JPH07118623A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JPH07118623A
JPH07118623A JP26923993A JP26923993A JPH07118623A JP H07118623 A JPH07118623 A JP H07118623A JP 26923993 A JP26923993 A JP 26923993A JP 26923993 A JP26923993 A JP 26923993A JP H07118623 A JPH07118623 A JP H07118623A
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compound
adhesive composition
liquid
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hydroxyl group
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JP26923993A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Ikeda
和義 池田
Nobuyuki Otsuka
伸幸 大塚
Kenichi Iisawa
研一 伊井澤
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 1分子に少なくとも2個以上の水酸基を有す
るポリオール化合物を含有する第一液と、1分子に少な
くとも2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシ
アネート化合物を含有する第二液よりなる二液型接着剤
組成物において、カテコール及びその置換体、水酸基を
有する安息香酸及びその置換体、及び1−,2−又は3
−ヒドロキシナフタレンの置換体の1種又は2種以上
を、上記第一液に含有させた接着剤組成物。 【効果】 この接着剤組成物は、特に高温、多湿条件下
での接着強度に優れるため、例えば建材、車両、船舶、
電機・電子等の分野において、耐湿接着強度が要望され
る部位の接着に優れた効果を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温、多湿の条件下に
おいても高い剥離強度を保持する接着剤組成物に関し、
更に詳しくは、例えば建材、車両、船舶、自動車、電機
・電子等の分野において、耐湿剥離強度が要望される箇
所の接着に用いて有用な接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】二液型のウレタン系接着剤は、各種ポリ
オール化合物を主成分とする液剤とポリイソシアネート
化合物からなる液剤により構成され、エポキシ系接着剤
等に比較して低温硬化性に優れ、各種プラスチック、金
属等に対する密着性が良好で、更に硬質から軟質まで異
なる硬さの硬化物を設計することができる。このような
特長を活かして建材、車両、船舶、自動車、電機・電子
等の分野において接着剤として使用されている。
【0003】しかしながら、上記ウレタン系接着剤は、
接着した部位が高温、多湿の条件下に曝された場合、接
着強度が低下してしまうという欠点がある。従来、この
ような欠点を改善し、強度を保持するためには接着した
部位のシーリングや塗装による防湿、被着体の接着部位
の構造的な改良、ひまし油とモノイソシアネートを反応
させた変性ひまし油及びビスフェノールA骨格を有する
2価アルコールの混合ポリオールを、ポリイソシアネー
トを用いて硬化させるポリウレタン樹脂組成物を接着剤
として用いる方法(特開昭57-87417号公報)などによる
耐湿性の改良等が行われてきた。しかしながら、シーリ
ングや塗装、被着体の接着部位の改良等は工程数の増加
や手間がかかる等の問題があり、また、接着剤の耐湿性
改良では充分な耐湿接着強度が得られない等の問題があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の欠点等を解決するためなされたものであって、高
温、多湿の条件下に曝しても高い剥離強度を保持する接
着剤組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、1
分子に少なくとも2個以上の水酸基を有するポリオール
化合物(a)を含有する第一液と、1分子に少なくとも
2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネー
ト化合物(b)を含有する第二液よりなる二液型接着剤
組成物において、下記一般式(I)、(II) および
(III)で表される化合物(c)の1種または2種以
上を上記第一液に含有させることを特徴とする接着剤組
成物を要旨とする。
【化4】 〔式中、R1〜R4は、同じもしくは異なり、水素、水酸
基、低級アルキル基、カルボキシル基、カルボキシアル
キルエステル基を示す。〕
【化5】 〔式中、R5、R6、R8およびR9のうち少なくとも1個は水
