JPH07135170A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH07135170A
JPH07135170A JP8081794A JP8081794A JPH07135170A JP H07135170 A JPH07135170 A JP H07135170A JP 8081794 A JP8081794 A JP 8081794A JP 8081794 A JP8081794 A JP 8081794A JP H07135170 A JPH07135170 A JP H07135170A
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JP
Japan
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impurity
semiconductor device
manufacturing
impurity doping
valued
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JP8081794A
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Hidekazu Murakami
英一 村上
Shinichiro Kimura
紳一郎 木村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】一度のパターン転写プロセスでチップ内に多種
類の量の不純物ドーピングを行うことができる多値不純
物ドーピング方法。 【構成】シリコン基板20上に感光特性の異なるポジ型
レジスト23a,23bを続けて塗布した多層レジスト
膜23を形成し、透過率の大きさがA<B<Cの3通り
に設定されたレチクル26を用い、紫外光27を照射す
る(a)。現像処理し、レチクル26の透過率に対応し
て異なるレジスト膜厚を得る(b)。この異なる残厚を
有するレジストをマスクにしてイオン打ち込みを行う
(c)。シリコン基板20中に3通りの不純物量(ゼロ
も1通りと数える)がドーピングされる(d)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
係り、特に同一チップ内に多種類の不純物ドーピング量
の設定を一度の転写プロセスで容易に実現することがで
きる半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンLSIは、これまで加工寸法の
微細化により素子サイズを小さくして高集積化を実現し
てきた。更にシリコンLSIは、高集積化を図ることに
よりメモリの大容量化はもとより、1チップにシステム
機能を搭載した、いわゆるシステムLSIへと益々発展
し続けている。ところが、加工寸法の微細化と共に素子
構造も複雑となってきており、例えばメモリLSI(D
RAM)で言えば、1Mビットから4Mビットへ、4M
ビットから16Mビットへと世代が変わるごとに、製造
プロセスの工程数が約1.2倍づつ増加している。この
工程数の増加は、微細化限界とともに、プロセスコスト
増大の問題として近年クローズアップされて来た。
【0003】メモリの工程数増加の原因は、蓄積容量の
立体化、配線の多層化、及び、MOSFET(Metal-Oxi
de-Semiconductor Field Effect Transistor)のしきい
電圧の種類の増加など、素子構造が複雑化したためであ
る。特にシステムLSIでは、後の2つの要因、すなわ
ち配線の多層化及びMOSFETのしきい電圧の種類の
増加はメモリ以上に工程数の増加に与える影響が大き
く、プロセスコストの対策上では重要な問題となる。蓄
積容量の簡略化には強誘電体キャパシタが検討され、多
層配線の簡略化には研磨による平坦化技術が開発されて
いる。
【0004】しかしながら、MOSFETのしきい電圧
の種類の増加に対しては、従来のしきい電圧制御用の工
程を、しきい電圧の種類の数だけ繰り返すだけで、なん
ら対策が打たれていないのが現状である。しかもLSI
の高集積化・高性能化に伴い、LSI内のメモリ部と周
辺回路部とで動作電圧が相違してきている。このため、
LSI内で使用されるMOSFETに要求されるしきい
電圧も相違し、現在では3乃至5種類のしきい電圧を使
用するに至っている。一般に、このしきい電圧制御のた
めのチャネルドーピング方法としては、微量の不純物を
制御する必要があるため、不純物量を精度良く制御でき
るイオン打込み法が使用されている。
【0005】また、将来的には、MOSFETの微細化
及び高性能化のために、従来のイオン打込み法では実現
出来ない数nm〜数十nm程度という極めて浅いチャネ
ルドーピング工程が必要になると考えられている。この
ような将来の要求に答えるチャネルドーピング方法とし
て、例えば、ボロンドープ酸化膜からの固相拡散を制御
して、pチャネルMOSFETを試作した例が、199
3 シンポジウム オン VLSIテクノロジー(1993
Symposium on VLSI Technology, Digest of Technical
Papers, p. 99)において報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たイオン打込み法を用いてチャネルドーピングを行う方
法によれば、局所的にイオン打込みを行なうことが難し
いため、選択的なドーピングを行なうのにホトレジスト
工程を用いる必要がある。このイオン打込みのためのホ
トレジスト工程は、ホトレジスト塗布、露光、現像、イ
