JPH07126253A - 3−クロロピラゾール誘導体およびその製造法 - Google Patents

3−クロロピラゾール誘導体およびその製造法

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JPH07126253A
JPH07126253A JP27074793A JP27074793A JPH07126253A JP H07126253 A JPH07126253 A JP H07126253A JP 27074793 A JP27074793 A JP 27074793A JP 27074793 A JP27074793 A JP 27074793A JP H07126253 A JPH07126253 A JP H07126253A
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methyl
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JP27074793A
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Inventor
Junichi Watanabe
淳一 渡辺
Yasuhisa Sugiyama
泰久 杉山
Yasuyuki Nakajima
康之 中島
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Nissan Chemical Corp
Original Assignee
Nissan Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】式〔1〕: 【化1】 (上記式中、Xは水素原子、ニトロ基、アミノ基または
COORを表し、Yは水素原子または 【化2】 を表し、Rは水素原子またはC1 〜C4 の低級アルキル
基を表し、Aは窒素原子またはCHを表す。)で表され
る3−クロロピラゾール誘導体。 【効果】本発明の化合物は、農薬、医薬等の中間体とし
て、特に農薬殺菌剤の有効成分化合物の中間体として有
用な化合物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬、医薬等の中間体
として、特に農薬殺菌剤の有効成分化合物の中間体とし
て有用な新規3−クロロピラゾール誘導体およびその製
造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来公知の3−クロロピラゾール誘導体
は数少ないが、例えば特開昭62−4271号公報、特
開平3−133961号公報およびケミストリー・レタ
ーズ(Chemistry Letters),199
1,585〜588等にいくつかの報告が記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の公知化
合物において、ピラゾール環の5位の置換基は限定され
ており、そのため種々の誘導体への展開には大きな制限
がある。特に5位のアミノ基誘導体については、文献上
未だ何も報告されていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な状況に鑑み、3−クロロピラゾール誘導体について鋭
意検討した結果、5位にアミノ基を導入する方法を見出
し、本発明に至った。即ち、本発明は式〔1〕:
【0005】
【化14】
【0006】(上記式中、Xは水素原子、ニトロ基、ア
ミノ基またはCOORを表し、Yは水素原子または
【0007】
【化15】
【0008】を表し、Rは水素原子またはC1 〜C4
低級アルキル基を表し、Aは窒素原子またはCHを表
す。)で表される3−クロロピラゾール誘導体およびそ
の製造法に関するものである。
【0009】上記一般式〔1〕で表される3−クロロピ
ラゾール誘導体は特に限定されるものではないが、例え
ば下記の化合物が好ましい例として挙げられる。 (1) 5−アミノ−3−クロロ−1−メチルピラゾール (2) 5−アミノ−3−クロロ−4−メトキシカルボニル
−1−メチルピラゾール (3) 3−クロロ−1−メチル−5−(2−ピリジルアミ
ノ)ピラゾール (4) 3−クロロ−1−メチル−5−(2−ピリミジルア
ミノ)ピラゾール (5) 4−アミノ−3−クロロ−1−メチル−5−(2−
ピリジルアミノ)ピラゾール (6) 4−アミノ−3−クロロ−1−メチル−5−(2−
ピリジルアミノ)ピラゾール (7) 4−アミノ−3−クロロ−1−メチル−5−(2−
ピリミジルアミノ)ピラゾール (8) 3−クロロ−1−メチル−4−ニトロ−5−(2−
ピリジルアミノ)ピラゾール
