JPH07119867B2 - 前玉固定ズ−ムレンズのフオ−カス装置 - Google Patents

前玉固定ズ−ムレンズのフオ−カス装置

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JPH07119867B2
JPH07119867B2 JP60124529A JP12452985A JPH07119867B2 JP H07119867 B2 JPH07119867 B2 JP H07119867B2 JP 60124529 A JP60124529 A JP 60124529A JP 12452985 A JP12452985 A JP 12452985A JP H07119867 B2 JPH07119867 B2 JP H07119867B2
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focusing
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zoom
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博 牧野
忠晴 木原
明 高嶋
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ウエスト電気株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はビデオカメラ等に用いられるズームレンズのフ
ォーカス装置に関し、特に、変倍レンズより像側に合焦
レンズを設けたいわゆる前玉固定ズームレンズのフォー
カス装置に関するものである。
従来の技術 従来の極めて一般的なズームレンズは、被写体側より順
に合焦レンズ,変倍レンズ,補正レンズ,リレーレンズ
が配置されているいわゆる後玉固定ズームレンズであっ
た。
かかる後玉固定ズームレンズにおいては合焦レンズであ
る前玉がレンズの重要な性能である明るさおよび最長焦
点距離を決定する。
従って、前玉はレンズ性能を高めるため、通常非常に大
きなかつ重いレンズで構成されており、その合焦操作の
ためのレンズ移動構成は高価なものとなっていた。
さらに、上記前玉の焦点距離は通常一定の所定長になさ
れており、被写体距離の変動に対する合焦のための移動
量は大きく、かつ近点側に限界を有し、約1m前後の被写
体までにしか合焦できなかった。
これに対し、冒頭に述べた変倍レンズより像側に合焦レ
ンズを設けた前玉固定ズームレンズは、上記のような不
都合は発生せず、即ち、合焦操作のために移動させる必
要のあるレンズはいわゆる後玉であることから小さく軽
いレンズが採用でき、かつその移動量は少なく、さらに
焦点距離が短かい程より少なくなり、また焦点距離の調
節により近点側限界もなくなることが知られている。
しかしながら、前玉固定ズームレンズにおける合焦レン
ズの移動量は、変倍レンズの位置、即ち設定焦点距離と
被写体までの距離という2変数の関数によって決定され
ることから、レンズの移動手段として一般的なカム機構
によって上記関数に対処することは極めて困難となる。
一方、近年の電子部品分野においてはマイクロコンピュ
ータが安価に利用できるようになってきており、従って
このマイクロコンピュータに上述した2変数の関数を記
憶させ、焦点距離信号と被写体距離信号とを入力し、変
倍レンズより像側に設けられた合焦レンズの適正位置を
演算し、その演算結果に基づいて合焦レンズを移動させ
るような展開が実用レベルとなってきている。
例えば特開昭53-116828号公報には、変倍レンズの変倍
量を検出し変倍信号を得る検出装置と被写体までの距離
を自動的に測定し距離信号を得る検出装置と、両検出装
置から得られる出力信号を所定の関数に基づいて処理す
る演算手段と、この演算手段の演算結果によりズームレ
ンズを構成するレンズ群を適宜移動せしめる手段とを備
え、変倍量の変動と被写体までの距離の変動を自動的に
補償する自動フォーカシング方式が上記演算手段の具体
的な開示はないものの示されている。
発明が解決しようとする問題点 上述したような小さく軽いレンズで合焦操作を可能と
し、かつ変倍レンズの移動との組合せにより近点側の限
界をなくすことができる特徴を有する前玉固定ズームレ
ンズは、近年種々提案されてきているわけであるが、そ
の実用化を考えた場合、具体的なレンズ群の移動制御手
段の開示がなく、場合によっては下記のような問題点を
生じることが考えられる。
前述したように、前玉固定ズームレンズは近点側限界を
なくすことができることから、所定焦点距離時における
合焦レンズの移動だけでは合焦状態を得ることができな
いような極近距離の被写体を撮影するいわゆるマクロ撮
影の場合、当然のことながら自動的に上記所定焦点距離
を変化せしめて合焦状態が得られるように構成されるこ
とが、被写体像を得るため、例えばビデオカメラにおけ
る映像を得るためには好ましいと思われる。
ところが、上述のような構成において、例えば合焦レン
ズの移動のみによって合焦状態が得られるような遠点の
被写体を撮影している途中において、一時的にマクロ撮
影、即ち合焦レンズの移動だけでは合焦状態を得られな
いような近点の被写体を変倍レンズの移動により合焦状
態を得て撮影し、再び元の上記遠点の被写体を撮影しよ
うとした場合、上記近点の被写体の撮影のために焦点距
離が変化していることから、最初の状態とは撮影画角が
異なる撮影動作となってしまう問題点を生じることが考
えられる。
また、上述したマクロ撮影時に入ると、変倍レンズのみ
が移動することから、撮影倍率が急激に変化することに
なり、場合によっては合焦状態は得られているものの被
写体像に異和感を感じることになる不都合点を生じるこ
