JPH07124989A - トランスファモールド装置用モールド金型 - Google Patents
トランスファモールド装置用モールド金型Info
- Publication number
- JPH07124989A JPH07124989A JP27684593A JP27684593A JPH07124989A JP H07124989 A JPH07124989 A JP H07124989A JP 27684593 A JP27684593 A JP 27684593A JP 27684593 A JP27684593 A JP 27684593A JP H07124989 A JPH07124989 A JP H07124989A
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- mold
- resin
- die
- runner
- cavity
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 封止性能が高くかつ型製作時間の短縮が図れ
るモールド金型の提供。 【構成】 モールド金型1はマルチプランジャ構造でポ
ット39のピッチが一定となっている。また、ポット3
9を有する型部分は固定型で、他はチェイス構造であ
る。チェイス構造において、各キャビティ6に至るレジ
ン流路に流量調整体52が設けられている。この流量調
整体52はボルト構造となり、回転操作することによっ
て上型サブランナー4b内への突出長さの調整ができ、
レジン流路の断面積を調整できる。新モールド金型製作
後のモールド試験時、各流量調整体52を操作して、各
キャビティ6に流入する溶融レジン10の流入時間を同
時に設定できる。このため、モールド金型製作期間の短
縮が可能となる。レジン充填時差が発生しないことか
ら、ワイヤ流れ,ボイド発生,未充填等が防止できる。
るモールド金型の提供。 【構成】 モールド金型1はマルチプランジャ構造でポ
ット39のピッチが一定となっている。また、ポット3
9を有する型部分は固定型で、他はチェイス構造であ
る。チェイス構造において、各キャビティ6に至るレジ
ン流路に流量調整体52が設けられている。この流量調
整体52はボルト構造となり、回転操作することによっ
て上型サブランナー4b内への突出長さの調整ができ、
レジン流路の断面積を調整できる。新モールド金型製作
後のモールド試験時、各流量調整体52を操作して、各
キャビティ6に流入する溶融レジン10の流入時間を同
時に設定できる。このため、モールド金型製作期間の短
縮が可能となる。レジン充填時差が発生しないことか
ら、ワイヤ流れ,ボイド発生,未充填等が防止できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトランスファモールド装
置用モールド金型、特にマルチプランジャ構造のトラン
スファモールド装置用モールド金型に関する。
置用モールド金型、特にマルチプランジャ構造のトラン
スファモールド装置用モールド金型に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器は、機能面から高密度実装化
が、実装面から軽量化,小型化,薄型化が要請されてい
る。また、電子部品の製造コストの低減のために、パッ
ケージ形態は材料が安くかつ生産性が良好な樹脂(レジ
ン)によるレジンパッケージが多用されている。レジン
パッケージ型半導体装置については、たとえば、日経B
P社発行「日経エレクトロニクス」1990年3月19
日号(495号)、P119〜P136に記載されてい
る。この文献には、多端子・狭ピッチLSIのパッケー
ジ形態として、プラスチックQFP (Quad Flat Packag
e)やプラスチックSOP(Small Outline Package) 等の
プラスチック・フラット・パッケージ、トランスファモ
ールドによるテープキャリアパッケージ(TCP:Tape
Carrier Package)が開示されている。
が、実装面から軽量化,小型化,薄型化が要請されてい
る。また、電子部品の製造コストの低減のために、パッ
ケージ形態は材料が安くかつ生産性が良好な樹脂(レジ
ン)によるレジンパッケージが多用されている。レジン
パッケージ型半導体装置については、たとえば、日経B
P社発行「日経エレクトロニクス」1990年3月19
日号(495号)、P119〜P136に記載されてい
る。この文献には、多端子・狭ピッチLSIのパッケー
ジ形態として、プラスチックQFP (Quad Flat Packag
e)やプラスチックSOP(Small Outline Package) 等の
プラスチック・フラット・パッケージ、トランスファモ
ールドによるテープキャリアパッケージ(TCP:Tape
Carrier Package)が開示されている。
【0003】一方、工業調査会発行「電子材料」198
7年8月号、昭和62年8月1日発行、P73〜P79に
は、プラスチック・パッケージについて記載されてい
る。この文献には、トランスファ成形において、「プレ
ヒータで予熱されたタブレットをポット内に投入する。
トランスファ先端のプランジャによって(カル→ランナ
→ゲート→キャビティ→エアベント)の順に注入され
る。ランナサイズおよび形状によって流動抵抗をなく
し,エアの巻き込みを極限に押え,ゲートは注入角度,
サイズのコントロールでボイド,金線流れなどの不良低
減を図り,エアベントの設置は充填性(成形外観)向上
の重要なファクタとなっている。」旨記載されている。
また、この文献には、単一のカルから複数のランナが延
在する代表的なモールド型が開示されている。
7年8月号、昭和62年8月1日発行、P73〜P79に
は、プラスチック・パッケージについて記載されてい
る。この文献には、トランスファ成形において、「プレ
ヒータで予熱されたタブレットをポット内に投入する。
トランスファ先端のプランジャによって(カル→ランナ
→ゲート→キャビティ→エアベント)の順に注入され
る。ランナサイズおよび形状によって流動抵抗をなく
し,エアの巻き込みを極限に押え,ゲートは注入角度,
サイズのコントロールでボイド,金線流れなどの不良低
減を図り,エアベントの設置は充填性(成形外観)向上
の重要なファクタとなっている。」旨記載されている。
また、この文献には、単一のカルから複数のランナが延
在する代表的なモールド型が開示されている。
【0004】また、工業調査会発行「電子材料別冊号」
1989年11月10日発行、P100〜P108には、ICパッケージ
を製造するための低圧トランスファ成形(トランスファ
モールド装置)について記載されている。この文献に
