JPH07122412B2 - 内燃機関駆動車両の加速制御装置 - Google Patents

内燃機関駆動車両の加速制御装置

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JPH07122412B2
JPH07122412B2 JP60287475A JP28747585A JPH07122412B2 JP H07122412 B2 JPH07122412 B2 JP H07122412B2 JP 60287475 A JP60287475 A JP 60287475A JP 28747585 A JP28747585 A JP 28747585A JP H07122412 B2 JPH07122412 B2 JP H07122412B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は内燃機関駆動車両の加速制御装置に関し、詳し
くは加速時の車輪の空転を防止し、円滑に発進,加速さ
せる、いわゆるトラクションコントロールに関するもの
である。
[従来の技術] 従来より、車両加速時に生ずる駆動輪の空転を防止する
と共に、車両加速時の駆動輪のタイヤと路面との摩擦力
が最大となるよう駆動輪の回転を制御して、車両の走行
安定性,加速性等を向上するいわゆるトラクションコン
トロールを行う車両用スリップ制御装置が考えられてい
る。
この加速スリップ制御装置は、通常、駆動輪のスリップ
状態を検知し、そのスリップの程度が所定値以上の場合
に、例えば点火時期や燃料噴射量を制御することによっ
て内燃機関の出力を制御し、駆動輪の回転を抑制するも
の(例えば特公昭54−42077号等)である。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら上記の如き車両用スリップ制御装置も以下
のごとき問題点を有しており未だに充分なものではなか
った。
従来の発進時スリップ防止装置は、例えば、基準となる
遊動輪速度と駆動輪速度とを比較し、駆動輪の空転を検
出し、その後機関トルクの発生を押さえるのだが、その
トルク発生減少手段は、路面状態を判定しその路面状態
に応じた基準車輪加速度を時々刻々設定し、そのつどス
リップ率を判定するという方式に基づいていた。このよ
うな方式では、毎回毎回スリップ率の判定をしなければ
ならないと共に、ようやく動き出した車両に対して運転
者がアクセルを操作した時には、再度スリップが発生
し、スムーズな走行ができなくなるという欠点があっ
た。
さらに前記特公昭54−42077号のように、トルクを減少
させるために、内燃機関を失火させたり、または、変速
機に於てトルク伝達の小さい高速段に強制的に変速切換
するような手法を用いるならばエミッションの悪化や、
燃費の悪化を併合してしまい、変速機を切換えるにはそ
れ相当の切換装置が必要になる等の問題があった。
また、従来の装置では、燃料噴射量を減量したり点火時
期を遅角することによって内燃機関の出力を抑制し、加
速スリップを防止しようとしているのであるが、この場
合内燃機関の運転状態が急変して、振動を生じたり、失
火に至ることがある為、これを避けようとするとその制
御範囲が狭められるといった問題点があった。
本発明は上記問題を解決することを目的としてなされ、
特に内燃機関の発生トルクを充分な応答性、安定性の基
に制御することのできる内燃機関駆動車両の加速制御装
置を提供するものである。
発明の構成 [問題点を解決するための手段] かかる目的を達成すべく、本発明は上記の問題点を解決
するための手段として、次の構成をとった。即ち、第1
図に例示する如く、 車両運転者の操作に基づく加速要求量を検出する加速要
求量検出手段M1と、 車体の速度を検出する車速検出手段M2と、 内燃機関M3により駆動される駆動輪M4の回転速度を検出
する駆動輪速度検出手段M5と、 上記内燃機関M3の吸入空気量を、与えられた制御量に基
づき調節する空気量調節手段M6と、 上記検出された車速に対して所定スリップ率となる駆動
輪M4の回転速度を上限として、上記検出された加速要求
量に応じて目標回転速度を算出する目標回転速度算出手
段M7と、 上記検出された駆動輪M4の回転速度が上記算出した目標
回転速度となるよう少なくとも上記空気量調節手段M6を
フィードバック制御する加速制御手段M8と、 を備え、しかも、上記加速制御手段M8を、 当該車両の駆動輪M4の駆動を行う系の動的なモデルに基
づき予め設定されたパラメータを用いて、少なくとも上
記検出された駆動輪M4の回転速度と上記空気量調節手段
M6へ与えられる制御量とから、上記内燃機関M3が発生す
るトルクを推定する状態推定手段M9と、 上記検出された駆動輪M4の回転速度と上記算出した駆動
輪M4の目標回転速度との偏差の累積値を算出する積分手
段M10と、 該積分手段M10にて算出された上記偏差の累積値と、上
記状態推定手段M9にて推定されたトルクと、当該車両の
駆動輪M4の駆動を行う系の動的なモデルに基づき予め設
定されたフィールドバックゲインとから、少なくとも上
記空気量調節手段M6の制御量を決定する制御量決定手段
M11と、 を備えた付加積分型最適レギュレータとして構成してな
ることを特徴とする内燃機関駆動車両の加速制御装置を
要旨としている。
[作用] 上記のように構成された本発明の加速制御装置において
は、加速要求量検出手段M1が車両運転者の操作に基づく
加速要求量を検出し、車速検出手段M2が車体の速度(す
なわち車速)を検出し、駆動輪速度検出手段M5が駆動輪
M4の回転速度を検出する。そして、目標回転速度算出手
段M7が、車速検出手段M2にて検出された車速に対して所
定スリップ率となる駆動輪M4の回転速度を上限として、
加速要求量検出手段M1にて検出された加速要求量に応じ
た駆動輪M4の目標回転速度を算出する。すると、加速制
御手段M8が、駆動輪速度検出手段M5にて検出された駆動
輪M4の回転速度が、目標回転速度算出手段M7にて算出さ
れた目標回転速度となるように、空気量調節手段M6をフ
ィードバック制御する。
また、この加速制御手段M8は、状態推定手段M9と積分手