とが考えられる。
本発明は、上記のような問題点,不都合点を考慮してな
したもので、撮影途中でマクロ撮影を行なっても、再び
通常の撮影を行なう場合の画角、即ち焦点距離は、マク
ロ撮影を行なう前の状態に戻るようになされたマクロ撮
影を有効に行なうことのできる前玉固定ズームレンズの
フォーカス装置を提供することを目的とする。
さらに本発明は、上記のようなフォーカス装置において
マクロ撮影に移行しても撮影倍率が急激に変化すること
のないフォーカス装置を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明による前玉固定ズームレンズのフォーカス装置
は、変倍レンズを移動させる変倍レンズ移動手段と、変
倍レンズ移動手段の動作を制御する変倍レンズ移動制御
手段と、合焦レンズを移動させる合焦レンズ移動手段
と、合焦レンズ移動手段の動作を制御する合焦レンズ移
動制御手段と、変倍レンズの現在位置を検出する変倍レ
ンズ位置検出手段と、合焦レンズの現在位置を検出する
合焦レンズ位置検出手段と、変倍レンズ位置および被写
体距離を考慮してあらかじめ設定される合焦レンズの近
点側被写体に対する限界位置を記憶している近点側限界
位置記憶手段と、操作者によるズーミング操作に基づく
ズーミング動作時における変倍レンズ位置検出手段の出
力を記憶する変倍レンズ位置記憶手段と、合焦操作時合
焦レンズ位置検出手段の出力と限界位置とを比較し両者
の一致,不一致を検知する合焦レンズ位置確認手段と、
遠点側への合焦操作時でかつ合焦レンズの現在位置と限
界位置が一致している時動作し変倍レンズ位置検出手段
の出力と変倍レンズ位置記憶手段の出力とを比較し両者
の一致,不一致を検知する変倍レンズ位置確認手段とを
含んで構成される。
作用 本発明による前玉固定ズームレンズのフォーカス装置は
上記のような各手段を含むことから、ズーミング操作に
よって決定される変倍レンズの任意位置にて設定された
任意焦点距離において、遠点にある被写体を撮影中一時
的に極近点の被写体に対する撮影を行なうために近点側
への合焦操作を行なうと、合焦レンズの移動に基づく合
焦レンズの現在位置の確認がなされ、近点側限界位置に
達すると変倍レンズの移動による合焦操作も開始され、
この結果、極近点の被写体に対する合焦状態が設定され
ることになる。
この時、変倍レンズ位置を記憶する変倍レンズ位置記憶
手段における記憶内容は、上記ズーミング操作によって
決定される変倍レンズ位置に対応した位置信号であるこ
とはいうまでもない。即ち、合焦操作のための変倍レン
ズの移動位置は記憶されないわけである。
一方、上述したような状態から再び元の遠点の被写体を
撮影するために遠点側への合焦操作がなされると、変倍
レンズの現在位置と変倍レンズ位置記憶手段の記憶内容
とによって変倍レンズ位置が確認され、上記現在位置と
記憶内容が一致していなければ、まず両者が一致するよ
う変倍レンズが移動せしめられることになり、一致すれ
ば次いで合焦レンズの適宜の移動が行なわれることにな
る。
実施例 第1図は本発明による前玉固定ズームレンズのフォーカ
ス装置の基本構成を示すブロック図である。
図中、1は短焦点あるいは長焦点側への変倍レンズの移
動、即ちズーミング操作を指示するズーミング操作指示
手段、2は移動することにより焦点距離を可変せしめる
変倍レンズ、3は変倍レンズ2を移動せしめる例えばス
テッピングモータである変倍レンズ移動手段を示してい
る。
4は変倍レンズ移動手段3の動作を制御する変倍レンズ
移動制御手段を示し、図にも示しているように機能的に
は、上記ズーミング操作指示手段1の操作に基づき上記
移動手段3の動作を制御する第1変倍レンズ移動制御手
段41と、近点側被写体に対する合焦操作を行なうべく上
記移動手段3の動作を制御する第2変倍レンズ移動制御
手段42と、後述する変倍レンズ位置記憶手段の記憶内容
に基づき上記移動手段3の動作を制御する第3変倍レン
ズ移動制御手段43とに分けて考えることができる。
5は変倍レンズ2の現在位置を検出し変倍レンズ位置信
号を出力する変倍レンズ位置検出手段、6は上記ズーミ
ング操作指示手段1の操作に基づくズーミング操作時の
み上記変倍レンズ位置検出手段5の出力する変倍レンズ
位置信号を受け記憶する変倍レンズ位置記憶手段を示し
ている。
7は遠点あるいは近点側への合焦操作を指示する合焦操
作指示手段、8は移動することにより合焦状態を制御す
る合焦レンズ、9は合焦レンズ8を移動せしめる例えば
ステッピングモータである合焦レンズ移動手段、10は合
焦レンズ8の現在位置を検出し合焦レンズ位置信号を出
力する合焦レンズ位置検出手段を示している。
11は変倍レンズ位置,被写体までの距離を考慮してあら
かじめ設定してある合焦レンズ8の近点側限界位置を記
憶している近点側限界位置記憶手段、12は合焦レンズ位
置検出手段10の出力する合焦レンズ位置信号と近点側限
界位置記憶手段に記憶されている近点側限界位置を比較
し合焦レンズ8の現在位置を確認し、その確認結果に基
づき後述する変倍レンズ位置確認手段13を動作せしめる
制御信号を出力する合焦レンズ位置確認手段を示してい
る。
13は変倍レンズ2の現在位置と変倍レンズ位置記憶手段
6に記憶されている記憶位置あるいはあらかじめ決定さ
れる設定可能な最小,最大焦点距離に対応する最小,最
大位置とを比較し、変倍レンズ2の現在位置を確認し、
その確認結果に基づき先の第2,第3変倍レンズ移動制御
手段42,43あるいは合焦レンズ移動手段9を動作せしめ
る制御信号を出力する変倍レンズ位置確認手段を示して
いる。
以下、上記のような基本構成からなる本発明によるズー
ムレンズのフォーカス装置の動作について説明する。
尚、説明の便宜上第2図に図示した一般的な前玉固定ズ
