JPH0714156Y2

JPH0714156Y2 - クレート構造

Info

Publication number: JPH0714156Y2
Application number: JP3301889U
Authority: JP
Inventors: 廣一郎下田; 正實北植
Original assignee: Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Current assignee: Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date: 1989-03-23
Filing date: 1989-03-23
Publication date: 1995-04-05
Anticipated expiration: 2004-03-23
Also published as: JPH02124796U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案はクレート構造に関する。

〔従来の技術〕

例えば、自立時の安定性の悪い球状深海潜水調査艇を船
舶等に搭載して運搬する際の保安手段としては、調査艇
を木箱で梱包したのち、木箱と船体構造との間に木材を
差し渡して固定するものが知られている。

しかしながら、このような手段では、下記のような欠点
がある。

（１）船舶からの衝撃吸収が不十分なので、調査艇損傷
の惧れがある。

（２）船舶の動揺に対し、それへの固定が不十分なの
で、調査艇転倒の惧れがある。

（３）梱包吊上げ用金具連結作業，梱包組立・解体作業
等のため作業員が梱包上に上がる必要があるが、梱包側
面に足場がなく、作業の都度足場を架設するので、工数
が嵩む。

（４）梱包の取扱い手段が一般に吊上げに限定されるの
で、梱包運搬の際に不便である。

（５）梱包が木製なので、その重量が割高である。

（６）解体後の梱包の再利用ができないので、梱包の経
済性が低い。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案は、このような事情に鑑みて提案されたもので、
衝撃吸収性，安定性，作業性，運搬性，軽量性，経済性
に優れたクレート構造を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

そのために本考案は上端が開口する直立方体状枠組の内
側底部にそれぞれ上面に緩衝材が付設された固定用傾斜
受台が複数放射状に配設され、頂部に吊上げ用孔が穿設
されるとともに中間部の外周に作業足場が周設され底部
がフオークリフト用パレツトで形成された枠組本体と、
上記枠組本体の上端開口に嵌着される枠体下面にそれぞ
れ下面に緩衝材が付設された固定用傾斜抑台が複数放射
状に配設された枠組蓋とを具えたことを特徴とする。

〔作用〕

上述の構成により、衝撃吸収性，安定性，作業性，運搬
性，軽量性，経済性に優れたクレート構造を得ることが
できる。

〔実施例〕

本考案を球状体の梱包に適用した一実施例を図面につい
て説明すると、まず、第１図斜視図において、１は並設
された縦骨1aの間にフオーク差込みすきま２が形成され
た鋼製底枠板、３は底枠板１の四隅にそれぞれ立設され
た鋼製竪骨、4,5,6はそれぞれ竪骨補強用の鋼製縦補強
材，横補強材，竪補強材、７は底枠板１の対角線上の各
隅部と竪骨３の中部との間にそれぞれ設けられた鋼製の
斜材である。

次に第２図部分縦断面図において、８は斜材７の斜面に
付設されたゴム材、９はゴム板８に付設された木材、10
は木材９に付設されたフエルト、10aは斜材7,ゴム板8,
木材9,フエルト10等が協働して形成する固定受台、11は
竪骨３の上端に穿設された吊上げ用孔、12は底枠材1,竪
骨3,縦補強材4,横補強材5,竪補強材６等が協働して形成
する立体枠本体、13は立体枠本体12の外側中間レベルに
水平に周設された作業足場で、それは床板14,ステー15,
手摺柵16等より形成されている。

更に、第３図斜視図及び第４図縦断面図において、17は
立体枠本体12の上端開口に内嵌する鋼製立体枠蓋で、そ
れは蓋板18と、その四隅からそれぞれ下方に適宜長さ延
びる竪骨19と、蓋板18の対角線上の各隅部と竪骨19の下
端との間にそれぞれ設けられた方づえ20と、方づえ20の
斜面に付設されたゴム板21と、ゴム板21に付設された木
材22と、木材22に付設されたフエルト23とより形成され
ている。23aは方づえ20,ゴム板21,木材22,フエルト23等
が協働して形成する固定抑え台である。

