JPH08251856A - モータの軸受機構 - Google Patents

モータの軸受機構

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Publication number
JPH08251856A
JPH08251856A JP7045798A JP4579895A JPH08251856A JP H08251856 A JPH08251856 A JP H08251856A JP 7045798 A JP7045798 A JP 7045798A JP 4579895 A JP4579895 A JP 4579895A JP H08251856 A JPH08251856 A JP H08251856A
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JP
Japan
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rotor shaft
bearing
sliding contact
slide
contact surface
Prior art date
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Application number
JP7045798A
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English (en)
Inventor
Takuro Sawara
琢郎 佐原
Asao Kino
朝男 木野
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 損失トルクの低減を図ることができるととも
に部品点数を減らすことができるモータの軸受機構を提
供する。 【構成】 ハウジング2内部には一対の滑り軸受7,1
4が設けられている。一方の滑り軸受7にはロータシャ
フト15の基端部が支持され、その基端面は当板8に当
接されている。ロータシャフト15の中央部には段差部
20が設けられ、この段差部20には摺接面20aが形
成されている。この摺接面20aは径が直線状に変化す
る斜状面に形成されている。滑り軸受14の支持面14
aは摺接面20aに沿うように斜状面に形成され、摺接
面20aに面領域で当接する。滑り軸受14は圧縮コイ
ルばね12にて段差部20に付勢されている。従って、
ロータシャフト15は両軸受7,14にてラジアル方向
に支持されるとともに、スラスト方向にも支持されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はモータの軸受機構に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、PM(Permanent Magnet)型ス
テッピングモータにおけるロータシャフトの軸受機構
は、ボールベアリングによる軸受機構の他にすべり軸受
による軸受機構がある。すべり軸受による軸受機構は、
構造が簡単であること、及び、コストの点でボールベア
リングによる軸受機構よりも有利である。
【0003】図5は、そのすべり軸受30,31にてロ
ータシャフト32を支持したPM型ステッピングモータ
の断面である。左右一対のステータコア33内に配設さ
れたロータ34は、ロータシャフト32に固着されてい
る。そのロータ34を挟んだロータシャフト32は、一
対のすべり軸受30,31によりそのラジアル方向が支
持されている。
【0004】又、ロータシャフト32は、大径部35と
小径部36とが形成され、その大径部35と小径部36
との境界を形成する中心軸線に対して垂直な段差面37
が形成されている。小径部36には、すべりワッシャ3
8とその両側に配置される一対の平ワッシャ39が貫挿
されている。このワッシャ38,39は、コイルスプリ
ング40にて段差面37に押圧されている。そして、ワ
ッシャ38,39を介して段差面37に右から左に与圧
を加えることによって、ロータシャフト32はそのスラ
スト方向が支持される。又、コイルスプリング40は、
ワッシャ38,39とハウジング41の間に配設されて