ームレンズにおける変倍レンズ位置をパラメータとした
場合の合焦状態の得られる被写体距離と合焦レンズ位置
との関係を示したいわゆる合焦特性図を参照する。
今、例えばTなる焦点距離で5mの被写体を撮影するとす
る。
まず、ズーミング操作指示手段1によってTなる焦点距
離を得るための信号が出力されると第1変倍レンズ移動
制御手段41は動作を開始し、変倍レンズ2を移動させる
べく変倍レンズ移動手段3の動作を制御する。この時変
倍レンズ2の位置は変倍レンズ位置検出手段5によって
検知され、その出力である変倍レンズ位置信号は変倍レ
ンズ位置記憶手段6に供給され、最新の位置情報のみが
記憶されることになる。従って、上記のようなズーミン
グ操作により所望の焦点距離Tが得られると、変倍レン
ズ位置記憶手段6は、上記焦点距離Tを得た変倍レンズ
位置ZTを記憶することになる。
次いで、5mの被写体に対する合焦操作が行なわれること
になる。尚、一般的に考えると、上記したズーミング操
作中に合焦状態が得られていないと、例えばビデオカメ
ラの場合その映像は極めて見苦しい像となると共に、希
望した焦点距離Tにおける撮影画角の状態がわかりにく
くなることから、現実には上記ズーミング操作前、ある
いは操作中に合焦操作が行なわれることになるが、ここ
では説明の便宜上、ズーミング操作と合焦操作とは分け
て行なうものとしており、操作順序については考慮して
いないことはいうまでもない。
合焦操作は、合焦操作指示手段7の遠点あるいは近点側
への指示動作によって開始されることになり、まず合焦
レンズ位置確認手段12にて合焦レンズ8の現在位置が確
認され、その結果後で詳しく述べるが上記指示手段7に
よる合焦指示方向に特に問題がなければ、5mの被写体に
合焦させるべく合焦レンズ移動手段9により、合焦レン
ズ8は移動せしめられることになる。
合焦レンズ8の移動による状態変化を肉眼あるいは周知
のオートフォーカスシステムにより検知し合焦状態が得
られたとみなされると、合焦レンズ8は停止せしめら
れ、この結果、所望状態である焦点距離Tにて5mの被写
体を適切に撮影する状態が設定されたことになり、かか
る状態を第2図で説明するとa点が設定されたことにな
る。
さて、上記のような状態において、一時的に0.1mの被写
体を撮影するべく合焦操作を行なうと、上記の場合同
様、合焦レンズ8の位置確認が合焦レンズ位置確認手段
12にてなされる。
かかる場合の確認動作は合焦操作が近点側への操作とな
ることから合焦レンズ8を近点側に移動できるか否かの
確認となり、即ち近点側限界位置記憶手段11に記憶され
ている限界位置情報との比較となる。
一方、第2図に示したような特性が得られるということ
は、合焦レンズ8の近点側限界位置は移動できる限界位
置である第2図中のLで示した位置となることから、上
述した場合には、まだ近点側への移動を行なえる余裕が
あることになる。
従って、合焦レンズ位置確認手段12は合焦レンズ移動手
段9を動作せしめ、合焦レンズ8は近点側へ移動を開始
することになり、かかる状態を第2図で説明すると、a
点より図面の上方向に曲線Tに沿って変化してゆくこと
になるわけである。
合焦レンズ8が近点側に移動してゆき、移動できる限界
位置あるいはあらかじめ任意に設定される合焦レンズ近
点限界記憶手段11に記憶されている近点限界位置に達す
ると、合焦レンズ位置確認手段12は、変倍レンズ位置確
認手段13を動作状態になし、かかる手段13は上記合焦操
作が近点側への操作であることから現在の変倍レンズ位
置が近点側の被写体に対する限界位置に達しているか否
かの確認、即ち具体的に述べると設定可能な最小焦点距
離に対応する位置に到達しているか否かを確認すること
になる。尚、本発明の場合先にも述べたように第2図の
特性から合焦レンズ8の近点側限界は移動可能な限界位
置であるLを採用しており、上述した合焦レンズ位置確
認手段12が変倍レンズ位置確認手段13を制御する位置
は、a点より合焦レンズが移動しb点に到達した時点と
なる。
変倍レンズ位置確認手段13は、動作することにより上記
b点における変倍レンズ位置と、設定できる最短の焦点
距離に対応する位置であるc点とを比較し、この場合第
2図よりも明らかなようにまた十分に移動できる余裕が
あるため、変倍レンズ2を0.1mの被写体に対して合焦状
態を得るべく短焦点側へ移動せしめる制御信号を発生
し、第2変倍レンズ移動制御手段42に供給することにな
る。
第2変倍レンズ移動制御手段42は上記制御信号を受け変
倍レンズ移動手段3を動作せしめ、従って変倍レンズ2
は短焦点側に移動を開始し、即ち第2図で説明すると現
状態は合焦レンズ8が移動しないことからb点より左方
向に水平に変化することになる。
上記変化にて現状態がd点で示した状態になると、所望
の0.1mの被写体に対して合焦状態が得られることにな
り、変倍レンズ2の移動は、当然停止せしめられる。
尚、この時、レンズ系の焦点距離は先に設定したTより
WとMで示した焦点距離の間にある任意焦点距離Yとな
っていることはいうまでもなく、即ち、Tなる焦点距離
のままでは合焦状態が得られない0.1mという極近点の被
写体に対しても本発明によるフォーカス装置は、近点側
への合焦操作を行なえば、変倍レンズ8の移動により合
焦状態を得るよう構成されているわけである。
次に、再び先ほどの5mの被写体を撮影するべく合焦操作
を行なうと、前の場合同様、まず合焦レンズ確認手段12
が動作し、合焦レンズ8の現在位置が確認される。
かかる場合の合焦レンズ確認手段12の動作は、上記操作
が遠点側への合焦操作であることから合焦レンズ8が近
点限界位置にあるかどうかを確認し、その結果に基づ
き、合焦レンズ移動手段9あるいは変倍レンズ位置確認
手段13の動作を制御する動作となり、上記の場合は、0.