【0010】次に製造法について以下に具体的に説明す
る。 〔製法1〕
【0011】
【化16】
【0012】(上記式中、Aは前記と同じ意味を表
す。)化合物〔10〕はケミストリー・レターズ(Ch
emistry Letters),1991,585
〜588に記載の化合物であり、化合物〔10〕→化合
物〔2〕の反応は、硫酸、硝酸の混酸条件で反応を行な
うことにより製造することができる。
【0013】次に化合物〔2〕を2−アミノピリジンま
たは2−アミノピリミジンと、適当な塩基と溶媒を用い
て反応させることにより化合物〔4〕を製造することが
できる。上記反応に於いて、用いられる溶媒としては、
例えば、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の炭化
水素類、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジ
イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等の
ニトリル類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムア
ミド等の極性溶媒および水が挙げられる。
【0014】用いられる塩基としては、有機塩基(ピリ
ジン、トリエチルアミンなど)や無機塩基(水酸化カリ
ウム、水素化ナトリウムなど)が挙げられる。反応に用
いられる試剤の量は、化合物〔2〕に対して、2−アミ
ノピリジンあるいは2−アミノピリミジンは1〜5当量
の範囲である。また用いられる塩基の量は化合物〔2〕
に対して、1〜5当量の範囲である。
【0015】上記反応に於いて反応温度は任意にとりう
るが通常、室温〜200℃もしくは溶媒の還流温度が好
ましい。
【0016】次に化合物〔4〕を適当な還元剤を用いて
還元することにより化合物〔5〕を製造することができ
る。用いられる還元条件としては、ニトロ基をアミノ基
へ還元する通常の還元方法であればすべて可能である
が、例えば、塩化第一すず/塩酸、鉄/酢酸あるいは触
媒を用いた(Pd−C、PtO2 等)水添反応などが挙
げられる。
【0017】次に化合物〔5〕を、例えば、亜硝酸ナト
リウム等の亜硝酸化合物と酸性条件下アルコール中で反
応させることにより化合物〔6〕を製造することができ
る。 〔製法2〕
【0018】
【化17】
【0019】(上記式中、Aは前記と同じ意味を表
す。)化合物〔11〕は、特開昭62−4271号公報
に記載の化合物であり、化合物〔11〕→化合物〔1
2〕→化合物〔13〕の反応は、シンセシス(Synt
hesis),1989,530〜533に記載されて
いる方法を参考にして製造することができる。
【0020】化合物〔13〕→化合物〔14〕→化合物
〔15〕の反応は、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカ
リ溶液で加水分解した後、酸性条件下で、加熱脱炭酸反
応を行なう事により製造することができる。化合物〔1
5〕→一般式〔6〕の反応は国際特許公開公報第920
8715号(WO−9208715−A1)に記載され
ている、3位にアルキル基が置換されている場合と同様
の方法で製造することができる。
【0021】
〔製造例1〕
3−クロロ−1−メチル−4−ニトロ−5−(2−ピリ
ジルアミノ)ピラゾール(本発明化合物No.1)の合
【0022】
【化18】
【0023】 3,5−ジクロロ−1−メチル−4−
ニトロピラゾールの合成 1000mlの反応フラスコに濃硫酸340mlと発煙
硝酸(比重1.52)122mlを仕込み、10℃以下
にて無水酢酸70mlを滴下後、3,5−ジクロロ−1
−メチルピラゾール−4−カルボン酸203g(1.0
4mol)を60〜70℃にて、2時間かけて分割投入
した。70℃にて5時間撹拌後、冷却し、反応液を氷水
(1000ml)に投入し、析出した固体を濾取、水洗
した。得られた固体をクロロホルム(350ml)に溶
解させ、炭酸ナトリウム飽和水溶液、水にて洗浄後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去後、乾燥して目
的物179gを得た。融点84〜88℃
【0024】 本発明化合物No.1の合成 水素化ナトリウム4.6g(55%)の懸濁したテトラ
ヒドロフラン100mlに、室温下、2−アミノピリジ
ン4.7gとテトラヒドロフラン20mlの混合溶液を
滴下し、室温下で約30分間撹拌した。次に3,5−ジ
クロロ−1−メチル−4−ニトロピラゾール9.8gを
すこしづつ加え、添加終了後、室温で4時間撹拌した。
次に、この溶液を氷水にあけ、酢酸を加えてpH7〜8
