JPH07145303A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
ポリエステル樹脂組成物Info
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- JPH07145303A JPH07145303A JP27822193A JP27822193A JPH07145303A JP H07145303 A JPH07145303 A JP H07145303A JP 27822193 A JP27822193 A JP 27822193A JP 27822193 A JP27822193 A JP 27822193A JP H07145303 A JPH07145303 A JP H07145303A
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Abstract
ポリエステル樹脂組成物。 (A)飽和ポリエステル 100重量部 (B)エポキシ当量が1000以下のビスフェノール型
エポキシ樹脂 1〜25重量部 (C)オレフィン系樹脂及び/又は(D)水酸基を有す
るα,β−不飽和カルボン酸エステル系単量体0.01
〜20重量部及び芳香族ビニル化合物0.01〜50重
量部がオレフィン系樹脂100重量部にグラフト重合さ
れた変性オレフィン系樹脂、成分(C)と成分(D)の
合計が5〜50重量部であり、かつ成分(C)と成分
(D)の比率が重量比で0対100〜95対5 (E)亜リン酸エステル 0.1〜3重量部 (F)ガラス繊維 5〜150重量部 【効果】 成形加工性が優れ、かつ成形品のウエルド強
度及び表面外観が改良された樹脂組成物である。
Description
つ成形品のウエルド強度及び表面外観が改良されたポリ
エステル樹脂組成物に関する。
ンフタレート等の飽和ポリエステルは、優れた機械的及
び物理的性質を備えたエンジニアリングプラスチックス
として各種の工業分野において幅広く利用されている。
しかしながら、成形加工時に、ペレット中に含まれる少
量の水分により、極めて短時間のうちに加水分解作用を
受け、成形品の機械的及び物理的性質が著しく低下する
等の欠点を有している。
リエステルの上記問題点を解決するため、特願平4−3
9352号明細書において、飽和ポリエステルに特定の
エポキシ樹脂、熱可塑性樹脂、リン系安定剤及び変性熱
可塑性樹脂を配合することを提案している。しかしなが
らこの技術を用いても、未だ成形品のウエルド強度が低
下し、デラミネーションによる外観不良が起こるという
問題点があった。本発明は飽和ポリエステルの成形加工
性を更に改善し、成形品のウエルド強度及び表面外観が
改良されたポリエステル樹脂組成物を提供することを目
的とする。
ポキシ樹脂、オレフィン系樹脂、リン系安定剤及びガラ
ス繊維を特定の範囲内でポリエステルと配合した樹脂
に、特定の変性オレフィン系樹脂を配合した場合、成形
加工性が優れかつ成形品のウエルド強度及び表面外観が
改良されることを見出し、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明は、下記の成分(A)〜(F)及び組成から
なるポリエステル樹脂組成物である。下記の成分(A)
〜(F)及び組成からなるポリエステル樹脂組成物。 (A)飽和ポリエステル 100重量部 (B)エポキシ当量が1000以下のビスフェノール型
エポキシ樹脂 1〜25重量部 (C)オレフィン系樹脂及び/又は(D)水酸基を有す
るα,β−不飽和カルボン酸エステル系単量体0.01
〜20重量部及び芳香族ビニル化合物0.01〜50重
量部が、オレフィン系樹脂100重量部にグラフト重合
された変性オレフィン系樹脂 成分(C)と成分(D)の合計が5〜50重量部であ
り、かつ成分(C)と成分(D)の比率が重量比で0対
100〜95対5 (E)亜リン酸エステル 0.1〜3重量部 (F)ガラス繊維 5〜150重量部 特に、変性オレフィン系樹脂の水酸基残存率が0.3〜
1.0である上記のポリエステル樹脂組成物である。
説明する。 〈構成成分〉 (1)飽和ポリエステル(A) 本発明に使用する飽和ポリエステル(A)は、酸成分と
してテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族
ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を用い、ジ
オール成分としてエチレングリコール、テトラメチレン
グリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサ
ンジオール、ビスフェノールA等の脂肪族グリコール又
は2価フェノール、あるいはそれらのエチレングリコー