オン打込み、レジストアッシング、洗浄等、多くの処理
工程からなっている。従って、LSI内で使用するMO
SFETのしきい電圧の種類が増えれば、その分これら
の処理工程の繰り返しが必要となり、プロセスコストが
増加するという問題点がある。
【0007】また、ボロン酸化膜からの固相拡散法を用
いてチャネルドーピングを行う方法によれば、選択ドー
ピングを行なうためには、ボロンドープ酸化膜をパター
ン状に加工しておくか、あるいは、ドーピングしない領
域を酸化膜でマスクしておく必要がある。このため、ホ
トレジスト工程に加えて、さらに、酸化膜堆積及びエッ
チング等の工程が増えてしまう上に、この場合もしきい
電圧の種類が増えれば増えただけホトレジスト工程が増
加し、プロセスコストが上昇するという問題点がある。
【0008】上述した問題は、現在のリソグラフィー技
術が白黒の2値情報のみを転写する技術であることに起
因している。従って、同時に3値以上の多値情報を転写
できる多値リソグラフィ技術を用い、一度に多種類の不
純物量のドーピングを行うことができる多値ドーピング
技術を実現することが有効な解決策となる。
【0009】そこで、本発明の目的は、多種類のしきい
電圧制御等を一度の転写プロセスで設定できる多値不純
物ドーピング技術を用いた半導体装置の製造方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明に係る半
導体装置の製造方法によれば、半導体チップ上に光エネ
ルギをマスキング材を介して照射し、この照射された光
エネルギの強度に対応した情報を前記半導体チップ上に
転写し、該転写情報に基づいて半導体チップ上で所望の
不純物ドーピングを行う半導体装置の製造方法におい
て、前記マスキング材として光エネルギの透過率がn+
1通り(n≧2)の値を有するマスク又はレチクルを使
用する。このマスキング材を介して得られるn+1通り
(n≧2)の強度の分布を有する光エネルギを前記半導
体チップ上に同時に照射することによって前記半導体チ
ップ内でn+1通りの不純物ドーピング量を設定するた
めの多値情報が、前記半導体チップ上に転写される。従
って、この転写多値情報に基づいて同一半導体チップ内
に多値不純物ドーピングを行うことができる。
【0011】前記半導体装置の製造方法において、前記
n+1通りの不純物ドーピング量を設定するための多値
情報は、半導体チップ上に積層した感光特性の異なるn
通り(n≧2)のレジスト膜を用いて紫外光などの光エ
ネルギを、n+1通りの透過率を有するマスク又はレチ
クルなどのマスキング材を介して照射することにより、
現像後に得られるn+1通りのレジスト膜の残厚として
転写される。このn+1通りの厚さのレジスト膜を介し
て一度のイオン打込みで同時にn+1通りの多値ドーピ
ングを行うことができる。
【0012】また、前記n+1通りの不純物ドーピング
量を設定するための多値情報は、シリコン表面を酸化性
雰囲気中にさらした状態で、n+1通りの透過率を有す
るマスキング材を介してエキシマレーザ光などの光エネ
ルギを照射することにより、n+1通り(n≧2)の値
の膜厚を有する酸化膜厚として転写される。この酸化膜
厚の薄いものから順に酸化膜の昇華と、この昇華除去さ
れた部分への所定量の不純物の吸着とを交互に繰り返す
ことにより、一度の光エネルギの照射だけでn+1通り
の多値不純物ドーピングを行うことができる。なお、こ
こで上記不純物の吸着は、酸化膜をマスキング材とした
選択吸着を用いる。
【0013】さらに、前記n+1通りの不純物ドーピン
グ量を設定するための多値情報は、シリコン表面に被着
した不純物を含むシリコン酸化膜にエキシマレーザ光を
n+1通りの透過率を有するマスク又はレチクルを介し
て照射することにより、転写と同時に直接シリコン表面
上にn+1通りの多値不純物ドーピングを行うことがで
きる。
【0014】またさらに、前記n+1通りの不純物ドー
ピング量を設定するための多値情報は、シリコン表面に
被着した不純物にエキシマレーザ光をn+1通りの透過
率を有するマスク又はレチクルを介して照射することに
より、前記被着不純物を選択的に脱離してシリコン表面
上に直接n+1通りの値の残留被着不純物として転写す
ることができる。この場合、この残留被着不純物にキャ
ップ層として、シリコン単結晶膜の選択エピタキシャル
成長層或いは低温堆積酸化膜層を設けて拡散することに
より多値不純物ドーピングを行えば好適である。
【0015】また、前記n+1通りの不純物ドーピング
量を設定するための多値情報は、弗酸洗浄してシリコン
表面を水素終端した後、超真空中又は不活性ガス中でn
+1通りの透過率を有するマスク又はレチクルを介して
紫外光をシリコン表面に照射することにより、前記水素
原子のn+1通りの脱離量として転写される。この水素
原子の脱離により残った残留水素が、不純物原子又はこ
の不純物原子を吸着する選択吸着マスクとして作用す
る。これにより、シリコン表面にn+1通りの値の量の
不純物が吸着するので、n+1通りの多値不純物ドーピ
ングを行うことができる。この場合も、この吸着不純物
にキャップ層として、シリコン単結晶膜の選択エピタキ
シャル成長層或いは低温堆積酸化膜層を設けて拡散する
ことにより多値不純物ドーピングを行えば好適である。
【0016】このように、上記多値リソグラフィー技術
を用いた本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、
一度の転写プロセスで3通り以上の濃度の多値不純物ド
ーピングが可能となり、工程の大幅簡略化を実現するこ
とができる。
【0017】
【実施例】まず、本発明に係る半導体装置の製造方法の
