JP2660624B2 - 内燃機関のアイドル回転速度制御装置 - Google Patents

内燃機関のアイドル回転速度制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関のアイドル回転
速度制御装置に関し、詳しくは、アイドル運転時の吸入
空気量を調整することで、アイドル回転速度を目標速度
に制御する装置の応答性を改善する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のアイドル回転速度制御装置と
して、スロットル弁をバイパスする補助空気通路に補助
空気制御弁を備え、アイドル運転時にこの補助空気制御
弁の開度を制御することにより、前記補助空気通路を介
して機関に供給される補助空気量を制御してアイドル回
転速度を制御するようにしたものがある(実開平1−1
79148号公報等参照)。
【0003】前記補助空気制御弁は電磁式で、これに与
えられるデューティ(一定周期で与える開弁用駆動パル
ス信号のパルス巾を制御して開度を制御するに際し、周
期に対するパルス巾の時間割合%で表されるもの)に応
じて開度が制御される。そして、前記補助空気制御弁へ
のデューティISCON(%)は、例えば下記の式により
演算している。
【0004】ISCON=ISCTw+ISCCL ここで、ISCTwは基本制御値で、機関冷却水温度Tw
に基づいてROM上のマップを参照して設定される。I
SCCLはフィードバック補正値で、アイドル回転速度の
フィードバック制御条件にて機関回転速度を目標アイド
ル回転速度と比較し、該比較結果に基づいて実際の回転
速度を目標に近づけるように、例えば比例積分制御を用
いて設定される。
【0005】具体的には、目標アイドル回転速度NSET
と実際の機関回転速度Neとを比較し、例えば目標アイ
ドル回転速度よりも低いときには、前記デューティIS
CLを積分操作量ずつ徐々に増大させ、また、目標と実
回転との偏差に応じた比例操作量に応じて前記デューテ
ィISCCLを増大補正するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なアイドル回転速度制御においては、エアコン等の補機
負荷の投入状態に応じて目標アイドル回転速度NSET
変化させることで、補機負荷分の必要仕事量を補正して
いる。しかしながら、従来の装置では、実際の機関回転
速度を監視しつつ比例・積分制御により時間をかけなが
ら徐々に補助空気量を変化させるから補助空気量制御の
応答性が悪く、負荷投入時に目標アイドル回転速度を増
大させても、かかる目標変化に応答良く追従できず、負
荷投入初期において大きな回転落ちが発生するという問
題があった。
【0007】特に、補助空気制御弁がステップモータを
アクチュエータとする場合には、アクチュエータとして
リニアソレノイドを用いる場合に比べて応答性が悪いか
ら、前記負荷投入初期における回転落ちが大きくなって
しまう(図5及び図6参照)。上記のような負荷投入時
の回転落ちの問題は、比例・積分制御における比例制御
の操作量を大きく設定することである程度解消できる
が、比例制御の操作量を大きくすると定常時のハンチン
グが大きくなってしまうという問題がある。また、比例
制御の操作量を、条件毎に細かく最適値に設定できれ
ば、負荷投入時の回転落ち防止と、定常時のハンチング
発生の防止とを両立させることが可能であるが、操作量
を最適値に設定することは困難であり、また、多大なマ
ッチング工数を要することにもなってしまう。
【0008】かかる問題を解決するため、本出願人は、
目標アイドル回転速度の変化時に、補助空気制御弁の応
答実力に応じたモデル回転速度を別途設定し、かかるモ
デル回転速度に追従させるのに必要な出力トルクを求め
てこれを必要補助空気量に換算し、前記必要補助空気量
が得られるように補助空気制御弁を制御する装置を先に
開発した。これにより、最大限の応答特性に対応するモ
デル回転速度を精度良くトレースさせて、ハンチング発
生を抑止しつつ目標変化に対応させるものである。
【0009】ところが、上記の装置では、モデル回転速
度に追従させるための必要出力トルクを、モデル回転速
度に基づき所定のトルク算出係数を用いて設定するが、
機関ばらつきや経時変化が著しく大きくなると前記必要
トルクが変化し、モデル回転速度に対して実際の回転速
度を高精度に追従させることができなくなる場合があっ
た。
【0010】本発明は上記問題点に鑑みされたものであ
り、目標アイドル回転速度の変化に応答性良く追従でき
ると共に、定常時のハンチング発生を抑止でき、然も、
機関のばらつきや経時変化に影響されずに高い精度の追