酸基であって、R5〜R9のうち残りは同じもしくは異な
り、水素、水酸基、低級アルキル基を示す。〕
【化6】 〔式中、R10 〜R12 のうち1個は水酸基であり、他の2
個のうちこの水酸基に隣接する1個は水酸基またはカル
ボキシル基、残りの1個は水酸基または水素を示す。〕
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用する(a)ポリオール化合物は、本発明で用いる前
記化合物(c)以外の1分子中に少なくとも2個以上の
水酸基を有するものであって、例えばポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコールなどのポリエーテルポリオール、ビスフェ
ノールA変性ポリエチレングリコール、ビスフェノール
A変性ポリプロピレングリコールなどの変性ポリエーテ
ルポリオール、ポリエステルポリオール、エポキシ樹脂
変性ポリオール、ポリカーボネートジオール、工業用ひ
まし油、精製ひまし油などのひまし油およびビスフェノ
ールA変性ひまし油、水素添加ひまし油などの変性ひま
し油、液状ポリブタジエンジオールなどの水酸基含有液
状ジエン系重合体などの公知のポリオール化合物が挙げ
られる。
【0007】また、本発明で使用する(a)ポリオール
化合物には、前記の(a)ポリオール化合物と(b)ポ
リイソシアネート化合物とを予め反応させて得られる反
応液であって、未反応の水酸基を有するプレポリマー
(PA) が包含される。このプレポリマーPAは、例えば上
記反応に際し、使用する(b)中のイソシアネート基の
モル数よりも(a)中の水酸基のモル数が大となるよう
に、使用する(a)と(b)の量を選択することにより
得られ、このプレポリマーPAは単独であるいは1分子中
に少なくとも2個以上の水酸基を有するポリオール化合
物と組合せて用いることができる。上記反応に用いるポ
リイソシアネート化合物はイソシアネート基含有量(JI
S K 3701に準拠。但し、2−プロパノール及びトルエン
それぞれの代りにメタノール及びメチルエチルケトンを
使用)が9重量%以上の芳香族ポリイソシアネートが好
ましい。
【0008】(a)ポリオール化合物の中でも水酸基価
60〜400(mg-KOH/g) のひまし油または変性ひまし油が好
ましく、特に上記範囲の水酸基価を有するビスフェノー
ルA変性ひまし油が望ましい。
【0009】本発明で使用する(a)ポリオール化合物
の平均分子量は、400 以上が好ましく、また接着剤組成
物の製造及び使用上の点から、通常4000程度以下が好ま
しく、より好ましい平均分子量は400 〜1000であるが、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、トリメチロールプロパンなどの低分子
ポリオール化合物を、例えば接着剤組成物の硬化物の硬
さの調節、低粘度化、硬化速度の増大などのために、使
用するポリオール化合物の全量の10重量%以下の量を用
いることができる。また、(a)ポリオール化合物は2
種以上組合せて用いることができる。
【0010】本発明で使用する(b)ポリイソシアネー
ト化合物は、1分子中に少なくとも2個以上のイソシア
ネート基を有するものであって、例えばヘキサメチレン
ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネー
ト、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト(水添MDI)、イソホロンジイソシアネート、メチルシ
クロヘキサン−2,4−または−2,6−ジイソシアネ
ート(水添TDI)、1,3−ジイソシアネートメチルシク
ロヘキサン(水添XDI)などの脂環式ポリイソシアネー
ト、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート
(TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、フェニレンジイソシアネート、キシレンジイソ
シアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネートなどの
芳香族ポリイソシアネート、及びこれらポリイソシアネ
ートの環化三量体などが挙げられる。 (b)ポリイソシアネート化合物は2種以上を組合せて
用いることができる。
【0011】また、本発明で使用する(b)ポリイソシ
アネート化合物には、前記の(a)ポリオール化合物と
(b)ポリイソシアネート化合物とを予め反応させて得
られる反応液であって、未反応のイソシアネート基を有
するプレポリマー(PB) が包含される。このプレポリマ
ーPBは、例えば上記反応に際し、使用する(a)中の水
酸基のモル数よりも(b)中のイソシアネート基のモル
数が大となるように、使用する(a)と(b)の量を選
択することにより得られ、このプレポリマーPBは単独で
あるいは1分子中に少なくとも2個以上のイソシアネー
ト基を有するポリイソシアネート化合物と組合せて用い
ることができる。上記プレポリマーPBは、適当な粘度を
有するためこれを配合した組成物に適度な粘度を付与
