JPH07147383A - Lc素子,半導体装置及びlc素子の製造方法 - Google Patents

Lc素子,半導体装置及びlc素子の製造方法

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JPH07147383A
JPH07147383A JP31730793A JP31730793A JPH07147383A JP H07147383 A JPH07147383 A JP H07147383A JP 31730793 A JP31730793 A JP 31730793A JP 31730793 A JP31730793 A JP 31730793A JP H07147383 A JPH07147383 A JP H07147383A
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electrodes
spiral
junction layer
input
electrode
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Takeshi Ikeda
毅 池田
Susumu Okamura
進 岡村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造が容易であり、後工程における部品の組
み付け作業を省略することができ、ICやLSIの一部
として形成することができ、分布定数的に存在するキャ
パシタを必要に応じて変えることにより特性を任意に変
更することができるLC素子,半導体装置及びLC素子
の製造方法を提供すること。 【構成】 LC素子100は、p−Si基板24に形成
されたn領域20とp領域22からなるpn接合層26
の両方の面に、ほぼ対向して配置された2つの渦巻き形
状の第1及び第2のスパイラル電極10,12が形成さ
れている。これら2つの電極がそれぞれインダクタとし
て機能するとともに、上述したpn接合層26を逆バイ
アスで使用することによりキャパシタが分布数的に形成
され、良好な減衰特性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置等に組み込
まれて、あるいは単体で所定の周波数帯域を減衰させる
ことができるLC素子,半導体装置及びLC素子の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子技術の発達に伴い、電子回路
は各種分野において幅広く用いられており、従ってこれ
ら各電子回路を外部からの影響を受けることなく安定し
て確実に動作させることが望まれる。
【0003】しかし、このような電子回路には、直接あ
るいは間接的に外部からノイズが侵入する。このため、
電子回路を使用した各種電子機器に誤動作が引き起こさ
れる場合が少なくないという問題がある。
【0004】特に、電子回路は、直流電源としてスイッ
チングレギュレータを用いる場合が多い。従って、スイ
ッチング等の過渡電流により、または使用するデジタル
ICのスイッチング動作に起因する負荷変動により、ス
イッチングレギュレータの電源ラインには各種の周波数
成分を持った大きなノイズが発生することが多い。そし
て、これらのノイズは、同じ機器内の他の回路へ電源ラ
インを介して、または輻射により伝搬され誤動作やS/
N比の低下等の悪影響を及ぼし、さらに近くで使用中の
他の電子機器の誤動作を引き起こすことがある。
【0005】このようなノイズを除去するため、一般に
電子回路では各種のノイズフィルタが用いられている。
特に、近年では各種構成の電子機器を多数使用している
ため、ノイズに対する規制もますます激しくなってお
り、このため発生するノイズを確実に除去することがで
きる小型でしかも高性能なノイズフィルタとして機能す
るLC素子の開発が望まれる。
【0006】このようなLC素子の1つとして、特開平
3−259608号公報に開示されたLCノイズフィル
タが知られている。このLCノイズフィルタは、L成分
とC成分とが分布定数的に存在するものであり、集中定
数タイプのLCノイズフィルタに比べて比較的広い帯域
にわたって良好な減衰特性を得ることができるというも
のである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したL
Cノイズフィルタは、絶縁シートの一方の面にキャパシ
タ用導電体を、他方の面にインダクタ用導電体をそれぞ
れ形成した後に、この絶縁シートを折りたたむことによ
り製造されるものであり、絶縁シートの折り返し等の工
程が必要なため製造工程が複雑になるという問題があっ
た。
【0008】また、このLCノイズフィルタをICやL
SIの電源ラインあるいは信号ラインに直接挿入して使
用する場合には、LCノイズフィルタとIC等とを配線
しなければならず、部品組み付けの手間がかかるという
問題があった。
【0009】また、このLCノイズフィルタは部品単体
として形成されるため、ICやLSIの回路に含ませ
て、すなわちICやLSI等の内部配線管に挿入するこ
とがほとんど不可能であるという問題があった。
【0010】さらに、このLCノイズフィルタにおいて
分布定数的に形成されるキャパシタは、インダクタ用導
電体とキャパシタ用導電体のそれぞれの形状や配置によ
り決定されるため、部品として完成した後はキャパシタ
ンスが一定となり、全体としての特性も固定化されてし
まい汎用性がないという問題があった。例えば、キャパ
シタンスのみを変更したい場合にはキャパシタ用導電体
の形状を変更する必要があり、組み込んだ回路中で必要
に応じてキャパシタンスを任意に変更して使用すること
は困難である。
【0011】そこで、本発明はこのような点に鑑みて創
作されたものであり、その目的は、製造が簡単であり後
工程における部品の組み付け作業を省略することがで
き、しかもICやLSIの一部として形成することが可
能なLC素子,半導体装置及びLC素子の製造方法を提
供することにある。
【0012】また、本発明の他の目的は、分布定数的に
存在するキャパシタンスを必要に応じて変えることによ
り特性を任意に変更することができるLC素子,半導体
装置およびLC素子の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1のLC素子は、ほぼ対向して配置され
た渦巻き形状の2つの電極と、前記2つの電極に挟まれ
た位置に形成されており、これら2つの電極のいずれか
一方にp領域が、他方にn領域が電気的に接続されたp
n接合層と、を備え、前記2つの電極のそれぞれによっ
て形成されるインダクタと、これら2つの電極間の前記
pn接合層によって形成されるキャパシタとが分布定数
的に存在し、前記2つの電極の少なくとも一方を信号入
出力路として用いることを特徴とする。
【0014】請求項2のLC素子は、ほぼ対向して配置
された長さが異なる渦巻き形状の2つの電極と、少なく
とも前記2つの電極に挟まれた位置に形成されており、
これら2つの電極のいずれか一方にp領域が、他方にn
領域が電気的に接続されたpn接合層と、を備え、前記
2つの電極のそれぞれによって形成されるインダクタ
と、これら2つの電極間の前記pn接合層によって形成
されるキャパシタとが分布定数的に存在し、前記2つの
電極の少なくとも一方を信号入出力路として用いること
