JPH06270357A - 蒸着用ポリエチレン系多層フィルム - Google Patents

蒸着用ポリエチレン系多層フィルム

Info

Publication number
JPH06270357A
JPH06270357A JP8389093A JP8389093A JPH06270357A JP H06270357 A JPH06270357 A JP H06270357A JP 8389093 A JP8389093 A JP 8389093A JP 8389093 A JP8389093 A JP 8389093A JP H06270357 A JPH06270357 A JP H06270357A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
film
polyethylene
density
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8389093A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukari Nagano
ゆかり 長野
Hiroki Ogawa
太樹 小川
Atsushi Kohara
淳 幸原
Makoto Ichiki
信 一木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
Original Assignee
Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kohjin Holdings Co Ltd, Kohjin Co filed Critical Kohjin Holdings Co Ltd
Priority to JP8389093A priority Critical patent/JPH06270357A/ja
Publication of JPH06270357A publication Critical patent/JPH06270357A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐寒衝撃性および接着性に優れ、かつスリッ
プ性およびヒートシール性が良好なポリエチレン系多層
フィルム、金属蒸着フィルム及びラミネートフィルムを
提供する。 【構成】 両外層は密度0.930g/cm3 以上、
0.939g/cm3 未満のポリエチレン系樹脂、中間
層は密度0.890g/cm3 以上、0.930g/c
3 以下のポリエチレン系樹脂からなり、少なくとも両
外層の一つ、ヒートシール層には実質上球形で、平均粒
径5μm以上のポリマー微粒子を添加した、脂肪酸誘導
体等のスリップ剤を含有しないポリエチレン系三層フィ
ルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属または金属酸化物
(以下、単に金属と略称する。)蒸着用ポリエチレン系
多層フィルム、および該フィルムを使用した金属蒸着フ
ィルム及びラミネートフィルムに関する。詳しくは、片
面にアルミニウム等の金属を蒸着し、該面に二軸延伸ナ
イロンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸
延伸ポリプロピレンフィルム等の基材フィルムを積層し
て、冷凍食品等の包装に利用される、蒸着層、ポリエチ
レン系樹脂フィルム層及び基剤フィルム間の接着性が良
好でかつ耐寒衝撃性に非常に優れ、またスリップ性、ヒ
ートシール特性が良好であるポリエチレン系多層フィル
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルムに、アルミニウム
等の金属を真空蒸着法、スパッタリング法またはイオン
プレーティング法で蒸着したフィルムは、その金属光沢
特有の装飾性、導電性、ガスバリヤー性、防湿性、光遮
断性、および蒸着薄膜ゆえの軽量性、省資源性、加工性
等の特徴を持ち、広く利用されている。冷凍食品包装用
フィルムとしては、無延伸ポリプロピレンフィルム等に
金属を蒸着し、さらに基材フィルムを積層したラミネー
トフィルムが公知である。例えば特公昭63−9124
2号公報には、脂肪酸またはその誘導体を含有せず、結
晶性プロピレン共重合体およびエチレン共重合体からな
る層に、結晶性エチレン・プロピレン・ブロック共重合
体もしくは結晶性エチレン・プロピレン・ブロック共重
合体にエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを配合し
てなる層を共押出積層法により積層した金属蒸着用積層
フィルムが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
フィルムはプロピレン系共重合体を主に使用しているた
め、冷凍食品包装用フィルムとしては耐寒衝撃性に劣