原理について、図1を用いて以下説明する。なお、ここ
では3種類の値の不純物量を一度の露光でドーピングす
る場合を例に説明する。図1の(a)はイオン打込み法
を用いる場合、図1の(b)は固相拡散法を用いる場合
の原理を説明するための処理工程の概略を示す断面図で
ある。
【0018】図1の(a)に示すイオン打込み法を用い
る場合について説明する。同図の(a-1)において、参
照符号10はシリコン基板を示し、このシリコン基板1
0の表面には感光特性の異なる多層レジスト膜11を形
成する。この場合、多層レジスト膜11は、ポジ型レジ
スト11aとこれより感度の高いポジ型レジスト11b
とを積層して形成する。(a-1)は、この多層レジスト
膜11に対し、透過率が面内で3種類の値を持つレチク
ル14を介して、紫外光15を照射した状態を示したも
のである。同図に示したレチクル14の領域A,B,C
は、それぞれ透過率がA<B<Cの順で高いものとす
る。従って、多層レジスト膜11は、光エネルギの強度
がそれぞれA<B<Cの順で大きい異なる3種類の紫外
光15によって露光されることとなる。
【0019】(a-2)は、このように露光された多層レ
ジスト膜11の現像処理後の状態を示している。現像後
には、レチクル14の透過率の最も低い領域Aに対応す
る部分の多層レジスト膜11はレジスト11a,11b
とも残存し、領域Bでは低感度のレジスト11aだけが
残り、領域Cではレジスト11a,11b共に除去され
る。すなわち、言い替えれば面内で異なる透過率で表さ
れたレチクル14上の多値情報が、多層レジスト膜11
に転写されたとこととなる。従って、一度の露光によ
り、多種類の不純物ドーピングを設定するための多値情
報として、膜厚の異なるレジストマスクがシリコン基板
10のウエハ内で形成される。
【0020】(a-3)は、このレジストマスクを使用し
て不純物イオン16をイオン打込みした状態を示してい
る。同図に示されるように、イオン打込みによる不純物
イオン16は、レジスト膜厚の厚い領域Aでは不純物イ
オン16の全てがレジスト膜中に留まるのに対して、膜
厚の薄い領域Bでは不純物イオン16の分布する裾の部
分がシリコン基板10内に打ち込まれ、レジスト膜の無
い領域Cでは全ての不純物イオン16がシリコン基板1
0中に打ち込まれる。
【0021】(a-4)は、レジスト除去後を示したもの
である。シリコン基板10上には、不純物ドーピング量
の異なる3種類(但し、不純物量ゼロも1種類と数え
る)の領域A´,B´,C´が形成されている。
【0022】従って、上記したような面内で透過率の異
なるレチクル14と感光特性の異なるレジスト11a,
11bを積層した多層レジスト膜11とを用いることに
より、一度のイオン打込み工程により多種類の値の不純
物量をイオン打込みできる。すなわち、少ない処理工程
により多値不純物ドーピングを行うことができる。
【0023】次に、固相拡散法を用いる場合の原理を図
1の(b)を用いて説明する。同図(b-1)は、シリコ
ン基板10上にCVD法などにより形成された不純物ド
ープ膜17に対して、図1の(a)と同様に面内で透過
率が異なるレチクル12を介して照射した状態を示した
図である。図1の(a)の場合と異なり、照射光として
通常のランプからの紫外光でなく、光エネルギの大きな
エキシマレーザ光18を使用する。これは、エキシマレ
ーザ光の熱によるアニール効果を利用して、熱拡散を局
所的に生じさせるためである。レチクル12を介して光
強度が多値にされたエキシマレーザ光18が不純物ドー
プ膜17に照射されると、レーザ強度の強い領域Cで
は、不純物ドープ膜17からシリコン基板10中へ、よ
り多くの不純物が固相拡散を生じB,Aの順に固相拡散
層19の不純物量が少なくなる。
【0024】(b-2)は、不純物ドープ膜17を除去し
た状態を示す。シリコン基板10上には、それぞれ異な
る不純物量のドーピング領域A´,B´,C´が形成さ
れている。すなわち、面内で異なる透過率で表されたレ
チクル12上の多値情報が、固相拡散により生じる異な
る不純物量という形で直接シリコン基板上に転写された
と言える。従って、レジストを用いない場合でも、面内
で透過率の異なるレチクル12と、不純物ドープ膜17
と、エキシマレーザ光18とを用いることにより、一度
の露光処理で多種類の不純物ドーピングを行うことがで
きる。
【0025】このように、本発明に係る半導体装置の製
造方法の原理は、シリコン基板上にn+1通り(n≧
2)の強度を有する紫外光やエキシマレーザ光などの光
エネルギを照射することにより、多種類の不純物ドーピ
ング量を設定するための多値情報をシリコン基板上に転
写し、この転写情報に基づいて多値不純物ドーピングを
実現するものである。
【0026】以下、更に本発明に係る半導体装置の製造
方法の具体的な実施例を、図2乃至図6を用いて詳細に
説明する。
【0027】<実施例1>まず、図2を用いて本発明に
係る半導体装置の製造方法の一実施例について説明す
る。図2の(a)乃至(d)は、通常のホトレジスト工
程とイオン打ち込み法を用いて、しきい電圧制御用のボ
ロンを多値ドーピングした実施例の主要処理工程を順に
模式的に示した断面構造図である。以下、工程順に説明
する。
【0028】図2の(a)は、イオン打込み用ホトレジ
スト工程での露光処理を示している図である。シリコン
基板20の表面は、素子分離用酸化膜21をLOCOS
酸化により形成した後、更に膜厚が約10nm程度の薄
い熱酸化膜22を形成してある。このシリコン基板20
上に、感光特性の異なる紫外線用ポジ型レジスト23
a,23bを続けて塗布し多層レジスト膜23を形成す
