JPH0713094B2 - 超低分子量ポリビニルアルコ−ルの製造法 - Google Patents
超低分子量ポリビニルアルコ−ルの製造法Info
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- JPH0713094B2 JPH0713094B2 JP62113123A JP11312387A JPH0713094B2 JP H0713094 B2 JPH0713094 B2 JP H0713094B2 JP 62113123 A JP62113123 A JP 62113123A JP 11312387 A JP11312387 A JP 11312387A JP H0713094 B2 JPH0713094 B2 JP H0713094B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、均一な分子量分布を有する超低分子量ポリビ
ニルアルコールを製造する方法に関するものである。
ニルアルコールを製造する方法に関するものである。
従来の技術 従来、乳化分散剤、熱可塑性樹脂の改質剤、接着剤、糊
剤などの用途には、数平均分子量が22000前後(数平均
重合度で500前後)の比較的分子量の低いポリビニルア
ルコールが用いられていたが、これらの用途に数平均分
子量が13200以下(数平均重合度で300以下)の超低分子
量ポリビニルアルコールを用いれば、さらに好ましい結
果が得られることが期待できる。
剤などの用途には、数平均分子量が22000前後(数平均
重合度で500前後)の比較的分子量の低いポリビニルア
ルコールが用いられていたが、これらの用途に数平均分
子量が13200以下(数平均重合度で300以下)の超低分子
量ポリビニルアルコールを用いれば、さらに好ましい結
果が得られることが期待できる。
ところが、数平均分子量が13200以下というような極め
て低い分子量のポリビニルアルコールは、通常の重合法
によっては取得できない。そこで、超低分子量(超低重
合度)ポリビニルアルコールを得るべく、次に述べるよ
うな提案がなされている。
て低い分子量のポリビニルアルコールは、通常の重合法
によっては取得できない。そこで、超低分子量(超低重
合度)ポリビニルアルコールを得るべく、次に述べるよ
うな提案がなされている。
特開昭51−87594号公報には、連鎖移動定数の大きいア
ルコール中で酢酸ビニルを重合して得られる平均重合度
200以下のポリ酢酸ビニルの重合液を、加熱下に溶剤を
追い出し、溶融状態のポリ酢酸ビニルを無水メタノール
と混合溶解せしめ、このメタノール溶液にアルカリを加
えて脱酢酸化を行う方法が開示されている。この方法に
あっては、連鎖移動定数の大きいアルコールとしてエチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルア
ルコールなどを用い、これらのアルコール、酢酸ビニル
および重合触媒を反応器に一括仕込みして重合を行って
いる。
ルコール中で酢酸ビニルを重合して得られる平均重合度
200以下のポリ酢酸ビニルの重合液を、加熱下に溶剤を
追い出し、溶融状態のポリ酢酸ビニルを無水メタノール
と混合溶解せしめ、このメタノール溶液にアルカリを加
えて脱酢酸化を行う方法が開示されている。この方法に
あっては、連鎖移動定数の大きいアルコールとしてエチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルア
ルコールなどを用い、これらのアルコール、酢酸ビニル
および重合触媒を反応器に一括仕込みして重合を行って
いる。
特開昭57−28121号公報には、酢酸ビニルをメタノール
中で回分式溶液重合法により重合せしめる方法におい
て、連鎖移動剤としてメルカプタン類を使用すると共に
該メルカプタン類を重合開始前に特定量重合系に加え、
重合が実質的に開始したら更に前記メルカプタンを連続
的に重合系に供給しながら酢酸ビニルを重合せしめる方
法が開示されている。
中で回分式溶液重合法により重合せしめる方法におい
て、連鎖移動剤としてメルカプタン類を使用すると共に
該メルカプタン類を重合開始前に特定量重合系に加え、
重合が実質的に開始したら更に前記メルカプタンを連続
的に重合系に供給しながら酢酸ビニルを重合せしめる方
