JPH07133428A - ポリイミド前駆体組成物 - Google Patents
ポリイミド前駆体組成物Info
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- JPH07133428A JPH07133428A JP19831093A JP19831093A JPH07133428A JP H07133428 A JPH07133428 A JP H07133428A JP 19831093 A JP19831093 A JP 19831093A JP 19831093 A JP19831093 A JP 19831093A JP H07133428 A JPH07133428 A JP H07133428A
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Abstract
面活性剤を主成分とするポリイミド前駆体組成物であ
る。 【効果】本発明は上述のごとく構成したもので、そのポ
リイミド前駆体組成物によると、作成した塗膜は封止樹
脂との密着性が良く、また界面活性剤が低泡性であるこ
とから、その塗膜は塗布欠点やうねりが生じにくいとい
う特性を有しており、かつゆず肌やエッジ部の盛り上が
りもない。
Description
に関するものであり、さらに詳しくは、界面活性剤を含
有したポリイミド前駆体組成物の改良に関するものであ
る。
組成物としては、ポリイミドの前駆体であるポリアミド
酸に弗素系の界面活性剤を添加した組成物(特公平5−
8222号公報)が知られている。このように界面活性
剤を添加することにより、塗膜のゆず肌や亀甲模様、パ
ターンエッジの盛り上がりを防ぐことができる。
界面活性剤が表面にブリードアウトして封止樹脂との密
着性が悪くなるという欠点があった。またポリアミド酸
に弗素系の界面活性剤を混合した場合、気泡をかみこみ
安定化してしまうため、塗膜にうねりや塗布欠点が生じ
やすいという欠点もあった。
封止樹脂との密着性を損なうことなく、うねりや塗布欠
点のない、均一で平坦、かつゆず肌がなく、エッジ部の
盛り上がりのない高品位の塗膜を形成することができる
ポリイミド前駆体組成物を提供することを目的とする。
以下の構成を採ることにより達成される。すなわち、
(a)一般式[I]
は4価の有機基、R2 は、少なくとも2個の炭素原子を
有する2価の有機基、R3 は、1価の有機基、水素、ア
ルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。n
は1または2である。)で表される構造単位を有するポ
リアミド酸と、(b)一般式[II]
1〜100の整数)で表される界面活性剤とを含有する
ことを特徴とするポリイミド前駆体組成物である。
造単位を有するポリアミド酸とは、加熱あるいは適当な
触媒により、イミド環や、その他の環状構造を有するポ
リマー(以後、「ポリイミド系ポリマー」と呼ぶ)とな
り得るものである。
個の炭素原子を有する3価または4価の有機基である。
ポリイミド系ポリマーの耐熱性から、R1 は芳香族環ま
たは芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6〜30の3価
または4価の基が好ましい。R1 の好ましい具体的な例
としては、ピロメリット酸残基、3,3´,4,4´−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸残基、3,3´,4,
4´−ビフェニルテトラカルボン酸残基、3,3´,
4,4´−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸残基、
3,3´,4,4´−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸残基、ブタンテトラカルボン酸残基、シクロペンタ
ンテトラカルボン酸残基などが挙げられるが、これらに
限定されない。
個の炭素原子を有する2価の有機基である。R1 と同
様、ポリイミド系ポリマーの耐熱性から、R2 は芳香族
環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6〜30の
2価の基が好ましい。R2 の好ましい具体的な例として
は、ジアミノジフェニルエーテル残基、ジアミノジフェ
ニルスルフィド残基、ジアミノジフェニルメタン残基、
ジアミノジフェニルスルホン残基、フェニレンジアミン
残基、ベンジジン残基、ビスアミノフェノキシプロパン
残基などが挙げられるが、これらに限定されない。
向上させるために、耐熱性を低下させない範囲でR2 と
して、シロキサン結合を有する脂肪族性の基を共重合す
ることも可能である。好ましい具体例としては、ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンなど
が挙げられる。
基、水素、アルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオ
ンを表し、nは1または2である。R3 の好ましい例と
して、水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基、、
ブチル基、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、O
−ニトロベンジル基などが挙げられるが、これらに限定
されない。
[I]で表される構造単位のみから成るものであっても
良いし、他の構造単位との共重合体あるいはブレンド体
であっても良い。その際、一般式[I]で表される構造
単位を90%以上含有していることが好ましい。共重合
またはブレンドに用いられる構造単位の種類、量は最終
加熱処理によって得られるポリイミド系ポリマーの耐熱
性を著しく損なわない範囲で選択するのが望ましい。
としては、ピロメリット酸2無水物と4,4´−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3´,4,4´−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸2無水物と4,4´−ジアミノ
ジフェニルエーテル、3,3´,4,4´−ビフェニル
テトラカルボン酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェ
ニルエーテル、ピロメリット酸2無水物と3,3´(ま
たは4,4´)−ジアミノジフェニルスルホン、ピロメ
リット酸2無水物および3,3´,4,4´−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸2無水物と3,3´(または
4,4´)−ジアミノジフェニルスルホン、3,3´,
4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物と
3,3´(または4,4´)−ジアミノジフェニルスル
ホン、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン
酸2無水物と3,3´(または4,4´)−ジアミノジ
フェニルスルホン、ピロメリット酸2無水物と4,4´
−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3´,4,4´
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物と4,4´
−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3´,4,4´
−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物と4,4´−ジ
アミノジフェニルスルフィド、3、3´,4,4´−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物とパラフェニレ
ンジアミン、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカ
ルボン酸2無水物とパラフェニレンジアミン、ピロメリ
ット酸2無水物および3,3´,4,4´−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸2無水物とパラフェニレンジアミ
ン、ピロメリット酸2無水物および3,3´,4,4´
−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物とパラフェニレ
ンジアミン、3,3´,4,4´−ジフェニルエーテル
テトラカルボン酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェ
ニルエーテル、3,3´,4,4´−ジフェニルエーテ
ルテトラカルボン酸2無水物とパラフェニレンジアミ
ン、ブタンテトラカルボン酸2無水物と1,3−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、シクロペンタンテ
トラカルボン酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェニ
ルメタン、ピロメリット酸2無水物と4,4´−ジアミ
ノジフェニルエーテルおよびビス(3−アミノプロピ
ル)テトラメチルジシロキサンなどから合成されたポリ
アミド酸およびそのエステル化物が好ましく用いられ
る。
化物は公知の方法によって合成される。すなわち、ポリ
アミド酸の場合はテトラカルボン酸とジアミンを選択的
に組み合わせ、これらをN−メチル−2−ピロリドン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミドなどを主成分とする極性溶媒や、γ−ブチロラ
クトン中で反応させることにより合成される。ポリアミ
ド酸のエステル化物は例えば、特開昭61−72022
号公報、特公昭55−30207号公報に記載されてい