る。このとき、レジスト23bはレジスト23aよりも
高感度なものを使用する。すなわち、最上面のレジスト
は弱い光で感光するように構成する。一方、レチクル2
6はガラス基板にクロム蒸着したものを使用するが、領
域A,B,Cの透過率を、例えば、それぞれ0%,50
%,100%に設定する。尚、透過率を制御する方法と
しては、クロム蒸着膜を極めて薄くしたり、ハーフミラ
ー用のコーティングを行うなどの方法を用いても良い
し、透過率が変われば他の方法を用いても良い。この3
種類の透過率を有するレチクル26を介して、紫外光2
7を多層レジスト膜23が塗布されたシリコン基板20
上に照射する。
【0029】図2の(b)は、上記露光処理したシリコ
ン基板20の現像処理後の状態を示す図である。紫外光
の透過率が0%の領域Aに対応する多層レジスト膜23
の部分は感光せず、透過率が50%の領域Bに対応する
部分は多層レジスト膜23の中のレジスト23bのみ感
光し、透過率が100%の領域Cに対応する部分は多層
レジスト膜23を構成するレジスト23a,23bの両
方共に感光した。従って、1回の紫外光露光を行うだけ
で、現像処理後のレジスト膜の残厚は、レチクルの3種
類の透過率に対応して3種類のレジスト膜厚(但し、残
厚ゼロも1種類と数える。)を得ることができた。
【0030】図2の(c)は、イオン打込み工程を示す
図である。この残厚が異なるレジストパターンをイオン
打込み用のマスクにして、例えば、ボロンイオン(B
+)を15keV,3×1012/cm2の条件でイオン打
込みを行う。レジスト残厚が大きな部分では打ち込まれ
たボロン25は多層レジスト膜23中に留まり、レジス
ト残厚が薄い部分ではボロン25の分布の裾の部分がシ
リコン基板表面に打ち込まれ、レジスト残厚がゼロの部
分は薄い熱酸化膜22を介してボロン25が全部打ち込
まれている。
【0031】図2の(d)は、レジスト除去を行い、更
に薄い熱酸化膜22も除去した状態を示す図である。レ
チクル26の透過率の異なる領域A,B,Cにそれぞれ
対応して、ボロンドープされない領域A´,ドープ量の
少ない領域B´,ドープ量の多い領域C´が形成されて
いる。各領域を2次イオン質量分析法で測定した結果、
領域B´には1×1012/cm2、領域C´には3×10
12/cm2のボロンドーピングが行われていることが確認
できた。
【0032】従って、本実施例によれば、感光特性の異
なる多層レジスト膜23および面内で透過率の異なるレ
チクル26を用いることにより、一度の露光処理と一度
のイオン打込み処理を行うだけで、シリコン基板20上
に多値ドーピング、すなわち不純物ドーピング量の異な
る領域を同時に形成することができる。なお、有機レジ
ストの代わりに、ポリシランなどの無機レジストを用い
ることも可能である。また、本実施例ではポジ型レジス
トを用いた場合を例に説明したが、ネガ型レジストも使
用できることは勿論である。
【0033】この本実施例の方法をダイナミックメモリ
素子の製造工程に適用した結果、従来3回以上行われて
いたボロンのしきい電圧制御用イオン打ち込み工程は、
1回に削減された。
【0034】<実施例2>次に、本発明に係る半導体装
置の製造方法の別の実施例について、図3を用いて説明
する。図3の(a)乃至(d)は、エキシマレーザ酸化
による極薄酸化膜を用いた選択吸着法によって、しきい
電圧制御用のボロンを多値ドーピングする場合の一実施
例を主要処理工程順に模式的に示した断面構造図であ
る。以下、工程順に説明する。
【0035】図3の(a)は、エキシマレーザ光の照射
を行い、シリコン基板表面に極薄酸化膜を形成する状態
を示す図である。なお、ここでシリコン基板30は、既
に素子分離用酸化膜31がLOCOS酸化により形成さ
れている。レチクル32は、合成石英基板上にクロム蒸
着して作られたものを用いる。この場合、レチクル32
は面内に、例えば、透過率0%の領域A,50%の領域
B,99%の領域Cが設けられている。このレチクル3
2を介して、例えば、波長248nm,光エネルギ15
0mJ/cm2・パルスのエキシマレーザ光33を1kH
zで1秒間シリコン基板30の表面に照射した。なお、
雰囲気は酸素1気圧であった。このエキシマレーザ光3
3の照射により、シリコン基板30の表面にはレチクル
32の透過率の異なる領域A,B,Cに対応して、それ
ぞれ膜厚が0.2nm,0.4nm,0.6nmの酸化
膜34,35,36が成長した。すなわち、透過率の異
なるレチクル上のパターン情報が、厚さが異なる極薄酸
化膜のパターン情報として転写されたことになる。
【0036】図3の(b)は、上記エキシマレーザ光3
3の照射により成長した最も薄い酸化膜34の領域のシ
リコン基板30上だけにボロン37を選択的に吸着させ
た状態を示す図である。ここでは、極薄酸化膜を形成し
た前記シリコン基板30を、超高真空(10~9Torr程
度)チャンバ内に入れ、700℃,10分間加熱し、
0.2nmの酸化膜34を昇華させる。次いで、メタホ
ウ酸HBO2をクヌーセンセルから蒸発させ、1×10
12/cm2のHBO2を酸化膜34が昇華してシリコンが
露出した部分に吸着させる。これはHBO2が酸化膜上
には吸着しないという性質を利用して、酸化膜をマスク
に選択的に吸着させることができるからである。この選
択吸着処理により、0.4nmの酸化膜35は0.3n
mとなったが、0.6nmの酸化膜36の膜厚変化は無
視できる程度であった。
【0037】図3の(c)は、その次に薄い酸化膜35
を除去して再びボロン37を選択吸着させた状態を示す
図である。同図の(b)の処理と同様に超高真空チャン
バ内に入れて、750℃,10分間の加熱によって0.
