JPH03173339A - 外側回転子形スピンドルモータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、磁気ディスク又は光ディスク等の比較的軽
量な記録媒体を直結し、回転子に回転子磁石を備えた外
側回転子形スピンドルモータに関し、特に軸方向の長さ
が小さい偏平な割に、記録媒体の回転面ぶれ精度のよい
ことを要求されるモータに係る。

〔従来の技術］ 磁気ディスク若しくは光ディスク又はスキャナ用のポリ
ゴンミラー等を直結駆動する。スピンドルモータには固
定子の外側に回転子を配置するいわゆる外形回転子形が
採用され、軸固定式と軸回転式とに分類される。

第２図は軸固定式の従来例１を示す半断面図、第３図及
び第４図はそれぞれ軸回転式の従来例２及び３を示す半
断面図である。第２図は実開平１−７６１６５号公報に
開示され、第３図及び第４図は実願昭６３−３０３６２
１号に示されたものである。以下において各図と同一符
号を付けるものはおよそ同一機能を持ち、以下では説明
を省（こともある。

第２図において、ブラケット１に固定された固定軸２２
には固定子２３とその両側の一対の玉軸受４ａ、４ｂと
が固着される。回転子２５はアルミニウム合金等の構造
材からなり有底円筒状で負荷取付用のハブ２６と軸受箱
２７とからなり、それぞれが前記玉軸受４ａ、４ｂによ
って回転自在に支承され、玉軸受４ａ、４ｂに軸方向の
予圧を与えて回転精度を向上させるために予圧ばね１０
が配置される。ハブ２６の円筒部内側には継鉄２８を介
して回転子磁石９が取付けられ、前記固定子２３の外側
に空隙を介して対向する。

前記軸固定式のモータでは、ブラケット１に固定軸２２
を確実に固定すれば、固定子２３を囲む回転子２５は両
端の玉軸受４ａ、４ｂで支持されることと、予圧ばね１
０を配置することとから回転子２５の支持は安定する。

しかし軸方向の長さが大きく、モータを偏平にできない
。

第３図及び第４図は軸回転式であって、両者が基本的に
異る所は、第３図がブラケット１の一方側にハブ並びに
固定子及び回転子を配置するのに対し、第４図がブラケ
ットｌの一方側にハブを他方側に固定子及び回転子を配
置する点である。すなわち、 第３図において、ブラケット１に一体形成された軸受ボ
ス７の内側には一対の玉軸受４ａ、４ｂが取付けられて
回転軸２を回転自在に支承している。回転軸２の一方側
にはポリゴンミラー等の負荷３０を取付けるハブ３６が
固定され、この円板状のハブ３６は磁性材料からなって
円筒状の継鉄３８を一体形成している。この継鉄３８部
の内側に回転子磁石９を取付けて回転子３５を形成し、
前記ブラケット１の一方側であって前記軸受ボス７の外
周に固着した固定子３の外側を空隙を介して前記回転子
磁石９が囲んでいる。軸方向の予圧のため予圧ばね１０
が配置される。

第４図において、第３図と異る所は、継鉄４８がアルミ
ニウム合金等からなるハブ４６と独立し、回転軸２の他
方側に円板部を持った継鉄４８が配置され、その内側の
回転子磁石９が軸受ボス７の他方側に固着した固定３を
囲んでいる。そして継鉄４８と回転子磁石９とからなる
回転子４５がブラケット１の他方側に露出していて、周
辺の部材が接触する恐れがあるのでカバー４０で保護す
る。

第３図及び第４図の軸回転式は、第２図の軸固定式と比
べ固定子３が玉軸受４ａ又は４ｂの半径方向に位置する
ので、それだけ軸方向の長さが小さく偏平になる。もっ
とも径方向寸法は固定子が軸受の半径方向に位置するう
えに軸受ボスが介在するので大径となり、第４図のもの
はカバー４０の分だけ軸方向に長くなる。

