JPH07115752A - 形状記憶樹脂による極小モータのブラシ分け方法 - Google Patents

形状記憶樹脂による極小モータのブラシ分け方法

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JPH07115752A
JPH07115752A JP29918493A JP29918493A JPH07115752A JP H07115752 A JPH07115752 A JP H07115752A JP 29918493 A JP29918493 A JP 29918493A JP 29918493 A JP29918493 A JP 29918493A JP H07115752 A JPH07115752 A JP H07115752A
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JP
Japan
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brush
shape memory
memory resin
commutator
rotor
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP29918493A
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English (en)
Inventor
Teruaki Kitamori
輝明 北森
Yoko Kitagawa
陽子 北川
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Namiki Precision Jewel Co Ltd
Original Assignee
Namiki Precision Jewel Co Ltd
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Publication date
Application filed by Namiki Precision Jewel Co Ltd filed Critical Namiki Precision Jewel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極小モータ組立時のブラシ分けを容易に、か
つ確実に最小のスペースで行える構造、及び組立方法を
提供する。 【構成】 ブラシ分け構造の一部に熱変形可能な形状記
憶樹脂6を用い、ブラシ材に軟らかいスプリング系の材
質を用い、ブラシ3をブラシ台1へセッティングする際
に外力を加えて一時的にブラシ3を大きく撓ませ、開口
させて前記形状記憶樹脂6aで弾性変形したブラシ3を支
えてセットし、ロータ部コミュテータ8を挿入後、形状
記憶樹脂6aを熱により復元変形させて形状記憶樹脂6bの
形状にし、ブラシ3をコミュテータ8外周面に摺接させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極小モータのブラシ分
け方法に関するものである。さらに詳しくは、極小モー
タのステータ部とロータ部の組込み工程におけるブラシ
分けのセッティング、及び組立方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び課題】従来、極小モータの組立工程に
おけるブラシ分けの技術としては、モータハウジングケ
ースの一端側に取付ける樹脂製ブラシ台端面軸方向に、
ブラシを一時的に開口させるためのブラシ分け棒が挿入
できる円弧状の孔を成形し、組込み時にブラシ台端面外
部側からブラシ分け棒を挿入し、回転方向に捻ってブラ
シを撓ませてブラシを開口させ、ロータ部コミュテータ
を挿入した後、ブラシの撓みを解放し、コミュテータと
の接触を図るブラシ分け方法が知られていた。
【0003】また、この他には樹脂製ブラシ台端面軸方
向に明けた細孔に、あらかじめブラシ分け用の挿入ピン
を刺しておき、ブラシをブラシ台に取付ける時に撓ませ
てセットし、ブラシを分けておいてからロータ部コミュ
テータを挿入し、その後挿入ピンを抜き去るというブラ
シ分け方法も一般的に用いられていた。
【0004】これら従来方法をさらに詳しく説明する
と、例えば図2に示したような樹脂製ブラシ台端面の各
種孔形状があり、図2(a),(b),(c)は各々のブラシと孔
との位置関係を示す略図である。図において1はブラシ
台、2はブラシ台1に固定されるブラシ端子、3はその
ブラシ端子2に固着されるブラシ、また7はロータ部中
心に位置するシャフト、8はシャフト7外周に位置する
コミュテータであり、5はブラシ台端面に成形されたブ
ラシ分け棒挿入用の孔をそれぞれ示している。
【0005】図2において(a)は、ブラシ台1の端面軸
方向にブラシ分け棒が挿入できる円弧状の孔5が配置さ
れており、その孔5に先端が二股形状に分かれたブラシ
分け棒を双方二つの孔に合わせて挿入し、軸を中心に時
計方向(右回り)に回転させてブラシ3を一時的に撓ま
せて破線形状に開口させ、ロータ部コミュテータを挿入
した後、ブラシ3の撓みを解放させるものである。
【0006】同様に(b)は、ブラシ端子2のブラシ台1
への取付位置を同一方向にし、ブラシ台1端面軸方向に
細長の孔5を配置したもので、細孔形状に合わせたブラ
シ分け棒を差込んで、その棒先端のテーパー面を利用し
てブラシ3を破線形状に開口させるものであり、さらに
また(c)においては、ブラシ台1端面軸方向に明けた小
径孔5に、あらかじめブラシ分け用の挿入ピンを刺して
おき、ブラシ3をブラシ台1に取付ける時に破線形状に
撓ませてブラシ分けをしておいてからロータ部のコミュ
テータを挿入し、その後挿入ピンを抜き去るという方法
のものである。
【0007】しかしながら、このような従来の極小モー
