JPH07132688A - 平版印刷版用アルミニウム合金基材 - Google Patents

平版印刷版用アルミニウム合金基材

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JPH07132688A
JPH07132688A JP30224693A JP30224693A JPH07132688A JP H07132688 A JPH07132688 A JP H07132688A JP 30224693 A JP30224693 A JP 30224693A JP 30224693 A JP30224693 A JP 30224693A JP H07132688 A JPH07132688 A JP H07132688A
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JP
Japan
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acid
group
aluminum alloy
japanese patent
sodium
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JP30224693A
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English (en)
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Akio Uesugi
彰男 上杉
Tsutomu Kakei
勤 掛井
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同じ厚みを有していても軽量で省資源の点で
すぐれ、かつ平面性の良い平版印刷版用アルミニウム合
金基材を提供する 【構成】 アルミニウム合金基材の表面を粗面化して、
その上に感光層を塗布する平版印刷版用アルミニウム合
金基材において、該基材の裏面に中心線平均表面粗さが
1.5μm〜50μmの凹凸を有することを特徴とする

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平版印刷版用アルミニウ
ム合金基材に関するもので、特に片面に感光層を塗布す
る平版印刷版用アルミニウム基材の裏面に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、平版印刷版用支持体としては、
アルミニウム板が用いられ、片面のみ使用出来るもの
と、片面だけでなく両面使用できるものがある。両面使
用出来る印刷版用支持体は近年、省資源の観点から増加
して来ている。平版印刷版の製造方法としては、厚み
0.1mm〜0.5mm,巾500mm〜1500mm
のアルミニウム板に、使用する面に機械的粗面化,化学
的エッチング,電気化学的粗面化等を行い、陽極酸化を
行った後、必要に応じて親水化処理を施しその上に感光
層の塗布を行う。
【0003】アルミニウム板の面は予め冷間圧延で得ら
れた凹凸があり、中心線表面粗さとしては、0.01μ
m〜0.20μmが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年省資源の観点から
同じ厚みを有していてもより軽量化された平版印刷版が
求められている。より薄い支持体を用いた場合は、また
機械的粗面化で発生する幅方向の反りは矯正が難しく、
本発明者らが提案した(特願平5−20712号)の様
に加熱した状態で矯正する方法は多大のエネルギーが必
要であった。
【0005】また特開昭58−167196,特開昭5
9−182967各号公報等に凹凸の形状が記載さてい
るが両面に感光層を有しており省資源の面から好ましく
はない。
【0006】本発明の目的は、上述の問題点を解決し、
同じ厚みを有していても軽量で省資源の点ですぐれ、か
つ平面性の良い平版印刷版用アルミニウム合金基材を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究し、本発明を見出した。すな
わち本発明の上記目的は、アルミニウム合金基材の表面
を粗面化して、その上に感光層を塗布する平版印刷版用
アルミニウム合金基材において、該基材の裏面に中心線
平均表面粗さが1.5μm〜50μmの凹凸を有するこ
とを特徴とする平版印刷版用アルミニウム合金基材によ
って達成される。
【0008】本発明のアルミニウム板の裏面には凹凸を
有しており、中心線表面粗さ1.5μm〜 mmを有
していることが好ましい。凹凸の作成方法としては、機
械的粗面化,電気化学的粗面化,化学的粗面化等いろい
ろあるが、アルミ板冷間圧延時に冷間圧延ロールに所望
の凹凸の反対の凹凸を予め作成して押圧する方法もあ
る。いずれにしても生産性を考慮に入れた方法が望まし
い。表面の製造方法について以下に示す。また、中心線
表面粗さが大きい程軽量化等の効果があるが、支持体強
度,生産性等から50μm以下が望ましい。また1.5
μm以下では軽量化の効果が少ない。
【0009】本発明に於て、使用されるアルミニウム板
には、純アルミニウム、アルミニウム合金が含まれる。
アルミニウム合金としては、種々の物が使用出来、例え
ば、珪素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜
鉛、鉛、ニッケル、ビスマス等の合金と、アルミニウム
の合金が用いられる。アルミニウム合金は、種々ある
が、オフセット印刷用版材として例えば、特公昭58−
6635号公報ではFeとSi成分を限定し金属間化合
物を特定している。また、特公昭55−28874号公
報では、冷間圧延率、中間焼鈍を行い、電解粗面化の電
圧印加方法を限定している。特公昭62−41303
4、特公平1−46577、特公平1−46578、特
公平1−47545、特公平1−35910、特公昭6
3−60823、特公昭63−60824、特公平4−
13417、特公平4−19290、特公平4−192
91、特公平4−19293、特公昭62−5054
0、特開昭61−272357、特開昭62−7406
0、特開昭61−201747、特開昭63−1432
34、特開昭63−143235、特開昭63−255
338、特開平−1−283350各号公報、英国特許
272528、米国特許4902353、同48183
00、英国特許394816、米国特許501918
8、独国特許3232810、米国特許443523
0、英国特許239995、米国特許4822715、
独国特許3507402、米国特許4715903、独
国特許3507402、英国特許289844、米国特
許5009722、同4945004、独国特許371
4059、米国特許4686083、同486139
6、英国特許158941各号明細書等に示されている
アルミニウム合金のみならず、一般的なものもすべて含
まれる。板材の製造方法としては、熱間圧延を使用した
方法とともに連続鋳造で行なう方法も最近出願されてい
る。例えば、独国特許252799号明細書では、双ロ
ール方式で行なわれた板材が紹介されている。英国特許
223737,米国特許4802935,同48009
50各号明細書では、微量合金成分を限定した形で出願
されている。英国特許415238号明細書では、連
鋳,連鋳+熱延を提案している。
【0010】本発明では、このようなアルミニウム板
に、各種表面処理、転写等を行い、均一な凹凸を有する
印刷原版を得ることが出来、その上に、片面のジアゾ化