〔発明が解決しようとする課題〕

一般に真円度と表面あらさば、軸の外径加工に比べ軸受
ボスの内径加工が劣らざるを得ないので、玉軸受の内輪
は締りばめないし中間ばめとし、外輪は中間ばめないし
すきまばめを選ぶ。一方、回転子を支える玉軸受は、ベ
ルト、歯車等の負荷及び回転子自身による横荷重がない
場合には、微小なアンバランスでも高速回転による遠心
力が働（と、玉軸受にはいわゆる外輪回転荷重が作用し
、外輪はクリープする。クリープは、外輪が反回転方向
に前述のはめあいの隙間に応じて極めてゆっくりまわる
ことで観察される。したがってクリープを防止するには
、軸受ボスの内径加工精度を上げてはめあいを締りばめ
の方向に変えたり、外輪を接着（例えば実開昭５４−４
６９５０号公報）する。軸方向の予圧ばねを使用するこ
ともクリープ防止に効果があるが、過大な予圧は軸受負
荷を大きくして軸受寿命を短くする。

前記予圧ばねの本来の目的は、玉軸受の玉と軌道輪との
間にわずかな予圧を加えて転勤させてやることであり、
回転精度の向上、軸受寿命の向上、多少のクリープの防
止のほかに結果として転勤者を減小させることにあり、
この転勤者はスピンドルモータの運転騒音の中でも耳ざ
わりなものである。例えば３６００ｒｐｍで２〜５ｋＨ
ｚの帯域の騒音のピークを持つ。

以上のような加工精度とはめあいの選定、外輪回転荷重
とクリープ、予圧ばねと回転精度及び転勤者等の観点か
ら前記従来例を考察する。

第２図の軸固定式の従来例１は回転子の重心がスパンの
長い画工軸受の中間にあって、外輪回転荷重を画工軸受
がほぼ均等に負担し、その荷重に対応した予圧ばねを設
定でき、転勤者が低く、軸受寿命も長い。しかし画工軸
受と固定子が軸方向に並び軸長が長い。

第３図の軸回転式でハブと固定子とをブラケットの一方
側に配置した従来例２は、一方の玉軸受４ａと固定子３
が軸方向に並ばないで半径方向に位置するので軸長が短
い、しかし負荷３０が磁気ディスクのように軽いもので
あっても、ハブ３６と継鉄３８とを磁性材から一体形成
した回転子３５の重心は玉軸受４ａのハブ側にあり、玉
軸受４ａ。

４ｂは回転子３５を片持支持する。したがってハブ側の
玉軸受４ａが過大な外輪回転荷重を負担することとなり
、外輪のはめあいをしまりばめにしたり、接着等で固着
してクリープを防いでも、転勤者を低下させにくい。

この転勤者を低下させるために、予圧ばねｌＯの力を大
きくすれば軸受寿命を短（するし、軸受スパンを長くし
ても解決できるが本来の偏平なモータから遠ざかる。

第４図の軸回転式でハブと固定子とをブラケットの両側
に配分した従来例３は、従来例２とほぼ同様に軸長が短
い。しかしカバー４０は図示より薄くできるがそれだけ
モータの軸方向長さが大きい。

この発明の目的は、回転子磁石を備えた外側回転子形ス
ピンドルモータの軸方向の長さをなるべく小さくして偏
平な形状とし、クリープと転勤者を防止して軸受寿命を
長くし、回転軸の回転精度を向上して磁気ディスク等の
回転面ぶれ精度を向上できる技術を提供することにある
。