を特徴とする。
【0015】請求項3のLC素子は、請求項1または2
のLC素子において、前記2つの電極のいずれか一方を
複数に分割し、あるいは前記2つの電極のいずれか一方
とともに対応する前記pn接合層を複数に分割し、分割
された複数の電極片のそれぞれの一部を電気的に接続す
ることを特徴とする。
【0016】請求項4のLC素子は、請求項1〜3のい
ずれかのLC素子において、渦巻き形状の前記2つの電
極のいずれか一方の両端近傍に設けられた第1及び第2
の入出力電極と、渦巻き形状の前記2つの電極の他方の
一端近傍に設けられたアース電極と、を有し、前記第1
及び第2の入出力電極のいずれか一方から信号を入力
し、他方から信号を出力するとともに、前記アース電極
を固定電位の電源に接続あるいは接地することを特徴と
する。
【0017】請求項5のLC素子は、請求項1または2
のLC素子において、前記2つの電極のいずれか一方の
両端近傍に設けられた第1及び第2の入出力電極と、前
記2つの電極の他方の両端近傍に設けられた第3及び第
4の入出力電極と、を有し、前記2つの電極のそれぞれ
を信号入出力路とするコモンモード型の素子として用い
られることを特徴とする。
【0018】請求項6のLC素子は、請求項1〜5のい
ずれかのLC素子において、渦巻き形状の前記2つの電
極に対して、前記pn接合層の逆バイアスの電圧レベル
の信号の入力を行なうことを特徴とする。
【0019】請求項7のLC素子は、請求項1〜5のい
ずれかのLC素子において、前記pn接合層に所定の逆
バイアス電圧を印加するバイアス回路と、入力信号から
直流成分を除去した信号を前記2つの電極の少なくとも
一方に入力する直流成分除去回路と、をさらに含むこと
を特徴とする。
【0020】請求項8のLC素子は、請求項1〜5のい
ずれかのLC素子において、渦巻き形状の前記2つの電
極の少なくとも一方と前記pn接合層との間に絶縁層を
形成するとともに、前記pn接合層に所定の逆バイアス
電圧を印加するバイアス回路を設けることを特徴とす
る。
【0021】請求項9のLC素子は、請求項7または8
のLC素子において、前記バイアス回路は前記pn接合
層に印加する逆バイアス電圧を変更可能であり、前記p
n接合層に印加する逆バイアス電圧を変えることにより
前記pn接合層が有するキャパシタンスを任意に変更す
ることを特徴とする。
【0022】請求項10の半導体装置は、請求項1〜9
のいずれかのLC素子を基板の一部として形成し、渦巻
き形状の前記2つの電極の少なくとも一方を信号ライン
あるいは電源ラインに挿入して一体成形したことを特徴
とする。
【0023】請求項11のLC素子は、請求項1〜3の
いずれかのLC素子において、半導体基板上に前記pn
接合層を、さらにこのpn接合層を挟んで渦巻き形状の
前記2つの電極を形成し、この半導体基板の全表面に化
学液相法により絶縁膜を形成し、この絶縁膜の一部をエ
ッチングあるいはレーザ光照射によって除去して孔をあ
け、その孔を半田で表面に盛り上がる程度に封じること
により端子付けを行なうことを特徴とする。
【0024】請求項12のLC素子の製造方法は、半導
体基板にpn接合層を形成する第1の工程と、前記pn
接合層の両面であって、p領域及びn領域のそれぞれに
電気的に接続された渦巻き形状の2つの電極を形成する
第2の工程と、渦巻き形状の前記2つの電極のそれぞれ
に接続される配線層を形成する第3の工程と、を含むこ
とを特徴とする。
【0025】
【作用】請求項1のLC素子では、渦巻き形状の2つの
電極がpn接合層を挟んでほぼ対向するように形成され
ている。したがって、これら2つの電極のそれぞれはイ
ンダクタとして機能する。また、これら2つの電極間の
pn接合層によって2つの電極の間には分布定数的なキ
ャパシタが形成される。
【0026】したがって、上述した2つの電極の少くと
も一方に入力された信号は、分布定数的に存在するイン
ダクタおよびキャパシタを介して伝搬され、広い帯域に
わたり良好な減衰特性が得られる。
【0027】特に、請求項1のLC素子は、半導体基板
にpn接合層を形成するとともに、さらにその両面に渦
巻き形状の2つの電極を形成することにより製造するこ
とができ、製造が非常に容易となる。また、このLC素
子は、半導体基板に形成されるため、ICやLSIの一
部として形成することも可能であり、このような部品の
一部として形成した場合には、後工程における部品の組
み付け作業を省略することができる。
【0028】また、請求項2のLC素子では、上述した
渦巻き形状の2つの電極のいずれか一方を短く形成して
いる。この場合であっても同様に、長さが異なる2つの
電極のそれぞれはインダクタとして機能し、これらの電
極間にはpn接合層によって形成されるキャパシタが分
布定数的に存在する。したがって、このLC素子は広い
帯域にわたって良好な減衰特性を有するとともに、製造
が容易であり基板の一部として形成することが可能であ
るという効果がある。
【0029】また、請求項3のLC素子は、上述した2
つの電極のいずれか一方を複数の電極片に分割するとと
もにこれらの一部を電気的に接続して使用する。この場
合には、各分割電極片の自己インダクタンスが小さくな
り、この自己インダクタンスの影響が少ない分布定数型
のLC素子となる。
【0030】特に、請求項4では、上述した各LC素子
の渦巻き形状の電極のいずれか一方の両端近傍に第1及
び第2の入出力電極を設けるとともに、渦巻き形状の他
方の電極の一方端近傍にアース電極を設けることによ
り、第1及び第2の入出力電極が設けられた側の渦巻き
形状の電極が信号入出力路として使用される3端子型の
LC素子を容易に形成することができる。
【0031】また、請求項5では、他方の渦巻き形状の
電極の両端にも第3及び第4の入出力電極を設けること
により、4端子コモンモード型のLC素子を容易に形成
することができる。
【0032】また、請求項6のLC素子では、上述した
渦巻き形状の2つの電極のそれぞれに対して、pn接合
層に逆バイアスがかかるような電圧レベルの信号を入力
することにより、2つの電極間に分布定数的にキャパシ
タが確実に形成されるようになっている。
【0033】すなわち、pn接合層においては逆バイア
スをかけたときにキャパシタとして機能させることがで
きるため、渦巻き形状のpn接合層がキャパシタとして
機能するような信号を入力することにより、全体として
広い帯域で良好な減衰特性を有するLC素子として動作
することができる。
【0034】また、請求項7のLC素子においては、こ
のpn接合層に対する逆バイアス電圧をバイアス回路に
よって印加している。また、これに対応して直流成分除
去回路が設けられており、入力信号から直流成分が除去
された信号がバイアス回路から印加される逆バイアス電
圧に重畳されて入力される。これにより、pn接合層を
完全に逆バイアスで用いることができ、渦巻き形状の2
つの電極間に確実にキャパシタを形成することができ
る。
【0035】また、請求項8のLC素子では、上述した
渦巻き形状の2つの電極の少なくとも一方とpn接合層
との間に絶縁層を形成し、バイアス回路によってpn接
合層に逆バイアス電圧を印加している。したがって、こ
の場合もpn接合層を確実にキャパシタとして動作させ
ることができ、全体として広い帯域において良好な減衰
