JPH07126481A - 耐候性ポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents

耐候性ポリアセタール樹脂組成物

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JPH07126481A
JPH07126481A JP27554693A JP27554693A JPH07126481A JP H07126481 A JPH07126481 A JP H07126481A JP 27554693 A JP27554693 A JP 27554693A JP 27554693 A JP27554693 A JP 27554693A JP H07126481 A JPH07126481 A JP H07126481A
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polyacetal resin
weather
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resin composition
stabilizer
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JP27554693A
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Atsushi Kato
淳 加藤
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Polyplastics Co Ltd
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Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリアセタール樹脂の本来有する機械物性、
摩擦磨耗性、成形性などを保持しながら、耐候性に優
れ、特に成形片表面のクラック発生が著しく抑制された
ポリアセタール樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A) 結晶化時間が5分以上であるポリアセタ
ール樹脂 100重量部に対して(B) 耐候(光)安定剤0.01
〜5重量部を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐候性に優れ、特に成形
品表面のクラック発生が抑えられたポリアセタール樹脂
組成物に関する。さらに詳しくは、(A) 結晶化時間が5
分以上であるポリアセタール樹脂に、(B) 耐候(光)安
定剤を配合してなる、ポリアセタール樹脂の本来有する
機械物性、摩擦磨耗性、成形性などを保持しながら、耐
候性に優れ、特に成形片表面のクラック発生が著しく抑
制されたポリアセタール樹脂組成物及びその成形品を提
供するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリア
セタール樹脂は、機械的性質、耐疲労性、耐摩擦・磨耗
性、耐薬品性、耐熱性及び成形性にも優れているため、
自動車、電気・電子機器その他精密機械、建材配管等の
分野において広く利用されている。しかしながら、用途
の拡大、多様化に伴い、その品質に対する要求はより高
度化する傾向を示している。要求される特性として、耐
候性が挙げられることがしばしばある。しかし、ポリア
セタール樹脂は光に対する暴露によりクラックが発生し
易い欠点があるために、使用できる場所が制限されてき
た。この欠点が解決されれば、更に多くの分野でポリア
セタール樹脂の利用が可能となるため、多くの研究がな
されてきた。例えば、耐候安定剤の添加による安定化、
他の耐候性に優れるポリマーとのポリマーアロイ、脂肪
酸エステル等の添加による表面改質およびこれらの組み
合わせ等が挙げられるが、十分な耐候性特にクラック発
生による表面の外観劣化に関しては多量の安定剤や他種
ポリマー等の添加が必要であった。ここで、ポリアセタ
ール以外の成分の多量添加は、ポリアセタール樹脂が本
来持っている優れた機械的強度や耐疲労性、耐薬品性、
熱安定性等の低下を招き、耐候性は改善されてもなお、
利用できる分野が大きく制限されてきた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の如
き問題点を解決すべく鋭意検討を行った結果、結晶化時
間が一定以上のポリアセタール樹脂と耐候(光)安定剤
を用いることにより耐候性、特にクラック発生が改善さ
れることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち本
発明は、(A) 結晶化時間が5分以上であるポリアセター
ル樹脂および、(B) 耐候(光)安定剤、好ましくはベン
ゾトリアゾール系物質、ベンゾフェノン系物質、蓚酸ア
ニリド系物質、芳香族ベンゾエート系物質、シアノアク
リレート系物質およびヒンダードアミン系物質より選ば
れた1種又は2種以上よりなることを特徴とする耐候性
ポリアセタール樹脂組成物に関する。
【0004】本発明では、結晶化時間が5分以上、即
