JPH07128626A

JPH07128626A - 液晶表示装置の作製方法

Info

Publication number: JPH07128626A
Application number: JP27807093A
Authority: JP
Inventors: Ikuo Hiyama; 郁夫檜山; Minoru Hoshino; 稔星野
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1993-11-08
Filing date: 1993-11-08
Publication date: 1995-05-19

Abstract

(57)【要約】【構成】対向面に電極を有する一対の基板間の内側に液
晶封止剤を配置し、一対の基板を接着した後に、液晶を
封入する液晶表示装置の作製方法において、気体の圧力
又は、固体の圧力により液晶素子基板を加圧し基板間ギ
ャップを均一に保ちながら、固体の圧力を用いる場合に
は、固体基板に紫外線が透過する窓を設け、上下でその
窓が異なる基板を使用し、紫外線を照射することによ
り、基板の接着をする液晶表示装置の作製方法。【効果】液晶表示装置の上下基板の擦れを防止し、明る
さを向上できる。また、基板の接着時間も短縮できるた
めに生産性が向上し、低コスト化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置の上下基
板を光照射により接着，硬化する液晶表示装置の作製方
法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の液晶表示装置の作製方法は、図１
において、一対の透明ガラス基板１０を接着する際に、
液晶封止剤３０に熱を与えることにより、接着，硬化を
行っていた。二枚の基板を接着後、液晶を封入し、封入
口を封止することにより液晶表示装置を作製した。従っ
て、液晶封止剤を熱硬化させるために、数時間の作業時
間が必要であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、熱
を加えることにより、液晶封止剤を硬化させ、一対の透
明なガラス基板１０の接着を行っていた。熱硬化により
基板の接着は、熱膨張により上下基板の擦れを生じる。
従って、液晶表示装置の画素が小さくなるほど開口率
（光が透過する領域の割合）が低下し、液晶表示装置の
明るさの低下を招く。

【０００４】また、一対の基板の熱膨張係数が異なる場
合には、上下基板間の擦れは特に大きいものとなる。更
には、熱膨張係数の異なる一対の基板を熱硬化により、
接着，硬化させると、基板の反りが発生し、後の液晶表
示装置作製工程に支障をきたす。

【０００５】液晶表示装置の薄型，軽量化を考えると、
ますます、基板の薄型化、又は、軽量化のためのプラス
チック基板の使用などが進んでいる。プラスチック基板
を使用した場合は耐熱性等の問題もあり、低温硬化の液
晶封止剤が必要となる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、液晶表示装置の作製方法は、図１のように透明電
極１１を内側に配置した一対の透明ガラス基板１０の間
に液晶層２１を挟持し、一対の透明ガラス基板１０を接
着するための液晶封止剤３０に紫外線硬化樹脂を用い
て、液晶表示装置に紫外線を照射することにより上下基
板を接着する作製方法である。

【０００７】一対のガラス基板１０を接着するときに
は、一対の基板間のギャップを均一に保つために基板に
均一な圧力をかける必要がある。そこで、図２に示すよ
うに、加圧チャンバ４０内に、透明ガラス基板１０の内
側に液晶封止剤３０を塗布した液晶素子２０を配置し、
加圧ポンプ４１で加圧チャンバ４０内を均一に加圧する
ことにより、一対の基板１０に均一な圧力が加わる。従
って、一対の基板間のギャップは均一に保たれる。この
時、紫外線ランプ４３により液晶素子２０に紫外線を照
射することにより、一対の上下基板１０を接着する。

【０００８】また、図４に示すように、上側加圧基板４
４と下側加圧基板４５に、紫外線が透過する紫外線照射
窓４６を設けて、二枚の加圧基板４４，４５で液晶素子
２０を加圧する。加圧の方法としては、加圧基板４４，
４５にねじ孔を開けてねじで固定したり、図２の加圧チ
ャンバ４０内に挿入し加圧するなど方法は問わない。し
かし、何らかの方法で加圧基板４４，４５に圧力５０を
加えて、例えば、図３の紫外線照射用チャンバ４７に挿
入して、紫外線ランプ４３を用いて液晶封止剤３０を硬
化させる。