ル等の重縮合体又はエステル形成誘導体を用いる。この
飽和ポリエステル(A)の代表例としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレ
ート又はそれらの混合物が挙げられる。
粘度は、フェノールとテトラクロロエタン1:1重量比
混合溶媒を用い、23℃で測定した値が0.4〜1.2
dl/g、特に0.5〜1.0dl/gの範囲であることが好ま
しい。0.4dl/g未満では樹脂組成物の機械的特性が良
好でなく、また、1.2dl/gを超える場合は、組成物の
流動性が極めて悪く、成形性が悪化する。
(B) 本発明で使用するビスフェノール型エポキシ樹脂(B)
は、特にビスフェノールAとエピクロルヒドリンを反応
させて得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ま
しい。そのエポキシ当量は1000以下、好ましくは5
00以下、より好ましくは300以下である。
〜10のα−オレフィンの少なくとも1種からなる単量
体の重合体であり、X線回折による室温での結晶化度が
10%以上が好ましく、より好ましくは20%以上であ
り、40℃以上の融点を有するものである。また、この
オレフィン系樹脂は、常温において成形用樹脂として十
分な分子量が必要である。例えば、プロピレンが主成分
である場合、JIS K 6758に準拠して測定した
メルトフローレート(以下「MFR」という)が好まし
くは0.01〜500g/10分、より好ましくは0.05
〜100g/10分に相当する分子量であり、JIS K
7203による曲げ弾性率が500kg/cm2以上であるも
のが好ましい。
フィンの例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−
1、4−メチルペンテン−1、3,3−ジメチルペンテ
ン−1、3−メチルヘキセン−1、4−メチルヘキセン
−1、4,4−ジメチルヘキセン−1、5−メチルヘキ
セン−1、アリルシクロペンタン、アリルシクロヘキサ
ン、アリルベンゼン、3−シクロヘキシルブテン−1、
ビニルシクロヘキサン、2−ビニルビシクロ〔2.2.
1〕ヘプタン、ヘプテン−1又はオクテン−1等が挙げ
られ、これらα−オレフィンの1種又は2種以上を重合
成分として用いることができる。
て、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メチル
ペンテン−1、3−メチルヘキセン−1を挙げることが
できる。特にエチレン、プロピレン、ブテン−1、3−
メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1がより好ま
しい。また、その他の成分として、4−メチル−1,4
−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、
7−メチル−1,6−オクタジエン、1,9−デカジエ
ン等の非共役ジエンを重合成分の一部として用いてもよ
い。
基を有するα,β−不飽和カルボン酸エステル系単量体
及び芳香族ビニル化合物をオレフィン系樹脂にグラフト
重合させたものである。また、グラフト重合したα,β
−不飽和カルボン酸エステル系単量体の有していた水酸
基の総量に対する、変性オレフィン系樹脂に含まれる水
酸基の割合、すなわち水酸基残存率が0.3〜1.0の
範囲のものが好ましい。水酸基残存率の具体的測定方法
は後記の実施例の項で述べる。
を有するα,β−不飽和カルボン酸エステル系単量体と
しては、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレ
ート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、2
−ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、2−ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、2,2−ジヒドロキシメチル−3−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、2,2−ジヒドロキ
シメチル−3−ヒドロキシプロピルアクリレート、
くはプロピレングリコールのオリゴマーのメタクリル酸
又はアクリル酸エステル、ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)マレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)フマレー
ト、ビス(2−ヒドロキシプロピル)マレート、ビス
(2−ヒドロキシプロピル)フマレート、ビス(2,3
