JPH07126608A - シーリング用プラスチゾル組成物 - Google Patents

シーリング用プラスチゾル組成物

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JPH07126608A
JPH07126608A JP27260293A JP27260293A JPH07126608A JP H07126608 A JPH07126608 A JP H07126608A JP 27260293 A JP27260293 A JP 27260293A JP 27260293 A JP27260293 A JP 27260293A JP H07126608 A JPH07126608 A JP H07126608A
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JP
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vinyl chloride
resin
sealing
coating
composition
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JP27260293A
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English (en)
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Junichi Kawai
淳一 川合
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Aisin Chemical Co Ltd
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Aisin Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伸び及び抗張力に関する塗膜物性(塗膜の耐
久性、防錆性)、塗付作業性(組成物の糸ひきが少ない
こと)、及び仕上げ塗装性(仕上げ塗装被膜のツヤまた
は光沢が、シーリング用組成物が施されていない一般の
塗装面と変わらないこと)を同時に満足させる。 【構成】 塩化ビニル樹脂、可塑剤、及び充填剤を含む
シーリング用プラスチゾル組成物において、その塩化ビ
ニル樹脂として、塩化ビニルの単独重合体または塩化ビ
ニルの酢酸ビニル共重合体からなるペーストレジン50
〜90重量%と、塩化ビニルの単独重合体または塩化ビ
ニルの酢酸ビニル共重合体からなり、粒径60〜80μ
m以上の粒子を除去したブレンド用レジン10〜50重
量%との混合物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車の鋼板接合部やエ
ッジ部等の防錆のために使用するシーリング用プラスチ
ゾル組成物に関するもので、特に、塗膜物性、塗付作業
性、及び上塗り塗装性に優れた塩化ビニル系シーリング
用プラスチゾル組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、電着塗装後の自動車
の鋼板接合部や鋼板エッジ部には、それらの部分の防錆
性を高めるために、仕上げ塗装に先立ってシーリング用
組成物を塗付し、それらの部分を被覆しシールすること
が行われている。
【0003】そして、これらのシーリング用組成物とし
ては、防錆性に優れ、鋼板接合部の間隙を良好に充填
し、また比較的厚い塗膜を形成することができるなどの
理由で、従来から一般に塩化ビニル系のプラスチゾル組
成物が使用されている。このプラスチゾル組成物は、塩
化ビニルの単独重合体または酢酸ビニル等との共重合体
からなる塩化ビニル樹脂を可塑剤中に分散したものを基
礎とし、これに充填剤、添加剤を配合したものである。
【0004】このようなシーリング用プラスチゾル組成
物に求められる品質としては、塗付作業性(作業者によ
る塗付、かきとり、ヘラならしに優れること)、仕上げ
塗装塗膜の外観性(シーリング用組成物が施されていな
い一般の塗装面とツヤまたは光沢が変わりなく、見栄え
のよいこと)、耐久性または防錆性(シーリング用組成
物の塗膜が十分な伸びまたは抗張力を有し、クラックの
入らないこと)などが挙げられる。
【0005】ところで、このシーリング用プラスチゾル
組成物の塩化ビニル樹脂としては、ゲル化溶融性、塗膜
の耐割れ性等に優れるため、従来から一般に、塩化ビニ
ルまたはこれと酢酸ビニル等のコモノマーを乳化重合し
て得られた、平均粒径が一般に5μm以下であるペース