【０００９】

【作用】液晶封止剤として、紫外線硬化樹脂を用いる
と、熱膨張による上下基板の擦れが防止できる。また、
液晶表示装置の上下基板の膨張係数が異なるときにも、
基板間の擦れがなく、高精細な画像表示においても、画
素間の擦がなく、明るい液晶表示装置を得ることができ
る。従って、表示特性の信頼性が向上する。

【００１０】液晶表示装置の上下基板を加圧して、均一
なギャップを得るときには、加圧チャンバ内の挿入に、
気体圧力で加圧することにより、均一なギャップを得る
ことができる。更には、液晶表示装置を上下で紫外線照
射窓が異なる位置に配置された固体基板で加圧し、紫外
線を照射することにより、短時間で液晶表示装置の基板
の接着が可能となり、生産性の向上を図ることができ
る。

【００１１】

【実施例】以下本発明の実施例について図面を用いて説
明する。

【００１２】〔実施例１〕本発明の方法により作製した
一実施例の概略図を図１に、作製装置の一実施例を図２
に示す。

【００１３】本発明の液晶表示装置の作製方法は、図１
のように透明電極１１を内側に配置した一対の透明ガラ
ス基板１０の間に、液晶封止剤３０として紫外線硬化樹
脂を用いる。また、液晶層２１のギャップを均一に保つ
ために、透明ガラス基板１０間に、所望の大きさのプラ
スチックビーズを分散する。更に、一対の透明ガラス基
板１０を面内均一なギャップが保てるよう接着するため
に、図１の液晶素子２０を図２の加圧チャンバ内に挿入
し、加圧ポンプ４１により液晶素子２０に均一な圧力を
印加し、ギャップを均一に保つ。この時、紫外線ランプ
４３を用いて液晶素子２０に紫外線を照射した。紫外線
を照射し、液晶封止剤３０を硬化し、均一なギャップを
保った後、液晶封止剤３０の一部に液晶封入用の孔を開
けておき、そこから液晶を真空注入した。その後、加圧
しながら、液晶を注入した液晶封入口を紫外線硬化樹脂
を用いて硬化封止した。

【００１４】〔実施例２〕本発明の方法により作製した
一実施例の概略図を図１に、作製装置の一実施例を図
３，図４に示す。

【００１５】本発明の液晶表示装置の作製方法は、図１
のように透明電極１１を内側に配置した一対の透明ガラ
ス基板１０の間に、液晶封止剤３０として紫外線硬化樹
脂を用いる。また、液晶層２１のギャップを均一に保つ
ために、透明ガラス基板１０間に、所望の大きさのプラ
スチックビーズを分散する。更に、一対の透明ガラス基
板１０を面内均一なギャップが保てるよう接着するため
に、図１の液晶素子２０を図４のように、上下加圧基板
４４，４５を使用し、上下加圧基板４４，４５には、紫
外線照射窓４６が開いている。ここで、紫外線照射窓４
６は、上下加圧基板４４，４５で異なる位置に配置し、
液晶封止剤３０の内側部分が均一に加圧できるようにし
た。加圧方法は、上下加圧基板４４，４５にねじ孔等を
開けて、ねじ止めし、加圧するか、上側加圧基板４４の
厚みや質量を大きくし、その圧力により加圧する方法等
手段は問わない。図４の構成にした液晶素子を例えば、
図３の紫外線照射用チャンバ４７内に挿入し、紫外線ラ
ンプ４３を照射することにより液晶素子２０の均一なギ
ャップを得る。紫外線を照射し、液晶封止剤３０を硬化
し、均一なギャップを保った後、液晶封止剤３０の一部
の液晶封入口４８の部分から液晶を真空注入した。その
後、加圧しながら、液晶を注入した液晶封入口を紫外線
硬化樹脂を用いて硬化封止した。

【００１６】実施例１，２においては、透明電極１１上
に配向膜を塗布し、焼成，ラビングを行い、一方の透明
ガラス基板１０に、液晶封止剤３０を印刷し、もう一方
の透明ガラス基板１０上にプラスチックビーズを分散し
た。