は、マルチプランジャ成形における特徴として、成形性
向上の面で有利、成形サイクルの短縮が可能、樹脂効率
が高い、プリヒートの必要がなく自動化が容易を挙げて
いる。そして、成形性向上の面で有利とする項の解説で
「各キャビティへの同時充填が容易なため,従来の成形
方法のように第1キャビティと最終キャビティ間におけ
る樹脂の反応の差,注入スピード,圧力の差が出にく
く,金線流れ,ボイド,未充填などに対する成形条件が
設定しやすく,安定した成形を得ることができる。」旨
記載されている。また、成形性向上対策の項では、金型
ランナーの調整,多段変速注入成形法について記載さ
れ、金型ランナーの調整の項では「主にシングルポット
の金型に適用され,ランナーの一部に絞りを入れてやる
方法である。このことにより,ランナーを流れてくる樹
脂に熱が均一に加わり成形性向上を図ることができ
る。」と記載し、多段変速注入成形法の項では「封止に
おいて,樹脂の注入スピードと注入圧力は重要な成形条
件のひとつである。樹脂の反応,キャビティへの充填状
態に応じて,注入スピード,注入圧力をコントロールす
ることにより成形性向上を図ることができる。」旨記載
されている。さらに、同文献には、金型の交換方式とし
てのチェイス交換方式と全体交換方式の特徴について、
図および表を用いて説明している。
1989年11月10日発行、P100〜P108には、ICパッケージ
を製造するための低圧トランスファ成形(トランスファ
モールド装置)について記載されている。この文献に
は、マルチプランジャ成形における特徴として、成形性
向上の面で有利、成形サイクルの短縮が可能、樹脂効率
が高い、プリヒートの必要がなく自動化が容易を挙げて
いる。そして、成形性向上の面で有利とする項の解説で
「各キャビティへの同時充填が容易なため,従来の成形
方法のように第1キャビティと最終キャビティ間におけ
る樹脂の反応の差,注入スピード,圧力の差が出にく
く,金線流れ,ボイド,未充填などに対する成形条件が
設定しやすく,安定した成形を得ることができる。」旨
記載されている。また、成形性向上対策の項では、金型
ランナーの調整,多段変速注入成形法について記載さ
れ、金型ランナーの調整の項では「主にシングルポット
の金型に適用され,ランナーの一部に絞りを入れてやる
方法である。このことにより,ランナーを流れてくる樹
脂に熱が均一に加わり成形性向上を図ることができ
る。」と記載し、多段変速注入成形法の項では「封止に
おいて,樹脂の注入スピードと注入圧力は重要な成形条
件のひとつである。樹脂の反応,キャビティへの充填状
態に応じて,注入スピード,注入圧力をコントロールす
ることにより成形性向上を図ることができる。」旨記載
されている。さらに、同文献には、金型の交換方式とし
てのチェイス交換方式と全体交換方式の特徴について、
図および表を用いて説明している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】DIP(Dual Inline
Package ),QFP等レジンパッケージ型半導体装置の
製造においては、トランスファモールド装置が使用され
ている。トランスファモールド装置の成形部には成形金
型(モールド金型)が装着される。このモールド金型
は、上型(上型金型)および下型(下型金型)で構成さ
れ、上・下型の型閉めによって上・下型の合わせ面(パ
ーティング面)間に被モールド物であるリードフレーム
を挟持する。リードフレームは所定部分に半導体チップ
が固定されているとともに、前記半導体チップの電極と
リードの内端は導電性のワイヤで接続されている。前記
上・下型の型閉めによって、パーティング面には、レジ
ンタブレットが投入されるカル、モールド空間(キャビ
ティ)、前記カルとモールド空間を連通させるレジン流
路(メインランナー,サブランナー等のランナーやゲー
ト)等が形成される。
Package ),QFP等レジンパッケージ型半導体装置の
製造においては、トランスファモールド装置が使用され
ている。トランスファモールド装置の成形部には成形金
型(モールド金型)が装着される。このモールド金型
は、上型(上型金型)および下型(下型金型)で構成さ
れ、上・下型の型閉めによって上・下型の合わせ面(パ
ーティング面)間に被モールド物であるリードフレーム
を挟持する。リードフレームは所定部分に半導体チップ
が固定されているとともに、前記半導体チップの電極と
リードの内端は導電性のワイヤで接続されている。前記
上・下型の型閉めによって、パーティング面には、レジ
ンタブレットが投入されるカル、モールド空間(キャビ
ティ)、前記カルとモールド空間を連通させるレジン流
路(メインランナー,サブランナー等のランナーやゲー
ト)等が形成される。
【0006】マルチプランジャ型トランスファモールド
装置におけるモールド金型1は、たとえば、図6に示す
ようなモールド用パターンを有している。円形で示され
る部分がカル2である。これら3個のカル2は、直列に
並んで設けられている。また、3個のカル2を貫くよう
に1本のメインランナー(レジン流路)3が設けられて
いるとともに、このメインランナー3に交差してレジン
流路であるサブランナー4が配設されている。また、前
記サブランナー4はゲート5を介してモールド空間であ
るキャビティ6に繋がっている。また、図示はしない
が、各キャビティ6からは空気を抜くためのエアーベン
トが設けられている。
装置におけるモールド金型1は、たとえば、図6に示す
ようなモールド用パターンを有している。円形で示され
る部分がカル2である。これら3個のカル2は、直列に
並んで設けられている。また、3個のカル2を貫くよう
に1本のメインランナー(レジン流路)3が設けられて
いるとともに、このメインランナー3に交差してレジン
流路であるサブランナー4が配設されている。また、前
記サブランナー4はゲート5を介してモールド空間であ
るキャビティ6に繋がっている。また、図示はしない
が、各キャビティ6からは空気を抜くためのエアーベン
トが設けられている。
【0007】このようなモールド金型1においては、図
6に示すように、リードフレーム7が型閉めされた後、
前記カル2にはレジンタブレット9が入れられる。レジ
ンタブレット9はモールド金型1によって加熱される。
また、前記レジンタブレット9は、図示しないプランジ
ャによって加圧されて押し潰され、溶融レジン10とな
ってカル2から流れ出し、メインランナー3,サブラン
ナー4を通ってゲート5からキャビティ6に流れ込み、
キャビティ6を溶融レジンで埋め尽くして封止がなされ
る。また、キャビティ6内の空気は、流入した溶融レジ
ンによって図示しないエアーベントからモールド金型1
