JPH07117193A - 製袋用フイルム - Google Patents

製袋用フイルム

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Publication number
JPH07117193A
JPH07117193A JP29274893A JP29274893A JPH07117193A JP H07117193 A JPH07117193 A JP H07117193A JP 29274893 A JP29274893 A JP 29274893A JP 29274893 A JP29274893 A JP 29274893A JP H07117193 A JPH07117193 A JP H07117193A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
bag
resin layer
olefin copolymer
longitudinal direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29274893A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhoshi Aoyama
一星 青山
Hiroyuki Kato
宏之 加藤
Nobuo Suzui
伸夫 鈴井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリプロピレン系樹脂層(A)とオレフィン
共重合体系樹脂層(B)とが積層され、二軸延伸された
製袋用フイルムであって、長手方向と幅方向のヤング率
(kg/cm2 )の積が3.6〜8.0(kg/c
2 2 に、層(B)の厚みが0.1〜.1.5μmに
設定され、かつ、層(B)の表面を水洗し、40℃×8
5%RHの雰囲気下に24時間置いた後の表面比抵抗が
5×1014Ω以下である製袋用フイルム。 【効果】 袋にしたとき破袋しにくい、かつ防曇性に優
れたフイルムが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製袋用フイルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】根菜類や果物等の包装用袋として、ポリ
エチレンフイルムや未延伸ポリプロピレンフイルム等の
製袋用フイルムからなるものが知られている。ところ
が、これらのフイルムは、防曇性及び透明性が良好でな
く、食品の包装に適したものとは言い難い。そこでポリ
エチレンフイルム等に代えて、防曇性及び透明性の良好
な二軸延伸ポリプロピレンフイルム製の製袋用フイルム
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、延伸ポリプ
ロピレンからなる上記従来の製袋用フイルムを用いた包
装用袋は、フイルムの溶断シール強度が低いため、ジャ
ガイモのような重量物を投入する際の衝撃でフイルムが
破れやすい。また、野菜から発生する水分により袋内面
が曇ることを防ぐため、この用途のフイルムには防曇性
が付与されているが、経日とともに防曇性が低下すると
いう問題があった。
【0004】本発明は、このような従来の二軸延伸ポリ
プロピレンフイルムからなる製袋用フイルムの問題点に
着目し、重量物を投入しても破袋しにくい、かつ、防曇
性の経時低下が少ない製袋用フイルムを提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
製袋用フイルムは、ポリプロピレン系樹脂層(A)とオ
レフィン共重合体系樹脂層(B)とが積層され、二軸延
伸された製袋用フイルムであって、長手方向と幅方向の
ヤング率(kg/cm2 )の積が3.6〜8.0(kg
/cm2 2 に、層(B)の厚みが0.1〜.1.5μ
mに設定され、かつ、層(B)の表面を水洗し、40℃
×85%RHの雰囲気下に24時間置いた後の表面比抵
抗が5×1014Ω以下であることを特徴とするものから
成る。
【0006】本発明の製袋用フイルムは、ポリプロピレ
ン系樹脂層(A)の片面または両面にオレフィン共重合
体系樹脂層(B)が積層された二軸延伸フイルムであ
る。但し、少なくともポリプロピレン系樹脂層が二軸延
伸されていればよく、オレフィン共重合体系樹脂層は、
二軸延伸、一軸延伸、未延伸のいずれであってもよい。
【0007】本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂
としては、ポリプロピレン樹脂自身の他、エチレン−プ
ロピレン共重合体、ブテン−プロピレン共重合体、エチ
レン−ブテン−プロピレン共重合体等のプロピレンと他
のオレフィンとの共重合体樹脂を挙げることができる。
このポリプロピレン系共重合体樹脂としては、ランダム
共重合体、ブロック共重合体のいずれの共重合体が用い
られてもよい。またポリプロピレン系樹脂は、それぞれ
単独で用いられてもよいし2種以上混合して用いられて
もよい。さらに、プロピレン以外のオレフィンの単独重
合体または共重合体が混合されていてもよい。なお、本
発明に用いられるポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピ
レンの占める割合が60重量%以上のものが好ましい。
【0008】上記ポリプロピレン系樹脂には、防曇剤が
添加されている。防曇剤としては、N−アシルアミノ酸
またはその塩、アルキルエーテルカルボン酸塩等の陰イ
オン界面活性剤、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニ
ウム塩等の陽イオン界面活性剤、カルボキシベタイン、
イミダゾリニウムベタイン、アミノカルボン酸塩等の両
性界面活性剤、非イオン界面活性剤、及びフッ素系界面
活性剤を例示することができる。このうち、非イオン界
面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル等のエ
ーテル型、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の
エーテルエステル型、ポリエチレングリコール脂肪酸エ
ステル、脂肪酸モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エス
テル等のエステル型、その他脂肪酸アルカノールアミ
ド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン、ポリオキシエチレンモノエステ
ル、ポリオキシエチレンジエステル、アルキルアミンオ
キサイド等を使用することができる。
【0009】上記防曇剤は、それぞれ単独で用いてもよ
いし2種以上を混合して用いてもよい。なお、防曇剤と
しては、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、または
これらの同種または異種の混合物が特に好ましい。
【0010】防曇剤の添加量は、ポリプロピレン系樹脂
100重量%に対し0.1〜1.5重量部が好ましく、
さらに0.5〜1.0重量部が好ましい。添加量が0.
1重量部未満の場合は、良好な防曇性が得られない。逆
に1.5重量部を越えると、フイルムがべとつき、また
フイルムの耐ブロッキング性やシール強度が悪化する。
【0011】なお、ポリプロピレン系樹脂には、熱安定
剤、造核剤、酸化防止剤、滑剤、紫外線吸収剤等の第3
成分が本発明の目的を損なわない範囲で添加されていて
もよい。
【0012】本発明に用いられるオレフィン共重合体系
樹脂としては、オレフィン共重合体樹脂及びこれとオレ
フィンの単独重合体の樹脂との混合物を例示することが
できる。オレフィン共重合体としては、たとえばエチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、
プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−
ブテン3元共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−メタアクリル酸共重合体、エチレン−メタア
クリル酸メチル共重合体等を挙げることができる。ま
た、これらの共重合体に混合されるオレフィンの単独重
合体樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブテン等を例示することができる。前記オレフィン共
重合体及びオレフィン単独重合体は、それぞれ単独で用
いられてもよいし、2種以上混合して用いられてもよ
い。
【0013】オレフィン共重合体系樹脂として特に好ま
しいものは、エチレン−プロピレン共重合体とプロピレ
ン−ブテン共重合体の混合物及びエチレン−プロピレン
−ブテン3元共重合体である。特に、エチレン含有量が
1〜5重量%、ブテン含有量が2〜25重量%のものが
好ましい。また、特に融点100〜145℃のオレフィ
ン共重合体系樹脂が好ましい。
【0014】なお、オレフィン共重合体系樹脂にも防曇
剤が添加されていてもよい。また本発明の目的を損なわ
