JPH07115021B2 - 廃液の中和処理方法 - Google Patents
廃液の中和処理方法Info
- Publication number
- JPH07115021B2 JPH07115021B2 JP62129432A JP12943287A JPH07115021B2 JP H07115021 B2 JPH07115021 B2 JP H07115021B2 JP 62129432 A JP62129432 A JP 62129432A JP 12943287 A JP12943287 A JP 12943287A JP H07115021 B2 JPH07115021 B2 JP H07115021B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- waste liquid
- spigot
- neutralization
- treatment
- mixing tank
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Removal Of Specific Substances (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業分野) 本発明は重金属等を含む廃液の中和処理方法の改良に関
する。
する。
(従来技術とその問題点) 重金属等を含む廃液処理法としては、従来中和法、イオ
ン交換法あるいは吸着法がある。このうち、中和法では
第2図で示すように、消石灰等を添加してpHを7〜12と
し、廃液中の重金属イオンを水酸化物とし、これをシツ
クナーにかけてスピゴツト(濃縮泥)の形で沈降・分離
させ、分離したスピゴツトをフイルタープレスなどで
過してスラツジとする。しかしながら、この中和処理で
は廃液中には核となる物質が少ないため、生成する水酸
化物粒子は非常に微細な超微粒子となる。その結果、シ
ツクナーでの沈降は遅くかつ分離に時間を要するため、
処理量は限定される。また、沈降を促進するための凝集
剤の使用量は多量となる。さらに、沈降が遅いので、ス
ピゴツト濃度が薄く、そのため過液量が多くなつて
過時間は長くなる。
ン交換法あるいは吸着法がある。このうち、中和法では
第2図で示すように、消石灰等を添加してpHを7〜12と
し、廃液中の重金属イオンを水酸化物とし、これをシツ
クナーにかけてスピゴツト(濃縮泥)の形で沈降・分離
させ、分離したスピゴツトをフイルタープレスなどで
過してスラツジとする。しかしながら、この中和処理で
は廃液中には核となる物質が少ないため、生成する水酸
化物粒子は非常に微細な超微粒子となる。その結果、シ
ツクナーでの沈降は遅くかつ分離に時間を要するため、
処理量は限定される。また、沈降を促進するための凝集
剤の使用量は多量となる。さらに、沈降が遅いので、ス
ピゴツト濃度が薄く、そのため過液量が多くなつて
過時間は長くなる。
(発明の目的) 本発明者等は上記の従来方法の問題点を解決し、上記重
金属水酸化物のシツクナーでの沈降速度を促進し、もつ
て中和処理能力を増大せしめる廃液の中和処理方法を提
供すべく、種々検討した結果種結晶として上記重金属水
酸化物粒子であるスピゴツトを使用することにより、上
記目的を達成し得ることを見出し、本発明に到達した。
金属水酸化物のシツクナーでの沈降速度を促進し、もつ
て中和処理能力を増大せしめる廃液の中和処理方法を提
供すべく、種々検討した結果種結晶として上記重金属水
酸化物粒子であるスピゴツトを使用することにより、上
記目的を達成し得ることを見出し、本発明に到達した。
(発明の構成) すなわち、本発明によれば以下の構成からなる廃液の中
和処理方法が提供される。
和処理方法が提供される。
(1)重金属を含む廃液をpH7〜12の範囲で中和処理
し、生成した該重金属の水酸化物をシックナーでスピゴ
ットとして沈澱させた後、分離、濾別する中和処理方法
において、中和槽の前に混合槽を設け、中和処理後の沈
澱物の一部を上記混合槽に導入し、この返送沈澱物と廃
液とを十分に攪拌混合した後に中和層に導入することを
特徴とする廃液の中和処理方法。
し、生成した該重金属の水酸化物をシックナーでスピゴ
ットとして沈澱させた後、分離、濾別する中和処理方法
において、中和槽の前に混合槽を設け、中和処理後の沈
澱物の一部を上記混合槽に導入し、この返送沈澱物と廃
液とを十分に攪拌混合した後に中和層に導入することを