トレジンが使用されている。そして、その中でも特に、
平均粒径2μm以下であって、高酢酸ビニル含有高重合
度の塩化ビニル共重合体からなるペーストレジンは、被
膜強度、接着性、塗膜の外観等に優れている。
【0006】ところが、このようなペーストレジンを用
いたシーリング用組成物は、樹脂の粒径が小さいことに
より、高シェア時の粘度が高くスプレーによる塗付作業
性が悪く、また特に、糸ひき性が大きく、塗付作業性を
悪化させるという塗付作業上の重大な問題があった。
【0007】このため、従来では、シーリング用プラス
チゾル組成物の塩化ビニル樹脂成分としては、ペ−スト
レジンに、比較的粒度が大きいブレンド用レジンを併用
することが一般的であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このブレンド用レジン
は一般に20〜60μmの平均粒径を有するが、このよ
うにブレンド用レジンを併用することによって、塗付作
業性が向上される。しかし、このようにブレンド用レジ
ンを併用することは、同時に、その塗装性を悪化させる
ものであった。すなわち、この塗装性の悪化とは、仕上
げ塗装後において、そのシーリング用組成物が施された
部分ではツヤ、または光沢が低下し、シーリング用組成
物が施されていない一般の塗装面とツヤ、または光沢に
おいて異なる外観を呈することである。そして、この塗
装性の悪化は、塗付作業性と二律背反の関係にあるため
に、一般にはやむを得ないものとされてきた。
【0009】ところが、特に最近では自動車の高級化に
伴って、この塗装性の悪化についても、再び重要な問題
となるようになった。そこで、このための新たな対策が
必要とされることになり、ブレンド用レジンを添加しな
いことが検討されたが、このことは、前述のように塗付
作業性を悪化させるものであった。
【0010】したがって、本発明は、塗膜の物性、作業
性、塗装性の全てを有効に満足するシーリング用プラス
チゾル組成物の提供を課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この課題に
鑑み、先ず上述の塗装性の悪化の原因について調べたと
ころ、塗装性の悪化はブレンド用レジンに含まれる粗大
な粒子によって引き起こされること、そしてその塗装性
の悪化をもたらす粗大な粒子の粒径は80〜100μm
程度以上であることを突き止めた。そして、この得られ
た知見に基づいて更に検討を重ねた結果、ブレンド用レ
ジンとしてそれに含まれる60〜80μm以上の粒子を
除去したものを用い、そしてこれをペーストレジンと所
定の割合で混合して使用することによって、上記の課題
が有利に解決されることを見出した。
【0012】本発明のシーリング用プラスチゾル組成物
は、塩化ビニル樹脂、可塑剤、及び充填剤を含み、その
塩化ビニル樹脂として、塩化ビニルの単独重合体または
塩化ビニルの酢酸ビニル共重合体からなるペーストレジ
ン50〜90重量%と、塩化ビニルの単独重合体または
塩化ビニルの酢酸ビニル共重合体からなり、粒径60〜
80μm以上の粒子を除去したブレンド用レジン10〜
50重量%との混合物を用いるものである。
【0013】ここで、塩化ビニルの単独重合体または塩
化ビニルの酢酸ビニル共重合体からなるペーストレジン
は、一般に5μm以下の平均粒径を有するが、溶融性等
の点から0.5〜2μmの平均粒径であることが好まし
い。また、その重合体は、接着性等の点で、塩化ビニル
の酢酸ビニル共重合体であることが好ましく、また更に
好ましくは、5〜9重量%の酢酸ビニルの含有し、平均
重合度1500〜3000である高酢酸ビニル含有高重
合度の共重合体である。
【0014】他方、このペーストレジンと併用されるブ
レンド用レジンは、それに含まれる粗大な粒子を除去し
たものであるが、その除去すべき粒子の粒径は、少なく
とも80μm以上であることが必要である。塗装性の悪
化は、前述のように、80μm以上、特に100μm以
上の粗大粒子によって、引き起こされるからである。し
かし、そのために比較的小さな粒径の粒子まで除去する
ことは、ブレンド用レジンをペーストレジンに併用する
ことによる塗付作業性の向上効果を低下させる。このた
め、除去すべき粒子の粒径の限度は60μm程度が好ま
しく、したがって、ブレンド用レジンから除去される粒
子の粒径の最低値は、60〜80μmであることが適切
である。
【0015】また、ブレンド用レジン自体は、一般に微
細懸濁重合法によって製造され、20〜60μmの平均
粒子径を有する。本発明においては、粗大粒子が除去さ
れる前のブレンド用レジンは、そのような平均粒子径を