る方法などで合成される。
酸エステル化物の分子末端の少なくとも一方がアルコー
ルの酸エステルになっているものが好ましく使用され
る。
る。)となっているポリアミド酸である。R4 は、不飽
和結合を有していてもいなくても良いが、光反応性を有
する炭素−炭素不飽和結合を有する炭素数3〜15の1
価の有機基であると、感光特性が良好となるので好まし
い。もう一方の分子末端は、同様のアルコールの酸エス
テルとなっていてもよいし、
酸エステルとなっているポリアミド酸の未露光部の現像
液への溶解性は、その分子量が小さいほど良好となる。
また逆に、分子量が小さすぎると、露光部の現像液への
溶解量が大きくなり、露光部の溶解量を減らそうとすれ
ば、多量の露光量が必要になる場合が多い。このため、
重合度は、好ましくは1〜100、より好ましくは3〜
70、さらに好ましくは5〜50、さらに好ましくは7
〜30である。なお、実際には重合度にはばらつきがあ
るため、ここでいう重合度の好ましい範囲とは、この範
囲の中に全ポリアミド酸の50モル%以上、好ましくは
70モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上が含
まれていることを意味する。
酸エステルとなっているポリアミド酸は、例えば、テト
ラカルボン酸二無水物にアルコールを開環付加させて得
られるテトラカルボン酸エステル無水物、またはこのテ
トラカルボン酸エステル無水物とテトラカルボン酸二無
水物の混合物に、ジアミンを開環付加させることによっ
て得ることができる。
R4 OH で表される。不飽和結合を有しないアルコ
ールの具体的な例としては、、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルア
ルコールなどの1価アルコール、エチレングリコール、
プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパンなどの多価アルコール、メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソロブ類な
どがあげられるが、これらに限定されない。不飽和結合
を有するアルコールの具体的な例としては、アリルアル
コール、2−アリロキシエタノールなどがあげられる
が、アルコール性の水酸基を有するアクリル酸エステル
を用いると、感光特性が良好な感光性ポリイミド前駆物
質を得ることができる。その具体的な例として、2−ヒ
ドロキシエチルアクリラート、2−ヒドロキシプロピル
アクリラート、グリセロールアクリラート、ポリエチレ
ングリコールアクリラート、EOフタル酸アクリラート
および上記のアクリラートをメタクリラートに変えたも
のなどがあげられるが、特にこれらに限定されない。本
発明では、これらのアルコールを1種または2種以上用
いることができる。
物に対して、0.010〜1倍モル当量、好ましくは
0.014〜0.333倍モル当量、より好ましくは
0.020〜0.200倍モル当量、さらに好ましくは
0.033〜0.143倍モル当量反応させる。
式[II]
1〜100の整数)で表される界面活性剤を必須成分と
して含有する。すなわち、ポリプロピレングリコール部
単位が親油性を持ち、ポリエチレングリコール部単位が
親水性を持ち、かつ親油性のポリプロピレングリコール
部の両端が親水性のポリエチレングリコール部単位によ
って挟まれた構造を有した非イオン性の界面活性剤であ
る。この型の界面活性剤は泡立ちが少なく、特別に低泡
性であるという特徴を有している。
ましくは1〜70、より好ましくは1〜50であり、p
は、好ましくは10〜70、より好ましくは20〜50
である。また、分子量としては、1000〜10000
の範囲にあることが好ましく、より好ましくは2000
〜4000である。
しては、いわゆるプルロニック型界面活性剤が該当す
る。プルロニック型界面活性剤は合成によって得ること
もできるが、市販されているものとして日本油脂(株)
製の“プロノン”102、104、201、204など
が挙げられる。
は、ポリアミド酸100重量部に対して0.001〜5
重量部添加するのが好ましく、より好ましくは0.00
1〜0.1重量部である。少なすぎると添加効果が認め
られず、多すぎると塗布欠点が生じたり、封止樹脂との
密着性を悪化させる。
性を付与することもできる。かかる感光性ポリイミド前
駆体組成物として、ポリアミド酸に光反応性基とアミノ
基を有する化合物を添加した組成物(例えば、特公昭5
9−52822号公報、特開昭58−160320号公
報、特開昭60−47023号公報、特開昭57−10
2926号公報)、ポリアミド酸にアクリルアミド類を
添加した組成物(例えば、特開平3−170555号公
報)、ポリアミド酸にエステル基で感光性を導入した組
成物(例えば、特公昭54−44453号公報、特開昭
61−118423号公報、特開昭62−184056
号公報)、ポリアミド酸にビスアジドを添加した組成物
(例えば、特開昭60−135457号公報)など挙げ