そして、第５図縦断面図において、24はボルトナツト、
25は被梱包体である球状体である。

このような構造において、球状体を梱包するには、まず
第１図に示す立体枠本体12の上端開口を通じて球状体を
固定受台10a（第２図参照）上に吊下ろし、続いて、第
３図に示す立体枠蓋17を立体枠本体12の開口に内嵌的に
装着して球状体を上下から押えたのち、両者をボルトナ
ツト24により固定して、第５図に示す状態にしたなら
ば、立体枠本体12の吊上げ用孔11等と船舶の構造物との
間に係止索を張り、立体枠本体12を船舶に固定する。

なお、立方体梱包用枠組みの取扱いは吊上げ用孔11を使
用してクレーン等で吊るほかに、差込みすきま２を使用
してフオークリフトで持上げてもよい。

このような構造によれば、下記効果が奏せられる。

（１）球状体は固定抑え台，固定受台により上下から挾
まれて固定されるので、船舶が動揺しても球状体が転倒
することはなく、従つて球状体が損傷する惧れはなくな
る。

（２）固定受台は斜材に、固定抑え台に方づえに、それ
ぞれゴム板，木材，フエルトが順次付設されて形成され
ているので、船舶からの衝撃を吸収することができ、従
つて球状体が損傷する惧れはなくなる。

（３）立体枠本体には作業足場が付設されているので、
作業の都度足場を架設する必要がなくなり、従つて作業
工数が減少する。

（４）吊上げ用孔のほかに差込みすきまを設けているの
で、梱包用枠組みの取扱い手段が吊上げのほかにフオー
クリフトによる持上げも可能となり、従つて梱包の運搬
作業が便利になる。

（５）梱包用枠組みは鋼材が主体なので、その重量が軽
減し、従つて球状体等の運搬作業が容易になる。

（６）梱包用枠組みは組立構造なので、再使用が可能
で、従つて梱包費用が減少する。

〔考案の効果〕

要するに本考案によれば、上端が開口する直立方体状枠
組の内側底部にそれぞれ上面に緩衝材が付設された固定
用傾斜受台が複数放射状に配設され、頂部に吊上げ用孔
が穿設されるとともに中間部の外周に作業足場が周設さ
れ底部がフオークリフト用パレツトで形成された枠組本
体と、上記枠組本体の上端開口に嵌着される枠体下面に
それぞれ下面に緩衝材が付設された固定用傾斜抑台が複
数放射状に配設された枠組蓋とを具えたことにより、衝
撃吸収性，安定性，作業性，運搬性，軽量性，経済性に
優れたクレート構造を得るから、本考案は産業上極めて
有益なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を球状体梱包に適用した一実施例を示す
斜視図、第２図は第１図のII−IIに沿つた部分縦断面
図、第３図は第１図の上端開口に内嵌する立体枠蓋を示
す斜視図、第４図は第３図のIV−IVに沿つた部分縦断面
図、第５図は第１図の枠組みに球状体を梱包した状態を
示す部分縦断面図である。１……底枠板、1a……縦骨、２……差込みすきま、３…
…竪骨、４……縦補強材、５……横補強材、６……竪補
強材、７……斜材、８……ゴム板、９……木材、10……
フエルト、10a……固定受台、11……吊上げ用孔、12…
…立体枠本体、13……作業足場、14……床板、15……ス
テー、16……手摺柵、17……立体枠蓋、18……蓋板、19
……竪骨、20……方づえ、21……ゴム板、22……木材、
23……フエルト、23a……固定抑え台、24……ボルトナ
ツト、25……球状体、

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上端が開口する直立方体状枠組の内側底部
にそれぞれ上面に緩衝材が付設された固定用傾斜受台が
複数放射状に配設され、頂部に吊上げ用孔が穿設される
とともに中間部の外周に作業足場が周設され底部がフオ
ークリフト用パレツトで形成された枠組本体と、上記枠
組本体の上端開口に嵌着される枠体下面にそれぞれ下面
に緩衝材が付設された固定用傾斜抑台が複数放射状に配
設された枠組蓋とを具えたことを特徴とするクレート構
造。