1mに対する合焦状態を得るため合焦レンズ8は移動でき
る近点側限界位置である第2図のLで示した位置に移動
しているこから変倍レンズ位置確認手段13を動作せしめ
ることになる。一方、遠点側への合焦操作において合焦
レンズ8が近点側限界位置になければ、即座に合焦レン
ズ移動手段9を動作せしめ、合焦レンズ8を所望被写体
に対する合焦位置へ移動させるよう上記合焦レンズ位置
確認手段12は動作することになる。
変倍レンズ位置確認手段13は、今度は遠点側への合焦操
作であることから、現在の変倍レンズ位置と変倍レンズ
位置記憶手段6に記憶されている記憶位置ZTと比較し、
両者が異なっていれば第3変倍レンズ移動制御手段43
一致していれば合焦レンズ移動手段9を夫々動作せしめ
ることになる。
上記の場合、上述の記憶位置は焦点距離Tに対応するZT
であり現在位置は0.1mの被写体に対して合焦状態を得る
ためにYなる焦点距離に対応するZYであることから、比
較結果は当然異なり、第3変倍レンズ移動制御手段43
動作せしめられることになる。
この結果、変倍レンズ2は移動を開始し、現状態は第2
図で説明すると、合焦レンズ8は移動しておらずd点か
らb点に向かう右方向へ水平に変化することになる。
そして変倍レンズ2の現在位置が先の記憶位置ZTと等し
くなると、即ち現状態がb点になると、変倍レンズ位置
確認手段13は、第3変倍レンズ移動制御手段43の動作を
停止せしめると共に合焦レンズ移動手段9を動作せしめ
る制御信号を出力する。
この結果、現状態がb点になってからは、合焦レンズ8
が移動を開始し、現状態は第2図におけるTなる曲線に
沿った下方向へ変化することになり、a点に達すると、
5mの被写体に対して合焦状態が得られることから、合焦
レンズ8の移動が停止されることになる。
即ち、本発明によるフォーカス装置は、遠点側への合焦
操作時には、直前のズーミング操作によって設定された
焦点距離に現状態がなされているか否かを確認し、なさ
れていなければ必ず合焦レンズの移動前にまず変倍レン
ズの位置制御を行なうことになるわけである。
以上述べたように本発明によるフォーカシング装置は一
時的に極近点の被写体を撮影する場合、変倍レンズを短
焦点側に移動することによって合焦状態を得ると共に元
の状態に復帰させる時、あらかじめ記憶されている変倍
レンズ位置に基づく変倍レンズの移動制御および合焦レ
ンズの移動を行ない合焦状態を得ることから、元に復帰
させた時の画角変動がなく前玉固定ズームレンズの特性
を極めて有利に利用できることになるわけである。
尚、上述してきた説明においては、合焦状態について単
に得られるという表現にとどめていたが、これは合焦状
態であることの確認手段としては、撮影者の肉眼の他第
2図に示したようなあらかじめ設定されるレンズ特性に
対する両レンズ位置の確認の手段や周知のオートフォー
カス手段の適用が可能なためである。例えば、第1図中
に破線で示したように変倍レンズ位置検出手段5からの
変倍レンズ位置信号と合焦レンズ位置検出手段10からの
合焦レンズ位置信号とを受け、第2図に示したようなあ
らかじめ決定されているレンズ自身の特性を考慮した演
算を行ない合焦状態の得られる状態を選択、各レンズ位
置を制御する手段やあるいは図示していない被写体まで
の距離を測定する測距手段からの被写体距離信号を上記
両信号に加えて受け、合焦状態を演算したりビデオカメ
ラ等にあっては映像信号の高周波成分のピークを検出し
各レンズ位置を制御する手段が合焦状態確認手段として
適用できることは詳しく述べるまでもない。
また、上述の説明における各種の比較動作等は冒頭にも
述べたマイクロコンピュータによって実現できることは
いうまでもない。
第3図は本発明による前玉固定ズームレンズのフォーカ
ス装置をマイクロコンピュータを使用して構成した一実
施例を示す略構成図であり、図中第1図と同符号のもの
は同一機能構成を示している。
第3図において、14は固定されている前玉レンズ15,変
倍レンズ2,合焦レンズ3からなる前玉固定ズームレン
ズ、16,17は夫々ズーミング操作指示手段1,合焦操作指
示手段7であるズーミングスイッチおよび合焦スイッチ
を示している。尚、ズーミングスイッチ16は、長焦点側
へのズーミング操作時オンとなるスイッチ16aと短焦点
側へのズーミング操作時オンとなるスイッチ16bと操作
部材16cとからなり、合焦スイッチ17は遠点側への合焦
操作時オンとなるスイッチ17aと近点側への合焦操作時
オンとなるスイッチ17bと操作部材17cとから構成されて
いる。
18,19は夫々モータ駆動回路21,20と共に変倍レンズ移動
手段3,合焦レンズ移動手段9を構成するステッピングモ
ータを示している。
22,23は夫々変倍レンズ2,合焦レンズ8の原点位置設定
を検知する原点検知スイッチを示し、かかるスイッチ2
2,23は本発明によるフォーカス装置の使用開始時点、例
えば図示していない電源の供給時における後述するリセ
ット動作を行なうものである。
24はズーミング操作指示手段16等からの信号を受け第1
図で説明した種々の比較動作等を実行し変倍レンズ移動
手段3,合焦レンズ移動手段9の動作制御を行なうマイク
ロコンピュータ(以下CPUと記す)を示している。即
ち、第1図において説明した符号4〜6,10〜13の各手段
等を含んでいるわけである。
以下、簡単に第3図に図示した装置の動作について述べ
る。
今、図示していない電源が供給されると、CPU24は変倍
レンズ2および合焦レンズ8を原点位置に移動せしめる
ための制御信号を出力端子P1,P2より変倍レンズ移動手
段3およば合焦レンズ移動手段9に出力する。
変倍レンズ2,合焦レンズ8が原点位置に達すると、夫々
の原点検知スイッチ22,23がオンし、CPU24は夫々のスイ
ッチ22,23のオンを入力端子i5,i6にて検知し上述した
制御信号の出力を停止する。