外に抜ける。
6に示すように、リードフレーム7が型閉めされた後、
前記カル2にはレジンタブレット9が入れられる。レジ
ンタブレット9はモールド金型1によって加熱される。
また、前記レジンタブレット9は、図示しないプランジ
ャによって加圧されて押し潰され、溶融レジン10とな
ってカル2から流れ出し、メインランナー3,サブラン
ナー4を通ってゲート5からキャビティ6に流れ込み、
キャビティ6を溶融レジンで埋め尽くして封止がなされ
る。また、キャビティ6内の空気は、流入した溶融レジ
ンによって図示しないエアーベントからモールド金型1
外に抜ける。
【0008】ところで、被モールド物の品種が変わる
と、パッケージの大きさが変わり、これに伴ってリード
フレームの形状も変わるのが一般的である。このため、
品種変更によってモールド金型1におけるキャビティピ
ッチcも変わる。モールド金型製作において、パッケー
ジ位置の変更に伴ってポットの位置(ポットピッチp)
を変えると、ポットに嵌合されるプランジャの配置位置
まで変えなければならなくなり、モールド金型の変更の
みならず、成形部の手直しも必要となる。そこで、本出
願人においては、前記ポットの配列(ポットピッチp)
を一定にし、ランナー,ゲートおよびキャビティ等を形
成する型部分は交換可能なチェイス構造としている。図
6に示すモールド金型1は一つのカル2から左右2個
宛、合計4個のキャビティ6に溶融レジンを注入する構
造であり、各キャビティ6に至るレジン流路長はそれぞ
れ同一となっている。
と、パッケージの大きさが変わり、これに伴ってリード
フレームの形状も変わるのが一般的である。このため、
品種変更によってモールド金型1におけるキャビティピ
ッチcも変わる。モールド金型製作において、パッケー
ジ位置の変更に伴ってポットの位置(ポットピッチp)
を変えると、ポットに嵌合されるプランジャの配置位置
まで変えなければならなくなり、モールド金型の変更の
みならず、成形部の手直しも必要となる。そこで、本出
願人においては、前記ポットの配列(ポットピッチp)
を一定にし、ランナー,ゲートおよびキャビティ等を形
成する型部分は交換可能なチェイス構造としている。図
6に示すモールド金型1は一つのカル2から左右2個
宛、合計4個のキャビティ6に溶融レジンを注入する構
造であり、各キャビティ6に至るレジン流路長はそれぞ
れ同一となっている。
【0009】しかし、ポットピッチpを一定にし、キャ
ビティピッチcを変動させる場合は、一部のキャビティ
はポットに近くなり、他部のキャビティはポットから遠
ざかり、一部のキャビティに至るレジン流路長は短くな
り、他部のキャビティに至るレジン流路長は長くなる。
図7のモールド金型1は、レジン流路長が短路LS とな
るものと、長路LL となるものが混在するモールド金型
1の例である。このようなモールド金型1の場合、前記
文献にも記載されているように、カル2から各キャビテ
ィ6に至るレジン流路長が不均一となり、形状抵抗,圧
力損失等によって各キャビティへのレジンの充填時間の
食い違い(時差)を生じるだけでなく、各キャビティ間
における樹脂の反応の差,注入スピード,圧力の差とな
り、ワイヤ流れ,ボイド,未充填などの発生の原因とな
る。
ビティピッチcを変動させる場合は、一部のキャビティ
はポットに近くなり、他部のキャビティはポットから遠
ざかり、一部のキャビティに至るレジン流路長は短くな
り、他部のキャビティに至るレジン流路長は長くなる。
図7のモールド金型1は、レジン流路長が短路LS とな
るものと、長路LL となるものが混在するモールド金型
1の例である。このようなモールド金型1の場合、前記
文献にも記載されているように、カル2から各キャビテ
ィ6に至るレジン流路長が不均一となり、形状抵抗,圧
力損失等によって各キャビティへのレジンの充填時間の
食い違い(時差)を生じるだけでなく、各キャビティ間
における樹脂の反応の差,注入スピード,圧力の差とな
り、ワイヤ流れ,ボイド,未充填などの発生の原因とな
る。
【0010】そこで、本出願人においては、モールド金
型製造にあっては、試作,モールド試験,型修正を繰り
返して行って、各キャビティに樹脂が同時に充填できる
ようにしている。すなわち、この製造方式では、最初に
モールド金型の試作を行ってモールド試験を行い、キャ
ビティに対する充填状態を調べた後、再度ランナーやゲ
ートの幅,深さ,角度等を修正して再びモールド金型を
製造し、その後再びモールド試験を行う。このような試
作,点検,修正の繰り返しによるモールド金型の製造
は、モールド金型の調達に長い期間を必要とするため、
モールド金型の生産コストの高騰や生産計画を損ね、多
品種少量生産に即応でき難くなる。
型製造にあっては、試作,モールド試験,型修正を繰り
返して行って、各キャビティに樹脂が同時に充填できる
ようにしている。すなわち、この製造方式では、最初に
モールド金型の試作を行ってモールド試験を行い、キャ
ビティに対する充填状態を調べた後、再度ランナーやゲ
ートの幅,深さ,角度等を修正して再びモールド金型を
製造し、その後再びモールド試験を行う。このような試
作,点検,修正の繰り返しによるモールド金型の製造
は、モールド金型の調達に長い期間を必要とするため、
モールド金型の生産コストの高騰や生産計画を損ね、多
品種少量生産に即応でき難くなる。
【0011】本発明の目的は、封止性能を高くできるト
ランスファモールド装置用モールド金型を提供すること
にある。
ランスファモールド装置用モールド金型を提供すること
にある。
【0012】本発明の他の目的は、新モールド金型設計
における開発コストの低減が図れるトランスファモール
ド装置用モールド金型を提供することにある。
における開発コストの低減が図れるトランスファモール
ド装置用モールド金型を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、新金型設計における
開発期間の短縮が図れるトランスファモールド装置用モ
ールド金型を提供することにある。本発明の前記ならび
にそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述およ
び添付図面からあきらかになるであろう。
開発期間の短縮が図れるトランスファモールド装置用モ
ールド金型を提供することにある。本発明の前記ならび
にそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述およ
び添付図面からあきらかになるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。すなわち、本発明のトランスファモ