られるがこれらに限定されない。
説明する。まず、ポリアミド酸溶液を前述の処方で得
る。次にこの溶液にプルロニック型界面活性剤、必要に
応じて感光剤、光開始剤、増感剤、熱重合禁止剤、ポリ
イミド膜の硬度を向上させるための無機微粒子のコロイ
ド状物をなどを溶解調合することにより組成物を得る。
なお、上記のポリマとして、固体状のポリアミド酸およ
びそのエステル化物、あるいは反応後に溶液から分離精
製したポリマを再溶解して用いても差し支えない。
マの溶解性の面から極性溶媒が好ましく用いられ、特に
非プロトン性極性溶媒が好適である。非プロトン性極性
溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホロトリ
アミド、γ−ブチロラクトンなどが好ましく用いられ
る。
ワニスを基板上に塗布し、乾燥、露光、現像、リンス、
キュアを行うとポリイミドのパターンが得られる。
う。
エポキシ樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、ポリエ
ステル樹脂などが挙げられる。市販品の例としては、E
ME9300H(住友ベークライト(株)製)、CEL
−7700(日立化成(株)製)などを挙げることがで
きる。
ては、トランスファー成型法、中型法、浸浸法、滴下
法、流動浸浸法などを挙げることができる。
明するが、本発明はこれらに限定されない。
ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン
44.7gを6800ccのN−メチル−2−ピロリド
ンに溶解し、室温(約18℃)で撹拌しながら、ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物483g、ピロメリ
ット酸二無水物327gを粉体で仕込み、室温で1時間
撹拌し、更に55℃で2時間撹拌を続け、30℃で15
ポアズのポリマ溶液(A)を得た。
型界面活性剤(日本油脂(株)“プロノン”204:上
記一般式[I]において、m=n=15,p=35,分
子量=3330)をポリマ(A)に対して0.01重量
部添加、混合した。次にこの溶液をテフロン製のフィル
ターで濾過し、混合溶液を得た。この溶液をスピンナー
によりシリコンウエハー上に塗布し、80℃で1時間、
135、200、300(℃)で各30分、350
(℃)で1時間窒素中で熱処理した。
ドビフェニルエポキシ樹脂により樹脂封止した。塗膜の
封止樹脂との密着性を調べたところ良好であった。しか
も光学顕微鏡を用い観察したところ、平坦で、ゆず肌が
なく、エッジ部の盛り上がりのない良好な膜が得られ
た。
弗素系の界面活性剤(米国スリーエム社製 FC43
0)を使用し、同様の実験をしたところ封止樹脂との密
着性が悪く、膜にうねりや塗布欠点が多く、暗視野で顕
微鏡観察したところ輝点の多い膜しか得られなかった。
いで同様の実験をしたところ膜にゆず肌があり、エッジ
部の盛り上がりのある製品価値の低い膜しか得られなか
った。
温で、ミヒラーケトン10g、4−アジドベンザルアセ
トフェノン10g、3−フェニル−5−イソオキサゾロ
ン50g、3,3´−カルボニル−ビス(7−ジエチル
アミノクマリン)2.5g、エチレングリコールジメタ
クリラート50g、N,N´−ジメチルアミノエチルメ
タクリラート450g、プルロニック型界面活性剤(日
本油脂(株)“プロノン”204)1%N−メチル−2
−ピロリドン溶液3gを加え、撹拌混合後、フィルター
で濾過して感光性ポリイミド前駆体組成物溶液を得た。
スピンコートし、80℃で30分間加熱乾燥して、厚み
30μmの膜を形成した。この膜面をパターンマスク
し、窒素雰囲気下、7mW/cm2 の出力の超高圧水銀
灯を用いて5分間露光を行ない、次に、N−メチル−2
−ピロリドン、キシレン、水の7:2:1(重量比)混
合液に浸漬して、未露光部が溶解除去されるまで現像し
(この時、現像に要する時間は15分)、イソブチルア
ルコールでリンスを行なったところ、厚み28μmのポ
リイミド前駆体のパターンを得た。これを窒素雰囲気
下、200℃30分間、300℃30分間、400℃3
0分間のステップで加熱処理し、厚み14μmのポリイ
ミドのパターンを得た。
ドビフェニルエポキシ樹脂により樹脂封止した。塗膜の
封止樹脂との密着性を調べたところ良好であった。しか
も光学顕微鏡を用い観察したところ、平坦で、ゆず肌が
なく、エッジ部の盛り上がりのない良好な膜が得られ
た。
弗素系の界面活性剤(米国スリーエム社製 FC43
0)を使用し、同様の実験をしたところ封止樹脂との密
着性が悪く、膜にうねりや塗布欠点が多く、暗視野で顕
微鏡観察したところ輝点の多い膜しか得られなかった。
いで同様の実験をしたところ膜にゆず肌があり、エッジ
部の盛り上がりのある製品価値の低い膜しか得られなか
った。
0mlの4つ口フラスコに、3,3´,4,4´−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物147.11g(0.