以上の動作は、変倍レンズ2,合焦レンズ8の位置をステ
ッピングモータ18,19のステップ数をCPU24内のメモリー
に積算した値とするためのリセット動作であり、以後、
現実の撮影動作がなされることになる。
撮影動作として、例えば5mの被写体を焦点距離Mにて撮
影する場合を考えてみると、まず、先にも述べたが現実
の操作においては合焦操作がなされ、よって合焦操作ス
イッチ17が操作されることになる。この時上述した原点
位置が最近点側かあるいは最遠点側かによって合焦操作
スイッチ17の操作部材17cの動作は異なり、ここでは前
述の原点位置を最遠点側とすると、上述した操作は近点
側への合焦操作となるためスイッチ17bがオンすること
になる。
スイッチ17bのオンをCPU24は入力端子i3にて検知し、第
1図にて説明したような動作を行ない合焦レンズ8を近
点側へ移動させる。
合焦レンズ8の移動により合焦状態が得られる合焦操作
スイッチ17は開放され、合焦レンズ8は停止し例えば変
倍レンズ2の原点位置をTなる焦点距離を設定する最長
焦点位置とすると上記状態は先に第1図で説明した場合
と同一、即ち第2図におけるa点で示されることにな
る。
しかしながら、今度は焦点距離をMとするわけであるか
ら、即ち第2図におけるe点の状態を得るために、次に
ズーミング操作スイッチ16が操作され、例えば、今、先
に述べた電源投入時における変倍レンズ2の原点位置を
最長焦点距離を設定する位置であるとすると、当然短焦
点側へのズーミング操作となるためスイッチ16bがオン
せしめられる。
CPU24は上記スイッチ16bのオンを入力端子i2にて検知し
第1図にて説明したような動作を行ない変倍レンズ2を
移動せしめ、焦点距離Mが得られた時、上記スイッチ16
は開放される。この時、第2図からも明らかではある
が、合焦レンズ8もa点からe点まで移動しなければな
らず、CPU24は上記ズーミング操作時合焦レンズ8の移
動をも第2図に示した如くの関係を考慮して制御するこ
とになる。
ここで、一時的に0.1mの被写体を撮影する場合に合焦操
作スイッチ17のスイッチ17bを再びオンにすると、CPU24
は合焦レンズ8を移動せしめる。しかし、合焦レンズ8
が限界点まで移動しても第2図f点で示すように0.1mの
被写体に対して合焦状態は得られず、従ってCPU24は先
にも述べたように変倍レンズ2を焦点距離Mを設定して
いる現在の位置を記憶した上で短焦点側に移動させるこ
とになる。
変倍レンズ2が移動し現状態がd点となると0.1mの被写
体に対して合焦状態が得られることから合焦操作スイッ
チ17は開放されることになる。
そして、再び先に述べた5mの被写体を撮影する場合に
は、合焦操作スイッチ17のスイッチ17aがオンせしめら
れることになり、CPU24は上記スイッチ17aのオンを入力
端子i4にて検知、先にも述べたようにまず変倍レンズ2
を記憶されている位置まで移動せしめ、次に合焦レンズ
8を第2図のMなる曲線に沿ってe点が得られるまで移
動させることになる。
以上簡単に動作について述べたが先にも述べたようにCP
U24に被写体までの距離信号を周知の測距手段より入力
してやることにより、合焦操作時の変倍レンズ2の移動
位置を簡単に設定できる、即ち合焦状態を自動的に得ら
れることもいうまでもない。
尚、上述したような場合、先には述べなかったが例えば
第4図に示す如くの合焦レンズ8が限界位置に達した状
態において合焦状態の得られる変倍レンズ2の被写体ま
での距離に対する記憶位置と合焦状態を得るために設定
すべき位置との関係CPU24内に記憶させておく必要があ
ることはいうまでもない。
次に、第3図に符号24で示したCPU内部の一動作例につ
いて、第1図の説明と重なる部分もあるが、第5図のフ
ローチャートを用いて説明しておく。
尚、第5図中、タイマ1,タイマ2はレンズの移動速度を
決定するもので、ステッピングモータ18,19を1ステッ
プ送った後タイマによる計時をスタートさせ計時終了後
再び1ステップ送るためのものである。又、ウエイトも
同様であるが、ここでは1ステップの移動に必要な最小
待時間となっている。
さらにメモリーのうち、M10はステッピングモータ18の
ステップ数を積算した内容を記憶しており変倍レンズ2
の現在位置を示すメモリーであり、M11,M12は上記M10
の古いデータを必要に応じて記憶するメモリーであり、
特にM11は先に説明した変倍レンズ位置記憶手段6に該
当している。
メモリーM20は合焦レンズ8の位置を示すステッピング
モータ19のステップ数を積算した内容を記憶しており、
M21はM20の古いデータを必要に応じて記憶している。
最後にA,B,Cで示したデータは、先の説明では述べなか
ったが、夫々被写体距離に対する合焦可能な限界変倍レ
ンズ位置,被写体距離と変倍レンズ位置とによって決定
される合焦レンズ位置,変倍レンズの位置によって決定
される合焦可能な合焦レンズの限界位置を示す関数値を
示している。尚、上記A,B,Cは、A=f1(M12,M21),B
=f2(M10,M12,M21),C=f3(M10)という関係式で示
すことができると共に、夫々の位置を示す大小関係は、
変倍レンズが短焦点側,合焦レンズが近点側の位置を夫
々最大として本実施例では扱っている。
以下、第5図のフローチャートについて説明する。
ステップ501,502はズーミング方向を確認するステップ
であり、第3図におけるスイッチ16a,16bの操作によるC
PU24の入力端子i1,i2の状態変化を検知している。即
ち、i1=0であるとスイッチ16aがオンした長焦点側へ
のズーミング操作が指示されたことになり、かかる場
合、タイマ1の確認ステップ503を経てステップ504を選
択する。
ステップ504では変倍レンズ2の現在位置が先のデータ
Aと比較され、現在位置が小さければステップ507が選