し、吸湿によるイソシアネート基の減少や硬化時の発泡
も少なく、かつ衛生上の問題も少ないので好ましい。
【0012】本発明の接着剤組成物を用いて接着する被
着体には特に制限はないが、被着体の少なくとも一方
が、例えば織布、不織布、網体、多孔質体、発泡体等で
ある場合は、被着体が硬化前あるいは硬化途中の接着剤
組成物を過度に吸収してしまい、十分な接着強度が得ら
れないことがある。このような場合は、接着剤組成物の
被着体への被吸収性を低減させることが好ましい。上記
の被吸収性を低減させるには、例えば接着剤組成物に前
記プレポリマーPAやPBを用いたり、充填剤、チキソ性付
与剤、吸湿剤などを含有させて接着剤組成物に所望する
程度の粘度や流動特性を付与する方法や硬化促進剤の配
合量の調節により硬化速度を早める方法等がある。
【0013】上記プレポリマーPBとしては、例えば平均
分子量が400 〜4000の高分子量ポリオール化合物のみな
らず、エチレングリコールやトリメチロールプロパン等
の低分子量ポリオールと前記ポリイソシアネートとの反
応物、ポリエーテルポリオール、ひまし油、変性ひまし
油等のポリオール、あるいは液状ジエン系ポリオール等
の前記ポリオールと前記ポリイソシアネートとの反応物
などが挙げられる。
【0014】(b)ポリイソシアネート化合物は、イソ
シアネート基含有量が9重量%以上の芳香族ポリイソシ
アネートが好ましく、中でもイソシアネート基含有量が
9重量%以上の4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネートとひまし油、変性ひまし油あるいは液状ブタジエ
ンジオールとの反応物が望ましい。
【0015】本発明で用いる化合物(c)は前記一般式
(I)、(II) 及び(III)で表される化合物であ
る。一般式(I)で表される化合物(c)は、少なくと
もオルト位に1個の水酸基を有するフェノール置換体で
あり、例えばカテコール、3−メチルカテコール、4−
メチルカテコール、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、
3,4−ジヒドロキシ安息香酸などのカテコール及びそ
の置換体、ピロガロール、没食子酸、没食子酸エチルエ
ステル、没食子酸n−プロピルエステル、没食子酸n−
ブチルエステルなどのピロガロール及びその置換体、
1,2,4,5−ベンゼンテトラオール、ベンゼンヘキ
サオールなどのポリヒドロキシベンゼンなどが挙げられ
る。
【0016】一般式(I)で表されるフェノール誘導体
は、オルト位に水酸基を有することが必須であって、メ
タ位もしくはパラ位に水酸基を有するフェノール誘導
体、例えばレゾルシン、ハイドロキノンなどを用いては
本発明の効果は得られない。一般式(I)における置換
基の一つであるカルボキシアルキルエステル基(−COOC
n H2n+1)のnの数が大きい場合、硬化した接着剤組成物
の耐湿性を低下させることがあるので、nは5以下が好
ましい。
【0017】また、一般式(II) で表される化合物
(c)は、安息香酸置換体であり、好ましい化合物とし
て、例えばサリチル酸(2−ヒドロキシ安息香酸)、3
−ヒドロキシ安息香酸、3−メチルサリチル酸(2−ヒ
ドロキシ−3−メチル安息香酸)、2,4−ジヒドロキ
シ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸などが挙げ
られる。安息香酸置換体のうちR7が水酸基である4−ヒ
ドロキシ安息香酸を用いては本発明の効果は得られな
い。
【0018】さらに、一般式(III)で表される化合
物(c)は、ナフタレン置換体である。具体的には、例
えば1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒド
ロキシナフタレン、1,2,3−トリヒドロキシナフタ
レン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキ
シ−1−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ
酸、1,2−ジヒドロキシ−3−ナフトエ酸、1,3−
ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2,3−ジヒドロキシ
−1−ナフトエ酸が挙げられる。
【0019】一般式(I)、(II) 及び(III)で
表される化合物のうち、好ましい化合物(c)は、カテ
コール及びその置換体、ピロガロール及びその置換体、
4−ヒドロキシ安息香酸を除く水酸基を有する安息香
酸、水酸基と低級アルキル基を共に有する安息香酸、2
個又は3個の水酸基を有するナフタレン、及び水酸基を
有するナフトエ酸であり、より好ましくはカテコール及
びその置換体とピロガロール及びその置換体である。特
に、カテコール、ピロガロール、4−メチルカテコール
及び3−メチルカテコールが望ましい。
【0020】一般式(I)、(II) 及び(III)で
表される化合物(c)は、接着剤組成物の第一液に配合
される。化合物(c)の配合量は、(a)ポリオール化
合物に対して0.2 〜5重量%、より好ましくは0.3 〜4.