ない範囲で、熱安定剤、造核剤、酸化防止剤、滑剤、ア
ンチブロッキング剤、紫外線吸収剤等が添加されていて
もよい。
【0015】本発明の製袋用フイルムは、長手方向と幅
方向のヤング率の積が3.6〜8.0(kg/cm2
2 に設定されている。好ましくは4.5〜7.0(kg
/cm2 2 である。ヤング率の積が3.6(kg/c
2 2 未満だとフイルムの腰が弱くなり、製袋時にシ
ワになりやすく、製袋時の作業性及び製袋後のフイルム
の取扱い性が悪化し、製袋速度が上がらない。逆に8.
0(kg/cm2 2を越えると溶断シール強度が低下
し、耐破袋性が低下する。なお、上記範囲の長手方向と
幅方向のヤング率の積を得るためには、フイルムの長手
方向及び幅方向の延伸倍率、延伸温度などの条件を適正
化することが重要である。
【0016】ここで、本発明でいうフイルムの長手方向
及び幅方向のヤング率(kg/cm2 )とは、10mm
幅の短冊状に切断したフイルム(測定長:50mm)を
テンシロンにより引張速度20mm/分、チャート速度
500mm/分で立ち上がり角度をチャート紙に記録さ
せ、基点から立ち上がり曲線に接線を引いた後、基点よ
り25mmの点で垂線を引き、接線と垂線の交点を強力
として読み取る。そしてヤング率(kg/cm2 )を下
式により算出する。 ヤング率(kg/cm2 )=100[強力(kg)×試
長(mm)×チャート速度(mm/分)]÷[引張速度
(mm/分)×25mm×フイルム厚み(mm)×フイ
ルム幅(mm)]
【0017】また本発明の製袋用フイルムにおいては、
表面を水洗し、40℃×85%RHの雰囲気下に24時
間置いた後の表面比抵抗が5×1014Ω以下に設定され
ている。この特性設定により、防曇性の経時低下が低く
抑えられている。5×1014Ωを越える場合、防曇性が
低下する。
【0018】本発明において、表面比抵抗とは、JIS
−C2330の体積抵抗率試験に準じて測定した、フイ
ルムの単位表面の電気抵抗をいう。表面比抵抗(Rs)
は、主電極と対電極(いずれも環状の電極)の間に試料
フイルムを配置し、両電極間に印加した電圧(V)と、
これによってフイルム表面に流れた電流(Is)との比
(Rs=V/Is)で表すことができる。なお、表面比
抵抗は、超絶縁計(たとえば川口電機製作所製R−50
3)と常温測定箱(同P−601)とを用いて測定する
ことができる。
【0019】次に、本発明の製袋用フイルムの製造方法
の一例について説明する。まず、ポリプロピレン系樹脂
とオレフィン共重合体系樹脂とをそれぞれ用意する。そ
して、両樹脂を共押出法により積層し、冷却ドラム上で
冷却することにより積層樹脂フイルムを作成する。次
に、得られた積層樹脂フイルムを長手方向(製膜方向)
及び幅方向に延伸する。ここで、長手方向の延伸倍率は
2.5〜5.5倍に、幅方向の延伸倍率は5〜15倍に
設定される。このような延伸倍率の設定により、長手方
向と幅方向のヤング率の積が3.6〜8.0(kg/c
2 2 の範囲に設定される。
【0020】上記フイルムの延伸は、逐次延伸によるの
が望ましい。これによれば、長手方向に延伸した後、長
手方向と幅方向のヤング率の積が上述の範囲に入るよう
に幅方向の延伸を調整することができる。もちろん、延
伸処理は同時二軸延伸により行われてもよい。また、得
られた二軸延伸フイルムは、一定温度下で熱処理されて
もよい。
【0021】なお、ポリプロピレン系樹脂層とオレフィ
ン共重合体系樹脂層との積層方法は、共押出法に限られ
ず、ポリプロピレン系樹脂フイルムを一軸または二軸延
伸した後にオレフィン共重合体系樹脂を押出し積層する
方法が採用されてもよい。
【0022】二軸延伸フイルムの厚みは、5〜25μm
が好ましく、さらに10〜18μmが好ましい。このう
ち、オレフィン共重合体系樹脂層の厚みは、0.2〜
1.5μmが好ましく、特に0.2〜1.2μmが好ま
しい。オレフィン共重合体系樹脂層の厚みが0.2μm
未満の場合は、良好な溶断シール強度及び防曇性が得ら
れない。逆に1.5μmを越える場合、溶断シール強度
が劣ったものとなる。
【0023】上記のように製膜された本発明の製袋用フ
イルムは、たとえば芯材に巻き取られ、ロール状で提供
される。
【0024】
【実施例】
実施例1 ポリプロピレン系樹脂として、グリセリン脂肪酸エステ
ル0.1重量%、ポリオキシステアリルアミンステアレ
ート0.6重量%とを含むポリプロピレン樹脂を用意し
た。また、オレフィン共重合体系樹脂として、2重量%
のエチレン、14重量%のブテンを含むエチレン−プロ