特徴とする廃液の中和処理方法。
(2)スピゴットの一部あるいは中和処理後の沈殿物の
一部を混合槽に返送する上記(1)の処理方法。
一部を混合槽に返送する上記(1)の処理方法。
本発明では以上のように、第1図で示すように、中和処
理において生成する重金属の水酸化物の粒子(結晶)の
粒度を大きくするために、核となる種結晶を添加する。
種結晶として、中和処理後、シツクナーで固液分離で得
られるスピゴツトの一部を使用するのであるが、本発明
では、該スピゴツトをあらかじめ該中和処理前の廃液と
混合し十分に攪拌したものを中和処理に繰り返して使用
する。この場合、スピゴツトを単純に中和処理に繰り返
したのでは、水酸化物の結晶は十分に成長しない。その
理由は、添加する消石灰等と廃液との反応送度が早く、
繰り返したスピゴツトと廃液が十分に混合する前に結晶
の析出が起こるからである。上記混合・攪拌時間として
は長いほどよいが、後述するように、少なくとも30分以
上が好ましい。
理において生成する重金属の水酸化物の粒子(結晶)の
粒度を大きくするために、核となる種結晶を添加する。
種結晶として、中和処理後、シツクナーで固液分離で得
られるスピゴツトの一部を使用するのであるが、本発明
では、該スピゴツトをあらかじめ該中和処理前の廃液と
混合し十分に攪拌したものを中和処理に繰り返して使用
する。この場合、スピゴツトを単純に中和処理に繰り返
したのでは、水酸化物の結晶は十分に成長しない。その
理由は、添加する消石灰等と廃液との反応送度が早く、
繰り返したスピゴツトと廃液が十分に混合する前に結晶
の析出が起こるからである。上記混合・攪拌時間として
は長いほどよいが、後述するように、少なくとも30分以
上が好ましい。
本発明では、繰返しスピゴツトと廃液をあらかじめ、十
分混合・攪拌したものを中和処理に繰り返すと、混合・
攪拌したスピゴツト中の粒子が種結晶として作用し、重
金属水酸化物結晶が成長して粒度の大きい結晶が得られ
た。
分混合・攪拌したものを中和処理に繰り返すと、混合・
攪拌したスピゴツト中の粒子が種結晶として作用し、重
金属水酸化物結晶が成長して粒度の大きい結晶が得られ
た。
次に、本発明を実施例によつて、より具体的に説明する
が、以下の実施例は本発明の範囲を限定するものではな
い。
が、以下の実施例は本発明の範囲を限定するものではな
い。
実施例1〜3 廃液量2lに対して、スピゴツト50,100,200g(水分65
%)を添加して1時間混合攪拌した後、消石灰添加によ
れpH=7〜12において中和処理した場合のスピゴツトの
添加量と水酸化物の沈降速度を第1表の実施例1〜3に
示す。
%)を添加して1時間混合攪拌した後、消石灰添加によ
れpH=7〜12において中和処理した場合のスピゴツトの
添加量と水酸化物の沈降速度を第1表の実施例1〜3に
示す。
比較例1 比較のために、廃液量2lに対してスピゴツトを添加しな
いで消石灰によりpH=7〜12において、中和処理を行な
つた場合を比較例1として示す。
いで消石灰によりpH=7〜12において、中和処理を行な
つた場合を比較例1として示す。
第1表より、スピゴツトの添加は、種結晶として効果が
大きい事が分かる。
大きい事が分かる。
実施例4〜6 廃液量2lに対してスピゴツト200g(水分65%)を添加
し、混合攪拌時間を20,40,60,150分とした後に消石灰を
添加して、pH=7〜12において、中和処理を行なつた場
合の攪拌時間と、水酸化物の沈降速度の関係を第2表の
実施例4〜6及び比較例2として示す。
し、混合攪拌時間を20,40,60,150分とした後に消石灰を
添加して、pH=7〜12において、中和処理を行なつた場
合の攪拌時間と、水酸化物の沈降速度の関係を第2表の
実施例4〜6及び比較例2として示す。
比較例2 比較例2では攪拌時間が不足のため、十分に早い沈降速
度を得る事ができなかつたが、実施例4〜6では沈降速
度は早くなり、中和処理前のスピゴツトの混合攪拌時間
が長い方が、水酸化物の沈降速度を早める効果が大きい
事が明らかである。
度を得る事ができなかつたが、実施例4〜6では沈降速
度は早くなり、中和処理前のスピゴツトの混合攪拌時間
が長い方が、水酸化物の沈降速度を早める効果が大きい
事が明らかである。
実施例7〜8及び比較例3 次に、実際の現場試験の結果を実施例7〜8として第4
表に示す。
表に示す。
処理廃液量20m3/Hrに対し、スピゴツトスラリー(濃度2
3%)の混合槽への添加量を3m3/Hrと7m3/Hrにした場
