JPH07117687A - 衝撃吸収式ステアリング装置 - Google Patents

衝撃吸収式ステアリング装置

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JPH07117687A
JPH07117687A JP5294666A JP29466693A JPH07117687A JP H07117687 A JPH07117687 A JP H07117687A JP 5294666 A JP5294666 A JP 5294666A JP 29466693 A JP29466693 A JP 29466693A JP H07117687 A JPH07117687 A JP H07117687A
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英治 田中
Manabu Takaoka
学 高岡
Mitsuhiro Yamada
光広 山田
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Koyo Seiko Co Ltd
Suzuki Motor Corp
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Koyo Seiko Co Ltd
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ハンドルシャフトを支持するコラムを車体に
取り付けるブラケット46を備え、そのコラムの軸心は
車体前方に向かうに従い下方に向かう。そのブラケット
46が、ハンドルと運転者との衝突時にコラムの軸心方
向に交叉する方向から作用する力に基づくモーメントに
よって塑性変形する。 【効果】 限られたスペース内で運転者に作用する衝撃
を充分に低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両衝突時に運転者に
作用する衝撃を吸収するために用いられる衝撃吸収式ス
テアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】衝撃吸収式ステアリング装置として、ハ
ンドルシャフトを支持するコラムを車体に取り付けるブ
ラケットを備え、そのブラケットはネジ軸を介し車体に
連結され、そのネジ軸の軸心は、ハンドルと運転者との
衝突時にコラムの軸心方向から作用する力に基づいてネ
ジ軸回りのモーメントがブラケットに作用するように、
コラム軸心に対し非平行かつ非交叉とされ、そのネジ軸
回りのモーメントの作用によって塑性変形する部分がブ
ラケットに形成されているものが提案されている(特開
昭61‐163059号公報、米国特許第495152
2号特許公報参照)。
【0003】また、ハンドルシャフトを支持するコラム
を車体に取り付けるアッパーブラケットとロアブラケッ
トとを備え、各ブラケットに、ハンドルと運転者との衝
突時にコラムの軸心方向から作用する力に基づいて塑性
変形する屈曲部が形成されたものが提案されている(米
国特許第3505897号特許公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の衝撃吸収式
ステアリング装置は、コラムの軸心方向から作用する力
によりブラケットをコラム軸方向に沿って塑性変形させ
て衝撃を吸収する構造であるため、コラムの軸方向のス
ペースが制限されていると、衝撃吸収のためのコラムの
軸方向ストロークが不足し、運転者に作用する衝撃を充
分に低減できない場合がある。
【0005】本発明は、上記技術的課題を解決すること
のできる衝撃吸収式ステアリング装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の衝撃吸収式ステ
アリング装置は、ハンドルシャフトを支持するコラムを
車体に取り付けるブラケットを備え、そのコラムの軸心
は車体前方に向かうに従い下方に向かうステアリング装
置において、そのブラケットが、ハンドルと運転者との
衝突時にコラムの軸心方向に交叉する方向から作用する
力又はその力に基づき発生するモーメントによって塑性
変形可能とされていることを特徴とする。
【0007】そのブラケットのコラム側との連結位置は
車体側部材との連結位置よりもハンドル寄りに位置し、
その両連結位置の間においてブラケットに第1の屈曲部
と第2の屈曲部とが、ハンドルと運転者との衝突時にコ
ラムの軸心方向から作用する力によって第1の屈曲部が
塑性変形し、ハンドルと運転者との衝突時にコラムの軸
心方向に交叉する方向から作用する力又はその力に基づ
