JP2008132985A - ステアリングコラム保持構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステアリングコラム2を保持するロアブラケット4は、ステアリングコラムを保持するコラム保持部14と、このコラム保持部と一体化されて車両幅方向に延在し、車体側支持部材12に固定される固定部16とを備えている。固定部は、車両幅方向に互いに離間した位置に、車両前後方向に長い長孔形状の一対の貫通孔18,20が穿設されていると共に、一対の貫通孔を貫通する締結部材24を用いて車体側支持部材に固定されている。そして、固定部には、ペダルレバー6に近い側の貫通孔18に連続して固定部の車両後方側の端部まで達するスリット22が形成されている。
【選択図】図3
Description
この特許文献1のステアリングコラム保持構造は、ペダルレバーに対して車体の後方に配置したロアブラケットを備えている。このロアブラケットは、ステアリングコラムを保持するコラム保持部と、このコラム保持部に対して車体の幅方向の左右に位置し、車体側に連結した張出部とで構成している。張出部は、左右の各端部に2個の貫通孔を穿設しており、一方の貫通孔に、張出部から抜ける開放溝を設けている。そして、ロアブラケットは、これらの貫通孔に嵌合する連結手段を介して車体側へ連結されている。ここで、張出部の開放溝とステアリングコラムとの間の部分が、車両の前面衝突時にペダルレバーが後退する際にペダルレバーとの接触によって変形しながら衝撃力を吸収する衝接変形部となっている。
図1から図7は、本発明に係る第1実施形態のステアリングコラム保持構造を示すものである。
図1に示すように、本実施形態のステアリングコラム保持構造は、ステアリングコラム2を保持するロアブラケット4が、車体側支持部材12に固定されてペダルレバー6に対して車両の後方に配置されている。また、符号8は、フロアパネル10上に固定され、ペダルレバー6の上部を回動自在に支持するペダルブラケットである。
ロアブラケット4は、例えば金属薄板によりプレス成形されており、図3に示すように、コラム保持部14と、このコラム保持部14の上部に連続していると固定部16とを備えた部材である。
すなわち、図5は、ロアブラケット4の固定部16における車幅方向の一方が車体側支持部材12に固定される構造を具体的に示したものであるが、車体側支持部材12から突出している固定ボルト24に、車幅方向の一方側の固定部貫通孔18を通して固定部16を車体側支持部材12に当接する。また、固定部貫通孔18から突出した固定ボルト24に、薄肉の平ワッシャ26のワッシャ孔26aを通して係合させた後、固定ボルト24に六角形状のナット28を螺合している。そして、レンチ等の工具を使用してナット28の本締めを行うことで、固定部16の車幅方向の一方が車体側支持部材12に固定される。
また、図示しないが、固定部16の車幅方向の他方の固定部貫通孔20にも上記構造と同一構造で固定ボルト24が通過し、平ワッシャ26及びナット28を用いて固定部16の車幅方向の他方が車体側支持部材12に固定されている。
また、車体側支持部材12から突出している固定ボルト24に、ロアブラケット4の一対の固定部貫通孔18,20を通してナット28により仮締めを行うと、一方の固定部貫通孔18にはスリット22が連続しているだけであり固定ボルト24から固定部16が外れない。
車両の前面衝突時に、ペダルレバー6が車両後方に移動してロアブラケット4に衝突すると、ペダルレバー6が衝突する側のロアブラケット4の車幅方向の一方側に衝撃力が集中して入力する。
また、図7に示すように、ペダルレバー6に干渉した固定部16は傘状に変形する。そして、固定部16とナット28との間に挟持されている薄肉の平ワッシャ26も、傘状に変形する。このように、平ワッシャ26が傘状に変形すると、ナット28の固定部16側を向いている角部が固定部16に干渉するのを防ぎ、車幅方向の一方側の固定部16をスムーズに固定ボルト24から脱落させていく。
(1)車体側支持部材12から突出している固定ボルト24に、ロアブラケット4の一対の固定部貫通孔18,20を通してナット28により仮締めを行う際には、一方の固定部貫通孔18にはスリット22が連続しているだけであり固定ボルト24から固定部16が外れない。このため、従来のように、ナットの本締めを行う直前まで作業者がロアブラケットを保持しておくという作業を解消することができるので、車体へのステアリングコラムの組み付け作業の労力を低減することができる。
本実施形態のロアブラケット4も、固定部16の車幅方向の両端部側に、長孔形状の一対の固定部貫通孔(貫通孔)18,20が形成されており、車両幅方向の一方側の固定部貫通孔18に連続して、車両後方に延びるスリット22が形成されている。
また、車両の前面衝突時にも、図9に示すように、ペダルレバー6が車両後方に移動してロアブラケット4に衝突すると、ロアブラケット4の一対の固定部貫通孔18側の固定部16が変形していき、ペダルレバー6から受ける衝撃力を吸収していきながら、車幅方向の一方側の固定部16が固定ボルト24から脱落していく。
また、車両の前面衝突時にも、第1実施形態の効果と同様に、ステアリングコラム2が運転者側に移動するのを防止し、運転者の安全性を確実に図ることができる。
Claims (2)
- ペダルレバーに対して車両後方に位置し、ステアリングコラムを保持するロアブラケットを備えたステアリングコラム保持構造であって、
前記ロアブラケットは、前記ステアリングコラムを保持するコラム保持部と、該コラム保持部と一体化されて車両幅方向に延在すると共に、車両後方に向かうに従い車両上方に延び、車体側支持部材に固定される固定部とを備えており、
前記固定部には車両幅方向における互いに離間した位置に一対の貫通孔が設けられて、前記固定部は前記一対の貫通孔を貫通する締結部材を用いて前記車体側支持部材に固定され、
前記一対の貫通孔のうち前記ペダルレバーに近い側の一方の貫通孔は、車両前後方向に長い長孔形状を成し、
前記固定部には、前記一方の貫通孔に連続して車両後方に延びて前記固定部の端部まで達する、前記一方の貫通孔の車両幅方向寸法より小さな幅寸法のスリットが設けられ、
前記締結部材は、前記固定部が前記車体側支持部材に固定された状態で、前記一方の貫通孔の車両後方の端部側に位置していることを特徴とするステアリングコラム保持構造。 - 前記締結部材は、前記車体側支持部材に固定され車体後方側に向けて突出したボルトと、当該ボルトに螺合されるナットとで構成され、
前記ボルトは、前記一対の貫通孔のそれぞれを貫通すると共に、前記ナットが螺合されることにより前記固定部を前記車体側部材に固定し、
前記ペダルレバーに近い側の一方の貫通孔を貫通した前記ボルトに螺合するナットと前記固定部との間には、前記ボルトが貫通するワッシャ孔を有し、前記ナットの外径寸法よりも大きな外径寸法を有する薄肉の平板形状のワッシャが配置されていることを特徴とする請求項1記載のステアリングコラム保持構造。
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