ち、ある一定以下の結晶化速度を持つポリアセタール樹
脂を用いることが、耐候性特にクラックの発生を抑制す
る要因となっている。これは、おそらく結晶化速度が遅
いことで、成形品表面の残留歪みが少なくなることでク
ラック発生が抑制されるものと考えられる。本発明でい
う結晶化時間とは、熱補償型DSC(示差走査熱量計、
例えばパーキンエルマー社製DSC7型)を用いて、ポ
リアセタール樹脂を 200℃で5分間保温した後、10℃/
分の降温速度で 152℃まで降温し、その温度で保持した
ときの、保持開始時間から結晶化発熱ピークまでの時間
のことである。本発明に供する樹脂のこの結晶化時間を
5分以上に調整せしめることによって、良好な樹脂組成
物を得るものである。使用するポリアセタール樹脂の結
晶化時間が5分より短いと、本発明の目的とする耐候性
改良効果が得られない。結晶化時間の上限は特に限定さ
れないが、結晶化時間が長いと樹脂が硬化するまでの時
間が長くなり、成形効率の低下を招く場合があるため、
使用するポリアセタール樹脂の結晶化時間は 500分以下
であることが好ましい。結晶化時間が長いポリアセター
ル樹脂は、窒化硼素、炭酸カルシウム、タルク等の結晶
核剤を用いることにより、調整が可能である。
【0005】本発明においては、結晶化時間が上記規定
内であるかぎり、ポリアセタール樹脂として、ホモポリ
マー、およびコポリマーの何れも用いることが可能であ
るが、オキシメチレンユニット(-OCH2-)を主たる構成単
位とし、コモノマー成分を適当量含有するコポリマー
(ブロックコポリマーを含む)が好ましく、特にコモノ
マー成分を3〜30重量%共重合させてなるポリアセター
ルコポリマーは、結晶化時間を5分以上に調製し易く、
また優れた熱安定性、機械的強度等を保持できるので好
ましい。特に好ましいコモノマー量は、3〜20重量%で
ある。また、アセタールコポリマーは、分子が線状のみ
ならず、分岐構造、架橋構造を有するものであっても良
いし、ポリアセタール樹脂の粘度は成形が可能な限り、
特に限定されない。ポリアセタールコポリマーの製造に
用いるコモノマー成分は特に限定されないが、一般的に
は下記した一般式の構造を有するものが用いられる。
【0006】
【化1】
【0007】(但し、R1、R2、R3、R4は、同一又は異な
る置換基であり、水素原子、アルキル基(1〜5個の炭
素を有し0〜3個の水素がハロゲン原子で置換されたも
の、以下同じ)、または、ハロゲンで置換されたアルキ
ル基を意味し、R5はメチレン基、オキシメチレン基、夫
々アルキル基もしくはハロゲン化アルキルで置換された
メチレン基もしくはオキシメチレン基(この場合、p=
0〜3の整数)、-(CH2)q -OCH2-(q =1〜4の整数)
または-(O-CH2-CH2)q -OCH2-(q =1〜4の整数)で示
される2価の基(この場合p=1)を示す。) 該コモノマーとしては、例えばエチレンオキシド、エピ
クロルヒドリン、1,3−ジオキソラン、ジエチレングリ
コールホルマール、1,4 −ブタンジオールホルマール、
1,3 −ジオキサン、プロピレンオキシド等が挙げられ
る。中でもエチレンオキシド、1,3 −ジオキソラン、ジ
エチレングリコールホルマール、1,4 −ブタンジオール
ホルマールの中から選ばれた少なくとも一種であると、
結晶化時間を所望の範囲に調製し易く好ましい。
【0008】次に本発明において用いられる(B) 耐候
(光)安定剤のうち好ましく用いられるものとしては、
ベンゾトリアゾール系物質、ベンゾフェノン系物
質、蓚酸アニリド系物質、芳香族ベンゾエート系物
質、シアノアクリレート系物資およびヒンダードア
ミン系物質よりなる群から選ばれた1種又は2種以上で
ある。これらの物質の例を示すと次のものが挙げられ
る。 即ち、ベンゾトリアゾール系物質としては、2−(2'
−ヒドロキシ−5'−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5' −ジ−t−ブチル
−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5 −ジ−t
−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2'−ヒドロキシ−3',5' −ジ−イソアミル−
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ
−3,5 −ビス−(α,α−ジメチルベンジル)フェニ
ル〕ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−
オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等、 ベンゾフェノン系物質としては、2,4 −ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェ
ノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキシベンジルベン
ゾフェノン等、 蓚酸アニリド系物質としては、N−(2−エチル−フ