き発生するモーメントによって第2の屈曲部が塑性変形
し、両連結位置のコラム径方向間距離が両屈曲部の塑性
変形により大きくなるように形成されているのが好まし
い。
【0008】そのブラケットはネジ軸を介し車体側に連
結され、そのネジ軸の軸心は、ハンドルと運転者との衝
突時にコラムの軸心方向から作用する力に基づいてネジ
軸回りのモーメントがブラケットに作用するように、コ
ラム軸心に対し非平行かつ非交叉とされ、そのネジ軸回
りのモーメントの作用によって塑性変形する部分がブラ
ケットに形成されているのが好ましい。
【0009】
【作用】図13に示すように、コラムCの軸心は車体前
方に向かうに従い下方に向かうように車体に取り付けら
れるのが通常であるため、車両の運転者がハンドルHに
衝突すると、コラムCにはコラム軸心に交叉する方向か
ら力Fが作用し、コラムの軸心方向から作用する力だけ
でなく、コラムの軸心方向に交叉する方向の力に基づく
衝撃が運転者に作用する。本発明の構成によれば、ハン
ドルと運転者との衝突時にコラムの軸心方向に交叉する
方向から作用する力又はその力に基づき発生するモーメ
ントによりブラケットが塑性変形することで、そのコラ
ムの軸心方向に交叉する方向から作用する力に基づく衝
撃を吸収することができる。これにより、ブラケットの
軸方向に沿う塑性変形だけでなく、軸方向に交叉する方
向から作用する力又はその力に基づき発生するモーメン
ト作用面内での曲げによる塑性変形によっても衝撃エネ
ルギーを吸収でき、コラム軸方向スペースが制限されて
いる場合でも充分なエネルギー吸収が可能になる。
【0010】ハンドルと運転者との衝突時にコラムの軸
心方向から作用する力によって第1の屈曲部が塑性変形
することで、コラムの軸心方向から作用する力に基づく
衝撃を吸収することができ、ハンドルと運転者との衝突
時にコラムの軸心方向に交叉する方向から作用する力又
はその力に基づき発生するモーメントによって第2の屈
曲部が塑性変形することで、コラムの軸心方向に交叉す
る方向から作用する力に基づく衝撃を吸収することがで
きる。そのブラケットのコラム側との連結位置と車体側
部材との連結位置とのコラム径方向間距離が両屈曲部の
塑性変形により大きくなることで、コラムの軸方向のス
ペースが制限されていても衝撃エネルギーを吸収するこ
とができる。
【0011】コラムの軸心方向に沿って作用する力に基
づくネジ軸回りのモーメントの作用によってブラケット
が塑性変形することで、コラムの軸心方向の力に基づく
衝撃エネルギーを吸収することができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0013】図2、図3に示す衝撃吸収式電動パワース
テアリング装置1は、筒状の第1コラム2aと第2コラ
ム2bとを備え、各コラム2a、2bの軸心は車体前方
に向かうに従い下方に向かうよう車体に取り付けられ、
図4、図5に示すように、その第1コラム2aにブッシ
ュ3を介し第2コラム2bが圧入されることで、その第
1コラム2aと第2コラム2bとの軸方向相対移動は一
定以上の力が作用しない限り規制される。
【0014】その第1コラム2aは、ベアリング4を介
し筒状の第1ハンドルシャフト5を支持する。そのベア
リング4の外輪が第1コラム2aの内周の段差面に係合
し、内輪が第1ハンドルシャフト5の外周の止め輪5a
に係合することで、第1ハンドルシャフト5からベアリ
ング4を介し第1コラム2aに軸方向力が伝達される。
この第1ハンドルシャフト5の一端にハンドル(図示省
略)が連結され、他端に第2ハンドルシャフト7の一端
が軸方向相対移動可能かつ相対回転不能に挿入される。
図4に示すように、その第2ハンドルシャフト7の外周
に一対の周溝8が形成され、その周溝8に連通する通孔
9が第1ハンドルシャフト5に形成され、その通孔9と
周溝8とに樹脂60が充填される。これにより、第1ハ
ンドルシャフト5と第2ハンドルシャフト7との軸方向
相対移動は一定以上の力が作用しない限り規制される。
なお、図5に示すように、第1ハンドルシャフト5の内
周形状と第2ハンドルシャフト7の外周形状とは非円形
とされることで第1ハンドルシャフト5と第2ハンドル
シャフト7との相対回転は規制される。
【0015】図2に示すように、その第2コラム2bの
他端はトルクセンサ70のセンサハウジング71に一体
化されている。そのトルクセンサ70は、操舵用車輪に
伝達されるハンドルの回転トルクを検知するもので、第
2ハンドルシャフト7の他端にピン93を介して連結さ
れた第3ハンドルシャフト73と、この第3ハンドルシ
ャフト73にそのピン93を介して連結されたトーショ