特性を有するLC素子として動作する。また、この場合
には絶縁層によって渦巻き形状の電極とpn接合層とが
直流的に分離されているため、上述した請求項7で用い
るような直流成分除去回路を付加する必要はない。
【0036】また、請求項9のLC素子では、上述した
バイアス回路によって印加する逆バイアス電圧を可変に
設定することができる。これにより、渦巻き形状の2つ
の電極間に形成されるキャパシタの容量を任意に変更す
ることができ、減衰特性を必要に応じて可変に制御する
ことができる。
【0037】また、請求項10の半導体装置では、上述
した各請求項のLC素子を基板の一部に、信号ラインあ
るいは電源ラインに挿入するように形成している。これ
により、半導体基板上の他の部品と一体的に製造するこ
とができ、製造が容易になるとともに後工程における部
品の組み付け作業が不要となる。
【0038】また、請求項11のLC素子は、上述した
請求項1〜3のいずれかのLC素子を半導体基板に形成
した後に化学液相法により全表面に絶縁膜を形成する。
その後、この絶縁膜の一部にエッチングやレーザ光照射
により孔をあけ、この孔に半田を盛ることにより端子付
けが行われる。したがって、表面実装型のLC素子を簡
単に製造することができ、表面実装型とすることにより
このLC素子の組み付け作業も容易となる。
【0039】また、請求項12のLC素子の製造方法
は、上述した各LC素子を半導体製造技術を適用して製
造するための方法である。すなわち、第1の工程におい
てpn接合層が形成され、第2の工程において渦巻き形
状の2つの電極を形成するだけで上述したLC素子が完
成する。また、必要に応じてその後の工程で渦巻き形状
の2つの電極のそれぞれに接続される配線層が形成され
る。
【0040】このように、上述したLC素子は一般的な
半導体製造技術を応用することにより製造することがで
き、小型化あるいは低コスト化が可能であるとともに、
複数個同時に大量生産することも可能となる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を適用した一実施例のLC素子
について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0042】第1実施例 図1は、本発明を適用した第1実施例のLC素子の平面
図である。また、図2は図1のA−A線拡大断面図であ
る。
【0043】これらの図に示すように、本実施例のLC
素子100は、半導体基板であるp型シリコン基板(p
−Si基板)24の表面付近にn領域20を形成するこ
とにより、n領域20とp領域22からなるpn接合層
26が形成されている。
【0044】また、本実施例のLC素子100は、上述
したn領域20の表面側に渦巻き形状の第1のスパイラ
ル電極10が形成されている。同様に、p領域22の表
面側、すなわち第1のスパイラル電極10に対してpn
接合層26を挟んだ反対側であって、第2のスパイラル
電極10とほぼ対向する位置に第2のスパイラル電極1
2が形成されている。そして、第1のスパイラル電極1
0の両端には2つの入出力電極14,16が設けられて
いる。第2のスパイラル電極12の一方端(例えば外周
側)にはアース電極18が設けられている。
【0045】このような構造を有する本実施例のLC素
子100は、渦巻き形状を有している第1及び第2のス
パイラル電極10,12がそれぞれインダクタ導体とし
て機能することになる。
【0046】また、第1及び第2のスパイラル電極1
0,12のそれぞれに電気的に接続されたpn接合層2
6が逆バイアスの状態で使用されると渦巻き形状のキャ
パシタとして機能する。なお、図2に示すように、pn
接合層26は大きな対向電極(n領域20とp領域22
のそれぞれが対向電極に相当する)を有する1つのキャ
パシタと考えられる。しかし、一般にn領域20とp領
域22のそれぞれは第1及び第2のスパイラル電極1
0,12に比べて比抵抗が大きいため、第1及び第2の
スパイラル電極10,12間に交流信号を流した場合に
は、対向する第1及び第2のスパイラル電極10,12
間の渦巻き形状のキャパシタを介してのみ交流信号が流
れ、第1及び第2のスパイラル電極10,12の異なる
周回部分間に形成されるキャパシタにはほとんど交流信
号が流れない。従って、第1及び第2のスパイラル電極
10,12の各周回部分以外のpn接合層26はキャパ
シタとして機能することなく、第1及び第2のスパイラ
ル電極10,12の周回部分に沿った渦巻き形状部分の
みがキャパシタとして機能することになる。
【0047】したがって、第1及び第2のスパイラル電
極10,12により形成されるインダクタとpn接合層
26によって形成される渦巻き形状のキャパシタが分布
定数的に存在するLC素子100が形成される。
【0048】図3は、本実施例のLC素子100の等価
回路を示す図である。同図(A)に示すように、第1の
スパイラル電極10がインダクタンスL1を有するイン
ダクタとして機能し、一方の入出力電極14から入力さ
れた信号がこの第1のスパイラル電極10を介して伝搬
され他方の入出力電極16から出力される。また、第2
のスパイラル電極12がインダクタンスL2を有するイ
ンダクタとして機能し、一方端に設けられたアース電極
18が接地され、あるいは固定電位Eの電源に接続され
て使用される。
【0049】このような接続状態において、入出力電極
14に入力される信号の電圧レベルをアース電極18の
電圧レベル(0Vあるいは固定電位E)よりも高く設定
した場合には、n領域20とp領域22とからなるpn
接合層26に逆バイアス電圧がかかるため、このpn接
合層26がキャパシタタンスCを有するキャパシタとし
て機能する。また、このキャパシタは第1のスパイラル
電極10と第2のスパイラル電極12との全長にわたっ
て分布定数的に形成されており、従来の集中定数型のL
C素子にはない優れた減衰特性を発揮することができ
る。
【0050】また、図3(B)は、pn接合層26に強
制的に逆バイアス電圧を印加したものであり、これによ
り確実にpn接合層26をキャパシタとして動作させる
ことができる。具体的には、入出力電極14とアース電
極18との間に所定の逆バイアス電圧を印加するための
バイアス用電源28を接続するとともに、入力信号の中
の直流成分のみを除去するためのコンデンサ30を入出
力電極14側に接続する。このような回路を付加するこ
とにより、pn接合層26に対して一定の逆バイアス電
圧を常に印加することができるとともに、この逆バイア
ス電圧に重畳された信号を本実施例のLC素子100に
入力することができる。
【0051】なお、入出力電極16から出力される信号
には逆バイアス電圧が加わっているため、さらにその外
側にコンデンサ32を接続することにより、この逆バイ
アス電圧分を除去することが望ましい。
【0052】また、図3(C)は、上述したバイアス用
電源28に代えて、逆バイアスの電圧レベルを任意に変
更することができる可変バイアス用電源34を接続した
ものである。一般に、pn接合層26に印加される逆バ
イアス電圧の大小に応じてpn接合面に生じる空乏層の
幅が変化するため、これにともないキャパシタンスCも
変動する。したがって、2つの入出力電極14,16を
介してpn接合層26に印加される逆バイアス電圧を変
えることこより、分布定数的に存在するキャパシタンス
