JP3737884B2 - 横書き変換処理装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、縦書き文書中の所定の横文字列を横書きに容易に変更可能であり、該変更に伴う属性を記憶して変更前の状態に容易に再現できる横書き変換処理装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パーソナルコンピュータ上で実行可能なアプリケーションソフトウェアとして、文書作成ソフトや年賀状作成ソフト等を始めに、文字を扱いながらレイアウトを施しプリンタ等の出力装置に出力するものが多数知られている。
上記のようなアプリケーションソフトにおいて、縦書きの日本語文の中にアルファベットやアラビア数字などの通常横書きで表記されるもの(以降、横文字)が混在する文字列を処理しなければならない場合、以下のような問題点が生ずる。
【0003】
縦書き中の横文字を一文字づつ縦書きのまま表記すると、本来横書きであるはずの横文字が縦に並ぶようになり、縦書きで表された英単語や数値が読みとりにくくまた文章全体が不自然になる。
また、縦書き中の横文字を横書き文字を縦に90度回転させて表記する方法もあるが、横文字が忠実に再現できる反面、縦書きと横書きとで文字を読む方向が異なるために横文字が文章中に表れる度に頭の中で文字列を回転させて認識する作業が必要となり、同様に文章を読みとりにくくする原因となっている。
【0004】
上記の問題を解決する方法として縦書き中に横書きを向きを変えずに混在させる方法(縦中横と称する)が既に提案されている。
この方法は、縦書きの文章中に横文字が存在する場合に、その横文字列を選択した後に「縦中横」の機能を施すことで、選択した部分のみを横書きで表示や印刷出力するものである。
この縦中横の変換処理によれば、縦書き文字と横書き文字とは文字種が異なるにも関わらず同じ方向から読むことが出来るので文書の読みづらさが解消できる。
【0005】
以下に縦中横の機能を有する従来のソフトウェアの操作手順を具体的に説明する。
・従来例その1(図9参照)
1.縦中横にしたい横文字列部分を選択する。
2.メニューの [書式] から [縦中横] を選択する。
3.文書の体裁を整えるため、フォント及びサイズを変更し「OK」を押下することにより縦中横に変換される。
縦中横の処理を実行した部分は、縦書きの1行分の範囲に複数個の横文字が横書きされる。このため、変換前後で同一のフォントサイズのままであると横書き変換後の横文字列は、この行を超えて隣接する行に表示されることになる。上記フォントサイズは、体裁を整えるために縮小するサイズを選択することが多い。(図9記載の横文字列はフォントサイズが縮小設定されている。)
【0006】
従来例その2
1.縦中横にしたい横文字列部分部分を選択する。
2.メニューの [書式] から [縦中横] の [設定] を選択すると縦中横に変換される。
3.また、メニューの [書式] から [縦中横] の [対象を指定して設定] を選択することにより、縦中横にしたい対象の文字(数字、括弧、英文字)を指定することが可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
縦中横の処理が施された横文字の大きさは、他の縦書き文字よりも若干小さめのほうが行間を大きく空けずに済むのでレイアウト上の都合がよい。
上述した従来技術においては、縦中横の指定をするときに横文字フォントの大きさが変更でき、周囲の文字よりも小さいフォントを指定できるようになっている。
しかし、縦中横の変換時にフォントの大きさ自体を変更してしまうために縦中横の指定を解除したときに、横文字は元のフォントの大きさに再現されない。。
このため、縦中横の処理を実行した後においては、一度小さくした横文字列が元の大きさとなるよう、フォントの大きさを再度指定し直さねばならない手間が生じた。
【0008】
例えば、従来例その1では、縦中横を解除しようとすると、処理エラーとなり、復元できない。
また、従来例その2では、フォントの大きさを変更することなく縦中横を実行すると、選択した横文字列が自動的に縮小される。しかし、縦中横を解除した場合には変換した横文字列は、縮小されたままのフォントサイズで表示される。
【0009】
また、何れの従来例においても、文書のデータを記憶保存する際に縦中横の処理、フォントの大きさの変更、等を加えた旨を示す「属性のデータ」が保存されない。このため、一度、外部記憶媒体に前記文書のデータを保存した後に、再度同一文書を読み込んで縦中横を解除しようとしても、この解除そのものが行えなかった。
【0010】
縦中横の変換処理後においても、文書作成の効率の向上のためには、変換前の状態に容易に再現可能な構成が必要である。