合物等の感光層を設けることにより、優れた感光性平版
印刷版を得ることが出来る。何れに於いても、適切な材
料を選ぶことが必要である。
【0011】次に、これらのアルミニウム板の処理条件
を示す。アルミニウム表面の圧延油を除去すること、及
び、清浄なアルミニウム表面を露出するために、前処理
を行なう場合がある。前者の場合はトリクレン等の溶
剤,界面活性材が,用いられている。後者では水酸化ナ
トリウム,水酸化カリウム等のアルカリエッチング剤を
用いる方法が広く用いられている。特開平2−0267
93号公報では、脱脂処理について記載がされている。
例えば、溶剤脱脂方法としては、ガソリン、ケロシン、
ベンジン、ソルベントナフサ、ノルマルヘキサン等の石
油系溶剤を用いる方法、トルクロルエチレン、メチレン
クロライド、パークロルエチレン、1−1−1トルクロ
ルエタン等の塩素系溶剤を用いる方法がある。アリカリ
脱脂方法としては、水酸化ナトルウム、炭酸ナトリウ
ム、重炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム等のソーダ塩を
用いる方法、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナト
リウム、二号ケイ酸ナトリウム、三号ケイ酸ナトリウム
等のケイ酸塩の水溶液を用いる方法、第一燐酸ナトリウ
ム、第三燐酸ナトリウム、第二燐酸ナトリウム、トルポ
リリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメ
タリン酸ナトリウム等の燐酸塩水溶液を用いる方法等が
ある。アルカリ脱脂方法を用いる場合、処理時間、処理
温度によって、アルミニウム表面が溶解する可能性があ
り得るので、脱脂処理については、溶解現象が伴わない
ようにする必要がある。界面活性剤による脱脂処理とし
ては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イ
オン形界面活性剤、及び両性活性剤の水溶液が用いら
れ、各種の市販品等を用いることが出来る。脱脂方法と
しては、浸漬法、吹き付け法、液を布等に含ませて擦る
方法等用いることが出来る。また、浸漬や吹き漬け法に
は、超音波を用いてもよい。
【0012】その後必要に応じて機械的粗面化を行う。
粗面化方式としては、ブラシによる粗面化,特開昭59
−21469,特開昭60−165544各号公報等高
圧水と研磨材で粗面化する方法等各種提案されている。
【0013】そのまま引き続いて電気化学的粗面化を行
なう場合、粗面化が不均一になる。この様に処理する
酸、アルカリの具体例としては、燐酸、硫酸、塩酸、硝
酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリ
ウム、硫酸ナトリウム等のソーダ塩を用いる方法、オル
トケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、二号ケイ
酸ナトリウム、三号ケイ酸ナトリウム等のケイ酸塩の水
溶液を用いる方法、第一燐酸ナトリウム、第三燐酸ナト
リウム、第二燐酸ナトリウム、トルポリリン酸ナトリウ
ム、ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウ
ム等の燐酸塩水溶液を用いる方法等がある。処理条件と
しては、濃度0.01%〜50%、温度20℃〜90
℃、時間5秒〜5分間から適時選択される。エッチング
量としては、アルミニウム材質,求める品質で適時選択
される。特開昭54−65607、特開昭55−125
299各号公報では、電気化学的粗面化の前処理を提案
している。特開昭63−235500、特開昭63−3
07990、特開平1−127388、特開平1−16
70690、特開平1−136789、特開平1−13
6788、特開平1−178497、特開平1−308
689、特開平3−126891、特開平3−1269
00、特開平3−173800各号公報等に各種前処理
が含まれているが、本発明はこれらに限っているわけで
はない。しかしながら、この様に、酸、アルカリの水溶
液によりアルミニウム表面を化学処理すると、その表面
に不溶解残査部すなわちスマットが生成する。このスマ
ットは、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸または、これらの
混合物により除去することが出来る。本発明に於いて、
電気化学的粗面化処理されるアルミニウム表面は、スマ
ットの無い清浄な面であることが望ましい。しかし、電
解液が酸であり、デスマット作用を持つ場合等これを省
くことができる。
【0014】この様にして処理されたアルミニウム板に
必要に応じて、電気化学的粗面化が行なわれる。電気化
学的グレイン法については、特公昭48−28123号
公報、英国特許896563号明細書に記載されてい
る。上記電解グレイニングは、従来正弦波形の交流電流
を用いるものであるが、特開昭52−58602号公報
に記載されているような特殊な波形を用いて行なっても
よい。また、特開昭55−158298、特開昭56−
28898、特開昭52−58602、特開昭52−1
52302、特開昭54−85802、特開昭60−1
90392、特開昭58−120531、特開昭63−
176187、特開昭60−147394、特開平1−
5889、特開平1−280590、特開平1−118
489、特開平1−148592、特開平1−1784
96、特開平1−188395、特開平1−15479
7、特開平2−235794、特開平3−26010
0、特開平3−253600、特開平4−7209
9、,特開平4−72098、特開平3−26740
0、特開平1−141094各号公報等の方法も適用で
きる。周波数としては、前述の他に、電解コンデンサー
にて提案されているものも使用できる。例えば、米国特
許4276129,同4676879各号明細書等であ
る。電解液としては、硝酸、塩酸等前述の他、米国特許
4671859,同466576,同4661219,
同4618405,同4626328,同460048
2,同4566960,同4566958,同4566
959,同4416972,同4374710,同43
36113,同4184932各号明細書等の電解液も
使用できる。電解槽、電源としては、色々提案されてい
るが、米国特許4203637号明細書、特開昭56−
123400、特開昭57−59770、特開昭53−
12738、特開昭53−32821、特開昭53−3
2822、特開昭53−32823、特開昭55−12
2896、特開昭55−132884、特開昭62−1
27500、特開平1−52100、特開平1−520
98、特開昭60−67700、特開平1−23080
0、特開平3−257199各号公報等がある。また、
上述した特許以外にも、色々提案されている。例えば、
特開昭52−58602、特開昭52−152302、
特開昭53−12738、特開昭53−12739、特
開昭53−32821、特開昭53−32822、特開
昭53−32833、特開昭53−32824、特開昭
53−32825、特開昭54−85802、特開昭5
5−122896、特開昭55−132884、特公昭
48−28123、特公昭51−7081、特開昭52
−133838、特開昭52−133840、特開昭5
2−133844、特開昭52−133845、特開昭
53−149135、特開昭54−146234各号公
報等も勿論適用できる。
【0015】かくして得られたサンプルに必要に応じ