ンバー78と、このトーションバー78にピン94を介
して連結されると共にセンサハウジング71に軸受80
a、80bを介し支持された第4ハンドルシャフト74
と、その第3ハンドルシャフト73に取り付けられた磁
性体製検出リング81と第4ハンドルシャフト74に取
り付けられた磁性体製検出リング82とを通過する磁束
を発生する検出コイル83とを備える。そのトーション
バー78のトルクに応じた捩れに基づく両検出リング8
1、82の相対回転に応じて検出コイル83の出力が変
化し、伝達トルクが検出される。その第4ハンドルシャ
フト74の外周にギヤ85が嵌合され、このギヤ85
は、センサハウジング71に取り付けられた操舵補助用
モータ86の出力軸に嵌合されたウォームギヤ87に噛
み合わされ、そのモータ86がトルクセンサ70により
検出されたトルクに応じ駆動されることで、検出トルク
に応じた操舵補助力が付与される。なお、このトルクセ
ンサ70は、例えば実開平4‐43236号公報に開示
されたものを用いることができる。
【0016】図6に示すように、その第4ハンドルシャ
フト74に、ユニバーサルジョイント75を介し第5ハ
ンドルシャフト76の一端が連結され、その第5ハンド
ルシャフト76の他端は第6ハンドルシャフト77の一
端に軸方向相対移動可能かつ相対回転不能に挿入され
る。その第5ハンドルシャフト76の外周に周溝78が
形成され、その周溝78に連通する通孔79が第6ハン
ドルシャフト77に形成され、その通孔79と周溝78
とに樹脂68が充填される。これにより、第5ハンドル
シャフト76と第6ハンドルシャフト77との軸方向相
対移動は一定以上の力が作用しない限り規制される。な
お、第5ハンドルシャフト76の外周形状と第6ハンド
ルシャフト77の内周形状とは非円形とされることで第
5ハンドルシャフト76と第6ハンドルシャフト77と
の相対回転は規制される。その第6ハンドルシャフト7
7にユニバーサルジョイント95を介し例えばラックピ
ニオン式ステアリングギヤの入力軸が連結されること
で、その入力軸の回転が操舵用車輪に伝達される。
【0017】図2〜図5に示すように、その第1コラム
2aはアッパーブラケット11を介し車体側部材45に
取り付けられている。そのアッパーブラケット11は、
第1コラム2aに溶接され、一対の側壁11a、11b
と、各側壁11a、11bの一端を連結する連結壁11
cと、各側壁11a、11bの他端から第1コラム2a
の径方向外方に延出する支持部11d、11eとを有す
る。各支持部11d、11eに、ハンドル側において開
口する切欠11d′、11e′が形成され、各切欠11
d′、11e′にアルミニウム製の連結部材20、21
が挿入されている。すなわち、各連結部材20、21
に、コラム軸方向に沿う一対の溝20a′、20b′、
21a′、21b′が形成され、各溝20a′、20
b′、21a′、21b′に支持部11d、11eの切
欠11d′、11e′の周縁に沿う部分がコラムの長手
方向に沿って相対移動可能に挿入されている。図7に示
すように、その支持部11d、11eの切欠11d′、
11e′の周縁に沿う部分に複数の通孔が形成され、こ
の通孔に連通する通孔が連結部材20、21に形成さ
れ、両通孔に樹脂61が充填されている。また、車体側
部材45に植え込まれた一対のネジ軸40が、連結部材
20、21のボルト通孔35に挿通され、そのネジ軸4
0にねじ合わされるナット41と車体側部材45とで連
結部材20、21が挟み込まれることで連結部材20、
21は車体に固定される。なお、ボルト通孔35はコラ
ム軸方向が長手方向の長孔とされ、製作誤差による各部
材相互の位置ずれに対応可能とされている。これによ
り、アッパーブラケット11と連結部材20、21との
コラムの長手方向に沿う相対移動は一定以上の力が作用
しない限り規制され、また、一定以上の力が作用するこ
とで相対移動距離が大きくなるとアッパーブラケット1
1は連結部材20、21から抜け出し、アッパーブラケ
ット11を介する第1コラム2aと車体側部材45との
連結は解除される。
【0018】図2、図3、図8に示すように、その第2
コラム2bはロアブラケット46を介し車体側部材45
に取り付けられている。図9〜図11に示すように、そ
のロアブラケット46は一枚の鋼板から形成され、コラ
ム軸方向に対し直角に配置される第1板状部46aと、
この第1板状部46aの一端にハンドル側端部が連なる
と共にコラム軸方向に対し傾斜して配置される第2板状
部46bと、この第2板状部46bの反ハンドル側端部
のコラム径方向一方側に連なると共にコラム軸方向に対
し平行に配置される第3板状部46cと、その第2板状