法が開示されている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、連鎖移動定数の大きいアルコール、酢酸
ビニルおよび重合触媒を反応器に仕込んで重合を行う方
法によっては、平均重合度200以下というような超低重
合度ポリビニルアルコールは得られるものの、その重合
度分布が広くなるという問題点がある。
ビニルおよび重合触媒を反応器に仕込んで重合を行う方
法によっては、平均重合度200以下というような超低重
合度ポリビニルアルコールは得られるものの、その重合
度分布が広くなるという問題点がある。
また、酢酸ビニルをメタノール中で回分式溶液重合法に
より重合せしめる方法において、連鎖移動剤としてのメ
ルカプタン類を重合開始前に特定量重合系に加え、重合
が実質的に開始したら更に前記メルカプタンを連続的に
重合系に供給しながら酢酸ビニルを重合せしめる方法
は、メルカプタンの消費速度が速いため、極めて厳密な
コントロールが必要になるという不利がある。すなわ
ち、滴下時期または滴下量のわずかの違いによっても得
られる重合度が大きく振れ、たとえば、一時的にでも系
内のメルカプタン濃度が下がると極端に重合度の大きな
ポリマーが生成する。
より重合せしめる方法において、連鎖移動剤としてのメ
ルカプタン類を重合開始前に特定量重合系に加え、重合
が実質的に開始したら更に前記メルカプタンを連続的に
重合系に供給しながら酢酸ビニルを重合せしめる方法
は、メルカプタンの消費速度が速いため、極めて厳密な
コントロールが必要になるという不利がある。すなわ
ち、滴下時期または滴下量のわずかの違いによっても得
られる重合度が大きく振れ、たとえば、一時的にでも系
内のメルカプタン濃度が下がると極端に重合度の大きな
ポリマーが生成する。
本発明は、このような状況に鑑み、均一な分子量分布を
有する超低分子量ポリビニルアルコールを工業的に有利
に製造する方法を提供することを目的になされたもので
ある。
有する超低分子量ポリビニルアルコールを工業的に有利
に製造する方法を提供することを目的になされたもので
ある。
問題点を解決するための手段 本発明の超低分子量ポリビニルアルコールの製造法は、
重合時の温度の下で2×10-4〜2000×10-4の連鎖移動定
数Csを持つ溶媒中で酢酸ビニルモノマーを重合し、つい
で得られたポリ酢酸ビニルをケン化することにより超低
重合度ポリビニルアルコールを製造するにあたり、前記
重合を、酢酸ビニルモノマーを逐次仕込みしながら行う
ことを特徴とするものである。
重合時の温度の下で2×10-4〜2000×10-4の連鎖移動定
数Csを持つ溶媒中で酢酸ビニルモノマーを重合し、つい
で得られたポリ酢酸ビニルをケン化することにより超低
重合度ポリビニルアルコールを製造するにあたり、前記
重合を、酢酸ビニルモノマーを逐次仕込みしながら行う
ことを特徴とするものである。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の方法は、溶媒中で酢酸ビニルモノマーを重合す
る重合工程と、それにより得られたポリ酢酸ビニルをケ
ン化するケン化工程からなる。
る重合工程と、それにより得られたポリ酢酸ビニルをケ
ン化するケン化工程からなる。
重合工程 酢酸ビニルモノマーの重合に際し用いる溶媒としては、
重合時の温度の下で2×10-4〜2000×10-4、好ましくは
10×10-4〜500×10-4の連鎖移動定数Csを持つ溶媒が用
いられる。
重合時の温度の下で2×10-4〜2000×10-4、好ましくは
10×10-4〜500×10-4の連鎖移動定数Csを持つ溶媒が用
いられる。
このような溶媒としては、エタノール、イソプロパノー
ル、イソブタノール、sec−ブタノール、ペンタノー
ル、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、メチル
エチルケトン、ジメチルホルムアミドなどがあげられ、
殊に、イソプロパノールおよびメチルエチルケトンが好
適である。
ル、イソブタノール、sec−ブタノール、ペンタノー
ル、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、メチル
エチルケトン、ジメチルホルムアミドなどがあげられ、
殊に、イソプロパノールおよびメチルエチルケトンが好
適である。