ェニル)−N'−(2−エトキシ−5−t−ブチルフェニ
ル)蓚酸ジアミド、N−(2−エチル−フェニル)−N'
−(2−エトキシ−フェニル)蓚酸ジアミド等、 芳香族ベンゾエート系物質としては、p−t−ブチル
フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレ
ート等、 シアノアクリレート系物質としては、2−エチルヘキ
シル−2−シアノ−3,3 −ジフェニルアクリレート、エ
チル−2−シアノ−3,3 −ジフェニルアクリレート等、 ヒンダードアミン系物質とは、立体障害性基を有する
ピペリジン誘導体で、その例を示せば、4−アセトキシ
−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジン、4−ステアロイ
ルオキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジン、4−ア
クリロイルオキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジ
ン、4−メトキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジ
ン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピ
ペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6 −テト
ラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6 −テト
ラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6 −
テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイル
オキシ)−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジン、ビス
(2,2,6,6 −テトラメチル−4−ピペリジル)オキザレ
ート、ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−4−ピペリジ
ル)マロネート、ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−4−
ピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6 −テトラメチ
ル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6 −
ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,
2,6,6 −テトラメチル−4−ピペリジル)テレフタレー
ト、1,2 −ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−4−ピペリ
ジルオキシ)エタン、ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−
4−ピペリジル)ヘキサメチレン−1,6−ジルカバメー
ト、ビス(1−メチル−2,2,6,6 −テトラメチル−4−
ピペリジル)アジペート、トリス(2,2,6,6 −テトラメ
チル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3,5 −トリカルボ
キシレート等である。又、高分子量のピペリジン誘導体
重縮合物、例えば、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒド
ロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6 −テトラメ
チルピペリジン重縮合物等も有効である。これらの耐候
(光)安定剤は〜から選ばれた少なくとも1種もし
くは2種以上の耐候安定剤とヒンダードアミン系物質
との併用が好ましく、更にはベンゾトリアゾール系物
質とヒンダードアミン系物質の併用が最も好ましい。
ここで用いられる耐候(光)安定剤(B) は(A) 成分 100
重量部に対して0.01〜5重量部が適当であり、特に0.02
〜3重量部が好ましい。これらの成分は過少の場合には
効果が期待できず、又過大に添加しても経済的不利のみ
ならず、前述のように機械的性質の低下、金型の汚染等
の問題をもたらす結果となる。
【0009】更に本発明に於いて耐候性に優れる公知の
樹脂、例えばポリメチルメタクリレートに代表されるア
クリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、オレフィン系重
合体なども添加することももちろん可能である。また、
クラック発生を抑える目的で添加される表面改質剤、例
えばポリエチレングリコール、一価あるいは多価アルコ
ールの脂肪酸エステル類、多価アルコールのエーテル類
等も添加可能である。これらの樹脂および表面改質剤の
添加で、機械的強度特に靭性等が変化するが、本発明の
ポリアセタールコポリマー樹脂を用いることにより、従