択される。このステップ504における判定動作を具体的
に述べると、例えば第2図のような特性のレンズである
と、被写体距離が0.5mであると設定可能な変倍レンズ位
置は、焦点距離Wに対応するZWからMに対応するZMまで
に含まれなければ合焦状態を得ることはできない。従っ
て前回の撮影動作による変倍レンズ位置と合焦レンズ位
置より被写体距離が0.5mであるとすると上記したAはZM
が設定されることになる。この結果、現在の変倍レンズ
位置M10は上記ZMより大きく、即ち短焦点側でなけれ
ば、光のスイッチ16aのオンによる長焦点側へのズーミ
ング操作は、合焦状態が得られないことから無意味とな
り、かかるステップ504は上記のような無意味な操作を
禁止するものである。換言すれば、変倍レンズの現在位
置M10が先のデータAより大きい時のみ変倍レンズを移
動させるべく、ステップ505を選択するものである。
ステップ505は変倍レンズを次のステップ506で長焦点側
にステッピングモータ18の1ステップ分移動させるため
現在位置が変化することから、変倍レンズの現在位置情
報を上記1ステップ分小さくするステップである。ステ
ップ506は上述したように変倍レンズ2を長焦点側にス
テッピングモータ18の1ステップ分移動させるステップ
である。
ステップ504での判定結果がNoあるいはステップ506の終
了時には、ステップ507が選択される。
ステップ507は現在の合焦レンズ位置M20が先に説明した
データBより大きいか否かを判断するステップであり、
簡単に述べると次のM20がデータBより小さいか否かを
確認するステップ508と合わせて、ズーミング操作に供
なう合焦状態のずれを補償する作用を行なうものであ
る。
従ってM20がデータBより大きければ合焦レンズの現在
位置データM20を1ステップ減らすステップ509を介して
ステップ510にて合焦レンズは遠点方向に1ステップ送
られ、逆にM20がデータBより小さければM20を1ステッ
プ増やすステップ511を介してステップ512にて合焦レン
ズは近点方向に1ステップ送られ、以降、M20がBと等
くなるまで、かかるステップ507〜512は待時間ステップ
513を介して繰り返されることになる。
上記動作にてM20とBが等しくなるとステップ514が選択
され、現在の変倍レンズ位置M10が記憶変倍レンズ位置
としてメモリーM11に記憶されることになり、以降ステ
ップ515のタイマ1のスタートにて上述してきた長焦点
側への1ステップ分のズーミング操作が終了することに
なる。
以降、所定の所定距離が得られるまで上述の動作が繰り
返されることはいうまでもない。
一方、スイッチ16bがオンせられi2=0となる短焦点側
へのズーミング操作がなされると、ステップ502で上記i
2=0が検知された後ステップ516のタイマ1の確認ステ
ップを介してステップ517が選択される。
ステップ517は変倍レンズの現在位置M10が先にも述べた
ように位置関係の最大位置である設定できる最短焦点距
離を供給する位置と等しいかどうかを確認するステップ
である。即ち、等しくなければ、まだ短焦点側への移動
が可能ということであり、次のステップ518が選択され
るわけである。
ステップ518は現在の変倍レンズ位置M10の内容を1ステ
ップ分増やすステップであり、次にステップ519にて変
倍レンズが1ステップ分短焦点側に移動せしめられる。
上記ステップ519の終了後あるいはステップ517での判断
が等しい時には、前述したステップ507等が選択され、
ズーミング操作に伴なう合焦状態のずれが補償される。
以上がズーミング操作に関するステップであり、以下合
焦操作スイッチ17の操作による合焦操作について述べ
る。
まずスイッチ17bがオンされ入力端子i3=0となる近点
側への合焦操作時について述べる。
i3=0がステップ520で検知されるとタイマ2の確認ス
テップ521を介し、タイマ2が完了するとステップ522が
選択される。
ステップ522は合焦レンズの現在位置M20が前述した位置
関係における最大位置、即ち先にも述べたあらかじめ設
定されている近点側限界位置と等しいかどうかを確認す
るステップであり、等しくなければまだ余裕があること
を示しステップ523が、等しければそれ以上近点側には
移動できないわけであるから、ステップ524のタイマ1
の確認ステップを介してステップ525が選択されること
になる。
ステップ523は合焦レンズの現在位置データM20を1ステ
ップ分増やすステップであり、次に合焦レンズはステッ
プ526にて1ステップ分近点方向に移動せしめられる。
一方、合焦レンズが近点側限界位置に到達している時に
選択されるステップ525は、変倍レンズの現在位置が最
大位置、即ちステップ517同様、設定できる最短焦点距
離供給位置であるか否かを確認するステップであり、ま
だ余裕があれば現在位置データM10の変更ステップ527を
介してステップ528を選択し、変倍レンズを短焦点側に
1ステップ分移動せしめることになる。
上記ステップ528およびステップ526が終了すると、夫々
タイマ1,2のスタートステップ529,530を介してステップ
531が選択され、夫々のレンズの現在位置が先に述べた
データA,B,Cを設定するためのデータとしてメモリM21
M12に記憶される。
一方、スイッチ17aがオンされi4=0となる遠点側への
合焦操作がなされた場合には、上記i4=0がステップ53
2にて検知され、タイマ2の確認ステップ533を介してス
テップ534が選択されることになる。
ステップ534は現在の合焦レンズ位置M20が先に述べたデ
ータCより小さいかあるいは等しいかを確認するステッ
プであり、かかるステップは、変倍レンズの位置によっ
ては合焦レンズをどのように移動しても合焦状態の得ら
れない遠点側領域があり、その領域に合焦レンズが位置
しているか否かを確認し、もし位置していればステップ