り、またヒートシール開始温度が高いため、低温でのヒ
ートシール性が十分でないという欠点があった。そこで
低温ヒートシール性および耐寒衝撃性に優れたポリエチ
レン系樹脂の使用が種々試みられているが、フィルム巻
き取り時のしわの発生を防止するため、スリップ剤を添
加すると、スリップ剤のブリードのため蒸着膜の接着強
度が十分ではなく、また蒸着後のスリップ剤の蒸着膜へ
の転写のため、充分なラミネート接着強度が得られない
という問題点があった。
【0004】本発明は、蒸着用フィルムにおいて、基剤
フィルムと積層した場合、耐寒衝撃性に極めて優れ、し
かも蒸着膜との接着性が良好で、良好なヒートシール特
性およびスリップ性を有するフィルムを提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、ポリエチレン樹脂系の各
層の樹脂の密度を選択することにより良好な耐寒衝撃
性、ヒートシール特性およびスリップ性が得られるこ
と、少なくともヒートシール層にポリマー微粒子を添加
することにより、スリップ剤を添加する事なく良好なス
リップ性および接着強度が得られることを見いだし、本
発明を完成するに至った。即ち、本発明は以下の金属蒸
着用フィルム、および該フィルムを使用した金属蒸着フ
ィルム、ラミネートフィルムを提供するものである。 1. ポリエチレン系樹脂を主体とする層が、順にA層
/B層/C層と構成される積層フィルムにおいて、A層
は密度0.930g/cm3 以上、0.939g/cm
3 未満のポリエチレン系樹脂からなる組成、B層は密度
0.890g/cm3 以上、0.930g/cm3 以下
のポリエチレン系樹脂からなる組成、C層は密度0.9
30g/cm3 以上、0.939g/cm3 未満のポリ
エチレン系樹脂100重量部に対し、平均粒径5μm以
上、分解開始温度250℃以上、並びに走査型電子顕微
鏡における粒子の短径/長径の比が0.8以上であるポ
リマー微粒子0.2〜1.5重量部を含有してなる組成
であり、A層、B層及びC層にはスリップ剤を含有しな
いことを特徴とする金属または金属酸化物蒸着用ポリエ
チレン系多層フィルム。 2. 上記1のポリエチレン系多層フィルムのA層面
に、真空蒸着法、スパッタリング法またはイオンプレー
ティング法により金属または金属酸化物が蒸着されてい
る金属または金属酸化物蒸着フィルム。 3. 上記2の金属または金属酸化物蒸着フィルムの蒸
着面に、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ま
たはポリエステル系樹脂からなる熱可塑性樹脂フィルム
が、接着剤を介して積層されているラミネートフィル
ム。
【0006】本発明のポリエチレン系多層フィルムは、
A層、B層及びC層共にポリエチレン系樹脂を主体とす
る。ポリエチレン系樹脂としては、エチレンと炭素数4
〜18のα−オレフィン共重合体が使用されるが、α−
オレフィンとしては、例えばブテン−1、ヘキセン−
1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン−
1等が挙げられ、これらは1種または2種以上のいずれ
でも使用できる。またこれらのポリエチレン系樹脂を2
種以上ブレンドして用いてもよい。また、各層における
ポリエチレン系樹脂は以下の密度範囲を必須とする。即
ち、A層、C層に用いる樹脂の密度は、0.930g/
cm3 以上、0.939g/cm3 未満がよく、0.9
30g/cm3 未満では良好な耐寒衝撃性およびヒート
シール特性は得られるものの、スリップ剤無添加により
スリップ性が著しく低下し、製膜巻き取り時にしわが発
生する。また、0.939g/cm3 以上ではスリップ
性は良好なものの、ヒートシール開始温度が高くなり、
良好なヒートシール特性を得られないという欠点があ
る。B層に用いる樹脂の密度は、0.890g/cm3
以上、0.939g/cm3 以下がよく、0.890g
/cm3 未満では蒸着時の耐熱性が劣り、また0.93
9g/cm3 をこえると耐寒衝撃性が低下する。
【0007】本発明のポリエチレン系多層フィルムにお
いて、A層は金属を蒸着される層にあたり、フィルム巻
き取り時にしわが入らない程度にスリップ性を付与しう
る微粒子の種類および添加量を選べば良い。又、中間層
にあたるB層には実質的に微粒子は必要としないが、B
層に回収分を混合する場合には、回収分中に微粒子が混
入されることは妨げない。又、C層はラミネートフィル
ムにおけるヒートシール層にあたり、このC層にはポリ
マー微粒子を含有させることが必須である。C層に含有
されるポリマー微粒子としては、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリスチレン、ポリアミド等が例示でき、乳化重
合または懸濁重合等により製造される。これら微粒子の
分解開始温度は250℃以上がよく、高いほど好まし