重合に際しては、まず反応器に溶媒(またはこれと酢酸
ビニルモノマー)を初期仕込みする。初期仕込み時の溶
媒と酢酸ビニルモノマーとの重量比S/Mは0.1以上の任意
の値に設定する。溶媒のみを初期仕込みすることもでき
る。初期仕込み時のS/Mが0.1未満では、超低重合度のポ
リマーが得られない上、重合熱の除去、重合終了後の残
存酢酸ビニルモノマーの除去などの点でも不利となる。
ビニルモノマー)を初期仕込みする。初期仕込み時の溶
媒と酢酸ビニルモノマーとの重量比S/Mは0.1以上の任意
の値に設定する。溶媒のみを初期仕込みすることもでき
る。初期仕込み時のS/Mが0.1未満では、超低重合度のポ
リマーが得られない上、重合熱の除去、重合終了後の残
存酢酸ビニルモノマーの除去などの点でも不利となる。
初期仕込みに際しては、重合触媒の仕込みも行う。重合
触媒としては通常のラジカル重合触媒がいずれも用いら
れる。
触媒としては通常のラジカル重合触媒がいずれも用いら
れる。
このような初期仕込みを行った後、重合の進行に合せて
酢酸ビニルモノマーの逐次仕込みを行う。酢酸ビニルモ
ノマーの逐次仕込みは、最初の誘導期間(実質的な重合
がはじまるまでの期間で、系中の微量不純物により重合
触媒が消費される期間であると解される。)の経過を待
たずに行っても、誘導期間を経過してから行ってもよ
い。
酢酸ビニルモノマーの逐次仕込みを行う。酢酸ビニルモ
ノマーの逐次仕込みは、最初の誘導期間(実質的な重合
がはじまるまでの期間で、系中の微量不純物により重合
触媒が消費される期間であると解される。)の経過を待
たずに行っても、誘導期間を経過してから行ってもよ
い。
酢酸ビニルモノマーの逐次仕込みは、少なくとも主重合
期間を通じて行う。主重合期間とは、最終的に得られる
ポリ酢酸ビニルの少なくとも90%が生成する期間を言
い、通常は重合の初期または/および重合の追い込み時
を除く期間を指す。
期間を通じて行う。主重合期間とは、最終的に得られる
ポリ酢酸ビニルの少なくとも90%が生成する期間を言
い、通常は重合の初期または/および重合の追い込み時
を除く期間を指す。
そして本発明においては、主重合期間を通じて、系のS/
Mの変動を3.0倍以内、望ましくは2.0倍以内、さらに望
ましくは1.5倍以内に保つように酢酸ビニルモノマーを
逐次仕込みする。主重合期間のS/Mの変動が上記許容値
を越えると、生成ポリ酢酸ビニルの分子量が大きくなっ
たり、分子量分布が広くなったりするため、所期の目的
を達成できなくなる。ただし、主重合期間とは最終的に
得られるポリ酢酸ビニルの少なくとも90%が生成する期
間を言うので、S/Mが一時的に上記許容値からはずれる
場合を本発明の範囲外とするものではない。
Mの変動を3.0倍以内、望ましくは2.0倍以内、さらに望
ましくは1.5倍以内に保つように酢酸ビニルモノマーを
逐次仕込みする。主重合期間のS/Mの変動が上記許容値
を越えると、生成ポリ酢酸ビニルの分子量が大きくなっ
たり、分子量分布が広くなったりするため、所期の目的
を達成できなくなる。ただし、主重合期間とは最終的に
得られるポリ酢酸ビニルの少なくとも90%が生成する期
間を言うので、S/Mが一時的に上記許容値からはずれる
場合を本発明の範囲外とするものではない。
酢酸ビニルモノマーの逐次仕込みは、好ましくは滴下仕
込みによりなされる。場合により、分割仕込みを採用ま
たは滴下仕込みと併用することもできる。
込みによりなされる。場合により、分割仕込みを採用ま
たは滴下仕込みと併用することもできる。
重合温度は任意に設定しうるが、55〜90℃、特に60℃前
後から85℃前後の温度が好ましい。
後から85℃前後の温度が好ましい。
反応時間は、2〜40時間、特に4〜30時間とすることが
多い。
多い。
重合反応終了後は、必要に応じて系内の溶媒および残存
酢酸ビニルモノマーを除去する。
酢酸ビニルモノマーを除去する。
ケン化工程 上記で得られたポリ酢酸ビニルをアルカリケン化または
酸ケン化することにより、目的とする超低分子量ポリビ
ニルアルコールが取得される。
酸ケン化することにより、目的とする超低分子量ポリビ
ニルアルコールが取得される。
本発明においては、上記重合条件を選ぶことにより、得
られる超低分子量ポリビニルアルコールの数平均分子量 が13200以下(数平均重合度で300以下)、好ましくは44
00以下(数平均重合度で100以下)、さらに好ましくは3