また、上記従来技術の説明では、「縦中横」についてのみ記載したが、これに限らず、例えば、文書中の特定の文字列のみを選択して所定の変更(例えば文字の大きさの変更)を実行した後において、この文字列を変更前の状態に簡単に再現できる機能が望まれている。同時に、文字列に所定の変更が施された後に文書データが外部記憶された場合であっても、再度の読み込み時に変更前の状態に容易に再現できる機能が要求されている。
【0011】
本発明は、縦中横の変換が実行可能なアプリケーションソフトウェアにおいて、縦中横の変換処理を簡単な操作で体裁よく行え、縦中横の解除時には指定前の文字の大きさを再現できる機能の提供を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載のように、本発明の横書き変換処理装置は、文書データおよび文字の大きさを示すポイント数を含む該文書データの属性を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された文書データを基に外部出力すべき原稿レイアウトを表示可能な表示手段と、
前記文書データのうちの任意の連続する文字列を前記表示手段を介して指定する文字列選択手段と、
前記文字列選択手段で選択された前記文字列の属性が縦書きである場合に属性を横書きに変更することを指示可能な縦中横設定手段と、
前記横書き変更が指示されたときに呼び出され前記文字列の縦書き時の文字の大きさを示すポイント数に対する横書き変換後の縮小率を新たな属性として設定する縮小率設定手段とを有し、
前記縦中横設定手段は、選択された文字列を、属性として設定された縦書き時の文字の大きさを示すポイント数に対する前記新たな属性として設定された縮小率で横書き変換することを特徴とする。
【0013】
また、請求項2記載のように、本発明の横書き変換処理装置は、横書き変換の解除が要求された場合には、前記属性のうち横書きの属性を縦書きに復帰させ、縮小率の設定を解除することにより、前記属性を前記横書き変換前の状態に復帰させる構成としてもよい。
【0014】
請求項3記載のように、本発明の横書き変換処理方法は、外部出力すべき原稿の、属性として文字の大きさを示すポイント数を含む縦書き文字列のうち任意の部分を90度回転させて横書きに変換するための横書き変換処理方法であって、
縦書き指定された文字列のうちの横書き変換すべき文字列を選択し、
該選択された文字列の属性が縦書きである場合に属性を横書きに変更する横書き変換を指定し、
該指定された文字列の縦書きでの文字の大きさを示すポイント数に対する横書きでの文字の大きさを表す縮小率を新たな属性として設定し、
該新たな属性として設定された縮小率で該横書き変換を実行することを特徴とする。
【0015】
また、請求項4記載のように、本発明の横書き変換処理方法は、横書き変換の解除が要求された場合には、前記属性のうち横書きの属性を縦書きに復帰させ、縮小率の設定を解除することにより、前記属性を前記横書き変換前の状態に復帰させるようにしてもよい。
【0022】
縦書き文書作成中において、一部の文字列を横書きにしたいときには、始めにこの文字列を選択する。この後、縦中横指定を選択すると、選択した部分の縮小率(%)を設定する画面になる。
この縮小率を設定して縦中横の処理を実行すると、文書データのフォントの大きさを変更することなく、選択した文字列が横書きで縮小変換される。この横書き変換に伴う変換内容は、文書データの属性として文書データとともに記憶される。
一方、縦中横変換の解除は、文書データの属性を解除することで行なわれるため、簡単に横書き変換前の状態に戻すことができる。
このような簡単な操作で縦書き文の中で横書き表示が可能で、体裁を整えることが可能である。また、横書き変換後の解除も容易に行えるため、操作性を向上できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。この実施形態では、文書作成装置における「縦中横」の機能を例に挙げて説明する。縦中横の機能は、前述した如く、縦書きの文書中に存在する横文字の文字列を横書き表示するものである。
この文書作成装置は、作成された文書を文書データファイルに格納する。この文書データファイルには、文書データの属性が併せて格納される(詳細は後述する)。
【0024】
図1は、本実施形態による文書作成装置のハードウェア構成図である。
この文書作成装置は、装置全体を統括制御する、プログラムされた主制御部(制御手段、以下CPUと略称する)1に記憶手段2が接続されている。CPU1には、また、入出力制御手段3を介してキーボードやマウス等のポインティングデバイスからなる入力手段4、入力データのモニタに用いる表示装置5、各種集計結果その他の策出データを出力する出力装置6が接続されている。表示装置5には、CRTやLCDが用いられる。出力装置6にはプリンタが用いられる。