て、アルカリまたは、酸にて処理を行なう。特開昭56
−51388号公報のように、アルカリ処理し、特開昭
53−12739号公報のように、硫酸によってデスマ
ット処理を行なう。また、特開昭53−115302号
公報のように燐酸処理したり、特開昭60−8091、
特開昭63−176188、特開平1−38291、特
開平1−127389、特開平1−188699、特開
平3−177600、特開平3−126891、特開平
3−191100各号公報等も用いることが出来る。
【0016】この様に得られたアルミニウム支持体の表
面に、陽極酸化皮膜を形成させるのが好ましい。電解液
としては、硫酸、燐酸、クロム酸、しゅう酸、スルファ
ミン酸、ベンゼンスルホン酸等あるいは、これら2種類
以上組み合わせた水溶液または非水溶液中で、アルミニ
ウムを陽極として電流を流すと、アルミニウム表面に、
陽極酸化皮膜を形成させることが出来る。陽極酸化の処
理条件は、使用される電解液によって種々変化するの
で、一概にいえないが一般的には、電解液の濃度が、1
〜80重%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60A
/dm2 、電圧1〜100V、電解時間15秒〜50分
が適当である。電解装置としては、特開昭48−266
38、特開昭47−18739、特公昭58−2451
7各号公報等に、液中給電方式が紹介されている。ま
た、特開昭54−81133、特開昭57−4789
4、特開昭57−51289、特開昭57−5129
0、特開昭57−54300、特開昭57−5789
6、特開昭58−107498、特開昭60−2002
56、特開昭62−136596、特開昭63−176
494、特願平2−158795、特開平4−1767
899、特開平4−280997、各号公報等にかかれ
ている方法も勿論使用できる。処理液としては、特開平
3−253596、特開昭62−82089、特開昭1
−133794、特開昭54−32424各号公報等の
液も勿論使用できる。
【0017】上述の様に、陽極酸化皮膜を形成した後、
各支持体と感光組成物との密着を最適なものとするため
に、陽極酸化皮膜をエッチングした後、水蒸気並びに、
熱水で封孔処理をして、経時安定性の良い、現像性の良
好な、非画像部の汚れのない感光性印刷版を与える支持
体の封孔処理装置があり、(特公昭56−12518号
公報)この様な装置で皮膜生成後処理を行なっても良
い。また、特願平4−33952、特願平4−3395
1、特願平3−315245各号明細書、特開平4−4
194号公報等の装置、方法で封孔処理を行なっても良
い。
【0018】他に、米国特許第2,946,638号明
細書に記載されている弗化ジルコニウム酸カリウム処
理、米国特許第3,201,247号明細書に記載され
ているホスホモリブデート処理、英国特許第1,10
8,559号に記載されているアルキルチタネート処
理、独国特許第1,091,433号明細書に記載され
ているポリアクリル酸処理、独国特許第1,134,0
93号明細書や英国特許第1,230,447号明細書
に記載されているポリビニルホスホン酸処理、特公昭4
4−6409号公報に記載されているホスホン酸処理、
米国特許第3,、307,951号明細書に記載されて
いるフィチン酸処理、特開昭58−16893号や特開
昭58−18291号の各公報に記載されている親油性
有機高分子化合物と2価の金属との塩による処理や、米
国特許第3,860,426号明細書に記載されている
ように、水溶性金属塩(例えば酢酸亜鉛など)を含む親
水性セルロース(例えばカルボキシメチルセルロースな
ど)の下塗り層を設けたり、特開昭59−101651
号公報に記載されているスルホン酸基を有する水溶性重
合体の下塗りによって親水化処理を行ったものや、特開
昭62−019494号公報に記載されているリン酸
塩、特開昭62−033692号公報に記載されている
水溶性エポキシ化合物、特開昭62−097892号公
報に記載のリン酸変性デンプン、特開昭63−0564
98号公報に記載のジアミン化合物、特開昭63−13
0391号公報記載のアミノ酸の無機または有機酸、特
開昭63−145092号公報に記載の−COOHまた
は−OHを含む有機ホスホン酸、特開昭63−1651
83号公報に記載のアミノ基とホスホン酸基を有する化
合物、特開平2−316290号公報に記載の特定のカ
ルボン酸誘導体、特願平1−272594号明細書に記
載のリン酸エステル、特願平2−59592号明細書に
記載の1個のアミノ基とリンの酸素酸基1個を持つ化合
物、特願平2−265845号明細書に記載のリン酸エ
ステル、特願平3−10604号明細書に記載のフェニ
ルホスホン酸などの脂肪族または芳香族ホスホン酸、特
開平1−307745号公報に記載のチオサリチル酸の
ようなS原子を含む化合物、特願平3−46932号明
細書に記載のリンの酸素酸のグループを持つ化合物など
の下塗りや、特開昭60−64352号公報に記載され
ている酸性染料による着色を行なう事もできる。
【0019】本発明の支持体には、以下に例示する感光
層を設けて感光性平版印刷板とすることができる。 〔1〕o−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルお
よびフェノール・クレゾール混合のノボラック樹脂を含
有する感光層を設ける場合。 o−キノンジアジド化合物はo−ナフトキノンジアジド
化合物であり、例えば、米国特許第2,766,118
号、同第2,767,092号、同第2,772,97
2号、同第2,859,112号、同第3,102,8
09号、同第3,106,465号、同第3,635,
709号、同第3,647,443号の各明細書をはじ
め、多数の刊行物に記されており、これらは、好適に使
用することができる。これらの内でも、特に芳香族ヒド
ロキシ化合物のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エ
ステルまたはo−ナフトキノンジアジドカルボン酸エス
テル、及び芳香族アミノ化合物のo−ナフトキノンジア
ジドスルホン酸アミドまたはo−ナフトキノンジアジド
カルボン酸アミドが好ましく、特に米国特許第3,63
5,709号明細書に記されているピロガロールとアセ
トンとの縮合物にo−ナフトキノンジアジドスルホン酸
をエステル反応させたもの、米国特許第4,028,1
11号明細書に記されている末端にヒドロキシ基を有す
るポリエステルにo−ナフトキノンジアジドスルホン
酸、またはo−ナフトキノンジアジドカルボン酸をエス
テル反応させたもの、英国特許第1,494,043号
明細書に記されているようなp−ヒドロキシスチレンの
ホモポリマーまたはこれと他の共重合し得るモノマーと
の共重合体にo−ナフトキノンジアジドスルホン酸、ま
たはo−ナフトキノンジアジドカルボン酸をエステル反
応させたもの、米国特許第3,759,711号明細書
に記されているようなp−アミノスチレンと他の共重合
し得るモノマーとの共重合体にo−ナフトキノンジアジ
ドスルホン酸、またはo−ナフトキノンジアジドカルボ
ン酸をアミド反応させたものは非常に優れている。
【0020】これらのo−キノンジアジド化合物は、単
独で使用することができるが、アルカリ可溶性樹脂と、
混合して用いた方が好ましい。好適なアルカリ可溶性樹
脂には、ノボラック形フェノール樹脂が含まれ、具体的
には、フェノールホルムアルデヒド樹脂、o−クレゾー
ルホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデ
ヒド樹脂などが含まれる。さらに米国特許第4,02
8,111号明細書に記されているように上記のような
フェノール樹脂と共に、t−ブチルフェノールホルムア
ルデヒド樹脂のような炭素数3〜8のアルキル基で置換
されたフェノールまたはクレゾールとホルムアルデヒド
との縮合物を併用すると、より一層好ましい。
【0021】また、露光により可視像を形成するために
o−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロライ
ド、p−ジアゾジフェニルアミンの無機アニオン塩、ト
リハロメチルオキサジアゾール化合物、ベンゾフラン環
を有するトルハロメチルオキサジアゾール化合物等の化
合物などが添加される。一方画像の着色剤としては、ピ
クトリアブルーBOH、クリスタルバイオレット、オイ
ルブルー、等のトリフェニルメタン染料が用いられる。
また、特開昭62−293247号公報に記載されてい
る染料は特に好ましい。
【0022】さらに、感脂化剤として特公昭57−23
253号公報に記載されているような炭素数3〜15の
アルキル基で置換されたフェノール、例えばt−ブチル
フェノール、N−オクチルフェノール、t−ブチルフェ
ノールとホルムアルデヒドとを縮合させたノボラック樹
脂、または、このようなノボラック樹脂のo−ナフトキ
ノンジアジド−4−または−5−スルホン酸エステル
(例えば、特開昭61−242446号公報に記載され
ている)を含有させることができる。
【0023】また、現像性を良化させるためにさらに特
開昭62−251740号公報に記載されているような
非イオン界面活性剤を含有させることができる。以上の
組成物は、上記各成分を溶解する溶媒に溶かして支持体
上に塗布する。ここで使用する溶媒としては、エチレン
ジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケト
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルア
セテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メト
キシ−2−プロピルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジ
メチルホルムアミド、水、N−メチルピロリドン、テト
ラヒドロフルフリルアルコール、アセトン、ジアセトン
アルコール、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどがあ
り、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。
【0024】これらの成分からなる感光性組成物が、固
形分として0.5〜3.0g/m2設けられる。
【0025】〔II〕ジアゾ樹脂と水不溶性かつ親油性
高分子化合物を含有する感光層を設ける場合。 ジアゾ樹脂としては、例えばp−ジアゾジフェニルアミ
ンとホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドの縮合物
と、ヘキサフルオロリン酸塩、テトラフルオロホウ酸塩
との有機溶媒可溶の反応生成物であるジアゾ樹脂無機
塩、また米国特許第3,300,309号明細書に記載
されているような、前記縮合物とスルホン酸類例えばパ
ラトルエンスルホン酸またはその塩、ホスフィン酸類例
えばベンゼンホスフィン酸またはその塩、ヒドロキシル
基含有化合物例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−
5−スルホン酸またはその塩等の反応生成物である有機
溶媒可溶性ジアゾ樹脂有機酸塩等が挙げられる。
【0026】本発明において、好適に用いることができ
る他のジアゾ樹脂は、カルボキシル基、スルホン酸基、
スルフィン酸基、リンの酸素酸基およびヒドロキシル基
のうち少なくとも一つの有機基を有する芳香族化合物
と、ジアゾニウム化合物、好ましくは芳香族ジアゾニウ
ム化合物とを構造単位として含む共縮合体である。そし
て上記の芳香族環としては、好ましくはフェニル基、ナ
フチル基をあげることができる。
【0027】前述のカルボキシル基、スルホン酸基、ス
ルフィン酸基、リンの酸素酸基、及びヒドロキシル基の
うち少なくとも一つを含有する芳香族化合物としては種
々のものが挙げられるが、好ましいのは、4−メトキシ
安息香酸、3−クロロ安息香酸、2,4−ジメトキシ安
息香酸、p−フェノキシ安息香酸、4−アニリノ安息香
酸、フェノキシ酢酸、フェニル酢酸、p−ヒドロキシ安
息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルフィン酸、1−ナフタレンス
ルホン酸、フェニルリン酸、フェニルホスホン酸であ
る。前述の共縮合ジアゾ樹脂の構成単位をなす芳香族ジ
アゾニウム化合物には、例えば特公昭49−48001
号に挙げられているようなジアゾニウム塩を用いること
ができるが、特に、ジフェニルアミン−4−ジアゾニウ
ム塩類が好ましい。
【0028】ジフェニルアミン−4−ジアゾニウム塩類
は、4−アミノ−ジフェニルアミン類から誘導される
が、このような4−アミノ−ジフェニルアミン類として
は、4−アミノ−ジフェニルアミン、4−アミノ−3−
メトキシ−ジフェニルアミン、4−アミノ−2−メトキ
シ−ジフェニルアミン、4’−アミノ−2−メトキシ−
ジフェニルアミン、4’−アミノ−4−メトキシ−ジフ
ェニルアミン、4−アミノ−3−メチルジフェニルアミ
ン、4−アミノ−3−エトキシ−ジフェニルアミン、4
−アミノ−3−β−ヒドロキシエトキシジフェニルアミ
ン、4−アミノ−ジフェニルアミン−2−スルホン酸、
4−アミノ−ジフェニルアミン−2−カルボン酸、4−
アミノ−ジフェニルアミン−2’−カルボン酸等が挙げ
られ、特に好ましくは、3−メトキシ−4−アミノ−4
−ジフェニルアミン、4−アミノ−ジフェニルアミンで
ある。
【0029】また、酸基を有する芳香族化合物との共縮
合ジアゾ樹脂以外のジアゾ樹脂として、特願平1−13
0493号、特願平1−303705号、及び特願平2
−53101号に記載された酸基を含有するアルデヒド
またはそのアセタール化合物で縮合したジアゾ樹脂も好
ましく用いることができる。ジアゾ樹脂の対アニオンと
しては、ジアゾ樹脂と安定に塩を形成し、かつ該樹脂を
有機溶媒に可溶となすアニオンを含む。これらは、デカ
ン酸及び安息香酸等の有機カルボン酸、フェニルリン酸
等の有機リン酸及びスルホン酸を含み、典型的な例とし
ては、メタンスルホン酸、トルフルオロメタンスルホン
酸などのフルオロアルカンスルホン酸、ラウリルスルホ
ン酸、ジオクチルスルホコハク酸、ジシクロヘキシルス
ルホコハク酸、カンファースルホン酸、トリルオキシ−
3−プロパンスルホン酸、ノニルフェノキシ−2−プロ
パンスルホン酸、ノニルフェノキシ−4−ブタンスルホ
ン酸、ジブチルフェノキシ−3−プロパンスルホン酸、
ジアミルフェノキシ−3−プロパンスルホン酸、ジノニ
ルフェノキシ−3−プロパンスルホン酸、ジブチルフェ
ノキシ−4−ブタンスルホン酸、ジノニルフェノキシ−
4−ブタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエン
スルホン酸、メシチレンスルホン酸、p−クロロベンゼ
ンスルホン酸、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸、