100以下(数平均重合度で70以下)で、 との比 が3.0以下、特に2.5以下となるようにする。
られる超低分子量ポリビニルアルコールの数平均分子量 が13200以下(数平均重合度で300以下)、好ましくは44
00以下(数平均重合度で100以下)、さらに好ましくは3
100以下(数平均重合度で70以下)で、 との比 が3.0以下、特に2.5以下となるようにする。
用途 このようにして得られた超低重合度ポリビニルアルコー
ルは、乳化分散剤、熱可塑性樹脂の改質剤、接着剤、繊
維加工剤、糊剤、紙加工剤、塗料をはじめ、種々の用途
に好適に使用しうる。
ルは、乳化分散剤、熱可塑性樹脂の改質剤、接着剤、繊
維加工剤、糊剤、紙加工剤、塗料をはじめ、種々の用途
に好適に使用しうる。
作用 主重合期間を通じて酢酸ビニルモノマーの逐次仕込みを
重合速度に応じて行うと、消費される酢酸ビニルモノマ
ーと添加する酢酸ビニルモノマーの割合がほぼ均衡す
る。この際、消費量と添加量との間に若干の差異があっ
ても、その差異がある範囲内であれば許容される。
重合速度に応じて行うと、消費される酢酸ビニルモノマ
ーと添加する酢酸ビニルモノマーの割合がほぼ均衡す
る。この際、消費量と添加量との間に若干の差異があっ
ても、その差異がある範囲内であれば許容される。
一例として、初期仕込みする酢酸ビニルモノマーをA
(kg)、初期仕込みする溶媒をB(kg)、生成するポリ
酢酸ビニルをC(kg/hr)、滴下する酢酸ビニルモノマ
ーをC′(kg/hr)、経過時間をt(hr)とすると、時
間tにおけるS/Mは S/M=B(A+C′t−Ct) で表わされる。
(kg)、初期仕込みする溶媒をB(kg)、生成するポリ
酢酸ビニルをC(kg/hr)、滴下する酢酸ビニルモノマ
ーをC′(kg/hr)、経過時間をt(hr)とすると、時
間tにおけるS/Mは S/M=B(A+C′t−Ct) で表わされる。
S/Mが所定の範囲内になるように酢酸ビニルモノマーを
逐次仕込みすることは容易である。
逐次仕込みすることは容易である。
重合反応進行中のS/Mのコントロールは、上記のように
容易である上、許容範囲が比較的広いので、厳密なコン
トロールを行わなくても目的とする重合度、重合度分布
が得られる。
容易である上、許容範囲が比較的広いので、厳密なコン
トロールを行わなくても目的とする重合度、重合度分布
が得られる。
なお、溶媒としてイソプロパノールなど連鎖移動定数Cs
の大きいものを用いても、酢酸ビニルモノマーを一括仕
込みして重合を行うと、重合進行と共に系のS/Mは当初
に比し極端に大きくなるため、超低分子量のポリマーは
得られても、その分子量分布が広くなる。
の大きいものを用いても、酢酸ビニルモノマーを一括仕
込みして重合を行うと、重合進行と共に系のS/Mは当初
に比し極端に大きくなるため、超低分子量のポリマーは
得られても、その分子量分布が広くなる。
また、連鎖移動剤を滴下仕込みする方法によっては、連
鎖移動剤の添加量および添加時期のわずかの違いによっ
ても得られる重合度が大きく振れる。
鎖移動剤の添加量および添加時期のわずかの違いによっ
ても得られる重合度が大きく振れる。
実 施 例 次に実施例をあげて本発明の製造法をさらに説明する。
実施例1 10容の反応容器に、イソプロパノール(80℃における
Cs=30×10-4)1070g、酢酸ビニルモノマー1000gおよび
開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル5gを仕込
み、系を温度80℃に保って反応を行った。
Cs=30×10-4)1070g、酢酸ビニルモノマー1000gおよび
開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル5gを仕込
み、系を温度80℃に保って反応を行った。
予備的実験から、重合反応の開始は3分後、ポリマー生
成速度は300g/kgであることを見出していたので、3分
経過後から300g/hrの割合で9.5時間酢酸ビニルモノマー
を滴下仕込みしながら重合を行った。系のS/Mは、全重
合期間を通じてほぼ1.07の一定値に保たれた。
成速度は300g/kgであることを見出していたので、3分
経過後から300g/hrの割合で9.5時間酢酸ビニルモノマー
を滴下仕込みしながら重合を行った。系のS/Mは、全重