3nmの酸化膜35を昇華させ、再びHBO2を同量吸
着させた。この選択吸着処理で、0.6nmの酸化膜3
6は0.5nmとなった。
【0038】図3の(d)は、残りの薄い酸化膜36を
除去してさらにボロン37を選択吸着させた状態を示す
図である。ここでも超真空チャンバ内に入れて800
℃、20分間の加熱によって、0.5nmの酸化膜36
を昇華させ、再び、HBO2を同量吸着させた。
【0039】以上の一連の選択吸着処理の結果、レチク
ル32の3種類の透過率A,B,Cに対応する領域A
´,B´,C´のボロン濃度は、それぞれ3×1012/
cm2、2×1012/cm2、1×1012/cm2となっ
た。すなわち、面内で異なる透過率を有するレチクルを
用い、一度のエキシマレーザ光による露光処理と、一連
の選択吸着処理により、不純物ドーピング量の異なる領
域を形成できた。なお、本実施例ではボロンソースとし
てHBO2を用いたが、代わりにB23,B26ガスを
用いてもよい。
【0040】さらに、この選択吸着結果を不純物源とし
て拡散を行い、相補型MOSFETを作成したところ、
しきい電圧はnMOS,pMOS共に3通りに制御でき
ることを確認できた。またさらに、極めて浅い接合を形
成することによって、ゲート長0.15μmのCMOS
も高速動作することが確認された。これにより、CMO
S用の極めて浅い10nm程度の接合を有するチャネル
ドーピングを、少ない工程数で実現することができた。
【0041】<実施例3>本発明に係る半導体装置の製
造方法の更に別の実施例について、図4を用いて説明す
る。図4の(a)乃至(c)は、不純物ドープ膜を用い
た選択拡散法によって、しきい電圧制御用のボロンおよ
びリンをそれぞれ多値ドーピングする場合の一実施例を
主要処理工程順に模式的に示した断面構造図である。以
下、工程順に説明する。
【0042】図4の(a)は、エキシマレーザアニール
によりシリコン基板表面にボロンを選択拡散させる状態
を示す図である。なお、ここでシリコン基板40は、既
に素子分離用酸化膜41がLOCOS酸化により形成さ
れ、更に基板表面にボロンドープ酸化膜42がCVD法
により堆積されている。レチクル43は、実施例2と同
様に合成石英基板上にクロム蒸着して作られたものを用
いる。この場合、レチクル43は面内に、例えば、透過
率0%の領域A,Bと、50%の領域Cと、99%の領
域Dとが設けられている。このレチクル43を介してエ
キシマレーザ光44を照射すると、エキシマレーザ光4
4の局所的なアニール効果によって、レチクル43の領
域C,Dに対応する部分のボロンドープ酸化膜42から
シリコン基板40の表面へボロン45がドーピングされ
る。このときボロンドーピング領域の不純物濃度は、対
応するレチクル43の領域C,Dの透過率の大きさの順
に高濃度となる。透過率0%の領域A,Bに対応するシ
リコン基板40上の部分にはボロン45がドーピングさ
れなかった。すなわち、透過率の異なるレチクル43を
介してボロンドーピング酸化膜42に対しエキシマレー
ザ光44の照射を1回行うことにより、同時に3種類の
不純物濃度(但し、不純物濃度ゼロも1種類と数え
る。)のボロン45の選択拡散を行うことができた。
【0043】図4の(b)は、同図の(a)で処理した
シリコン基板40に、更にリンを選択拡散させる状態を
示す図である。ボロンドープ酸化膜42を除去後、リン
ドープ酸化膜46をCVD法により堆積し、レチクル4
7を用いてエキシマレーザ光44を照射する。今度は、
レチクル47の領域Aの透過率は99%、領域Bは50
%、C,Dは0%と設定した。その結果、エキシマレー
ザ光44の局所的なアニール効果によって、レチクル4
7の領域A,Bに対応する部分はリンドープ酸化膜46
からシリコン基板40の表面へリン48がドーピングさ
れる。このときリンドーピング領域の不純物濃度は、対
応するレチクル47の領域A,Bの透過率の大きさの順
に高濃度となる。従って、領域B,Aの順に高濃度にリ
ン48がドーピングされ、透過率0%の領域C,Dに対
応するシリコン基板40上の部分にはリン48がドーピ
ングされなかった。図4の(a)と同様に、透過率の異
なるレチクル47を介してリンドープ酸化膜46に対し
エキシマレーザ光44の照射を1回行うことにより、同
時に3種類の不純物濃度(但し、不純物濃度ゼロも1種
類と数える。)のリン48の選択拡散を行うことができ
た。
【0044】図4の(c)は、リンドープ酸化膜46の
除去後の状態を示す図である。レチクル47の異なる透
過率の領域A,Bに対応するシリコン基板40の表面A
´,B´には不純物濃度の異なるリン48がドープさ
れ、レチクル43の異なる透過率の領域C,Dに対応す
るシリコン基板40の表面C´,D´には不純物濃度の
異なるボロン45がドープされている。
【0045】従って、本実施例によれば、透過率の異な
るレチクルの多値不純物ドーピング量を設定するための
マスクパターン、言い替えれば多値情報が、エキシマレ
ーザ照射を行うことにより転写されると同時に、直接シ
リコン基板上に多値不純物ドーピングを行うことができ
る。このため、CMOS用の多種類の浅接合チャネルド