を最初に戻し合焦レンズの移動を行なわないようになす
ステップである。
ステップ534での判断が上記領域外である場合にはステ
ップ535が選択され、変倍レンズの現在位置M10が先のズ
ーミング操作時に記憶されている記憶位置M11より大き
いか否かが判断される。そして、変倍レンズの現在位置
M10が記憶位置M11より大きくない場合にはステップ536
が逆に大きい場合にはタイマ1の確認ステップ537を介
してステップ538が選択される。
ステップ536は、合焦レンズの現在位置データM20を遠点
側に1ステップ分変化させるステップであり、ステップ
536が選択されると、ステップ539にて合焦レンズが1ス
テップ分遠点方向に移動せしめられることになる。
一方、ステップ538は変倍レンズの現在位置が最小位
置、即ち設定できる最長焦点距離供給位置であるか否か
を確認するステップであり、最小位置でなければステッ
プ540,541にて変倍レンズは長焦点側に1ステップ分移
動せしめられることになる。
即ち、ステップ540は変倍レンズの現在位置M10を長焦点
側に1ステップ分減らし、ステップ541は実際に変倍レ
ンズを1ステップ分長焦点側に移動せしめるステップで
ある。
上記ステップ539あるいはステップ541が終了すると、ス
テップ530あるいはステップ529を介してステップ531が
選択され、次の動作に備えられることになる。
以上述べたステップ520ないしステップ541までが合焦操
作における動作ステップであり、詳しく述べるまでもな
く、近点側への合焦操作時、合焦レンズが近点側限界位
置に到達するとステップ522,524,525,527,528にて変倍
レンズが短焦点側に移動せしめられ、逆に遠点側への合
焦操作時、前回の合焦操作により変倍レンズが移動せし
められていればステップ535,537,538,540,541にてまず
変倍レンズの現在位置M10がズーミング操作によって設
定された記憶位置M11と等しくなるまで移動制御され、
以降合焦レンズの遠点方向への移動がステップ536,539
にて行なわれることになる。
ところで、ステップ522における判断基準となる近点側
限界位置を、例えば記憶変倍レンズ位置と被写体距離と
によってあらかじめ任意に設定した関数データf
4(M11,M12,M21)とすると共に、ステップ535におけ
る判断基準となる記憶装置M11を、記憶変倍レンズ位置
と被写体距離とによってあらかじめ任意に設定した関数
データf5(M11,M12、M21)とすることにより、第2図
で示したような変倍レンズ位置をパラメータとした合焦
状態の得られる合焦レンズ位置と被写体距離との関係図
を第6図のような関係とすることができる。逆に言え
ば、あらかじめ第6図のような関係図を設定しておけ
ば、所定焦点距離と被写体距離が決定されれば、合焦状
態の得られる変倍レンズ位置と合焦レンズ位置はおのず
と決定されるわけであり、従って、上記関数データf4
f5は第6図のような特性から決定されるものであること
はいうまでもない。
第6図に示したような関係となると、先に述べた例とは
異なり変倍レンズ位置を考慮したある程度の近点側位置
以内の領域において、近点あるいは遠点側への合焦操作
時合焦レンズと変倍レンズの両方が移動することにな
る。
尚、第6図に図示した例において上記領域を説明すると
焦点距離Tの場合g点、焦点距離Mの場合h点以内の近
距離側領域となることは、同図中に破線で示した第2図
の特性と比較してみると明らかである。
この結果、変倍レンズの移動による撮影画角の変動は、
先に説明した第2図に示したような関係となる場合に比
してゆるやかとなり、被写体像の大きさの変化に異和感
を感じることが少なくなり、極めて好ましい合焦操作を
期待できることになる。
尚、以上の説明における両レンズの位置検出方法は、両
レンズをステッピングモータ18,19で移動させる構成と
することによりステッピングモータのステップ数を積算
する方法を採用しているわけであるが、例えば直流モー
タによって両レンズを移動させる場合には、周知の位置
エンコーダの使用により同様の作用を期待できることは
いうまでもない。
発明の効果 本発明による前玉固定ズームレンズのフォーカス装置
は、撮影途中において一時的に極近点の被写体を撮影
し、再び元の状態に復帰させる場合、ズーミング操作に
よって設定された変倍レンズ位置を基準として、近点あ
るいは遠点側のいずれの側への合焦操作であっても少な
くとも変倍レンズが移動せしめられることになり、元の
被写体撮影時に撮影画角が変動してしまうことはなく、
また合焦レンズをも上記変倍レンズ位置と被写体距離を
考慮して移動せしめることにより極近点の被写体および
元の被写体に対する合焦操作時における変倍レンズの移
動に供なう撮影倍率の変動をゆるやかにできることにな
り、極めて有効な撮影動作を期待できる効果を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による前玉固定ズームレンズのフォーカ
ス装置の基本構成を示すブロック図、第2図は一般的な
前玉固定ズームレンズにおける変倍レンズ位置をパラメ
ータとした場合の合焦状態の得られる被写体距離と合焦
レンズ位置との関係を示す合焦特性図を示している。第
3図は本発明による前玉固定ズームレンズのフォーカス
装置をマイクロコンピュータを使用して構成した一実施
例を示す略構成図、第4図は第3図におけるCPU24に記
憶されている合焦状態の得られる変倍レンズの記憶位置
と設定すべき位置との関係の一例を示す関係図、第5図
は第3図中におけるCPU24の動作の一例を示すフローチ
ャート、第6図は第5図中におけるステップ522,535に
おける比較内容を変更することによって得られる第2図
と同様の合焦特性図を示している。 1……ズーミング操作指示手段、2……変倍レンズ、3
……変倍レンズ移動手段、4……変倍レンズ移動制御手