来のポリアセタール樹脂に添加されるべき量より少量の
添加で耐候性が改良されるため、機械的物性と耐候性の
両立が可能となる。更に多量の耐候性改善のための添加
剤の添加はポリアセタール本来の熱安定性も損なう場合
もあるが、添加量が少ないことにより、熱安定性も向上
することが明らかとなった。尚、本発明のポリアセター
ルコポリマー樹脂および組成物には、熱安定性を補強す
るため公知の酸化防止剤や窒素化合物、アルカリまたは
アルカリ土類金属化合物等を1種または2種以上組み合
わせて使用することが望ましい。本発明の樹脂及び組成
物はその目的に応じ所望の特性を付与するため、従来公
知の添加物、例えば滑剤、離型剤、帯電防止剤その他の
界面活性剤、あるいは前述以外の有機高分子材料、無機
または有機の繊維状、粉粒状、板状の充填剤等を1種ま
たは2種以上添加含有させることも可能である。
【0010】本発明の組成物の調製は、従来の樹脂組成
物調製法として一般に用いられる公知の方法により容易
に調製される。例えば、各成分を混合した後押出し機に
より練り込み押出してペレットを調製し、しかる後、成
形する方法、一旦組成の異なるペレットを調製し、その
ペレットを所定量混合して成形に供し成形後に目的組成
の成形品を得る方法、成形機に各成分の1または2以上
を直接仕込む方法等、何れも使用できる。
【0011】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、実施例において結晶化時間および耐候性等の特性値
の評価に用いた方法は以下の通りである。 (1) 結晶化時間 パーキンエルマー社製示差走査熱量計DSC7型を用
い、サンプル量約5mgで、 200℃で5分保持した後、10
℃毎分で降温した。 152℃に達した時点で温度を一定に
保ち、保持開始からの経過時間に対する吸発熱曲線いわ
ゆるDSCカーブを記録した。 152℃に達した時点か
ら、記録されるピークの出現時間までを結晶化時間とし
た。 (2) 耐候性試験 紫外線フェードメータ(スガ試験機(株)製FAL-AU・H
・B・Em型)を用いて、下記条件にて成形した試験片
(長さ70mm×幅40mm×厚さ3mmの平板)にブラックパネ
ル温度83℃で紫外線を照射し、クラック発生時間及び表
面状態の変化を評価した。 * 成形機 ;東芝(株)製IS80 * 成形条件 ノズル C1 C2 C3 シリンダー温度(℃) 200 190 180 160 射出圧力 650(kg/cm2) 射出速度 1.0(m/min) 金型温度 80(℃) クラック発生時間 試験片に紫外線を所定の条件で照射し、試験片表面のク
ラック発生の有無を10倍のルーペで観察し、初めてクラ
ックが認められた時間をもってクラックの発生時間とし
た。値が大きいほど良好であることを示す。 表面状態の変化 試験片に紫外線を所定の条件で一定時間(600 時間、10
00時間)照射し、照射前後における試験片の色相の変
化、及びクラックの状況を観察し、それらの変化の程度
を5段階に区分して表示する。数字の小なるほど変化
少、即ち変色、クラックの発生が少ないことを意味す
る。 (3) 引張試験 (1) 耐候性試験と同様の成形機および成形条件でAST
M1号ダンベル片(最狭部:幅12.7mm、厚さ3.2mm )を
成形し、ASTM D638 に準拠して引張強伸度を測定した。 (4) 熱安定性試験 調製したペレットを用いて 230℃空気中60分間での熱重
量減少量を測定した(wt%/60分)。この値が少ないほ
ど熱安定性が良好であることを意味する。
【0012】実施例1 内径80mmの二つの円が一部重なった断面を有し、外側に
熱(冷)媒を通すジャケット付きのバレルとその内部に
攪拌、推進用のパドルを付した2本の回転軸を長手方向
に設けた連続式混合反応機を用い、ジャケットに80℃の
温水を通し、2本の回転軸を100rpmの速度で回転させ、
その一端に、コモノマーとして 5.5重量%の1,3 −ジオ
キソランを含有するトリオキサンを連続的に供給し、同
時に同じところへ、三フッ化ホウ素ブチルエーテラート
をシクロヘキサンに1%濃度に溶解させた溶液を、全モ
ノマーに対してBF3 として30ppm になるよう連続添加し
て、共重合を行い、他の一端より排出された反応混合物
を直ちにトリエチルアミン0.1%を含む水溶液中に投入
して80℃で1時間攪拌処理し、脱液後、 135℃で2時間
乾燥を行いアセタールコポリマーを得た。得られたアセ
タールコポリマー中のコモノマー含有量は 5.0重量%、
結晶化時間は10分であった。得られたアセタールコポリ
マー 100重量部に対し、熱安定剤としてメラミン0.2 重
量部および、チバガイギー社製酸化防止剤イルガノック
ス1010を 0.2重量部、耐候安定剤として2−〔2−ヒド
ロキシ−3,5 −ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェ
ニル〕ベンゾトリアゾール 0.6重量部を添加し、ブレン
ド後2軸押出機で溶融混合し、ペレット状組成物を得
た。得られたペレットを用いて上記の評価を行った。結
果を表1に示す。 比較例1 コモノマー含有量 2.0重量%、結晶化時間1分のアセタ