【0025】
CPU1は、OS(Operating System)等の制御プログラム、当該「縦中横」の文書作成を規定した文書作成プログラム等を図示せぬ外部記録装置(ハードディスクドライブ等)から記憶手段2に読み出し実行する。これらプログラム等により、文字列選択手段1a、縦中横設定手段1b、縮小率設定手段1cを実現している。この文書作成プログラムは、FD等の記憶媒体に納められて携帯できるようになっている。
記憶手段2は、RAM(リード・オンリー・メモリ)等の内部メモリであり、文書データファイル2aが格納されている。文書データファイル2aは、作成された文書内容を示す文書データと、該文書データに添付される文書データの属性データで構成される。文書データファイル2aは、必要に応じて外部記憶装置へ保存され、また、読み出される。
【0026】
この文書作成装置は、前述した宛名書きを実行するものとして説明する。図2は、文書作成装置の文書入力画面を示す図である。この図は、「縦中横」の変換処理前の状態を示している。
図示のように、右半部は文書データの入力領域Aであり、宛名書きに必要な文書データの入力項目が複数設けられる。対応する左半部は、入力領域Aで入力された各文書データの印字出力状態を表示するレイアウト領域Bである。
入力手段4の操作により、入力領域Aにそれぞれ入力される文書データは、記憶手段2の文書データファイル2aに格納保持されるようになっている。また、入力領域Aに入力された文書データに基づき、後述する定義文字列の定義に従ったレイアウトでレイアウト領域Bに表示する。
【0027】
図2中、中央に表示されるダイアログCは、「縦中横」に関する上記定義文字列の表示例を示す図である。図示の定義文字列は、入力領域Aのうちの入力項目「住所」に関する定義文字列を示している。「住所」に関する定義文字列は、¥[郵便番号ヘッダ]と、¥[郵便番号1]と、¥[郵便番号2]と、¥[住所]の各定義項目からなる連続した1つの定義文である。また、「住所」全体の文字の大きさは別途定義されている。
【0028】
この定義文字列では複数の制御コード(¥,[],Pnn,{})が用いられる。制御コードは、¥で始まり[],または{}で囲まれる。この制御コードにより、入力領域Aに入力された文書データの流し込み(割り付けデータ)と、縦中横が設定される。
¥は、文書データの開始を示す。括弧[]の範囲内には、文書データが流し込まれる。Pnnの、nnは縦中横指定した範囲の縮小率(%)を示す。括弧{}は、縦中横の制御を示す。
【0029】
上記入力項目Aで入力された各文書データのうち、¥[郵便番号ヘッダ]は、入力領域Aで選択された郵便番号の記号(図示の例では〒)を示す。
¥[郵便番号1]と¥[郵便番号2]で、郵便番号は2分割され、¥[郵便番号1]には前半の数文字を示し、¥[郵便番号2]には後半の数文字を示す。¥[住所]は、郵便物の宛先を示す。
【0030】
文書作成プログラムは、レイアウト領域Bにおいて文書データを定義文字列が示す定義(上記の括弧[]内)に従い縦書き方向に1列に整列させる。なお、住所については、予め所定文字数を超えた場合、図示の如く2列以上に整列させる。また、文書データは、文書作成プログラムに予め設定された種類のフォントを用いて、所定の大きさで表示される。
【0031】
次に、上記構成による「縦中横」の変換処理内容を図3のフローチャートに基づき説明する。
始めに、図4記載の如く、文字列選択手段1aにより、「縦中横」にしたい文字列を選択する(SP1)。例えば図示のように、図2記載のレイアウト領域Bに表示されている文字列のうち、郵便番号の前半部(¥[郵便番号1]に相当、即ち、文字列“123”)をマウスで選択する(図中選択範囲Fが反転表示されている)。
【0032】
次に、縦中横設定手段1bにより「縦中横」の設定を指示する(SP2)。例えば図示のように文書作成プログラムの処理メニューGの中から「縦中横」を選択することにより、縦中横の処理(プログラム)が起動する。
これにより、縮小率設定手段1cは、図5に示すように、画面に縮小率設定のダイアログHを表示する。
【0033】
ダイアログHには、前記選択した文字列のフォントの大きさの縮小率が入力項目Jに%で表示され、適宜の数値を入力する(SP4)。
図示の例では、ダイナログHの表示時に、縦中横のプログラムは、縮小率をデフォルト値85%として表示する。このデフォルト値は、経験値であり、発明者等により得られた適切な値である。
【0034】
縮小率を設定して、ダイアログHの確認ボタンKを押下することにより、縦中横のプログラムは、選択された文字列“123”全体を、縦に90度回転させる処理が実行される(SP5)。同時に回転後の文字列“123”は、設定された縮小率で縮小される。