に調整した。酢酸エチル200mlで2回抽出し、有機
層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。
【0025】ろ過後、溶媒を減圧留去し、残った結晶を
イソプロピルエーテルで洗浄し、ろ過乾燥することによ
り、目的の3−クロロ−1−メチル−4−ニトロ−5−
(2−ピリジルアミノ)ピラゾール10.8gを得た。 融点127.0〜129.0℃
【0026】〔製造例2〕 4−アミノ−3−クロロ−1−メチル−5−(2−ピリ
ジルアミノ)ピラゾール(本発明化合物No.3)の合
【0027】
【化19】
【0028】(方法1)3−クロロ−1−メチル−4−
ニトロ−5−(2−ピリジルアミノ)ピラゾール7gを
エタノール50mlと濃塩酸50mlの混合溶液に加え
溶解させた。そこに、室温下、塩化第一錫2水和物31
gとエタノール70mlの混合溶液を滴下し、80℃で
7時間撹拌した。冷却後、氷水中に反応液を注ぎ、20
%水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性にした。
酢酸エチルで抽出し、水洗い後、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。
【0029】ろ過後、溶媒を減圧留去することにより、
目的の4−アミノ−3−クロロ−1−メチ−5−(2−
ピリジルアミノ)ピラゾール5.0gを結晶として得
た。 融点 151.0〜153.0℃
【0030】(方法2)3−クロロ−1−メチル−4−
ニトロ−5−(2−ピリジルアミノ)ピラゾール5.1
gをメタノール200mlに溶解し、触媒量(約0.1
g)の酸化白金を加えた後、常温、常圧で水素雰囲気
下、水添反応を行なった。理論量の水素の吸収に約10
時間要した。反応終了後、溶液をセライトろ過し、溶媒
を減圧留去することにより、目的の4−アミノ−3−ク
ロロ−1−メチル−5−(2−ピリジルアミノ)ピラゾ
ール4.5gを結晶として得た。
【0031】〔製造例3〕 3−クロロ−1−メチル−5−(2−ピリジルアミノ)
ピラゾール(本発明化合物No.6)の合成
【0032】
【化20】
【0033】4−アミノ−3−クロロ−1−メチル−5
−(2−ピリジルアミノ)ピラゾール1.5gをエタノ
ール50mlと濃硫酸5mlの混合溶液に加えて、加熱
還流した。この溶液に亜硝酸ナトリウム1.1gを少し
ずつ加えた。この時窒素ガスの発生が観察された。亜硝
酸ナトリウムの添加終了後、30分加熱還流した。冷却
後、20%水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性
にした後、クロロホルムで抽出し、有機層を水洗後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0034】ろ過後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;クロロホル
ム−酢酸エチル)で精製することにより、3−クロロ−
1−メチル−5−(2−ピリジルアミノ)ピラゾール
1.1gを得た。 融点 105.0〜106.0℃
【0035】〔製造例4〕 4−アミノ−3−クロロ−1−メチル−4−メトキシカ
ルボニルピラゾール(本発明化合物No.8)の合成
【0036】
【化21】
【0037】3,5−ジクロロ−1−メチル−4−メト
キシカルボニルピラゾール100gを無水ジメチルスル
ホキシド350mlに溶解し、続いてナトリウムアジド
37.3gを加え、60℃で3日間撹拌した。反応液を
氷水800mlに注ぎ析出した結晶をろ過し、水で洗浄
を行った。結晶を乾燥させることにより、5−アジド−
3−クロロ−1−メチル−4−メトキシカルボニルピラ
ゾールの約65%含有物が81.5g得られた。この混
合物に無水メタノール400mlとピペリジン1.5g
を加え、氷水で約15℃まで冷却した。そこに硫化水素
ガスを約1時間吹き込んだ。
【0038】続いて窒素ガスを約15分間吹き込み過剰
の硫化水素ガスを除去した。析出している硫黄をろ過で
除き、溶媒を減圧留去した。残渣にクロロホルム150
mlと飽和炭酸ナトリウム水溶液50mlを加え、30
分撹拌した。クロロホルム抽出、水洗い後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。ろ過、溶媒留去後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;クロロホルム
−エタノール)で精製することにより、淡黄色の結晶と
して5−アミノ−3−クロロ−1−メチル−4−メトキ
シカルボニルピラゾールが47.1g(収率52%)が