合において、1時間混合攪拌した後、中和槽に消石灰を
添加して、pH=7〜12で中和処理を行なつた時の結果、
及びスピゴツトを添加せずに同様の中和処理を行なつた
比較例3の場合の結果をも第4表に併せ示す。
3%)の混合槽への添加量を3m3/Hrと7m3/Hrにした場
合において、1時間混合攪拌した後、中和槽に消石灰を
添加して、pH=7〜12で中和処理を行なつた時の結果、
及びスピゴツトを添加せずに同様の中和処理を行なつた
比較例3の場合の結果をも第4表に併せ示す。
処理廃液の成分組成は第3表に示し、処理条件は下記の
通りである。
通りである。
処理条件 処理廃液量 30m3/Hr 混 合 槽 25m3(1槽) 中 和 槽 37.5m3(12.5m3×3槽) シツクナー径 10m 中和後液のpH 11.5 スピゴツトスラリー濃度 23% 生成スラツジ量 320kg/Hr 実施例7〜8に示すように、実際操業規模の場合、種ス
ラツジ(スピゴツト)の再循環の効果は、ビーカー規模
の回分テストよりも良い結果になつている。これは実際
操業規模の場合では連続運転となるので、一部の種スラ
ツジが何度もリサイクルされるためである。
ラツジ(スピゴツト)の再循環の効果は、ビーカー規模
の回分テストよりも良い結果になつている。これは実際
操業規模の場合では連続運転となるので、一部の種スラ
ツジが何度もリサイクルされるためである。
尚、実施例7〜8及び第1図のフローでは、種晶として
シツクナー底部から抜き出されるスピゴツトをサイクル
しているが、中和後の液を直接混合槽にくり返しても同
様の効果が得られる。この場合、シツクナーの負担はス
ピゴツトをくり返す場合よりも軽くなるが、逆に混合槽
の容量は大きくする必要がある。
シツクナー底部から抜き出されるスピゴツトをサイクル
しているが、中和後の液を直接混合槽にくり返しても同
様の効果が得られる。この場合、シツクナーの負担はス
ピゴツトをくり返す場合よりも軽くなるが、逆に混合槽
の容量は大きくする必要がある。
(発明の効果) 本発明は上記構成によつて次の効果を示す。
(1)シツクナーでの粒子の沈降速度が上昇し、同一装
置では処理液量が増大する。
置では処理液量が増大する。
(2)未反応の消石灰等がサイクルされることにより、
反応は促進され、消石灰類の消費量が少なくなる。
反応は促進され、消石灰類の消費量が少なくなる。
(3)沈降速度が上昇することにより、凝集剤の添加原
単位が低下する。
単位が低下する。
(4)サイクルすることにより、pHのコントロールが安
定し、有害物の除去率が上昇する。
定し、有害物の除去率が上昇する。
第1図は本発明の一実施例のフローシート図、第2図は
従来例の1例のフローシート図である。
従来例の1例のフローシート図である。
Claims (2)
- 【請求項1】重金属を含む廃液をpH7〜12の範囲で中和
処理し、生成した該重金属の水酸化物をシックナーでス
ピゴットとして沈殿させた後、分離、濾別する中和処理
方法において、中和槽の前に混合槽を設け、中和処理後
の沈澱物の一部を上記混合槽に導入し、この返送沈澱物
と廃液とを十分に攪拌混合した後に中和層に導入するこ
とを特徴とする廃液の中和処理方法。 - 【請求項2】スピゴットの一部あるいは中和処理後の沈
殿液の一部を混合槽に返送する特許請求の範囲第1項記
載の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62129432A JPH07115021B2 (ja) | 1987-05-26 | 1987-05-26 | 廃液の中和処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62129432A JPH07115021B2 (ja) | 1987-05-26 | 1987-05-26 | 廃液の中和処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63294987A JPS63294987A (ja) | 1988-12-01 |
JPH07115021B2 true JPH07115021B2 (ja) | 1995-12-13 |
Family
ID=15009342