段M10と制御量決定手段M11とにより付加積分型最適レギ
ュレータとして構成されている。そしてこの加速制御手
段M8においては、状態推定手段M9が、当該車両の駆動輪
M4の駆動を行う系の動的なモデルに基づき予め設定され
たパラメータを用いて、少なくとも駆動輪M4の回転速度
と空気量調節手段M6へ与えられる制御量とから、内燃機
関M3が発生するトルクを推定し、積分手段M10が、駆動
輪M4の回転速度と目標回転速度との偏差の累積値を算出
し、制御量決定手段M11が、積分手段M10にて算出された
累積値と、状態推定手段M9にて推定されたトルクと、当
該車両の駆動輪M4の駆動を行う系の動的なモデルに基づ
き予め設定されたフィードバックゲインとから、空気量
調節手段M6の制御量を決定する。
このため、本発明の加速制御装置によれば、駆動輪M4の
スリップ率が所定スリップ率以下となる車両の定常走行
時や緩加速時等には、駆動輪M4の回転速度が、車両加速
度が車両運転者が要求する要求加速量となるように制御
され、駆動輪M4のスリップ率が所定スリップ率以上とな
って駆動輪M4に大きな加速スリップが発生するような場
合には、駆動輪M4の回転速度が、駆動輪M4のスリップ率
が所定スリップ率以下となるように制御されることにな
る。
なお、車両加速時のスリップ率は、スリップ率をS,駆動
輪の回転速度をV1,車速をV0とすれば、次式で与えられ
るものであり、 S=100・(V1−V0)/V0 一般に、車両の加速度は、スリップ率Sが20%前後で最
大になることが知られている。
従って、目標回転速度算出手段M7が駆動輪M4の目標回転
速度を設定するに当たって目標回転速度の上限値を設定
する際のスリップ率(所定スリップ率)に、最大の加速
度が得られる20%前後の値を設定しておけば、車両を、
実現可能な最大加速度を上限として、運転者が要求する
加速度で加速することができるようになる。
また、本発明では、加速制御手段M8が、所謂現代制御理
論に基づく付加積分型最適レギュレータとして構成され
ているため、駆動輪M4の回転速度を目標回転速度に速や
かに収束させることができるようになり、駆動輪M4に発
生する加速スリップを抑制しつつ、車両運転者の要求に
応じて車両を加速させることができる。即ち、最適レギ
ュレータにおいて、トルク、回転速度、回転速度とその
目標値との偏差積分値を制御量にフィードバックする作
用は、単に回転速度とその目標値との偏差から制御量を
決める制御方式に比べ、低ミュー路におけるスリップ制
御にその効果を表す。
一般に、低ミュー路では摩擦力が低いため、駆動系の運
動は、駆動系の慣性に支配され振動的となる。このよう
な対象をその回転速度の偏差のみで制御すると、制御量
と回転速度の変化の時間的な遅れが生じるため、目標値
に収束するのに時間がかかったり、最悪の場合は、回転
速度が周期的に変動してしまうことになる。この従来技
術の特性は、特開昭60−99757号公報の第3図、第4図
を見れば明らかである。
これに対して、本願のように、回転速度に加えて、駆動
系の運動を決めるトルクをフィードバックすれば、フィ
ードバックの遅れによる回転速度の振動を抑制すること
ができる。
トルク、回転速度、偏差積分値をフィードバックするこ
とによって得られる上記の定性的な特性は、現代制御理
論において、状態フィードバックをすれば、制御対象の
極を任意の位置に設定できる、すなわち、任意の過渡的
な運動特性を実現することができることとして、証明さ
れている。
ここで加速要求量検出手段M1とは、すくなくともアクセ
ルの操作量、例えば車載の内燃機関M3にとってのアクセ
ルペダルの踏込量のように運転者の内燃機関M3の出力に
対する要求量を検出するものを言う。
車速検出手段M2は、例えば、非制動下の遊動輪の回転速
度センサや、ドップラ効果等を利用した対地速度センサ
や、制動開始直前の遊動輪回転速度から求められた速度
をベースとしてこれに加速度センサによって求められた
車両の加速度(制動時には減速度)を逐次積分してゆく
ことによって検出する等の手段が挙げられる。
内燃機関M3としてはガソリンエンジンならばレシプロ型
・ロータリ型、単気筒・多気筒あるいはサイクル数等を
問わずすべて用いることができる。
駆動輪M4とは、上記内燃機関M3の出力により駆動され、
接地面との摩擦力により車両の前進を直接実施する車輪
である。
駆動輪速度検出手段M5とは、上記駆動輪の時間当りの回
転数あるいは接地面での移動距離を検出するものであ
る。例えば、車輪とともに回転する磁気的、光学的マー
クを読み取り、オン・オフ信号として出力する等の構成
があげられる。
空気量調節手段M6としては、例えば、スロットバルブと
その駆動装置との組み合せが挙げられる。
次に加速制御手段M8を構成している付加積分型最適レギ
ュレータの構成の手法は、例えば古田勝久著「線形シス
テム制御理論」(昭和51年)昭晃堂等に詳しいが、ここ
では、実際の構成の手法について1通の見通しを与える
ことにする。尚、以下の説明において はベクトル量(行列)を示し、 は行列の転置を、 は逆行列を、更に はそれが推定値であることを、 は制御対象の系から変換等により生成された別の系、こ
こではトルク推定手段M8である状態推定器で扱われてい
る量であることを、y*の如き信号*は目標値であること
を、各々示している。
制御対象、ここでは内燃機関M3の制御において、この制
御対象の動的な振舞は、 として記述されることが現代制御理論より知られてい
る。ここで式(1)は状態方程式,式(2)は出力方程
式と呼ばれ、 は内燃機関M3の内部状態を表わす状態変数量であり、 は内燃機関M3の運転条件を示す各量からなるベクトル、 は内燃機関M3の運転状態を示す諸量からなるベクトルで
ある。又、式(1),(2)は離散系で記述されてお
り、添字kは現時点での値であることを、k−1は1回
前のサンプリング時点での値であることを、各々示して
いる。
内燃機関M3の内部状態を示す状態変数量 は、その制御系における未来への影響を予測するために
必要十分な系の履歴に関する情報を示している。従っ
て、内燃機関M3の運転に関する系の動的なモデルが明ら