ーピングを極めて少ない工程で実現できた。なお、ボロ
ンドープ酸化膜42の代わりに単体ボロンを堆積しても
良い。この場合には、エキシマレーザアニール後に表面
を薄く酸化し、残留ボロンを酸化膜中に取り込んでか
ら、この酸化膜ごと残留ボロンを除去する工程を付加す
ると好適である。また、B26,PH3,AsH3,Sb
3などのガス中でエキシマレーザ照射を行っても同様
の多値不純物ドーピングを行うことができる。
【0046】<実施例4>次に、本発明に係る半導体装
置の製造方法の更に別の実施例について、図5を用いて
説明する。図5の(a)乃至(c)は、吸着不純物原子
の選択脱離法を利用して多値不純物ドーピングを行う場
合の一実施例を主要処理工程順に模式的に示した断面構
造図である。以下、工程順に説明する。
【0047】図5の(a)は、シリコン基板50上にア
ンチモン原子を吸着させた状態を示す図である。シリコ
ン基板50は、既にLOCOS酸化を行い素子分離用酸
化膜51が形成されている。このシリコン基板50を超
高真空チャンバに入れ、800℃、10分加熱して、自
然酸化膜を除去し清浄化した後、アンチモン原子52を
クヌーセンセルから蒸発させ吸着させた。この際、基板
温度を600℃に保っておくと1原子層のみの吸着、す
なわち6.8×1014/cm2のアンチモン原子52の吸
着が実現できる。
【0048】図5の(b)は、面内で透過率の異なるレ
チクル53を介して、上記シリコン基板50にエキシマ
レーザ光54を照射した状態を示す図である。ここでレ
チクル53は実施例2と同様に合成石英基板上にクロム
蒸着したものを用い、面内に例えば、透過率20%の領
域Aと、50%の領域Bと、99%の領域Cとを設け
た。このレチクル53を介してエキシマレーザ光54を
照射すると、エキシマレーザ光54のアニール効果によ
り加熱されたアンチモン原子52がシリコン基板50の
表面より熱脱離する。このとき、エキシマレーザ54の
アニール効果は、レチクル53の透過率の大きさの順に
大きく、従ってアンチモン原子52の熱脱離量もA,
B,Cの順に大きくなる。この結果、エキシマレーザ光
照射による加熱によってアンチモン原子52が熱脱離し
てシリコン基板50の表面に残留した量は、以下の通り
であった。すなわち、レチクル53の透過率20%の領
域Aに対応する部分の領域A´には5×1012/cm2
透過率50%の領域Bに対応する部分の領域B´には1
×1012/cm2,透過率99%の領域Cに対応する部分
の領域C´には5×1011/cm2のアンチモン原子52
がシリコン基板50の表面に残留した。
【0049】図5の(c)は、このシリコン基板50上
にシリコン単結晶膜55を設けた状態を示す図である。
アンチモン原子52は加熱によりシリコン基板表面から
脱離しやすいため、これを阻止するキャップ層としてシ
リコン単結晶膜55を選択エピタキシャル成長する。こ
の選択エピタキシャル成長したシリコン単結晶膜55に
被覆された残留アンチモン原子52を不純物源として、
シリコン基板中にアンチモンをドーピングする。
【0050】以上の一連の処理を行うことにより、3種
類の不純物濃度のn形ドーピングが1回のエキシマレー
ザ光照射による転写プロセスで実現できた。なお、アン
チモン原子の代わりに、As原子,P原子あるいはPH
3,AsH3,SbH3などのガス分子を用いても良い。
また、シリコン単結晶膜55の代わりに、低温堆積酸化
膜をキャップ層として用い、不純物原子をシリコン基板
50中に熱拡散させても良い。さらに、本実施例では、
最初にアンチモンを1原子層のみ吸着させた例を示した
が、例えば、加熱せずにアンチモン原子をクヌーセンセ
ルから蒸発させて多量に吸着させた後に、シリコン基板
を600℃に加熱して1原子層を吸着させても良い。
【0051】<実施例5>更に、本発明に係る半導体装
置の製造方法の別の実施例について、図6を用いて説明
する。図6の(a)乃至(d)は、シリコン表面での水
素終端を利用した不純物原子の選択吸着法により多値不
純物ドーピングを行う場合の一実施例を主要処理工程順
に模式的に示した断面構造図である。以下、工程順に説
明する。
【0052】図6の(a)は、シリコン基板60の表面
を水素原子62で終端した状態を示す図である。既にL
OCOS酸化をして素子分離用酸化膜61を形成したシ
リコン基板60に対し弗酸洗浄を行うことによって、シ
リコン表面は水素原子62で終端される。
【0053】図6の(b)は、面内で透過率の異なるレ
チクル63を介して、上記シリコン基板60に紫外光6
4を照射した状態を示す図である。ここでレチクル63
は実施例1と同様にガラス基板上にクロム蒸着して作ら
れたものを用い、面内に例えば、透過率0%の領域A
と、50%の領域Bと、100%の領域Cとを設けた。
このレチクル63を介して紫外光64を、シリコン表面
が酸化しないように超高真空中または高純度窒素中でシ
リコン基板60に照射する。この紫外光64の照射によ
り、シリコン表面を終端していた水素原子62は、レチ
クル63の透過率が0%の領域Aに対応する部分A´で
は100%水素原子62が残留し、50%の領域Bに対
応する部分B´および100%の領域Cに対応する部分