ールド装置用モールド金型は、マルチプランジャ用のモ
ールド金型であり、ポットは一定間隔に配設されかつポ
ットが設けられる型部分は固定型となり、モールド空間
やカルおよびレジン流路を形成する部分は1乃至複数の
分割可能で取り換え可能なブロック(チェイス構造)で
形成されている。また、モールド金型は、合わせ面間に
被モールド物を挟持する上型および下型からなり、かつ
前記上・下型の一方の型に設けられかつプランジャを案
内する筒型のポットと、前記他方の型に設けられかつ前
記ポットの終端を形成する窪んだカルと、前記上・下型
によって形成されるモールド空間と、前記モールド空間
と前記カルとを連通するレジン流路とを有する構造であ
って、前記上・下型の少なくとも一方に取付けられると
ともに先端を前記レジン流路内に突出させ、かつ前記突
出長さの調整が行えるレジン流量調整体を有する構造と
なっている。前記レジン流量調整体は、各キャビティに
対応して設けられている。また、前記前記カルおよびレ
ジン流路ならびにモールド空間を形成するモールド金型
部分(チェイス構造)は、被モールド物の各品種に対応
して製造されて用意されている。
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。すなわち、本発明のトランスファモ
ールド装置用モールド金型は、マルチプランジャ用のモ
ールド金型であり、ポットは一定間隔に配設されかつポ
ットが設けられる型部分は固定型となり、モールド空間
やカルおよびレジン流路を形成する部分は1乃至複数の
分割可能で取り換え可能なブロック(チェイス構造)で
形成されている。また、モールド金型は、合わせ面間に
被モールド物を挟持する上型および下型からなり、かつ
前記上・下型の一方の型に設けられかつプランジャを案
内する筒型のポットと、前記他方の型に設けられかつ前
記ポットの終端を形成する窪んだカルと、前記上・下型
によって形成されるモールド空間と、前記モールド空間
と前記カルとを連通するレジン流路とを有する構造であ
って、前記上・下型の少なくとも一方に取付けられると
ともに先端を前記レジン流路内に突出させ、かつ前記突
出長さの調整が行えるレジン流量調整体を有する構造と
なっている。前記レジン流量調整体は、各キャビティに
対応して設けられている。また、前記前記カルおよびレ
ジン流路ならびにモールド空間を形成するモールド金型
部分(チェイス構造)は、被モールド物の各品種に対応
して製造されて用意されている。
【0015】
【作用】本発明のトランスファモールド装置用モールド
金型は、マルチプランジャ構造となるとともに、ポット
を有する型部分は固定型となり、他の型部分はチェイス
構造となっていることから、モールド金型製造コストの
低減が図れる。また、チェイス構造部分にレジン流量調
整体が設けられているとともに、このレジン流量調整体
の微小調整によって各キャビティに充填される溶融レジ
ンの流入時間を調整することができる。したがって、各
キャビティに充填される溶融レジンの流入時間を同時に
することができるため、ワイヤ流れ,ボイド発生,未充
填などの不良発生を抑えることができ、高性能な封止が
達成できる。
金型は、マルチプランジャ構造となるとともに、ポット
を有する型部分は固定型となり、他の型部分はチェイス
構造となっていることから、モールド金型製造コストの
低減が図れる。また、チェイス構造部分にレジン流量調
整体が設けられているとともに、このレジン流量調整体
の微小調整によって各キャビティに充填される溶融レジ
ンの流入時間を調整することができる。したがって、各
キャビティに充填される溶融レジンの流入時間を同時に
することができるため、ワイヤ流れ,ボイド発生,未充
填などの不良発生を抑えることができ、高性能な封止が
達成できる。
【0016】本発明のトランスファモールド装置用モー
ルド金型は、レジン流量調整体の微小調整によって、各
キャビティに充填される溶融レジンの流入時間を調整す
ることができる構造となっていることから、新モールド
金型設計における開発期間の短縮および開発コストの低
減を図ることができる。
ルド金型は、レジン流量調整体の微小調整によって、各
キャビティに充填される溶融レジンの流入時間を調整す
ることができる構造となっていることから、新モールド
金型設計における開発期間の短縮および開発コストの低
減を図ることができる。
【0017】
【実施例】以下図面を参照して本発明の一実施例につい
て説明する。図1は本発明の一実施例によるトランスフ
ァモールド装置用モールド金型の要部を示す断面図、図
2は本発明のモールド金型を組み込んだトランスファモ
ールド装置の外観を示す斜視図、図3は同じくトランス
ファモールド装置の成形部を示す正面図、図4は本発明
のモールド金型におけるレジン流路パターンを示す模式
的平面図、図5は同じく他のモールド金型とそのレジン
流路パターンを示す模式的平面図である。
て説明する。図1は本発明の一実施例によるトランスフ
ァモールド装置用モールド金型の要部を示す断面図、図
2は本発明のモールド金型を組み込んだトランスファモ
ールド装置の外観を示す斜視図、図3は同じくトランス
ファモールド装置の成形部を示す正面図、図4は本発明
のモールド金型におけるレジン流路パターンを示す模式
的平面図、図5は同じく他のモールド金型とそのレジン
流路パターンを示す模式的平面図である。
【0018】本発明のモールド金型を組み込んだトラン
スファモールド装置は、図2に示すように、装置本体1
5の中央上段にモールド金型1を配設した構造となって
いる。装置本体15の中央下部前面には、制御パネル1
6が設けられている。また、装置本体15の左側上段は
ローダ部17となり、マガジン19に積層される図示し
ないリードフレームを上段から順次移送機構20によっ
て運び出し、前記モールド金型1の下型(下型金型)2
1に移送するようになっている。前記ローダ部17の前
面には開閉自在の扉23が設けられている。装置本体1
5の右側上段はアンローダ部25となり、前記下型金型
21上のトランスファモールドが終了した図示しないリ
ードフレームを移送機構26によって保持し、マガジン
27内に上方から順次積層収容するようになっている。
前記アンローダ部25の右面には開閉自在の扉29が設
けられている。また、装置本体15の右側上段には外部
入力パネル30が設けられている。
スファモールド装置は、図2に示すように、装置本体1
5の中央上段にモールド金型1を配設した構造となって
いる。装置本体15の中央下部前面には、制御パネル1
6が設けられている。また、装置本体15の左側上段は
ローダ部17となり、マガジン19に積層される図示し