合期間を通じてほぼ1.07の一定値に保たれた。
最終重合率は78%、ポリ酢酸ビニルの収率(全仕込みモ
ノマー成分に対する生成ポリマーの割合、以下同様)は
61%であった。
ノマー成分に対する生成ポリマーの割合、以下同様)は
61%であった。
重合反応物からイソプロパノールを除去した後、メタノ
ール溶液となし、ついで常法によりアルカリケン化して
ポリビニルアルコールを得た。
ール溶液となし、ついで常法によりアルカリケン化して
ポリビニルアルコールを得た。
得られたポリビニルアルコールの一部を再アセチル化
し、ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフィー
(GPC)により求めたポリ酢酸ビニルの より、ポリビニルアルコールの数平均分子量 と重量平均分子量 を求めた。
し、ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフィー
(GPC)により求めたポリ酢酸ビニルの より、ポリビニルアルコールの数平均分子量 と重量平均分子量 を求めた。
結果を第1表に示す。なお、測定は下記の条件で行っ
た。
た。
機 器:ベックマン・ジャパン株式会社製のModel 331
システム、および昭和電工株式会社製の示差屈折率検出
器Shodex RISE−51 カラム:昭和電工株式会社製のShodex GPC A−80M×2 溶 媒:テトラヒドロフラン 温 度:23±1℃ 比較例1 10容の反応容器に、イソプロパノール(80℃における
Cs=30×10-4)2230g、酢酸ビニルモノマー1000gおよび
開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル5gを一括仕
込みし、系を温度80℃に保って10.5時間重合反応を行っ
た。
システム、および昭和電工株式会社製の示差屈折率検出
器Shodex RISE−51 カラム:昭和電工株式会社製のShodex GPC A−80M×2 溶 媒:テトラヒドロフラン 温 度:23±1℃ 比較例1 10容の反応容器に、イソプロパノール(80℃における
Cs=30×10-4)2230g、酢酸ビニルモノマー1000gおよび
開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル5gを一括仕
込みし、系を温度80℃に保って10.5時間重合反応を行っ
た。
最終重合率は90%、ポリ酢酸ビニルの収率は28%であっ
た。
た。
実施例1の場合と同様にして測定した分子量およびその
分布を第1表に併せて示す。
分布を第1表に併せて示す。
第1表から、溶媒として連鎖移動定数の大きいイソプロ
パノールを用いることにより、比較例1および実施例1
のいずれの場合もほぼ同じ数平均分子量の超低分子量ポ
リビニルアルコールが得られるが、一括仕込み法を採用
し、系のS/Mが経時的に増大している比較例1における
分子量分布が広く、一方、逐次仕込み法を採用し、系の
S/Mを終始当初と同じ値に保っている実施例1において
はそれが狭いことがわかる。
パノールを用いることにより、比較例1および実施例1
のいずれの場合もほぼ同じ数平均分子量の超低分子量ポ
リビニルアルコールが得られるが、一括仕込み法を採用
し、系のS/Mが経時的に増大している比較例1における
分子量分布が広く、一方、逐次仕込み法を採用し、系の
S/Mを終始当初と同じ値に保っている実施例1において
はそれが狭いことがわかる。
また、実施例1のポリ酢酸ビニルの収率は61%で、比較
例1の28%に比し2倍以上であり、実施例1においては
効率的に超低分子量ポリビニルアルコールが得られるこ
とが明らかである。
例1の28%に比し2倍以上であり、実施例1においては
効率的に超低分子量ポリビニルアルコールが得られるこ
とが明らかである。
実施例2 10容の反応容器に、イソプロパノール(80℃における
Cs=30×10-4)1000g、酢酸ビニルモノマー1000gおよび
開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル5gを仕込
み、系を温度80℃に保って反応を行った。
Cs=30×10-4)1000g、酢酸ビニルモノマー1000gおよび
開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル5gを仕込