〔課題を解決するための手段〕

前記の課題を解決するために、発明１の外側回転子形ス
ピンドルモータは、 ブラケットに設けた軸受ボスと、この軸受ボスの外周に
固着した固定子と、前記軸受ボスの内周に設けた一対の
玉軸受で支承される回転軸と、この回転軸の端部に固定
され前記固定子の外側に空隙を介して配置される回転子
磁石と継鉄とからなる回転子と、前記回転軸の端部に固
定される負荷取付用のハブとからなる外側回転子形スピ
ンドルモータにおいて、 前記ハブを比重の小さい構造材から形成し、このハブに
前記回転子磁石と前記継鉄とを取付けて前記ブラケット
の一方の側に配置し、 前記ハブに軸心に直角な面と円柱状の外周面とからなる
嵌合部を形成して前記継鉄を嵌合するものである。

発明２の外側回転子形スピンドルモータは、ブラケット
に設けた軸受ボスと、この軸受ボスの外周に固着した固
定子と、前記軸受ボスの内周に設けた一対の玉軸受で支
承される回転軸と、この回転軸の端部に固定され前記固
定子の外側に空隙を介して配置される回転子磁石と継鉄
とからなる回転子と、前記回転軸の端部に固定される負
荷取付用のハブとからなる外側回転子形スピンドルモー
タにおいて、 前記ハブに前記回転子磁石と前記継鉄とを取付けて前記
ブラケットの一方の側に配置し、前記軸受ボスにこの軸
受ボスと前記玉軸受とのはめあい面に通じる接着剤の注
入孔を設けるものである。

〔作用〕

発明１においては、固定子は一方の玉軸受の半径方向に
位置して回転軸の軸長を長くしないし、他方の側のカバ
ーが不要であ゛ってその分のモータの全長も短い。

回転子磁石と継鉄とハブとからなる回転子は全て回転軸
の一方側に集中して、その重心を画工軸受が片持支持す
る構造となり、一方の側の玉軸受に外輪回転荷重が偏っ
て作用しクリープを生じやすい。

しかし、前記ハブはアルミニウム合金又は合成樹脂等の
比重の小さい構造材料として継鉄と分離したうえで、ハ
ブの軸心に直角な面と円柱状の外周面とからなる嵌合部
に、一般に比重の大きい継鉄を嵌合するため、回転子の
重心はハブ側より継鉄側に移動する。その結果、玉軸受
の荷重支持は片持支持から両端支持の方向に変化し、一
方の側の玉軸受が負担する外輪回転荷重は減少する傾向
となる。したがってクリープの恐れが減少し、同時に回
転精度すなわち磁気ディスク等の回転面ぶれ精度が向上
する。

外輪回転荷重が減少するので、公知の方法により加える
べき予圧（予圧ばね、予圧を加えた状態での外輪の接着
（前記、実開昭５４−４６９５０号参照）等）の力の大
きさは、本来の回転精度の保持と転動音低下とに必要な
小さなものとなる。

したがって軸受寿命を短くしたり軸受スパンを長くした
りすることなくスピンドルモータの運転騒音の中に大き
な割合を占める玉軸受の転動音にもとづく騒音を低下さ
せる。

発明２においては、粘性と表面張力のかなり小さい例え
ば嫌気性接着剤を使用して玉軸受の外輪と軸受ボスとを
接着する時に利用され、軸受ボスに玉軸受と回転軸とを
所望の位置に配置してから、注入孔から所望量の接着剤
を注射針状の注入器で注入すれば、接着剤は、はめあい
面を毛管現象で浸透して玉軸受を確実に固定する。従来
の軸受ボスに組込まれた玉軸受の外輪端面の外周位置に
接着剤を注入器で塗布するように施すものでは、まれに
接着剤が玉軸受内部に浸透して軸受不良となったり、接
着が不充分で軸受スパンの短いものでは外輪回転荷重で
クリープを起こす恐れがあったが、この発明ではそのよ
うな軸受不良やクリープの恐れがなく、軸受スパンを短
くしてモータを偏平にしても、回転精度すなわち磁気デ
ィスク等の回転面ぶれ精度を維持できる。