従性を確保できるアイドル回転速度制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのため本発明にかかる
内燃機関のアイドル回転速度制御装置は、スロットル弁
をバイパスする補助空気通路に補助空気制御弁を備え、
アイドル運転時にこの補助空気制御弁の開度を制御する
ことにより補助空気量を制御してアイドル回転速度を制
御するものであって、図1に示すように構成される。
【0012】図1において、目標設定手段は、機関運転
条件に基づいて目標アイドル回転速度を設定する。ま
た、モデル回転設定手段は、目標設定手段で設定された
目標アイドル回転速度に基づいて実際に追従目標とする
モデル回転速度を設定する。また、モデルトルク設定手
段は、モデル回転設定手段で設定されたモデル回転速度
の変化割合に基づいて前記モデル回転速度に実際の機関
回転速度を追従させるために必要なモデル出力トルクを
設定する。
【0013】更に、モデル誤差設定手段は、モデル回転
設定手段で設定されたモデル回転速度と実際の機関回転
速度との差分に基づいて前記モデル出力トルクの誤差分
を補正するためのモデル補正トルクを設定する。そし
て、モデルトルク補正手段は、モデルトルク設定手段で
設定されたモデル出力トルクを前記モデル誤差設定手段
で設定されたモデル補正トルクに基づいて補正設定す
る。
【0014】ここで、必要補助空気量設定手段は、モデ
ルトルク補正手段で補正設定されたモデル出力トルクと
前記モデル回転速度とに基づいて必要補助空気量に相当
する量を設定し、制御手段は、前記必要補助空気量に相
当する量に応じて補助空気制御弁の開度を制御する。
【0015】
【作用】かかる構成によると、機関運転条件に基づいて
設定された目標アイドル回転速度を直接の追従目標とせ
ず、該目標アイドル回転速度から実際に追従目標とする
回転速度であるモデル回転速度を設定する。そして、こ
のモデル回転速度に実際の機関回転速度を追従させるた
めに必要となるモデル出力トルクを求め、このモデル出
力トルクが実際に得られるように補助空気量が制御され
るが、モデル回転速度と実際の機関回転速度との差分に
基づいてモデル出力トルクの誤差分に相当するモデル補
正トルクを設定して、このモデル補正トルクで前記モデ
ル出力トルクを補正する。
【0016】即ち、モデル回転速度に実際の回転速度を
追従させるようにモデル出力トルクを設定し、これを必
要補助空気量に換算して補助空気制御弁の開度を制御す
るが、かかる制御によって実際にモデル回転速度に精度
良く追従しない場合には、その誤差分がモデル補正トル
クとして補正されて、追従精度を維持できるようにして
ある。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。本実施例
のシステム構成を示す図2において、エアクリーナ1か
らの空気は、スロットルチャンバ2にて、図示しないア
クセルペダルに連動するスロットル弁3と、このスロッ
トル弁3をバイパスする補助空気通路4に介装した補助
空気制御弁5との制御を受けて吸入される。そして、吸
気マニホールド6のブランチ部にて燃料噴射弁7から噴
射された燃料と混合して、機関8のシリンダ内に吸入さ
れる。
【0018】補助空気制御弁5は、コントロールユニッ
ト9からの制御信号ISCONにより開度を制御され、か
かる制御のため、コントロールユニット9には各種のセ
ンサからの信号が入力される。前記各種のセンサとして
は、クランク角センサ10が設けられ、所定クランク角毎
に出力される基準信号REFの周期Tref により機関回
転速度Neを算出可能である。また、水温センサ11が設
けられ、機関冷却水温度Twを検出する。この他、スロ
ットル弁3の全閉位置でONとなるアイドルスイッチ1
2、トランスミッションのニュートラル位置でONとな
るニュートラルスイッチ13、車速VSP検出用の車速セ
ンサ14が設けられている。
【0019】ここにおいて、コントロールユニット9内
のマイクロコンピュータは、アイドル回転速度のフィー
ドバック制御条件が成立しているときに、図3のフロー
チャートに従って演算処理し、補助空気制御弁5の開度
を制御する。尚、フィードバック制御条件とは、前記ア
イドルスイッチ12がON(スロットル弁3全閉)でかつ
前記ニュートラルスイッチ13がON(ニュートラル状
態)、又は、アイドルスイッチ12がONでかつ車速セン
サ14により検出される車速VSPが所定値(例えば8km
/h) 以下であることを条件とする。
【0020】また、本実施例における目標設定手段,モ
デル回転設定手段,モデルトルク設定手段,モデル誤差
設定手段,モデルトルク補正手段,必要補助空気量設定