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62129432A Expired - Lifetime JPH07115021B2 (ja) | 1987-05-26 | 1987-05-26 | 廃液の中和処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07115021B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7298275B2 (ja) * | 2019-04-25 | 2023-06-27 | 三菱マテリアル株式会社 | 鉱山廃水の処理システム |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5110200A (ja) * | 1974-07-17 | 1976-01-27 | Nitto Chemical Industry Co Ltd | Seisannoseizohoho |
JPS60150890A (ja) * | 1984-01-18 | 1985-08-08 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 排煙脱硫廃水中のフツ素の処理方法 |
JPS60150980A (ja) * | 1984-01-18 | 1985-08-08 | 株式会社日立製作所 | ロボツトの腕構造 |
-
1987
- 1987-05-26 JP JP62129432A patent/JPH07115021B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63294987A (ja) | 1988-12-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1330414B9 (en) | Method for treatment of water and wastewater | |
US4422943A (en) | Method for precipitation of heavy metal sulfides | |
US3617559A (en) | Neutralization of ferrous iron-containing acid wastes | |
AU2002220093A1 (en) | Method and apparatus for treatment of water and wastewater | |
JPH09276875A (ja) | 排水の処理方法 | |
US2232294A (en) | Process for treating liquids | |
US4046683A (en) | Process for separating suspended metal oxide and metal hydroxide solids from a mother liquor | |
US5647996A (en) | Groundwater total cyanide treatment method | |
JPH07136669A (ja) | 溶存重金属含有排水の処理方法 | |
US4209395A (en) | Process for slow softening water | |
JP3325689B2 (ja) | 金属含有排水の処理方法 | |
CN100411706C (zh) | 一种铝土矿选精矿的脱水方法 | |
JPH1034161A (ja) | SiO2 含有廃水の処理方法 | |
JPH07115021B2 (ja) | 廃液の中和処理方法 | |
JPH0679286A (ja) | セレン含有廃水の処理方法 | |
JPH0576876A (ja) | 弗素およびマンガン含有廃水の処理方法 | |
CN209872651U (zh) | 脱硫废水分质结晶的处理装置 | |
JP3592175B2 (ja) | フッ素含有排水の処理方法 | |
JP2548936B2 (ja) | 水溶性ク−ラント廃液の処理方法 | |
JP7429357B2 (ja) | 坑廃水の処理方法 | |
CN1384063A (zh) | 湿法炼锌废水处理工艺 | |
JP7117101B2 (ja) | 水処理方法及び装置 | |
JPH08132066A (ja) | 金属含有排水の処理方法 | |
JPH07108278A (ja) | 発電所の低濁度排水の凝集処理法 | |
JPH07100155B2 (ja) | 有機性汚水の処理方法 |