形状に大きな限定を受け、さらにコンクリート造の壁に鉄骨梁を固定するので複雑な形状の固定部になり、その施工性も低下する難点があった。
【0011】
このため、本発明のRCコアウオール建物は、鉄骨造の柱をコア壁に部分的に固定して立設し、かつ該柱相互間を鉄骨造の梁で連接し開口部を形成したことを特徴としており、開口部周辺は、鉄骨造の柱、梁からなるラーメン構造を形成しているので、柱と梁の両者の変形で過大な応力に抵抗するので、柱と梁の剛性を各々調節することで、梁への応力の集中を避けられ梁単独の早期の降伏を防ぐことが出来、また過大な構造部材を用いる必要もなく、開口部の形状にも限定を受けず、鉄骨造の柱と梁はフレームを構成するので、そのコア壁への固定も容易で、施工性も高まる。
【0012】
以下に、開口部周囲の詳細を図3を用いて説明する。
開口部5の両端に配されるH型鋼などからなる鉄骨造の柱11、11と梁12は仕口部13で相互に剛結合されて、ラーメン構造を形成している。柱11はその中間部を、コア壁4に埋設された、引き抜き抵抗部材であるスタッドジベル14を持つ柱取付部材15にボルト16により強固に固定され、柱11の固定部以外は、柱11とコア壁4とを絶縁するスタイロフォーム17を介してコア壁4と移動可能な状態で固定されている。
【0013】
コア壁4に加わる応力は、梁取付部材15及びボルト16を介して柱11に伝達され、柱11と梁12とは、ラーメン構造を形成しているので、その応力は柱11と梁12の剛性に応じてそれぞれ分担することになるので、各々の剛性を調節することで梁12への過度の応力の集中が避けられ、過大な構造にならず、施工性も高く、開口部の形状にも制約を受けることがない。
【0014】
開口部5の配置には限定がなく、更に鉄骨構造の柱11及び梁12の形状は、H型鋼以外に角型鋼管などの通常用いられる鉄骨部材が任意に選択できる。
柱11のコア壁4への固定も、本実施例に限定されるものではない。
また、柱11とコア壁4との絶縁も単に空間部を設けるのみでも良い。
【0015】
【発明の効果】
本発明のRCコアウオール建物は、剛性の高い耐震コア壁と、両コア部間に設けられた外壁部に立設された他の柱より剛性の高い独立の柱との間に配置された梁は地震による水平力が加わった場合には、応力が集中するため降伏し易く、降伏することでエネルギーを吸収するので、その他の梁の剛性は低減でき、かつ耐震コア壁に作用する力と変形も小さくすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】RCコアウオール建物平面図
【図2】RCコアウオール建物立面図
【図3】開口部周囲の詳細図
【符号の説明】
1:RCコアウオール建物 3:コア部
4:耐震コア壁 5、5′:開口部
7:外壁部の柱 8:その他の柱
9:梁 10:その他の梁
11:柱 12:梁
15:柱取付部材
Claims (1)
- 建物の両側にコア部を設けるRCコアウオール建物において、コア部の壁に隣接して剛性の高い独立の柱を両コア部間に設けられた外壁部に立設し、前記柱とコア部の壁とを鉄骨造の梁で連接し、かつ前記剛性の高い独立の柱は、前記外壁部に設けられた他の柱よりも剛性の高いものとし、地震による水平力を前記梁に集中させ該梁を降伏させてエネルギーを吸収させるようにしたことを特徴とする、耐震RCコアウオール建物。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP07251696A JP3572556B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 耐震rcコアウオール建物 |
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