5 重量%であり、0.5 〜3重量%が望ましい。配合量が
0.2 重量%より少ないと耐湿性が得られ難くなることが
あり、また、5重量%より多いと硬化速度の減速を招き
やすく、カテコールやピロガロールの場合は接着剤組成
物が着色する。
【0021】本発明の接着剤組成物の第一液は、ポリオ
ール化合物を含有するため吸湿したり、原料ポリオール
中に少量の水分を含んでいたりする場合がある。第一液
中の水分は、第一液と第二液を混合する際、第二液のポ
リイソシアネートのイソシアネート基と反応してイソシ
アネート基の反応性を失なわせたり、組成物を発泡させ
たり、また、長期安定性を低下させたりするので、第一
液と第二液に、特に第一液に吸湿剤を配合することが好
ましい。吸湿剤としては、例えばゼオライト、生石灰、
シリカゲルなどが挙げられるが、ゼオライト、特に粉末
状のゼオライトが好ましい。吸湿剤の好ましい配合割合
は、接着剤組成物中に15重量%以下である。
【0022】本発明の接着剤組成物には、所望により種
々の添加剤、例えば充填剤、硬化促進剤、チキソ性付与
剤、粘着性付与剤、カップリング剤、着色剤など公知の
添加剤を配合することができる。充填剤としては、例え
ば炭酸カルシウム、タルク、石膏、アルミナ、シリカ、
ガラス、クレー、石灰石粉、各種金属又は合金の粉末な
どの無機物質、スチレン、メチル(メタ)アクリレート
などの単官能単量体とジビニルベンゼン、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレートなどの多官能単量体
との架橋共重合樹脂あるいはそれを粉砕して得られる架
橋された粉状の共重合樹脂、熱硬化性樹脂の硬化物の粉
状物などの有機系物質が挙げられる。充填剤は、第一液
および第二液の両方もしくはいずれか一方に含有させる
ことができ、充填剤の配合量は任意に選択することがで
きるが、第一液及び第二液よりなる接着剤組成物中に30
重量%以下とすることが好ましい。充填剤の中でもタル
クが好ましい。
【0023】本発明の接着剤組成物は、所望により硬化
促進剤を添加することができる。硬化促進剤としては、
例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジア
ザビシクロウンデセンなどのアミン系物質、ジブチルス
ズジラウレート、ジブチルスズジオクトエート、スタナ
スオクトエートなどの有機金属系物質などが挙げられ
る。硬化促進剤はアミン系物質や有機スズ系物質が好ま
しい。
【0024】第一液及び第二液よりなる本発明の接着剤
組成物における第一液と第二液の配合割合は、第一液に
含有される(a)ポリオール化合物の水酸基のモル数に
対する(b)ポリイソシアネート化合物のイソシアネー
ト基のモル数の比が1.0 〜1.5 の範囲が好ましく、1.2
〜1.4 とになるように配合するのがより好ましい。上記
モル比が1.0 より小さいと硬化物の耐湿性が不十分であ
ったり、得られる接着剤組成物が硬化しにくく十分な接
着強度が得られない場合があり、また、1.5 よりも大き
いと得られる接着剤組成物は発泡したり、硬くて脆くな
りやすい。尚、本発明において、第一液及び第二液のう
ち、少なくとも一方は液状ないし粘稠液状であって、他
方の性状が液状でないものもそれを第一液または第二液
と呼ぶ。
【0025】本発明における第一液に化合物(c)を配
合するには、化合物(c)を第一液や前記プレポリマー
PAの製造に使用するポリオール化合物あるいはプレポリ
マーPAに、加熱撹拌して溶解分散するなどにより、均一
化して用いることが好ましい。中でも化合物(c)は第
一液に用いるポリオール化合物に溶解することが望まし
い。
【0026】以下、本発明を実施例及び比較例により詳