いるため、ハウジング41のがたつきも防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図5に示す
すべり軸受機構においては、コイルスプリング40の弾
性力は、ワッシャ38,39を介して段差面37に直接
加わる。従って、段差面37はワッシャ38,39と摺
接するもののそのコイルスプリング40の弾性力を段差
面37の全面で直接受けることになり、その摺接部分で
発生する損失トルクは大きくなる。その結果、損失トル
クの増大は、モータ特性の低下を招く問題があった。
【0006】又、すべり軸受機構の場合には、すべり軸
受30,31の他にスラスト方向を支持するワッシャ3
8,39が必要となり、部品点数を減らし、部品管理の
効率化を図るとともに、組付工数を減らす上でも問題に
なっている。
【0007】又、上記のようなスラスト方向を弾性部材
で支持するすべり軸受機構は、例えば実開昭64−25
879号公報、及び、実開平2−68678号公報等に
おいても提案されている。しかしながら、上記問題点を
同様に含んでいる。
【0008】本発明は、上記問題点を解消するためにな
されたものであって、その目的は、損失トルクの低減を
図ることができるとともに部品点数を減らすことができ
るモータの軸受機構を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、一対の滑り軸受にてロー
タシャフトが支持されるモータの軸受機構において、前
記ロータシャフトにテーパ面を形成し、一対の滑り軸受
の何れか一方の滑り軸受にそのロータシャフトに形成し
たテーパ面に摺接する内径面を形成し、その内径面が該
テーパ面に当接するように該滑り軸受を付勢部材にて押
圧するようにした。
【0010】又、請求項2に記載の発明は、一対の滑り
軸受を有し、一方の滑り軸受側にロータシャフトと当接
してその軸方向の移動を規制するストッパ部材を設け、
付勢部材により他方の滑り軸受の支持面をロータシャフ
トに形成した段差部の摺接面に押圧することによりロー
タシャフトを前記ストッパ部材に当接させ、この状態で
回転可能に支持するモータの軸受機構であって、前記段
差部の摺接面を、ロータシャフトの軸方向において連続
的に径が変化する斜状面とした。
【0011】又、請求項3に記載の発明は、請求項2に
記載の発明において、段差部の摺接面を径が直線状に変
化する斜状面とするとともに、滑り軸受の支持面を該摺
接面に沿って径が直線状に変化する斜状面とした。
【0012】又、請求項4に記載の発明は、請求項1〜
請求項3の何れかに記載の発明において、付勢部材を、
ロータシャフトに挿通して設けられた圧縮コイルばねと
した。
【0013】
【作用】従って、請求項1に記載の発明によれば、一対
の滑り軸受にて支持されるロータシャフトにテーパ面が
形成され、一対の滑り軸受の何れか一方の滑り軸受には
そのロータシャフトに形成したテーパ面に摺接する内径
面が形成される。そして、同滑り軸受の内径面がテーパ
面に当接するように該滑り軸受が付勢部材にて押圧され
る。この結果、ロータシャフトは、一方の滑り軸受にて
テーパ面でラジアル方向に支持されるとともに、スラス
ト方向に付勢される。この際、一方の滑り軸受にスラス
ト方向に付勢される力はテーパ面に加えられるため、テ
ーパ面と内径面間で発生する摩擦力が低減する。
【0014】又、請求項2に記載の発明によれば、一方
の滑り軸受側においてストッパ部材にロータシャフトが
当接してその軸方向の移動を規制されるとともに、他方
の滑り軸受の支持面が付勢部材により摺接面が斜状面と
なっているロータシャフトの段差部を押圧してロータシ
ャフトがストッパ部材に当接する。この状態でロータシ
ャフトが回転可能に支持される。この際、他方の滑り軸
受に対し付勢部材による一定の予圧が軸方向に加わる
が、他方の滑り軸受は、ロータシャフトの軸方向におい
て連続的に径が変化する斜状面に接触しているので、ロ
ータシャフトと滑り軸受との間の摩擦力、即ち、接触面
に直交する力は低減される。このようにして、ロータシ
ャフトの軸方向において直交する方向に延びる段差面を
滑り軸受が押圧する場合に比べその摩擦力は少ないもの
となる。
【0015】又、斜状面となっている段差部の摺接面を
軸方向から滑り軸受が押圧して、ロータシャフトをラジ