C´では、それぞれ50%および0%の水素原子62が
残留した状態となった。
【0054】図6の(c)は、上記処理を行った状態の
シリコン基板60にアンチモン原子65を選択吸着させ
た状態を示す図である。紫外光64を照射したシリコン
基板60は、そのまま大気にさらすこと無く超高真空チ
ャンバ内へ導入し、クヌーセンセルからの蒸発量をシャ
ッタの開閉により制御してアンチモン原子65を2×1
12/cm2吸着させた。この結果、100%水素終端さ
れている領域A´ではアンチモン65は全く吸着せず、
領域B´およびC´ではそれぞれ1×1012/cm2,2
×1012/cm2吸着した。
【0055】図6の(d)は、このシリコン基板60上
にシリコン単結晶膜66を設けた状態を示す図である。
前述した実施例4と同様にアンチモン原子65は加熱に
よりシリコン基板表面から脱離しやすいため、これを阻
止するキャップ層としてシリコン単結晶膜66を選択エ
ピタキシャル成長する。この選択エピタキシャル成長し
たシリコン単結晶膜66に被覆されたアンチモン原子6
5を不純物源として、シリコン基板中にアンチモンをド
ーピングする。
【0056】以上の一連の処理を行うことにより、3種
類の不純物濃度(但し、不純物濃度ゼロも1種類と数え
る。)のn形ドーピングが1回の紫外光照射による転写
プロセスで実現できた。なお、アンチモン原子65の代
わりに、As原子,P原子あるいはPH3,AsH3,S
bH3などのガス分子を用いても良い。また、シリコン
単結晶膜66の代わりに、低温堆積酸化膜をキャップ層
として用い、不純物原子をシリコン基板60中に熱拡散
させても良い。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、一度の転写プロセスで
多種類の不純物濃度のドーピングが可能となり、工程数
を大幅に削減できる。このため、プロセスコスト増加の
抑制に顕著な効果を奏する。また、原子層レベルで制御
されたドーピング層を形成できるため、極めて浅い10
nm程度の接合を有するチャネルドーピングも容易に実
現でき、ゲート長0.15μm以下の相補型FETの高
速動作が可能となる。
【0058】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の変更をな
し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置の製造方法の原理を説
明する図であり、(a)はイオン打ち込み法を用いる場
合、(b)は固相拡散法を用いる場合の処理工程の概略
断面図。
【図2】本発明に係る半導体装置の製造方法の一実施例
であるイオン打ち込み法による多値不純物ドーピングを
示す断面図。
【図3】本発明に係る半導体装置の製造方法の別の実施
例である極薄酸化膜を用いた選択吸着法による多値不純
物ドーピングを示す断面図。
【図4】本発明に係る半導体装置の製造方法の更に別の
実施例である不純物ドープ膜を用いた選択拡散法による
多値不純物ドーピングを示す断面図。
【図5】本発明に係る半導体装置の製造方法のまた別の
実施例である吸着不純物原子の選択脱離法による多値不
純物ドーピングを示す断面図。
【図6】本発明に係る半導体装置の製造方法のまた更に
別の実施例である水素終端を用いた不純物原子の選択吸
着法による多値不純物ドーピングを示す断面図。
【符号の説明】
10…シリコン基板 11…多層レジスト膜 11a…ポジ型ホトレジスト 11b…高感度ポジ型ホトレジスト 12…エキシマレーザ光用レチクル 14…紫外光用レチクル 15…紫外光 16…不純物イオン 17…不純物ドープ膜 18…エキシマレーザ光 19…固相拡散層 21…素子分離用酸化膜 25…ボロンイオン 34,35,36…極薄酸化膜 37…ボロン原子 42…ボロンドープ酸化膜 46…リンドープ酸化膜 52…アンチモン原子 55…シリコン単結晶膜 62…水素原子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/266

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体チップ上に光エネルギをマスキング
    材を介して照射し、この照射された光エネルギに対応し
    た情報を前記半導体チップ上に転写し、該転写情報に基
    づいて前記半導体チップ上に所望の不純物ドーピングを
    行う半導体装置の製造方法において、前記マスキング材
    として光エネルギの透過率がn+1通り(n≧2)の値
    を有するマスク又はレチクルを使用し、このマスキング
    材を介して得られるn+1通り(n≧2)の強度を有す
    る前記光エネルギを前記半導体チップ上に同時に照射す
    ることによって前記半導体チップ内でn+1通りの不純
    物ドーピング量を設定するための多値情報を前記半導体
    チップ上に転写し、該転写多値情報に基づいて多値不純
    物ドーピングを行うことを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  2. 【請求項2】前記n+1通りの不純物ドーピング量を設