かになり、式(1),(2)のベクトル を定めることができれば、状態変数量 を用いて内燃機関M3の運転を最適に制御できることにな
る。尚、サーボ系においては系を拡大する必要が生じる
が、これについては後述する。
ところが、内燃機関M3のように複雑な対象についてはそ
の動的なモデルを理論的に正確に求めることは困難であ
り、何らかの形で実験的に定めることが必要となる。こ
れが所謂システム同定と呼ばれるモデル構築の手法であ
って、内燃機関M3が所定の運転状態で運転されている場
合、その状態の近傍では線形の近似が成立つとして、式
(1),(2)の状態方程式に則ってモデルを構築する
のである。従って、内燃機関M3のようにその運転に関す
る動的なモデルが非線形のような場合にも、定常的な複
数の運転状態に分離することによって線形な近似を行う
ことができ、個々の動的なモデルを定めることができる
のである。
ここで、制御対象が比較的容易に物理的なモデルを構築
できるものであれば周波数応答法やスペクトル解析法と
いった手法によりシステム同定を行って、動的な系のモ
デル(ここではベクトル を定めることができるが、内燃機関M3のような多元系の
制御対象は、ある程度近似のよい物理モデルをつくるこ
とも困難であり、この場合には最小2乗法や補助変数法
あるいはオンライン同定法などにより動的なモデルの構
築を行う。
動的なモデルが定まれば、状態変数量 と運転状態の諸量 及びその目標値 からフィードバック量が定まり運転条件の諸量 の制御量が理論的に最適に定められる。通常内燃機関M3
等では内燃機関M3の運転に直接関与する諸量として、例
えば実際に吸入されている空気量や燃焼の動的挙動、あ
るいは燃焼に関与している混合気中の燃料量が内燃機関
のトルクといった量を状態変数量 として扱えばよいのである。この内、トルク等は直接観
測することが困難である。そこで本発明では、加速制御
手段M8内に状態推定手段M9を設け、内燃機関M3の運転条
件の諸量(入力制御量)と運転状態の諸量(出力量)と
を用いて、内燃機関M3の状態変数量であるトルクを推定
する。これが所謂、現代制御理論における状態推定器で
あり、種々の状態推定器とその設計法が知られている。
これらは、例えば古田勝久他著「メカニカルシステム制
御」(昭和59年)オーム社等に詳解されており、適応す
る制御対象、ここでは内燃機関M3と駆動輪M4とその運転
状態制御装置との態様に合わせて状態推定器、例えば最
小次元オブザーバや有限整定オブザーバあるいはカルマ
ンフィルタとして設計すればよい。
加速制御手段M8は、状態推定手段M9によって内燃機関M3
のトルクを推定すると共に、積分手段M10により駆動輪M
4の目標回転速度と実際の回転速度との偏差の累積値を
算出し、制御量決定手段M11により、これら両者と予め
定められたフィードバックゲイン(以下、最適フィード
バックゲインともいう。)とから空気量調節手段M6の制
御量を定め、空気量調節手段M6を制御する。累積値は上
記目標回転速度が内燃機関M3への加速要求量によって変
化することから必要となる量である。一般にサーボ系の
制御においては目標値と実際の制御値との定常偏差を消
去するような制御が必要となり、これは伝達関数におい
て1/Sl(l次の積分)を含む必要があるとされる。即
ち、駆動輪の回転速度と駆動輪の目標回転速度との偏差
の累積値に従って、空気量調整手段の制御量を定めれ
ば、偏差が0でない場合には、偏差を0にするように、
制御量が累積値に修正されてゆくので、駆動輪の回転速
度を目標回転速度に一致させることができる。また、偏
差が0となった場合は、それまでの累積値の存在によっ
て、偏差を0に保つのに必要な制御量を算出することが
できる。すなわち、駆動輪の回転速度と目標回転速度と
の偏差の累積値を制御量にフィードバックすることで、
駆動輪の回転速度が、駆動輪の目標回転速度に誤差なく
一致するように制御することができる。また、記述した
ようなシステム同定により系の伝達関数を定め、これか
ら状態方程式をたてているような場合には、対ノイズ安
定性の上からもこうした積分量を含むことが望ましい。
本発明においてはl=1、即ち一次型の積分を考慮すれ
ばよい。従って、上述のトルクにこの累積値を付加して
系を拡大し、両者と予め定められた最適なフィードバッ
クゲイン とにより帰還量を定めれば、付加積分型最適レギュレー
タとして、空気量調節手段M6の制御量が定まる。
次に、最適フィードバックゲインについて説明する。上
記の如く積分量を付加した最適レギュレータでは、評価
関数Jを最小とするような制御入力(空気量調節手段M6
の制御量)の求め方が明らかにされており、最適フィー
ドバックゲインもリカッチ方程式の解と状態方程式
(1),出力方程式(2)の マトリックス及び評価関数に用いられる重みパラメータ
行列とから求められることがわかっている(前掲書
他)。ここで重みパラメータは当初任意に与えられるも
のであって、評価関数Jが上記制御量の挙動を制約する
重みを変更するものである。重みパラメータを任意に与
えて大型コンピュータによるシミュレーションを行い、
得られた出力、即ち駆動輪M4の回転速度の挙動から重み
パラメータを所定量変更してシミュレーションを繰返
し、最適な値を決定しておくことができる。その結果最
適フィードバックゲイン も定められる。
従って、本発明の内燃機関駆動車両の加速制御装置の加
速制御手段M8は、予めシステム同定等により決定された
内燃機関M3による駆動輪M4の駆動の動的モデルを用いて
付加積分型最適レギュレータとして構成され、その内部
における状態推定手段M9のパラメータや最適フィードバ
ックゲイン などは、全て、予め内燃機関M3駆動車両を用いたシミュ
レーションにより決定されているのである。
[実施例] 次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。第2図は本発明実施例における内燃機関とその周辺
装置を表わす概略構成図、第3図は内燃機関の運転状態
を制御する系の制御モデルを示す制御系統図、第4図は
システム同定の説明に用いるブロック線図、第5図は電
子制御回路において実行される制御の一例を示すシグナ