アル方向とスラスト方向の両方に支持している。このよ
うに一対の滑り軸受にてラジアル方向とスラスト方向の
両方を支持できるので、従来のように両方向を別部材で
支持する必要がない。
【0016】又、請求項3に記載の発明によれば、請求
項2に記載の発明の作用に加えて、摺接面が径が直線状
に変化する斜状面とされたロータシャフトの段差部を、
支持面が同摺接面に沿って径が直線状に変化するように
形成された滑り軸受が押圧する。従って、付勢部材によ
り軸受部からロータシャフトに加えられる力が、段差部
の斜状面全体に加わるため、摺接面にかかる予圧が分散
される。
【0017】又、請求項4に記載の発明によれば、請求
項1〜請求項3の何れかに記載の発明の作用に加えて、
滑り軸受がロータシャフトに挿通する圧縮コイルばねに
て段差部に付勢される。
【0018】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1,
2に従って説明する。図1は、クローポール型のPM型
ステッピングモータの断面である。モータ1のハウジン
グ2は、ハウジングベース3、ケースメント4及びコネ
クタハウジング5とから構成されている。
【0019】ケースメント4の底面(図1において左
側)内側には、軸穴6が形成されている。この軸穴6内
には、円筒状の滑り軸受7が嵌挿されている。又、この
滑り軸受7の底面側端部には、当板8が配設されてい
る。
【0020】ハウジングベース3には、前記軸穴6に相
対向する位置に挿通孔9が形成されている。ハウジング
ベース3の内側において、前記挿通孔9の外周側には、
円筒状の筒部10が前記軸穴6側に向かって延出形成さ
れている。この筒部10内には収容孔11が形成され、
その収容孔11の基端側(即ち、ハウジングベース3
側)には付勢部材としての圧縮コイルばね12が収容孔
11の軸線方向に伸長可能に配設されている。圧縮コイ
ルばね12の先端側(即ち、軸穴6側)には、ワッシャ
13を介して円環状の滑り軸受14が収容穴11内をそ
の軸線方向に摺動可能に当接されている。滑り軸受14
は、その内孔の先端部に内径面としてのテーパ状の支持
面14aが形成されている。
【0021】前記滑り軸受6と滑り軸受14にて、ロー
タシャフト15が支持されている。即ち、ロータシャフ
ト15の基端側(図1において左側)端部は、滑り軸受
7に回動可能に支持されている。又、ロータシャフト1
5の基端側端面には半球状のボール部16が設けられ、
このボール部16の先端は前記当板8に当接されてい
る。尚、本実施例では、当板8及びボール部16にてス
トッパ部材が構成されている。
【0022】ロータシャフト15のほぼ中央部には、大
径部17が形成されている。この大径部17の先端側に
は、小径部18が形成されている。さらに、小径部18
の先端側には雄ねじ部19が形成されている。この雄ね
じ部19は挿通穴9を挿通して外部に延出されている。
【0023】大径部17と小径部18との間には、段差
部20が形成されている。この段差部20の表面は、前
記滑り軸受14に摺接するテーパ面としての摺接面20
aに形成されている。この摺接面20aは、円錐形の頂
点部を除いた表面の形状に形成されている。即ち、摺接
面20aは、その径が大径部17から小径部18に向か
って直線状に小さくなるように形成されている。又、こ
の摺接面20aは、前記滑り軸受14の支持面14aに
沿って径が直線状に変化する形状に形成されている。そ
して、滑り軸受14は圧縮コイルばね12にて段差部2
0に付勢されている。従って、段差部20の摺接面20
aには、滑り軸受14の支持面14aが面領域で当接さ
れている。ロータシャフト15の小径部18及び雄ねじ
部19は滑り軸受14の内孔、圧縮コイルばね12の内
側部、及び、挿通孔9を挿通し、雄ねじ部19の先端部
がハウジング2の外部に導出されている。
【0024】ロータシャフト15の大径部17と基端部
との間には、ロータ21が固着されている。このロータ
21の外周側には等角度間隔に軸線方向に延びる図示し
ない複数の磁極が形成されている。
【0025】ケースメント4内には、環状のコイル22
及びクローポール型コア23からなる一対のステータが
軸線方向に併設されている。各コイル22のボビン24
にはターミナル25が設けられ、この各ターミナル25