ないリードフレームを上段から順次移送機構20によっ
て運び出し、前記モールド金型1の下型(下型金型)2
1に移送するようになっている。前記ローダ部17の前
面には開閉自在の扉23が設けられている。装置本体1
5の右側上段はアンローダ部25となり、前記下型金型
21上のトランスファモールドが終了した図示しないリ
ードフレームを移送機構26によって保持し、マガジン
27内に上方から順次積層収容するようになっている。
前記アンローダ部25の右面には開閉自在の扉29が設
けられている。また、装置本体15の右側上段には外部
入力パネル30が設けられている。
【0019】つぎに、トランスファモールド装置の成形
部について、図3を参照しながら説明する。前記装置本
体15の中央には、図3に示すような成形部が組み込ま
れている。成形部はそれぞれ水平方向に延在する下プラ
テン32と、上プラテン33とを有するとともに、これ
ら上・下プラテン32,33は、その両端部分を鉛直方
向に延在するガイドポスト34で連結されて門型構造を
構成している。また、前記下プラテン32と上プラテン
33との間の中段には、移動プラテン35が配置されて
いる。この移動プラテン35は前記ガイドポスト34に
案内されるとともに、ガイドポスト34に沿って上下に
移動可能となっている。モールド金型1の下型金型21
は、前記移動プラテン35上に取り付けられる。また、
上型金型22は、前記下型金型21に対面して前記上プ
ラテン33の下面に取り付けられる。前記下型21は、
下型ダイセット36と、クロスハッチングで示される下
型チェイス37によって形成されている。また、下型ダ
イセット36にはポット39が設けられている。このポ
ット39には円形状の樹脂からなるレジンタブレット9
が投入される。また、前記上型22は、上型ダイセット
40と、クロスハッチングで示される上型チェイス41
によって形成されている。また、モールド金型1の各部
には、円形で示すように複数のヒータ42が装着されて
いる。前記ヒータ42によって、モールド金型1は所定
温度(たとえば約180℃)に加熱される。この結果、
下型21と上型22との間に挟持される被処理物である
リードフレーム7は、所定温度に加熱されることにな
る。この温度は、レジンタブレットが軟化して溶ける温
度である。
部について、図3を参照しながら説明する。前記装置本
体15の中央には、図3に示すような成形部が組み込ま
れている。成形部はそれぞれ水平方向に延在する下プラ
テン32と、上プラテン33とを有するとともに、これ
ら上・下プラテン32,33は、その両端部分を鉛直方
向に延在するガイドポスト34で連結されて門型構造を
構成している。また、前記下プラテン32と上プラテン
33との間の中段には、移動プラテン35が配置されて
いる。この移動プラテン35は前記ガイドポスト34に
案内されるとともに、ガイドポスト34に沿って上下に
移動可能となっている。モールド金型1の下型金型21
は、前記移動プラテン35上に取り付けられる。また、
上型金型22は、前記下型金型21に対面して前記上プ
ラテン33の下面に取り付けられる。前記下型21は、
下型ダイセット36と、クロスハッチングで示される下
型チェイス37によって形成されている。また、下型ダ
イセット36にはポット39が設けられている。このポ
ット39には円形状の樹脂からなるレジンタブレット9
が投入される。また、前記上型22は、上型ダイセット
40と、クロスハッチングで示される上型チェイス41
によって形成されている。また、モールド金型1の各部
には、円形で示すように複数のヒータ42が装着されて
いる。前記ヒータ42によって、モールド金型1は所定
温度(たとえば約180℃)に加熱される。この結果、
下型21と上型22との間に挟持される被処理物である
リードフレーム7は、所定温度に加熱されることにな
る。この温度は、レジンタブレットが軟化して溶ける温
度である。
【0020】一方、前記移動プラテン35の下部には支
持体45が設けられるとともに、この支持体45内に
は、トランスファジャッキ46が配設されている。この
トランスファジャッキ46によって、前記ポット39に
嵌合するプランジャ11を押し上げるようになってい
る。このプランジャ11の押し上げによって、ポット3
9内のレジンタブレットは、ヒータ42の加熱と相俟っ
て加圧されて溶融レジンとなってレジン流路を通ってモ
ールド空間(キャビティ)に流れ込むことになる。な
お、前記移動プラテン35の昇降は、下プラテン32に
取り付けられたプレスジャッキ49によって行われる。
持体45が設けられるとともに、この支持体45内に
は、トランスファジャッキ46が配設されている。この
トランスファジャッキ46によって、前記ポット39に
嵌合するプランジャ11を押し上げるようになってい
る。このプランジャ11の押し上げによって、ポット3
9内のレジンタブレットは、ヒータ42の加熱と相俟っ
て加圧されて溶融レジンとなってレジン流路を通ってモ
ールド空間(キャビティ)に流れ込むことになる。な
お、前記移動プラテン35の昇降は、下プラテン32に
取り付けられたプレスジャッキ49によって行われる。
【0021】本発明のモールド金型1は、その一部を示
すものであるが、図1に示すような断面構造となるとと
もに、レジン流路パターンは、図4に示すようになって
いる。下型21の下型ダイセット36の左側に沿ってポ
ット39が設けられている。前記ポット39は、たとえ
ば、直列に3個一定間隔(ポットピッチp)に設けられ
ている(図4参照)。このポット39の下部側方の開口
部分からレジンタブレットが投入される。また、前記ポ
ット39から外れた中央部分から右側に亘る下型チェイ
ス37部分には、下型サブランナー4a,ゲート5,下
型キャビティ6aと連続して繋がるレジン流路パターン
が設けられている。図1において、上型22は上型チェ
イス41のみを示すものである。上型チェイス41にお
いて、前記下型21のポット39に対面してカル2が設
けられている。この3個のカル2は、1本のメインラン
ナー3によって連結(連通)されている(図4参照)。
また、上型チェイス41には、前記メインランナー3に
交差して上型サブランナー4bが設けられている。この
上型サブランナー4bは、前記メインランナー3と前記
下型21の下型サブランナー4aを連結(連通)するよ
うになっている。また、上型チェイス41には、前記下
型21の下型キャビティ6aに対面して上型キャビティ
6bが設けられている。また、上型チェイス41には、
前記上型キャビティ6bに連通してエアーベント50が
設けられている。
すものであるが、図1に示すような断面構造となるとと
もに、レジン流路パターンは、図4に示すようになって