Cを任意に変化させ、LC素子100全体としての減衰
特性を調整あるいは変更することができる。
【0053】このような本実施例のLC素子100を製
造する場合には、まず、p−Si基板24の表面に熱拡
散やイオン打ち込み等の技術によりn領域20を形成す
ることにより、あるいはp−Si基板24の表面にエピ
タキシャル成長によりn領域20を成長させることによ
り、このn領域20とp領域22(p−Si基板24)
とからなるpn接合層26を形成する。
【0054】次に、pn接合層26の両表面に酸化膜を
形成した後に、フォトリソグラフィによってn領域20
とp領域22のそれぞれの表面に渦巻き形状の孔あけを
行い、その後この渦巻き形状の孔あけされた部分に、例
えばアルミニウムを蒸着することにより第1及び第2の
スパイラル電極10,12を形成する。また、その後2
つの入出力電極14,16及びアース電極18のそれぞ
れをアルミニウムの蒸着により形成する。
【0055】最後に、全面にP−ガラスを付着された後
に、加熱して平坦な表面を形成することによりLC素子
100が完成する。
【0056】本実施例のLC素子100を製造する工程
は、基本的には通常のバイポーラトランジスタあるいは
ダイオードを製造する工程の一部を利用しており、第1
及び第2のスパイラル電極10,12をpn接合層26
の両面に形成した点等が異なるものである。したがっ
て、一般の半導体を製造する工程においてフォトマスク
の形状を変更することにより対応することができ、製造
が容易になるとともに小型化にも適している。
【0057】また、一般のバイポーラトランジスタやM
OS−FET等の半導体部品と同一基板上に形成するこ
とが可能であり、ICやLSIの一部として形成するこ
とができる。しかも、ICやLSIの一部として形成し
た場合には、後工程における部品の組み付け作業を省略
することができる。なお、本実施例(後述する他の実施
例も同様である)のLC素子100は、p−Si基板2
4の一方の面に入出力電極14,16が、他方の面にア
ース電極18がそれぞれ形成されているため、場合によ
っては他の部品との間の配線がしにくいため、図1に示
したアース電極18の部分に絶縁材によって被われたス
ルーホールを形成して、アース電極18を入出力電極1
4,16と同一面に形成するようにしてもよい。この場
合には、一方の面側で配線処理を行うことができ、部品
の組付け作業等が容易になる。
【0058】このように、本実施例のLC素子100
は、第1及び第2のスパイラル電極10,12のそれぞ
れがインダクタを形成するとともに、これらの電極間に
形成され、機能的には渦巻き形状を有するpn接合層2
6が逆バイアスで使用されることによりキャパシタとし
て機能する。しかも、第1及び第2のスパイラル電極1
0,12の全長にわたってpn接合層26が形成されて
いるため、第1及び第2のスパイラル電極10,12に
形成されるインダクタンスL1,L2とpn接合層26
によって形成されるキャパシタンスCとが分布定数的に
存在する。
【0059】したがって、第2のスパイラル電極12の
一方端に設けられたアース電極18を接地あるいは固定
電位に接続するとともに、第1のスパイラル電極10を
信号の入出力路として用いた場合には、入力された信号
に対して広い帯域で良好な減衰特性を有するLC素子と
なる。
【0060】また、上述したようにこのLC素子100
は、一般のバイポーラトランジスタ等の製造技術を応用
して製造することができるため、製造が容易であり小型
化等にも適している。また、半導体基板の一部としてこ
のLC素子を製造した場合には他の部品との配線も同時
に行なうことができ、後工程における組み付け作業等が
不要となる。
【0061】また、本実施例のLC素子100は、pn
接合層26に加える逆バイアス電圧の値を変えることに
より、分布定数的に形成されるキャパシタの容量Cを可
変に制御することができ、LC素子100の全体の周波
数特性を調整あるいは変更することができる。
【0062】第2実施例 次に、本発明の第2実施例のLC素子について、図面を
参照しながら具体的に説明する。
【0063】上述した第1実施例のLC素子100は、
第1及び第2のスパイラル電極10,12がほぼ全長に
わたって対向するように、すなわちほぼ同一の長さに形
成されたものであるが、本実施例のLC素子200は、
図1に示した第2のスパイラル電極12を約1ターン分
短くした点に特徴がある。
【0064】図4は、第2実施例のLC素子200の平
面図である。図4に示すように第2のスパイラル電極1
2を部分的に省略した場合であっても、短くなった第2
のスパイラル電極12により形成されるインダクタと、
この第2のスパイラル電極12と第1のスパイラル電極
10との間に介在するpn接合層26により形成される
キャパシタとが分布定数的に形成されるため、図1に示
したLC素子100と同様に良好な減衰特性を有するこ
とになる。
【0065】図5は、本実施例のLC素子200の等価
回路を示す図である。同図(A)に示すように、第2の
スパイラル電極12のターン数が少くなった分だけイン
ダクタンスL3も小さくなり、これに対応して分布定数
的に存在するキャパシタンスC1も小さくなる。
【0066】また、同図(B)及び同図(C)に示すよ
うに、入出力電極14とアース電極18との間にバイア
ス用電源28あるいは可変バイアス用電源34とともに
コンデンサ30を接続することにより、pn接合層26
の逆バイアスを確実に実現することができるとともに、
この逆バイアス電圧の値を可変に制御することにより特
性値が変更できる点は上述した第1実施例と同様であ
る。
【0067】このように、本実施例のLC素子200
は、一方が短い第1及び第2のスパイラル電極10,1
2とともに、これらの間にpn接合層26を形成するこ
とによりインダクタとキャパシタとが分布定数的に存在
し、良好な減衰特性を持った素子として機能することが
できる。また、LC素子200を半導体製造技術を利用
して製造できる点や、LSI等の一部として形成するこ
とができるとともにこの場合には後工程における配線処
理を省略できる等については上述した第1実施例のLC
素子100と同じである。
【0068】第3実施例 次に、本発明の第3実施例のLC素子300について図
面を参照しながら具体的に説明する。
【0069】上述した第1実施例のLC素子100及び
第2の実施例のLC素子200は、3端子型のノーマル
モード型素子として機能するものであるが、本実施例の
LC素子300は、4端子型のコモンモード型素子とし
て機能するよう形成されている点に特徴がある。
【0070】図6は、第3実施例のLC素子の平面図で
ある。同図に示すように、第3実施例のLC素子300
は、第2のスパイラル電極12の両端に入出力電極3
6,38が設けられており、この点が図1に示したLC
素子100と異なっている。
【0071】図7は、第3実施例のLC素子の等価回路
を示す図である。同図(A)に示すように、2つの入出
力電極14,16の間に形成された第1のスパイラル電
極10がインダクタンスL1を有するインダクタとして
機能するとともに、2つの入出力電極36,38間に形
成された第2のスパイラル電極12がインダクタンスL
2を有するインダクタとして機能する。しかも、これら
2つのインダクタの間には、第1実施例のLC素子10