得られた。
【0039】融点 104.0〜105.0℃
【0040】〔製造例5〕 5−アミノ−3−クロロ−1−メチルピラゾール(本発
明化合物No.5)の合成
【0041】
【化22】
【0042】5−アミノ−3−クロロ−1−メチル−4
−メトキシカルボニルピラゾール55.5gを水酸化ナ
トリウム31.4gを溶解したメタノール200mlと
水250mlの混合水溶液に加え、加熱還流を3時間行
った。冷却後、減圧下溶媒を留去した。水を300ml
加え、塩酸(31%)を加えてpH2の酸性にした。析
出した結晶をろ過し、水洗後乾燥することにより(5−
アミノ−3−クロロ−1−メチル−4−ピラゾリル)カ
ルボン酸の白色結晶が約50g得られた。
【0043】次に、塩酸(31%)100mlと水50
mlの混合水溶液を80℃に加熱撹拌しているところ
へ、上記の結晶を少しずつ加えた。(炭酸ガスの発生が
見られた。)
【0044】結晶を加え終えてから、さらに80℃で3
時間撹拌を行った。続いて減圧下、水を約半分留去した
後、水酸化カリウム水溶液を加えてpH11位のアルカ
リ性にした。また減圧下で水を完全に留去したところへ
アセトニトリル300mlを加え、無水硫酸ナトリウム
と無水炭酸カリウムで乾燥した。ろ過後、アセトニトリ
ルを減圧下留去することにより、5−アミノ−3−クロ
ロ−1−メチルピラゾールを白色結晶として35g(収
率91%)得られた。
【0045】融点 84.0〜85.0℃
【0046】〔製造例6〕 3−クロロ−1−メチル−5−(2−ピリミジルアミ
ノ)ピラゾール(本発明化合物No.7)の合成
【0047】
【化23】
【0048】5−アミノ−3−クロロ−1−メチルピラ
ゾール52gに、ぎ酸27.3gを加え、続いて無水酢
酸50.4gを滴下して加えた。室温で2日間撹拌し
た。減圧下、溶媒を留去した。クロロホルム160ml
を加え無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を
留去することにより、N−(3−クロロ−1−メチル−
5−ピラゾリル)ホルムアミド約68gを得た。これを
精製することなく次の反応に使用した。水素化ナトリウ
ム(55%油状)21gの懸濁したN,N−ジメチルホ
ルムアミド400mlの溶液に氷冷下、上記のN−(3
−クロロ−1−メチル−5−ピラゾリル)ホルムアミド
68gとN,N−ジメチルホルムアミド120mlの混
合物を滴下して加えた。
【0049】室温で4時間撹拌後、2−クロロピリミジ
ン49.9gを加えた。その後室温で2時間、120℃
で15時間撹拌した。冷却後、溶媒を減圧下で留去し、
クロロホルム200mlと水を200ml加え、室温で
2時間撹拌した。クロロホルム抽出し、水洗後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧下留去す
ると、褐色の結晶物が得られた。そこにエタノール10
0mlとジエチルエーテル100mlを加え撹拌した
後、結晶をろ過し、エタノールで洗浄後、乾燥すること
により3−クロロ−1−メチル−5−(2−ピリミジル
アミノ)ピラゾールが43g(収率52%)得られた。
【0050】融点 146.0〜148.0℃ 製造例1〜製造例6に準じて合成した本発明化合物の物
性を表1に示す。
【0051】
【表1】 第1表
【0052】
【化24】
【0053】で表される化合物において ─────────────────────────────────── 本発明化合物 X Y 物性(融点、℃) ─────────────────────────────────── No.1 NO2 2−ピリジル 127.0〜129.0 No.2 NO2 2−ピリミジル 198.0〜200.0 No.3 NH2 2−ピリジル 151.0〜153.0 No.4 NH2 2−ピリミジル 167.0〜168.0 No.5 H H 84.0〜 85.0 No.6 H 2−ピリジル 105.0〜106.0 No.7 H 2−ピリミジル 146.0〜148.0 No.8 COOCH3 H 104.0〜105.0 No.9 COOCH3 2−ピリジル nD 20.7= 1.5771 No.10 COOH 2−ピリジル 192.0〜194.0 ───────────────────────────────────
【0054】次に本発明化合物の有用性について具体的
に示す。 〔参考例1〕 3−クロロ−4−(3−フルオロ−4−メチルフェニル
チオ)−1−メチル−5−(2−ピリジルアミノ)ピラ
ゾール(参考化合物No.1)の合成
【0055】
【化25】
【0056】3−クロロ−1−メチル−5−(2−ピリ
ジルアミノ)ピラゾール(本発明化合物No.6)1.