−ヒドロキシプロピル)マレート、ビス(2,3−ヒド
ロキシプロピル)フマレート、ビス(2−ヒドロキシメ
チル−3−ヒドロキシプロピル)マレート、ビス(2−
ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシプロピル)フマレー
ト、ビス(2,2−ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシ
プロピル)マレート、ビス(2,2−ヒドロキシメチル
−3−ヒドロキシプロピル)フマレート、炭素数4〜4
0のエチレングリコール若しくはプロピレングリコール
のオリゴマーのマレイン酸又はフマル酸エステル等が挙
げられる。
は、上述のように2つのカルボキシル基が2つともヒド
ロキシアルキル基でエステル化されたもののみでなく、
1つのみがエステル化されたものも同様の単量体として
例示できる。以上の不飽和カルボン酸エステルは単独又
は2種以上併用して用いることができる。これらの中で
も2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、炭素
数4〜40のエチレングリコール若しくはプロピレング
リコールのオリゴマーのメタクリル酸又はアクリル酸エ
ステルが好ましい。
ビニル化合物としては、スチレン、α−メトキシスチレ
ン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、2,4,6−
トリメチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、ブロモスチレン、ニトロスチレン、クロロメチルス
チレン、シアノスチレン、t−ブチルスチレン、ビニル
ナフタレン等の芳香族ビニル系単量体等を挙げることが
できる。これらの中でもスチレン、α−メチルスチレ
ン、メチルスチレンが好ましい。これらは各々単独又は
2種以上併用して用いることができる。
体及び芳香族ビニル化合物で変性されるオレフィン系樹
脂は、上記成分(C)と同様のオレフィン系樹脂を用い
ることができる。上記の水酸基を有するα,β−不飽和
カルボン酸エステル系単量体と芳香族ビニル化合物でオ
レフィン系樹脂を変性する方法は特に限定されないが、
例えば、オレフィン系樹脂と水酸基を有するα,β−不
飽和カルボン酸エステル系単量体と芳香族ビニル化合物
とを共存させ、有機過酸化物等のラジカル発生剤の存在
下又は非存在下で反応させる方法、紫外線や放射線を照
射する方法、あるいは酸素やオゾンと接触させる方法等
がある。
る、水酸基を有するα,β−不飽和カルボン酸エステル
の水酸基残存率が0.3〜1.0の範囲である変性オレ
フィン系樹脂を製造する方法は、オレフィン系樹脂にグ
ラフト重合している、水酸基を有するα,β−不飽和カ
ルボン酸エステル系が、飽和ポリエステルと有効に反応
し得る水酸基を消失しない方法であれば、いかなる方法
を用いてもよい。
るα,β−不飽和カルボン酸エステル系単量体の含量
は、オレフィン系樹脂100重量部に対して0.01〜
20重量部、好ましくは0.05〜10重量部の範囲で
ある。水酸基を有するα,β−不飽和カルボン酸エステ
ル系単量体の含量が、0.01重量部未満では、ウエル
ド強度の改良効果が小さく、20重量部を超えるとゲル
化等により成形加工性に難点が生じ好ましくない。
化合物の含量は、オレフィン系樹脂100重量部に対し
て0.01〜50重量部、好ましくは0.05〜20重
量部である。芳香族ビニル化合物の含量が0.01重量
部未満ではウエルド強度改良効果が小さく、50重量部
を超えると成形品の外観が悪化したり、機械的強度が低
下したりする場合があり好ましくない。かつ、水酸基を
有するα,β−不飽和カルボン酸エステル系単量体と芳
香族ビニル化合物の比率は、重量比で1対99〜99対
1の範囲が好ましく、より好ましくは10対90〜90
対10の範囲である。これらの範囲をはずれると、ウエ
ルド強度の改良効果が小さくなり好ましくない。
水酸基を有するα,β−不飽和カルボン酸エステルの水
酸基残存率は0.3〜1.0の範囲が好ましく、より好
ましくは0.4〜1.0の範囲である。水酸基残存率が
0.3未満では改良効果が小さくなり好ましくない。上
記の変性オレフィン系樹脂は、JIS K 7201に
準拠して測定したMFRが0.01〜200g/10分が好
ましく、より好ましくは0.1〜100g/10分である。
般式(I)で示されるホスファイト、一般式(II)で示
されるビスフェノール型ホスファイト又は一般式(III)
で示されるペンタエリスリトール型ホスファイト (RO)3 P (I)
ましくは4〜20の炭化水素基(環式炭化水素基を含
む)を表す〕が挙げられる。例えばトリアルキルホスフ
ァイト、トリ(アルキルアリール)ホスファイト、ビス