スルホサリチル酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン
酸、p−アセチルベンゼンスルホン酸、5−ニトロ−o
−トルエンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン
酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼ
ンスルホン酸、2−クロロ−5−ニトロベンゼンスルホ
ン酸、ブチルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンス
ルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸、ブトキシベンゼンスルホン酸、ドデシル
オキシベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン−5−スルホン酸、イソプロピルナ
フタレンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ヘ
キシルナフタレンスルホン酸、オクチルナフタレンスル
ホン酸、ブトキシナフタレンスルホン酸、ドデシルオキ
シナフタレンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン
酸、ジオクチルナフタレンスルホン酸、トルイソプロピ
ルナフタレンスルホン酸、トリブチルナフタレンスルホ
ン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、ナフタリン−
1−スルホン酸、ナフタリン−2−スルホン酸、1,8
−ジニトロ−ナフタレン−3,6−ジスルホン酸、ジメ
チル−5−スルホイソフタレート等の脂肪族並びに芳香
族スルホン酸、2,2’,4,4’−テトラヒドキシベ
ンゾフェノン、1,2,3−トリヒドロキシベンゾフェ
ノン、2,2’4−トリヒドロキシベンゾフェノン等の
水酸基含有芳香族化合物、ヘキサフルオロリン酸、テト
ラフルオロホウ酸等のハロゲン化ルイス酸、ClO4
IO4 等の過ハロゲン酸等が挙げられるが、これに限ら
れるものではない。これらの中で、特に好ましいもの
は、ブチルナフタレンスルホン酸、ジブチルナフタレン
スルホン酸、ヘキサフルオロリン酸、2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸である。
【0030】本発明に使用するジアゾ樹脂は、各単量体
のモル比及び縮合条件を種々変えることにより、その分
子量は任意の値として得ることができるが、本発明の目
的とする使途に有効に供するためには分子量が約400
〜100,000のもの、好ましくは、約800〜8,
000のものが適当である。水不溶性かつ親油性高分子
化合物としては、下記(1)〜(15)に示すモノマー
をその構造単位とする通常1〜20万の分子量をもつ共
重合体が挙げられる。 (1)芳香族水酸基を有するアクリルアミド類、メタク
リルアミド類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エ
ステル類及びヒドロキシスチレン類、例えばN−(4−
ヒドロキシフェニル)アクリルアミドまたはN−(4−
ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−,m−,
p−ヒドロキシスチレン、o−,m−,p−ヒドロキシ
フェニル−アクリレートまたはメタクリレート、 (2)脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、及
びメタクリル酸エステル類、例えば2−ヒドロキシエチ
ルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート (3)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イ
タコン酸等の不飽和カルボン酸 (4)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、ア
クリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−
クロロエチル、グリシジルアクリレート、N−ジメチル
アミノエチルアクリレート等の(置換)アルキルアクリ
レート (5)メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
プロピルメタクルレート、ブチルメタクリレート、アミ
ルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベ
ンジルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、N
−ジメチルアミノエチルメタクリレート等の(置換)ア
ルキルメタクリレート (6)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミ
ド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリ
ルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒ
ドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリル
アミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチ
ル−N−フェニルアクリルアミド等のアクリルアミドも
しくはメタクリルアミド類 (7)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニル
エーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニ
ルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテ
ル類 (8)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビ
ニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類 (9)スチレン、α−メチルスチレン、クロロメチルス
チレン等のスチレン類 (10)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プ
ロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニル
ケトン類 (11)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジ
ェン、イソプレン等のオレフィン類 (12)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾー
ル、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等 (13)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミ
ド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニル
メタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタ
クリルアミド等の不飽和イミド (14)N−(o−アミノスルホニルフェニル)メタク
リルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)メ
タクリルアミド、N−(p−アミノ)スルホニルフェニ
ルメタクリルアミド、N−(1−(3−アミノスルホニ
ル)ナフチル)メタクリルアミド、N−(2−アミノス
ルホニルエチル)メタクリルアミド等のメタクリル酸ア
ミド類、及び上記と同様の置換基を有するアクリルアミ
ド類、また、o−アミノスルホニルフェニルメタクリレ
ート、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、
p−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、1−
(3−アミノスルホニルナフチル)メタクリレート等の
メタクリル酸エステル類、及び上記と同様の置換基を有
するアクリル酸エステル類などの不飽和スルホンアミド (15)N−(2−(メタクリロイルオキシ)−エチク
ル)−2,3−ジメチルマレイミド、ビニルシンナメー
ト、などの、側鎖に、架橋性基を有する不飽和モノマ
ー。更に、上記モノマーと共重合し得るモノマーを共重
合させてもよい。 (16)米国特許第3,751,257号明細書に記載
されているフェノール樹脂および例えばポリビニルフォ
ルマール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂のようなポリ
ビニルアセタール樹脂 (17)ポリウレタンをアルカリ可溶化した特公昭54
−19773号、特開昭57−94747号、同60−
182437号、同62−58242号、同62−12
3452号、同62−123453号、同63−113
450号、特開平2−146042号に記載された高分
子化合物。
【0031】上記共重合体の好ましい分子量は1〜20
万である。また上記共重合体には必要に応じて、ポリビ
ニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹
脂、エポキシ樹脂、ノボラック樹脂、天然樹脂等を添加
してもよい。
【0032】本発明の感光性組成物には、露光による可
視画像と現像後の可視画像を得ることを目的としてさら
に色素を用いることができる。該色素としては、例え
ば、ビクトリアピュアブルーBOH〔保土谷化学社
製〕、オイルブルー♯603〔オリエント化学工業社
製〕,パテントピユアブルー〔住友三国化学社製〕、ク
リスタルバイオレット、ブリリアントグリーン、エチル
バイオレット、メチルバイオレット、メチルグリーン、
エリスロシンB、ベイシックフクシン、マラカイトグリ
ーン、オイルレッド、m−クレゾールパープル、ローダ
ミンB、オーラミン、4−p−ジエチルアミノフェニル
イミナフトキノン、シアノ−p−ジエチルアミノフェニ
ルアセトアニリド等に代表されるトリフェニルメタン
系、ジフェニルメタン系、オキサジン系、キサンテン
系、イミノナフトキノン系、アゾメチン系またはアント
ラキノン系の色素が有色から無色あるいは異なる有色の
色調へ変化する変色剤の例として挙げられる。
【0033】一方、無色から有色に変化する変色剤とし
ては、ロイコ色素及び、例えばトリフェニルアミン、ジ
フェニルアミン、o−クロロアニリン、1,2,3−ト
リフェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン、p,p’−ビス−ジメチルアミノジフェ
ニルアミン、1,2−ジアニリノエチレン、p,p’,
p”−トリス−ジメチルアミノトリフェニルメタンp,
p’−ビス−ジメチルアミノジフェニルメチルイミン、
p,p’,p”−トリアミノ−o−メチルトリフェニル
メタン、p,p’−ビス−ジメチルアミノジフェニル−
4−アニリノナフチルメタン、p,p’,p”−トリア
ミノトリフェニルメタンに代表される第1級または第2
球アリールアミン系色素が挙げられる。特に好ましく
は、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系色素が
有効に用いられ、さらに好ましくはトリフェニルメタン
系色素であり、特にビクトリアピュアブルーBOHであ
る。
【0034】本発明の感光性組成物には、更に種々の添
加物を加えることができる。例えば、塗布性を改良する
ためのアルキルエーテル類(例えばエチルセルロース、
メチルセルロース)、フッ素系界面活性剤類や、ノニオ
ン系界面活性剤(特にフッ素系界面活性剤が好まし
い)、塗膜の柔軟性、耐摩耗性を付与するための可塑剤
(例えばブチルフタリル、ポリエチレングリコール、ク
エン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸
トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチ
ル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸ま
たはメタクリル酸のオリゴマー及びポリマー、この中で
特にリン酸トリクレジルが好ましい。)、画像部の感脂
性を向上させるための感脂化剤(例えば特開昭55−5
27号公報記載のスチレン−無水マレイン酸共重合体の
アルコールによるハーフェステル化合物、p−t−ブチ
ルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂などのノボラック
樹脂、p−ヒドロキシスチレンの50%脂肪酸エステル
等)、安定剤{例えば、リン酸、亜リン酸、有機酸(ク
エン酸、シュウ酸、ジピコリン酸、ベンゼンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸、4−メ
トキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン−5−スルホン
酸、酒石酸等)}、現像促進剤(例えば高級アルコー
ル、酸無水物等)等が好ましく用いられる。
【0035】上述の感光性組成物を支持体上に設けるに
は、感光性ジアゾ樹脂、親油性高分子化合物、及び必要
に応じて種々の添加剤の所定量を適当な溶媒(メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ、ジメトキシエタン、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、シエチレングリ
コールジメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノ
ール、メチルセロソルブアセテート、アセトン、メチル
エチルケトン、メタノール、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、シクロヘキサノン、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、乳酸メチル、乳酸エチル、エチレ
ンジクロライド、ジメチルスルホキシド、水またはこれ
らの混合物等)中に溶解させ感光性組成物の塗布液を調
整し、これを支持体上に塗布、乾燥すればよい。
【0036】用いられる溶媒は単独でもよいが、メチル
セロソルブ、1−メトキシ−2−プロパノール、乳酸メ
チルのような高沸点溶媒と、メタノール、メチルエチル
ケトンのような低沸点溶媒との混合物とするとさらに好
ましい。塗布する際の感光性組成物の固形分濃度は1〜
50重量%の範囲とすることが望ましい。この場合、感
光性組成物の塗布量は、おおむね、0.2 〜10g/m2
(乾燥重量)程度とすればよくさらに好ましくは、0.