5モル)、2−ヒドロキシエチルメタクリラート65.
07g(0.5モル)、およびN−メチル−2−ピロリ
ドン300gを投入し、乾燥空気流入下、70℃で4時
間攪拌した。その後、室温まで冷却し、4,4´−ジア
ミノジフェニルエーテル75.09g(0.375モ
ル)、p−フェニレンジアミン10.81g(0.1モ
ル)、ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロ
キサン6.21g(0.025モル)、およびN−メチ
ル−2−ピロリドン193.11gを加え、乾燥空気流
入下、60℃で3時間攪拌して、粘稠なポリイミド前駆
体溶液を得た。得られた溶液を少量取出し、N−メチル
−2−ピロリドンで希釈後、メチルアルコールを用いて
再沈してポリアミド酸を得た。このポリアミド酸をNM
Rを用いて分析したところ、エステル化率が7.8モル
%であった。これより、末端エステル化ポリアミド酸の
平均重合度は12.8と推定された。
4.78g、4−アジドベンザルアセトフェノン2.3
9g、3−フェニル−5−イソオキサゾロン7.18
g、3,3´−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノ
クマリン)1.20g、エチレングリコールジメタクリ
ラート35.88g、N,N−ジメチルアミノエチルメ
タクリラート157.21g(1モル)、プルロニック
型界面活性剤(日本油脂(株)製“プロノン”204)
1%N−メチル−2−ピロリドン溶液3gを加え、攪拌
混合後、フィルターで濾過して感光性ポリイミド前駆体
組成物溶液を得た。
スピンコートし、80℃で30分間加熱乾燥して、厚み
30μmの膜を形成した。この膜面をパターンマスク
し、窒素雰囲気下、7mW/cm2 の出力の超高圧水銀
灯を用いて5分間露光を行い、次に、N−メチル−2−
ピロリドン、キシレン、水の7:2:1(重量比)混合
液に浸漬して、未露光部が溶解除去されるまで現像し
(この時、現像に要する時間は4分)、イソブチルアル
コールでリンスを行ったところ、厚み28μmのポリイ
ミド前駆体のパターンを得た。これを窒素雰囲気下、2
00℃30分間、300℃30分間、400℃30分間
のステップで加熱処理し、厚み14μmのポリイミドの
パターンを得た。
ドビフェニルエポキシ樹脂により樹脂封止した。塗膜の
封止樹脂との密着性を調べたところ良好であった。しか
も光学顕微鏡を用い観察したところ、平坦でゆず肌がな
く、エッジ部の盛り上がりのない良好な膜が得られた。
弗素系の界面活性剤(米国スリーエム社製 FC43
0)を使用し、同様の実験をしたところ封止樹脂との密
着性が悪く、膜にうねりや塗布欠点が多く、暗視野で顕
微鏡観察したところ輝点の多い膜しか得られなかった。
いで同様の実験をしたところ膜にゆず肌があり、エッジ
部の盛り上がりのある製品価値の低い膜しか得られなか
った。
二無水物80.55g、ピロメリット酸二無水物54.