05gを無水クロロホルム30mlに溶解した。この溶
液に3−フルオロ−4−メチルフェニルスルフェニルク
ロライド1.1gを滴下し、室温で3時間撹拌した。炭
酸ナトリウム水溶液を加えた後、クロロホルムで抽出
し、有機層を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0057】ろ過後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;クロロホル
ム)で精製することにより、3−クロロ−4−(3−フ
ルオロ−4−メチルフェニルチオ)−1−メチル−5−
(2−ピリジルアミノ)ピラゾール1.42gを得た。 融点 132.0〜133.0℃
【0058】〔参考例2〕 3−クロロ−4−(3−フルオロ−4−メチルフェニル
チオ)−1−メチル−5−(2−ピリミジルアミノ)ピ
ラゾール(参考化合物No.2)の合成
【0059】
【化26】
【0060】3−クロロ−1−メチル−5−(2−ピリ
ミジルアミノ)ピラゾール(本発明化合物No.7)1
6.6gを無水クロロホルム150mlに溶解し、氷水
で約10℃位に冷却した。そこに、3−フルオロ−4−
メチルフェニルスルフェニルクロライド16.1gとク
ロロホルム10mlの混合液を滴下して加えた。終了
後、室温で6時間撹拌した。飽和炭酸ナトリウム水溶液
を50ml加え、さらに30分間撹拌した。クロロホル
ム抽出し、水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ
過後、クロロホルムを減圧下留去すると結晶が得られ
た。そこにジエチルエーテル50mlとエタノール50
mlを加え撹拌した後、結晶をろ別しエタノールで洗浄
した。結晶を乾燥することにより、淡灰色の結晶として
3−クロロ−4−(3−フルオロ−4−メチルフェニル
チオ)−1−メチル−5−(2−ピリミジルアミノ)ピ
ラゾールが21.5g(収率77%)得られた。
【0061】融点 178.0〜179.0℃
【0062】〔試験例1〕 参考化合物No.1および
No.2の効果試験 直径7cmのポットで育成した1〜2葉期のキュウリ
(品種:相模半白)に、参考化合物乳剤を水で希釈して
500ppmに調製した薬液を、スプレーガンを用いポ
ット当たり20ml散布した。散布翌日薬液を散布した
キュウリより葉を切取り、水を含ませた紙を敷いたバッ
ト内に置いた。これにPSA培地に培養したキュウリ灰
色かび病菌の菌25ディスク(直径4mm)を接種し
た。接種後、バットをビニールで覆い、温度18℃の恒
温室に5日間置いた。形成された病斑直径を測定し、下
記の式に従って、防除価を算出した。
【0063】防除価=〔1−(処理区病斑直径(mm)/
無処理区病斑直径(mm)〕×100 その結果、参考化合物No.1およびNo.2は、防除
価100を示した。
【0064】
【発明の効果】本発明の化合物は、農薬、医薬等の中間
体として、特に農薬殺菌剤の有効成分化合物の中間体と
して有用な化合物である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式〔1〕: 【化1】 (上記式中、Xは水素原子、ニトロ基、アミノ基または
    COORを表し、Yは水素原子または 【化2】 を表し、Rは水素原子またはC1 〜C4 の低級アルキル
    基を表し、Aは窒素原子またはCHを表す。)で表され
    る3−クロロピラゾール誘導体。
  2. 【請求項2】 式〔2〕 【化3】 で表される化合物と式〔3〕 【化4】 (上記式中、Aは請求項1記載と同じ意味を表す。)で
    表される化合物とを反応させることを特徴とする式
    〔4〕 【化5】 (上記式中、Aは請求項1記載と同じ意味を表す。)で
    表される化合物の製造法。
  3. 【請求項3】 式〔4〕 【化6】 (上記式中、Aは請求項1記載と同じ意味を表す。)で
    表される化合物に還元剤を反応させることを特徴とする
    式〔5〕 【化7】 (上記式中、Aは請求項1記載と同じ意味を表す。)で
    表される化合物の製造法。
  4. 【請求項4】 式〔5〕 【化8】 (上記式中、Aは請求項1記載と同じ意味を表す。)で
    表される化合物に亜硝酸化合物を反応させた後、次いで
    その反応生成物に還元剤を反応させることを特徴とする
    式〔6〕 【化9】 (上記式中、Aは請求項1記載と同じ意味を表す。)で
    表される化合物の製造法。
  5. 【請求項5】 式〔7〕 【化10】 (上記式中、R1 はC1 〜C4 の低級アルキル基を表
    す。)で表される化合物にNaN3 を反応させた後、次
    いでその反応生成物に還元剤を反応させることを特徴と
    する式〔8〕 【化11】 (上記式中、R1 は請求項5記載と同じ意味を表す。)
    で表される化合物の製造法。
  6. 【請求項6】 式〔8〕 【化12】 (上記式中、R1 は請求項5記載と同じ意味を表す。)
    で表される化合物を加水分解剤で加水分解した後、次い
    で酸性溶液中で加熱し脱炭酸することを特徴とする式
    〔9〕 【化13】 で表される化合物の製造法。
JP27074793A 1993-10-28 1993-10-28 3−クロロピラゾール誘導体およびその製造法 Pending JPH07126253A (ja)

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