ルフローチャート、第6図は燃料消費を最小とする吸入
空気量を求める制御の一例を示すフローチャート、であ
って、以下、この順に説明する。
第2図では4気筒4サイクルの内燃機関1のひとつの気
筒を中心に示しているが、吸気系2には上流から図示し
ないエアクリーナ、吸入空気量ARを測定するエアフロメ
ータ3、吸気温Thaを検出する吸気温センサ5、吸入空
気量を制御するスロットルバルブ7、サージタンク9、
電磁式の燃料噴射弁11等が備えられている。また内燃機
関1の排気は排気管14により図示しない排気浄化装置,
消音器等を介して外部へ排出される。燃焼室(シリン
ダ)はピストン15,吸気弁17,排気弁19,点火プラグ21等
から構成されているが、これらの作動は周知のものなの
で説明は省略する。
内燃機関1にはこの他に冷却水の温度Thwを検出する冷
却水温センサ29やディストリビュータ25内に備えられ、
内燃機関1の回転数Nに応じた周波数のパルス信号を出
力する回転速度センサ30や、内燃機関1の1回転(クラ
ンク角の720°)に1発のパルス信号を出力する気筒判
別センサ31等が備えられている。又、スロットルバルブ
7は直流モータを動力源とするアクチュエータ32によっ
てその開度θを制御されている。尚、第2図中33はアク
セル34の踏込量Accを検出するアクセル開度センサであ
る。
各車輪の回転速度は、回転速度センサ35〜38にて検出さ
れている。この内、センサ35は右前輪に対して、センサ
36は左前輪に対して、センサ37は右後輪に対して、セン
サ38は左後輪に対して設けられている。回転速度センサ
35〜38は、その磁極を有する回転体35a〜38aが各車輪の
回転軸に付設され、近接して設けられたリードスイッチ
35b〜38bにより回転に応じたオン・オフ信号が出力され
るよう構成されている。
以上の構成を有する内燃機関1とその周辺装置におい
て、その燃料噴射量frやスロットルバルブ開度θ等は電
子制御回路40によって制御されている。電子制御回路40
はキースイッチ41を介してバッテリ43により電力の供給
をうけて作動しているが、周知のマイクロプロセッサ
(MPU)44,ROM45,RAM46,バックアップRAM47,入力ポート
49,出力ポート51等から構成され、上記各素子・ポート
は相互にバス53により接続されている。
電子制御回路40の入力ポート49は、内燃機関1の要求量
や運転状態示す信号を各センサより入力する。具体的に
は、要求量としてアクセル開度Accをアクセル開度セン
サ33より、また運転状態として、吸入空気量ARをエアフ
ロメータ3より、吸気温Thaを吸気温センサ5より、冷
却水温Thwを冷却水温センサ29より、各々入力してA/D変
換した後、MPU44にデータとして引渡す図示しないアナ
ログ入力部と、内燃機関1の回転速度Nを回転速度セン
サ30より、気筒判別信号を気筒判別センサ31より、各車
輪の回転速度を回転速度センサ35〜38より、各々入力す
る図示しないパルス入力部とから構成されている。
一方、出力ポート51は、アクチュエータ32を介してスロ
ットルバルブ7の開度θを、燃料噴射弁11を開・閉弁し
て燃料噴射量frを、イグナイタ24を介して点火時期を、
各々制御する信号を出力する。これら電子制御回路40の
MPU44による制御については、点火時期制御を除いて、
後に第6図,第7図のフローチャートに拠って詳述す
る。
次に第3図の制御系統図に拠って、電子制御回路40内の
制御系について説明し、特にシステム同定による状態方
程式(1),出力方程式(2)等におけるベクトル の求め方やこれに基づくオブザーバの求め方、フィード
バックゲイン の求め方について、実際に即して説明する。尚、第3図
は制御系を示す図であって、ハード的な構成を示すもの
ではない。又、第3図に示す制御系は、実際には第6図
のフローチャートに示した一連のプログラムの実行によ
り実現されており、離散系として実現されている。
第3図に示すごとく、指令回転速度決定部P1は、アクセ
ル開度センサ33からの踏込量Vdc(Acc)と、発進回転速
度マップP2からのマップデータVsmと、駆動輪回転速度
検出兼スリップ輪検出部P3からの駆動輪の回転速度Vd及
びスリップ輪の検出データDsと、遊動輪(前輪)の回転
速度を車速として決定する車速決定部P4からの車速デー
タVfとを用いて、駆動輪(後輪)の回転速度の指令値Vc
を算出する。ここで、通常時の加速では、運転者が操作
したアクセル34の踏込量Vdc(Acc)に応じて指令値Vcが
出力される。しかし、その間、車速データVfと駆動輪の
回転速度Vdとの比較からスリップ率が20%を越えている
と判定されると、スリップ率が所定スリップ率となるよ
う、即ち、車両が最大の加速力を出せるよう指令値Vcを
算出し、出力する。また、車両発進時の加速のように、
車速零からの発進の場合は、上記ROM45内に格納されて
いる発進回転速度マップP2の内容が読み出されて、指令
値Vcとして用いられる。
上記した駆動輪回転速度検出兼スリップ輪検出部P3は、
通常は右後輪回転速度Vrrと左後輪回転速度Vrlとの平均
値がVdの値である。即ちVdは差動機39前の駆動軸の回転
速度に該当する。Vdを求めるだけならば、センサ37,38
を用いなくとも前記した機関の回転速度センサ30の出力
値とギヤ比との関係からも求められる。ただ、より精密
な制御のため、左右の空転で制御に差を設ける場合に
は、左右の両方の駆動輪回転速度センサ37,38のデータ
を用いるか、または、機関の回転速度センサ30のデータ
と、左右どちらかの駆動輪回転速度センサのデータとを
用いればよい。
上記車速決定部P4は、左右の遊動輪の回転速度センサ3
5,36の検出値Vfr,Vflの平均値を算出し車速Vfとして決
定するものである。ただカーブ走行時等で、ハンドルの
切り角によって、下式の如く、左右で重みに差を設けて
Vfを算出してもよい。
Vf=(mVfr+nVfl)/(m+n) ここでm,nは重み係数であり、m+n=1である。
積分器P5は、サーボ系に対処して、駆動輪回転速度Vdと
指令値Vcとの偏差を累積して累積値Zv(k)として出力