フェノール型ホスファイト、ペンタエリストール型ホス
ファイト等である。特にペンタエリストール型ホスファ
イトが好ましい。
用に使用されるものならば特に限定されない。例えば、
長繊維タイプ(ロービング)又は短繊維タイプ(チョッ
プドストランド)等から選択して用いることができる。
また、ガラス繊維は、集束剤(例えば、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリエステル等)又はカップリング剤(例えば、シ
ラン化合物、ボロン化合物等)等、その他の表面処理剤
で処理されていてもよい。
ポキシ樹脂(B)の配合量は、飽和ポリエステル(A)
100重量部に対して1〜25重量部、好ましくは2〜
20重量部、より好ましくは3〜15重量部である。1
重量部未満では、本発明の効果が少なく、また、25重
量部を超えると成形品の表面がべとつき、また組成物の
溶融流動性が不安定となる。オレフィン系樹脂(C)と
変性オレフィン系樹脂(D)の配合量の合計は、飽和ポ
リエステル(A)100重量部に対して5〜50重量
部、好ましくは8〜40重量部、より好ましくは10〜
40重量部である。5重量部未満では本発明の効果が少
なく、50重量部を超えると製品の機械的強度の低下が
著しい。オレフィン系樹脂(C)と変性オレフィン系樹
脂(D)の比率は、重量比で0対100〜95対5の範
囲、好ましくは5対95〜90対10、より好ましくは
10対90〜70対30である。これらの範囲を超える
と本発明の効果が得られない。
ポリエステル(A)100重量部に対して、0.1〜3
重量部、好ましくは0.15〜2重量部、より好ましく
は0.2〜1.5重量部である。0.1重量部未満では
本発明の効果が少なく、また3重量部を超えると配合量
を増加してもその効果は少ない。ガラス繊維(F)の配
合量は、飽和ポリエステル(A)100重量部に対して
5〜150重量部、好ましくは10〜130重量部であ
る。5重量部未満ではガラス繊維による補強効果は不十
分であり、また150重量部を超えると組成物の流動性
及び外観が著しく悪くなる。
の製造は、通常の混合機及び混練機等で実施される。す
なわち、各成分をV型ブレンダー、リボンミキサー又は
タンブラー等に投入し、均一に混合した後、一軸又は二
軸等の通常の押出機で溶融混練して冷却後、ペレット状
に切断する。このとき、ガラス繊維や他の成分の一部を
押出機シリンダーの途中から添加してもよい。また、成
分の一部をあらかじめ混合・混練し、更に残りの成分を
添加して押出してもよい。
わない範囲で、臭素化ビスフェノール、臭素化エポキシ
樹脂、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネート、
トリフェニルホスフェート、ホスホン酸アミド、赤リン
等の難燃剤;三酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウ
ム等の難燃助剤;炭酸カルシウム、シリカ、タルク、マ
イカ、ケイ酸カリウム、チタン酸カリウム等の無機充填
剤;ステアリン酸ナトリウム、エチレン−アクリル酸ナ
トリウム共重合体等の核剤;リン酸エステル、亜リン酸
エステル等の安定剤;ヒンダードフェノール系化合物等
の酸化防止剤;光安定剤、着色剤、発泡剤、滑剤、離型
剤、帯電防止剤等を配合してもよい。また少量の他の熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又はゴム等を添加してもよ
い。このようにして得られた組成物は、射出成形、押出
成形、圧縮成形または回転成形等の任意の方法で容易に
成形することができる。
g/10分、融点約164℃)2,000g、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート60g、スチレン40g及びt
−ブチルパーオキシベンゾエート20gをスーパーミキ
サーで混合した後、二軸押出機(日本製鋼所社製、商品
名:TEX−30型)を用いて、シリンダー温度180
℃、スクリュー回転数250rpm の条件で減圧下混練し
て変性オレフィン系樹脂−1のペレットを得た。このペ
レット0.3gをキシレン20mlに温度110℃で完
全溶解させた後、メタノール150ml中に注ぎ、生成
物を析出させて、ろ過洗浄する操作を2回実施した後、
減圧乾燥して精製した変性オレフィン系樹脂−1を得
た。この精製したオレフィン系樹脂−1の、下記の方法
により求めた2−ヒドロキシエチルメタクリレートの含
量は、IR法で1.31%、NMR法で0.94%であ
り、水酸基残存率は0.72であった。同様にこの精製
物のスチレン含量は、IR法による1置換ベンゼンに由
来する700cm-1のピークを用いて求めた。結果は0.