0と同様にキャパシタンスCを有するキャパシタがpn
接合層26により分布定数的に形成される。
【0072】このように、本実施例のLC素子300は
第1のスパイラル電極10のみならず第2のスパイラル
電極12の両端にも2つの入出力電極36,38を設け
ることにより、良好な減衰特性をもった4端子コモンモ
ード型素子として機能することができる。
【0073】また、pn接合層26は、第2のスパイラ
ル電極12に対して第1のスパイラル電極10の相対的
電位が高い逆バイアスのときにキャパシタとして動作す
るため、上述した4端子コモンモード素子として動作さ
せるためには、第1のスパイラル電極10側に入力する
信号レベルを第2のスパイラル電極12側に入力する信
号レベルよりも高く設定する必要がある。
【0074】図7(B)は、第1及び第2のスパイラル
電極10,12間に強制的に逆バイアス電圧を印加する
ようにしたものであり、この逆バイアス電圧の印加はバ
イアス用電源28により行われる。また、本実施例のL
C素子300においては入出力電極14及び36の両方
に対して信号が入力されるため、第1実施例で用いたコ
ンデンサ30の他にコンデンサ40を入出力電極36側
に接続する。
【0075】このように、2つのコンデンサ30,40
を用いることにより2つの入出力電極14,36のそれ
ぞれに入力される信号からは直流成分が取り除かれ、そ
れぞれの信号の交流成分のみがバイアス用電源28から
印加される逆バイアス電圧に重畳されて本実施例のLC
素子300に入力されるようになる。
【0076】したがって、本実施例のLC素子300
は、pn接合層26に対して確実に逆バイアス電圧を印
加することができ、インダクタとともにキャパシタが分
布定数的に形成される。これにより、良好な減衰特性が
得られる。
【0077】また、図7(C)は、同図(B)のバイア
ス用電源28を可変バイアス用電源34に置き換えたも
のである。すなわち、可変バイアス用電源34により逆
バイアス電圧を可変に設定することができ、これにより
pn接合層26が有するキャパシタンスCの変更、すな
わちLC素子300全体の特性値の変更が可能となる。
【0078】第4実施例 次に、本発明の第4実施例のLC素子について、図面を
参照しながら具体的に説明する。
【0079】上述した各実施例のLC素子100,20
0,300のそれぞれは、第2のスパイラル電極12を
1本の導体で形成していたが、本実施例のLC素子40
0はこの第2のスパイラル電極12を複数の(例えば3
本の)分割電極片12−1,12−2,12−3に分割
した点に特徴がある。
【0080】図8は、第4実施例のLC素子の平面図で
ある。同図に示すように、第4実施例のLC素子400
は、図1に示したLC素子100に用いられている第2
のスパイラル電極12を3本の分割電極片12−1,1
2−2,12−3に置き換えた構造を有している。全体
として渦巻き形状を有するこれらの分割電極片12−1
〜12−3のそれぞれには、アース電極18が接続され
ており、3つのアース電極18を接地することにより、
各分割電極片12−1〜12−3のそれぞれによって形
成されるインダクタの一方端が接地される。あるいは、
3つのアース電極18を固定電位の電源に接続すること
により、各分割電極片12−1〜12−3のそれぞれに
よって形成されるインダクタの一方端がこの固定電位と
なる。
【0081】図9は、第4実施例のLC素子400の等
価回路を示す図である。同図(A)に示すように、第1
のスパイラル電極10の全体がインダクタンスL1を有
するインダクタとして機能するとともに、各分割電極片
12−1,12−2,12−3のそれぞれがインダクタ
ンスL3,L4,L5を有するインダクタとして機能す
る。そして、第1のスパイラル電極10と各分割電極片
12−1〜12−3のそれぞれの間にあるpn接合層2
6がキャパシタンスC2,C3,C4を有するキャパシ
タとして機能し、しかもこれらのキャパシタが分布定数
的に存在する。
【0082】また、図9(B)及び同図(C)には、強
制的な逆バイアス電圧あるいは可変に設定可能な逆バイ
アス電圧を印加する場合の回路が示されている。これら
の図は、図3(B)及び(C)に対応するものであり、
このような回路構成とすることにより、pn接合層26
を確実にキャパシタとして動作させることができ、ある
いはこのキャパシタの容量を変えることによりLC素子
400全体としての特性を変更することができる。
【0083】具体的には、各分割電極片12−1,12
−2,12−3の自己インダクタンスL3,L4,L5
が小さくなる。したがって、これらの自己インダクタン
スによるLC素子400全体の特性の影響は小さくな
り、第1のスパイラル電極10が有するインダクタンス
L1と分布定数的に形成されるキャパシタンスC2,C
3,C4とによってLC素子400全体の特性がほぼ決
定されることになる。
【0084】その他の実施例 次に、本発明のその他の実施例に係るLC素子につい
て、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0085】図10及び図11は、化学液相法を用いて
端子付けを行なう場合の概略を示す図である。図10
は、図1等に対応する本実施例のLC素子500の平面
図であり、同図に示すように、LC素子500の第1及
び第2のスパイラル電極10,12の両端には、入出力
電極14等が設けられていない。このような形状を有す
る第1及び第2のスパイラル電極10,12を含む半導
体基板を切り離した後に、図11に図10のA−A線断
面を示すように、個別に切り離されたチップ(素子)の
全表面に化学液相法により絶縁膜としてシリコン酸化膜
42を形成する。その後、エッチングにより第1及び第
2のスパイラル電極10,12の端部上のシリコン酸化
膜42を除去して孔をあけ、その孔を半田44で表面に
盛り上がる程度に封じることにより、突出した半田44
をプリント配線基板のランド等と直接接触させることが
できるので、表面実装に際して好都合である。
【0086】なお、素子表面の保護膜に、合成樹脂等の
他の絶縁材料を使用してもよく、保護膜の穿孔にレーザ
光線を利用してもよい。また、スルーホールを利用して
一方の面側にのみ半田44を突出させるようにしてもよ
い。
【0087】図12は、上述した各実施例のLC素子1
00等をLSI等の一部として形成する場合の説明図で
ある。同図に示すように、半導体チップ46上の各種信
号あるいは電源のライン48に上述した各LC素子10
0等を挿入する形で組み込む。特に、上述した各実施例
のLC素子100等は、半導体チップ46上に各種回路
を形成する工程において同時に製造することができるた
め、後工程における配線処理等が不要になるといった利
点がある。
【0088】図13は、上述した各実施例のLC素子1
00等の出力側にバッファを接続した例を示す図であ
る。同図(A)は、バッファとしてMOS−FETと抵
抗からなるソースホロワ回路50を用いた場合を示して
いる。このソースホロワ回路50を構成するMOS−F
ETは、上述した各実施例のLC素子とは若干異なる構
成を有するものの同一の半導体基板上に形成することが
可能であるため、ソースホロワ回路50を含めた全体を
LC素子として一体的に形成することができる。
【0089】また、同図(B)は、バッファとして2つ