している。
状態推定器P6は、オブザーバまたはカルマンフィルタと
呼ばれるもので、内燃機関1の発生トルクTqを、内燃機
関1の入力値の基となるスロットルバルブ7の開度量δ
θ及び燃料噴射量δfrと、出力値である駆動輪回転速度
Vdとの値に基づき、推定するものである。その推定値は
qで表わされる。P8は駆動輪回転速度Vdの摂動分抽出
器である。状態推定器P6はまず駆動輪回転速度Vdについ
て、摂動分抽出器P8を介して定常的な運転状態での駆動
輪回転速度からの摂動分を抽出する。これは、既述した
ように、非線形なモデルに対して線形の近似を行う為
に、内燃機関1の定常的な運転状態の近傍で線形な近似
の成立する範囲の連続とみなして内燃機関1の運転に関
する動的なモデルを構築したことによっている。従っ
て、内燃機関1により駆動される駆動輪の回転速度Vd
を、一旦、最も近い定常な運転状態からの摂動分δVdと
して扱うのである。前記の入力値であるスロットル開度
θ*と燃料噴射量frに関する制御量も、摂動分δθ*,δ
frとして扱われている。
更にオブザーバP6は、各摂動分δVdと運転条件の摂動分
δθ*,δfrとから下記の状態方程式に従って、内燃機
関1の内部状態を表現する状態変数量 を推定し、該状態推定量 からトルク推定量δqを求めるものである。
このトルク推定量δq(k)と上述の駆動輪回転速度
δVd(K)と累積値Zv(k)に、フィードバック量決定
部P7において、下記の出力方程式のごとく、最適フィー
ドバックゲイン を積算し、制御量(δfr,δθ*)を求めるのである。
δfr(K)=f11δq(K)+f12δVd(K)+f13Z
(K) …(III) δθ*(K)=f21δq(K)+f22δVd(K)+f23Z
(K) …(IV) この制御量の組(δfr,δθ*)は状態推定器P6内の摂動
分抽出部によって選ばれた定常的な運転状態に対応した
運転条件からの摂動分なので、これに基準設定値加算部
P8によりこの定常的な運転条件に対応した基準設定値θ
a,fraを加えて、内燃機関1に対する運転条件の諸量、
θ,frを定めるものである。
以上、内燃機関1のハード的な構成と内燃機関1の出力
の制御を行うものとして2入力1出力の系を取り上げた
場合の制御系の構成について説明した。そこで、次に実
際のシステム同定による動的モデルの構築,状態推定器
P6のオブザーバとしての設計、最適フィードバックゲイ
の与え方について説明する。
まず内燃機関1の動的なモデルを構築する。第4図
(イ)は2入力1出力の系として定常運転されている内
燃機関1の系を伝達関数Gfrt(z),Gθt(z)により
書き表わした図である。尚、zは入出力信号のサンプル
値のz変換を示し、Gfrt(z),Gθt(z)は適当な次
数をもつものとする。従って、内燃機関1の伝達関数行
で表わされる。
又、第4図(ロ)は、内燃機関で発生されたトルクδTq
から駆動輪の速度δVdへの、それぞれの摂動分δに対す
る伝達関数を示している。よって、車両全体の伝達関数
G(z)は、内燃機関の伝達関数G1(z)と動力系の伝
達関数Gtv(z)との和になる。また、トルクの値を、
最終的には、推定器等で推定しながら制御するのである
が、モデルを構築する際には、トルクセンサ等を用いて
得たデータから伝達関数を求めればよい。
本実施例の内燃機関1のように、その制御系が2入力1
出力の系であり、入出力の諸量に干渉が存在するような
場合には、物理的なモデルを定めることが極めて困難と
なる。このような場合には、システム同定と呼ばれる一
種のシミュレーションにより伝達関数を求めることがで
きる。
システム同定の手法は、例えば相良節夫他著、「システ
ム同定」(昭和56年)社団法人計測自動制御学会等に詳
解されているが、ここでは最小2乗法により同定する。
各伝達関数は次のように求められる。
内燃機関1を所定の運転状態で定常運転し、スロットル
開度の変化分δθを0として、燃料供給量の変化分δfr
に適当な試験信号を加え、その時の入力δfrと出力とし
て駆動輪回転速度の変化分δVdのデータをN回に亘って
サンプリングする。これを入力のデータ系列{(u
(i)}={δfri},出力のデータ系列{(y
(i)}={δVdi}(但し、i=1,2,3,…N)と表わ
す。この時、系は1入力1出力とみなすことができ、系
の伝達関数Gfrt(z)は、 Gfrt(z)=B(z-1)/A(z-1) …(3) 即ち、 Gfrt(z) =(b0+b1・z-1+…bnz-n)/ (1+a1・z-1+a2・z-2+…an・z-n) …(4) で求められる。尚、ここで、z-1は単位推移演算子であ
って、 z-1・x(k)=x(k−1)を意味している。
入出力のデータ系列{(u(i)},{(y(i)}か
ら式(4)のパラメータa1〜an,b0〜bnを定めれば系の
伝達関数Gfrt(z)が求められる。最小2乗法によるシ
ステム同定では、このパラメータa1〜an,b0〜bnを が最小となるよう定める。本実施例ではn=2として、
各パラメータを求めた。この場合、系のシグナルフロー
線図は第5図のようになり、状態変数量として[x1(k)x2
(k)]Tをとって、その状態・出力方程式は、 と表わせられる。従って、1入力1出力の系とみなした
場合のシステムパラメータ とすれば、 となる。
本実施例ではGfrt(z)についてのパラメータとして、 [a1 a2]=[−1.91 0.923] [b0 b1 b2]=[0 4.86×10-3 4.73×10-3] を得た。同様の手法により、伝達関数Gθt(z)につ
いてのシステムパラメータ が求められる。そこでこれらのシステムパラメータから
元の2入力1出力のシステムパラメータ、即ち状態方程
式(1),出力方程式(2)のベクトル を定めることができる。
こうして本実施例の動的なモデルがシステム同定により
求められたが、この、動的なモデルは、内燃機関1が所
定の状態で運転されている時、この状態の近傍では線形
の近似が成立つという形で定められている。従って、定
常的な複数の運転状態に関して、上記の手法で伝達関数
Gfrt(z),Gθt(z),Gtv(z)が各々求められ、状