部46bの反ハンドル側端部のコラム径方向他方側に連
なると共にコラム軸方向に対し平行に配置される第4板
状部46dとを有する。
【0019】その第1板状部46aは通孔46a′を有
し、この通孔46a′に前記第4ハンドルシャフト74
が挿通され、その通孔46a′の周囲部が第2コラム2
bに一体化された前記センサハウジング71に3本のボ
ルト47によって連結され、これによりロアブラケット
46と第2コラム2b側とが連結されている。その第3
板状部46cと第4板状部46dとに反ハンドル側が開
放された切欠47c、47dが形成され、各切欠47
c、47dに車体側部材45に植え込まれた一対のネジ
軸55が挿通され、このネジ軸55にねじ合わされるナ
ット56と車体側部材45とによって第3板状部46c
と第4板状部46dとが挟み込まれ、これによりロアブ
ラケット46と車体側とが連結されている。そのロアブ
ラケット46と第2コラム2b側との連結位置は、ロア
ブラケット46と車体側部材45との連結位置よりもハ
ンドル寄りとされている。
【0020】そのロアブラケット46と車体側部材45
との連結位置よりもハンドル寄りの位置で、ロアブラケ
ット46に一対の第1の屈曲部51a、51bが形成さ
れている。一方の第1の屈曲部51aは第2板状部46
bと第3板状部46cとの境界部であり、他方の第1の
屈曲部51bは第2板状部46bと第4板状部46dと
の境界部であり、この第1の屈曲部51a、51bの形
成により第2板状部46bはハンドルに向かうに従いコ
ラム軸心に近接するようコラム軸心に対し傾斜する。こ
れにより、第1の屈曲部51a、51bはハンドルと運
転者との衝突時にコラム2a、2bの軸心方向から作用
する力に基づき塑性変形することで屈曲程度が増大する
(図8においてコラム軸方向に対する屈曲角度αが増大
する)。この第1の屈曲部51a、51bよりもハンド
ル寄りの位置でロアブラケット46に第2の屈曲部52
が形成されている。この第2の屈曲部52は第1板状部
46aと第2板状部46bとの境界部であって、この第
2の屈曲部52の形成により第1板状部46aはコラム
軸心に対し直角に配置される。これにより、第2の屈曲
部52はハンドルと運転者との衝突時にコラム2a、2
bの軸心方向に交叉する方向から作用する力又はその力
に基づき発生するモーメントにより塑性変形することで
屈曲程度が減少する(図8においてコラム径方向に対す
る屈曲角度βが増大する)。
【0021】前記第3板状部46cと第4板状部46d
の切欠47c、47dに挿通されるネジ軸55の軸心
は、コラム軸心の直交線に平行とされることでコラム軸
心に対し非平行かつ非交叉とされ、これにより、ハンド
ルと運転者との衝突時にコラム2a、2bの軸心方向か
ら作用する力に基づいてネジ軸55回りのモーメントが
ロアブラケット46に作用する。そのネジ軸55回りの
モーメントの作用によって塑性変形する部分46c′、
46d′が第3板状部46cと第4板状部46dとに形
成されている。
【0022】上記構成によれば、車両と車両前方の障害
物との衝突(1次衝突)により、第1ハンドルシャフト
5と第2ハンドルシャフト7とを連結する樹脂60が剪
断され、アッパーブラケット11と連結部材20、21
とを連結する樹脂61が剪断され、第5ハンドルシャフ
ト76と第6ハンドルシャフト77とを連結する樹脂6
8が剪断され、アッパーブラケット11が連結部材2
0、21に対し相対移動し、第1コラム2aが第2コラ
ム2bに対し相対移動し、第6ハンドルシャフト77が
第5ハンドルシャフト76に対し相対移動し、その樹脂
の剪断や相対移動部材間の摩擦により衝撃エネルギーを
吸収する。次に、車両の運転者がハンドルに衝突(2次
衝突)すると、まず、図1の(1)、(2)で示す状態
から図1の(3)、(4)で実線で示す状態(図中破線
は塑性変形前の状態を示す)に移行し、第3板状部46
cと第4板状部46dの塑性変形部分46c′、48
d′がコラム2a、2bの軸心P方向から作用する力に
基づくネジ軸55の軸心Q回りのモーメントの作用によ
って塑性変形し、コラム2a、2bの軸心方向から作用
する力に基づく衝撃を吸収する。次に、図12に示すよ
うに、アッパーブラケット11が連結部材20、21か
ら抜け出し、アッパーブラケット11を介するコラム2
a、2bと車体側部材45との連結が解除されると、図
1の(3)、(4)で示す状態から図1の(5)、
(6)で実線で示す状態(図中破線は塑性変形前の状態
を示す)に移行し、そのコラム2a、2bの軸心P方向
から作用する力により第1の屈曲部51a、51bが屈
曲程度が増大するように塑性変形し、コラム2a、2b