有するものであれば、どのようなものであってもよい。
しかし、それに含まれる粗大粒子が除去されることを考
慮すれば、比較的大きな平均粒子径を有することが好ま
しく、30〜50μmの平均粒子径のものが好適であ
る。更に、このブレンド用レジンは、塩化ビニルの単独
重合体及び塩化ビニルの酢酸ビニル共重合体のいずれで
あってもよいが、接着性等の点でより好ましいのは、そ
の共重合体の方である。
【0016】そして、このように粗大粒子を除去したブ
レンド用レジンは、塩化ビニル樹脂成分全体に対して、
10〜50重量%の割合で配合される。余り少ない配合
割合は塗付作業性の向上効果に乏しく、また、逆に余り
に多い配合割合は、特に塗膜の伸びまたは抗張力に関す
る物性を低下させ、また塗装性にも影響する。したがっ
て、このブレンド用レジンの配合割合は10〜50重量
%が適切であり、20〜40重量%がより好ましい。そ
こでペーストレジンの配合割合は、50〜90重量%、
好ましくは60〜80重量%である。そして、これらの
ペーストレジン及びブレンド用レジンは、シーリング用
プラスチゾル組成物全体に対しては、それぞれ、15〜
20重量%、及び5〜10重量%の配合割合であること
が好ましい。
【0017】本発明のシーリング用プラスチゾル組成物
において、塩化ビニル樹脂以外の成分、組成については
従来と同様である。
【0018】塩化ビニル樹脂を分散するための可塑剤と
しては、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、セバ
チン酸エステル、リン酸エステルなどのエステル型可塑
剤が代表的であるが、本発明では、これらの任意のもの
を適宜選択して使用することができる。しかし、これら
の中でも、特にフタル酸エステルであるフタル酸ジオク
チル(DOP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)が
最も一般に使用されているものでもあり、好適である。
【0019】充填剤としては、炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム、タルク、珪藻土、カオリン等の無機質充填剤、
あるいは、セルロース粉、粉末ゴム、等の有機質充填剤
を、単独で、また組合わせて使用することができる。
【0020】また、本発明のシーリング用組成物におい
ては、これらの他に、タレ止め剤、接着性付与剤、安定
剤等が一般に含まれる。タレ止め剤としては、超微粒子
炭酸カルシウム、微粒子シリカなどが使用でき、これら
は他の成分とのバランスを取りながら、組成物の粘度を
調整するために使用される。また、接着性付与剤は、シ
ーリング用組成物の塗膜の被塗物に対する接着性を高め
るためのもので、ブロックイソシアネート、ブロックウ
レタンプレポリマーなどが特に好適に使用される。更
に、安定剤としては、金属石ケン類、無機酸塩類、有機
金属化合物等、任意のものを使用することができる。ま
た更に、その他の添加剤として、酸化チタン、カーボン
ブラックなど着色顔料等も必要に応じて使用することが
できる。
【0021】そして、このような本発明のシーリング用
プラスチゾル組成物は、特に、自動車車体の鋼板接合部
などに好適に適用される。しかし、本発明のシーリング
用プラスチゾル組成物は、その向上された塗装性などに
より、鉄道などの自動車以外の車両、あるいは家電機器
等における接合部などのシーリング用として有利に使用
されることができる。
【0022】
【作用】本発明においては、糸ひきに関連する塗付作業
性を向上するためにペーストレジンに混合して使用する
ブレンド用レジンとして、仕上げ塗装のツヤまたは光沢
に関連する塗装性を悪化させる粒径60〜80μm以上
の粒子を除去したものを用いているので、塗装性を悪化
させることなく塗付作業性を向上することができる。ま
た、そのようなブレンド用レジンをペ−ストレジンに対
して適切な割合で混合し使用しているので、伸び及び抗
張力に関する塗膜の物性を悪化させることがない。
【0023】このため、本発明のシーリング用プラスチ
ゾル組成物によれば、これに求められる塗付作業性(組
成物の糸ひき性が少なく、作業者による塗付、かきと
り、ヘラならしなどが容易に行えること)、塗装性(仕
上げ塗装被膜が、シーリング組成物が施されていない一
般の塗装面とツヤまたは光沢において変わりなく、仕上
げ塗装の外観性がよいこと)、及び塗膜の物性(塗膜が
十分な伸び及び抗張力を有し、クラックなどが生じない
こと)の全てが、同時に満足される。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0025】図1に示す配合により、実施例1〜2と比