態方程式(1),出力方程式(2)、即ちベクトル が求められ、その入出力の関係は摂動分δの間に成立す
ることになる。
次にオブザーバの設計方法について説明する。オブザー
バの設計にはゴピナスの設計法などがあって、古田勝久
・佐野昭共著「基礎システム理論」(昭和53年)コロナ
社等々に詳しいが、本実施例では有限整定オブザーバと
して設計する。
オブザーバとして設計されている状態推定器P6は内燃機
関1の駆動輪の回転速度の摂動分(δVd)と運転条件の
諸量の摂動分(δθ,δfr)とから内燃機関1の内部の
状態変数量 を推定するものであるが、状態推定器P6によって求めら
れた状態推定量 を、内燃機関1の制御において、実際の状態変数量 として扱うことができるという根拠は次の点にある。
今、状態推定器の出力 を次式(9)のように構成したとする。
式(9)において は任意に与えられる行列である。式(1),(2),
(9)より変形すると、 を得る。従って なる行列の固有値が単位円内にある様に行列 を選択すればk→∞で となり、制御対象の内部の状態変数量 を入力制御ベクトル と出力制御ベクトル との過去からの系列 を用いて正しく推定することができる。
今、最小2乗法によってシステム同定され定められた状
態方程式(1),出力方程式(2)のベクトル はこの系が可観測であることから、正則な行列 を用いた新たな状態変数量 を考えて、次の可観測正準形に相似変形することができ
る。
ここで であり、正則な を適用に選んで、 とすることができる。
そこで、式(10)の とおいて、式(13),(14),(15)より、 となり、有限整定オブザーバを設計することができた。
ここで を相似変換をしたものであるが、この操作によっても状
態方程式による制御の正しさは保証されている。以上、
システム同定により求めた状態方程式(1)等のベクト
より状態推定器P6を設計したが、以後、この状態推定器
P6の出力を改めて と表わすことにする。
次に最適フィードバックゲイン の求め方について説明するが、最適フィードバックゲイ
を求める手法は、例えば「線形システム制御理論」(前
掲書)等に詳しいので、ここでは詳解は略して結果のみ
を示しておく。
運転条件の諸量 と運転状態の諸量 とについて、 とし、次の評価関数Jを最小にする最適制御入力、即ち
運転条件 を求めることが内燃機関1に関する付加積分型最適レギ
ュレータとしての制御問題を解くことになる。
尚、ここで は重みパラメータ行列を、kは制御開始時点を0とする
サンプル回数を、各々示しており、式(19)の右辺は を対角行列とする所謂2次型式表現である。
この時、最適なフィードバックゲイン として求められる。尚、式(20)における は各々 であり、 はリカッチ方程式 の解である。尚、ここで式(19)の評価関数Jの意味は
内燃機関1に対する制御入力としての運転条件の諸量 の動きを制約しつつ、制御出力としての運転状態の諸量 ここでは少なくともδVdを含む諸量 の目標値 からの偏差を最小にしようと意図したものである。運転
条件の諸量 に対する制約の重み付けは、重みパラメータ行列 の値によって変更することができる。従って、すでに求
めておいた内燃機関1の動的なモデル、即ち行列 を用い、任意の重みパラメータ行列 を選択して式(23)を解いて を求め、式(20)により最適フィードバックゲイン を求めれば、状態変数量 は状態推定量 として式(9)より求められ、かつ式(II)でδqと
して表わされるので、 により内燃機関1にとっての制御入力運転条件の諸量の
摂動分) を求めることができる。ここでZz(K)は系がサーボ系
であるために付加されている。重みパラメータ行列 を変えて最適な制御特性が得られるまで以上のシミュレ
ーションを繰返すことによって、最適フィードバックゲ
イン が求められた。
以上、最小2乗法によるシステム同定により内燃機関1
の制御系の動的モデルの構築、有限整定オブザーバの設
計、最適フィードバックゲイン の算出について説明したが、これらは予め求めておき、
電子制御回路40の内部ではその結果のみを用いて実際の
制御を行うのである。
そこで、次に、第6図及び第7図のフローチャートに拠
って電子制御回路40が実際に行う制御について説明す
る。尚、以下の説明では現実の処理において扱われてい
る量を添字(k)付で、前回に扱われた量を添字(k−
1)付で表わすことにする。
CPU44は内燃機関1が起動した後、繰返しステップ100以
下の処理を繰返している。
第6図のフローチャートは出力制御ルーチンを表わし、
該ルーチンは内燃機関1が起動した後に実行される。第
7図のフローチャートは指令値算出ルーチンを表わし、
該ルーチンは所定時間毎に割り込み実行される。
まずステップ100では、以後のルーチン処理のため、変
数、フラグ等を初期設定する。
次にステップ110では、前回この一連の処理を行った結
果得られた燃料噴射量指令値frとスロットルバルブ開度
指令値θ*とにより燃料噴射弁11の開弁及びアクチュエ
ータ32を介したスロットルバルブ7の制御を行う。続く
ステップ120では駆動輪の回転速度Vdを読み込む。ステ
ップ130では駆動輪の回転速度指令値Vc(k)を読み込
む処理を行う。
ステップ140にて、指令値Vc(K)と実際の駆動輪回転
速度Vd(K)との差がe(K)として算出される。次
に、ステップ150で、このe(K)の累積値Z(K)が
次の式にて求められる。
Z(K)=Z(k−1)+T・e(K) ここでZ(k−1)は前回の処理で求められた累積値で
あり、Tは定数である。
次にステップ160にて、内燃機関1の状態変数量 と、該 に基づきトルクの推定値の摂動分δq(K)とが前述
の式(I)及び(II)にて求められる。
次に上記摂動分の推定値δq(K)と摂動分の駆動輪
回転速度δVdと上記累積値Z(K)に前述の式(III)
及び(IV)にて予め計算されているフィードバックゲイ
を掛けて、摂動分の燃料噴射指令量δfr(K)及び摂動
分のスロットルバルブ開度指令値δθ*(K)が求めら
れる。続いて、ステップ180にて、その摂動分の定常点
の値fra,θ*aに摂動分δfr(K),δθ*(K)を加算
して、各指令値fr,θ*が求められる。