いる。下型21の下型ダイセット36の左側に沿ってポ
ット39が設けられている。前記ポット39は、たとえ
ば、直列に3個一定間隔(ポットピッチp)に設けられ
ている(図4参照)。このポット39の下部側方の開口
部分からレジンタブレットが投入される。また、前記ポ
ット39から外れた中央部分から右側に亘る下型チェイ
ス37部分には、下型サブランナー4a,ゲート5,下
型キャビティ6aと連続して繋がるレジン流路パターン
が設けられている。図1において、上型22は上型チェ
イス41のみを示すものである。上型チェイス41にお
いて、前記下型21のポット39に対面してカル2が設
けられている。この3個のカル2は、1本のメインラン
ナー3によって連結(連通)されている(図4参照)。
また、上型チェイス41には、前記メインランナー3に
交差して上型サブランナー4bが設けられている。この
上型サブランナー4bは、前記メインランナー3と前記
下型21の下型サブランナー4aを連結(連通)するよ
うになっている。また、上型チェイス41には、前記下
型21の下型キャビティ6aに対面して上型キャビティ
6bが設けられている。また、上型チェイス41には、
前記上型キャビティ6bに連通してエアーベント50が
設けられている。
【0022】一方、これが本発明の特徴の一つである
が、前記上型チェイス41には流量調整体52が取り付
けられている。この流量調整体52は、上型チェイス4
1の上面に設けられた穴53の底に穿たれた挿入孔54
に螺合されている。すなわち、前記流量調整体52は、
六角穴付きボルト構造となるとともに、ネジ部55の先
端にネジ底よりも直径が細い円形軸構造からなる嵌合部
56を有している。また、前記挿入孔54は、前記ネジ
部55が噛み合う雌ネジ部57と、この雌ネジ部57よ
りも底側の前記嵌合部56が挿入される円形孔59を有
している。そして、この穴53は、各上型サブランナー
4bの途中位置に対面して設けられている。したがっ
て、前記挿入孔54に流量調整体52を螺合させた後、
流量調整体52を回転させて前進させることによって、
流量調整体52の先端の嵌合部56が上型サブランナー
4b内に突出することになる。この突出長さは、前記流
量調整体52の回転調整によって自由に設定できる。ま
た、前記円形孔59には内壁に沿ってO−リング溝が設
けられるとともに、このO−リング溝にはO−リング6
0が装着されている。このO−リング60によって、上
型サブランナー4bから挿入孔54内へのレジンの流入
を抑止できる。なお、前記流量調整体52は、穴53か
らは突出しないようになっている。
が、前記上型チェイス41には流量調整体52が取り付
けられている。この流量調整体52は、上型チェイス4
1の上面に設けられた穴53の底に穿たれた挿入孔54
に螺合されている。すなわち、前記流量調整体52は、
六角穴付きボルト構造となるとともに、ネジ部55の先
端にネジ底よりも直径が細い円形軸構造からなる嵌合部
56を有している。また、前記挿入孔54は、前記ネジ
部55が噛み合う雌ネジ部57と、この雌ネジ部57よ
りも底側の前記嵌合部56が挿入される円形孔59を有
している。そして、この穴53は、各上型サブランナー
4bの途中位置に対面して設けられている。したがっ
て、前記挿入孔54に流量調整体52を螺合させた後、
流量調整体52を回転させて前進させることによって、
流量調整体52の先端の嵌合部56が上型サブランナー
4b内に突出することになる。この突出長さは、前記流
量調整体52の回転調整によって自由に設定できる。ま
た、前記円形孔59には内壁に沿ってO−リング溝が設
けられるとともに、このO−リング溝にはO−リング6
0が装着されている。このO−リング60によって、上
型サブランナー4bから挿入孔54内へのレジンの流入
を抑止できる。なお、前記流量調整体52は、穴53か
らは突出しないようになっている。
【0023】このようなモールド金型1においては、ト
ランスファモールド時、下型21と上型22との間にリ
ードフレーム7が挟持される。リードフレーム7におい
ては、タブ61上に半導体チップ62が固定されている
とともに、この半導体チップ62の図示しない電極とリ
ード63は導電性のワイヤ64で接続されている。その
後、前記ポット39内にはレジンタブレット9が挿入さ
れるとともに、このレジンタブレット9はプランジャ1
1によって押し上げられる。押し上げられたレジンタブ
レット9は、溶融レジン10となってカル2からレジン
流路、すなわち、メインランナー3,サブランナー4
(上型サブランナー4b,下型サブランナー4a)を通
り、ゲート5からキャビティ6(下型キャビティ6aと
上型キャビティ6bによって形成されるモールド空間)
に充填される。また、キャビティ6内の空気は、溶融レ
ジン10によって押し出され、エアーベント50からモ
ールド金型1外に抜ける。
ランスファモールド時、下型21と上型22との間にリ
ードフレーム7が挟持される。リードフレーム7におい
ては、タブ61上に半導体チップ62が固定されている
とともに、この半導体チップ62の図示しない電極とリ
ード63は導電性のワイヤ64で接続されている。その
後、前記ポット39内にはレジンタブレット9が挿入さ
れるとともに、このレジンタブレット9はプランジャ1
1によって押し上げられる。押し上げられたレジンタブ
レット9は、溶融レジン10となってカル2からレジン
流路、すなわち、メインランナー3,サブランナー4
(上型サブランナー4b,下型サブランナー4a)を通
り、ゲート5からキャビティ6(下型キャビティ6aと
上型キャビティ6bによって形成されるモールド空間)
に充填される。また、キャビティ6内の空気は、溶融レ
ジン10によって押し出され、エアーベント50からモ
ールド金型1外に抜ける。
【0024】本発明のモールド金型1においては、生産
に入る前にモールド試験を行い、流量調整体52を調整
しておくものである。すなわち、ワイヤ流れ,ボイド発
生,未充填などの不良発生を抑えるために、流量調整体
52を操作して、各レジン流路における溶融レジン10
の流速を調整し、各キャビティ6に同時に溶融レジン1
0が流入するようにしておくものである。この流量調整
体52の調整は、図5に示すようなモールド金型1の場
合、すなわちカル2からキャビティ6に至るレジン流路
長が、長路LL や短路LS を有する混在する場合特に必
要となる。しかし、図4に示すようなモールド金型1の
場合、すなわちカル2からキャビティ6に至るレジン流
路長が均一の場合でも流量調整体52を設けておけば、
モールド金型製作におけるレジン流路の加工の不均一に
よる溶融レジンの充填不均一を補正することができる。