較例1〜7のシーリング用プラスチゾル組成物をそれぞ
れ作成した。
【0026】図1に示されるように、これらの実施例及
び比較例においては、塩化ビニル樹脂の配合組成だけが
種々に変えられている。そして、塩化ビニル樹脂Aは、
酢酸ビニル7重量%を含有し、平均重合度2000であ
る共重合体からなるペーストレジンであり、樹脂の平均
粒径は1μmである。塩化ビニル樹脂Bは、酢酸ビニル
3重量%を含有し、平均重合度1000である共重合体
からなるブレンド用レジンであり、40μmの平均粒径
を有し、粒径の最大値は130μmである。また、塩化
ビニル樹脂Cは、塩化ビニルの単独重合体からなるブレ
ンド用レジンであり、この平均粒径は塩化ビニル樹脂B
よりも小さく、20μmである。しかし粒径の最大値は
100μmである。そして、塩化ビニル樹脂Dは、塩化
ビニル樹脂B中の粒径70μm以上のものを除去したも
のである。このため、その平均粒径は25μmに減少し
ている。
【0027】樹脂以外の成分として、可塑剤は、ここで
はDINP(フタル酸ジイソノニル)を使用した。ま
た、接着性付与剤としてはブロックイソシアネート系接
着性付与剤(アデスター#751 三菱化成ビニル社製)
を、タレ止め剤としてはコロイダル炭酸カルシウム(カ
ルファイン#200 丸尾カルシウム社製)を、充填剤と
しては粒径2〜4μmの重質炭酸カルシウム(超微粒炭
カルNS-100 日東粉化社製)を、それぞれ使用した。
また、その他の添加剤としては、主に安定剤(ステアリ
ン酸亜鉛)からなっている。そしてこれらの樹脂以外の
成分は、合わせて、組成物全体の75重量%を占めてい
る。したがって塩化ビニル樹脂成分は、組成物全体の2
5重量%である。
【0028】(性能評価試験)次に、このように作成し
た実施例及び比較例のシーリング用プラスチゾル組成物
について、伸び及び抗張力に関する塗膜物性、組成物の
糸ひきに関連する塗付作業性、及び仕上げ塗装塗膜の光
沢に関する塗装性の評価を行った。
【0029】物性については、被塗板に実施例及び比較
例の各シーリング用組成物を塗付し、140℃×60分
で焼付け、形成された塗膜の伸びと抗張力とをJASO
M−323−77に準じて測定した。そしてこの測定
結果から、伸びについては、180%以上を合格(○)
とし、180%未満を不合格(×)とした。また、抗張
力については、10kg/cm2 以上を合格(○)とし、1
0kg/cm2 未満を不合格(×)とした。
【0030】塗付作業性については、各シーリング用組
成物を200mlのビーカーに収容し、この中に5mmφの
ガラス棒を挿入した後、すばやく引き上げた時の組成物
の糸ひき長さを測定した。そして、その糸ひき長さが2
0mm未満である場合を優(◎)、20mm以上、50mm未
満である場合を良(○)、50mm以上、80mm未満であ
る場合を可(△)、そして80mm以上である場合を不可
(×)とした。
【0031】塗装性については、カチオン型の電着塗装
を行った鋼板を試験片とし、この試験片の一部に実施例
及び比較例のシーリング用組成物を1.0mmの厚さにヘ
ラで平滑に塗付し、100℃×10分で予備乾燥した。
次いでこの試験片の全面に仕上げ塗料を塗装し、140
℃×60分で焼付けて、膜厚30μmの塗装被膜を形成
した。そして、シーリング材が塗付された部分とシーリ
ング材が塗付されていない部分(一般面)の光沢値を、
グロス計を用いてそれぞれ測定し、その差が5未満であ
る場合を良(○)、5以上、15未満である場合を可
(△)、そして15以上の場合を不可(×)とした。
【0032】このようにして行った評価結果を、図1
に、組成と合わせて示す。
【0033】(考察)図1の性能評価に示されるよう
に、シーリング用プラスチゾル組成物の樹脂成分が塩化
ビニル樹脂A(ペーストレジン)のみからなる比較例1
の場合、粒径が小さいことにより塗装性(ツヤ、光沢)
に優れるが、「糸ひき性」のために塗付作業性が悪い。
そこで、この「糸ひき性」を抑えるために、比較的粒径
が大きいブレンド用レジンである塩化ビニル樹脂Bを加
えたものが比較例2である。しかし、これによれば塗付
作業性は向上するが、その反面、塩化ビニル樹脂B中に
存在する例えば100μm以上の粗大粒子によって、塗
装性が悪化する。そして、この塩化ビニル樹脂Bの配合
量を更に増加したものが比較例3であるが、これによれ
ば、塗装性のみならず、塗膜の物性(伸び、抗張力)も
悪化する。
【0034】比較例4,5は、塩化ビニル樹脂Bに代え
て、比較的平均粒径の小さいブレンド用レジンである塩
