JPH07120431B2 - 画像処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、切り取り枠に対応して被合成画像の濃度を
変えて編集を容易にできるようにした画像処理情報に関
するものである。

〔従来の技術〕

近年、ワードプロセッサ，イメージプロセッサ等の情報
処理装置の技術の進歩はめざましく、特に文書，図形等
を編集する際、他の文書または図形情報を切り抜き、そ
の情報を元の情報に追加することが可能となってきた。

第６図（ａ）〜（ｃ）は従来の画像情報合成動作を説明
する模式図である。

同図（ａ）において、41は画像情報で、カタカナ，数
字，アルファベット等から構成されている。同図（ｂ）
において、42は画像情報で、図形等から構成されてお
り、切り取り枠43により画像情報42の所望とするエリア
を指定した状態を示してある。同図（ｃ）において、44
は合成画像情報で、切り取り枠43により切り取られたエ
リア内の画像情報を同図（ａ）に示す画像情報41に合成
した状態を示してある。

従来、同図（ｂ）に示した画像情報42の一部、すなわち
切り取り枠43内の画像情報を同図（ａ）に示した画像情
報41に合成した同図（ｃ）に示した合成画像情報44を得
るためには、まず、画像情報42を図示しない表示器に表
示し、切り取り枠43を指定して、切り取り枠43内の画像
情報を所定の記憶エリアに格納する。次いで、上述した
表示器に画像情報41を表示し、画像情報42に設定した切
り取り枠43と同一サイズの枠45を作成し、その枠45を所
望とする位置に移動させて、位置決めが終了した時点
で、格納してあった切り取り枠43内の画像情報を枠45で
確保されるエリアに転送させて同図（ｃ）に示すような
合成画像情報44を得ていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

このため、オペレータは、合成される画像情報42から切
り取り枠43により切り取った画像情報を合成元の画像情
報41に合成した際に、満足がいかない場合は、上記の動
作を何度となく行わなければならず、煩雑な操作を余儀
なくされる問題点があった。これらは全て切り取り動作
と合成動作を独立の操作で行わなければならないため、
正確なトリミング位置を決定できないことに起因してい
る。

この発明は、上記の問題点を解消するためになされたも
ので、切り取り枠に対応して被合成画像の濃度を変えて
編集を容易にできるようにした画像処理装置を得ること
を目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明に係る画像処理装置は、編集を容易にすべく画
像情報を格納する格納手段と、画像情報を表示する為の
表示用メモリと、前記表示用メモリの合成元として展開
される画像情報から、切り取り枠に対応する領域の画像
情報を退避させるデータ処理手段と、前記格納手段から
読み出される被合成画像情報に対して前記データ処理手
段によりデータ処理された切り取り枠に対応する領域の
内外の濃度が異なる様に濃度変換処理を行う濃度変換手
段とを有したものである。

〔作用〕

この発明においては、データ処理手段が表示用メモリに
合成元として展開される画像情報中から切り取り枠に対
応する領域の画像情報を退避させ、濃度変換手段が格納
手段から読み出される被合成画像情報に対してデータ処
理手段によりデータ処理された切り取り枠に対応する領
域内と領域外とが異なる濃度となるように、色を替える
等の所定の濃度変換処理を行う。

〔実施例〕

第１図はこの発明の一実施例を示す画像処理手段の制御
構成を説明するブロック図であり、１はCPUで、ROM2に
格納された制御プログラム、すなわち第５図に示す手順
に従って各部を総括的に制御する。３はRAMで、CPU1が
処理するのに必要な各種の情報を保持するワークメモリ
として機能するとともに、被合成画像情報を保持する。
４は制御部（CTL）で、例えば磁気ディスクまたは光デ
ィスク等の記録媒体を有する大容量記憶装置５から読み
出される画像情報をバス６に転送させる。大容量記憶装
置５には文書，図形等のファイルが格納されている。７
はこの発明のデータ処理手段をなす制御部で、表示器８
に表示する情報を制御する。９は入力部で、キーボード
9a,ポインティングデバイス9b等からのコード情報およ
び座標情報が制御部10を介してバス６に転送される。キ
ーボード9a,ポインティングデバイス9bは制御部10に対
して変倍，スクロール回転等の指令を入力する。11は画
像情報入力装置で、原稿を光学的に読み取り、制御部12
を介して電気信号に変換された画像情報をバス６に転送
する。13は画像出力装置で、バス６に接続される制御部
14を介して入力される情報を画像として出力する。15は
ダイレクトメモリアクセスコントローラ（DMA制御部）
で、必要な情報をバス６を介してDMA転送させる。16は
濃度変換手段をなすディスプレイコントローラ（CRT制
御部）で、RAM3に読み出された被合成画像情報に対して
切り取り枠に対応する領域と領域外とが異なる濃度とな
るように所定の濃度変換処理、例えばディザ処理および
被合成画像の回転，変倍，アドレス変更（スクロール）
処理を行う。