    定するための多値情報は、前記半導体チップ上に感光特
    性の異なるn通り(n≧2)のレジスト膜を積層し、該
    レジスト膜に前記n+1通りの透過率を有する前記マス
    キング材を介して前記光エネルギを照射することによ
    り、現像処理後のレジスト残厚が前記半導体チップ内で
    n+1通りの値を有するレジスト膜の厚さとして転写さ
    れ、このn+1通りの値の残厚を有するレジスト膜をイ
    オン打込み用マスクに使用して一度のイオン打込みを行
    うことにより多値不純物ドーピングを行う請求項1記載
    の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】前記n+1通りの不純物ドーピング量を設
    定するための多値情報は、シリコン表面を酸化性雰囲気
    中にさらし、前記n+1通りの透過率を有する前記マス
    キング材を介して前記シリコン表面に前記光エネルギを
    照射することにより、前記シリコン表面上に生成された
    酸化膜が半導体チップ内でn+1通り(n≧2)の値の
    酸化膜厚として転写され、このn+1通りの膜厚を有す
    る酸化膜を膜厚の薄いものから順次酸化膜の昇華と、該
    昇華部分のシリコン表面上に所定量の不純物原子又はこ
    れを含む分子の吸着とを交互に行うことにより半導体チ
    ップ内でn+1通りの値の不純物ドーピング量を吸着さ
    せて多値不純物ドーピングを行う請求項1記載の半導体
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記n+1通りの不純物ドーピング量を設
    定するための多値情報は、不純物を含むシリコン酸化膜
    をシリコン表面に被着し、前記n+1通りの透過率を有
    する前記マスキング材を介して前記被着物に前記光エネ
    ルギを照射することにより、直接シリコン表面にn+1
    通りの値の不純物の選択拡散として転写すると同時に多
    値不純物ドーピングが行われる請求項1記載の半導体装
    置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記n+1通りの不純物ドーピング量を設
    定するための多値情報は、シリコン表面に不純物を被着
    し、前記n+1通りの透過率を有する前記マスキング材
    を介して前記被着物に前記光エネルギを照射することに
    より、前記被着した不純物を選択的に脱離してシリコン
    表面に直接n+1通りの値の不純物の残留被着物として
    転写し、この残留被着不純物により多値不純物ドーピン
    グを行う請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】前記n+1通りの不純物ドーピング量を設
    定するための多値情報は、シリコン表面を水素原子で終
    端した後、超真空中又は不活性ガス中に置き、前記n+
    1通りの透過率を有する前記マスキング材を介して前記
    光エネルギを前記シリコン表面に照射することにより、
    n+1通りの値の量の前記水素原子の脱離として転写さ
    れ、このn+1通りの値の量の水素脱離により得られる
    残留水素を不純物原子又はこの不純物原子を含む分子の
    選択吸着マスクとして用いてn+1通りの値の不純物を
    吸着させることにより多値不純物ドーピングを行う請求
    項1記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】前記光エネルギは、紫外光である請求項2
    又は請求項6記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】前記光エネルギは、エキシマレーザ光であ
    る請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の半導体装置
    の製造方法。
  9. 【請求項9】前記n+1通りの値の残留被着不純物にキ
    ャップ層を設けて拡散することにより多値不純物ドーピ
    ングを行う請求項5記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】前記n+1通りの値の吸着不純物にキャ
    ップ層を設けて拡散することにより多値不純物ドーピン
    グを行う請求項6記載の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】前記キャップ層は、シリコン単結晶膜の
    選択エピタキシャル成長層である請求項9又は請求項1
    0記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】前記キャップ層は、低温堆積酸化膜層で
    ある請求項9又は請求項10記載の半導体装置の製造方
    法。
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