の軸心方向から作用する力に基づく衝撃を吸収し、同時
に、コラム2a、2bの軸心方向に交叉する方向から作
用する力又はその力に基づくモーメントにより第2の屈
曲部52が屈曲程度が減少するように塑性変形し、コラ
ム2a、2bの軸心方向に交叉する方向から作用する力
に基づく衝撃を吸収する。また、図1の(5)、(6)
に示すように両屈曲部51、52が塑性変形すること
で、ロアブラケット46の車体側部材45との連結位置
とコラム側との連結位置との径方向間距離が大きくなる
(図においてDだけ)ので、コラム2a、2bの軸方向
のスペースが制限されていても、コラム2a、2bの径
方向変位量を大きくして衝撃エネルギーを吸収できる。
【0023】なお、本発明は上記実施例に限定されな
い。例えば、上記実施例ではロアブラケットに本発明を
適用したが、アッパーブラケットとロアブラケットの双
方に本発明を適用してもよく、また、本発明を適用した
単一のブラケットによりコラムを車体に取り付けてもよ
い。
【0024】
【発明の効果】本発明の衝撃吸収式ステアリング装置に
よれば、限られたスペース内で運転者に作用する衝撃を
充分に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のステアリング装置のブラケッ
トの塑性変形過程を示す説明図
【図2】本発明の実施例のステアリング装置の一部側断
面図
【図3】本発明の実施例のステアリング装置の一部平面
【図4】本発明の実施例のステアリング装置の一部側断
面図
【図5】図3のV‐V線断面図
【図6】本発明の実施例のステアリング装置の一部側断
面図
【図7】図4のVII‐VII線断面図
【図8】本発明の実施例のステアリング装置の一部側面
【図9】本発明の実施例のロアブラケットの背面図
【図10】本発明の実施例のロアブラケットの平面図
【図11】図9のXI‐XI線断面図
【図12】本発明の実施例のステアリング装置の衝突後
の一部側面図
【図13】本発明の作用説明図
【符号の説明】
2a 第1コラム 2b 第2コラム 5 第1ハンドルシャフト 7 第2ハンドルシャフト 45 車体側部材 46 ロアブラケット 46c′、48d′ 塑性変形部分 51a、51b 第1の屈曲部 52 第2の屈曲部 55 ネジ軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 光広 静岡県浜松市高塚町300番地スズキ株式会 社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドルシャフトを支持するコラムを車
    体に取り付けるブラケットを備え、そのコラムの軸心は
    車体前方に向かうに従い下方に向かうステアリング装置
    において、そのブラケットが、ハンドルと運転者との衝
    突時にコラムの軸心方向に交叉する方向から作用する力
    又はその力に基づき発生するモーメントによって塑性変
    形可能とされている衝撃吸収式ステアリング装置。
  2. 【請求項2】 そのブラケットのコラム側との連結位置
    は車体側部材との連結位置よりもハンドル寄りに位置
    し、その両連結位置の間においてブラケットに第1の屈
    曲部と第2の屈曲部とが、ハンドルと運転者との衝突時
    にコラムの軸心方向から作用する力によって第1の屈曲
    部が塑性変形し、ハンドルと運転者との衝突時にコラム
    の軸心方向に交叉する方向から作用する力又はその力に
    基づき発生するモーメントによって第2の屈曲部が塑性
    変形し、両連結位置のコラム径方向間距離が両屈曲部の
    塑性変形により大きくなるように形成されている請求項
    1に記載の衝撃吸収式ステアリング装置。
  3. 【請求項3】 そのブラケットはネジ軸を介し車体側に
    連結され、そのネジ軸の軸心は、ハンドルと運転者との
    衝突時にコラムの軸心方向から作用する力に基づいてネ
    ジ軸回りのモーメントがブラケットに作用するように、
    コラム軸心に対し非平行かつ非交叉とされ、そのネジ軸
    回りのモーメントの作用によって塑性変形する部分がブ
    ラケットに形成されている請求項1または請求項2に記
    載の衝撃吸収式ステアリング装置。
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WO2004108502A1 (ja) * 2003-06-03 2004-12-16 Nsk Ltd. 車両用衝撃吸収式ステアリングコラム装置
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