ピレン−ブテン三元共重合体を用いた。両樹脂を別個の
押出機に供給し280℃で共押出することにより、両樹
脂が積層された未延伸フイルムを製造した。
【0025】得られた未延伸フイルムを長手方向に14
0℃で3.6倍延伸した。またフイルムを冷却した後、
予熱加熱して幅方向に161℃で10倍延伸し、二軸延
伸製袋用フイルムを製造した。得られた二軸延伸製袋用
フイルム両面にコロナ放電処理を施した。
【0026】実施例2 実施例1と同じ樹脂を用い、長手方向の延伸倍率を4.
0倍に設定した点を除いて実施例1と同一条件で製袋用
フイルムを作成した。
【0027】比較例1 ポリプロピレン系樹脂のアイソタクティクインデックス
(II)が96.5%、長手方向の延伸倍率を4.3倍
に設定した点を除いて、実施例1と同一条件で製袋用フ
イルムを作成した。
【0028】比較例2 実施例1と同じポリプロピレン系樹脂を用いて、同じ全
体厚み(20μm)の単層二軸延伸製袋用フイルムを作
成した。
【0029】各実施例及び比較例について、ヤング率の
積、水洗後の表面比抵抗等のフイルム特性を調べた。結
果を表1に示す。
【0030】なお、フイルム特性の評価の基準は次の通
りである。 (1)破袋 各フイルムで360mm×200mmの大きさの袋を製
袋し、重量物として1000gのジャガイモを投入し、
破袋に関する特性を次の基準により判定した。 ○ : 袋の破れが生じなかった。 × : フイルムの溶断シール部に破れが生じた。
【0031】(2)防曇性 包装用袋内部に息を吹き込み、開口部をひねり、内部か
ら空気が漏れない様に圧力を維持したまま、袋内面の曇
り具合を調べた。 ○ : 曇りが生じず、袋の内部がよく見えた。 × : 曇りが発生し、袋の内部が見にくかった。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の製袋用フイルムによれば、上述
のような二軸延伸された積層フイルムからなり、長手方
向と幅方向のヤング率の積が特定の範囲でかつ、水洗
後、40℃×85%RHの雰囲気下に24時間置いたと
きの表面比抵抗値が特定値以下に設定されているので、
溶断シール性がよく製袋したとき破袋しにくい、かつ防
曇性が良好でその経時低下が小さい、しかも柔軟性にも
優れた製袋用フイルムを実現することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン系樹脂層(A)とオレフ
    ィン共重合体系樹脂層(B)とが積層され、二軸延伸さ
    れた製袋用フイルムであって、長手方向と幅方向のヤン
    グ率(kg/cm2 )の積が3.6〜8.0(kg/c
    2 2 に、層(B)の厚みが0.1〜.1.5μmに
    設定され、かつ、層(B)の表面を水洗し、40℃×8
    5%RHの雰囲気下に24時間置いた後の表面比抵抗が
    5×1014Ω以下であることを特徴とする製袋用フイル
    ム。
JP29274893A 1993-10-27 1993-10-27 製袋用フイルム Pending JPH07117193A (ja)

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JP29274893A JPH07117193A (ja) 1993-10-27 1993-10-27 製袋用フイルム

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JP29274893A JPH07117193A (ja) 1993-10-27 1993-10-27 製袋用フイルム

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JP (1) JPH07117193A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000012306A3 (en) * 1998-08-27 2000-06-02 Applied Extrusion Technologies High otr polyolefin films

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000012306A3 (en) * 1998-08-27 2000-06-02 Applied Extrusion Technologies High otr polyolefin films

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