に入る前にモールド試験を行い、流量調整体52を調整
しておくものである。すなわち、ワイヤ流れ,ボイド発
生,未充填などの不良発生を抑えるために、流量調整体
52を操作して、各レジン流路における溶融レジン10
の流速を調整し、各キャビティ6に同時に溶融レジン1
0が流入するようにしておくものである。この流量調整
体52の調整は、図5に示すようなモールド金型1の場
合、すなわちカル2からキャビティ6に至るレジン流路
長が、長路LL や短路LS を有する混在する場合特に必
要となる。しかし、図4に示すようなモールド金型1の
場合、すなわちカル2からキャビティ6に至るレジン流
路長が均一の場合でも流量調整体52を設けておけば、
モールド金型製作におけるレジン流路の加工の不均一に
よる溶融レジンの充填不均一を補正することができる。
【0025】
(1)本発明のトランスファモールド装置用モールド金
型においては、各キャビティに至るレジン流路に簡単に
操作ができる流量調整体が設けられていることから、こ
の流量調整体の操作によって、各キャビティに流入する
レジンの条件を調整することができるという効果が得ら
れる。
型においては、各キャビティに至るレジン流路に簡単に
操作ができる流量調整体が設けられていることから、こ
の流量調整体の操作によって、各キャビティに流入する
レジンの条件を調整することができるという効果が得ら
れる。
【0026】(2)上記(1)により、本発明のモール
ド金型においては、前記流量調整体の操作によって各キ
ャビティに同時にレジンが流入するように調整できる。
この結果、各キャビティに流入するレジンの充填時間に
時差を発生させることなく同時に流入させることがで
き、各キャビティ間における樹脂の反応,注入スピー
ド,圧力を均一とすることができるため、ワイヤ流れ,
ボイド,未充填などを起こさせることなくレジン封止が
行えるという効果が得られる。
ド金型においては、前記流量調整体の操作によって各キ
ャビティに同時にレジンが流入するように調整できる。
この結果、各キャビティに流入するレジンの充填時間に
時差を発生させることなく同時に流入させることがで
き、各キャビティ間における樹脂の反応,注入スピー
ド,圧力を均一とすることができるため、ワイヤ流れ,
ボイド,未充填などを起こさせることなくレジン封止が
行えるという効果が得られる。
【0027】(3)上記(1)により、本発明のモール
ド金型においては、前記流量調整体の操作によって各キ
ャビティに同時にレジンが流入するように調整できる。
この結果、新モールド金型の開発におけるレジン流路の
加工の不均一による溶融レジンの充填不均一を補正する
ことができるため、モールド金型調達期間の大幅な短縮
になるという効果が得られる。したがって、新モールド
金型の調達に手間取り、生産計画を損ねるようなことも
なくなる。
ド金型においては、前記流量調整体の操作によって各キ
ャビティに同時にレジンが流入するように調整できる。
この結果、新モールド金型の開発におけるレジン流路の
加工の不均一による溶融レジンの充填不均一を補正する
ことができるため、モールド金型調達期間の大幅な短縮
になるという効果が得られる。したがって、新モールド
金型の調達に手間取り、生産計画を損ねるようなことも
なくなる。
【0028】(4)上記(1)により、本発明のモール
ド金型においては、前記流量調整体の操作によって各キ
ャビティに同時にレジンが流入するように調整できる。
この結果、新モールド金型の開発におけるレジン流路の
加工の不均一による溶融レジンの充填不均一を補正する
ことができるため、モールド金型製造コストの低減が達
成できるという効果が得られる。
ド金型においては、前記流量調整体の操作によって各キ
ャビティに同時にレジンが流入するように調整できる。
この結果、新モールド金型の開発におけるレジン流路の
加工の不均一による溶融レジンの充填不均一を補正する
ことができるため、モールド金型製造コストの低減が達
成できるという効果が得られる。
【0029】(5)上記(1)〜(4)により、本発明
によれば、カルからキャビティに至るレジン流路条件を
容易に調整できることから、封止性能の高いモールド金
型を短期間にかつ安価に提供することができるという相
乗効果が得られる。
によれば、カルからキャビティに至るレジン流路条件を
容易に調整できることから、封止性能の高いモールド金
型を短期間にかつ安価に提供することができるという相
乗効果が得られる。
【0030】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、
流量調整体の動作機構は、レジン流路の断面積を微量に
調整できるレバーやカム構造等他のピン微調整構造でも
よい。また、キャビティに至るレジン流路におけるレジ
ン流路条件を調整できるならば、前記流量調整体は一部
がカルに掛かる構造でもよい。
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、
流量調整体の動作機構は、レジン流路の断面積を微量に
調整できるレバーやカム構造等他のピン微調整構造でも
よい。また、キャビティに至るレジン流路におけるレジ
ン流路条件を調整できるならば、前記流量調整体は一部
がカルに掛かる構造でもよい。
【0031】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である半導体
装置の封止技術に適用した場合について説明したが、そ
れに限定されるものではない。本発明は少なくともトラ
ンスファモールド技術には適用できる。
なされた発明をその背景となった利用分野である半導体
装置の封止技術に適用した場合について説明したが、そ
れに限定されるものではない。本発明は少なくともトラ
ンスファモールド技術には適用できる。
【図1】本発明の一実施例によるトランスファモールド
装置用モールド金型の要部を示す断面図である。
装置用モールド金型の要部を示す断面図である。
【図2】本発明のモールド金型を組み込んだトランスフ
ァモールド装置の外観を示す斜視図である。
ァモールド装置の外観を示す斜視図である。
【図3】本発明のモールド金型を組み込んだトランスフ
ァモールド装置の成形部を示す正面図である。
ァモールド装置の成形部を示す正面図である。
【図4】本発明のモールド金型におけるレジン流路パタ
ーンを示す模式的平面図である。
ーンを示す模式的平面図である。
【図5】本発明の他のモールド金型におけるレジン流路
パターンを示す模式的平面図である。
パターンを示す模式的平面図である。
【図6】従来のトランスファモールド装置用モールド金
型におけるレジン流路パターンを示す模式的平面図であ
る。