み、系を温度80℃に保って反応を行った。
3分経過後から重合反応が開始したので、この時点から
300g/hrの割合で酢酸ビニルモノマーを滴下仕込みし、
経時的に反応混合物2g宛サンプリングした。
300g/hrの割合で酢酸ビニルモノマーを滴下仕込みし、
経時的に反応混合物2g宛サンプリングした。
このサンプルを用いてその中のポリ酢酸ビニルを常法に
よりアルカリケン化し、得られたポリビニルアルコール
を再アセチル化し、GPCにより分子量を実施例1の場合
と同じ条件で求めた。
よりアルカリケン化し、得られたポリビニルアルコール
を再アセチル化し、GPCにより分子量を実施例1の場合
と同じ条件で求めた。
結果を第2表に示す。表中、VAcとあるのは酢酸ビニル
モノマー、PVAcとあるのはポリ酢酸ビニルである。
モノマー、PVAcとあるのはポリ酢酸ビニルである。
実施例3 イソプロパノールをメチルケトン(80℃におけるCs=70
×10-4)に代えたほかは実施例2と同様にして実験を行
った。
×10-4)に代えたほかは実施例2と同様にして実験を行
った。
結果を第3表に示す。
発明の効果 本発明の方法によれば、超低分子量ポリビニルアルコー
ルが得られるだけでなく、その分子量分布が極めて狭く
なる。
ルが得られるだけでなく、その分子量分布が極めて狭く
なる。
しかも、重合反応進行中のS/Mのコントロールは容易で
ある上、連鎖移動剤の場合とは異なり、厳密なコントロ
ールを必要としない。従って、安定して目的ポリマーが
得られるので、工業性に富む。
ある上、連鎖移動剤の場合とは異なり、厳密なコントロ
ールを必要としない。従って、安定して目的ポリマーが
得られるので、工業性に富む。
Claims (12)
- 【請求項1】重合時の温度の下で2×10-4〜2000×10-4
の連鎖移動定数Csを持つ溶媒中で酢酸ビニルモノマーを
重合し、ついで得られたポリ酢酸ビニルをケン化するこ
とにより超低重合度ポリビニルアルコールを製造するに
あたり、前記重合を、酢酸ビニルモノマーを逐次仕込み
しながら行うことを特徴とする超低分子量ポリビニルア
ルコールの製造法。 - 【請求項2】酢酸ビニルモノマーの逐次仕込みを、少な
くとも主重合期間を通じて行うことを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の製造法。 - 【請求項3】主重合期間が、最終的に得られるポリ酢酸
ビニルの少なくとも90%が生成する期間である特許請求
の範囲第2項記載の製造法。 - 【請求項4】主重合期間を通じて、系の溶媒と酢酸ビニ
ルモノマーとの重量比S/Mの変動を3.0倍以内に保つよう
に酢酸ビニルモノマーを逐次仕込みすることを特徴とす
る特許請求の範囲第2項記載の製造法。 - 【請求項5】主重合期間を通じて、系の溶媒と酢酸ビニ
ルモノマーとの重量比S/Mの変動を2.0倍以内に保つよう
に酢酸ビニルモノマーを逐次仕込みすることを特徴とす
る特許請求の範囲第2項記載の製造法。 - 【請求項6】主重合期間を通じて、系の溶媒と酢酸ビニ
ルモノマーとの重量比S/Mの変動を1.5倍以内に保つよう
に酢酸ビニルモノマーを逐次仕込みすることを特徴とす
る特許請求の範囲第2項記載の製造法。 - 【請求項7】重合時の温度の下で10×10-4〜500×10-4
の連鎖移動定数Csを持つ溶媒中で酢酸ビニルモノマーを
重合することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
製造法。 - 【請求項8】逐次仕込みを滴下仕込みにより行うことを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造法。 - 【請求項9】超低重合度ポリビニルアルコールの数平均
分子量 が13200以下で、重量平均分子量 下である特許請求の範囲第1項記載の製造法。 - 【請求項10】 が2.5以下である特許請求の範囲第9項記載の製造法。
- 【請求項11】 が4400以下である特許請求の範囲第9項記載の製造法。
- 【請求項12】 が3100以下である特許請求の範囲第9項記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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