化ビニル樹脂Cを用いたものであるが、これによって
も、作業性と塗装性とを有効に満足させるには至ってい
ない。
【0035】これらに対して、実施例1,2は、ブレン
ド用レジンとして、塩化ビニル樹脂Bから粒径70μm
以上のものを除去した塩化ビニル樹脂Dを用いたもので
ある。そして、これらの実施例によれば、作業性と塗装
性は、物性も含めて、同時に満足されていることがわか
る。
【0036】なお、比較例6及び7は、その塩化ビニル
樹脂Dの配合割合が少なすぎるか、または多すぎる場合
であり、特に、多すぎる場合には、塗膜の物性(伸び、
抗張力)の悪化が引き起こされている。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明のシーリング用プ
ラスチゾル組成物は、塩化ビニル樹脂、可塑剤、及び充
填剤を含み、その塩化ビニル樹脂として、塩化ビニルの
単独重合体または塩化ビニルの酢酸ビニル共重合体から
なるペーストレジン50〜90重量%と、塩化ビニルの
単独重合体または塩化ビニルの酢酸ビニル共重合体から
なり、粒径60〜80μm以上の粒子を除去したブレン
ド用レジン10〜50重量%との混合物を用いるもので
ある。したがって、このシーリング組成物によれば、伸
び及び抗張力に関する塗膜の物性(塗膜が十分な伸び及
び抗張力を有し、クラックなどが生じないこと)、組成
物の塗付作業性(組成物の糸ひき性が少なく、作業者に
よる塗付、かきとり、ヘラならしなどが容易に行えるこ
と)、及び塗装性(仕上げ塗装被膜が、シーリング組成
物が施されていない一般の塗装面とツヤまたは光沢にお
いて変わりなく、仕上げ塗装の外観性がよいこと)の全
てを同時に満足することができる。
【0038】このため、本発明のシーリング用プラスチ
ゾル組成物は、自動車車体の鋼板接合部などの防錆に好
適に使用することができる。また、仕上げ塗装の外観性
が特に要求される、鉄道などの自動車以外の車両、ある
いは家電機器等における接合部などのシーリング用とし
ても、有利に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例及び比較例のシーリング
用プラスチゾル組成物の配合組成と、それらの評価試験
の結果とを示す表図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル樹脂、可塑剤、及び充填剤を
    含むシーリング用プラスチゾル組成物において、 前記塩化ビニル樹脂は、 塩化ビニルの単独重合体または塩化ビニルの酢酸ビニル
    共重合体からなるペーストレジン50〜90重量%と、 塩化ビニルの単独重合体または塩化ビニルの酢酸ビニル
    共重合体からなり、粒径60〜80μm以上の粒子を除
    去したブレンド用レジン10〜50重量%とからなるこ
    とを特徴とするシーリング用プラスチゾル組成物。
  2. 【請求項2】 前記ブレンド用レジンは、粒径60〜8
    0μm以上の粒子を除去する前の平均粒径が30〜50
    μmであることを特徴とする請求項1記載のシーリング
    用プラスチゾル組成物。
  3. 【請求項3】 前記ペーストレジンは、平均粒径0.5
    〜2μmであることを特徴とする請求項1記載のシーリ
    ング用プラスチゾル組成物。
  4. 【請求項4】 前記ペーストレジンは、5〜9重量%の
    酢酸ビニルの含有し、平均重合度1500〜3000の
    塩化ビニル共重合体からなることを特徴とする請求項1
    記載のシーリング用プラスチゾル組成物。
JP27260293A 1993-10-29 1993-10-29 シーリング用プラスチゾル組成物 Pending JPH07126608A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012188532A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Aisin Chemical Co Ltd ポリ塩化ビニル樹脂系シーリング材
JP2015040264A (ja) * 2013-08-22 2015-03-02 東ソー株式会社 高重合度塩化ビニル系重合体ラテックス組成物及びその製造方法並びに接着助剤、ゴム組成物−繊維複合体用接着剤処理液及びゴム組成物−繊維複合体
JP2018002845A (ja) * 2016-06-30 2018-01-11 東ソー株式会社 ペースト加工用塩化ビニル系樹脂及びその製造方法

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