5〜3g/m2 とするとよい。
【0037】〔III〕光二量化型感光性組成物及び光
重合性感光性組成物をふくむ感光層を設ける場合 光二量化型感光性組成物としてはマレイミド基やシンナ
ミル基、シンナモイル基、シンナミリデン基、シンナミ
リデンアセチル基やカルコン基などを側鎖、または主鎖
に有するポリマーが挙げられ、マレイミド基を側鎖に有
するポリマーとして、特開昭52−988号(対応米国
特許4,079,041号)公報や、独国特許第2,6
26,769号明細書、ヨーロッパ特許第21,019
号明細書、ヨーロッパ特許第3,552号明細書や、デ
ィー・アンゲバンドゥテ・マクロモレクラーレ・ケミー
(Die Angewandte Makromolekulare Chemie)115(1
983)の163〜181ページに記載されているポリ
マーや、特開昭49−128991号、同49−128
992号、同49−128993号、同50−5376
号、同50−5377号、同50−5379号、同50
−5378号、同50−5380号、同53−5298
号、同53−5299号、同53−5300号、同50
−50107号、同51−47940号、同52−13
907号、同50−45076号、同52−12170
0号、同50−10884号、同50−45087号、
独国特許第2,349,948号、同第2,617,2
76号各公報に記載されているポリマーなどを挙げるこ
とができる。
【0038】これらのポリマーを、アルカリ水に可溶性
または膨潤性とするためには、カルボン酸・スルホン
酸、リン酸、ホスホン酸、及びこれらのアルカリ金属塩
やアンモニウム塩、及びアルカリ水に対し解離するpK
aが6〜12の酸基などを、ポリマー中に含めたものが
有用である。必要により上記酸基を有するモノマー1〜
3種類と、マレイミド基を有するモノマーを共重合させ
ることもできる。
【0039】酸基を有するマレイミドポリマーの酸価は
30〜300の範囲が好ましく、このような酸価を有す
るポリマーの中でも、ディー・アンゲバンドゥテ・マク
ロモレクラーレ・ケミー(Die Angewandte Makromoleku
lare Chemie)128(1984)の71〜91ページに
記載されているような、N−〔2−(メタクリロイルオ
キシ)エチル〕−2,3−ジメチルマレイミドとメタク
リル酸あるいはアクリル酸との共重合体が有用である。
更にこの共重合体の合成に際して第3成分のビニルモノ
マーを共重合することによって目的に応じた多元共重合
体を容易に合成することができる。例えば、第3成分の
ビニルモノマーとして、そのホモポリマーのガラス転移
点が室温以下のアルキルメタアクリレートやアルキルア
クリレートを用いることによって、共重合体に柔軟性を
与えることができる。シンナミル基、シンナモイル基、
シンナミリデン基、シンナミリデンアセチル基やカルコ
ン基などを側鎖、または主鎖に有する光架橋性ポリマー
としては、米国特許第3,030,208号、米国特許
出願709,496号、同第828,455号の各明細
書の記載されている感光性ポリエステルがある。
【0040】これらの光架橋性ポリマーをアルカリ水可
溶化したものとしては、次のようなものがあげられる。
即ち、特開昭60−191244号明細書中に記載され
ているような感光性ポリマーを挙げることができる。更
に、特開昭62−175729号、特開昭62−175
730号、特開昭63−25443号、特開昭63−2
18944号、特開昭63−218945号の各明細書
に記載されている感光性ポリマーなどを挙げることがで
きる。
【0041】また、これらを含む感光層には増感剤を使
用することが出来るが、そのような増感剤ときしてはベ
ンゾフェノン誘導体、ベンズアンスロン誘導体、キノン
類、芳香族ニトロ化合物、ナフトチアゾリン誘導体、ベ
ンゾチアゾリン誘導体、チオキサントン類、ナフトチア
ゾール誘導体、ケトクマリン化合物、ベンゾチアゾール
誘導体、ナフトフラノン化合物、ピリリウム塩、チアピ
リリウム塩などを挙げることが出来る。このような感光
層には必要に応じて塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプ
ロピレン、ポリアクリル酸アルキルエステル、アクリル
酸アルキルエステル、アクリロニトリル、塩化ビニル、
スチレン、ブタジェンなどのモノマーの少なくとも一種
との共重合体、ポリアミド、メチルセルロース、ポリビ
ニルホルマール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸
共重合体、アクリク酸共重合体、アクリル酸共重合体、
イタコン酸共重合体などの結合剤や、ジブチルフタレー
ト、ジヘキシルフタレートなどのフタル酸ジアルキルエ
ステル、オリゴエチレングリコールアルキルエステル、
リン酸エステルなどの可塑剤などを使用することが出来
る。また、感光層の着色を目的として、染料もしくは顔
料や焼出し剤としてpH指示薬等を添加するのも好まし
い。
【0042】光重合性感光性組成物としては、不飽和カ
ルボン酸及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価ア
ルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪
族多価アミン化合物とのアミドなどが挙げられる。光重
合開始剤としては、ビシナ−ルポリケタルドニル化合
物、α−カルボニル化合物、アシロインエーテル、α−
位が炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、多
核キノン化合物、トリアリルイミダゾールダイマー/p
−アミノフェニルケトキンの組み合わせ、ベンゾチアゾ
ール系化合物、トリハロメチル−s−トリアジン化合
物、アクリジン及びフェナジン化合物、オキサジアゾー
ル化合物などが含まれ、これらとともに、アルカリ水可
溶性または膨潤性で、かつフィルム形成可能な高分子重
合体としては、ベンジル(メタ)アクリレート/(メ
タ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニ
ルモノマー共重合体、メタクリル酸/メタクリル酸メチ
ル(またはメタクリル酸エステル)共重合体、無水マレ
イン酸共重合体にペンタエリスリトールトリアクリレー