手段,制御手段としての機能は、前記図3のフローチャ
ートに示すようにコントロールユニット9がソフトウェ
ア的に備えている。図3のフローチャートにおいて、ま
ず、ステップ1(図中ではS1としてある。以下同様)
では、冷却水温度Tw,A/Tにおけるギヤ位置等の機
関運転条件に応じて予め目標アイドル回転速度NSET
記憶したマップを参照し、現在の機関運転条件に対応す
る目標アイドル回転速度NSET を求める。このステップ
1の部分が目標設定手段に相当する。
【0021】次のステップ2では、実際の追従目標とす
るモデル回転速度Nmodel (初期値=0)を、下式に示
すように、前回までのモデル回転速度Nmodel -1とステ
ップ1で最新に設定された目標アイドル回転速度NSET
との加重平均値により更新設定する。尚、このステップ
2の部分がモデル回転設定手段に相当する。 Nmodel ←Nmodel -1×r+(100 −r)×NSET 前記モデル回転速度Nmodel は、ステップ1で設定され
る目標アイドル回転速度NSET に対して所定の応答遅れ
をもって変化するものであり(図4参照)、かかる応答
遅れの特性を決定する重み付け定数rは、補助空気制御
弁5の応答性に対応して設定されている。
【0022】即ち、前記重み付け定数rによる加重平均
によって、目標アイドル回転速度N SET を、実際に追従
し得る回転速度に変換しているものであり、リニアソレ
ノイドをアクチュエータとする場合に比べステップモー
タを用いる場合には応答性が一般的に悪いから、ステッ
プモータを用いるときには、前記重み付け定数rをより
大きく設定する。
【0023】ステップ3では、前記モデル回転速度Nmo
del に追従するように補助空気量を制御した結果として
の機関回転速度Neと前記モデル回転速度Nmodel との
偏差から、後述するようにモデル回転速度Nmodel が得
られるように設定されるモデル出力トルクTmodel の誤
差分を補正するためのモデル補正トルクTintg(初期値
=0)を、下式に従って演算する。このステップ3の部
分がモデル誤差設定手段に相当する。
【0024】 Tintg←Tintg-1+GAINE(Nmodel -3−Ne) 上記演算式によれば、モデル回転速度Nmodel と実際の
機関回転速度Neとに偏差が生じると、その偏差を解消
するのに必要な出力トルクを変換定数GAINEを用い
てGAINE(Nmodel -3−Ne)として算出し、かか
る出力トルクを前回までのモデル補正トルクTintg-1
加算し、該加算結果が新たなモデル補正トルクTintgと
して設定される。
【0025】従って、後述するようにモデル回転速度N
model に実際の機関回転速度Neが追従するように算出
されるモデル出力トルクTmodel に、機関ばらつきや経
時変化などによる算出誤差が発生し、モデル回転速度N
model に対して高精度に追従しない場合には、かかる誤
差分が前記モデル補正トルクTintgで補正され、目標に
対する追従性を維持させることができるようになる。
【0026】ここで、Nmodel -3は、基準信号REF毎
にモデル回転速度Nmodel が更新設定されるときの3回
前のデータを示す。即ち、補助空気制御弁5の開度が制
御されて補助空気量Qが変化してから、これが実際に機
関回転速度Neの変化として現れるまでには、4サイク
ル機関で1/2サイクル(360 °CA)だけの遅れ時間
が存在するから、最新のモデル回転速度Nmodel に追従
できているか否かを判断できるのは、360 °CA後であ
る。従って、最新に検出された機関回転速度Neは、正
確には、360 °CA前に設定されたモデル回転速度Nmo
del -3に一致しているか否かを判断すべきであるため、
Nmodel -3と最新の機関回転速度Neとを比較して、出
力トルクの誤差分を設定するようにしている。
【0027】尚、前記モデル補正トルクTintgは、イグ
ニッションスイッチがOFFされてからもデータ保持さ
れるようにすることが好ましい。次のステップ4では、
前記モデル回転速度Nmodel の変化に追従させるために
必要な出力トルクであるモデル出力トルクTmodel を、
変換定数GAINMを用い下式に従って演算する。この
ステップ4の部分がモデルトルク設定手段に相当する。
【0028】 Tmodel ←GAINM(Nmodel −Nmodel -1)/Tref 即ち、モデル回転速度Nmodel の変化分だけ実際の機関
回転速度Neを変化させるには、モデル出力トルクTmo
del だけ実際の出力を変化させれは良いことになる。
尚、基準信号REFの周期Tref による除算は、モデル
回転速度Nmodelが基準信号REF毎に更新される場合