80%であった。
た変性オレフィン系樹脂をプレスを用いてフィルムに成
形し、赤外線分光スペクトルを測定して、カルボニルに
由来する1724cm-1の吸収より、α,β−不飽和カル
ボン酸エステルの含量をあらかじめ作成した検量線から
定量した。 (2)プロトン核磁気共鳴法(以下「NMR法」とい
う):精製した変性オレフィン系樹脂50mgをo−ジク
ロロベンゼン約2mlに130℃で加熱溶解させ、重ベン
ゼンを標準物質として用いてサンプルを調製し、NMR
スペクトルを測定して、水素基の結合したメチレン〔化
学シフト:3.7ppm )及びそれに結合したメチレン
(化学シフト)4.2ppm 〕の吸収を用いてα,β−不
飽和カルボン酸エステルの含量を定量した。 これら2種類の測定方法によって得られた含量の比を用
い、次式より水酸基残存率を求めた。 水酸基残存率=(NMR法より求めた含量%)/(IR
法より求めた含量%)
造 2−ヒドロキシエチルメタクリレート100g、スチレ
ン100gを用いた以外は、参考例1と同様の条件で製
造し分析した。このものの水酸基残存率は0.68であ
った。得られた樹脂を変性オレフィン系樹脂−2とす
る。
造 参考例1で用いたプロピレンホモポリマー粉末2,00
0g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート100g及
びt−ブチルパーオキシベンゾエート10gをスーパー
ミキサーで混合した後、参考例1と同様の条件で製造し
分析した。水酸基残存率は0.2であった。得られた樹
脂を変性オレフィン系樹脂−3とする。
ールとテトラクロロエタンの1:1混合液中で測定)の
ポリエチレンテレフタレート(鐘紡社製、商品名:ベル
ペットPBK−1)、成分(B)としてビスフェノール
A型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:
エピコート828、エポキシ当量190)、成分(C)
としてプロピレン樹脂(三菱油化社製、商品名:MA
8、MFR:1.2g/10分)、成分(D)として参考例
1で製造した変性オレフィン系樹脂−1、成分(E)と
してペンタエリストール型ホスファイト(アデカアーガ
ス社製、商品名:PEP−36)、成分(F)としてガ
ラス繊維(日本電気硝子社製、商品名:T198H)を
第1表の配合割合で10リットルタンブラーで混合後、
二軸押出機(日本製鋼所社製、商品名:TEX−30
型)を用いて、シリンダー設定温度270℃、スクリュ
ー回転数250rpm 、吐出量20kg/hで溶融混練し、冷
却後ペレットを得た。
それぞれおよそ100ppm 、1000ppm の2水準に調
整した後に、6オンス(170g)射出成形機(日本製
鋼所社製N−100BII)でシリンダー設定温度265
℃、金型温度90℃、冷却時間20秒、全成形サイクル
35秒(シリンダー内平均滞留時間2分)で成形試験片
を得た。また、比較のため成形機内に10分間滞留させ
てから射出成形し、比較用の成形試験片を得た。なお、
射出圧力は、同一配合組成物については、100ppm 含
水率ペレットを成形サイクル35秒で成形した場合に
「バリ」の発生が生じない最適圧力に統一して実施し
た。
強度の測定は、JIS K 7113及び同7110に
準拠し、デラミネーションの評価は、射出成形した幅1
20mm、長さ80mm、厚さ2mmのシート表面に、片刃カ
ミソリを用いて直交する縦横11本ずつの平行線を2mm
間隔で引いて、碁盤目を100個作った。その上にセロ
ハン粘着テープ(JIS Z 1522に準拠)を充分
圧着し、シート表面を約30度に保ち、手前に一気にひ
き剥し、碁盤目で囲まれた部分の状態を観察し、剥離し
なかった碁盤目の数を測定した。
試験片の両端にゲートを有する金型を用い、中央部に樹
脂の接合部ができるように成形した試験片を作成し、引
張強度を測定した。以上の結果を第2表に示す。
比べて、1000ppm という含水状態で成形しても、ま