次にステップ190にてカウンタkがインクリメントされ
て、ステップ110の処理に戻る。以後、110〜190の処理
が繰り返し実行される。次に第7図のフローチャートに
基づいて、指令値算出ルーチンを説明する。本処理は、
上記出力制御ルーチンの実行されている間、所定時間毎
に割り込み処理され、駆動輪回転速度検出兼スリップ輪
検出部P3と指定回転速度決定部とに該当し、Vc(K)と
なるべき、駆動輪の回転速度指令値Vcを算出する働きを
なす。
まず処理が開始されると、ステップ200にて、内燃機関
1が始動したのち、最初の処理か否かが判定される。最
初であれば、ステップ205に所定設定がなされ、2回目
以降は直接ステップ210が実行され、アクセルセンサ33
から運転者からの加速要求値Vdcが読み込まれる。次に
ステップ220にて、上記要求値Vdcが零を越えているか否
かが判定される。Vdcが零を越えていない場合、即ち、
アクセルペダルが踏み込まれておらず、Vdc=0となっ
ている場合には、ステップ320へジャンプする。一方、
アクセルペダルが踏み込まれており、Vdc>0の場合、
次にステップ230にて、車速Vfが、前輪に備えられた車
輪回転速度センサ35,36の出力値に基づき求められる。
次にステップ240にて、発進時制御を示すフラグFtがリ
セットされているか否かが判定される。発進前の状態又
はその後の状態であれば、Ft=0であるので、ステップ
250に処理は移り、車速Vfの値がチェックされる。
ステップ250で、未だ車両が走行していない場合、Vf=
0であるので、ステップ260にて、タイマカウンタtsが
正の所定値tc以下か否かが判定される。tsには初期に
は、零が設定されている。このため、次にステップ270
にて、VcにECU40のROM45中に格納されている発進スピー
ドマップから、tsの値に応じた値が、Vcに設定される。
上記発進スピードマップは第8図のグラフに表わすよう
な関係にある。実線が時間に応じて変わるマップ値Vsm
を表わし、時間tc経過までは、このVsmがVcに設定され
駆動輪回転速度の指令値となる。点線は実線の駆動輪速
度Vdの動きを示しており、追随した動きをしてゆくのが
わかる。なお、従来のスリップ制御による駆動輪速度Vx
は、振動を生じ、Vsmに収束するのに長い時間を要して
いる。
次にステップ280にて、タイマカウンタtsのインクリメ
ントがなされる。次にフラグFtがセットされる。こうし
て一旦処理を終了する。
次に本ルーチンの処理が開始されると、ステップ200,21
0,220,230,240,260,270,280,290が実行され、ステップ2
60にて「NO」と判定されるまで、上記処理を繰り返す。
この間、前述の出力制御ルーチンにてVc(K)として発
進スピードマップの値が用いられることになる。
ステップ280のカウントアップによりtsがtcを越える
と、ステップ260にて「NO」と判定され、次にステップ3
00でフラグFtがリセットされ、ステップ310でタイマカ
ウンタtsの内容がクリアされる。次にステップ320にて
左右の駆動輪速度Vrl,Vrrが読み込まれる。次にステッ
プ330にてその平均値Vdが算出され、ステップ340にて、
VrlとVrrとの差が所定値ΔVを越えているか否かが判定
される。越えていれば駆動輪のどちらかが空転している
ので、ステップ350にてVrl,Vrrの内の大きい方の値がVd
に設定されるΔV以下であればVdはVrlとVrrとの平均値
のままである。
次にトラクション時,走行時の指令値Vcを決定する処理
が実行される。
ステップ360では、駆動輪速度Vdが車速Vfと同一か否か
が判定される。実際にはVfからある範囲内にVdがあるか
否かで決定される。VdとVfとが同一であれば、ステップ
370にて指令値Vcに運転者からの加速要求値Vdcを設定す
る。
ステップ360にて「NO」と判定されると、ステップ380に
てVdが車速VfのK1.2倍の値を越えているか否か判定され
る。K1.2は普通最大の摩擦を示す1.2が用いられる。越
えていれば、ステップ390にてVcにK1.2・Vfの値を設定
する。越えていなければ、ステップ400にて、Vcに直前
のVcの値とK0.8との積を設定する。K0.8は普通0.8の値
を用いる。
上述した指令値算出ルーチンの処理によりVd,Vcが決定
され、前述の出力制御ルーチンでδVd(K),Vc(K)
とし用いられることになる。
第9図に、本実施の加速制御装置の搭載された自動車
が、ぬかるみ(その他、氷面、油面路等)に、突入した
場合の、駆動輪速度Vd、駆動輪回転速度指令値Vc、車速
Vf及び運転者加速要求値のタイミングチャートを示す。
運転者は、アクセル指令として45km/hrを示したままで
あるとすると、後輪はぬかるみに入ると(時点t1)空転
し、Vdが54km/hr以上になると(時点t2)、Vc←K1.2・V
fのコマンド変更により発生トルクが下がり、徐々に減
速しだす。Vdが54km/hr以下に下がってくると(時点t
3)、Vc←Vc・K0.8のコマンドで徐々に指定値Vcが下が
って、前輪に追従してゆく(t3〜t4)。ぬかるみ等が続
く場合は、この状態が、再び発生するが、その時は、普
通は、運転者がアクセルを下げるため安定した車速まで
車速が下がる。
本実施例は上述したごとく、内燃機関1が出力するトル
クTqを現代制御理論に基づき、状態推定器P6により推定
するとともに、該トルク推定値q、駆動輪の回転速度
Vd、及び該速度Vdと駆動輪の指令値Vcとの差Zvを用い、
フィードバックゲインとの積を求めて、スロットルバル
ブ7の目標開度θ*及び、噴射燃料量frをフィードバッ
ク量として内燃機関1を制御している。上記のトルクの
値を用いるために駆動輪の回転制御が、極めて、正確、
精密にできるとともに、トルクは状態推定器P6にて推定
しているため、トルクセンサを設けずともよく、クラン
ク軸や車軸等を加工しなくてもすむので、内燃機関及び
車両の設計の自由度が高くなる。更に、上記指令値Vc
は、スリップ率20%以内に設定されているため、路面に
対して最大の摩擦力を得ることができる。
また発進時においては、発進スピードマップを用いてい