い。通常のTダイ法の押出・製膜では溶融樹脂温度は2
30℃程度であり、分解開始温度が250℃より低い場
合は押出・製膜時に分解臭が発生し、安全衛生上好まし
くない。又、ポリマー微粒子は、実質的に球形(粒子の
短径/長径の比が0.8以上)で平均粒径が5μm以
上、好ましくは7μm以上のものが望ましい。平均粒径
が5μm未満ではスリップ性に及ぼす効果が小さい。平
均粒径20μmを超える場合ヒートシール性の低下が起
こる。また多層フィルム作製後の微粒子の形状が実質的
に球形でないと、フィルム表面に有効な突起を形成しに
くくなり、やはりスリップ性に及ぼす影響が小さい。微
粒子の添加量は、C層のポリエチレン系樹脂100重量
部に対して0.2〜1.5重量部であるが、微粒子の平
均粒径が大きくなると添加量はこの範囲で少なくするこ
とができる。添加量が0.2重量部未満ではスリップ性
が不十分であり、1.5重量部をこえるとヒートシール
性が悪化する。一般に無延伸ポリエチレン系樹脂フィル
ムには、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸
誘導体がスリップ剤として添加され、製膜直後のスリッ
プ性を付与し、製膜工程でのしわの発生を防止している
が、これらのスリップ剤がブリードすると、蒸着膜と該
フィルムとの接着性が低下し、基材フィルムとのラミネ
ート後にヒートシール強度が著しく低下する。また蒸着
後に非蒸着面にスリップ剤がブリードしたものがロール
巻状態では蒸着面に転移し、基材フィルムとのラミネー
ト後に接着強度が低下する。したがって本発明において
はスリップ剤は無添加とすることが必須であり、ポリマ
ー微粒子の添加によりスリップ剤の無添加によるスリッ
プ性の低下を補うことができる。
【0008】本発明のポリエチレン系多層フィルムの各
層の厚み比は、A層/C層が0.8〜1.2/0.8〜
1.2であり、B層は、A層又はC層を1としたとき1
〜5であることが好ましい。B層がA層又はC層を1と
したとき1未満であると、耐寒衝撃性が低下し、また回
収が困難となるためコストが上がり好ましくなく、B層
が5を超える場合は、フィルムの腰および剛性が低下
し、スリップ性が不足する。尚、本発明の多層フィルム
を単層フィルムとしたときは、各層に異なる密度のポリ
エチレン系樹脂を用いることができず、耐寒衝撃性およ
びスリップ性のバランスのとれたフィルムを提供するこ
とが困難になるうえ、添加剤の添加量が増加し、製造コ
ストの上昇を招く。本発明の樹脂組成物には、通常用い
られる酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等を添加する
こともできる。
【0009】金属蒸着フィルムは、常法(例えば真空蒸
着法、スパッタリング法またはイオンプレーティング
法)により金属を本発明のポリエチレン系多層フィルム
のA層面に蒸着することにより製造することができる。
またラミネートフィルムは、前記金属蒸着フィルムの蒸
着面に、常法により接着剤を介し、ポリプロピレン系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱可塑
性樹脂を積層することにより製造される。
【0010】
【実施例】以下実施例及び比較例により本発明を具体的
に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、実施例及び比較例における特性値の評価方法は以下
のとおりである。 (1)スリップ性 ASTM D−1894に準じフィルムC層面同士の静
摩擦係数を測定した。この値が小さいほどスリップ性は
良好である。 (2)衝撃強度 ASTM D−781に準じ、東洋精機製振り子型フィ
ルム衝撃試験機を用いて、温度0℃、湿度65%で測定
した。(単位 Kg・cm) (3)蒸着膜の接着性(セロテープ剥離強度) 蒸着フィルムを温度20℃、湿度65%の条件下で、ニ
チバン(株)製セロハン粘着テープ(商品名セロテープ
CT−18)を約120mmの長さに切り、充分に蒸着
膜側にはりつけた後、手で素早く剥ぎ取り、粘着テープ
に付着した蒸着膜の剥離面積を求め、次の判定基準に従
い評価した。(剥離面積 0%:○、10%以下:○
△、10〜30%:△、30〜80%:×、80%以
上:××) (4)ヒートシール開始温度 多層フィルムのC層面同士を重ね合わせて、シール巾1
0mm、シール温度125〜185℃(5℃ピッチ)、
シール時間1秒、シール圧1.0Kg/cm2 の条件で
ヒートシールを行い、得られた試験片を15mm巾にサ
ンプリングし、引張試験機にて300mm/分の速度で
剥離試験を行った。その際に0.3Kg/15mm巾以
上の強度を示した温度をヒートシール開始温度とした。 (5)ヒートシール強度 ポリエチレン系樹脂フィルム/アルミニウム蒸着膜/ナ
イロンフィルム15μmの構成のラミネートフィルムに