細に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるもの
ではない。各実施例及び比較例の配合組成、剥離強度、
及び耐湿試験後の強度保持率は表1、2、3、4および
5に示した。尚、以下、特に説明のない限り「部」は重
量部を表す。
【0027】実施例1 ポリオール(平均分子量約520 のビスフェノールA変
性ひまし油、水酸基価216mg-KOH/g、商品名「URIC(ユ
ーリック)AC-005」、伊藤製油社製) 75.4部にカテコー
ル0.4 部を加え、攪拌下80℃で溶解した。この液を室温
まで冷却後、それに硬化促進剤(トリエチレンジアミ
ン)を0.2 部加え、攪拌下60℃で溶解した。次いで、こ
の液にタルク3部及びゼオライト21部を添加混合して得
た液を減圧下で脱泡して第一液とした。
【0028】また、ポリイソシアネート〔MDI(4,4
−ジフェニルメタンジイソシアネート)系ポリブタジエ
ン変性プレポリマー、イソシアネート基含有率16重量
%、商品名「ユーリックN-2316」、伊藤製油社製〕を第
二液として用いた。
【0029】上記の第一液 100部と第二液 100部を混合
して、ポリオールの水酸基に対するポリイソシアネー
トのイソシアネート基のモル比(NCO/OH) が1.31の接
着剤組成物を得た。この接着剤組成物の剥離強度及び耐
湿試験後の強度保持率を次の試験法により測定した。
【0030】剥離強度及び耐湿試験後の強度保持率の試
験法 (1)剥離強度の測定 表面をアセトン脱脂した厚さ1mm、幅25mm、長さ100 mm
のクロメートメッキ鋼板の片面上に上記の接着剤組成物
を塗布量が約0.05g/cm2 となるように塗布する。次い
で、この鋼板の接着剤組成物を塗布した面上に、幅25m
m、長さ 200mmに切断した10号キャンバスを、鋼板とキ
ャンバス各々の一方の短辺の位置を合わせ、かつキャン
バスの他方の短辺が鋼板の他方の短辺より 100mmはみ出
すように重ね合わせた後、厚さ2mm、幅25mm、長さ 100
mmの樹脂板を用いて重ね合わせたキャンバス上を、キャ
ンバスがはみでた方の側からキャンバスの面を押えつけ
ながら2回こすって鋼板とキャンバスの貼合体を得た。
尚、貼合体からはみ出した接着剤組成物は硬化後切削除
去した。この貼合体を23℃、45%RHの条件下で2日間養
生したものを試料片とした。この試料片につき、テンシ
ロンRTM-1T((株)オリエンテック社製)を用いて引張
速度50mm/minで接着部分100mm の内約20mmを剥離して、
常温の 180°剥離強度(kg/25mm)を測定した。
【0031】(2)耐湿試験後の強度保持率の測定 上記剥離強度の測定に用いた試料片からキャンバスを剥
離した部分のクロメートメッキ鋼板上に残された硬化接
着剤層を、未剥離部分とのほぼ境界部でカッターナイフ
を用いて鋼板の長辺とほぼ直角に切断した。次いで、こ
の試料片を高温、高湿雰囲気(46℃、95%RH)中に96時
間曝露した。曝露終了後、直ちに試料片の未剥離部分の
180 °剥離強度(kg/25mm)を、上記(1)と同様にして測
定した。
【0032】上記(1)で測定した剥離強度をX(kg/25m
m)、上記高温、高湿中に曝露した試料片の剥離強度をY
(kg/25mm)とし、次の式により耐試験後の強度保持率Z
(%)を算出した。 Z(%)=(Y/X)×(100)
【0033】実施例2〜39及び比較例1〜5 第一液及び第二液の配合を表1〜5に記載のようにした
こと以外は実施例1と同様にして行なった。各例の剥離
強度及び耐湿試験後の強度保持率の測定結果は表1〜5
に併記した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】実施例及び比較例で使用した配合物質の説