53gをエタノール2.3g、N−メチル−2−ピロリ
ドン549gと共に、70℃で3時間反応させた。その
後20℃に冷却し、4,4´−ジアミノジフェニルエー
テル95.10gおよびビス(3−アミノプロピル)テ
トラメチルジシロキサン6.20gを添加し、さらに6
0℃で3時間反応させ、粘度122ポアズ(25℃)の
ポリマ溶液を得た。この溶液にジメチルアミノエチルメ
タクリレート157.2g(ポリマ中の全カルボキシル
基と当量)、プルロニック型界面活性剤(日本油脂
(株)“プロノン”204)1%N−メチル−2−ピロ
リドン溶液3g、3−フェニル−5−イソオキサゾロン
23.6g、およびγ−ブチロラクトン315gを添加
し、感光性ポリイミド前駆体組成物を得た。
ポリイミド前駆体組成物を塗布、60℃で30分窒素雰
囲気中で乾燥し、膜厚4.55μmの感光性ポリイミド
前駆体被膜を形成した。キャノン(株)製紫外線露光機
PLA−501Fを用い、クロム製のフォトマスクを介
して840mW/cm2 (365nmの紫外線強度)露
光した。露光後、ホットプレートで140℃で3分熱処
理をした。この処理により未露光部の被膜は3.64μ
m、露光部の被膜は3.84μm(硬化度比0.94
8)の膜厚となり、未露光部と露光部の膜厚に差が認め
られた。次にテトラメチルアンモニウムハイドロオキサ
イドの2.38%の水溶液からなる現像液に浸漬したと
ころ、露光部が溶解し、未露光部が2.90μm残存し
た象が形成された。水でリンス後、窒素ブローして乾燥
した。このようにして得られたポジ型のパターンを13
0℃、200℃、400℃で各々30分窒素雰囲気中で
キュアし、ポジ型の良好なポリイミドパターンが形成で
きた。
ドビフェニルエポキシ樹脂により樹脂封止した。塗膜の
封止樹脂との密着性を調べたところ良好であった。しか
も光学顕微鏡を用い観察したところ、平坦でゆず肌がな
く、エッジ部の盛り上がりのない良好な膜が得られた。
弗素系の界面活性剤(米国スリーエム社製 FC43
0)を使用し、同様の実験をしたところ封止樹脂との密
着性が悪く、膜にうねりや塗布欠点が多く、暗視野で顕
微鏡観察したところ輝点の多い膜しか得られなかった。
いで同様の実験をしたところ膜にゆず肌があり、エッジ
部の盛り上がりのある製品価値の低い膜しか得られなか
った。
そのポリイミド前駆体組成物によると、作成した塗膜は
封止樹脂との密着性が良く、また界面活性剤が低泡性で
あることから、その塗膜は塗布欠点やうねりが生じにく
いという特性を有しており、かつゆず肌やエッジ部の盛
り上がりもない。
Claims (4)
- 【請求項1】(a)一般式[I] 【化1】 (R1 は、少なくとも2個の炭素原子を有する3価また
は4価の有機基、R2 は、少なくとも2個の炭素原子を
有する2価の有機基、R3 は、1価の有機基、水素、ア
ルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。n
は1または2である。)で表される構造単位を有するポ
リアミド酸と、(b)一般式[II] 【化2】 (mは1〜100の整数、pは1〜100の整数、nは
1〜100の整数)で表される界面活性剤とを含有する
ことを特徴とするポリイミド前駆体組成物。 - 【請求項2】ポリアミド酸の分子末端の少なくとも一方
がアルコールの酸エステルとなっていることを特徴とす
る請求項1記載のポリイミド前駆体組成物。 - 【請求項3】アルコールが不飽和アルコールであること
を特徴とする請求項2記載のポリイミド前駆体組成物。 - 【請求項4】不飽和アルコールがアルコール性水酸基を
有するアクリル酸エステルであることを特徴とする請求
項3記載のポリイミド前駆体組成物。
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1130862A (ja) * | 1997-05-16 | 1999-02-02 | Toray Ind Inc | 化学線感応性重合体組成物 |
JP2006146244A (ja) * | 2004-11-23 | 2006-06-08 | E I Du Pont De Nemours & Co | 低温硬化型感光性組成物 |
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JP2015178542A (ja) * | 2014-03-18 | 2015-10-08 | 富士ゼロックス株式会社 | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド成形体の製造方法、及びポリイミド成形体 |
WO2018003726A1 (ja) * | 2016-06-29 | 2018-01-04 | 富士フイルム株式会社 | ネガ型感光性樹脂組成物、硬化膜、硬化膜の製造方法、半導体デバイス、積層体の製造方法、半導体デバイスの製造方法およびポリイミド前駆体 |
-
1993
- 1993-08-10 JP JP19831093A patent/JP3208940B2/ja not_active Expired - Lifetime
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