ついては、シール温度200℃、シール巾10mm、シ
ール時間1秒、シール圧1.0Kg/cm2 の条件でヒ
ートシルを行い、引張速度300mm/分で剥離試験を
行った。
【0011】実施例1 A層/B層/C層の3層共押出フィルムにおいて、A層
をコロナ面側、B層を中間層、C層をヒートシール面側
とし、以下のように樹脂組成物の配合を行った。 A層:MI=2.2、密度=0.938g/cm3 のエ
チレン・オクテン−1共重合体(以下、L−LDPE1
という。) B層:MI=2.1、密度=0.923g/cm3 のエ
チレン・ブテン−1共重合体(以下、L−LDPE2と
いう。) C層:L−LDPE1 およびL−LDPE100重量
部に対し、日本触媒(株)製 平均粒径10μmの球状
のポリメチルメタクリレート微粒子エポスターMA10
10(以下ポリマー微粒子1という。)0.7重量部 これらの樹脂組成物をA層およびC層は50mmφ、B
層は65mmφの押出機を用いて230℃で溶融・混練
後、マルチマニホールド方式3層Tダイにて230℃で
製膜を行った。A層側を濡れ指数42dyne/cm以
上となるようにコロナ放電処理をして厚み30μmのフ
ィルムを得た。この時、厚み比はA層/B層/C層それ
ぞれ1/3/1とした。得られたフィルムについてスリ
ップ性、衝撃強度、ヒートシール開始温度の評価を行っ
た。結果を表1に示す。(尚、フィルム巻取り時のしわ
の発生はなかった。) 該多層フィルムのコロナ処理面側に真空下でアルミニウ
ムを400〜500オングストロームの厚みに蒸着し
た。このアルミニウム蒸着フィルムについて、セロテー
プ剥離強度の評価を行った。結果を表1に示す。その
後、(株)興人製二軸延伸ナイロンフィルム:ボニール
15μmのコロナ処理面とアルミニウム蒸着面をドライ
ラミネート加工により貼り合わせた。なお接着剤は、ポ
リエステル系ポリウレタン接着剤である大日精化工業
(株)製セイカボンドE−285/C−75Nを配合比
10:1で調整し、ドライラミネート加工を行った。得
られた咳きそうフィルムを40℃で48時間エージング
した後、ヒートシール強度の評価を行った。結果を表1
に示す。得られた積層フィルムは耐寒衝撃強度に非常に
優れ、アルミニウム蒸着膜の接着強度が良好でかつヒー
トシール特性も良好であった。
【0012】
【表1】
【0013】実施例2 以下のように樹脂組成物の配合を行った以外は実施例1
と同様に実施することにより積層フィルムを得た。 A層:MI=2.1、密度=0.931g/cm3 のエ
チレン・オクテン−1共重合体(以下、L−LDPE3
という。) B層:L−LDPE2 C層:L−LDPE3 およびL−LDPE100重量
部に対し、ポリマー微粒子1を0.7重量部 評価結果を表1に示す。得られた積層フィルムは耐寒衝
撃強度に非常に優れ、アルミニウム蒸着膜の接着強度が
良好でかつヒートシール特性も良好であった。
【0014】比較例1 実施例2において、C層に添加するポリマー微粒子1に
代えて東芝シリコーン(株)製平均粒径4.5μmのポ
リメチルシリコーン系微粒子トスパール145(以下、
ポリマー微粒子2という。)をL−LDPE3 100
重量部に対し0.7重量部用いた他は、実施例2と同様
に実施し、積層フィルムを得た。評価結果を表1に示
す。得られた積層フィルムは耐寒衝撃強度に非常に優
れ、アルミニウム蒸着膜の接着強度が良好でかつヒート
シール特性も良好であったが、スリップ性に劣るもので
あった。
【0015】比較例2 実施例2において、C層として以下の組成物を用いた他
は、実施例2と同様に実施し、積層フィルムを得た。 C層:MI=2.0、密度=0.890g/cm3 のエ
チレン含有量4%のプロピレン・エチレン・ランダム共
重合体(以下、PP1という。) およびPP1 10
0重量部に対しポリマー微粒子1を0.7重量部 評価結果を表1に示す。得られた積層フィルムは耐寒衝
撃強度に優れ、スリップ性も良好であったが、ヒートシ
ール開始温度が高く、またヒートシール強度も充分では
なかった。
【0016】比較例3 実施例2において、C層として以下の組成物を用いた他
は、実施例2と同様に実施し、積層フィルムを得た。 C層:L−LDPE3 およびL−LDPE3 100
重量部に対し、スリップ剤としてエルカ酸アミドを40
0ppmおよびポリマー微粒子を0.7重量部評価結果
を表1に示す。得られた積層フィルムはスリップ性は良
好であったが、アルミニウム蒸着膜の接着性に劣るもの
であった。
【0017】比較例4 実施例2において、C層に添加するポリマー微粒子1に
代えて珪藻土をL−LDPE3 100重量部に対し
0.7重量部用いた他は、実施例2と同様に実施し、積
層フィルムを得た。評価結果を表1に示す。得られた積
層フィルムは耐寒衝撃強度に非常に優れ、アルミニウム
蒸着膜の接着強度が良好でかつヒートシール特性も良好
であったが、スリップ性に劣るものであった。