型におけるレジン流路パターンを示す模式的平面図であ
る。
【図7】モールド金型において、ポットピッチを変えず
にキャビティピッチを広げた場合のモールド金型におけ
るレジン流路パターンを示す模式的平面図である。
にキャビティピッチを広げた場合のモールド金型におけ
るレジン流路パターンを示す模式的平面図である。
1…モールド金型、2…カル、3…メインランナー(レ
ジン流路)、4…サブランナー(レジン流路)、4a…
下型サブランナー,4b…上型サブランナー、5…ゲー
ト、6…キャビティ、6a…下型キャビティ、6b…上
型キャビティ、7…リードフレーム、9…レジンタブレ
ット、10…溶融レジン、11…プランジャ、15…装
置本体、16…制御パネル、17…ローダ部、19…マ
ガジン、20…移送機構、21…下型(下型金型)、2
2…上型(上型金型)、23…扉、25…アンローダ
部、26…移送機構、27…マガジン、29…扉、30
…外部入力パネル、32…下プラテン、33…上プラテ
ン、34…ガイドポスト、35…移動プラテン、36…
下型ダイセット、37…下型チェイス、39…ポット、
40…上型ダイセット、41…上型チェイス、42…ヒ
ータ、45…支持体、46…トランスファジャッキ、4
9…プレスジャッキ、50…エアーベント、52…流量
調整体、53…穴、54…挿入孔、55…ネジ部、56
…嵌合部、57…雌ネジ部、59…円形孔、60…O−
リング、61…タブ、62…半導体チップ、63…リー
ド、64…ワイヤ。
ジン流路)、4…サブランナー(レジン流路)、4a…
下型サブランナー,4b…上型サブランナー、5…ゲー
ト、6…キャビティ、6a…下型キャビティ、6b…上
型キャビティ、7…リードフレーム、9…レジンタブレ
ット、10…溶融レジン、11…プランジャ、15…装
置本体、16…制御パネル、17…ローダ部、19…マ
ガジン、20…移送機構、21…下型(下型金型)、2
2…上型(上型金型)、23…扉、25…アンローダ
部、26…移送機構、27…マガジン、29…扉、30
…外部入力パネル、32…下プラテン、33…上プラテ
ン、34…ガイドポスト、35…移動プラテン、36…
下型ダイセット、37…下型チェイス、39…ポット、
40…上型ダイセット、41…上型チェイス、42…ヒ
ータ、45…支持体、46…トランスファジャッキ、4
9…プレスジャッキ、50…エアーベント、52…流量
調整体、53…穴、54…挿入孔、55…ネジ部、56
…嵌合部、57…雌ネジ部、59…円形孔、60…O−
リング、61…タブ、62…半導体チップ、63…リー
ド、64…ワイヤ。
Claims (3)
- 【請求項1】 合わせ面間に被モールド物を挟持する上
型および下型からなり、かつ前記上・下型の一方の型に
設けられかつプランジャを案内する筒型のポットと、前
記他方の型に設けられかつ前記ポットの終端を形成する
窪んだカルと、前記上・下型によって形成されるモール
ド空間と、前記モールド空間と前記カルとを連通するレ
ジン流路とを有するトランスファモールド装置用モール
ド金型であって、前記上・下型の少なくとも一方に取付
けられるとともに先端を前記レジン流路内に突出させか
つ前記突出長さの調整が行えるレジン流量調整体を有す
ることを特徴とするトランスファモールド装置用モール
ド金型。 - 【請求項2】 前記ポットは複数配設されていることを
特徴とする請求項1記載のトランスファモールド装置用
モールド金型。 - 【請求項3】 前記ポットは一定間隔に配設されかつポ
ットが設けられる型部分は固定型となり、モールド空間
やカルおよびレジン流路を形成する部分は1乃至複数の
分割可能で取り換え可能なブロックで形成されているこ
とを特徴とする請求項2記載のトランスファモールド装
置用モールド金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27684593A JPH07124989A (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | トランスファモールド装置用モールド金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27684593A JPH07124989A (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | トランスファモールド装置用モールド金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07124989A true JPH07124989A (ja) | 1995-05-16 |
Family
ID=17575212
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27684593A Pending JPH07124989A (ja) | 1993-11-05 | 1993-11-05 | トランスファモールド装置用モールド金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07124989A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014162055A (ja) * | 2013-02-22 | 2014-09-08 | Seiko Instruments Inc | 樹脂封止金型および樹脂封止方法 |
WO2016136861A1 (ja) * | 2015-02-25 | 2016-09-01 | コニカミノルタ株式会社 | 成形装置及び成形方法 |
KR102124543B1 (ko) * | 2019-05-02 | 2020-06-18 | 주식회사 세미아이엔디 | 이중 오링 성형 몰드 |
CN113611614A (zh) * | 2020-05-05 | 2021-11-05 | 先进科技新加坡有限公司 | 用于封装电子器件的双面成型 |
CN114423582A (zh) * | 2019-09-18 | 2022-04-29 | 东和株式会社 | 成型模、树脂成型装置以及树脂成型品的制造方法 |
TWI830045B (zh) * | 2020-08-28 | 2024-01-21 | 日商Towa股份有限公司 | 樹脂成形裝置及樹脂成形品的製造方法 |
TWI845856B (zh) * | 2020-08-28 | 2024-06-21 | 日商Towa股份有限公司 | 成形模、樹脂成形裝置及樹脂成形品的製造方法 |
-
1993
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