〔実施例〕

第１図は実施例の片側断面図である。ブラケット１に一
体形成された軸受ボス７の内側には一対の玉軸受４ａ、
４ｂが取付けられて回転軸２を回転自在に支承し、軸受
ボス７の外周には固定子３が固着される。そして前記回
転軸２の一方の側には回転子磁石９を備えた回転子５が
固定され、ここまでは従来例２に類似の構造をとる。

実施例の発明１に係る特徴的な構造として、前記回転子
５はアルミニウム合金等の比重の小さい構造材からなる
ハブ６と磁性材からなる継鉄８とを組合せてなる。しか
もハブ６は軸心に直角な面と円柱状の外周面とからなる
嵌合部６ａを持ち、前記継鉄８を嵌合して固定する。継
鉄８は図示のように、ハブ側の外周を切欠き、ブラケッ
ト側に突出させて、回転子５の重心がなるべくブラケッ
ト側に寄るようにするとよい。必要により、磁束密度の
点から要請される断面積以上に外径を大きくして重量を
増し、より重心を移動させてもよい。

実施例の発明２に係る特徴的な構造として、軸受ボス７
と玉軸受４ａ、４ｂとのはめあい面１２に通じる接着剤
の注入孔１１ａ、ｌｌｂを前記軸受ボス７に穴あけする
。この注入孔１１ａ、ｌｌｂから所望量の嫌気性接着剤
等の接着材を注入器で注入して玉軸受４ａ、４ｂの外輪
を軸受ボス７に固定する。

接着剤の注入は玉軸受４ａ、４ｂを軸受ボス７に嵌合し
てから行うが、注入孔１１ａ、ｌｌｂのない従来のもの
では外輪端面の外周位置に接着剤を注入器で塗布するよ
うに施すので、しばしば接着剤が玉軸受内部に浸透する
が、実施例の注入孔１１ａ、ｌｌｂから注入すればその
ような恐れが全くない。

接着剤で玉軸受を固定する時に、玉軸受に軸方向の予圧
が加わらなければならない。その作業方法の１つとして
、回転軸２に玉軸受４ａ、４ｂ、カラー４０を圧入した
ものを軸受ボス７に挿入し、軸受ボス７の運転側と反運
転側玉軸受４ｂの外輪とに治具のばねで予圧力を加えな
がら接着材を注太し、固着してから治具を外せば完成す
る。治具はばねに代り内輪に当る部分より外輪に当る部
分をいわゆる定位置予圧寸法だけ突出させた厚い円板治
具でもよい。この方法ではカラー４０を使用せず、所定
位置に玉軸受４ａ、４ｂの順に圧入してもよいし、玉軸
受４ａ、４ｂの内輪に接着剤を使用するものでもよい。

外輪回転荷重だからその使用量は少くなく、外輪のため
の注入孔１１ａ。

１１ｂのような注入孔を設けず、回転軸に塗布して軸受
を挿入しても軸受内に接着剤が浸入する恐れは少ない。

他の方法として、カラーを図示の内輪側でなく外輪側に
入れるものとし、回転軸２を圧入した運転側玉軸受４ａ
を軸受ボス７に挿入して接着しくこの時は、注入孔１１
ａがなく玉軸受４ａの外輪又は軸受ボス７に接着剤を塗
布してから挿入してもよい）、外輪用のカラーを入れて
から反運転側玉軸受４ｂを装着する。この時内輪はしめ
代があるので内外輪に同時に当る環状板を治具として用
い、軸受ボスの運転側を支えて外輪がカラーを介して玉
軸受４ａの外輪に当るまで圧入する。その後に玉軸受４
ａの外輪を接着してから、回転軸２の運転側と玉軸受４
ｂの内輪とにばねで予圧力を加えて、内輪を回転軸２に
対し移動させ予圧力を確保する。この場合もばねに代り
円板治具を使用できるが内輪側を定位置予圧寸法だけ突
出させる。この方法もカラーを使用しなかったり、内輪
に接着剤を使用できる。作業の２例とその応用を示した
が、カラーは内輪又は（及び）外輪に使用でき、必須で
もない。