タのブラシ分け方法では、モータの軽薄短小化が進むに
つれて自ずとブラシ寸法が小さく、かつブラシの薄型化
によりバネ性が弱くなり、仮に硬い材質のブラシを用い
たとしても、極小サイズのモータという限定された空間
の中で、小型化されたブラシに対しフックの法則の成立
する範囲を越え、塑性変形を起こす領域まで変位をかけ
ざるを得ないという大きな問題があった。
【0008】この為、従来方法では限られた空間の中で
ブラシ分けを行う為のブラシ台端面の挿入孔、及びブラ
シ分け棒挿入間隙(ブラシとブラシとの空間)を確保し
つつ、かつロータ部コミュテータへのブラシ圧が十分得
られるような角度にブラシを配置することは構造上難し
く、よってスプリング系材質のブラシを用いて、ブラシ
をあまり撓ませることなくブラシ圧を得る方法を取って
いた。
【0009】また一方では、上記のブラシ分け棒を挿入
する方法とは別に、ロータ部のコミュテータの先端部に
テーパー面をつけた円錐状の樹脂を取付け、ロータ部組
込みの際、そのテーパー面でブラシを押し分けながらコ
ミュテータ部分を挿入するブラシ分け方法もあったが、
ブラシも軽薄短小化が進み、強度的にブラシの変形が発
生してしまう恐れがあり、挿入時のキズ等の問題も含
め、ブラシ分け方法としては十分な効果が得られていな
かった。
【0010】以上のように従来のブラシ分け方法では、
ブラシ台端面軸方向にブラシ分け用の孔が必ず必要であ
り、超小型化が望まれるペンシル型極小モータにおいて
は、ブラシ台にブラシ分け用の孔を明けるスペースが取
りにくく、なおかつ構造上ブラシ圧の向上が望めず、さ
らにまた前記の理由によりテーパー面を付けたものでは
コミュテータ挿入時にブラシの変形が起こり、接触面に
キズが付く等の問題もあり、回転動作不良の原因となる
さまざまな問題を抱えていた。このため極小モータ組立
時のブラシ分けを容易に、かつ確実に最小のスペースで
行える構造、及び組立方法を開発することが従来からの
課題であった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はこれら課題を解
決するため、ブラシ分け構造の一部に熱変形可能な形状
記憶樹脂を用い、ブラシ材に比較的軟らかいスプリング
系の材質を用い、ブラシをブラシ台へセッティングする
際に外力を加えて一時的にブラシを大きく撓ませ、開口
させて前記形状記憶樹脂で弾性変形したブラシを支えて
セットし、ロータ部コミュテータを挿入後、形状記憶樹
脂を熱により復元変形させてブラシをコミュテータ面に
摺接させるものである。
【0012】以下に本発明のブラシ分け方法を図1を用
いて説明する。図1において6は形状記憶樹脂、3はブ
ラシ端子2に固着されたブラシであり、形状記憶樹脂6
及びブラシ端子2はそれぞれ図1に示すブラシ台1の所
定の位置に取付けられている。このときブラシ端子2
は、先端に固着した対向するブラシがロータ軸中心方向
からオフセットされる位置、即ちロータ軸中心方向から
平行移動して角度付けして取付けられ、先端のブラシ3
は熱処理前の形状記憶樹脂6aの破線形状により開口さ
れ、弾性変形して撓んだ状態で図1に示す破線Aの位置
に保持されている。この時ブラシ3の弾性エネルギーは
最大値となるが、この値はブラシ3のバネ容量範囲内の
ものである。
【0013】このように取り付けたブラシ3(破線A)
は、ロータ部シャフト7、コミュテータ8が接触せずに
挿入されて組込まれた後、熱処理により形状記憶樹脂6
aが復元変形されて形状記憶樹脂6b(ハッチング部)の
形状になることにより、ブラシ3の弾性変形(弾性エネ
ルギー)の一部が解放されて実線Bの位置、つまりロー
タ部のコミュテータ8の外周面とブラシ圧を保ちながら
摺接することになる。以下、実施例を基に、さらに詳し
く本発明のブラシ分け方法について説明する。
【0014】
【実施例】図3は本発明のブラシ分け方法を用いた円筒
変形型(厚み5mm)の極小モータの実施例であり、図3
(a)はモータのシャフト中心軸方向から見たブラシ分け
構造、図3(b)はそのモータの側断面構造を示すもので
ある。図3におけるモータを組み込む為、まずステータ
部ブラシ台側としてブラシ台1に形状記憶樹脂6、及び
ブラシ3を固着したブラシ端子2、ベアリング4をそれ
ぞれブラシ台1の所定の位置に取り付けた。この時ブラ
シ3は、形状記憶樹脂6aの支持により弾性変形した状
態で、一時的に開口させて破線Aの位置にセットした。
【0015】次にステータ部ハウジングケース9内に界
磁磁石10を固着し、さらにフランジ11をハウジングケー
ス9の一端側に固着した後、ロータ部を挿入し、ハウジ
ングケース9開口部出力軸側から前記ブラシ台1を嵌合
させて蓋をし、ハウジングケース9に固着してモータ外
装ケースとして一体化した。組み込み時、ロータ部シャ
フト7は一端側をフランジ11側に配置したベアリング4
で、また他端側をブラシ台1中心に配置したベアリング
4で軸支させた。
【0016】こうして組み込まれた前記モータは、ブラ
シ3の間隙にロータ部コミュテータ8が挿入されている
が、この時点ではブラシ3とコミュテータ8とは全く接
触していない状態である。次に、この組み込んだモータ
を温風乾燥機内で80℃、約10分間加熱保持し、形状記憶
樹脂6aが復元変形して形状記憶樹脂6bの形状になって
から冷却し、常温になるまで放置した。これによりブラ
シ3は弾性変形の一部が解放され実線Bの位置、つまり
コミュテータ8の外周面と摺接する位置でロータ回転軸
中心方向にブラシ圧(弾性エネルギー)を保持しながら
支持することが可能となった。
【0017】この時、形状記憶樹脂6aは80℃の加熱に
より成形品の形状を任意形状に変形させることができる
特殊な樹脂を用い、変形後冷却すると結晶化して形状記
憶樹脂6bの形状で硬化するので、温度等の環境変化に
より再度回復しブラシ3に影響しない性質のものであ