るため、円滑な発進が可能となる。
更に、燃料噴射量frとスロットル開度θとを各々独立に
制御することが可能となるとともに左右駆動輪の空転側
に適合させたトラクションコントロールを行っているた
め、円滑な加速が可能となる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の内燃機関駆動車両の加速
制御装置においては、車速に対して所定スリップ率とな
る駆動輪の回転速度を上限として、車両運転者による加
速要求量に応じた駆動輪の目標回転速度を算出し、駆動
輪の回転速度がこの目標回転速度になるように、少なく
とも内燃機関の吸入空気量を制御する。またこの制御を
実行するに当たっては、当該車両の駆動輪の駆動を行う
系の動的なモデルに基づき予め設定されたパラメータを
用いて、少なくとも駆動輪の回転層度と制御量とに基づ
き内燃機関が発生するトルクを推定すると共に、駆動輪
の回転速度と目標回転速度との偏差の累積値を算出し、
その推定した内燃機関のトルクと、偏差の累積値と、当
該車両の駆動輪の駆動を行う系の動的なモデルに基づき
予め設定されたフィードバックゲインとに基づき、制御
量を決定する。
このため、本発明の加速制御装置によれば、駆動輪のス
リップ率を所定スリップ率以下に抑制しつつ、車両加速
度を運転者が要求する加速度に速やかに収束させること
ができる、車両加速時の走行安定性を確保しながら車両
の加速性能を向上することができる。
つまり、本発明では、従来の加速制御装置のように、駆
動輪のスリップ率が所定スリップ率以上となってから内
燃機関のトルクを抑制するのではなく、車速に対して所
定スリップ率となる駆動輪の回転速度を上限とし、駆動
輪の目標回転速度を、車両運転者が要求する加速要求量
に応じて設定し、駆動輪の回転速度がこの目標回転速度
となるように、内燃機関の吸入空気量(延いてはトル
ク)を制御しているため、車両走行中に路面の摩擦係数
が小さい値に急変しない限り、駆動輪のスリップ率が所
定スリップ率以上になることはなく、車両の走行安定性
を確保しながら車両の加速性能を向上することができる
のである。
そして、このように本発明では、駆動輪の目標回転速度
を設定して内燃機関の吸入空気量を制御するものである
ため、目標回転速度の設定手法を適宜変更することによ
り、車両の加速性能をより向上することができる。つま
り、例えば、特許請求の範囲第2項に記載のように、駆
動輪の目標回転速度を算出するに当たって、駆動輪の回
転速度が、車速より大きく、しかも車速に対して所定ス
リップ率となる回転速度より小さい場合には、先に算出
した目標回転速度に1より小さい所定値を乗じて目標回
転速度を漸減するようにすれば、駆動輪がぬかるみ等に
入った場合にも、内燃機関のトルクを最適に制御して、
車両をぬかるみ等から簡単に脱出させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成例示図、第2図は本発明一
実施例としての内燃機関とその周辺装置の構成を示す概
略構成図、第3図は同じくその制御系統図、第4図
(イ)及び(ロ)は実施例の系のモデルを同定するのに
用いたブロック線図、第5図は伝達関数を求める為のシ
グナルフロー線図、第6図は実施例における付加積分型
最適レギュレータとしての出力制御を示すフローチャー
ト、第7図は駆動輪回転速度の指令値を求める加速スリ
ップ制御のフローチャート、第8図は発進スピードマッ
プを説明するためのグラフ、第9図は実施例の処理例を
示すタイミングチャートである。 1…内燃機関 2…エアフロメータ 7…スロットルバルブ 11…燃料噴射弁 33…アクセル開度センサ 35,36,37,38…回転速度センサ 40…電子制御回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両運転者の操作に基づく加速要求量を検
    出する加速要求量検出手段と、 車体の速度を検出する車速検出手段と、 内燃機関により駆動される駆動輪の回転速度を検出する
    駆動輪速度検出手段と、 上記内燃機関の吸入空気量を、与えられた制御量に基づ
    き調節する空気量調節手段と、 上記検出された車速に対して所定スリップ率となる駆動
    輪の回転速度を上限として、上記検出された加速要求量
    に応じた駆動輪の目標回転速度を算出する目標回転速度
    算出手段と、 上記検出された駆動輪の回転速度が上記算出された目標
    回転速度となるよう少なくとも上記空気量調節手段をフ
    ィードバック制御する加速制御手段と、 を備え、しかも、上記加速制御手段を、 当該車両の駆動輪の駆動を行う系の動的なモデルに基づ
    き予め設定されたパラメータを用いて、少なくとも上記
    検出された駆動輪の回転速度と上記空気量調節手段へ与
    えられる制御量とから、上記内燃機関が発生するトルク
    を推定する状態推定手段と、 上記検出された駆動輪の回転速度と上記算出された駆動
    輪の目標回転速度との偏差の累積値を算出する積分手段
    と、 該積分手段にて算出された上記偏差の累積値と、上記状
    態推定手段にて推定されたトルクと、当該車両の駆動輪
    の駆動を行う系の動的なモデルに基づき予め設定された
    フィードバックゲインとから、少なくとも上記空気量調
    節手段の制御量を決定する制御量決定手段と、 を備えた付加積分型最適レギュレータとして構成してな
    ることを特徴とする内燃機関駆動車両の加速制御装置。
  2. 【請求項2】上記目標回転速度算出手段が、 駆動輪の回転速度が、車速より大きく、しかも車速に対
    して所定スリップ率となる回転速度より小さい場合に
    は、先に算出した目標回転速度に1より小さい所定値を
    乗じて目標回転速度を漸減すること、 を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の内燃機関駆動
    車両の加速制御装置。
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