なお、図示するように付属部品として、ブラケット１の
内側にはホール素子１３ａを設けたプリント基板１３が
取付けられ、軸受ボス７の運転側には磁性流体シール１
４が設けられる。

〔発明の効果〕

この発明１の外側回転子形スピンドルモータは、比重の
小さい構造材からハブを形成し、このハブに回転子磁石
と継鉄とを取付けて、軸受ボスを設けたブラケットの一
方の側に配置し、前記ハブに軸心に直角な面と円柱状の
外周面とからなる嵌合部を形成して前記継鉄を嵌合する
ようにしたので、 ハブと回転子とが一対の玉軸受の一方の側に片持支持さ
れて回転軸の短い、すなわち偏平なモータとすることが
できるという効果があり、片持支持されたにもかかわら
ず、ハブと継鉄の構成により、回転子の重心が玉軸受に
よって両端支持する傾向に移動することとなり、運転側
の軸受に加わる外輪回転荷重が′減少してクリープを防
止し、より少ない予圧力で転動音が減少し、回転精度が
維持されるとともに軸受寿命を長（できるという効果が
ある。

発明２の外側回転子形スピンドルモータは、軸受ボスに
玉軸受のはめあい面に通じる接着剤の注入路を形成した
ので、 玉軸受内に接着剤が浸入恐れがなくなって外輪の固着を
確実なものとすることができることから、軸受スパンを
短くしてもクリープの恐れや回転精度の低下の恐れがな
くて偏平なモータとすることができるという効果がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の片側断面図であり、第２図は軸固定式
の従来例１を示す半断面図、第３図及び第４図はそれぞ
れ軸回転式の従来例２及び３を示す半断面図である。 １・・・ブラケット、２・・・回転軸、３．２３・・・
固定子、４ａ　、　　４ｂ−玉軸受、４ｃ・・・カラー
、５，２５゜３５．４５・・・回転子、６，２６．３６
．４６・・・ハブ、６ａ・・・嵌合部、７・・・軸受ボ
ス、８．２８，３８゜４８・・・継鉄、９・・・回転子
磁石、１０・・・ばね、ｌｌａ　。 １１ｂ・・・注入孔、１２・・・はめあい面、１４・・
・磁性流体シール、３０・・・負荷。 ５回転子 第 図 第 図 第 凶

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）ブラケットに設けた軸受ボスと、この軸受ボスの外
   周に固着した固定子と、前記軸受ボスの内周に設けた一
   対の玉軸受で支承される回転軸と、この回転軸の端部に
   固定され前記固定子の外側に空隙を介して配置される回
   転子磁石と継鉄とからなる回転子と、前記回転軸の端部
   に固定される負荷取付用のハブとからなる外側回転子形
   スピンドルモータにおいて、 前記ハブを比重の小さい構造材から形成し、このハブに
   前記回転子磁石と前記継鉄とを取付けて前記ブラケット
   の一方の側に配置し、 前記ハブに軸心に直角な面と円柱状の外周面とからなる
   嵌合部を形成して前記継鉄を嵌合することを特徴とする
   外側回転子形スピンドルモータ。 ２）ブラケットに設けた軸受ボスと、この軸受ボスの外
   周に固着した固定子と、前記軸受ボスの内周に設けた一
   対の玉軸受で支承される回転軸と、この回転軸の端部に
   固定され前記固定子の外側に空隙を介して配置される回
   転子磁石と継鉄とからなる回転子と、前記回転軸の端部
   に固定される負荷取付用のハブとからなる外側回転子形
   スピンドルモータにおいて、 前記ハブに前記回転子磁石と前記継鉄とを取付けて前記
   ブラケットの一方の側に配置し、 前記軸受ボスにこの軸受ボスと前記玉軸受とのはめあい
   面に通じる接着剤の注入孔を設けることを特徴とする外
   側回転子形スピンドルモータ。