【0035】
具体的には、縦中横のプログラムは、上記縦中横の変換処理を、前記定義文字列の定義を変更することで行う。即ち、図6の中央位置に表示されたダイアログLに示すように郵便番号の前半部の定義を、¥P85{[郵便番号1]}に変更処理する。前記縦中横変換前の定義と対比すると、縮小率を示すP85の定義が追加されている。また、[郵便番号1]は、横書きを示す括弧{}で括られている。このように、定義文字列を変更することで縦中横が設定される。
そして、全体の定義文字列が文書データの属性として文書データと共に文書データファイル2aに更新する。
【0036】
図6は、縦中横の変換後の表示画面を示す図である。レイアウト領域Bには、縦中横の変換により、選択された文字列“123”が横書き文字に変換表示される(SP6)。また、この文字列“123”は、変換前の文字の大きさの85%の大きさで縮小表示される。具体的には、変換前のフォントの大きさ(ポイント数)を85%に縮小したときの大きさ(ポイント)を演算で求めて装置に表示させる。ここで、入力項目「住所」が10ポイントのフォントの大きさに定義されていれば、85%で縮小したときの大きさは8.5ポイントとなる。
また、文書作成プログラムは、レイアウト領域Bに示すように、横書きの文字列“123”の中央位置が、文書データの縦書きのラインの中央位置となるよう配置する。
【0037】
なお、図7に示すように、郵便番号の後半部(文字列“4567)についても前述同様に範囲選択し、「縦中横」の変換処理を実行することができる。同図のダイアログMに示すように、郵便番号の後半部の定義は、¥P85{[郵便番号2]}に変更される。
【0038】
このように、「縦中横」の変換処理が施された文書は、レイアウト領域Bと同様のレイアウトで出力装置6(プリンタ)に印字出力可能である。
ところで、定義文字列は、縦中横の変換の有無と、文字の大きさ、およびその縮小率を文書データの属性として記憶している。即ち、縮小後の文字の大きさ(ポイント数)は、縦中横のプログラムは関与しない。
よって、10ポイントに定義されていた入力項目「住所」のフォントの大きさを、20ポイントに変更すると、「縦中横」指定をされている文字列は、20ポイントを85%で縮小した17ポイントで表示される。「縦中横」指定をされた文字列とされていない文字列の相対的な大きさの比率は、文書データに記憶された縮小率の属性と常に一致している。
また、この文書データファイル2aは、HD,FD,CDなどの記憶媒体に転送可能であり、前記縦中横の属性が保持されたまま装置外部に保存することができる。
【0039】
次に、図8は、上記「縦中横」変換後の解除処理を示すフローチャートである。
はじめに、文字列選択手段1aにより、「縦中横」を解除したい文字列を選択する(SP11)。例えば、図7記載のレイアウト領域Bに表示されている郵便番号の前半部(¥[郵便番号1]に相当、即ち、文字列“123”)をマウスで選択する。
【0040】
次に、縦中横設定手段1bにより「縦中横」の解除を指示する(SP12)。例えば文書作成プログラムの処理メニューの中から「縦中横解除」を選択することにより、縦中横の解除処理(プログラム)が起動する。
縦中横の解除プログラムは、文書データに附されている前記定義文字列のなかから、縮小率を示すP85の定義と、横書きを示す括弧{}を削除する。結果、縦書きを示す定義文字列¥[郵便番号1]となる。
そして、全体の定義文字列を文書データの属性として文書データと共に文書データファイル2aに更新する。
この結果、前記選択した文字列は、「縦中横」が解除された縦書きで、しかも縦書きで入力したときの文字の大きさで表示される(SP13)。
【0041】
例えば、郵便番号の前半部及び後半部のいずれの「縦中横」を解除した場合には、図2のレイアウト領域Bに示す初期状態に復帰できる。
この「縦中横」の解除は、文書ファイル2aを外部記憶媒体から読み出した場合であっても、上記SP11〜SP13の各処理を実行して行える。
【0042】
上記実施形態では、定義文字列の括弧[]内に、入力された文書データを流し込み、表示させる例を説明した。即ち、定義文字例そのものには、文書データが記載されない。
しかし、定義文字列そのものに文書データを記載する構成とすることもできる。例えば括弧[]に変えて、制御記号“”で囲まれた範囲内に入力された文書データを入力保持する構成とする。
郵便番号の前半部の例で説明する。上記実施形態では、定義文が¥[郵便番号1]については、¥“123”となる。また、縦中横変換後は、¥{“123”}となる。
【0043】
上記実施形態では、文書データのうち、郵便番号について「縦中横」の実行、及び解除を説明した。しかし、文書データとしては、郵便番号に限らず、住所の番地を横文字で記載したい場合もある。即ち、装置が扱う文書データについて、入力内容に係わりなく、「縦中横」を同様に実行、及び解除できる構成としてもよい。