る。
【0018】この寸法形状の極小モータにおいて、従来
のブラシ台端面にブラシ分け棒の挿入孔を形成する構造
でブラシ分けを行う場合、スペース的に挿入孔を設ける
ことは難しく、実質的に不可能であったが、本考案の形
状記憶樹脂を用いたブラシ分け構造の場合は、限られた
スペースの中で容易に、かつ確実に組立てることができ
た。
【0019】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明はブ
ラシ分け構造の一部に熱変形可能な形状記憶樹脂を用
い、ブラシ材に軟らかいスプリング系の材質を用い、ブ
ラシをブラシ台へセッティングする際に外力を加えて一
時的にブラシを大きく撓ませ、開口させて前記形状記憶
樹脂で弾性変形したブラシを支えてセットし、ロータ部
コミュテータを挿入後、形状記憶樹脂を熱により復元変
形させてブラシをコミュテータ面に摺接させるものであ
る。
【0020】この本発明の形状記憶樹脂を用いた極小モ
ータのブラシ分け方法により、従来ブラシ分けに必要と
されていたブラシ台端面軸方向のブラシ分け用の挿入孔
が不要になり、極小モータの限定された空間・最小のス
ペースで、コミュテータにキズを付けること無く、安定
したブラシ圧を保てるようにブラシ角度を設定できるブ
ラシ分け方法が可能になった。
【0021】また組立・組み込み時のブラシ分け工程に
おける個々モータのブラシ分け作業が不要となり、ロッ
トごとの加熱処理による一括したブラシ分けが行えるた
め、ブラシ分け工程が容易に、かつ量産性良く行うこと
ができた。さらにまた、従来のブラシ分け構造上の欠点
であったブラシ圧アップの改善が可能となったため、モ
ータの回転動作がスムーズになり、特性が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の形状記憶樹脂を用いたブラシ分け方法
を示す概略図。
【図2】従来のブラシ分け方法に用いられたブラシ台端
面の各種孔形状を示す概略図。
【図3】本発明のブラシ分け方法を用いた変形型極小モ
ータの断面図。
【符号の説明】
1 ブラシ台 2 ブラシ端子 3 ブラシ 4 ベアリング 5 孔 6 形状記憶樹脂 6a 形状記憶樹脂(処理前) 6b 形状記憶樹脂(処理後) 7 シャフト 8 コミュテータ 9 ハウジングケース 10 界磁磁石 11 フランジ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極小モータのステータ部とロータ部の組
    込み工程におけるブラシ分け方法において、ブラシ分け
    構造の一部に熱変形可能な形状記憶樹脂を用い、ブラシ
    をブラシ台へセッティングする際に外力を加えて一時的
    にブラシを撓ませ、前記形状記憶樹脂で弾性変形したブ
    ラシを支え、開口させたブラシの間隙にロータ部コミュ
    テータを挿入した後、前記形状記憶樹脂を熱により復元
    変形させてブラシをロータ部コミュテータ面に摺接させ
    ることを特徴とした極小モータのブラシ分け方法。
  2. 【請求項2】 極小モータのステータ部とロータ部の組
    込み工程におけるブラシ分け方法において、ブラシ分け
    構造の一部に不可逆性素材からなる形状記憶材料を用い
    た請求項1記載の極小モータのブラシ分け構造。
JP29918493A 1993-10-15 1993-10-15 形状記憶樹脂による極小モータのブラシ分け方法 Withdrawn JPH07115752A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29918493A JPH07115752A (ja) 1993-10-15 1993-10-15 形状記憶樹脂による極小モータのブラシ分け方法

Applications Claiming Priority (1)

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JP29918493A JPH07115752A (ja) 1993-10-15 1993-10-15 形状記憶樹脂による極小モータのブラシ分け方法

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JPH07115752A true JPH07115752A (ja) 1995-05-02

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ID=17869237

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29918493A Withdrawn JPH07115752A (ja) 1993-10-15 1993-10-15 形状記憶樹脂による極小モータのブラシ分け方法

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JP (1) JPH07115752A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009232563A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Nidec Copal Corp モータ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009232563A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Nidec Copal Corp モータ

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Effective date: 20001226