第２図は、第１図に示した制御部７の構成を説明するブ
ロック図であり、第１図と同一のものには同じ符号を付
してある。

この図において、21はデータ制御装置で、バス６を介し
て転送されてくるデータとビデオRAM（表示用メモリ）2
2からデータバス23を介して読み出されるデータに所定
の処理、例えば入力部９で指示される領域の画像情報を
ビデオRAM22から読み出し、指示される領域のデータをR
AM3上の所定エリアに退避させるとともに、CRT制御部16
によりデータ処理された被合成画像情報をビデオRAM22
に合成展開させる。24はデータ制御装置で、ビデオRAM2
2に展開されたデータを表示器８に適合するビデオ信号
に変換し、信号線25を介してビデオ信号を表示器８に転
送する。

次に第３図（ａ），（ｂ）を参照しながらこの発明によ
る画像情報制御動作について説明する。

第３図（ａ），（ｂ）はこの発明による画像情報制御動
作を説明する模式図である。

同図（ａ）において、31は画像情報でビデオRAM22のX,Y
方向に展開した状態を示し、32は前記キーボード9aまた
はポインティングデバイス9bで指示される枠基準点（x,
y）で、n,mで決定されるサイズのエリア33が確保され、
エリア33内の画像情報をRAM3上の所定エリアに退避させ
た状態を示してある。

同図（ｂ）において、34は被合成画像情報で、RAM3に格
納された状態を示し、同図（ａ）に示した枠指定に基づ
いて決定されたエリア33に対応して決定される濃度変更
エリア35を確保した状態を示してある。

表示器８に第３図（ａ）に示した画像情報31を表示した
状態で、オペレータが画像合成処理のためのエリア指
定、すなわちキーボード9aまたはポインティングデバイ
ス9bで枠基準点32を指示し、さらにn,mを入力すると、
第３図（ａ）に示すエリア33が確保される。これより前
に合成される被合成画像情報34はRAM3の所定エリアに読
み出されており、エリア33の指定に並行して、濃度変更
エリア35を確保し、CRT制御部16が濃度変更エリア35内
と外との濃度を変更するディザ処理を行う。