はコネクタハウジング5内に配置されている。
【0026】各コイル22は、環状のボビン24に捲線
が捲かれている。コイル22の外周側には、予めボビン
24内に収まるように形成されたシリコンゴムのバンド
26が装着されている。そして、このシリコンゴムのバ
ンド26によりボビン24に捲かれた捲線がボビン24
内に固定され、モータ1の振動等により捲線がほどける
のが防止されている。
【0027】次に、以上のように構成されたPM型ステ
ッピングモータの軸受機構の作用について説明する。段
差部20の摺接面20aには、圧縮コイルばね12から
のスラスト方向の予圧が滑り軸受14の支持面14aを
介して加えられる。摺接面20aは径が直線状に変化す
る斜状面であり、すべり軸受14の支持面14aも摺接
面20aに沿って径が直線状に変化する斜状面に形成さ
れている。従って、摺接面20aには支持面14aが面
領域で当接するため、段差部20に加えられる力は摺接
面20aに均等に分散する。摺接面20aの微小な面領
域においてスラスト方向に加えられる力は、ロータシャ
フト15のラジアル方向及びスラスト方向に分かれる。
各面領域のラジアル方向の力は全てロータシャフト15
の中心軸線方向に向かう。又、スラスト方向の力によ
り、ロータシャフト15は基端側に付勢され、ボール部
16が当板8に押圧される。この結果、ロータシャフト
15は、ラジアル方向に支持されるとともに、スラスト
方向にも支持される。従って、ロータシャフト15は、
両滑り軸受7,14にて回転可能に支持される。
【0028】又、図2に示すように、圧縮コイルばね1
2が滑り軸受14に加える予圧Fによりロータシャフト
15の摺接面20aの微小な面領域に対してスラスト方
向に加えられる力FS は、摺接面20aに垂直方向の成
分と、摺接面20aに平行方向の成分に分けられる。こ
の内、支持面14aと摺接面20aとの間で摩擦力を発
生させる力は、摺接面20aに垂直方向の成分である。
この垂直方向の成分は、摺接面20aが中心軸線Pに対
して垂直な平面に対してなす傾斜角度をθとすると、F
S cosθで表される。即ち、摺接面20aに対してス
ラスト方向に加えられる力FS よりも小さくなる。従っ
て、圧縮コイルばね12にて滑り軸線14に加えられる
力Fが一定である場合には、摺接面20aの代わりに垂
直面で力Fを受ける場合に比較して滑り軸受14とロー
タシャフト15の間で発生する間で発生する摩擦力は少
ないものになる。
【0029】又、本実施例では、コイル22の外周側を
シリコンゴムのバンド26で覆うようにした。従来は、
図5に示すように、ボビン42に捲かれたコイル43の
外周側にポリエステルテープ44が巻かれていた。しか
し、シリコンゴムのバンド26の放熱性はポリエステル
テープ44よりも良好である。従って、シリコンゴムの
バンド26を用いることにより、コイル22からの放熱
を従来よりも速やかに行うことができる。この結果、モ
ータ1の寿命を長くすることができる。さらに、シリコ
ンゴムのバンド26を用いた場合に、捲線のほどけ防止
を徹底するため、バンド26上に樹脂モールドを行うこ
ともできる。この場合には、モールド時の成形圧力及び
熱の捲線への伝達がシリコンゴムのバンド26にて緩和
されるため、外周側の捲線の被膜の損傷が防止される。
この結果、コイル22の捲線のショート不良の発生を防
止することができる。尚、シリコンゴムの代わりにシリ
コンゴムにセラミック材料を複合材でバンド26を形成
しても、同じ効果を得ることができる。 以上詳述した
ように、本実施例のモータの軸受機構によれば、ロータ
シャフト15の基端側を滑り軸受7にてラジアル方向に
支持するとともに、ボール部16を当板8に当接させて
スラスト方向の移動を規制する。又、ロータシャフト1
5に設けた段差部20に、径が連続的に変化するように
形成した摺接面20aを設け、この摺接面20aに滑り
軸受14の支持面14aを付勢した。従って、ロータシ
ャフト15を両滑り軸受14,20にて、ラジアル方向
で支持するとともにスラスト方向に支持することができ
るため、従来のようにロータシャフト15をラジアル方
向で支持する滑り軸受とスラスト方向に支持する滑りワ
ッシャを設ける必要がない。又、摺接面20aが予圧の
方向(即ち、スラスト方向)に対して傾斜しているた