【0018】比較例5 実施例2において、C層としてPP1を用いた他は、実
施例2と同様に実施し、積層フィルムを得た。評価結果
を表1に示す。得られた積層フィルムはスリップ性は良
好であったが、耐寒衝撃性およびヒートシール特性は良
好なものではなかった。
【0019】
【発明の効果】本発明の蒸着用ポリエチレン系多層フィ
ルムは、両外層に高密度ポリエチレン樹脂を使用し、か
つポリマー系球状微粒子をヒートシール面側に添加する
ことで脂肪酸アミド等のスリップ剤を使用しなくてもス
リップ性が良好で、製膜時の巻取りしわの発生を抑える
ことができる。またスリップ剤を使用しないことによ
り、スリップ剤のブリードおよび転写がなく、蒸着膜接
着力およびラミネート加工適正が良好である。更に中間
層として低密度ポリエチレン樹脂を使用することによ
り、耐寒衝撃性を向上が図られ、耐寒衝撃性、ヒートシ
ール性および蒸着適正のバランスの良いフィルムを得る
ことができ、該フィルムを使用した金属蒸着フィルムお
よびラミネートフィルムも優れた性質を有する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン系樹脂を主体とする層が、
    順にA層/B層/C層と構成される積層フィルムにおい
    て、A層は密度0.930g/cm3 以上、0.939
    g/cm3 未満のポリエチレン系樹脂からなる組成、B
    層は密度0.890g/cm3 以上、0.930g/c
    3 以下のポリエチレン系樹脂からなる組成、C層は密
    度0.930g/cm3 以上、0.939g/cm3
    満のポリエチレン系樹脂100重量部に対し、平均粒径
    5μm以上、分解開始温度250℃以上、並びに走査型
    電子顕微鏡における粒子の短径/長径の比が0.8以上
    であるポリマー微粒子0.2〜1.5重量部を含有して
    なる組成であり、A層、B層及びC層にはスリップ剤を
    含有しないことを特徴とする金属または金属酸化物蒸着
    用ポリエチレン系多層フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1のポリエチレン系多層フィルム
    のA層面に、金属または金属酸化物が蒸着されている金
    属または金属酸化物蒸着フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項2の金属または金属酸化物蒸着フ
    ィルムの蒸着面に、熱可塑性樹脂層が積層されているラ
    ミネートフィルム。
JP8389093A 1993-03-19 1993-03-19 蒸着用ポリエチレン系多層フィルム Pending JPH06270357A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8389093A JPH06270357A (ja) 1993-03-19 1993-03-19 蒸着用ポリエチレン系多層フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8389093A JPH06270357A (ja) 1993-03-19 1993-03-19 蒸着用ポリエチレン系多層フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06270357A true JPH06270357A (ja) 1994-09-27

Family

ID=13815246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8389093A Pending JPH06270357A (ja) 1993-03-19 1993-03-19 蒸着用ポリエチレン系多層フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06270357A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016056524A1 (ja) * 2014-10-07 2016-04-14 株式会社プライムポリマー 無機物蒸着用フィルム、無機物蒸着フィルムおよびその用途
JP2018024212A (ja) * 2016-08-12 2018-02-15 大日本印刷株式会社 フィルム、積層フィルム及び積層フィルムからなる包装体
JP2018024213A (ja) * 2016-08-12 2018-02-15 大日本印刷株式会社 フィルム、積層フィルム及び積層フィルムからなる包装体
WO2018163883A1 (ja) * 2017-03-07 2018-09-13 東洋紡株式会社 蒸着基材用ポリエチレン系フィルム及びそれを用いた蒸着フィルム