のバイポーラトランジスタと抵抗からなるエミッタホロ
ワ回路52を用いた場合を示している。このエミッタホ
ロワ回路52を構成するバイポーラトランジスタは、上
述した各実施例のLC素子とと同じ構造を有しているた
め、このエミッタホロワ回路52を含めた全体をLC素
子として一体的に形成することができる。
【0090】なお、図13(A),(B)は一例として
第1実施例のLC素子100を用いた場合を示したが、
その他の実施例のLC素子200〜400を用いる場合
も同様である。ただし、第3実施例のLC素子300
は、第1及び第2のスパイラル電極10,12の両方を
信号入出力路として用いるため、第2のスパイラル電極
12の出力側にも上述したソースホロワ回路50あるい
はエミッタホロワ回路52を接続するようにする。
【0091】このように出力側にバッファを設けること
により、LC素子100等によって比較的広帯域の周波
数成分が除去されるとともに、第1のスパイラル電極1
0等を介することにより減衰した信号レベルが増幅によ
って復元され、SN比が良好な出力信号を得ることが可
能となる。
【0092】図14は、上述した各実施例のLC素子の
出力側にレベル変換回路を接続した例を示す図である。
同図(A)には、レベル変換回路として2つのエミッタ
ホロワ回路54,56を直列に接続した場合を示してい
る。同図(B)は、レベル変換回路として2つのソース
ホロワ回路58,60を直列に接続した場合を示してい
る。このように出力側にレベル変換回路を接続すること
により、LC素子の第1のスパイラル電極10等を介す
ることにより減衰した信号レベルが増幅されるととも
に、所定のレベル変換あるいはレベル補正を容易に行な
うことができる。
【0093】なお、これらのレベル変換回路を各実施例
のLC素子と同一の半導体基板に一体的に形成すること
ができる点は、上述したバッファの場合と同じである。
【0094】また、第3実施例のLC素子300につい
ては、図14(A),(B)に示した回路を第2のスパ
イラル電極12の出力側にも接続する点も上述したバッ
ファの場合と同じである。
【0095】図15は、上述した各実施例のLC素子1
00等を用いて電圧制御発振器(VCO)を構成した場
合の一例を示す図である。同図に示すように、上述した
各実施例のLC素子の出力側にアンプ61を接続すると
ともに、このアンプ61の出力をLC素子の入力側に帰
還させる。このような帰還ループを形成することにより
発振動作が行われる。しかも、この発振周波数は入出力
電極14側に外部から印加される制御用電圧を逆バイア
ス電圧として用いることにより、すなわちこれにともな
い分布定数的に存在するキャパシタンスを変更すること
により、一定範囲で任意に変えることができる。
【0096】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。
【0097】例えば、上述した各実施例においては、p
n接合層26の両方の面に第1及び第2のスパイラル電
極10,12を直接接触させて形成するようにしたが、
これらの第1及び第2のスパイラル電極10,12の少
くとも一方とpn接合層26との間にシリコン酸化膜等
の絶縁層62を介在させるようにしてもよい。
【0098】図16は、pn接合層26と第1及び第2
のスパイラル電極10,12の少く一方との間に絶縁膜
を形成した場合の断面構造を示す図である。
【0099】同図(A)は、2つのスパイラル電極1
0,12の両方を絶縁層62を介して形成した場合であ
り、この場合にはpn接合層26に直接逆バイアス電圧
を印加するとともに、第1のスパイラル電極10の一方
端に設けられた入出力電極14に直接信号の入力を行な
うことができる。すなわち、絶縁層62を介して配置さ
れた第1のスパイラル電極10とn領域20との間、あ
るいは第2のスパイラル電極12とp領域22との間が
コンデンサとして機能することになり、上述した図3等
に示したような直流成分除去のためのコンデンサ30が
不要となる。
【0100】また、図16(B)は、第2のスパイラル
電極12側のみに絶縁層62を形成した場合を、同図
(C)は反対に第1のスパイラル電極10側のみに絶縁
層62を形成した場合をそれぞれ示している。これらの
場合も、同図(A)と同様に、pn接合層26に直接逆
バイアス電圧を印加するとともに、第1のスパイラル電
極10の一方端側に設けられた入出力電極14に直接信
号を入力することができる。
【0101】また、上述した各実施例では、最後の工程
においてアルミニウム等の蒸着を行なうことにより第1
及び第2のスパイラル電極10,12を形成するように
したため、これらの各スパイラル電極10,12が図2
に示すように突出した断面形状となるが、エッチング等
によりpn接合層26の一部に渦巻き形状の溝を形成す
ることにより、図17に示すようにpn接合層26にこ
れら各スパイラル電極10,12を埋め込むようにして
もよい。このようにすることにより、表面側に凹凸がな
くほぼ平坦なLC素子を形成することができ、組み付け
作業等が容易になる。
【0102】また、上述した各実施例においてはp−S
i基板24を利用してLC素子100等の形成を行なっ
たが、n型シリコン(n−Si)基板を利用してLC素
子100等の形成を行うようにしてもよい。特に、一般
的にはn−Si基板(n型ウエハ)の方が入手しやすい
ため、LC素子100等を製造にも適している。但し、
図2の断面構造のn領域20とp領域22とを単に入れ
替えた場合には、図3(B),(C)等のバイアス用電
源28あるいは可変バイアス用電源34の極性を反対に
する必要がある。
【0103】また、上述した各実施例においては、ほぼ
円形の渦巻き形状を有する第1及び第2のスパイラル電
極10,12及びpn接合層26を考えたが、全体とし
て渦巻き形状を有していれば、四角形やその他の渦巻き
形状であってもよい。
【0104】また、上述した各実施例においては、LC
素子100等をLSI等の一部として形成できる点を効
果としてあげたが、必ずしもLSI等の一部として形成
する必要はなく、半導体基板上にLC素子100等を形
成した後に入出力電極14,16及びアース電極18の
それぞれに端子付けを行なって、あるいは図12に示し
たような化学液相法を利用した端子付けを行なって、単
体の素子として形成するようにしてもよい。この場合に
は、同一の半導体基板上に複数個のLC素子100等を
同時に形成し、その後半導体基板を切り離して各LC素
子100等に端子付けを行なうようにすれば、容易に大
量生産が可能となる。
【0105】また、上述した第1実施例等においては、
第2のスパイラル電極12の外周側の一端にアース電極
18を設けるようにしたが、このアース電極18は内周
側の一端に設けるようにしてもよい。また、必ずしも入
出力電極14,16及びアース電極18は最端部に設け
る必要はなく、必要に応じてその取り付け位置をずらす
ようにしてもよい。
【0106】また、上述した各実施例のLC素子100
等は、逆バイアス電圧を変えることにより、分布定数的
に存在するキャパシタの容量も変わり、これによりLC
素子としての周波数特性が可変に制御できるというもの
である。したがって、LC素子100等を回路の一部と
して用いることにより、同調回路,変調回路,発振回
路,フィルタ等を容易に構成することができる。