段、5……変倍レンズ位置検出手段、6……変倍レンズ
位置記憶手段、7……合焦操作指示手段、8……合焦レ
ンズ、9……合焦レンズ移動手段、10……合焦レンズ位
置検出手段、11……近点側限界位置記憶手段、12……合
焦レンズ位置確認手段、13……変倍レンズ位置確認手
段、14……前玉固定ズームレンズ、15……前玉レンズ、
16……ズーミングスイッチ、17……合焦スイッチ、18,1
9……ステピッングモータ、20,21……モータ駆動回路、
22,23……原点検知スイッチ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ズーミング動作を行う変倍レンズおよび該
    変倍レンズより像側で合焦動作を行なう合焦レンズが夫
    々のレンズに対応した移動手段,移動制御手段にて移動
    せしめられる前玉固定ズームレンズのフォーカス装置で
    あって、前記変倍レンズの現在位置を検出する変倍レン
    ズ位置検出手段と、前記合焦レンズの現在位置を検出す
    る合焦レンズ位置検出手段と、あらかじめ設定される前
    記合焦レンズの近点側被写体に対する限界位置を記憶し
    ている近点側限界位置記憶手段と、操作者によるズーミ
    ング操作に基づくズーミング動作時における前記変倍レ
    ンズ位置検出手段の出力を記憶する変倍レンズ位置記憶
    手段と、合焦操作時前記合焦レンズ位置検出手段の出力
    と前記限界位置とを比較し両者の一致,不一致を検知す
    る合焦レンズ位置確認手段と、遠点側への合焦操作時で
    かつ前記合焦レンズの現在位置と前記限界位置が一致し
    ている時動作し前記変倍レンズ位置検出手段の出力と前
    記変倍レンズ位置記憶手段の出力とを比較し両者の一
    致,不一致を検知する変倍レンズ位置確認手段とを備
    え、前記合焦レンズ位置確認手段,変倍レンズ位置確認
    手段の出力にて前記変倍レンズ,および合焦レンズの移
    動制御手段の動作を制御し、一時的な極近点の被写体に
    対する合焦操作を経た後の遠点側への合焦操作時、前記
    変倍レンズが前記変倍レンズ位置記憶手段に記憶されて
    いる位置に基づき移動せしめられることを特徴とする前
    玉固定ズームレンズのフォーカス装置。
  2. 【請求項2】合焦レンズ位置確認手段は、合焦操作時、
    合焦レンズ位置検出手段の出力する合焦レンズの現在位
    置が限界位置と一致せず遠点側にある場合には、前記合
    焦レンズのみを遠点あるいは近点側に移動せしめる第1
    の制御信号を前記合焦レンズの移動制御手段に出力する
    と共に、前記限界位置と一致すると、近点側への合焦操
    作時には変倍レンズを短焦点側に移動せしめる第2の制
    御信号を前記変倍レンズ移動制御手段に出力し、遠点側
    への合焦操作時には変倍レンズ位置確認手段を動作せし
    める第3の制御信号を出力する特許請求の範囲第1項に
    記載の前玉固定ズームレンズのフォーカス装置。
  3. 【請求項3】変倍レンズ位置確認手段は、動作すること
    により、変倍レンズ位置検出手段の出力する変倍レンズ
    の現在位置と変倍レンズ位置記憶手段の出力する記憶位
    置とを比較し、両者が一致するまでは前記変倍レンズを
    長焦点側に移動せしめる第4の制御信号を前記変倍レン
    ズの移動制御手段に出力し、前記両者が一致すると前記
    合焦レンズを遠点側に移動せしめる第5の制御信号を合
    焦レンズの移動制御手段に出力する特許請求の範囲第1
    項に記載の前玉固定ズームレンズのフォーカス装置。
  4. 【請求項4】限界位置は合焦レンズが機械的に移動でき
    る最近点側位置である特許請求の範囲第1項ないし第3
    項のいずれかに記載の前玉固定ズームレンズのフォーカ
    ス装置。
  5. 【請求項5】変倍レンズ移動制御手段,変倍レンズ位置
    検出手段,変倍レンズ位置記憶手段,合焦レンズ移動制
    御手段,合焦レンズ位置検出手段,近点側限界位置記憶
    手段,合焦レンズ位置確認手段,変倍レンズ位置確認手
    段は、マイクロコンピュータで構成される特許請求の範
    囲第1項に記載の前玉固定ズームレンズのフォーカス装
    置。
  6. 【請求項6】限界位置を、変倍レンズ位置記憶手段の出
    力する記憶変倍レンズ位置と被写体距離と変倍レンズお
    よび合焦レンズの特性を考慮してあらかじめ決定され、
    前記記憶変倍レンズ位置が短焦点側程より近距離位置を
    設定する第1関数に基づく第1関数位置とするととも
    に、変倍レンズ位置確認手段を、前記記憶変倍レンズ位
    置と前記被写体距離と前記両レンズの特性とを考慮して
    あらかじめ決定され、前記記憶変倍レンズ位置が短焦点
    側程同一合焦レンズ位置および同一被写体距離に対して
    より短焦点側位置を設定する第2関数に基づく第2関数
    位置と変倍レンズ位置検出手段の出力とを比較せしめる
    ようになし、一時的な極近点の被写体に対する合焦操作
    時、前記合焦レンズ、変倍レンズを前記第1,第2関数に
    基づき移動せしめ、撮影倍率の変動が徐々に行われるよ
    うになしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の前玉固定ズームレンズのフォーカス装置。
JP60124529A 1985-06-07 1985-06-07 前玉固定ズ−ムレンズのフオ−カス装置 Expired - Lifetime JPH07119867B2 (ja)

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