ールコポリマーを用いる以外は、実施例1と同様にして
ペレット状組成物を得た後、評価を行った。結果を表2
に示す。 実施例2〜8 表1に示すアセタールコポリマーおよび耐候安定剤を用
いて実施例1と同様にしてペレット状組成物を得た後、
評価を行った。結果を表1に示す。 比較例2〜8 表2に示すアセタールコポリマーおよび耐候安定剤を用
いて実施例1と同様にしてペレット状組成物を得た後、
評価を行った。結果を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】注−1) DO ;1,3 −ジオキソラン EO ;エチレンオキシド BDFo;1,4 −ブタンジオールホルマール 注−2) B-1 :2−〔2−ヒドロキシ−3,5 −ビス(α,α−ジ
メチルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール B-2 :2−ヒドロキシ−4−オキシベンジルベンゾフェ
ノン 注−3) B-3 :ビス(2,2,6,6 −テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート B-4 :コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリ
ジン重縮合物 実施例1〜6と比較例1〜6を比較することにより、結
晶化時間が長くなることにより耐候性特にクラック発生
時間が長くなり、クラック発生が抑制されていることが
わかる。実施例7、8は更に結晶化時間が長くなってお
り、更にクラック発生が抑制されている。比較例7、8
は耐候安定性増量によりクラック発生は抑制されている
が、耐候安定剤のしみ出しによる表面の白化が著しく、
外観が非常に悪くなっている。更に機械強度の低下も大
きく実用に供せるレベルではない。また、実施例は比較
例に比べ熱安定性が優れている。
【0016】
【発明の効果】以上の説明及び実施例にて明らかな如
く、本発明によりポリアセタールの耐候性が著しく改良
され、特にクラックの発生が大幅に抑制され、かつ強度
低下の極めて少ない非常に良好な耐候性ポリアセタール
樹脂組成物を得ることが出来る。本発明の組成物は、広
く耐候性の要求される分野に好適に用いられ、例えば自
動車部品(レギュレーターハンドル、内装クリップ、ベ
ンチレーターノブ、スイッチ類等)、および光学機械、
建材、家庭用品等の用途等に好適に使用し得る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 結晶化時間が5分以上であるポリア
    セタール樹脂 100重量部に対して(B) 耐候(光)安定剤
    0.01〜5重量部を配合してなる耐候性ポリアセタール樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 (B) 耐候(光)安定剤がベンゾトリアゾ
    ール系物質、ベンゾフェノン系物資、蓚酸アニリド系物
    質、芳香族ベンゾエート系物質、シアノアクリレート系
    物質の1種又は2種以上と、ヒンダードアミン系物質と
    の併用よりなる請求項1に記載の耐候性ポリアセタール
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A) 結晶化時間が5分以上であるポリア
    セタール樹脂が、オキシメチレンユニットを主たる構成
    単位とする重合体中に炭素数2以上のオキシアルキレン
    ユニットを3〜30重量%含有するものである請求項1又
    は2記載の耐候性ポリアセタール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 炭素数2以上のオキシアルキレンユニッ
    トを構成するモノマー成分が、エチレンオキシド、1,3
    −ジオキソラン、ジエチレングリコールホルマール及び
    1,4 −ブタンジオールホルマールの何れか1種以上であ
    る請求項3記載の耐候性ポリアセタール樹脂組成物。
JP27554693A 1993-11-04 1993-11-04 耐候性ポリアセタール樹脂組成物 Pending JPH07126481A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5952410A (en) * 1995-09-06 1999-09-14 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Polyacetal resin composition exhibiting high retentivity of mechanical strengths
JP2001354832A (ja) * 2000-06-15 2001-12-25 Polyplastics Co ポリアセタール樹脂組成物
WO2004003065A1 (ja) * 2002-07-01 2004-01-08 Polyplastics Co., Ltd. 発泡射出成形品及び発泡射出成形方法

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