【００１７】今回使用した液晶封止剤３０用の紫外線硬
化樹脂として、旭電化工業株式会社製アデカオプトマＫ
Ｒ−５００を、紫外線ランプ４３として、１００ｍＷの
ランプを、上下加圧基板４４，４５として金属を使用し
た。しかし、液晶封止剤３０は、紫外線で硬化するもの
であれば種類は限定されない。また、紫外線ランプ４３
も、今回は、３０秒から６０秒の照射を行ったが、紫外
線の全エネルギ３Ｊ以上であれば問題ない。上下加圧基
板４４，４５は紫外線が透過しない金属を使用したが、
例えば、ガラスのような、紫外線を透過するものであれ
ば紫外線照射窓４６は、開ける必要がない。但し、配向
膜が劣化するために、表示領域は、紫外線が照射されな
いようマスクをする必要がある。

【００１８】実施例１，２の方法で液晶素子を作製した
結果、上記基板１０の擦れはなく、また、上下基板で熱
膨張係数の異なる基板を使用して、液晶素子を作製した
が、基板の反り，擦れ等は生じなかった。

【００１９】また、パルス幅３５μｓ，周波数６０Ｈｚ
駆動で、液晶素子の電圧保持率を測定した結果、９０％
以上の電圧保持率を得ることができ、明るい表示を得る
ことができた。

【００２０】また、液晶素子作製時間が従来の熱硬化樹
脂を使用したときには、１時間から２時間使用していた
ものが、高々１分程度で、液晶封止剤を硬化することが
できた。

【００２１】

【発明の効果】液晶表示装置作製において、上下基板の
接着に紫外線硬化樹脂を使用することにより、基板の擦
れによる明るさの低下を防止し、更には、従来の熱硬化
に比べて作業時間も短縮できるために、生産性が向上
し、低コスト化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の液晶表示装置の一実施例を示す斜視
図。

【図２】本発明の液晶表示装置の作製方法を実現するた
めの一実施例を示す斜視図。

【図３】本発明の液晶表示装置の作製方法を実現するた
めの一実施例を示す斜視図。

【図４】本発明の液晶表示装置の作製方法を実現するた
めの一実施例を示す説明図。

【符号の説明】

１０…透明ガラス基板、１１…透明電極、２０…液晶素
子、２１…液晶層、３０…液晶封止剤、４０…加圧チャ
ンバ、４１…加圧ポンプ、４２…液晶素子固定台、４３
…紫外線ランプ、４４…上側加圧基板、４５…下側加圧
基板、４６…紫外線照射窓、４７…紫外線照射用チャン
バ、４８…液晶封入口、５０…圧力。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】対向面に電極を有する一対の基板間の内側
に液晶封止剤を配置し、前記一対の基板を接着した後
に、液晶を封入する液晶表示装置の作製方法において、前記一対の基板の接着を行う際、前記一対の基板を気体
の圧力により加圧しながら、前記液晶封止剤に紫外線を
照射することを特徴とする液晶表示装置の作製方法。
【請求項２】対向面に電極を有する一対の基板間の内側
に液晶封止剤を配置し、前記一対の基板を接着した後
に、液晶を封入する液晶表示装置の作製方法において、前記一対の基板の接着を行う際、前記一対の基板をその
外側に配置した一対の固体基板に圧力をかけることによ
り加圧しながら、前記液晶封止剤に紫外線を照射するこ
とを特徴とする液晶表示装置の作製方法。
【請求項３】対向面に電極を有する一対の基板間の内側
に液晶封止剤を配置し、前記一対の基板を接着した後
に、液晶を封入する液晶表示装置の作製方法において、前記一対の基板の接着を行う際、前記一対の基板の該液
晶封止剤の部分のみ光照射窓を有した、前記一対の基板
の外側に配置した一対の不透明な固体基板に圧力をかけ
ることにより加圧しながら、前記液晶封止剤に紫外線を
照射することを特徴とする液晶表示装置の作製方法。
【請求項４】対向面に電極を有する一対の基板間の内側
に液晶封止剤を配置し、前記一対の基板を接着した後
に、液晶を封入する液晶表示装置の作製方法において、前記一対の基板の接着を行う際、前記一対の基板の該液
晶封止剤の部分のみ紫外線を透過する照射窓を有し、前
記光照射窓が上下基板で異なる位置に配置した、前記一
対の基板の外側に配置した一対の不透明な固体基板に圧
力をかけることにより加圧しながら、前記液晶封止剤に
紫外線を照射することを特徴とする液晶表示装置の作製
方法。
【請求項５】請求項１，２，３または４において、前記
一対の基板の熱膨張係数が異なる際の液晶表示装置の作
製方法。