に必要となるものである。
【0029】次のステップ5では、実際の機関出力トル
クの変化分TENG を、変換定数GAINM’を用いて下
式に従って演算する。 TENG ←GAINM’(Ne−Ne-1)/Tref 本実施例では、クランク角センサ10から出力される基準
信号REFの周期Tre f に基づいて機関回転速度Neを
算出するので、周期Tref で除算することで単位時間当
たりの回転速度の変化割合が求められるようにしてい
る。
【0030】次のステップ6では、無負荷の状態で前記
モデル回転速度Nmodel と実際の機関回転速度Neとに
差が生じたときに、実際の回転速度Neに戻すために必
要となる無負荷出力トルクTpumpを、変換定数GAIN
Pを用い下式に従って演算する。 Tpump←GAINP×(Nmodel /Ne−1) また、ステップ7では、補機負荷に対応して必要となる
補機負荷トルクTloadを、エアコン負荷やパワーステア
リング負荷などの各種補機負荷の投入の有無を、各種ス
イッチの情報に基づいて判別して設定する。具体的に
は、例えばエアコン用コンプレッサの動作時に対応する
出力トルクTACを予め設定しておき、エアコンスイッ
チのオン・オフに応じて、エアコン負荷トルクTacを
0又は前記TACに切替え設定し、この他、パワーステ
アリング負荷トルクTpsなども同様に設定して、これ
らの合計として補機負荷トルクTloadを設定する。
【0031】そして、ステップ8では、下式に従ってモ
デル回転速度Nmodel に実際の機関回転速度Neを追従
させるために必要となる補助空気量Qを算出する。尚、
このステップ8の部分が、モデルトルク補正手段,必要
補助空気量設定手段に相当する。 Q←K・Nmodel {Tmodel +(Tmodel-3 −TENG ) +Tintg+Tpump+Tload}−QBASE 上記式は、吸入空気量Q=出力トルク×回転速度Neな
る基本式に基づいて設定されたものである。ここで、係
数Kは、充填効率の変化に対応する補正係数であって、
例えば冷却水温度Twに応じて別途設定される。また、
BASEは、アイドル運転状態において、補助空気制御弁
5以外の別通路即ちスロットル弁3等を通過して機関吸
入される漏れ空気量である。
【0032】また、(Tmodel-3 −TENG )は、モデル
回転速度Nmodel の変化に追従できるように設定したモ
デル出力トルクTmodel に従って補助空気量を制御して
も、機関ばらつきによって実際には前記モデル出力トル
クTmodel を得ることができない場合があるため、要求
のトルクTmodel-3 に対する実際の発生トルクTENG
差分を、前記機関ばらつきによる過不足分として補正す
るものである。
【0033】ここで、Tmodel-3 は、基準信号REF毎
にモデル出力トルクTmodel が更新設定されるときの3
回前のデータを示す。即ち、補助空気制御弁5の開度が
制御されて補助空気量Qが変化してから、これが実際に
機関出力トルクの変化として現れるまでには、4サイク
ル機関で1/2サイクル(360 °CA)だけの遅れ時間
が存在するから、最新のモデル出力トルクTmodel が実
際に満たされたか否かを判断できるのは、360 °CA後
である。従って、最新に検出された実トルク変化分T
ENG は、正確には、360 °CA前に設定されたモデル出
力Tmodel-3 を満たしているか否か判断すべきである。
【0034】本実施例の機関8が6気筒機関で基準信号
REFが120 °CA毎に出力されるものであるとすれ
ば、360 °CA前に設定されたモデル出力トルクTmode
l は、基準信号REFで3回前の時点における設定値T
model-3 となる。そこで、上記のようにして最新に演算
されたモデル出力トルクTmodel ではなく、3回前のデ
ータを読み出して、これと実トルク変化分TENG とを比
較することで、モデル出力トルクTmodel が機関ばらつ
きに影響されずに実際に得られるようにしている。
【0035】次のステップ9では、ステップ8で求めら
れた必要補助空気量Qに相当する開度に補助空気制御弁
5を制御すべく、予め要求される補助空気量Qに対応し
て制御信号ISCONを記憶してあるマップを参照し、現
状で要求される補助空気量Qに対応する制御信号ISC
ONを検索して求める。ここで、前記設定された制御信号
ISCON又は必要補助空気量Qに一次遅れ補正を施し
て、吸気マニホールドのコレクタ部に対する空気充填に
よる制御遅れを補償するようにすると良い。
【0036】そして、ステップ10では、前記設定された
制御量ISCONを補助空気制御弁5に出力して、実際に
補助空気制御弁5を介してステップ6で設定された補助