【0107】また、上述した各実施例のLC素子100
等は、p−Si基板24を利用してpn接合層26を形
成する場合を例にとり説明したが、ゲルマニウム等の他
の種類の半導体を用いた場合や、アモルファスシリコン
等の非晶質材料を用いる場合であってもよい。
【0108】また、上述した各実施例のLC素子100
等は、p−Si基板24の全体をn領域20とp領域2
2からなるpn接合層26とした場合を例に取り説明し
たが、図18に示すように、n領域20(あるいはp領
域22でもよい)を第1のスパイラル電極10に沿った
渦巻き形状としてもよい。この場合には、渦巻き形状に
沿って形成されたn領域20とp領域22との境界面
(pn接合面)に空乏層が生じて渦巻き形状のキャパシ
タが形成されることになるため、図1等に示した構造よ
りも確実に渦巻き形状のキャパシタを形成することがで
きる。
【0109】また、実際にp−Si基板24の全体をn
領域20とp領域22からなるpn接合層26とする場
合には、p−Si基板24の厚みをウエハの状態より薄
くする必要がある。また、上述したように、一般にはn
型ウエハの方が入手し易いことを考慮して、図19に示
すような構造としてもよい。
【0110】すなわち、同図(A)に示すように、n−
Si基板64の表面にエピタキシャル成長等によりp領
域22を形成した後にn−Si基板64の裏面側にエッ
チングを行い、このエッチングを行った部分に第1及び
第2のスパイラル電極10,12を形成する。また、同
図(B)に示すように、n−Si基板64の表面側に順
にp+ 領域66及びn+ 領域68を形成した後にn−S
i基板64のエッチングを行い、このエッチングを行っ
た部分に第1及び第2のスパイラル電極10,12を形
成する。また、同図(C)に示すように、n−Si基板
64の一部に第1のスパイラル電極10にほぼ沿うよう
に渦巻き形状のp+ 領域66を形成したのちに、さらに
その上に渦巻き形状のn+ 領域 68を形成し、その後
n−Si基板64の裏面側であって第2のスパイラル電
極12に対応する部分のエッチングを行い、このエッチ
ングを行った部分に第1及び第2のスパイラル電極1
0,12を形成する。
【0111】また、上述した各実施例のLC素子100
等は第1のスパイラル10と第2のスパイラル電極12
とを完全に対向するように配置したが、第1及び第2の
スパイラル電極10,12がpn接合層26によって構
成されるキャパシタの電極として機能すればよいため、
これらのスパイラル電極10,12をほぼ対向するよう
に少しずらして配置してもよい。
【0112】
【発明の効果】上述したように、請求項1の発明によれ
ば、渦巻き形状の2つの電極の少なくとも一方に入力さ
れた信号は、分布定数的に存在するインダクタ及びキャ
パシタを介して伝搬され、広い帯域にわたり良好な減衰
特性が得られる。また、このLC素子は、半導体基板に
pn接合層を形成するとともに、さらにその両面に渦巻
き形状の2つの電極を形成することにより製造すること
ができ、製造が非常に容易となる。しかも、このLC素
子は半導体基板に形成されるため、ICやLSIの一部
として形成することも可能であり、このような部品の一
部として形成した場合には、後工程における部品の組み
付け作業を省略することができる。
【0113】また、請求項2の発明によれば、いずれか
一方を短くした渦巻き形状の2つの電極のそれぞれがイ
ンダクタとして機能するとともに、pn接合層によって
形成されるキャパシタが分布定数的に存在するため、上
述した請求項1の場合と同様に広い帯域にわたり良好な
減衰特性が得られるとともに、製造が容易であり基板の
一部として製造することが可能である。
【0114】また、請求項3の発明によれば、上述した
2つの電極のいずれか一方を複数の電極片に分割すると
ともにこれらの一部を電気的に接続して使用しており、
分割された電極片の自己インダクタンスが小さく、この
自己インダクタンスの影響が少ない分布定型のLC素子
とすることができる。
【0115】また、請求項4の発明によれば、上述した
各LC素子の渦巻き形状の電極のいずれか一方の両端近
傍に第1及び第2の入出力電極を設けるとともに、渦巻
き形状の他方の電極の一方端近傍にアース電極を設ける
ことにより、第1及び第2の入出力電極が設けられた側
の渦巻き形状の電極が信号入出力路として使用される3
端子型のLC素子を容易に構成することができる。
【0116】また、請求項5の発明によれば、他方の渦
巻き形状の電極の両端にも第3及び第4の入出力電極を
設けることにより、4端子コモンモード型のLC素子を
容易に構成することができる。
【0117】また、請求項6の発明によれば、上述した
渦巻き形状の2つの電極のそれぞれに対して、pn接合
層に逆バイアスのかかるような電圧レベルの信号を入力
することにより、2つの電極間に分布定数的にキャパシ
タを確実に形成することができる。
【0118】また、請求項7の発明によれば、pn接合
層に対する逆バイアス電圧をバイアス回路によって印加
するとともに、これに対応して直流成分除去回路が設け
られており、入力信号から直流成分が除去された信号が
バイアス回路から印加される逆バイアス電圧に重畳され
て入力されるため、pn接合層を完全に逆バイアスで用
いることができ、渦巻き形状の2つの電極間に確実にキ
ャパシタを形成することができる。
【0119】また、請求項8の発明によれば、渦巻き形
状の2つの電極の少なくとも一方とpn接合層との間に
絶縁層を形成し、バイアス回路によってpn接合層に逆
バイアス電圧が印加されている。したがって、この場合
もpn接合層を確実にキャパシタとして確実に動作させ
ることができ、全体として広い帯域において良好な減衰
特性を有するLC素子として動作することができる。ま
た、この場合には絶縁層によって渦巻き形状の電極とp
n接合層とが直流的に分離されているため、上述した請
求項7で用いるような直流成分除去回路を付加する必要
はない。
【0120】また、請求項9の発明によれば、上述した
バイアス回路によって印加される逆バイアス電圧を可変
に設定することができるため、渦巻き形状の2つの電極
間に形成されるキャパシタの容量を任意に変更すること
ができ、減衰特性を必要に応じて可変に制御することが
できる。
【0121】また、請求項10の発明によれば、上述し
た各請求項のLC素子を基板の一部に信号ラインあるい
は電源ラインに挿入するように形成しており、半導体基
板上の他の部品と一体的に製造することができ、製造が
容易になるとともに後工程における部品の組み付け作業
が不要となる。
【0122】また、請求項11の発明によれば、LC素
子を半導体基板に形成した後に化学液相法により絶縁膜
を形成し、その後この絶縁膜の一部に孔をあけ、この孔
に半田を盛ることにより端子付けが行われており、表面
実装型のLC素子を簡単に製造することができ、表面実
装型とすることによりこのLC素子の組み付け作業も容
易となる。
【0123】また、請求項12の発明によれば、上述し
た各LC素子を一般的な半導体製造技術を応用すること
により製造することができ、小型化あるいは低コスト化
が可能であるとともに、複数個同時に大量生産すること
も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1実施例のLC素子の平面
図である。