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016056524A1 (ja) * 2014-10-07 2016-04-14 株式会社プライムポリマー 無機物蒸着用フィルム、無機物蒸着フィルムおよびその用途
KR20170060126A (ko) * 2014-10-07 2017-05-31 가부시키가이샤 프라임 폴리머 무기물 증착용 필름, 무기물 증착 필름 및 그의 용도
CN107107595A (zh) * 2014-10-07 2017-08-29 普瑞曼聚合物株式会社 无机物蒸镀用膜、无机物蒸镀膜及其用途
AU2015329163B2 (en) * 2014-10-07 2019-04-04 Prime Polymer Co., Ltd. Film for Inorganic Substance Deposition, Inorganic Substance Deposited Film and Uses Thereof
TWI662071B (zh) * 2014-10-07 2019-06-11 日商普瑞曼聚合物股份有限公司 無機物蒸鍍用薄膜、無機物蒸鍍薄膜及其用途
JP2018024212A (ja) * 2016-08-12 2018-02-15 大日本印刷株式会社 フィルム、積層フィルム及び積層フィルムからなる包装体
JP2018024213A (ja) * 2016-08-12 2018-02-15 大日本印刷株式会社 フィルム、積層フィルム及び積層フィルムからなる包装体
WO2018163883A1 (ja) * 2017-03-07 2018-09-13 東洋紡株式会社 蒸着基材用ポリエチレン系フィルム及びそれを用いた蒸着フィルム
KR20190126323A (ko) * 2017-03-07 2019-11-11 도요보 가부시키가이샤 증착 기재용 폴리에틸렌계 필름 및 그것을 사용한 증착 필름
JPWO2018163883A1 (ja) * 2017-03-07 2020-01-16 東洋紡株式会社 蒸着基材用ポリエチレン系フィルム及びそれを用いた蒸着フィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0329336B1 (en) Process for manufacturing a metallised polyolefin film and resulting film
US5049436A (en) Broad sealing multi-layered opp films which yield hermetic seals
JP4943124B2 (ja) ポリプロピレン系積層フィルムおよびガスバリア性フィルム
US6703134B1 (en) Multi-layer film with grafted syndiotactic polypropylene adhesion promoting layer
JP3764109B2 (ja) カイロ用包装フィルム
EP0979167A1 (en) Film structure
US5753363A (en) Metallized film structure
EP3770213A1 (en) Composition for skin packaging, sealant for skin packaging, and packaging body for skin packaging
JP2023153153A (ja) 食品用包装フィルムおよび食品用包装体
JPH06270357A (ja) 蒸着用ポリエチレン系多層フィルム
JP3141056B2 (ja) ポリエチレン系多層フィルム
JP2969657B2 (ja) ポリプロピレン複合フィルム及び金属蒸着ポリプロピレン複合フィルム
JP4039569B2 (ja) 二軸延伸多層ポリプロピレンフィルム
JP4692818B2 (ja) 共押出積層フィルム並びにそれを用いたラミネートフィルム及び包装容器
JP4240620B2 (ja) 金属化二軸配向ポリプロピレンフィルムおよびそれを用いた積層体
JP3125300B2 (ja) ポリオレフィン系多層フィルム
JP4701477B2 (ja) 金属化二軸配向ポリプロピレンフィルムおよびそれを用いた積層体
JPH04216829A (ja) 両面蒸着用ポリプロピレンフィルム
JPH0523187B2 (ja)
JPS6129377B2 (ja)
JP2021130203A (ja) 金属蒸着用ポリプロピレン系複合フィルム、金属蒸着ポリプロピレン系複合フィルムおよびそれを用いた積層体
JPH08104977A (ja) 金属蒸着ポリプロピレンフィルム
JPH1016153A (ja) 積層延伸ポリオレフィンフィルム
JPH10278198A (ja) ポリオレフィン系2軸延伸積層フィルム
JPH11342574A (ja) 金属蒸着用ポリエチレン系フィルムおよび金属蒸着フィルム