トを半エステル化で付加させたものや酸性ビニル共重合
体などが挙げられる。
【0043】〔IV〕 電子写真用感光層 例えば、米国特許3,001,872号明細書に開示さ
れているZnO感光層を用いることもできる。また、特
開昭56−161550号、特開昭60−186847
号、特開昭61−238063号公報などに記載されて
いる電子写真感光体を用いた感光層を用いてもよい。
【0044】支持体上に設けられる感光層の量は、塗布
後の乾燥重量で、約0.1〜約7g/m2 、好ましくは
0.5〜4g/m2 の範囲である。本発明において、支
持体と感光層との密着性を高めるためや、現像後に感光
層が残らないようにするため、またはハレーションを防
止するなどの目的で、必要に応じて中間層を設けてもよ
い。
【0045】密着性向上のためには、一般に中間層は、
ジアゾ樹脂や、例えばアルミに吸着するリン酸化合物、
アミノ化合物、カルボン酸化合物などからなっている。
現像後に感光層が残存しないように溶解性の高い物質か
らなる中間層は、一般に溶解性の良好なポリマーや、水
溶性ポリマーからなっている。更にハレーション防止の
ためには、中間層は一般に染料やUV吸収剤を含む。中
間層の厚さは任意であり、露光した時に、上層の感光層
と均一な結合形成反応を行い得る厚みでなければならな
い。通常、乾燥固体で約1〜100mg/m2 の塗布割
合がよく、5〜40mg/m2 が特に良好である。
【0046】塗布された感光層上には相互に独立して設
けられた突起物により構成されるマット層を設けること
もできる。マット層の目的は密着露光におけるネガ画像
フィルムと感光性平版印刷版との真空密着性を改良する
ことにより、真空引き時間を短縮し、さらに密着不良に
よる露光時の微小網点のつぶれを防止することである。
【0047】マット層の塗布方法としては、特開昭55
−12974号に記載されているパウダリングされた固
体粉末を熱融着する方法、特開昭58−182636号
に記載されているポリマー含有水をスプレーし乾燥させ
る方法などがあり、どの方法でもよいが、マット層自体
が実質的に有機溶剤を含まない水性アルカリ現像液に溶
解するか、あるいはこれにより除去可能なものが望まし
い。
【0048】以上のようにして作成された感光性平版印
刷版は、画像露光された後、常法により現像を含む処理
によって樹脂画像が形成される。例えば、前記〔I〕の
感光層を有する感光性平版印刷版の場合は、画像露光
後、米国特許第4,259,434号明細書に記載され
ているようなアルカリ水溶液で現像することにより露光
部分が除去されて、平版印刷版が得られ、〔II〕の感
光層を有する感光性平版印刷版の場合には、画像露光
後、米国特許第4,186,006号明細書に記載され
ているような現像液で、未露光部の感光層が現像により
除去されて平版印刷版が得られる。また、特開昭59−
84241号、特開昭57−192952号、及び特開
昭62−24263号公報に記載されているようなポジ
型平版印刷版を現像する際に用いられる水性アルカリ現
像液組成物を使用することもできる。
【0049】
【実施例】
(実施例−1)予め裏面に中心線平均表面粗さが3μm
のJIS1050材(厚み0.1mm)に、表面へ、ナ
イロンブラシロールと研磨材によって中心線表面粗さ
0.8μmの凹凸を作成し、次に15%苛性ソーダ水溶
液で温度70℃で3μm(8.1g/m2 )をエッチン
グし、水洗後、150g/1,50℃の硫酸液中に10
sec浸漬してデスマットし、水洗した。
【0050】更に支持体を18g/lの硝酸水溶液中
で、特公昭55−19191号公報に記載の交番波系電
流を用いて、電気化学的に粗面化した。電解条件として
は、アノード電圧VA =14V,カソード電圧Vc =1
2Vとして、陽極時電気量が、350クーロン/dm2
となる様にした。この支持体に20%硫酸中で陽極酸化
皮膜2.5g/m2 設け乾燥し、乾燥後の塗布重量が
2.0g/m2 になる様に下記組成の感光液を塗布して
感光層を設けた。これをサンプル〔A〕とする。
【0051】 感光液組成 N−(4−ヒドロキシフェニル),メタクリルアミド/2−ヒドロキシエチル メタクリレート/アクリロニトリル/メチルメタクリレート/メタクリル酸(= 15:10:30:38:7モル比)の共重合体(平均分子量60000) ・・・・5.0g 炭酸ナトリウム ・・・・5g イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム ・・・・12g 純水 ・・・・1000g
【0052】(比較例−1)裏面に凹凸が0.04μm
の一般に市販されているJIS1050材(厚み0.1
mm)に実施例−1と同じ表面処理,塗布を施し、これ
をサンプル〔B〕とした。
【0053】この様にして得られたサンプル〔A〕,
〔B〕の印刷性能,強度,重量,平面性(幅方向の反
り)を調べた結果、サンプル〔A〕と〔B〕は印刷性
能,強度で変化がなく、重量では3%,〔A〕の方が
〔B〕よりも軽く、平面性は〔B〕は不良であったが、
〔A〕は合格であった。
【0054】
【発明の効果】本発明の平版印刷版用アルミニウム合金
基材により、同じ厚みを有しても軽量で省資源の点です
ぐれ、かつ平面性の良い平版印刷板が更に経済的に得ら
れる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金基材の表面を粗面化し
    て、その上に感光層を塗布する平版印刷版用アルミニウ
    ム合金基材において、該基材の裏面に中心線平均表面粗
    さが1.5μm〜50μmの凹凸を有することを特徴と
    する平版印刷版用アルミニウム合金基材
JP30224693A 1993-11-09 1993-11-09 平版印刷版用アルミニウム合金基材 Pending JPH07132688A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6110642A (en) * 1997-06-06 2000-08-29 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive lithographic plate and process for producing same
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