【図2】図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】第1実施例のLC素子の等価回路を示す図であ
る。
【図4】第2実施例のLC素子の平面図である。
【図5】第2実施例のLC素子の等価回路を示す図であ
る。
【図6】第3実施例のLC素子の平面図である。
【図7】第3実施例のLC素子の等価回路を示す図であ
る。
【図8】第4実施例のLC素子の平面図である。
【図9】第4実施例のLC素子の等価回路を示す図であ
る。
【図10】化学液相法を用いて端子付けを行なう場合の
概略を示す図である。
【図11】化学液相法を用いて端子付けを行なう場合の
概略を示す図である。
【図12】各実施例のLC素子をLSI等の一部として
形成する場合の説明図である。
【図13】各実施例のLC素子の出力側にバッファを接
続した例を示す図である。
【図14】各実施例のLC素子の出力側にレベル変換回
路を接続した例を示す図である。
【図15】各実施例のLC素子を用いて電圧制御発振器
を構成した場合の一例を示す図である。
【図16】pn接合層と第1及び第2のスパイラル電極
の少なくとも一方との間に絶縁膜を形成した場合の断面
構造を示す図である。
【図17】スパイラル電極を埋め込んだ場合の断面構造
を示す図である。
【図18】渦巻き形状のpn接合層を形成した場合のL
C素子の部分的断面を示す図である。
【図19】基板の一部をエッチングする場合の部分的断
面を示す図である。
【符号の説明】
10 第1のスパイラル電極 12 第2のスパイラル電極 14,16 入出力電極 18 アース電極 20 n領域 22 p領域 24 p−Si基板 26 pn接合層 28 バイアス用電源 30,32 コンデンサ 34 可変バイアス用電源

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ対向して配置された渦巻き形状の2
    つの電極と、 前記2つの電極に挟まれた位置に形成されており、これ
    ら2つの電極のいずれか一方にp領域が、他方にn領域
    が電気的に接続されたpn接合層と、 を備え、前記2つの電極のそれぞれによって形成される
    インダクタと、これら2つの電極間の前記pn接合層に
    よって形成されるキャパシタとが分布定数的に存在し、
    前記2つの電極の少なくとも一方を信号入出力路として
    用いることを特徴とするLC素子。
  2. 【請求項2】 ほぼ対向して配置された長さが異なる渦
    巻き形状の2つの電極と、 少なくとも前記2つの電極に挟まれた位置に形成されて
    おり、これら2つの電極のいずれか一方にp領域が、他
    方にn領域が電気的に接続されたpn接合層と、 を備え、前記2つの電極のそれぞれによって形成される
    インダクタと、これら2つの電極間の前記pn接合層に
    よって形成されるキャパシタとが分布定数的に存在し、
    前記2つの電極の少なくとも一方を信号入出力路として
    用いることを特徴とするLC素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記2つの電極のいずれか一方を複数に分割し、あるい
    は前記2つの電極のいずれか一方とともに対応する前記
    pn接合層を複数に分割し、分割された複数の電極片の
    それぞれの一部を電気的に接続することを特徴とするL
    C素子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 渦巻き形状の前記2つの電極のいずれか一方の両端近傍
    に設けられた第1及び第2の入出力電極と、 渦巻き形状の前記2つの電極の他方の一端近傍に設けら
    れたアース電極と、 を有し、前記第1及び第2の入出力電極のいずれか一方
    から信号を入力し、他方から信号を出力するとともに、
    前記アース電極を固定電位の電源に接続あるいは接地す
    ることを特徴とするLC素子。
  5. 【請求項5】 請求項1または2において、 前記2つの電極のいずれか一方の両端近傍に設けられた
    第1及び第2の入出力電極と、 前記2つの電極の他方の両端近傍に設けられた第3及び
    第4の入出力電極と、 を有し、前記2つの電極のそれぞれを信号入出力路とす
    るコモンモード型の素子として用いられることを特徴と
    するLC素子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 渦巻き形状の前記2つの電極に対して、前記pn接合層
    の逆バイアスの電圧レベルの信号の入力を行なうことを
    特徴とするLC素子。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記pn接合層に所定の逆バイアス電圧を印加するバイ
    アス回路と、 入力信号から直流成分を除去した信号を前記2つの電極
    の少なくとも一方に入力する直流成分除去回路と、 をさらに含むことを特徴とするLC素子。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 渦巻き形状の前記2つの電極の少なくとも一方と前記p
    n接合層との間に絶縁層を形成するとともに、前記pn
    接合層に所定の逆バイアス電圧を印加するバイアス回路
    を設けることを特徴とするLC素子。
  9. 【請求項9】 請求項7または8において、 前記バイアス回路は前記pn接合層に印加する逆バイア
    ス電圧を変更可能であり、前記pn接合層に印加する逆
    バイアス電圧を変えることにより前記pn接合層が有す
    るキャパシタンスを任意に変更することを特徴とするL
    C素子。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかのLC素子を
    基板の一部として形成し、渦巻き形状の前記2つの電極
    の少なくとも一方を信号ラインあるいは電源ラインに挿
    入して一体成形したことを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 半導体基板上に前記pn接合層を、さらにこのpn接合
    層を挟んで渦巻き形状の前記2つの電極を形成し、この
    半導体基板の全表面に化学液相法により絶縁膜を形成
    し、この絶縁膜の一部をエッチングあるいはレーザ光照
    射によって除去して孔をあけ、その孔を半田で表面に盛
    り上がる程度に封じることにより端子付けを行なうこと
    を特徴とするLC素子。
  12. 【請求項12】 半導体基板にpn接合層を形成する第
    1の工程と、 前記pn接合層の両面であって、p領域及びn領域のそ
    れぞれに電気的に接続された渦巻き形状の2つの電極を
    形成する第2の工程と、 渦巻き形状の前記2つの電極のそれぞれに接続される配
    線層を形成する第3の工程と、 を含むことを特徴とするLC素子の製造方法。
JP31730793A 1993-11-01 1993-11-24 Lc素子,半導体装置及びlc素子の製造方法 Pending JPH07147383A (ja)

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