明 (1)ポリオール:平均分子量約430 のひまし油系ジ
オール、水酸基価260mgKOH/ g 、商品名「URIC H-62
」、伊藤製油社製。 (2)ポリオール:平均分子量約590 のビスフェノー
ルA 系ポリプロピレングリコール、水酸基価190mg-KOH/
g 、商品名「アデカポリエーテルBPX-33」、旭電化工業
社製。 (3)ポリイソシアネート:イソホロンジイソシアネ
ート (4)タルク:粒径10μm以下のタルク、商品名「ミス
トロンベーパー」、日本ミストロン社製。 (5)ゼオライト:粒径10μm以下のゼオライト、商品
名「ゼオラムA-3 」、東ソー社製。
【0040】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は、特に高温、多
湿条件下での接着強度に優れるため、例えば建材、車
両、船舶、電機・電子等の分野において、耐湿接着強度
が要望される部位の接着に優れた効果を発揮する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子に少なくとも2個以上の水酸基を
    有するポリオール化合物(a)を含有する第一液と、1
    分子に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有する
    ポリイソシアネート化合物(b)を含有する第二液より
    なる二液型接着剤組成物において、下記一般式(I)、
    (II) および(III)で表される化合物(c)の1種また
    は2種以上を上記第一液に含有させることを特徴とする
    接着剤組成物。 【化1】 〔式中、R1〜R4は、同じもしくは異なり、水素、水酸
    基、低級アルキル基、カルボキシル基、カルボキシアル
    キルエステル基を示す。〕 【化2】 〔式中、R5、R6、R8およびR9のうち少なくとも1個は水
    酸基であって、R5〜R9のうち残りは同じもしくは異な
    り、水素、水酸基、低級アルキル基を示す。〕 【化3】 〔式中、R10 〜R12 のうち1個は水酸基であり、他の2
    個のうちこの水酸基に隣接する1個は水酸基またはカル
    ボキシル基、残りの1個は水酸基または水素を示す。〕
  2. 【請求項2】 ポリオール化合物(a)が、水酸基価60
    〜400(mg-KOH/g)のひまし油もしくは変性ひまし油で
    あることを特徴とする請求項1記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 ポリイソシアネート化合物(b)が、イ
    ソシアネート基含有量が9重量%以上の芳香族ポリイソ
    シアネート化合物であることを特徴とする請求項1記載
    の接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 ポリイソシアネート化合物(b)の少な
    くとも一部の量がポリオール化合物とポリイソシアネー
    ト化合物とを反応させて得られ、未反応のイソシアネー
    ト基を有するプレポリマーであることを特徴とする請求
    項1記載の接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 第一液に含有させる化合物(c)の割合
    が第一液中のポリオール化合物(a)に対して0.2 〜5
    重量%であることを特徴とする請求項1記載の接着剤組
    成物。
  6. 【請求項6】 脱湿剤を含有することを特徴とする請求
    項1記載の接着剤組成物。
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