【0044】
また、文書作成プログラムは、宛て名書きソフトだけに限らず、ワープロソフトと呼ばれる市販のソフトであっても構わない。このときは、入力項目Aに代えて編集画面上の文章に対して上述の「縦中横」処理を実行させればよい。「縦中横」変換された文字列には、自身の属性として変換前の文字の大きさと縮小率のデータが備わっているが、変換後の文字の大きさは不要である。よって、「縦中横」が解除されると縮小率のデータが失われ(または100%に変更され)、変換前の文字の大きさで表示される。「縦中横」が解除されても縮小されたままで表示されるような不都合は起こらない。
【0050】
また、上記実施形態では、定義文字列に、フォント(の種類)、及びフォントの大きさが定義されていない構成で説明した。フォント及びその大きさは、入力領域の各項目別に予め定義されていた。
しかし、この定義文字列に、フォント、及びフォントの大きさを示す制御コードを設けた構成としてもよい。この場合でも、上記実施形態同様の作用効果を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明の横書き変換処理装置及び方法によれば、縦書きの文書データのうち、選択した所定の文字列を横書きする際には、この文字列の横書き設定、及び縮小率の属性が文書データとともに文書データファイルに格納されるため、横書き及び縮小状態の解除を何時でも簡単に行え、変換前の状態に復帰させることができるようになる。
これにより、文書作成作業の操作性を向上でき、作業時間の短縮化等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法及び装置の一実施形態を示すハードウェア構成図。
【図2】縦中横変換前の表示状態を示す図。
【図3】縦中横変換時の処理手順を示すフローチャート。
【図4】縦中横変換時の操作状態を示す図(その1)。
【図5】縦中横変換時の操作状態を示す図(その2)。
【図6】縦中横変換後の表示状態を示す図(その1)。
【図7】縦中横変換後の表示状態を示す図(その2)。
【図8】縦中横変換解除時の処理手順を示すフローチャート。
【図9】従来の縦中横変換の操作内容を示す図。
【符号の説明】
1…主制御部、2a…文字列選択手段、1b…縦中横設定手段、1c…縮小率設定手段、2…記憶手段、2a…文書データファイル、3…入出力制御手段、4…入力手段、5…表示装置、6…出力装置。
Claims (4)
- 文書データおよび文字の大きさを示すポイント数を含む該文書データの属性を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された文書データを基に外部出力すべき原稿レイアウトを表示可能な表示手段と、
前記文書データのうちの任意の連続する文字列を前記表示手段を介して指定する文字列選択手段と、
前記文字列選択手段で選択された前記文字列の属性が縦書きである場合に属性を横書きに変更することを指示可能な縦中横設定手段と、
前記横書き変更が指示されたときに呼び出され前記文字列の縦書き時の文字の大きさを示すポイント数に対する横書き変換後の縮小率を新たな属性として設定する縮小率設定手段とを有し、
前記縦中横設定手段は、選択された文字列を、属性として設定された縦書き時の文字の大きさを示すポイント数に対する前記新たな属性として設定された縮小率で横書き変換することを特徴とした横書き変換処理装置。 - 横書き変換の解除が要求された場合には、前記属性のうち横書きの属性を縦書きに復帰させ、縮小率の設定を解除することにより、前記属性を前記横書き変換前の状態に復帰させる請求項1記載の横書き変換処理装置。
- 外部出力すべき原稿の、属性として文字の大きさを示すポイント数を含む縦書き文字列のうち任意の部分を90度回転させて横書きに変換するための横書き変換処理方法であって、
縦書き指定された文字列のうちの横書き変換すべき文字列を選択し、
該選択された文字列の属性が縦書きである場合に属性を横書きに変更する横書き変換を指定し、
該指定された文字列の縦書きでの文字の大きさを示すポイント数に対する横書きでの文字の大きさを表す縮小率を新たな属性として設定し、
該新たな属性として設定された縮小率で該横書き変換を実行することを特徴とする横書き変換処理方法。 - 横書き変換の解除が要求された場合には、前記属性のうち横書きの属性を縦書きに復帰させ、縮小率の設定を解除することにより、前記属性を前記横書き変換前の状態に復帰させる請求項3記載の横書き変換処理方法。
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