め、摺接面が予圧の方向に対して垂直である場合に比較
して、予圧が同じである場合には発生する摩擦力が低減
する。ゆえに、摩擦力による損失トルクを低減させるこ
とができるとともに、軸受機構の部品点数を削減するこ
とができる。
【0030】又、ロータシャフト15のラジアル方向を
従来の滑り軸受で支持しスラスト方向を滑りワッシャ等
で支持する場合には、ラジアル方向を支持する滑り軸受
がスラスト方向に移動するのを防ぐために、収容孔11
内に熱かしめ等で固定する必要がある。しかし、本実施
例では、圧縮コイルばね12にてロータシャフト15の
段差部20に付勢される滑り軸受14にてラジアル方向
を支持するため、熱かしめ等の工程が不要になる。従っ
て、部品点数の削減と合わせて組立工数をも削減するこ
とができるため、製造コストを低減することができる。
【0031】又、本実施例によれば、摺接面20aを径
が直線状に変化するように形成するとともに、滑り軸受
14の支持面14aを摺接面20aに沿って径が直線状
に変化するように形成し、摺接面20aと支持面14a
が面領域で当接するようにした。従って、滑り軸受14
に加えられる予圧を摺接面20a全体で均一化すること
ができるため、滑り軸受14又はロータシャフト15の
摩耗を抑制することができる。
【0032】さらに、本実施例によれば、滑り軸受14
がロータシャフト15に遊嵌する圧縮コイルばね12に
てロータシャフト15の段差部20に付勢される。従っ
て、付勢機構を最も簡単に構成することができるため、
製造原価を低くすることができる。
【0033】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、以下のように構成することもできる。 (1) 上記実施例では、滑り軸受14の支持面14a
を摺接面20aと共に径が直線状に変化する斜状面に形
成し、両面14a,20aが面領域で摺接するようにし
た。これを、図3に示すように、支持面14aを断面R
状に形成し、断面が直線状の摺接面20aに線領域で摺
接するようにしてもよい。この場合、摺動半径を小さく
することができるため、予圧により摺接面20aと支持
面14aの間で発生する摩擦力を減らして損失トルクを
低減することができる。又、製造上のばらつきにより生
じる滑り軸受14とロータシャフト15の食い込みを防
止することができる。
【0034】(2) ロータシャフト15の外周面に摺
接面20aを直接形成する代わりに、図4に示すよう
に、テーパ面27が形成された滑り軸受28をロータシ
ャフト15に嵌着する。そして、この滑り軸受28のテ
ーパ面27に滑り軸受14の支持面14aを当接させる
ようにしてもよい。
【0035】(3) 上記実施例において、ロータシャ
フト15の摺接面20aと滑り軸受14の支持面14a
の中心軸線に対する傾斜角度を若干異なるものにしても
よい。即ち、当初は、摺接面20aに対して支持面14
aが線領域で摺接するようにする。この場合、モータ1
を使用するにつれ、線領域で摺接する滑り軸受14が摩
耗して面領域で摺接するようになる。この過程で、軸受
14の支持面14aの摺接面20aに馴染むように成形
されるため、ロータシャフト15を安定した状態で回転
させることができる。
【0036】(4) 上記実施例では、段差部20の外
径を直線状に変化させることにより滑り軸受14の摺接
面20aをテーパ面に形成した。これを外径の変化の度
合いを変化させることにより、段差部20の断面が凹形
状又は凸形状となるように摺接面20aを形成してもよ
い。
【0037】(5) 上記実施例では、ロータシャフト
15の基端部を、滑り軸受7と当板8にて支持した。こ
れを、ロータシャフト15の基端に径が連続的に変化す
る斜状面である摺接面を設けるとともに、滑り軸受7と
当板8の代わりに支持面が同摺接面に当接するように形
成された滑り軸受を設ける。そして、圧縮コイルばね1
2の予圧により、ロータシャフト15の摺接面を同滑り
軸受の支持面に当接させることにより、ロータシャフト
15の基端部をラジアル方向及びスラスト方向で支持す
るようにしてもよい。この場合は、ロータシャフト15
の基端部を支持する部材の部品点数を削減することがで
きる。即ち、2個の滑り軸受及び付勢部材によりロータ