次に第４図（ａ），（ｂ）を参照しながらこの発明によ
る画像合成表示制御動作を説明する。

第４図（ａ），（ｂ）はこの発明による画像合成表示制
御動作を説明する模式図であり、第６図と同一のものに
は同じ符号を付してある。

同図（ａ）に示すように、画像情報41が表示器８に表示
され、第３図に示したように、オペレータが画像合成処
理のためのエリア指定、すなわちキーボード9aまたはポ
インティングデバイス9bで枠基準点32を指示し、さらに
n,mを入力すると、ビデオRAM22上にエリア33が確保さ
れ、表示器８に切り取り枠43が表示される。この状態で
オペレータが画像合成を指令すると、濃度変更処理され
た被合成画像情報34がバス６を介してデータ制御装置21
に転送されてくる。ここで、データ制御装置21はビデオ
RAM22に展開された画像情報31と被合成画像情報34との
濃度比較を実行する。この比較の結果濃度の高い方の画
像データがビデオRAM22に展開されることになる。すな
わち、濃度変更エリア35内の被合成画像情報34は輝度が
高い状態で表示器８に表示され、濃度変更エリア35の外
の被合成画像情報34は画像情報31に比べて輝度が低い状
態で表示器８に表示される（同図（ｂ）参照）。この状
態で、オペレータが被合成画像情報34に対してスクロー
ル操作（表示される被合成画像情報34を上下左右方向に
移動させる操作）を行い、表示器８に表示された切り取
り枠43上に被合成画像情報34を移動させて切り抜く画像
を位置決めする操作をポインティングデバイス9bで指示
すると、これに並行してCRT制御部16が上述と同様にRAM
3に確保されている被合成画像情報34のうち、切り取り
枠43に対応する濃度変更エリア35に収まる画像データに
対して濃度変更処理を行い、データ制御装置21に転送
し、第６図（ｃ）に示された画像が表示器８の切り取り
枠43に確保された段階で、キーボード9a,ポインティン
グデバイス9bにより合成終了を指示すると、被合成画像
情報34のうち、濃度変更エリア35に収まる以外の画像デ
ータを消去、すなわち濃度変更エリア35に収まる以外の
被合成画像情報34の画像データを「０」に最終的な合成
画像、すなわち第６図（ｃ）に示したような合成画像情
報44を表示器８に表示することができる。

第５図はこの発明による画像合成動作手順の一例を説明
するフローチャートである。なお、（１）〜（８）の各
ステップを示す。また、各ステップ（１）〜（８）は第
１図に示すROM2に格納されている。

キーボード9aまたはポインティングデバイス9bにより合
成枠指定を行い（１）、指示される枠基準点32およびn,
mで決定されるサイズのエリア33をビデオRAM22上に確保
し（２）、エリア33内の画像情報を退避させる（３）。
次いで被合成画像情報34をRAM3に読み出し（４）、ステ
ップ（２）で指定されたエリア33に対応する濃度変更エ
リア35を作成するとともに、被合成画像情報34に対して
濃度変更処理を行う（５）。次いで、濃度変更された被
合成画像情報34をビデオRAM22に重ねて表示器８に表示
する（６）。ここで、表示された合成画像情報44を見な
がら切り取り枠43内に確保されたかどうか、すなわちポ
インティングデバイス9bまたはキーボード9aから合成終
了指令が入力されたかどうかを判断し（７）、YESなら
ば制御を終了し、NOならば合成する被合成画像情報34の
スクロール，変倍，回転等の処理を行い（８）、ステッ
プ（５）に戻る。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明は、画像情報を格納する
格納手段と、画像情報を表示する為の表示用メモリと、
前記表示用メモリの合成元として展開される画像情報か
ら、切り取り枠に対応する領域の画像情報を退避させる
データ処理手段と、前記格納手段から読み出される被合
成画像情報に対して前記データ処理手段によりデータ処
理された切り取り枠に対応する領域の内外の濃度が異な
る様に濃度変換処理を行う濃度変換手段とを有したの
で、延いては、編集を容易に行うことが可能となった。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す画像処理手段の制御
構成を説明するブロック図、第２図は第１図に示した制
御部の構成を説明するブロック図、第３図はこの発明に
よる画像情報制御動作について説明する模式図、第４図
はこの発明による画像合成表示制御動作を説明する模式
図、第５図はこの発明による画像合成動作手順の一例を
説明するフローチャート、第６図は従来の画像情報合成
動作を説明する模式図である。 図中、１はCPU、２はROM、３はRAM、７は制御部、８は
表示器、９は入力部、9aはキーボード、9bはポインティ
ングデバイス、16はCRT制御部、21,24はデータ制御装
置、22はビデオRAM、23はデータバスである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像情報を格納する格納手段と、 画像情報を表示する為の表示用メモリと、 前記表示用メモリの合成元として展開される画像情報か
   ら、切り取り枠に対応する領域の画像情報を退避させる
   データ処理手段と、 前記格納手段から読み出される被合成画像情報に対して
   前記データ処理手段によりデータ処理された切り取り枠
   に対応する領域の内外の濃度が異なる様に濃度変換処理
   を行う濃度変換手段と を有したことを特徴とする画像処理装置。