空気量が得られるようにする。上記ステップ9,ステッ
プ10の部分が制御手段に相当する。このように、本実施
例によると、目標アイドル回転速度NSET の変化に対し
て、実際に追従し得る目標としてモデル回転速度Nmode
l を設定し、このモデル回転速度Nmodel の変化に対応
して要求される出力トルクであるモデル出力トルクTmo
del が得られるように補助空気量Qを制御するものであ
る。従って、ハンチングの発生を抑止しつつ、最大限の
応答性で目標アイドル回転速度NSET に追従でき、これ
により、目標アイドル回転速度NSET が増大設定される
ときに、応答不良によって大きな回転落ちが発生するこ
とを防止できるものである。
【0037】然も、実際にモデル回転速度Nmodel に追
従した機関回転速度Neが得られているか否かを判別
し、機関ばらつきや経時変化などによって両者に偏差が
生じたときには、かかる偏差を解消する方向にモデル補
正トルクTintgを設定してモデル出力トルクTmodel を
補正するから、機関ばらつきや経時変化が著しく大きく
なってもこれらに影響されずに高い追従性を維持でき
る。
【0038】尚、上記実施例では、モデル出力トルクT
model 及びモデル補正トルクTintgの他に、フィードバ
ック補正分(Tmodel-3 −TENG )や無負荷出力トルク
Tpumpや補機負荷トルクTloadを省略して、最終的な必
要出力トルクを設定させるようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、目
標アイドル回転速度の変化に対して、使用される補助空
気制御弁の応答性に合わせた最大限の応答特性で、実際
の機関回転速度を変化させることができ、然も、かかる
目標に対する追従性に機関ばらつきや経時変化などによ
る誤差が生じたときに、これを補償することができ、目
標アイドル回転速度の変化時に大きな回転落ちやハンチ
ングが発生することを安定的に防止できるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図3】アイドル回転制御の実施例を示すフローチャー
ト。
【図4】目標アイドル回転速度とモデル回転速度との関
係を示すタイムチャート。
【図5】応答の早いアクチュエータを用いたときのアイ
ドル制御の応答特性を示すタイムチャート。
【図6】応答の遅いアクチュエータを用いたときのアイ
ドル制御の応答特性を示すタイムチャート。
【符号の説明】
3 スロットル弁 4 補助空気通路 5 補助空気制御弁 8 機関 9 コントロールユニット 10 クランク角センサ 11 水温センサ 12 アイドルスイッチ 13 ニュートラルスイッチ 14 車速センサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スロットル弁をバイパスする補助空気通路
    に補助空気制御弁を備え、アイドル運転時にこの補助空
    気制御弁の開度を制御することにより補助空気量を制御
    してアイドル回転速度を制御する内燃機関のアイドル回
    転速度制御装置において、 機関運転条件に基づいて目標アイドル回転速度を設定す
    る目標設定手段と、 該目標設定手段で設定された目標アイドル回転速度に基
    づいて実際に追従目標とするモデル回転速度を設定する
    モデル回転設定手段と、 該モデル設定手段で設定されたモデル回転速度に基づい
    て前記モデル回転速度に実際の機関回転速度を追従させ
    るために必要なモデル出力トルクを設定するモデルトル
    ク設定手段と、 前記モデル回転設定手段で設定されたモデル回転速度と
    実際の機関回転速度との差分に基づいて前記モデル出力
    トルクの誤差分を補正するためのモデル補正トルクを設
    定するモデル誤差設定手段と、 前記モデルトルク設定手段で設定されたモデル出力トル
    クを前記モデル誤差設定手段で設定されたモデル補正ト
    ルクに基づいて補正設定するモデルトルク補正手段と、 該モデルトルク補正手段で補正設定されたモデル出力ト
    ルクと前記モデル回転速度とに基づいて必要補助空気量
    に相当する量を設定する必要補助空気量設定手段と、 該必要補助空気量設定手段で設定された必要補助空気量
    に相当する量に応じて前記補助空気制御弁の開度を制御
    する制御手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関のアイド
    ル回転速度制御装置。
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