た、成形機内に10分という長時間滞留させても、全く
機械的強度の低下はなく、「バリ」の発生も著しく少な
かった。かつ、ウエルド強度が優れ、成形品の外観も良
好であった。
レンテレフタレート(三菱化成社製、商品名:ノバドー
ル5010)で置き換えた以外は実施例1と同様に実施
した。結果を第2表に示す。
したものと同じポリブチレンテレフタレートに代えた以
外は実施例1と同様に実施した。その結果を第2表に示
す。
性オレフィン系樹脂−2に代えた以外は実施例1と同様
に実施した。結果を第2表に示す。
性オレフィン系樹脂−3に代えた以外は実施例1と同様
に実施した。結果を第2表に示す。
−グリシジルメタクリレート共重合体(住友化学社製、
商品名:ボンドファースト2B)に代えた以外は実施例
1と同様に実施した。結果を第2表に示す。
トポリプロピレン(三菱油化社製、商品名:モデイック
P300F)に代えた以外は実施例1と同様に実施し
た。結果を第2表に示す。
定した成形加工性を示し、かつ、成形品のウエルド部の
強度低下が大幅に抑さえられ、優れた機械的特性を有
し、デラミネーションのない改良された外観を有する成
形品を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記の成分(A)〜(F)及び組成から
なるポリエステル樹脂組成物。 (A)飽和ポリエステル 100重量部 (B)エポキシ当量が1000以下のビスフェノール型
エポキシ樹脂 1〜25重量部 (C)オレフィン系樹脂及び/又は(D)水酸基を有す
るα,β−不飽和カルボン酸エステル系単量体0.01
〜20重量部及び芳香族ビニル化合物0.01〜50重
量部が、オレフィン系樹脂100重量部にグラフト重合
された変性オレフィン系樹脂 成分(C)と成分(D)の合計が5〜50重量部であ
り、かつ成分(C)と成分(D)の比率が重量比で0対
100〜95対5 (E)亜リン酸エステル 0.1〜3重量部 (F)ガラス繊維 5〜150重量部 - 【請求項2】 変性オレフィン系樹脂の水酸基残存率が
0.3〜1.0である請求項1記載のポリエステル樹脂
組成物。
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---|---|---|---|
JP27822193A JP3349793B2 (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | ポリエステル樹脂組成物 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0786495A3 (en) * | 1996-01-23 | 1998-05-27 | Oji-Yuka Synthetic Paper Co., Ltd. | Thermoplastic polyester resin stretched film |
JP2010111816A (ja) * | 2008-11-07 | 2010-05-20 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | ウエルド部を有するポリブチレンテレフタレート樹脂成形品 |
WO2019004022A1 (ja) * | 2017-06-29 | 2019-01-03 | 東レ株式会社 | 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物およびその成形品 |
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1993
- 1993-11-08 JP JP27822193A patent/JP3349793B2/ja not_active Expired - Lifetime
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