シャフト15を回転可能に支持することができる。
【0038】上記実施例から把握できる請求項以外の技
術的思想について、以下にその効果とともに記載する。 (1) 請求項1に記載のモータの軸受機構において、
軸受機構をPM型ステッピングモータ用の軸受機構とす
る。この構成によれば、PM型ステッピングモータの損
失トルクを低減することができるとともに部品点数を削
減することできる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1,2に記
載の発明によれば、ロータシャフトの軸方向において直
交する方向に延びる段差面を軸受が押圧する場合に比べ
その摩擦力は少なくなるため、損失トルクの低減を図る
ことができる。又、1個の滑り軸受でラジアル方向及び
スラスト方向の両方向を支持することができるため、各
方向を別部材で支持する場合に比較して部品点数を減ら
すことができる。
【0040】又、請求項3に記載の発明によれば、請求
項2に記載の発明の効果に加えて、ロータシャフトの斜
状面に予圧が均等に分散されるため、滑り軸受及びロー
タシャフトの摩耗が低減される。従って、モータの寿命
を長くすることができる。
【0041】又、請求項4に記載の発明によれば、請求
項1〜請求項3の何れかに記載の発明の効果に加えて、
滑り軸受にロータシャフトに遊嵌する圧縮コイルばねに
て予圧を加えることができるため、構成を最も簡素化す
ることができる。従って、部品点数を押さえるととも
に、組付工数を押さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 軸受機構を備えたPM型ステッピングモータ
の断面図。
【図2】 ロータシャフトの摺接面に作用する力の関係
を示す説明図。
【図3】 別例の滑り軸受を示す断面図。
【図4】 同じく滑り軸受を示す断面図。
【図5】 従来例の軸受機構を備えたステッピングモー
タの断面図。
【符号の説明】
7…滑り軸受、8…ストッパ部材としての当板、12…
付勢部材としての圧縮コイルばね、14…滑り軸受、1
4a…内径面としての支持面、15…ロータシャフト、
20…段差部、20a…テーパ面としての摺接面。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の滑り軸受(7,14)にてロータ
    シャフト(15)が支持されるモータの軸受機構におい
    て、 前記ロータシャフト(15)にテーパ面(20a)を形
    成し、一対の滑り軸受(7,14)の何れか一方の滑り
    軸受(14)にそのロータシャフト(15)に形成した
    テーパ面(20a)に摺接する内径面(14a)を形成
    し、その内径面(14a)が該テーパ面(20a)に当
    接するように該滑り軸受(14)を付勢部材(12)に
    て押圧するようにしたモータの軸受機構。
  2. 【請求項2】 ロータシャフト(15)を支持する一対
    の滑り軸受(7,14)を有し、一方の滑り軸受(7)
    側にロータシャフト(15)と当接してその軸方向の移
    動を規制するストッパ部材(8)を設け、付勢部材によ
    り他方の滑り軸受(14)の支持面(14a)をロータ
    シャフト(15)に形成した段差部(20)の摺接面
    (20a)に押圧することによりロータシャフト(1
    5)を前記ストッパ部材(8)に当接させ、この状態で
    回転可能に支持するモータの軸受機構であって、 前記段差部(20)の摺接面(20a)を、ロータシャ
    フト(15)の軸方向において連続的に径が変化する斜
    状面としたモータの軸受機構。
  3. 【請求項3】 段差部(20)の摺接面(20a)を径
    が直線状に変化する斜状面とするとともに、滑り軸受
    (14)の支持面(14a)を該摺接面(20a)に沿
    って径が直線状に変化する斜状面とした請求項2に記載
    のモータの軸受機構。
  4. 【請求項4】 付勢部材は、ロータシャフト(15)に
    挿通して設けられた圧縮コイルばね(12)である請求
    項1〜請求項3の何れかに記載のモータの軸受機構。
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